JP6074678B2 - 包装袋 - Google Patents

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Description

本発明は、プレススルーパック包装体を収容するピロータイプの包装袋に関する。
従来から、錠剤や薬品カプセルをシート上に一粒ずつ包装したプレススルーパック包装体(以下「PTP包装体」という)が広く知られている。かかるPTP包装体は、複数枚ずつにまとめられ、ピロータイプの包装袋に収容されることが多い。包装袋は、通常、一枚のシートの両端を合掌接着して筒状にした後、当該筒状の上下にある開口端を接着することで構成される。したがって、包装袋の背面には、通常、シート両端の接着部である背貼部が存在する。
ここで、通常PTP包装体は、塩化ビニルシート、無延伸ポリプロピレンシート、ポリエチレンテレフタレートシート等の硬質の樹脂シートに多数の収容凹部を形成し、この収容凹部に錠剤等の固形物を収納した後、収容凹部の開口部を、ヒートシール剤が塗布されたアルミニウム箔やグラシン紙、これらの積層体等よりなる蓋材で覆ってある。従って、PTP包装体の基台部分は、比較的剛性が高いことが多く、殆ど変形できない。また、包装袋の内部でPTP包装体が大きく動かないように、包装袋は、PTP包装体より一回り大きい程度であることが多い。したがって、包装袋からPTP包装体を取り出す際には、包装袋を幅全体、または、高さ全体に裂いて、PTP包装体の幅または高さより大きい取り出し開口を形成する必要がある。そこで、従来から、包装袋を高さ方向に裂く縦裂き、または、幅方向に裂く横裂きが容易にできるように、包装袋の端部に切り口などを設ける構成が多用されている。
特許第4676611号公報 特開平7−175173号公報
しかし、かかる構成では、十分な開口を形成できないことが多かった。例えば、包装袋の一部を縦方向に裂いて切り取る縦裂きでは、切り取られるべき包装袋の一部が、縦方向に進む過程で、PTP包装体と干渉してしまい、縦方向への更なる進行が阻害されることが多かった。この場合、縦裂きが途中で止まってしまうため、十分な大きさの開口が得られない。
また、包装袋を横方向に裂く横裂きでは、横方向に裂く過程で、裂け目が包装袋の背貼部に当たってしまい、横方向への更なる進行が阻害されることが多かった。この場合でも、やはり、横裂きが途中で止まってしまうため、十分な大きさの開口が得られなかった。
そこで、より簡易に包装袋を開封するための技術が従来から多数提案されている。例えば、特許文献1には、背貼部に開封開始部となる複数の傷痕を形成し、当該背貼部から横方向(幅方向)に裂いていく横裂きの技術が開示されている。かかる技術によれば、裂けにくい背貼部に傷痕が設けられているため、背貼部も容易に裂くことができる。しかし、かかる技術は、開封時に、背貼部を起こして摘まむことを前提としている。一方、PTP包装体を収容する包装袋の多くは、包装袋内でのPTP包装体の動きを低減するために、包装袋がPTP包装体に密着し、包装袋にたわみが生じない程度の大きさに形成されていることが多い。この場合、包装袋は、開封前の状態では、殆ど変形することができないため、背貼部を起こして摘まむことは困難であった。
また、特許文献2には、包装袋の上部封止部に、背貼部を跨ぐような開封用切り込みを設けた技術が開示されている。この特許文献2では、包装袋を開封する際、当該開封用切り込みを摘まんで引っ張ることで、包装袋は、背貼部に沿ってリボン状に切取られると説明されている。しかし、開封用切込みが形成される上部封止部は、包装袋の背面(背貼部が形成されている面)を構成するシートおよび正面を構成するシートを貼り合わせた部位である。この上部封止部に形成された開封用切込みを摘まんで引っ張ると、当然ながら、正面を構成するシートおよび背面を構成するシートの両方が引っ張られることになる。しかし、特許文献2では、背面を構成するシートのみが引っ張られ、裂けるかのように記載されており、正面を構成するシートが、開封用切込みの引っ張りに伴い、どうなるのかが全く記載されていない。したがって、この特許文献2の技術を、そのまま実現化するのは困難であった。
以上の通り、現状、PTP包装体を収容した包装袋を容易に開封できる技術はなかった。そこで、本発明では、より簡易に開封でき得る包装袋を提供することを目的とする。
本発明の包装袋は、プレススルーパック包装体を収容するピロータイプの包装袋であって、シート材を筒状にするべく当該シート材の両端を合掌接着して形成される背貼部と、前記筒状にしたシート材の両開口端を接着して形成される一対の端縁接着部と、前記包装袋を構成するシート材のうち、前記背貼部が形成されていない面のうち前記背貼部およびプレススルーパック包装体の端部の両方に対向する位置を含む範囲に設けられ、周辺よりも易裂性が高い易開封部と、を備えることを特徴とする。
