JP6073716B2 - 防潮堤などの壁体の構造 - Google Patents

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Description

本発明は防潮堤などの壁体の構造に関するものである。
従来の防潮堤などの壁体を図5に示すと、一般に普通コンクリートによる鉄筋コンクリート構造であり、その自重を利用する重力式である。
その構造は、基礎として鋼管杭aなどを打設し、この鋼管杭a基礎の上部にコンクリート壁bを構築して製造する。
コンクリート壁bは一般には普通コンクリートによる鉄筋コンクリート造であり、建設現場において鉄筋を組み立て、その周囲に型枠を組み立て、型枠内にコンクリートを打設して構築する。
特開2006−233463号公報
しかし上記した特許文献1の[0002]や図7、および本願の図5の記載に見られるように従来の防波堤、防潮堤は波の力に対してコンクリート壁bの重量によって抵抗する構造物であった。そのために以下のような問題があった。
<1>従来の防潮堤は鉄筋コンクリート構造のL型防潮堤であり、L型防潮堤の建設は型枠製作工、鉄筋組立工、コンクリート打設工を順番に行うために工期が長期化する。
<2>東日本大震災による津波被害を受けた想定津波高さの見直しが行われ、これに伴い防潮堤を大型化する必要がある。そのため、使用されるコンクリート量が膨大な量となる。
<3>防潮堤の大型化に伴い、作業人員増による労働災害リスクの増大、交通災害などのリスクの増大、使用機材や工事車両から排出される排気ガスなどによる環境負荷の増大につながる。
<4>防潮堤を構築する際、地盤条件などにより大規模な整地が必要となったり、地盤の不陸に対応するために構造が複雑になる場合がある。
<5>防潮堤は厳しい環境条件にさらされ長期間の供用が要求されるため、損傷発生時のメンテナンス性、すなわち損傷箇所が容易に補修可能なことが求められる。
<6>沿岸部に配置される構造物のため、遮塩性などの耐久性が求められる。
<7>通常の防潮堤は、提体とフーチングが剛結構造であるため、提体に作用する曲げモーメントがフーチングに伝達され、基礎杭が大規模となる。
上記のような課題を解決する本発明の防潮堤などの壁体の構造は、六角長柱群と、基礎杭とによって構成し、六角長柱は、内部が上下方向に中空状態で貫通して平面視が六角形の六角短柱を鉛直方向に積上げて、鉛直方向に配置したPC鋼材で一体化して構成したものであり、基礎杭は、その上部を六角長柱の内部に位置し、六角長柱の内部には間詰めコンクリートを充填し、複数本の六角長柱は、相互に側面が接触する状態で設置してあることを特徴とするものである。
また本発明の防潮堤などの壁体の構造の構築方法は、六角長柱群と、基礎杭とによって構成し、地盤に基礎杭を打設し、内部が上下方向に中空状態で貫通して平面視が六角形の六角短柱を、基礎杭の周囲に積み上げ、六角短柱の内部に鉛直方向に配置したPC鋼材で一体化して構成して六角長柱を構築し、この六角長柱を、その側面が接する状態で複数本平行に構築し、六角長柱の内部には間詰めコンクリートを充填したことを特徴とするものである。
本発明の防潮堤などの壁体の構造は以上説明したようになるから次のような効果の少なくともひとつを得ることができる。
<1>独立した六角長柱を組み合わせることで、曲げ荷重に対しては六角長柱のかみ合い効果で抵抗し、せん断力に対しては基礎杭で抵抗する防潮堤などの壁体の構造を構築することができる。
<2>提体などに作用する曲げモーメントに対しては、六角長柱同士がかみ合うことで平面保持の仮定が成立せず、重ね梁として抵抗する。すなわち、それぞれの柱の剛性を足し合わせて外力を負担するものである。
