JP6070329B2 - 回転電機用ステータコア - Google Patents

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Description

本発明は、円環状のヨークと、ヨークから径方向内側に突出する複数のティースとを備える回転電機用ステータコアに関し、特に、応力集中による磁気抵抗の増大及び回転電機損失の増加の抑制に関する。
特許文献1及び特許文献4には、ティースに巻回したコイルの少なくとも一部を樹脂モールドで覆う回転電機用ステータが記載されている。
特許文献2には、複数の分割コアを環状に連結することにより形成されるステータコアが記載されている。分割コアのヨーク構成部分のうち、ティースの根元部との連結部に、断面円形の切欠が設けられる。
特許文献3には、ステータコアにおいて、ヨークの内周面で隣り合うティース間に形成されるスロットの底部の周方向中間部に、径方向に伸びるスリットが形成され、ヨークの径方向内側を通過する磁束の磁気抵抗と、径方向外方側を通過する磁束の磁気抵抗との差を小さくし、磁気飽和の発生を抑制することが記載されている。
特許文献4には、ティースの根元部に軸方向に対し傾斜するように形成されたスリットを含むステータコアが記載されている。特許文献4には、ティースに周方向、径方向、軸方向のいずれの方向に対しても傾斜するように形成されたスリットを含むステータコアも記載されている。
特開2011−45178号公報 特開2005−130605号公報 特開2010−115095号公報 特開2010−252453号公報
特許文献1及び特許文献4に記載されたステータのように、樹脂によりステータコイル及びティース間のエアギャップを少なくして、ステータコイルからティースへの放熱性を向上したり、外部からの絶縁強化を図るために少なくともコイルを樹脂モールドする構成が知られている。この構成では、製造型内で樹脂モールドする際にティースに樹脂の注入により圧縮応力または曲げ応力が発生し、その応力が発生した状態で樹脂が固化される場合がある。また、特許文献2及び特許文献3に記載されたステータのようにティースを樹脂モールドしない構成でも、ティースにコイルを巻回する場合にティースに圧縮応力または曲げ応力が発生する場合がある。この場合、ヨークの内周面から径方向に突出するティースの根元部の周方向両端付近が形状の大きく変化する部分となるので応力が集中する。このため、特許文献1から特許文献4に記載されたステータでは、磁束密度の高いティースの根元部に応力が集中する。この応力の集中によって磁束が通過しにくくなるので、ステータコアの磁気抵抗が増大し、さらに、応力集中部での磁気飽和で鉄損が増加する。鉄損の増加は回転電機損失の増加につながるので改善が望まれる。
本発明の目的は、ティースに応力が発生する場合でも、磁気抵抗の増大と回転電機損失の増加とを抑制できる回転電機用ステータコアを提供することである。
本発明に係る回転電機用ステータコアは、複数の電磁鋼板の積層体により形成された回転電機用ステータコアであって、円環状のヨークと、前記ヨークから径方向内側に突出する複数のティースとを備え、前記ヨークは、前記各ティースの周方向両端の根元部近傍において、少なくとも前記根元部の周方向の最大幅を維持するように径方向外側に形成されたスリットを含み、前記スリットは、前記ヨークを軸方向全長にわたって貫通し、前記ヨークの前記スリット両側部分同士を接触させて前記スリット内の空間をなくしていることを特徴とする。なお、「少なくとも根元部の周方向の最大幅を維持するように径方向外側に形成された」とは、ティース両側のスリット間の周方向の幅がティースの根元部の周方向の最大幅よりも小さくならないようにスリットを設けることを含む意味である。


本発明に係る回転電機用ステータコアにおいて、好ましくは、前記ヨークは、隣り合う前記ティース間の周方向中間部外径側で径方向幅が最小となる最小幅部を含み、前記スリットの奥端となる径方向外端位置Hと前記ヨークの外周面との間の径方向距離であるスリットヨーク外径間距離h3を、前記最小幅部の径方向幅h1以上とする。
また、本発明に係る回転電機用ステータコアにおいて、好ましくは、前記ヨークは、隣り合う前記ティース間の周方向中間部外径側で径方向幅が最小となる最小幅部を含み、前記ヨークにおいて、前記スリットヨーク外径間距離h3を一辺の長さとする矩形の磁路断面S1の面積を、前記最小幅部の径方向幅h1を一辺の長さとする矩形の磁路断面S2の面積以上とする。
