JP6070268B2 - 樹脂部材 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂部材に関する。詳しくは、乗物用シートのシートパッドを裏面側から支えるパッド支持ワイヤに装着される樹脂部材に関する。
従来、車両用シートにおいて、シートフレームの枠内に、シートパッドを弾性支持するためのワイヤスプリングが架橋された構成が知られている(特許文献1)。上記ワイヤスプリングは、シートフレームの枠内に複数本並んで架橋されている。各ワイヤスプリングには、金属材同士の擦れに伴う異音の発生を抑えるための樹脂部材が取り付けられている。上記樹脂部材は、ワイヤスプリングを長さ方向とは垂直な方向に受け入れて弾性的に係合させる構成となっている。
特開2010−259685号公報
しかし、上記従来技術では、樹脂部材がワイヤスプリングの長さ方向とは垂直な方向に発揮される弾性的な係合力によってワイヤスプリングを係合させた状態に保持する構成となっているため、係合状態が外れやすい。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、パッド支持ワイヤに樹脂部材を簡便かつ外れにくい状態に取り付けられるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の樹脂部材は次の手段をとる。
第1の発明は、乗物用シートのシートパッドを裏面側から支えるパッド支持ワイヤに装着される樹脂部材である。樹脂部材は、パッド支持ワイヤの端部がその延びる方向に差し込まれて同端部を外周側から囲い込んだ状態に保持する無端状に閉じた筒形状の差込み部と、差込み部とは別の箇所でパッド支持ワイヤの途中箇所を半径方向に受け入れて弾性的な係止力によって挟み込んだ状態に保持する係合部と、を有する構成となっている。
この第1の発明によれば、樹脂部材は、その無端状に閉じた筒形状の差込み部においてパッド支持ワイヤの差し込まれた端部を外周側から囲い込んだ状態に保持し、係合部においてパッド支持ワイヤの途中箇所を半径方向に挟み込んだ状態に保持した状態として、パッド支持ワイヤに装着される。このような装着構造とされることにより、樹脂部材をパッド支持ワイヤに対して半径方向にも軸方向にも外れにくいように簡便に取り付けることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。係合部が、パッド支持ワイヤを差込み部に差し込まれた端部を中心に横移動させることによりパッド支持ワイヤの途中箇所を半径方向に受け入れられるように構成されている。
この第2の発明によれば、パッド支持ワイヤの端部を樹脂部材の差込み部に差し込んで、この点を中心にパッド支持ワイヤを横移動させることにより、パッド支持ワイヤの途中箇所を樹脂部材の係合部に半径方向に受け入れさせた状態とすることができる。したがって、パッド支持ワイヤを樹脂部材により簡便に装着することができる。
第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、次の構成とされているものである。樹脂部材が、パッド支持ワイヤにシートフレームへの取り付けのために特定方向に曲げられて形成された曲げ部に装着されて、パッド支持ワイヤとシートフレームとの間に介在して設けられる構成となっている。
この第3の発明によれば、樹脂部材がパッド支持ワイヤに形成された曲げ部に装着されるようになっていることにより、樹脂部材をパッド支持ワイヤに対して半径方向にも軸方向にもより外れにくくなるように取り付けることができる。また、樹脂部材がパッド支持ワイヤとシートフレームとの間に介在して設けられることにより、これらの間で金属材同士の擦れに伴う異音を発生させないようにすることができる。
第4の発明は、上述した第3の発明において、次の構成とされているものである。パッド支持ワイヤが取り付けられるシートフレームが円筒状のパイプ材によって形成されている。この円筒状のパイプ材に外周側から嵌め込んで装着することのできる開リング形状の装着部が樹脂部材に形成されている。装着部が、円筒状のパイプ材よりも小さな開リング形状に形成されていて、パイプ材に弾性的に押し付けられた状態に装着されるようになっている。