<3>壁と基礎コンクリートは剛結構造であるが、基礎コンクリートの剛性が小さいため、壁に作用する曲げモーメントが基礎杭に伝達されず、基礎杭にはせん断力のみが作用する。そのために従来のRC構造の防波堤などと比較してより小規模な基礎杭で対応することができる。
<4>工場において、同一形状の短柱である六角短柱を数多く製作することで、部材の高品質化およびコスト削減を期待することができる。
<5>外力や経年劣化により六角短柱が損傷を受けた場合に、損傷発生部の六角短柱を交換することで容易に防潮堤などの壁体の構造の補修を行うことができる。
本発明の防潮堤などの壁体の構造を構成する六角短柱の実施例の説明図。 六角短柱を積み上げた防潮堤を海側から見た実施例の説明図。 六角短柱を積み上げた防潮堤を陸側から見た実施例の説明図。 一部を解体した状態の説明図。 従来の防潮堤などの壁体の構造の実施例の説明図。
以下図面を参照にしながら本発明の防潮堤などの壁体の構造の好適な実施の形態を詳細に説明する。
<1>全体の構成
本発明の防潮堤などの壁体の構造は、六角長柱1群と、基礎杭2群と、間詰コンクリートと、PC鋼材4とによって構成する。
そして六角長柱1は、六角短柱11を柱の軸方向に積み上げて構成した鉛直の長尺体である。
なお、以下では防潮堤を例として説明するが、本発明技術思想は防潮堤に限定するものではなく、それ以外の一般の壁体にも利用することができる。
<2>六角短柱(図1)
六角短柱11は、内部が上下方向に中空状態で貫通して平面視が六角形の筒体であり、プレキャストコンクリート製である。
この六角短柱11は工場生産するから、高品質のものを多量に貯蔵しておくことができる。
筒体の六角短柱11にはその肉厚の内部に、筒体の中心軸と平行に、貫通孔11aを開口する。
この貫通孔11aは、PC鋼線、鋼棒などのPC鋼材4を貫通させるためのものである。
なお本明細書、特許請求の範囲の記載において「短」、「長」という表現は相対的な意味であり、六角短柱11を積み上げて六角長柱1を構成する関係を示す用語である。
<3>六角短柱の積み上げ
六角長柱1を構築するには、六角短柱11を、柱の軸方向を一致させて鉛直方向に積上げて延長してゆく。
すなわち筒体の六角短柱11の内部空間が鉛直方向に連続する状態で積み上げる。
単に六角短柱11を軸方向に積み上げただけでは、上下方向の一体性がないから、六角短柱11の内部の貫通孔11aにPC鋼材4を上下に貫通させて緊張して一体化を図る。
<4>構築方法
次に本発明の防潮堤などの壁体の構造の構築方法を説明する。
<5>基礎杭の打設
防潮堤などの壁体の構造の構築予定地に基礎杭2を打設する。
基礎杭2の打設本数は、計算によって算出する。
各基礎杭2の打設位置は、対応する各六角長柱1の設置位置の中央であることが望ましい。
基礎杭2は、その上端を完全に地中まで打設するのではなく、その上部を後述する基礎コンクリート3の表面より上方に十分に露出させる。
<6>基礎コンクリートの打設
必要とする基礎杭2の打設が完了したら、その基礎杭2群の周囲に平版状のコンクリートを打設する。
これを基礎コンクリート3として、その基礎コンクリート3の上に六角長柱1群を立設して防潮堤などの壁体の構造を構築するものである。
前記した工程で打設した基礎杭2は、基礎コンクリート3の表面から上部に露出している。
基礎コンクリート3には、六角長柱1に上下方向の緊張を与えるPC鋼材4の基端を固定する。
<7>六角短柱の積み上げ工程
最下段の六角短柱11を、その中空部分の内部に基礎杭2を位置させ、基礎杭2を収納した状態で、かつ六角短柱11の中心軸を鉛直に立設させた状態で設置する。
基礎杭2の最上部は、六角長柱1の適宜の位置まで存在しているが、その最適の位置は計算によって定める。
最下段の六角短柱11の鉛直軸の上に、さらに鉛直に上段の六角短柱11を積み上げて六角長柱1を構築してゆく。
構築中には隣接する六角短柱11では、その上面の位置を異ならせて、同一平面に六角短柱11の接続面が位置しないように構築する。