本発明に係る回転電機用ステータコアにおいて、好ましくは、前記ヨークにおいて、隣り合う前記ティース間の周方向中間部外径側の径方向幅は、隣り合う前記ティース間の周方向端部外径側の径方向幅よりも小さい。
本発明に係る回転電機用ステータコアにおいて、好ましくは、前記スリットは、前記ヨークにおいて、前記各ティースの周方向両端の根元部近傍で、前記根元部の周方向の最大幅を維持するように径方向外側に向かって互いに平行に形成されている。
本発明の回転電機用ステータコアによれば、ティースに応力が加わる場合でも、ティース間のスロット底部の周方向端部における内周端よりもヨークの外径側に応力集中部を移動させて、応力集中部での磁束密度の集中を緩和できるので、磁気抵抗の増大と回転電機損失増加とを抑制できる。
本発明の実施形態の回転電機用ステータコアの斜視図である。 図1のA部拡大図である。 図2を軸方向に見た図である。 図3のC部拡大図である。 図1のステータコアを含むステータの斜視図である。 樹脂モールド時にティースに圧縮応力が加わる様子を誇張して示す図であって、図3のB−B断面に相当する図である。 本発明の実施形態でティースからヨークに磁束が流れる様子を示す図であって、図4に相当する図である。 比較例の回転電機用ステータコアの周方向一部を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。以下では、回転電機が電動モータである場合を説明するが、回転電機は、発電機、または電動モータ及び発電機の両方の機能を有するモータジェネレータであってもよい。電動モータまたはモータジェネレータは、ハイブリッド車両または電気自動車の車輪を駆動する駆動源として使用されてもよい。以下では、すべての図面において同様の要素には同一の符号を付して説明する。
図1は、本実施形態の回転電機用ステータコア10の斜視図を示している。以下では回転電機用ステータコア10は、単にステータコア10という。ステータコア10は、円環状のヨーク12と、ヨーク12から径方向内側に突出する複数のティース14とを含む。ステータコア10は、複数の電磁鋼板の積層体によって形成される。各ティース14には、後述する図6のステータ30を形成する場合に、ステータコイル32が集中巻きまたは分布巻きで巻回される。
ステータコア10の周方向に隣り合うティース14間にはスロット16が形成される。スロット16は、周方向に隣り合うティース14の互いに対向する周方向側面間に形成される。図6のステータコイル32は、スロット16内に一部が収容される。
図2は、図1のA部拡大図を示している。各ティース14は、ヨーク12の径方向内側面に設けられ、図示しないロータと対向する先端面18を有する。ティース14は、ヨーク12の周方向幅が先端面18を含む先端部で最小となり、径方向中間部から径方向外側に向かって周方向幅が徐々に増大し、径方向外端部の根元部20で周方向幅d1が最大となっている。
図3は図2を軸方向に見た図であり、図4は図3のC部拡大図を示している。ヨーク12は、各スロット16の底部となる内周面において、スロット16の底部の周方向中央部から両側のティース14に向かって径方向内側にV字形に傾斜するように形成されたテーパ面22を有する。また、ヨーク12は、スロット16の底部の周方向中央部の外径側に設けられ、ヨーク12のうちで径方向幅が最小となる幅h1を有する最小幅部24と、ヨーク12において、スロット16の底部の周方向両端部外径側に設けられ、ティース14から周方向に外れた部分のうちで径方向幅が最大となる幅h2を有する最大幅部26とを含む。最小幅部24は、ヨーク12の内周面で2つのテーパ面22の端部がV字形に接続される点Gの外径側部分に相当する。
図4に示すように、ヨーク12は、各ティース14の周方向両端の根元部20近傍に設けられたスリット28を含む。各ティース14の根元部20近傍のスリット28は、根元部20の周方向の最大幅d1を維持するように径方向外側に向かって互いに平行に形成される。各スリット28は、ヨーク12を軸方向全長にわたって貫通する。この場合、各スリット28は、各ティース14の周方向両端の根元部20近傍において、少なくとも根元部20の周方向の最大幅d1を維持するように径方向外側に形成される。なお、「少なくとも根元部20の周方向の最大幅を維持するように径方向外側に形成された」とは、ティース14両側のスリット28間の周方向の幅が根元部20の周方向の最大幅d1よりも小さくならないようにスリット28を設けることを含む意味である。なお、スリット28は、ヨーク12を軸方向全長に貫通させる構成に限定するものではなく、ヨーク12の軸方向端寄り部分にのみ形成され、ヨーク12の軸方向中間部にはスリット28が形成されないようにしてもよい。図4では、スリット28の内側に隙間として空間を設けているが、ヨーク12のうち、スリット28の両側に設けられる部分同士を接触させて、スリット28内に空間が発生しないようにしてもよい。