好適な態様では、さらに、前記端縁接着部の内部または外側端部に設けられ、前記背貼部の幅方向両側を前記背貼部に沿って裂く縦裂きの開始位置となる切り込みを備え。この場合、前記切り込みは、前記端縁接着部の内部において前記背貼部を横断する切り込み、または、前記端縁接着部の外側端部かつ前記背貼部を挟んで両側において前記背貼部に沿った方向に延びる切り込みである、ことが望ましい。
他の好適な態様では、前記シート材は、切れ目が無くても人の手で裂ける易裂性シートからなる。他の好適な態様では、前記易開封部には、前記シート材の表面に非貫通の傷痕群が設けられている
本発明によれば、縦裂きまたは横裂きを阻害する位置に易開封加工を施しているため、より簡易に開封できる。
本発明の実施形態であるPTP包装体用の包装袋を背面側から見た斜視図である。 包装袋を正面側からみた斜視図である。 図1におけるA−A断面図である。 図3におけるB−B断面図である。 開封の様子を示す断面図である。 開封の様子を示す断面図である。 開封の様子を示す斜視図である。 他の実施形態の包装袋の斜視図である。 他の実施形態の包装袋の斜視図である。 包装袋の製造の様子を示すイメージ図である。 従来の包装袋の概略背面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1、図2は、本発明の実施形態であるPTP包装体用の包装袋10の斜視図である。また、図3は、図1におけるA−A断面図、図4は、図3におけるB−B断面図である。なお、以下の説明では、便宜上、包装袋10のうち、背貼部18が形成されている面を「背面14」、当該背面14に対向する面を「正面12」と呼ぶ。したがって、図1は、包装袋10を背面14側から見た斜視図であり、図2は、包装袋10を正面12側からみた斜視図である。
包装袋10は、一枚のシート材を折り曲げて接着することで構成されるピロータイプの袋である。具体的には、包装袋10は、一枚のシート材の両端を合掌状に重ね合わせて接着して筒状にしたうえで、当該筒状の上下に位置する一対の開口端を接着して封止して構成される。包装袋10の側面には、シート材を内側に折り込んだ状態で接着することで構成されるガゼット16(マチ)が設けられている。また、包装袋10の背面14には、シート材の両端を合掌状に接着した背貼部18が、包装袋10の上下端部には、開口端を接着した端縁接着部20が、それぞれ存在する。また、包装袋10は、端縁接着部20の内側端部から、収容物であるPTP包装体100の端部に向かうにつれ、徐々に厚みが増していく。以下では、この厚みが変化していく範囲を「変厚部22」と呼ぶ。
かかる包装袋10を構成するシート材は、通常、樹脂フィルムから構成される。シートを構成する樹脂フィルムには、耐衝撃性、耐磨耗性、及び耐熱性など、包装体としての基本的な性能を備えることが必要であり、さらに適度な遮光性やガスバリア性も要求されることが多い。また、背貼部18や端縁接着部20は、通常、ヒートシールにより形成されるので、シート材には、ヒートシール性も要求される。従って、シート材としては、ベースフィルム層(単層であっても複層であってもよい)と、ヒートシール性を付与するシーラント層とを有する複層シートが好適であり、さらに、ベースフィルム層とシーラント層との間、若しくはベースフィルム層が複層の場合にはその間に、ガスバリア層を設けることが好適である。
ここで、ベースフィルム層、シーラント層、及びガスバリア層の構成材料を例示する。なお、これら各層の積層は、慣用のラミネート法、例えば、接着剤によるドライラミネーション、熱接着性層を挟んで熱により接着させる熱ラミネーションなどにより行うことができる。
ベースフィルム層を構成するフィルムとしては、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレ−ト(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリカーボネート(PC)など)、ポリオレフィン(ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)など)、ポリアミド(ナイロン−6、ナイロン−66など)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリイミド(PI)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルスルフォン(PES)及びエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等から構成される一層又は二層以上の延伸又未延伸フィルムが例示できる。
