JP6075100B2 - 駆動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に搭載される駆動装置に関する。
従来、この種の駆動装置では、駆動源としてステッピングモータに代えて直流(DC)ブラシレスモータが用いられている(例えば、特許文献1参照)。DCブラシレスモータを用いることにより、エネルギー効率をより高くし、モータ重量を削減することが可能となる上、ブラシ付モータと比較し、ブラシ磨耗が無いことから、高耐久化を図ることが可能となる。
また、従来の駆動装置において、モータ軸上にエンコーダなどの回転検出手段を設けないで、被駆動部材上に回転検出手段や移動量検出手段を設ける構成が知られている(例えば、特許文献2参照)。この構成では、モータの1回転当たりの被駆動部材の移動量等を考慮した制御設計をしなければならないという不都合や、伝達系や被駆動部材の構成が変わったり別の箇所に同じ駆動装置を適用したりする場合に制御手段の設計を変えなければならないという不都合が生じる。そこで、モータ軸上にエンコーダなどの回転検出手段を設け、モータ軸の回転を検出することで、駆動装置の設計を容易にすることが可能となる。
以上の観点から、DCブラシレスモータでの位置、速度を制御するための回転検出手段をモータ軸上に設けた、エンコーダ一体型のDCブラシレスモータを備えた駆動装置が考えられ既に知られている。
一方、従来の駆動装置では、モータの制御ゲインをトルク変動量に応じて変更することにより、トルク変動を抑制するようにする技術が知られている(例えば、特許文献3参照)。
しかしながら、特許文献1〜3に記載された構成においては、駆動源から被駆動部材に駆動力を伝達する伝達経路にクラッチ等の動力連結要素(連結遮断手段)が設けられている場合に、クラッチの連結(係合)および遮断(解放)に伴う負荷変動により駆動系に衝撃が発生し、この衝撃によって被駆動部材や伝達系の耐久性を損なうという問題があった。
すなわち、クラッチを連結または遮断するときには、駆動源と被駆動部材の間の伝達経路に、図14に示すように、衝撃を伴う大きな速度変動が発生するため、ローラ等の被駆動部材に大きな負荷が加担されることになる。
このため、被駆動部材には、通常起こり得る経時摩耗の他に、衝撃による摩耗が発生するため、被駆動部材の寿命が短くなってしまうという問題がある。
また、駆動装置が搭載された画像形成装置においては、ローラ等の被駆動部材に加わる衝撃によって、記録紙や原稿の位置精度の悪化、色ずれ等の不具合が発生してしまうという問題がある。
さらに、衝撃が画像形成装置の読取光学系に伝播し、ショックジターと呼ばれる不具合を発生するという問題がある。
このような衝撃が発生するという問題は、特許文献3のように制御ゲインを変更するタイミングが特定されていない構成では防止することができなかった。
本発明は、前述のような事情に鑑みてなされたものであり、駆動源と被駆動部材の間で衝撃が発生することを防止することができる駆動装置を提供することを目的とする。
本発明の駆動装置は、被駆動部材を駆動する駆動源としての直流モータと、前記直流モータの出力軸の回転位置を検知する回転位置検知手段と、前記出力軸の回転目標位置の情報を含む目標位置信号を入力する目標位置信号入力手段と、前記出力軸の回転位置と前記回転目標位置との位置偏差を検出する位置偏差検出手段と、前記直流モータからの駆動力を前記被駆動部材に伝達する駆動伝達部材と、前記駆動伝達部材に設けられ、前記直流モータからの駆動力を前記被駆動部材に伝達する連結状態と、前記被駆動部材が前記駆動力から遮断される遮断状態との間で切り替えを行う連結遮断手段と、前記直流モータの回転位置を前記位置偏差に基づいて制御するとともに、前記連結遮断手段を制御する制御手段と、を備えた駆動装置において、前記制御手段は、前記位置偏差に対して、比例、積分、微分の各ゲインを用いた比例積分微分制御処理および比例、積分の各ゲインを用いた比例積分制御処理のうちのいずれか一方の制御処理を行う制御器と、前記連結遮断手段の連結状態と遮断状態の間での切り替えを制御する連結遮断手段制御部と、前記連結遮断手段制御部による制御により前記連結遮断手段が連結状態と遮断状態との間で切り替わるとき、前記制御器が用いる前記各ゲインを予め定めた所定値に設定するゲイン設定部と、を備え、前記ゲイン設定部は、前記連結遮断手段制御部による制御により前記連結遮断手段が連結状態と遮断状態との間で切り替わる一定時間前に、前記各ゲインの少なくとも1つの値を下げるものであることを特徴とする。
本発明は、駆動源と被駆動部材の間で衝撃が発生することを防止することができる駆動装置を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 本発明の一実施の形態に係る駆動装置の概略構成図である。 本発明の一実施の形態に係る駆動装置のブロック構成図である。 (a)、(b)は、本発明の一実施の形態に係るDCモータの斜視図である。 (a)、(b)は、本発明の一実施の形態に係るエンコーダディスクの斜視図である。 本発明の一実施の形態に係る駆動装置の位置・速度追従制御器の一例を示すブロック構成図である。 本発明の一実施の形態に係る駆動装置の位置・速度追従制御器の他の例を示すブロック構成図である。 本発明の一実施の形態に係る駆動装置の電磁クラッチの状態、モータシーケンス、イナーシャ、制御ゲインの変化の例を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る駆動装置のゲイン変更のタイミングの例を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る駆動装置のゲイン変更のタイミングの他の例を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る駆動装置のゲイン変更のタイミングの他の例を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る駆動装置のゲイン変更の値の例を示す図である。 本発明の一実施の形態に係る駆動装置のゲイン変更の値の他の例を示す図である。 従来の駆動装置で駆動源と被駆動部材の間で発生する衝撃を示す図である。 本発明の他の実施の形態に係る駆動装置のモードに応じたモータ回転数およびゲインの相違を示す図である。 本発明の他の実施の形態に係る駆動装置のファームウェアが持つ複数のゲインの切り替えを示す概念図である。 本発明の他の実施の形態に係る駆動装置のゲイン変更タイミングの一例を示す図である。 本発明の他の実施の形態に係る駆動装置のゲイン変更タイミングの他の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、本発明に係る画像形成装置の一実施の形態における構成について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック(以下、それぞれ「Y」、「M」、「C」、「K」と記す。)の可視像たるトナー像を生成するため、4つの感光体ドラム1(1Y、1M、1C、1Kを含む。)と、現像装置2(2Y、2M、2C、2Kを含む。)と、を備えている。