また、ヨーク12において、隣り合うティース14間の周方向中間部外径側の径方向幅は、最小幅部24の幅h1も含めて、隣り合うティース14間の周方向端部の外径側である最大幅部26の径方向幅h2よりも小さい。
また、ヨーク12において、スリット28の奥端となる径方向外端位置Hとヨーク12の外周面との間の径方向距離であるスリットヨーク外径間距離h3は、最小幅部24の径方向幅h1以上である(h3≧h1)。図3、図4で破線Iは、各最小幅部24の内径側位置Gを通過する外接円の一部を示しており、この破線Iからスリットヨーク外径間距離h3と最小幅部24の径方向幅h1との関係(h3≧h1)がよく分かる。スリット28は、スリットヨーク外径間距離h3が最小幅部24の径方向幅h1よりも小さくならないように設ける。また、図1に示すように、ヨーク12において、スリットヨーク外径間距離h3を一辺の長さとする径方向の矩形の磁路断面S1の面積を、最小幅部24の径方向幅h1を一辺の長さとする径方向の矩形の磁路断面S2の面積以上とする。このようなスリット28の形成によって、ステータコア10での磁気抵抗の増大と回転電機損失の増加とを抑制できるが、この理由については後述する。
上記のステータコア10は、図5に示すステータ30を形成するために用いられる。ステータ30は、ステータコア10と、ステータコア10の複数のティース14に巻回されたU相、V相、W相の3相のステータコイル32とを含む。ステータコイル32の軸方向両端部でステータコア10の軸方向側面から外側に突出したコイルエンドは、図3、図5の二点鎖線J部分で樹脂モールドされる。ステータ30は、図示しないケースの内側に固定される。
なお、ステータコア10を周方向複数個所で分離される複数の分割コアにより形成し、各分割コアにステータコイルを巻回した状態でステータコイルを樹脂モールドし、その後、分割コア同士を円環状に連結してステータを形成してもよい。
図示しない回転電機は、ロータが固定された回転軸をケースに対し回転可能に支持し、ステータ30の内側にロータを対向配置することによって形成される。ロータは、周方向複数個所に設けられる永久磁石またはロータコイルを含む。回転電機を電動モータとして用いる場合、3相のステータコイル32に3相の交流電流を流すことで、ステータ30からロータに作用する回転磁界が発生する。ロータは、ステータ30から作用する回転磁界により回転駆動される。
上記の構成を有するステータコア10によれば、各ティース14の周方向両端の根元部20近傍において、根元部20の周方向の最大幅d1を維持するように径方向外側に向かって互いに平行にスリット28が形成される。このため、ティース14に応力が発生する場合でも、磁気抵抗の増大と損失増加とを抑制できる。この理由を次に説明する。
ティース14が図示しない製造型内での樹脂注入で樹脂モールドされる際に、ティース14には圧縮応力または曲げ応力が発生し、その状態で樹脂が固化される場合がある。図6は、樹脂モールド時にティース14に圧縮応力が発生する様子を誇張して示す図であって、図3のB−B断面に相当する図を示している。なお、電磁鋼板である板材34の数は図6から想定される数に限定するものではなく、図6の場合よりも多くしてもよいのは勿論である。図6に二点鎖線で示すように軸方向に板材34が積層された積層体で形成されるステータコア10のティース14の軸方向長さは、樹脂注入前にヨーク12の軸方向長さと同じである。この場合、板材34間には各板材34の微小な曲がりによって隙間が存在する。一方、ティース14の周囲に巻回された図示しないステータコイルの周囲に樹脂が注入されることにより、ティース14が実線で示すように板材34間の隙間がなくなるように曲げ変形して圧縮される。