シーラント層を構成するフィルムとしては、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−プロピレン共重合体(EP)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、二軸延伸ナイロン(ON)、エチレン−オレフィン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)及びエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等から構成される一層又は二層以上の延伸又未延伸フィルムが例示できる。
ガスバリア層としては、アルミニウム等の金属薄膜、又は塩化ビニリデン(PVDC)、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)などの樹脂フィルム、或いは任意の合成樹脂フィルム(例えば、ベースフィルム層であってもよい)に、アルミニウム、酸化アルミニウムやシリカ等の無機酸化物などを蒸着(又はスパッタリング)したフィルムが例示できる。特にアルミニウム等の金属薄膜やアルミニウム蒸着フィルムを用いた場合は、遮光性も付与されるため、より好ましい。
また、包装袋10の開封を容易にするために、ベースフィルム層には、切れ目等が無くても、人の手で裂ける程度の易裂性を有した二軸延伸フィルム、いわゆる、ノッチレスフィルムを用いることが望ましい。具体的には、縦方向および横方向における引っ張り破壊強度が50MPa〜80MPa、端裂抵抗が30N〜60Nのノッチレスフィルムであることが望ましい。なお、引っ張り破壊強度はJIS K 7127、端裂抵抗はJIS C 2318に準じて測定された値である。ノッチレスフィルムの材質としては特に限定されず上記に示したベースフィルム層と同様のものが使用できるが、中でもポリエステルが好ましく、ポリエチレンテレフタレート(PET)が特に好ましい。
この包装袋10に収容されるPTP包装体100は、周知の通り、塩化ビニルシート、無延伸ポリプロピレンシート、ポリエチレンテレフタレートシート等の硬質の樹脂シートに多数の収容凹部を形成し、この収容凹部に錠剤等の固形物を収納した後、収容凹部の開口部を、ヒートシール剤が塗布されたアルミニウム箔やグラシン紙、これらの積層体等よりなる蓋材で覆ってあるものである。一つの包装袋10には、複数のPTP包装体100が、厚み方向に重なった状態で収容される。なお、複数のPTP包装体100は、その表裏の向きを交互に変えた状態で積層される。また、各PTP包装体100の表面に錠剤やカプセルなどの包装対象物を収容する収容部が突出形成されている。この収容部は、PTP包装体を表裏の向きを交互に変えて積層した際に、その高さ位置がずれるように配置されている(図4など参照)。包装袋10は、シート材のたるみが出来ない程度の密着性をもって、この複数のPTP包装体100の積層物を包める程度のサイズを有している。このようにシート材のたるみが出来ないようにしているのは、包装袋10の内部でPTP包装体100が動かないようにするためである。
ここで、PTP包装体100の基台は、先に述べたとおり硬質の樹脂シートであり、一般的には殆ど変形しない(サイズが小さくなったりしない)。そのため、PTP包装体100を包装袋10から取り出すためには、必ず、PTP包装体100の幅または高さ分の開口が必要になる。また、包装袋10とPTP包装体100とのサイズの差は小さい。そのため、PTP包装体100を包装袋10から取り出す際には、包装袋10を、幅全体または高さ全体に渡って裂いて、十分な大きさの取り出し用開口を形成する必要がある。
しかし、簡易な手順で、幅全体または高さ全体に亘って包装袋10を裂くことは、従来、困難であった。これについて図11を参照して説明する。図11は、従来のPTP包装体用の包装袋10の概略背面図である。
従来の包装袋10の多くは、包装袋10の上端に設けられた切れ目50から縦方向(高さ方向)に裂く開封方式や、包装袋10の側端部から横方向(幅方向)に裂く開封方式が採用されていた。