現像装置2は、それぞれ、現像ローラ3(3Y、3M、3C、3Kを含む。)を備えている。また、各現像装置2Y、2M、2C、2Kの図中下方には、潜像を形成する露光装置4が配設されている。
露光装置4は、画像情報に基づいて発したレーザ光を各感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに照射して露光する。
この露光により、感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上にそれぞれY静電潜像、M静電潜像、C静電潜像、K静電潜像が形成される。なお、露光装置4は、光源から発したレーザ光を、モータによって回転駆動したポリゴンミラーで走査しながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体ドラムに照射するものである。
また、露光装置4の図中下側には、紙収容カセット5、給紙ローラ6、レジストローラ7等を有する給紙機構が配設されている。なお、給紙ローラ6およびレジストローラ7は、本発明に係る搬送ローラを構成する。
紙収容カセット5は、記録材としての用紙23を複数枚重ねて収納しており、一番上の用紙23には給紙ローラ6を当接させている。給紙ローラ6が図示しない駆動機構によって図中反時計回りに回転させられると、一番上の用紙23がレジストローラ7のローラ間に向けて給紙される。
レジストローラ7は、用紙23を挟み込むべく両ローラを回転駆動するが、挟み込んですぐに回転を一旦停止させる。そして、レジストローラ7は、用紙23を適切なタイミングで後述の2次転写ニップに向けて送り出す。
また、現像装置2Y、2M、2C、2Kの図中上方には、被転写材である中間転写体としての中間転写ベルト8を張架しながら無端移動させる中間転写ユニット15が配設されている。
この中間転写ユニット15は、中間転写ベルト8のほか、4つの1次転写バイアスローラ9(9Y、9M、9C、9Kを含む。)、ベルトクリーニング装置10、2次転写バックアップローラ11、クリーニングバックアップローラ12、テンションローラ13等も備えている。なお、2次転写バックアップローラ11は、本発明に係る搬送ローラを構成する。
中間転写ベルト8は、これら7つのローラに張架されながら、少なくともいずれか1つのローラの回転駆動によって図中反時計回りに無端移動させられる。1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kは、それぞれ、このように無端移動せしめられる中間転写ベルト8を各感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kとの間に挟み込んでそれぞれ1次転写ニップを形成している。これらは中間転写ベルト8の裏面(ループ内周面)にトナーとは逆極性(例えばプラス極性)の転写バイアスを印加する方式のものである。
1次転写バイアスローラ9Y、9M、9C、9Kを除くローラは、全て電気的に接地されている。中間転写ベルト8は、その無端移動に伴ってY、M、C、K用の1次転写ニップを順次通過していく過程で、各感光体ドラム1Y、1M、1C、1K上のYトナー像、Mトナー像、Cトナー像、Kトナー像が重ね合わせられて1次転写される。これにより、中間転写ベルト8上に4色重ね合わせトナー像(以下、「4色トナー像」という。)が形成される。
また、上記中間転写ユニット15には、中間転写ベルト8が感光体ドラム1Kに接触した状態で、中間転写ベルト8を感光体ドラム1Y、1M、1Cに対して接離するための図示しない接離機構も設けられている。
上記2次転写バックアップローラ11は、2次転写ローラ16との間に中間転写ベルト8を挟み込んで2次転写ニップを形成している。中間転写ベルト8上に形成された4色トナー像は、この2次転写ニップで用紙23に転写される。そして、用紙23の白色と相まって、フルカラートナー像となる。
2次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト8には、用紙23に転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、上記ベルトクリーニング装置10によってクリーニングされる。2次転写ニップにおいては、用紙23が互いに順方向に表面移動する中間転写ベルト8と2次転写ローラ16との間に挟まれて、上記レジストローラ7側とは反対方向に搬送される。
2次転写ニップから送り出された用紙23は、画像形成装置100本体に対して着脱自在なユニットとしての定着ユニット17のローラ間を通過する際に、熱と圧力と影響を受けて、表面のフルカラートナー像が定着される。その後、用紙23は、排紙ローラ18のローラ間を経て機外へと排出される。なお、排紙ローラ18は、本発明に係る搬送ローラを構成する。
画像形成装置100本体の筺体の上面には、スタック部20が形成されており、排紙ローラ18によって機外に排出された用紙23は、このスタック部20に順次スタックされる。
上記中間転写ユニット15と、これよりも上方にあるスタック部20との間には、ボトル支持部21が配設されている。このボトル支持部21には、各色トナーをそれぞれ収容する剤収容器としてのトナーボトル22(22Y、22M、22C、22Kを含む。)がセットされている。
各トナーボトル22Y、22M、22C、22K内の各色トナーは、それぞれ図示しないトナー供給装置により、現像装置2Y、2M、2C、2Kに適宜補給される。各トナーボトル22Y、22M、22C、22Kは、現像装置2Y、2M、2C、2Kとは独立して画像形成装置100の本体に対して脱着可能である。
