JP2009506234A - 防波堤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、前面側に曲折して形成された防波部材を複数個積層してなるフレームから構成され、海岸や波止場、港湾および防潮堤に設置することにより波浪や大波を遮断し、設置が簡単で設置費用の負担を軽減することができる防波堤を提供する。本発明による防波堤は、締結孔が多数穿孔された複数個の支持フレームを有するフレーム体と、締結孔と連結孔が互いに結合手段により連結されている複数個の防波部材と、前記支持フレームの前面側と後面側に締結される固定ワイヤとからなる支持体とを備えて構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、海岸や防潮堤、または港湾および波止場に設置され、外海からの波浪や大波を遮断する防波堤に関し、より詳細には、上狭下広状に形成されたフレームの前面側に曲折して形成された防波部材を複数個積層して大波や波浪が海岸や防潮堤、または港湾および波止場の内側に押し寄せるのを事前に防止し、簡単な構成により設置費用を節減できる防波堤に関するものである。
一般的に、外海からの大波や波浪を遮断して海岸や防潮堤、または港湾および波止場のような港内を静穏に維持するために防波堤を設置している。
前記防波堤は、一定の大きさの砂岩を一定の勾配の傾きで構築した後、砂岩より遥かに大きなサイズの被覆岩を布設して防波堤または護岸を築いている。ところが、被覆岩として使用される自然石は、その賦存量が少ないため、前記自然石の代わりに種々の形態および構造のブロックをコンクリートで作って被覆し、前記ブロック上面に4つ枝幹が放射状に突設された構造のテトラポッド(別名:トライアングル)を海岸や波止場、または港湾および防潮堤の一側に設置して防波堤として使用している。
しかし、既存のテトラポッドにおいては、鉄材の型枠を組み立てて前記型枠の内部にコンクリートを打設した後、約28日間養生をしてコンクリートテトラポッドを完成し、これを設置しようとする海岸や波止場または港湾および防潮堤に運んで内港または外港防波堤に設置しているが、前記コンクリートテトラポッドが全体比重の小さなコンクリート型枠により形成されるため、波浪や波の大きな圧力に対応できないという問題がある。
このため、海水の流れが荒くなると設置位置が変動したり、ひどい場合は、設置位置から逸脱して流失してしまうこともあり、テトラポッドの連結が破壊されて防波の機能を失ってしまうという問題点が発生する。
このような問題点を解決するために種々の形態の防波堤が提案されている。
例えば、特許文献1の「骨組型防波堤」は、登録公報の請求の範囲に開示されているように、骨組式防波堤の単位構造体および単位構造体の構造を構成するにあたって、単位構造体の構造は、海底面の上面に必要な幅と高さで砂岩基礎段を形成し、この砂岩基礎段の上面に基礎段の上面幅よりもやや狭い幅と所定の高さを有する単位下部スラブ上面の内海側と外海側の先端部に一定の同一距離で離隔された位置に正方形断面を有する所定高さの垂直柱を複数個の単位下部スラブに立設し、この単位下部スラブ上面に立設された垂直柱の上端に単位下部スラブと同じ広さと厚さを有する単位上部スラブを連設し、この単位上部スラブの内海側と外海側の先端と直角に下向きに連設するように前面壁と背面壁とを備え、前面壁には多数の海水通水孔を穿設し、このような上部スラブ上面にキャップコンクリートを現場で打設して養生することにより構成される。
また、他の例として特許文献2の「消波ブロック積層式防波堤」が提案されている。この登録公報の請求の範囲に開示されているように、消波ブロック積層式防波堤は、前面が内側に傾斜された四角形状のフレームに円錐型突起を四方に形成した柱が上面の左右に複数個備えられた上板を結合した最下層の消波ブロックと、前面に半円弧の溝を形成し上面の前方に円錐型突起を四方に形成した柱が単一個備えられ、この柱の裏側には雄キーを形成し、底面には雌キーを形成し、背面は防波堤の傾斜面と同じ傾斜角を有する中間層消波ブロックと、前面に半円弧の溝を形成し上面には円錐型の突起を四方に形成した1対の柱が前後に平行に備えられ、底面には雌キーを形成し、背面はキャップコンクリートの前面に面接する垂直面と、防波堤の傾斜面に面接する傾斜面からなる最上層消波ブロックと、前面に半円弧の溝を形成したキャップコンクリートとから構成されている。