上端に設けられた切れ目50から縦方向に裂く場合には、包装袋10の上端を手で摘まみながら手前下側に引っ張る。しかし、この場合、手前下側に引っ張られる包装袋10の一部が、途中で、PTP包装体100に当たることになる。包装袋10の一部がPTP包装体100に当たると、下側への更なる進行が難しくなり、裂け目が横方向に曲がってしまう。そして、結果として、裂け目が、包装袋10の下端にたどりつく前に、包装袋10の側端に達してしまい、包装袋10の一部が切り取られてしまう。この場合、得られる開口は、PTP包装体100に比して大幅に小さいため、そのままではPTP包装体100を取り出すことが出来ない。そのため、ユーザは、出来上がった小さな開口をとっかかりとして、再度、縦方向に裂く必要がある。つまり、この開封方式では、ユーザは、開封のために2ステップが必要になる。
また、包装袋10の側端部から横方向に裂く場合は、背貼部18が邪魔になっていた。すなわち、かかる開封方式の場合、包装袋10は、ノッチレスフィルム、すなわち、切れ目が無くても、指で裂けるフィルムから構成される。この場合、ユーザは、包装袋10の側端を摘まんで、手前横方向に引っ張ることで、包装袋10を横方向に裂ける。しかし、幅全体に亘って裂くためには、必ず、背貼部18を通過する必要がある。この背貼部18は、シート材の両端を合掌接着した箇所であり、周辺部位よりも強度が強くなっている部位である。換言すれば、背貼部18は、周辺よりも裂けづらい部位となっている。そのため、裂け目が、背貼部18に到達すると、裂けづらい背貼部18には進まず、より裂けやすい縦方向に進んでしまっていた。その結果、幅全体に裂くことができず、十分な大きさの取り出し開口が得られなかった。
本実施形態では、こうした問題を解決するために、より簡易に開封するための構成を有している。以下、この開封用の構成について詳説する。
本実施形態では、包装袋10の開封を容易にするために、開封開始部となる切り込み30と、周辺よりも裂け性が向上する易開封加工を施した易開封部34と、を設けている。切り込み30は、図1に示す通り、上側の端縁接着部20内に設けられている。この切り込み30は、背貼部18を横断する略円弧状となっている。この切り込み30により、略円弧状のツマミ部32が形成される。包装袋10を開封する際には、このツマミ部32を指でつかみ、手前下側に引っ張る。
なお、本実施形態では、切り込み30を略円弧状としたが、背貼部18の幅方向両側を前記背貼部18に沿って裂く際の開始部として機能するのであれば、他の形状、位置の切り込みであってもよく、例えば、背貼部18を横断する直線の両端に下方に延びる直線が接続された、略コ字状の切り込みなどであてもよい。また、この切り込み30は、端縁接着部20の内部ではなく、端縁接着部20の上端に設けられてもよい。この場合、切り込み30は、端縁接着部20の上端、かつ、前記背貼部18の両側位置において、背貼部18に沿った方向に延びる形状とすればよい。
易開封部34は、周辺よりも易裂性が向上する易開封加工を施した部位である。本実施形態では、この易開封加工を、正面12を構成するシートのうち、背貼部18と対向する位置、かつ、包装袋10に収容されているPTP包装体100の端部と対向する位置に設けている。図2〜4において、楕円で囲った箇所が、本実施形態における易開封部34である。
ここで、易開封部34に施す易開封加工とは、具体的には、微小な傷痕を多数形成する加工である。この傷痕は、包装袋10のバリア性を保つためには、シート材を貫通しない非貫通の傷痕であることが望ましい。かかる傷痕群を形成することで、易開封部34は、周辺部位に比して易裂性が向上することになる。
以上のような構成の包装袋10を開封する際の流れについて、図4〜図7を参照して説明する。包装袋10を開封する際は、背面14(すなわち背貼部18が形成されている面)を手前側、正面12を奥側にした状態で、ツマミ部32を指で摘まみ、手前下側に引っ張る。
ここで、ツマミ部32が形成されている端縁接着部20は、包装袋10の正面12を構成するシートおよび背面14を構成するシートが接着された部位である。したがって、このツマミ部32を摘まめば、背貼部18だけでなく、正面12を構成するシートおよび背面14を構成するシートも同時に摘まむことになる。そして、その状態でツマミ部32を手前下側に引っ張れば、包装袋10の正面12を構成するシートおよび背面14を構成するシートがともに、帯状に裂けていく。換言すれば、ツマミ部32を手前下側に引っ張ることで、正面12を構成するシートから構成される正面側帯部36fと、背面14を構成するシートから構成される背面側帯部36bと、が構成されていく。
ツマミ部32を手前下側に引っ張り続けると、裂け目は、PTP包装体100の上端近傍まで到達する。図5は、このときの様子を示す断面図である。図5に示す通り、この場合、背面側帯部36bは、PTP包装体100より手前側に位置しているため、PTP包装体100の影響を受けることなく、引っ張り続けることができる。しかし、正面側帯部36fは、PTP包装体100より奥側に位置しているため、手前下側に引っ張ろうとすると、PTP包装体100の端部に押しつけられることになる。