また、画像形成装置100は、CPUを含む本体制御部30と、この本体制御部30で実行されるプログラム等を記憶するメモリ31を備えている。
本体制御部30は、図示しない操作パネル等から入力される指示信号に基づいてメモリ31からプログラムを読出して実行し、前述の各構成要素を制御する。
図2は、画像形成装置100が備える搬送ローラを駆動する駆動装置の概略構成図である。
図2に示した駆動装置150は、図1に示した画像形成装置100の何れかの搬送ローラを駆動するDCモータおよびその制御回路等からなるものである。以下の説明では、図1に示した排紙ローラ対18の駆動装置を例に挙げる。ただし、排紙ローラ対18以外の搬送ローラについても同様に適用することができる。
排紙ローラ対18(排紙ローラ18a、18bから構成される)の駆動装置150は、DCモータ101、減速ギヤ111〜114、制御回路120、ドライバ回路115を備えている。なお、制御回路120は、本発明に係る制御手段を構成する。
DCモータ101は、例えばDC(直流)ブラシレスモータで構成され、出力軸102、この出力軸102に固定されたギヤ102aおよびエンコーダ103を備えている。DCモータ101は、ブラシレスに限らず、ブラシ付きのDCモータで構成されていてもよい。また、DCモータ101は、本実施の形態では、インナーロータモータとして構成されているが、これに限らず、アウターロータモータとして構成されていてもよい。エンコーダ103は、エンコーダディスク103a、フォトセンサ103bを有する。なお、エンコーダ103は、本発明に係る回転位置検知手段を構成する。
この構成により、DCモータ101は、ギヤ102a、減速ギヤ111〜114を介し、排紙ローラ対18を回転させる。そして、排紙ローラ対18に挟まれながら用紙23が搬送されていく。
また、エンコーダディスク103aは、周方向に所定の角度間隔で所定数のスリットを有し、出力軸102に垂直かつ同心にて固定され、出力軸102の回転とともに回転するようになっている。
光学センサであるフォトセンサ103bは、エンコーダディスク103aを挟み込む形でDCモータ101に取り付けられ、エンコーダディスク103aのスリットにより光路の伝達・遮断がなされ、フォトセンサ103bの受光素子にてパルス信号となって制御回路120へと伝達する。
制御回路120では、このパルス信号を計測することで、DCモータ101の回転量および回転速度を導出し、排紙ローラ対18の位置および速度情報から、用紙23の位置および速度情報を得ることが可能となる。
なお、フォトセンサ103bは、2組の発光素子と受光素子を有し、各々のパルス信号位相差が所定量(本実施の形態ではπ/2[rad])となるように配置されている。
制御回路120は、本体制御部30(図1参照)が出力する目標駆動信号およびフォトセンサ103bの出力信号に基づいてDCモータ101の動作信号を生成し、ドライバ回路115に動作信号を送り、その後、ドライバ回路115から動作信号に合った電流をDCモータ101に流すことで、排紙ローラ対18を駆動させるようになっている。
また、本実施の形態では、減速ギヤ111〜114のうち、減速ギヤ113には電磁クラッチ117が内蔵されている。電磁クラッチ117は、内蔵する図示しない一対の係合部材が電磁力で係合(連結)または解放(遮断)されることにより、減速ギヤ113の入力側から出力側への駆動力の伝達を伝達状態または非伝達状態に切り替えるようになっている。
この電磁クラッチ117のオン/オフにより、DCモータ101から排紙ローラ対18への駆動力の伝達および非伝達が制御される。電磁クラッチ117は、制御回路120からの制御信号によって制御される。
図3は、本実施の形態における画像形成装置の駆動装置のブロック構成図である。
図3において、駆動装置150は、図1に示す画像形成装置100の何れかの搬送ローラを駆動するモータおよびその制御回路等を含む。
駆動装置150において、本体制御部30(図1参照)に設けられた目標駆動信号生成手段110から、制御回路120内の目標位置・速度計算回路121に、回転方向信号と移動パルス数の信号が渡されるようになっている。すなわち、制御回路120内の目標位置・速度計算回路121は、目標駆動信号生成手段110から、目標駆動信号としての回転方向信号と移動パルス数の信号を取得するようになっている。
目標位置・速度計算回路121では、得られた情報と図示しないオシレータの時間情報から、目標位置および目標速度を導出し、位置・速度追従制御器130に信号を伝達するようになっている。
また、制御回路120内のモータ位置・速度計算回路122では、2チャンネルフォトセンサとして構成されたフォトセンサ103bにて、エンコーダディスク103aのパルスを計測している。フォトセンサ103bおよびエンコーダディスク103aは、2チャンネルロータリエンコーダとして構成されている。
エンコーダディスク103aの1周当りのパルス数は、本実施の形態では100パルスとしている。エンコーダディスク103aの1周当りのパルス数は、安価にDCモータ101の出力軸102の回転を検出するために、200パルス以下であることが好ましい。
また、エンコーダディスク103aの1周当りのパルス数は、ステッピングモータからインナーロータ型のDCブラシレスモータへの置き換えを容易にするためには、12×Nパルス(Nは自然数)または50×Nパルスとすることが好ましい。
ここで、2チャンネルフォトセンサとして構成されたフォトセンサ103bは、2組の発光素子と受光素子を有し、各々のパルス信号位相差が所定量(本実施の形態ではπ/2[rad])となるように配置されている。そのため、モータ位置・速度計算回路122ではその位相差を利用して、回転方向を知ることができる。
モータ位置・速度計算回路122では、得られた情報と図示しないオシレータの時間情報から、モータ位置およびモータ速度を導出し、位置・速度追従制御器130へと信号を伝達するようになっている。
位置・速度追従制御器130では、目標位置とモータ位置が一致するよう、また目標速度とモータ速度が一致するよう制御し、必要に応じてPWM(パルス幅変調)出力、回転方向、スタートストップ、ブレーキといった信号をドライバ回路115へと送るようになっている。なお、位置・速度追従制御器130では、本発明に係る目標位置信号入力手段を構成する。
ドライバ回路115は、4象限ドライバとして構成されており、位置・速度追従制御器130から得られた信号およびホールIC116からのホール信号から、モータ電流およびPWM電圧を制御するようになっている。