従来提案されている防波堤の場合、防波堤を積層式に設置できるブロック構造を有しており、必要に応じてより高く延長して設置することが可能であり、さらに、前記ブロック構造を堅固に積層配列することにより、激しい波浪や大波によって防波堤が流失したり設置位置が変動するのを事前に防止することを目的としているが、その構成要素が複雑で設置費用による負担が増大し、かつ、コンクリートの養生期間などのため作業時間が長くなったり、運搬が難しいなどの問題点があった。
さらに、従来防波堤の場合、波浪や大波を遮断するブロックがコンクリートで製造された1つの構造体で形成されているため、波浪や大波が押し寄せられて発生する衝撃で部分的に流失が発生するという問題点があった。
すなわち、これは海岸や波止場または港湾や防潮堤に高いコンクリート壁を設置したようなもので、例えば、津波またはハリケーンのような大型台風が発生すると、波浪や大波が前記壁面形態の防波堤を打撃する力が非常に大きく、このような打撃力によりコンクリートで製造されたブロックの一部が消失するという問題点があった。
韓国登録実用新案第310135号 韓国登録実用新案第364541号
そこで、本発明は、従来の海岸や波止場または港湾および防潮堤に設置されて波浪や大波を遮断する防波堤の問題点を解決するためのもので、上狭下広状に形成された一定の傾斜角を有するフレームと、前記フレームの前面側に曲折して形成された防波部材を複数個積層して大波や波浪による被害を減らすことができる。
また、前記防波部材を所定間隔離隔して設置することで、ハリケーンのような大型台風や津波による波浪や大波の打撃力を最大限に減少させて防波堤の流失を事前に防ぐ。
さらに、フレームと防波部材の結合にボルトとナットなどの結合手段を利用することで設置を簡素化し、設置費用の負担を軽減することにその目的がある。
上記目的を達成するためになされた本発明による防波堤は、上側端が互いに締結され、上狭下広状に一定の傾斜角で広がり、多数の締結孔が穿設された複数個の支持フレームと、前記支持フレームの下端側が締結されて支持される底フレームを有するフレーム体と、前記フレーム体の支持フレームの締結孔に対応する連結孔を穿設し、結合手段により締結孔と連結孔が結合して前記支持フレームの前面側に複数個結合される防波部材と、前記支持フレームの上側端に締結される固定ワイヤと、前記固定ワイヤの下端に連結された連結リンクが上側端に形成された重量体を有する支持体とを備えて構成されることを特徴とする。
前記防波部材は、一定の屈曲面を有することを特徴とする。
前記結合手段は、前記防波部材に穿設された連結孔を介して嵌入する結合ボルトと、前記防波部材の連結孔を介して嵌入し支持フレームの締結孔を貫通する結合ボルトを締結する結合ナットとで構成されることを特徴とする。
また、前記支持体を構成する重量体は、内部に石のような重い重量物質を複数個収容したネット体で構成されることを特徴とする。
前記複数個の支持フレームは、前記支持フレームと一側に締結される補強フレームにより一層堅固に支持されることを特徴とする。
前記フレーム体の底フレームの下端側には、前記底フレームの内部が凹状になるようにコンクリートで打設したコンクリート支持体をさらに備えて構成されることを特徴とする。
また、前記フレーム体の底フレームの下端側には、内部に石のような重い重量物質を複数個収容した支持ネット体をさらに備えることを特徴とする。
また、前記フレーム体の支持フレームの間に横フレームがさらに結合されており、前記横フレームの前面側には大波や波浪を遮断する前記防波部材が垂直に結合されることを特徴とする。
また、前記防波部材は、一直線の長方形に形成されることを特徴とする。
また、前記防波部材は、内部に細長い通気孔が多数穿孔された1つの板材で構成されており、これら板材が前記フレーム体の支持フレーム前面に複数層積層されて構成されることを特徴とする。
上記の特徴を有する本発明の防波堤において、防波堤を構成する構成要素がフレーム体と防波部材およびこれらを支持する支持体であり、また、防波部材をフレーム体の支持フレームに簡単なボルト締結方式で結合できるので、設置費用を節減でき、設置が簡単で作業性が向上する。
また、防波部材には一定に曲折した屈曲面が形成されているので、大波や波浪が発生した場合に速やかに分散させる効果を奏し、防波部材が受ける衝撃を低下させて防波部材が流失したり倒壊しない。
さらに、防波部材を結合するフレーム体の高さを必要に応じて延長することができるので、各地域の波浪や大波の高さによって防波堤を高く設置し、ハリケーンやサイクロンのような大型台風や津波によって海岸や波止場または港湾や防潮堤の内側に押し寄せる大波や波浪を分散させて被害を大きく減らすことができる。