ここで、この正面側帯部36fがPTP包装体100の端部に押しつけられる位置は、正面12を構成するシートのうち、背貼部18と対向する位置、かつ、包装袋10に収容されているPTP包装体100の端部と対向する位置であり、易開封加工が施される易開封部34である。そして、この易開封部34がPTP包装体100の端部に押しつけられることにより、易開封部34が横方向(PTP包装体100の端部に沿う方向)に裂けて破断し、正面側帯部36fが包装袋10から分離する。図6は、正面側帯部36fが破断した際の様子を示す断面図、図7は、正面側帯部36fが破断した際の様子を示す斜視図である。
このように正面側帯部36fが破断して包装袋10から分離すれば、あとは、ツマミ部32を、手前下側に引っ張り続ければよい。ツマミ部32を手前下側に引っ張ることで、背面14を構成するシートのみが、帯状に裂けていく。そして、最終的に、裂け目が下側の端縁接着部20まで到達すれば開封作業は完了となる。
この縦裂きの過程では、背貼部18が縦裂きのガイドとして機能し、背面側帯部36bが途中で破断することが防止される。すなわち、背貼部18は、二枚のシートが張り合わさっており、周辺部位よりも強度が高い。そのため、背面側帯部36bを切り裂いていく過程で、裂け目が当該背貼部18を横断することはなく、背面側帯部36bが、途中で破断することはない。そして、これにより、確実に、背面14を構成するシートを下端まで切り裂くことができ、高さ全体に亘る開口を形成することができる。
以上の説明から明らかな通り、本実施形態によれば、ツマミ部32を摘まんで引っ張るという一つの動作だけで、確実に、高さ全体に亘る開口を形成できる。なお、本実施形態では、ツマミ部32は、必ず、正面12側から背面14側に向かって引っ張る(背面14を手前側、正面12を奥側にした状態で手前に引っ張る)ことが必要となる。この引っ張りの向きを、ユーザが間違わないようにするために、予め、ツマミ部32を背面側に折っていてもよい。また、図8に示すように、ツマミ部32より上側に位置する端縁接着部20を正面側に折り返してもよい。
次に、他の実施形態について図9を参照して説明する。図9は、他の実施形態であるPTP包装体用の包装袋10の斜視図である。この包装袋10は、開封構造を除けば、上述の実施形態とほぼ同じである。したがって、ここでは、特に、開封構造についてのみ説明する。
この包装袋10を構成するシート材は、横方向に裂いて開封する横裂きを容易にするために、ノッチレスフィルムから構成されている。ノッチレスフィルムは、上述した通り、切れ目等が無くても人の手で容易に裂くことができるフィルムである。
包装袋10を横裂きして開封する際には、包装袋10の側端部を指で摘まんで、手前横側に引っ張ればよい。ただし、包装袋10を幅全体に亘って裂くためには、必ず、背貼部18も横断して裂く必要がある。しかし、背貼部18は、二枚のシートが張り合わさっており、そのままでは、周辺部位よりも強度が高く、裂けにくい。
そこで、本実施形態では、この背貼部18の一部に易開封加工を施した易開封部34を設けている。この易開封部34は、背貼部18のうち、横裂きで裂かれることが予想される位置に設けられている。具体的に説明すると、横裂きは、通常、正面12および背面14を構成するシートが互いに接着されておらず、また、正面12および背面14を構成するシートの間にPTP包装体100が存在していない範囲、すなわち、変厚部22において行われる。したがって、本実施形態では、変厚部22内、かつ、背貼部18に、易開封部34を設けている。
この易開封部34は、易開封加工が施されているため、二枚のシートが張り合わさった背貼部18の一部ではあるものの、裂けやすくなっている。そのため、横裂きの過程で裂け目が、当該易開封部34(背貼部18)に到達したとしても、裂け目が曲がることなく、易開封部34(背貼部18)を進む。そして、結果として、包装袋10を、容易に、幅全体に亘って裂くことができる。つまり、本実施形態によれば、包装袋10の側端部を摘まんで手前横方向に引っ張るという一つの動作だけで、確実に、高さ全体に亘る開口を形成できる。
なお、図1〜図8を参照して説明した縦裂き用の開封構造と、図9を参照して説明した横裂き用の開封構造は、組み合わされてもよい。すなわち、一つの包装袋10のうち、正面12を構成するシートのうち背貼部18およびPTP包装体100の端部の両方に対向する位置、および、変厚部内の背貼部18の両方に易開封加工を施し、さらに、端縁接着部20に切り込み30(ツマミ部32)を形成してもよい。かかる構成とすることで、横裂きおよび縦裂きの両方が容易にできる包装袋10が得られる。また、上述の説明では、包装袋10の上側から開封することを想定して、上側にのみ切り込み30(ツマミ部32)や、易開封部34を設ける構成を説明したが、当然ながら、包装袋10を、下側から開封する場合のために、包装袋10の下側部分にも、切り込み30(ツマミ部32)や、易開封部34を設けてもよい。