すなわち、駆動装置150においては、制御回路120が、目標駆動信号から単位時間当りの目標回転量および目標総回転量を求めるとともに、エンコーダディスク103a、フォトセンサ103bからの出力信号から単位時間当りのモータ回転量およびモータ総回転量を求め、その後、目標総回転量とモータ総回転量が等しく、かつ、単位時間当りの目標回転量と単位時間当りのモータ回転量が等しくなるようドライバ回路115への信号を変化させることで、DCモータ101の回転速度を制御するようになっている。
本実施の形態では、ドライバ回路115がDCモータ101に搭載されていない形式で示しているが、ドライバ回路115をDCモータ101上の基板に搭載した場合は、ハーネス本数の削減が図れるため、コストダウンにつながる。
なお、本実施の形態では、目標駆動信号生成手段110は、駆動装置150には含まれず、画像形成装置100の本体制御部30に設けられた構成としたが、目標駆動信号生成手段110が駆動装置150内に含まれていてもよい。
また、本実施の形態では、制御回路120には、電磁クラッチ117のオン/オフを制御する電磁クラッチ制御部123が設けられている。電磁クラッチ制御部123は、本体制御部30から入力される駆動要求信号を受けて、電磁クラッチ制御信号を出力するようになっている。
制御回路120には、位置・速度追従制御器130の後述するPID制御器140で用いる各ゲインの設定および変更を行うゲイン設定部134が設けられている。ゲイン設定部134は、PID制御器140の比例ゲインGp、積分ゲインGiおよび微分ゲインGdを設定するものである。本実施の形態では、ゲイン設定部134は、電磁クラッチ117のオン/オフに合わせてPID制御器140の各ゲインを変更するようになっている。ゲイン設定部134の詳細については後述する。
図4(a)、図4(b)は、本実施の形態における駆動装置150のモータの構成を示す斜視図である。
図4(a)、図4(b)に示すように、DCモータ101の出力軸102にギヤ102aを直接歯切りすることで、モータ初段の減速比を大きくすることができ、コストダウンも実現できるようになっている。
また、出力軸102の駆動伝達部であるギヤ102aの逆側の端部には、エンコーダディスク103aが同軸上に直接固定されている。また、フォトセンサ103bは、DCモータ101に取り付けられ、ドライバ回路115(図3参照)もDCモータ101上の基板104に取り付けられている。DCモータ101上の基板104には、コネクタ105が取り付けられており、モータ信号とエンコーダ信号の入出力がなされるようになっている。
また、DCモータ101の軸受け部には、玉軸受けが用いられており、これにより、焼結軸受け等を用いた場合と比較して摩擦力が低減するので、DCモータ101を用いることによる高効率化を更に高められるとともに、高耐久化を図ることができるようになっている。
図5(a)、図5(b)は、本実施の形態に係る画像形成装置のエンコーダディスクの構成を示す斜視図である。
図5(a)は、エンコーダディスク103aを溝穴タイプとしたものを示す図である。図5(a)において、エンコーダディスク103aは、金属板にエッチング加工等により周方向(回転方向)に等間隔にスリット形状の穴103cを開けたものから構成されており、このようにエンコーダディスク103aがスリット形状を有することにより、このスリット形状の穴103cの有無により、フォトセンサ103bの受光素子が信号の有無を検知し、パルス検知をするようになっている。
図5(b)は、エンコーダディスク103aをフォトエッチングタイプとしたものを示す図である。図5(b)において、エンコーダディスク103aは、フィルム上に黒インクでスリット103dを印刷したものから構成されており、この黒インクの有無により、フォトセンサ103bの受光素子が信号の有無または光量の差異を検知し、パルス検知をするようになっている。図5(b)に示すエンコーダディスク103aでは、黒インクを用いているが、光量の差異(有無を含む。)が検知できれば、黒インクでなくても構わない。
次に、位置・速度追従制御器130の詳細な構成について、図6を参照して説明する。
図6に示すように、位置・速度追従制御器130はPID制御器140を備え、PID制御を行うものである。PID制御は、P:Proportional(比例)、I:Integral(積分)、D:Differential(またはDerivative)(微分)の3つの組み合わせで制御するものであり、目標値と現在値の偏差に応じ、複数のパラメータを最適化することにより制御を行うものである。なお、モータを対象としたPID制御には、モータ位置の偏差または回転速度の偏差を対象として処理するものがあるが、以下の説明ではモータ位置の偏差についてPID制御を行うものを例に挙げる。本実施の形態では、モータ位置の偏差を位置誤差ともいう。
位置・速度追従制御器130は、PID制御器140に加えて、減算器131、加算器132、PWM回路133を備えている。なお、PID制御器140は、本発明に係る制御器および比例積分微分制御器を構成する。
減算器131は、目標位置Xtを示す目標位置信号から検出位置xを示す検出位置信号を減算し、両者の位置誤差Xeを示す位置誤差信号をPID制御器140に出力するようになっている。ここで、検出位置信号は、モータ位置・速度計算回路122が有する位置演算部122aから出力される。なお、減算器131は、本発明に係る位置偏差検出手段を構成する。
PID制御器140は、比例演算部141、積分演算部142、微分演算部143を備えている。
比例演算部141は、位置誤差Xeに比例ゲインGpを乗算して比例演算値を求めるようになっている。積分演算部142は、位置誤差Xeに積分ゲインGiを乗算し、乗算した値を時間的に積算して積分演算値を求めるようになっている。微分演算部143は、位置誤差Xeに微分ゲインGdを乗算し、乗算した値を時間的に微分して微分演算値を求めるようになっている。
加算器132は、比例演算値、積分演算値、微分演算値を加算した加算値(PID演算結果)をPWM回路133に出力するようになっている。ここで、加算器132が出力する加算値は、PWM信号のデューティ比を示すデューティ信号としてPWM回路133に出力される。
PWM回路133は、加算器132が出力するデューティ信号に基づいて指令信号を生成し、ドライバ回路115に出力するようになっている。