以下、添付した図面を参照して本発明による防波堤の構成および作用を詳細に説明する。
図1は、本発明による防波堤の一例を示した側面図である。図2は、本発明による防波堤の一例を示した正面図である。図3は、本発明の構成要部の結合状態を示した部分分解斜視図である。
図1から3に図示したように、本発明による防波堤は、海岸や波止場または港湾および防潮堤に設置されて、ハリケーンやサイクロンのような大型台風や津波による波浪や大波が内側に押し寄せるのを最大限に防止し、その被害を減らすためのものである。上側端が互いに締結され、上狭下広状に一定の傾斜角で広がり、多数の締結孔11aが穿設された複数個の支持フレーム11と、前記支持フレーム11の下端側が締結されて支持される底フレーム12を有するフレーム体10と、前記フレーム体10の支持フレーム11の締結孔11aに対応する連結孔21を穿設し、結合手段22により締結孔11aと連結孔21が結合して、前記支持フレーム11の前面側に複数個結合される防波部材20と、前記支持フレーム11の上側端に締結される固定ワイヤ31と、前記固定ワイヤ31の下端に連結された連結リンク32が上側端に形成された重量体33を有する支持体30とを備えて構成される。
前記防波部材20には、一定に曲折した屈曲面23が形成されることが好ましい。これは大波や波浪が前記防波部材20を打撃したとき、その圧力を外側に分散させて防波部材20が受ける衝撃を最小化する。
図面では、前記防波部材20の形状を曲折した半球形状として示すが、これに限定されず、前記防波部材20の形状を多様に変化させることができる。
前記結合手段22は、前記防波部材に穿設された連結孔を介して嵌入する結合ボルト22aと、前記防波部材の連結孔を介して嵌入し支持フレームの締結孔を貫通する結合ボルトを締結する結合ナット22bとで構成され、このような結合ボルト22aと結合ナット22b以外にも、例えば、支持フレーム11と防波部材20とを溶接により直接溶接したり、締結ピンを移用して結合することも可能である。
また、前記支持体30を構成する重量体33は、図4に示したように、内部に石のような重い重量物質33aを複数個収容したネット体33bで構成されており、他にも重い重量のコンクリート打設物で構成することができる。
また、前記複数個の支持フレーム11は、前記支持フレームの一側に締結される補強フレーム13により一層堅固に支持される。
前記補強フレーム13は、図3に示したように、別のボルトBとナットNにより結合されたり、互いに溶接により直接溶着されることも可能である。
上記の構成を有する本発明による防波堤は、海岸や波止場または防潮堤や港湾に設置されて、外海から発生した波浪や大波により内海に被害が発生することを最小化するためのもので、必要に応じて複数個設置することができる。
このような防波堤は、前記支持体30により堅固に支持されており、ハリケーンやサイクロンのような大型台風や津波による大波や波浪が海岸の内側に寄せられて家屋が消失したり木が倒れたり道路が浸水するのを事前に防止し、その被害を最小に抑えることができる。
図5は、本発明による防波堤の他の実施例を示した側面図である。図示するように、前記フレーム体10の底フレーム12の下端側に前記底フレーム12の内部が凹状になるようにコンクリートで打設したコンクリート支持体40をさらに備えており、本発明による防波堤をより堅固に支持することができる。
さらに、図6に示したように、前記フレーム体10の底フレーム12の下端側に、内部に石のような重い重量物質51を複数個収容した支持ネット体50をさらに備えて構成することができる。この支持ネット体50も同様に、本発明による防波堤にハリケーンのような大型台風や津波による大波や波浪が衝突したとき堅固に支持することで、防波堤が倒れたり消失することを防止する。
図7は、本発明による防波堤のまた他の実施例を示した部分分解斜視図である。図示するように、前記フレーム体10の支持フレーム11の間には横フレーム14がさらに結合されており、前記横フレーム14の前面側には大波や波浪を遮断する前記防波部材20が垂直に結合されている。
すなわち、本発明による防波堤の構成要部である防波部材は、支持フレームの前面に複数個設置されるものとして横方向に設置しても縦方向に設置してもよく、防波部材の設置方向は限定されない。
図8は本発明による防波堤の構成要部である防波部材の他の実施例を示した正面図である。図8に示したように、前記防波部材20を一直線の長方形に形成することができる。