一方、本実施形態では、上記のスリット28の形成によって、ヨーク12の形状が急激に変化する部分が外径側に移動する。この場合、図6の枠Rで示す部分、及び、図3、図7に斜線の四角枠P1で示す部分に応力集中部が発生する。この応力集中部は、スロット16底部の周方向端部における内周端K(図3、4、6、7)よりもヨーク12の外径側となる。この場合、図7に矢印で磁束を示すように、ティース14の根元部20からヨーク12のスロット16側部分に流れる磁束として、ティース14の根元からスリット28をまたいで流れる磁束と、この根元から径方向外側に向かいスリット28をまたがないで流れる磁束とが生じる。このため、ティースの根元からヨークの径方向外側にだけ応力集中部を通って磁束が流れる場合と異なり、応力集中部での磁束密度の集中を緩和できるので、ステータコア10の磁気抵抗の増大を抑制できる。また、ティース14の根元からスリット28をまたいで周方向に磁束が流れて、応力集中部での磁気飽和を生じにくくして鉄損を小さくできる。このため、回転電機損失の増加を抑制できるので、回転電機のトルク低下を抑制できる。
また、ヨーク12のスリット28両側部分同士を接触させて、スリット28内の空間をなくす場合には、スリット28の一方側から他方側に流れる磁束の磁気抵抗を小さくできる。このため、スリット28をまたいで流れる磁束を多くして、磁気抵抗の増大及び回転電機損失の増加をより効率よく抑制できる。
一方、ステータコア10にスリット28が形成されない比較例の場合には、ティース14に応力が加わる場合の応力集中部は、根元部20の径方向内側寄りの図3に二点鎖線の四角枠P2で示す部分となる。このため、比較例では応力集中部となるティース14の根元部20で磁束が通過しにくくなり、根元部20での磁束密度が増大することで磁気抵抗が増大し、さらに磁束密度が高い根元部20での磁気飽和によって鉄損が増大して回転電機損失が増加するおそれがある。
また、本実施形態では、スリット28の奥端となる径方向外端位置H(図4)とヨーク12の外周面との間のスリットヨーク外径間距離h3が、ヨーク12の最小幅部24の径方向幅h1以上(h3≧h1)となる。また、スリットヨーク外径間距離h3を一辺の長さとする矩形の磁路断面S1の面積が、最小幅部24の径方向幅h1を一辺の長さとする矩形の磁路断面S2の面積以上である。このため、ヨーク12にスリット28を形成する場合でも、ヨーク12で磁束が通過し、磁路断面積が最小値となる最小幅部24を含む磁路断面S2の面積よりも、スリットヨーク外径間距離h3の一辺を含む磁路断面S1の面積が小さくはならない。したがって、ヨーク12の磁路断面積を小さくすることなく、スリット28を形成できるので、効率よく磁気抵抗及び鉄損の低減を図れる。
また、ティース14の周方向両端の根元部20近傍において、互いに平行にスリット28が形成されるので、スリット28がヨーク12においてスロット16側に周方向に伸びることがなく、ヨーク12のうち、ティース14から周方向に外れた部分において、スリット28で磁路が制限されることを抑制できる。なお、本実施形態と異なる別の実施形態として、各ティース14の根元部20近傍のスリット28は、根元部20の周方向の最大幅d1を維持するように径方向外側に向かって互いに間隔が広がるように形成される構成としてもよい。この場合も、各スリット28は、各ティース14の周方向両端の根元部20近傍において、少なくとも根元部20の周方向の最大幅d1を維持するように径方向外側に形成される。
また、本実施形態では、ヨーク12において、隣り合うティース14間の周方向中間部外径側の径方向幅は、ティース14間の周方向端部外径側の径方向幅よりも小さい。例えば、ヨーク12において、隣り合うティース14間の周方向中間部外径側の径方向幅は、ティース14間の周方向端部での最大幅部26の径方向幅h2よりも小さい。このため、ヨーク12において、スロット16底部の外径側の周方向中間部での径方向幅を、必要となる磁路断面積よりも過度に大きくしないので、ステータコア10の軽量化と材料低減による低コスト化とを図れる。
一方、特許文献2に記載された構成では、ティースの根元部の周方向端部に断面円形の溝部が形成されている。しかしながらこのような構成では、溝部によって、ティースの根元部における周方向幅が小さくなり、ティースにおける磁路断面積が減少する。このため、磁束密度が増大して回転電機のトルクが低下して、損失が増大するおそれがある。また、ティースに巻回されたステータコイルが樹脂モールドされる場合にティースの根元部に曲げ応力が集中する部分に磁束が集中して、さらに回転電機損失が増加する。本実施形態によれば、スリット28を形成しても、ティース14の根元部20の周方向幅d1を小さくしないので、このような不都合を防止できる。