ドライバ回路115は、PWM回路133からの指令信号に基づいてDCモータ101の駆動を制御するようになっている。このドライバ回路115は、例えば複数個のトランジスタを備えており、PWM回路133からの指令信号に基づいて、トランジスタをオン、オフさせることでパルス信号を生成し、DCモータ101に電力を供給するようになっている。
図3の制御回路120においては、図6で詳細を説明した位置・速度追従制御器130に代わって、以下に説明する位置・速度追従制御器160を用いてもよい。位置・速度追従制御器130(図6参照)に代わる位置・速度追従制御器160について、図7を参照して説明する。なお、位置・速度追従制御器130と同様な構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、位置・速度追従制御器160は、P制御器170、PI制御器180、減算器131および161、加算器162、PWM回路133を備えており、P+PI制御を行うものである。
P制御器170は、比例演算部171を備えている。PI制御器180は、比例演算部181、積分演算部182を備えている。なお、P制御器170は、本発明に係る制御器および比例制御器を構成する。また、PI制御器180は、本発明に係る制御器および比例積分制御器を構成する。
モータ位置・速度計算回路122は、エンコーダ103の出力信号に基づいて、モータ位置を演算する位置演算部122aと、モータ速度を演算する速度演算部122bと、を備えている。
減算器131は、位置演算部122aが演算して求めた検出位置xと、目標位置Xtとを比較してその差分である位置誤差Xeを求め、P制御器170に出力するようになっている。
P制御器170は、位置誤差Xeを増幅して回転速度の目標速度Vtとして減算器161に出力するようになっている。
減算器161は、速度演算部122bが演算により求めた検出速度vと、目標速度Vtとを比較してその差分である速度誤差Veを求め、PI制御器180に出力するようになっている。
PI制御器180において、比例演算部181は、速度誤差Veに比例ゲインGpを乗算して比例演算値を求めるようになっている。積分演算部182は、速度誤差Veに積分ゲインGiを乗算し、乗算した値を時間的に積算して積分演算値を求めるようになっている。
加算器162は、比例演算値と積分演算値を加算した加算値(PI演算結果)をPWM回路133に出力するようになっている。ここで、加算器162が出力する加算値は、PWM信号のデューティ比を示すデューティ信号としてPWM回路133に出力される。
ここで、位置・速度追従制御器130または位置・速度追従制御器160のゲインを制御するゲイン設定部134の機能について詳細を説明する。
本実施の形態のように、DCモータ101からの駆動力が減速ギヤ113に内蔵された電磁クラッチ117のオン/オフにより排紙ローラ対18に対して伝達または非伝達される構成の場合、図8に示すように、電磁クラッチ117のオンまたはオフによりDCモータ101に駆動連結される部材のイナーシャが変化する。
すなわち、電磁クラッチ117がオフのときは、DCモータ101には、ギヤ102a、減速ギヤ111〜113のみが駆動連結されるため、これらの複数の部材の全体のイナーシャはJ1であるが、電磁クラッチ117がオンのときは、DCモータ101には、ギヤ102a、減速ギヤ111〜114、排紙ローラ対18が駆動連結されるため、これらの複数の部材の全体のイナーシャはJ2に変化する。
また、電磁クラッチ117は、DCモータ101がスルーアップを完了した後の定常回転中にオン/オフが切り替わるように制御される。図8に示す例では、時刻T1でDCモータ101の停止状態からのスルーアップが開始され、時刻T2でスルーアップが完了して定常回転となり、時刻T3で電磁クラッチ117がオンとなり、時刻T4で電磁クラッチ117がオフとなり、時刻T5でDCモータ101のスルーダウンが開始され、時刻T6でスルーダウンが完了して停止状態となる。
したがって、DCモータ101が定常回転中に電磁クラッチ117をオンとオフの間で切り替えることによる衝撃の発生を防止するためには、電磁クラッチ117を切り替えに伴うイナーシャの変化に合わせて、各ゲインを最適な値に設定する必要がある。
そこで、ゲイン設定部134は、電磁クラッチ117のオン/オフに応じて各ゲインを最適な値に変更するようになっている。以下、ゲイン設定部134によるゲイン変更の具体例を説明する。
まず、ゲイン設定部134によるゲイン変更のタイミングについて図9〜図11を参照して説明する。なお、図9〜図11において、1点鎖線で示すモータの挙動は、DCモータ101の速度変動を表している。
図9に示すように、ゲイン設定部134は、電磁クラッチ117により駆動が連結される前にゲインを変更するようになっている。これにより、電磁クラッチ117がオンになるときの衝撃を抑制される。また、ゲイン設定部134は、電磁クラッチ117が連結される一定時間前のタイミングでゲインを変更するようになっている。
図9において、DCモータ101に加わる負荷のイナーシャは、電磁クラッチ117により駆動が連結される時刻T3の前後でJ1からJ2に変化している。
また、ゲイン設定部134は、電磁クラッチ117により駆動が連結される時刻T3より前にゲインを変更している。また、ゲイン設定部134は、時刻T3より一定時間Aだけ前のタイミングである時刻T3−Aにおいてゲインを変更している。
なお、図示省略するが、ゲイン設定部134によるゲイン変更は、電磁クラッチ117がOFFとなって連結が切れるときにも同様に行われる。例えば、電磁クラッチ117がオフとなる時刻T4より一定時間Aだけ前にゲインが変更される。
なお、図9において衝撃を抑制するために変更した後のゲインは最適なものであるとは限らないため、図10に示すように、電磁クラッチ117が連結した一定時間に、連結後のイナーシャを考慮したゲインに変更するようにすると好適である。
図10において、ゲイン設定部134は、電磁クラッチ117により駆動が連結された時刻T3の一定時間Bだけ後のタイミングである時刻T3+Bにおいて、電磁クラッチ117の連結後のイナーシャであるJ2に合わせた値にゲインを変更している。
なお、図示省略するが、ゲイン設定部134によるゲイン変更は、電磁クラッチ117がOFFとなって連結が切れるときにも同様に行われる。例えば、電磁クラッチ117がオフとなる時刻T4の一定時間Bだけ後のタイミングT4+Bにおいて、電磁クラッチ117の連結遮断後のイナーシャであるJ1に合わせた値にゲインが変更される。