六角短柱11を最上部まで積み上げたら、PC鋼材4を緊張して六角短柱11の上下方向の一体化を図る。
短いPC鋼材4を使用し、順次カプラーなどで接続する構成であれば、六角短柱11を積み上げるたびに上下方向に緊張を与えることもできる。
このように、六角長柱1と基礎コンクリート3は、PC鋼材4による緊張で一体化する構造である。
このとき、基礎コンクリート3の剛性は六角長柱1の剛性よりも小さいため、大きな外力が作用したときに、壁は独立した六角長柱1の集合体となる。
そのため基礎コンクリート3には曲げモーメントが伝達されず、基礎杭2に曲げモーメントによる圧縮力や引張力が発生しない。
その結果、基礎杭2はせん断力のみに抵抗すればよいため、小規模な基礎杭2で津波などの大きな外力に対応できる、という効果を達成できる。
<8>隣接する六角長柱
ひとつの六角長柱1と隣接する六角長柱1とは、その面が接触する状態で構築する。
その結果、平面視はいわゆるハニカム構造を呈する。
隣接する六角長柱1の間は、平面的には相互にかみ合っているが、立体的には単に隣の六角長柱1の表面と接するだけである。
したがって津波のエネルギーなどで1本の六角長柱1に曲げが生じた場合にも、立体的には相互に平行に変形する。
すると平面的には六角長柱1のかみ合いが生じ、その効果で重ね梁の原理で抵抗することができる。
<9>間詰コンクリートの打設
六角短柱11の積み上げごとに、その内部空間に間詰コンクリートを打設して充填する。
あるいは六角短柱11の積み上げが終わってから、上下に貫通する六角短柱11群の中空部に間詰コンクリートを一時に充填することもできる。
下部の六角短柱11では、その内部に基礎杭2が位置するから、その基礎杭2の周囲と六角短柱11の内空の間隔に間詰コンクリートを充填することになる。
なおすべての六角短柱11に間詰コンクリートを打設するのではなく、内部に基礎杭2を収納した状態の六角短柱11だけにコンクリートを打設する工法を採用することもできる。
すなわち六角短柱11を積み上げた六角長柱1の少なくとも一部にコンクリートを打設することになる。
<10>六角長柱の段差
構築の完成時には六角長柱1はすべて同一の高さに構成する必要はない。
津波のエネルギーの計算から、海側の六角長柱1群の高さを高く、陸側の六角長柱1群の高さを低く構成することもできる。
1:六角長柱
11:六角短柱
2:基礎杭
3:基礎コンクリート
4:PC鋼材

Claims (2)

  1. 六角長柱群と、基礎杭群と、間詰コンクリートと、PC鋼材とによって構成し、
    六角長柱は、複数の六角短柱の軸方向への鉛直の積み上げで構成し、
    六角短柱は、内部が上下方向に中空状態で貫通した平面視が六角形の柱体であり、
    基礎杭は、その上部を六角長柱の内部に位置し、
    間詰めコンクリートは、六角長柱の少なくとも一部の内部に充填したコンクリートであり、
    六角短柱は鉛直方向に配置したPC鋼材で一体化して構成してあり、
    六角長柱群は、相互に側面が接触する状態で設置してあることを特徴とする防潮堤などの壁体の構造。
  2. 六角長柱群と、基礎杭と間詰コンクリートと、PC鋼材とによって構成し、
    地盤に基礎杭を打設し、
    内部が上下方向に中空状態で貫通して平面視が六角形の六角短柱を、基礎杭の周囲に積み上げ、
    六角短柱の内部に鉛直方向に配置したPC鋼材で一体化して構成して六角長柱を構築し、
    この六角長柱を、その側面が接する状態で複数本平行に構築し、
    六角長柱の少なくとも一部の内部には間詰めコンクリートを充填したことを特徴とする防潮堤などの壁体の構造の構築方法。
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