また、上述の説明では、必要な箇所にのみ易開封加工を施す形態を例示したが、少なくとも、正面12を構成するシートのうち背貼部18およびPTP包装体100の端部の両方に対向する位置、および、変厚部内の背貼部18のうちの少なくとも一方を含むのであれば、より広い範囲に易開封加工を施してもよい。
例えば、包装袋10の製造過程を考えれば、易開封加工は、高さ方向の一部、幅方向の一部に設けるよりも、高さ方向全体に連続して、または、幅方向全体に連続して施すほうが容易である。したがって、例えば、背貼部18全体(高さ方向全体)に易開封加工を施してもよい。また、背面14や正面12、背貼部18などの区別なく、包装袋10のうち、変厚部22を構成する部分全体(幅方向全体)に易開封加工を施してもよい。
最後に、本実施形態の包装袋10の製造方法について簡単に説明する。図10は、包装袋10の製造の様子を示す概略図である。包装袋10の材料であるシート材Sは、長尺なシート材料Ssを、一定間隔で切断していくことで構成される。そして、このシート材料Ssから切り出された一枚のシート材Sの両端を合掌接着して筒状としたのち、当該筒状の両開口端を接着することで包装袋10が製造される。
図10(a)は、シート材料Ssの長尺方向(図面左右方向)の両端を合掌接着する場合、図10(b)は、シート材料Ssの幅方向(図面上下方向)の両端を合掌接着する場合の様子をそれぞれ示している。図10(a)の場合は、シート材料Ssを、包装袋10の周長に応じた間隔で切断していく。また、図10(b)の場合は、シート材料Ssを、包装袋10の高さに応じた間隔で切断していく。
図10(a)、(b)いずれの場合であっても、易開封加工は、切断前の長尺なシート材料Ssの段階で施される。また、易開封加工は、長尺なシート材料Ssの長尺方向に途切れることなく連続して施すようにすれば、加工箇所の長尺方向の位置決めが不要となり、製造工程を簡易化できる。
そこで、製造工程を簡易化するためには、シート材料Ssの幅方向が、包装袋10の高さ方向になる製造工程(図10(a)の場合)では、変厚部22に相当する位置Vに途切れることなく連続して、易開封加工を施せばよい。また、シート材料Ssの長尺方向が、包装袋10の高さ方向になる製造工程(図10(b)の場合)では、背貼部18となる位置W、当該背貼部18と対向する位置Xに、途切れることなく連続して、易開封加工を施せばよい。
10 包装袋、12 正面、14 背面、16 ガゼット、18 背貼部、20 端縁接着部、22 変厚部、32 ツマミ部、34 易開封部、36b 背面側帯部、36f 正面側帯部、100 PTP包装体。

Claims (5)

  1. プレススルーパック包装体を収容するピロータイプの包装袋であって、
    シート材を筒状にするべく当該シート材の両端を合掌接着して形成される背貼部と、
    前記筒状にしたシート材の両開口端を接着して形成される一対の端縁接着部と、
    前記包装袋を構成するシート材のうち、前記背貼部が形成されていない面のうち前記背貼部およびプレススルーパック包装体の端部の両方に対向する位置を含む範囲に設けられ、周辺よりも易裂性が高い易開封部と、
    を備えることを特徴とする包装袋。
  2. 請求項1に記載の包装袋であって、さらに、
    前記端縁接着部の内部または外側端部に設けられ、前記背貼部の幅方向両側を前記背貼部に沿って裂く縦裂きの開始位置となる切り込みを備える、ことを特徴とする包装袋。
  3. 請求項2に記載の包装袋であって、
    前記切り込みは、前記端縁接着部の内部において前記背貼部を横断する切り込み、または、前記端縁接着部の外側端部かつ前記背貼部を挟んで両側において前記背貼部に沿った方向に延びる切り込みである、ことを特徴とする包装袋。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の包装袋であって、
    前記シート材は、切れ目が無くても人の手で裂ける易裂性シートからなることを特徴とする包装袋。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の包装袋であって、
    前記易開封部には、前記シート材の表面に非貫通の傷痕群が設けられている、ことを特徴とする包装袋。
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