また、図11に示すように、電磁クラッチ117の連結後のイナーシャであるJ2に合わせた値にゲインを変更するタイミングである時刻T3+Bとして、電磁クラッチ117の連結時の負荷変動に伴うDCモータ101の位置誤差がある値以内に収まったタイミングを用いるとより好適である。すなわち、ゲイン変更は、電磁クラッチ117の連結後にDCモータ101の挙動が安定してから行う。この場合、安定的にゲインを変更することになり、追従性の影響を少なくすることができる。
なお、図示省略するが、ゲイン設定部134によるゲイン変更は、電磁クラッチ117がOFFとなって連結が切れるときにも同様に行われる。この場合、電磁クラッチ117がオフとなる時刻T4の一定時間Bだけ後のタイミングT4+Bとして、電磁クラッチ117の連結遮断時の負荷変動に伴うDCモータ101の位置誤差がある値以内に収まったタイミングが用いられる。
次に、ゲイン設定部134によるゲイン変更の値の例について図12、図13を参照して説明する。
図12に示すように、ゲイン設定部134は、PIDの各ゲインのうち少なくとも1つを、電磁クラッチ117の連結前よりも低い値に変更する。これにより、電磁クラッチ117の連結前より低い値にゲインを下げることで、追従性の鈍化と引き換えに一層衝撃を抑制することができるようになる。
図12において、ゲイン設定部134は、電磁クラッチ117により駆動が連結される時刻T3より一定時間Aだけ前のタイミングである時刻T3−Aにおいて、Pゲイン、Iゲイン、Dゲインの値を、Gp1、Gi1、Gd1から、より低い値であるGp2(≦Gp1)、Gi2(≦Gi1)、Gd2(≦Gd1)にそれぞれ変更している。
なお、図12において、ゲイン設定部134は、電磁クラッチ117により駆動が連結された時刻T3の一定時間Bだけ後のタイミングである時刻T3+B(DCモータ101の位置誤差がある値以内に収まったタイミング)において、電磁クラッチ117の連結後のイナーシャであるJ2に合わせた値(Gp3、Gi3、Gd3)にゲインを変更している。
また、図13に示すように、ゲイン設定部134は、PIDの各ゲインのうち積分ゲインを0にしてもよい。これにより、溜まっていた積分ゲインを0にすることで、急な位置誤差が発生したときに追従性が過剰になってしまうことを防止することができる。
図13において、ゲイン設定部134は、電磁クラッチ117により駆動が連結される時刻T3より一定時間Aだけ前のタイミングである時刻T3−Aにおいて、Pゲイン、Iゲイン、Dゲインの値を、Gp1、Gi1、Gd1から、Gp1、0、Gd1にそれぞれ変更している。すなわち、ゲイン設定部134は、時刻T3−Aにおいて積分演算部142、182の機能をオフにしている。
以上のように、本実施の形態における駆動装置150は、減速ギヤ113に設けられ、DCモータ101からの駆動力を被駆動部材である排紙ローラ対18に伝達する連結状態と、排紙ローラ対18が駆動力から遮断される遮断状態との間で切り替えを行う電磁クラッチ117と、DCモータ101の回転位置を位置偏差に基づいて制御するとともに、電磁クラッチ117を制御する制御回路120と、を備え、制御回路120は、位置偏差に対して、比例、積分、微分の各ゲインを用いた比例積分微分制御処理および比例、積分の各ゲインを用いた比例積分制御処理のうちのいずれか一方の制御処理を行う位置・速度追従制御器130、160と、電磁クラッチ117の連結状態と遮断状態の間での切り替えを制御する電磁クラッチ制御部123と、電磁クラッチ制御部123による制御により電磁クラッチ117が連結状態と遮断状態との間で切り替わるとき、位置・速度追従制御器130、160が用いる各ゲインを予め定めた所定値に設定するゲイン設定部134と、を備えたことを特徴とする。
この構成により、電磁クラッチ117が連結状態と遮断状態との間で切り替わるとき、ゲイン設定部134により各ゲインを予め定めた所定値に設定することで、駆動源であるDCモータ101と被駆動部材である排紙ローラ対18の間で衝撃が発生することを防止することができる。
また、本実施の形態における駆動装置150は、位置偏差に対して比例積分微分制御処理を行うPID制御器140を用い、ゲイン設定部134は、比例積分微分制御処理で用いられる比例、積分、微分の各ゲインをPID制御器140に設定するものであることを特徴とする。
また、本実施の形態における駆動装置150は、位置偏差に対して比例制御処理を行うP制御器170および比例積分制御処理を行うPI制御器180を用い、ゲイン設定部134は、比例制御処理および比例積分処理で用いられる比例、積分の各ゲインをP制御器170およびPI制御器180に設定するものであることを特徴とする。
また、本実施の形態における駆動装置150は、ゲイン設定部134は、電磁クラッチ制御部123による制御により電磁クラッチ117が連結状態と遮断状態との間で切り替わる一定時間前に、各ゲインの少なくとも1つの値を下げるものであることを特徴とする。
また、本実施の形態における駆動装置150は、ゲイン設定部134は、電磁クラッチ制御部123による制御により電磁クラッチ117が連結状態と遮断状態との間で切り替わる一定時間前に、各ゲインのうち積分ゲインを0にするものであることを特徴とする。
また、本実施の形態における駆動装置150は、ゲイン設定部134は、電磁クラッチ制御部123による制御により電磁クラッチ117が連結状態と遮断状態との間で切り替わってから一定時間経過後に、電磁クラッチ117が連結状態と遮断状態との間で切り替わった後のDCモータ101からの駆動力が伝達される減速ギヤ111〜114または排紙ローラ対18のイナーシャに対応する値に、各ゲインを設定するものであることを特徴とする。
また、本実施の形態における駆動装置150は、ゲイン設定部134は、電磁クラッチ制御部123による制御により電磁クラッチ117が連結状態と遮断状態との間で切り替わってから減算器131が検出した位置偏差が一定値以内に収まると、電磁クラッチ117が連結状態と遮断状態との間で切り替わった後のDCモータ101からの駆動力が伝達される減速ギヤ111〜114または排紙ローラ対18のイナーシャに対応する値に、各ゲインを設定するものであることを特徴とする。
以下、他の実施の形態について説明する。