図8は、比較例の回転電機用ステータコア10の周方向一部を示す図である。比較例では、ヨーク12においてスロット16の底部の周方向中間部に径方向外側に伸びるようにスリット40が形成されている。このような比較例では、スリット40が形成されない場合に応力集中部が図8の破線枠Q1で示す部分であるのに対して、スリット40が形成されることで応力集中部が破線枠Q2で示す部分となり、径方向外側に移動する。一方、この応力集中部はヨーク12において、スロット16の底部の周方向中間部付近である、スリット40の径方向外端付近にまで達し、応力集中部の周方向長さが大きくなる。このため、回転電機での損失低減効果を期待できない。本実施形態では、ティース14の根元部20近傍に、根元部20の周方向幅d1を維持するようにスリット28が形成されるので、応力集中部を周方向に大きくすることがない。このため、回転電機損失を効率よく低減できる。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。例えば、上記では、ステータコイルを樹脂モールドする場合を説明したが、本発明はステータコイルを樹脂モールドしない構成にも適用できる。この構成でも、ティースにステータコイルが高い張力で巻回され、ティースに応力が加わる場合でも、ティースの磁気抵抗の増大と回転電機損失の増加とを抑制できる。
また、上記の実施形態では、ティースの周方向幅が外径側の根元部に向かって徐々に小さくなるように周方向両側面を互いに傾斜させたテーパ状とする場合を説明したが、ティースの周方向幅が根元部から先端部にわたって等しくなるティース形状としてもよい。
10 ステータコア、12 ヨーク、14 ティース、16 スロット、18 先端面、20 根元部、22 テーパ面、24 最小幅部、26 最大幅部、28 スリット、、30 ステータ、32 ステータコイル、34 板材、40 スリット。

Claims (5)

  1. 複数の電磁鋼板の積層体により形成された回転電機用ステータコアであって、
    円環状のヨークと、前記ヨークから径方向内側に突出する複数のティースとを備え、
    前記ヨークは、前記各ティースの周方向両端の根元部近傍において、少なくとも前記根元部の周方向の最大幅を維持するように径方向外側に形成されたスリットを含み、
    前記スリットは、前記ヨークを軸方向全長にわたって貫通し、
    前記ヨークの前記スリット両側部分同士を接触させて前記スリット内の空間をなくしていることを特徴とする回転電機用ステータコア。
  2. 請求項1に記載の回転電機用ステータコアにおいて、
    前記ヨークは、隣り合う前記ティース間の周方向中間部外径側で径方向幅が最小となる最小幅部を含み、前記スリットの奥端となる径方向外端位置Hと前記ヨークの外周面との間の径方向距離であるスリットヨーク外径間距離h3を、前記最小幅部の径方向幅h1以上とすることを特徴とする回転電機用ステータコア。
  3. 請求項1または請求項2に記載の回転電機用ステータコアにおいて、
    前記ヨークは、隣り合う前記ティース間の周方向中間部外径側で径方向幅が最小となる最小幅部を含み、前記ヨークにおいて、前記スリットヨーク外径間距離h3を一辺の長さとする矩形の磁路断面S1の面積を、前記最小幅部の径方向幅h1を一辺の長さとする矩形の磁路断面S2の面積以上とすることを特徴とする回転電機用ステータコア。
  4. 請求項1に記載の回転電機用ステータコアにおいて、
    前記ヨークにおいて、隣り合う前記ティース間の周方向中間部外径側の径方向幅は、隣り合う前記ティース間の周方向端部外径側の径方向幅よりも小さいことを特徴とする回転電機用ステータコア。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1に記載の回転電機用ステータコアにおいて、
    前記スリットは、前記ヨークにおいて、前記各ティースの周方向両端の根元部近傍で、前記根元部の周方向の最大幅を維持するように径方向外側に向かって互いに平行に形成されていることを特徴とする回転電機用ステータコア。
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