図9は、本発明である防波堤のまた他の実施例を示した構成図である。図9に示したように、前記防波部材20を内部に細長い通気孔61が多数穿孔された1つの板材60で構成し、この板材60を前記フレーム体10の支持フレーム11の前面に複数層積層して設置することができる。
このように本発明による防波堤は様々な変形実施が可能であり、例えば、防波堤の上側端に太陽熱発電機または風力により発電する風力発電機をさらに設置することもできる。本発明による防波堤は、本発明の範疇を逸脱しない範囲内においてあるゆる変形実施が可能である。
以上のように、本発明による防波堤は、防波堤を構成する構成要素がフレーム体と防波部材およびこれらを支持する支持体で構成されており、また、防波部材をフレーム体の支持フレームに簡単なボルト締結方式により結合できるので設置費用を節減でき、設置が簡単で作業性が向上する。
また、防波部材には一定に円弧状に曲折した屈曲面が形成されているので、大波や波浪が発生したとき速やかに分散させる効果があり、防波部材が受ける衝撃を低減させて防波部材が流失したり倒壊しない。
さらに、防波部材が結合されるフレーム体の高さを必要に応じて延長することができ、各地域の波浪や大波の高さに応じて防波堤を高く設置することで、ハリケーンのような大型台風や津波により海岸や波止場または港湾や防潮堤の内側に押し寄せる波や波浪を分散させて被害を大きく減らすことができる。
本発明による防波堤の一例を示した側面図である。 本発明による防波堤の一例を示した正面図である。 本発明の構成要部の結合状態を示した部分分解斜視図である。 本発明の構成要部である支持体の他の実施例を示した正面図である。 本発明による防波堤の他の実施例を示した側断面図である。 本発明による防波堤のまた他の実施例を示した側面図である。 本発明による防波堤のまた他の実施例の構成を示した部分分解斜視図である。 本発明による防波堤の構成要部である防波部材の他の実施例を示した正面図である。 本発明である防波堤のまた他の実施例を示した構成図である。

Claims (7)

  1. 上側端が互いに締結され、上狭下広状に一定の傾斜角で広がり、多数の締結孔(11a)が穿設された複数個の支持フレーム(11)と、前記支持フレーム(11)の下端側が締結されて支持される底フレーム(12)を有するフレーム体(10)と、
    前記フレーム体(10)の支持フレーム(11)の締結孔(11a)に対応する連結孔(21)を穿設し、結合手段(22)により締結孔(11a)と連結孔(21)を結合して、前記支持フレーム(11)の前面側に複数個結合される防波部材(20)と、
    前記支持フレーム(11)の上側端に締結される固定ワイヤ(31)と、前記固定ワイヤ(31)の下端に連結された連結リンク(32)が上側端に形成された重量体(33)を有する支持体(30)とを備えて構成されることを特徴とする防波堤。
  2. 前記防波部材(20)には、一定に曲折した屈曲面(23)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の防波堤。
  3. 前記結合手段(22)は、前記防波部材に穿設された連結孔を介して嵌入する結合ボルト(22a)と、前記防波部材の連結孔を介して嵌入し支持フレームの締結孔を貫通する結合ボルトを締結する結合ナット(22b)とで構成されることを特徴とする請求項1に記載の防波堤。
  4. 前記複数個の支持フレーム(11)は、前記支持フレームと一側に締結される補強フレーム(13)により一層堅固に支持されることを特徴とする請求項1に記載の防波堤。
  5. 前記フレーム体の底フレームの下端側には、内部に石のような重い重量物(51)を多数収容する支持ネット体(50)をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の防波堤。
  6. 前記フレーム体の支持フレームの間には横フレーム(14)がさらに結合されており、前記横設フレームの前面側には大波や波浪を遮断する前記防波部材(20)が垂直に結合されていることを特徴とする請求項1に記載の防波堤。
  7. 前記防波部材は、内部に細長い通気孔(61)が多数穿孔された1つの板材(60)で構成されており、前記板材(60)が前記フレーム体(10)の支持フレーム(11)前面に複数層積層されて構成されることを特徴とする請求項1に記載の防波堤。
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