上記の構成の駆動装置150においては、ゲイン設定部134が、電磁クラッチ制御部123による制御により電磁クラッチ117が連結状態と遮断状態との間で切り替わるとき、位置・速度追従制御器130、160が用いる各ゲインを、電磁クラッチ117の切り替え後の状態に最適な値(予め定めた所定値)に設定(切り替え)することにより、駆動源であるDCモータ101と被駆動部材である排紙ローラ対18の間で衝撃が発生することが防止される。
一方、DCモータ101での位置、速度を制御するためには、DCモータ101をそれぞれ備える各モータ出力ユニットに対しての最適制御を行う必要があるので、各モータ出力ユニットのイナーシャ、負荷トルク、回転数等の各条件に応じたゲイン設定も行う必要がある。
例えば、図15に示すように、DCモータ101を備えたモータ出力ユニットを駆動源とする搬送ローラは、用紙23が普通紙、厚紙の何れであるか、または、要求画質が高画質であるか、に応じて、回転数が互いに異なる普通紙モード、厚紙モード、高画質モードの何れかのモードで駆動される。そして、DCモータ101の特性値はその回転数に依存しており、回転数に応じて変化するパラメータを持っているため、DCモータ101の回転数に応じた最適なゲインを設定する必要がある。
図15に示す例では、回転数が相対的に高い普通紙モードにおいてはゲイン1を用い、回転数が相対的に低い高画質モードにおいてはゲイン3を用い、回転数が普通紙モードと高画質モードの間の厚紙モードにおいてはゲイン2が用いられるようになっている。
また、1つのファームウェアの中に1つのゲインを持たせる構成であると、条件の異なるモータ出力ユニットを駆動源として備える場合に、用意するゲインの数だけファームウェアを増やさなければいけない。
このため、図16に示すように、1つのファームウェアの中に複数のゲインを持たせる構成であることが好ましい。図16において、複数のゲインを持つファームウェアは、例えば、図3に示す1チップマイコンからなる制御回路120の位置・速度追従制御器130に記憶されている。また、図16において、ゲインの切り替えは、例えば、ファームウェアに入力される入力信号がハイレベルであるか、または、ローレベルであるかに応じて行われる。
また、複数のゲインを1つのファームウェアに持たせる図16の構成においては、ゲインの切り替えは内部の何れかのパラメータで行う必要があるため、ゲインの切り替えミスを防止するためには、ゲインの切り替えタイミングを明確にする必要がある。ここで、ゲインの切り替えミスとは、切り替え後のゲインが適切な値であった場合であっても、動作中の外乱等によりゲインの切り替えタイミングが不適切なものとなってしまった場合を意味している。
ゲインの切り替えタイミングが不適切になると、結果として、切り替え前後のゲインがそのときの状態にとって不適切な値となるため、追従性の悪化、または追従性が良過ぎることによる振れ(発振)を招き、例えば、中間転写ユニット15を駆動するモータ出力ユニットに発振が発生した場合には、中間転写ベルト8上に転写された画像および用紙23上に形成された画像に、色ずれや小ピッチジター等の問題が発生してしまう。
したがって、このような問題を回避するためには、ゲイン設定部134は、電磁クラッチ制御部123による制御により電磁クラッチ117が連結状態と遮断状態との間で切り替わるとき以外のときにも、位置・速度追従制御器130、160が用いる各ゲインを、最適な値に設定(切り替え)する必要がある。
したがって、このような問題を回避するためには、ゲイン設定部134は、電磁クラッチ制御部123による制御により電磁クラッチ117が連結状態と遮断状態との間で切り替わるときだけでなく、図15のように、DCモータ101の回転数がモードに応じて異なる場合にも、所定のタイミングでゲインを設定(切り替え)することが好ましい。
例えば、図17に示すように、DCモータ101のモータ駆動シーケンスが、リセット期間(励磁OFF)、Hold期間、稼働期間、Hold期間、リセット期間と順次変化するものである場合、リセット期間においてゲインの切り替えを行うことが好ましい。
この場合、リセット期間にゲインの切り替えが行われるため、ゲインの切り替えのミスを防止し、搬送性への影響を無くすことができる。
また、ゲインの切り替えは、稼働期間のスタート時、すなわち、ホールド期間から稼働期間に移り変わるときとすることが好ましい。
この場合も、リセット期間にゲインの切り替えを行う場合と同様に、ゲインの切り替えのミスを防止し、搬送性への影響を無くすことができる。
以上のように、本発明に係る駆動装置は、駆動源と被駆動部材の間で衝撃が発生することを防止することができるという効果を有し、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に搭載される駆動装置として有用である。
18 排紙ローラ対(被駆動部材)
100 画像形成装置
101 DCモータ(駆動源、直流モータ)
102 出力軸
102a ギヤ
103 エンコーダ(回転位置検知手段)
110 目標駆動信号生成手段
111、112、113、114 減速ギヤ(駆動伝達部材)
115 ドライバ回路
117 電磁クラッチ(連結遮断手段)
120 制御回路(制御手段)
121 目標位置・速度計算回路
122 モータ位置・速度計算回路
122a 位置演算部
123 電磁クラッチ制御部(連結遮断手段制御部)
130、160 位置・速度追従制御器(目標位置信号入力手段)
131、161 減算器(位置偏差検出手段)
132、162 加算器
133 PWM回路
134 ゲイン設定部
140 PID制御器(制御器、比例積分微分制御器)
141、171、181 比例演算部
142、182 積分演算部
143 微分演算部
150 駆動装置
170 P制御器(制御器、比例制御器)
180 PI制御器(制御器、比例積分制御器)
特開2009−148082号公報 特開2002−120425号公報 特開2006−74885号公報

Claims (9)

  1. 被駆動部材を駆動する駆動源としての直流モータと、
    前記直流モータの出力軸の回転位置を検知する回転位置検知手段と、
    前記出力軸の回転目標位置の情報を含む目標位置信号を入力する目標位置信号入力手段と、
    前記出力軸の回転位置と前記回転目標位置との位置偏差を検出する位置偏差検出手段と、
    前記直流モータからの駆動力を前記被駆動部材に伝達する駆動伝達部材と、
    前記駆動伝達部材に設けられ、前記直流モータからの駆動力を前記被駆動部材に伝達する連結状態と、前記被駆動部材が前記駆動力から遮断される遮断状態との間で切り替えを行う連結遮断手段と、
    前記直流モータの回転位置を前記位置偏差に基づいて制御するとともに、前記連結遮断手段を制御する制御手段と、
    を備えた駆動装置において、
    前記制御手段は、
    前記位置偏差に対して、比例、積分、微分の各ゲインを用いた比例積分微分制御処理および比例、積分の各ゲインを用いた比例積分制御処理のうちのいずれか一方の制御処理を行う制御器と、
    前記連結遮断手段の連結状態と遮断状態の間での切り替えを制御する連結遮断手段制御部と、
    前記連結遮断手段制御部による制御により前記連結遮断手段が連結状態と遮断状態との間で切り替わるとき、前記制御器が用いる前記各ゲインを予め定めた所定値に設定するゲイン設定部と、
    を備え
    前記ゲイン設定部は、前記連結遮断手段制御部による制御により前記連結遮断手段が連結状態と遮断状態との間で切り替わる一定時間前に、前記各ゲインの少なくとも1つの値を下げるものであることを特徴とする駆動装置。
  2. 前記ゲイン設定部は、前記連結遮断手段制御部による制御により前記連結遮断手段が連結状態と遮断状態との間で切り替わる一定時間前に、前記各ゲインのうち積分ゲインを0にするものであることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 被駆動部材を駆動する駆動源としての直流モータと、
    前記直流モータの出力軸の回転位置を検知する回転位置検知手段と、
    前記出力軸の回転目標位置の情報を含む目標位置信号を入力する目標位置信号入力手段と、
    前記出力軸の回転位置と前記回転目標位置との位置偏差を検出する位置偏差検出手段と、
    前記直流モータからの駆動力を前記被駆動部材に伝達する駆動伝達部材と、
    前記駆動伝達部材に設けられ、前記直流モータからの駆動力を前記被駆動部材に伝達する連結状態と、前記被駆動部材が前記駆動力から遮断される遮断状態との間で切り替えを行う連結遮断手段と、
    前記直流モータの回転位置を前記位置偏差に基づいて制御するとともに、前記連結遮断手段を制御する制御手段と、
    を備えた駆動装置において、
    前記制御手段は、
    前記位置偏差に対して、比例、積分、微分の各ゲインを用いた比例積分微分制御処理および比例、積分の各ゲインを用いた比例積分制御処理のうちのいずれか一方の制御処理を行う制御器と、
    前記連結遮断手段の連結状態と遮断状態の間での切り替えを制御する連結遮断手段制御部と、
    前記連結遮断手段制御部による制御により前記連結遮断手段が連結状態と遮断状態との間で切り替わるとき、前記制御器が用いる前記各ゲインを予め定めた所定値に設定するゲイン設定部と、
    を備え、
    前記ゲイン設定部は、前記連結遮断手段制御部による制御により前記連結遮断手段が連結状態と遮断状態との間で切り替わってから一定時間経過後に、前記連結遮断手段が連結状態と遮断状態との間で切り替わった後の前記直流モータからの駆動力が伝達される前記駆動伝達部材または前記被駆動部材のイナーシャに対応する値に、前記各ゲインを設定するものであることを特徴とする駆動装置。
  4. 前記ゲイン設定部は、前記連結遮断手段制御部による制御により前記連結遮断手段が連結状態と遮断状態との間で切り替わってから前記位置偏差検出手段が検出した位置偏差が一定値以内に収まると、前記連結遮断手段が連結状態と遮断状態との間で切り替わった後の前記直流モータからの駆動力が伝達される前記駆動伝達部材または前記被駆動部材のイナーシャに対応する値に、前記各ゲインを設定するものであることを特徴とする請求項に記載の駆動装置。
  5. 被駆動部材を駆動する駆動源としての直流モータと、
    前記直流モータの出力軸の回転位置を検知する回転位置検知手段と、
    前記出力軸の回転目標位置の情報を含む目標位置信号を入力する目標位置信号入力手段と、
    前記出力軸の回転位置と前記回転目標位置との位置偏差を検出する位置偏差検出手段と、
    前記直流モータからの駆動力を前記被駆動部材に伝達する駆動伝達部材と、
    前記駆動伝達部材に設けられ、前記直流モータからの駆動力を前記被駆動部材に伝達する連結状態と、前記被駆動部材が前記駆動力から遮断される遮断状態との間で切り替えを行う連結遮断手段と、
    前記直流モータの回転位置を前記位置偏差に基づいて制御するとともに、前記連結遮断手段を制御する制御手段と、
    を備えた駆動装置において、
    前記制御手段は、
    前記位置偏差に対して、比例、積分、微分の各ゲインを用いた比例積分微分制御処理および比例、積分の各ゲインを用いた比例積分制御処理のうちのいずれか一方の制御処理を行う制御器と、
    前記連結遮断手段の連結状態と遮断状態の間での切り替えを制御する連結遮断手段制御部と、
    前記連結遮断手段制御部による制御により前記連結遮断手段が連結状態と遮断状態との間で切り替わるとき、前記制御器が用いる前記各ゲインを予め定めた所定値に設定するゲイン設定部と、
    を備え、
    前記ゲイン設定部は、前記制御手段が前記直流モータへの励磁をオフとするリセット期間中に、前記制御器が用いる前記各ゲインを予め定めた所定値に変更することを特徴とする駆動装置。
  6. 前記制御器は、前記位置偏差に対して比例積分微分制御処理を行う比例積分微分制御器であって、
    前記ゲイン設定部は、前記比例積分微分制御処理で用いられる比例、積分、微分の各ゲインを前記比例積分微分制御器に設定するものであることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の駆動装置。
  7. 前記制御器は、前記位置偏差に対して比例制御処理を行う比例制御器および比例積分制御処理を行う比例積分制御器であって、
    前記ゲイン設定部は、前記比例制御処理および前記比例積分処理で用いられる比例、積分の各ゲインを前記比例制御器および前記比例積分制御器に設定するものであることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の駆動装置。
  8. 請求項1〜請求項7の何れかに記載の駆動装置を備える搬送装置。
  9. 請求項1〜請求項7の何れかに記載の駆動装置を備える画像形成装置。
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