この第4の発明によれば、樹脂部材をパイプ材に対してガタ付きのない状態に装着することができ、パッド支持ワイヤをパイプ材に対して安定した支持態様となるように取り付けることができる。
実施例1の樹脂部材が適用された乗物用シートの概略構成を示した斜視図である。 シートクッションの分解斜視図である。 クッションフレーム単体の斜視図である。 クッションフレーム単体の平面図である。 パッド支持ワイヤを強調して示したクッションフレーム単体の側面図である。 図1のVI-VI線断面図である。 プロテクタにパッド支持ワイヤを装着する前の状態を示した斜視図である。 プロテクタにパッド支持ワイヤの端部を差し込んだ状態を示した斜視図である。 プロテクタにパッド支持ワイヤが装着された状態を示した斜視図である。 図9のX-X線断面図である。 図9のXI-XI線断面図である。 実施例2の樹脂部材の構成を示した斜視図である。 開閉蓋を閉じた状態を示した斜視図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1の樹脂部材となるプロテクタ20の構成について、図1〜図11を用いて説明する。本実施例のプロテクタ20は、図1に示すように、自動車の助手席として構成されシート1に適用されている。詳しくは、図2に示すように、プロテクタ20は、後述するシートクッション3の内部に適用されたパッド支持ワイヤ10とリヤパイプ3F3との間に介在して、これらの間で生じる金属材同士の擦れに伴う異音の発生を防止するように機能するものとなっている。ここで、プロテクタ20が本発明の「樹脂部材」に相当し、パッド支持ワイヤ10が本発明の「パッド支持ワイヤ」に相当し、リヤパイプ3F3が本発明の「パイプ材」に相当する。
ここで、シート1は、図1に示すように、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備えている。シートクッション3は、車両のフロア上に左右一対のスライドレール5を間に介して設置されており、これらスライドレール5によってフロアに対するシート前後方向の設置位置を調整することができるように設けられた状態とされている。また、シートクッション3は、上述した各スライドレール5との間に、左右一対の4節リンク機構から成るリフター機構4が介在して設けられており、これらリフター機構4の作動によってフロアに対する設置高さも調整することができる構成とされている。
シートバック2は、シートクッション3の後端部に図示しないリクライナを間に介して連結されており、これらリクライナの作動によってシートクッション3に対する起立角度(背凭れ角度)をシート前後方向に調整することができるように設けられた状態とされている。なお、上述した各スライドレール5やリフター機構4や図示しないリクライナの構成は、特開2010−221935号や特開2009−166808号公報や特開2010−221935号公報等の文献に開示された公知の構成となっているため、これらの具体的な構成についての説明は省略することとする。
上述したシートクッション3は、図2に示すように、その内部骨格を成す枠状に組まれたクッションフレーム3Fと、クッションフレーム3Fの枠間に架橋されたパッド支持ワイヤ10と、これらパッド支持ワイヤ10とクッションフレーム3Fとによって下方側(裏面側)から支えられた状態に設けられて着座乗員の荷重を和らげて受け止めるクッションパッド3Pと、クッションパッド3Pの表面全体を覆う布製のクッションカバー3C(図1参照)と、を有して構成されている。ここで、クッションフレーム3Fが本発明の「シートフレーム」に相当し、クッションパッド3Pが本発明の「シートパッド」に相当する。
上述したクッションフレーム3Fは、図2〜図4に示すように、シートクッション3の外周形状に沿った四角枠状の形に組まれて構成されている。具体的には、クッションフレーム3Fは、左右一対のシート前後方向に長尺な鋼板材より成るサイドフレーム3F1と、これらサイドフレーム3F1の前端部間に一体的に架橋された鋼板製のフロントパネル3F2と、両サイドフレーム3F1の後部間に回転可能に枢着された状態に架橋された円鋼管製のリヤパイプ3F3と、によって構成されている。上述したリヤパイプ3F3は、前述したリフター機構4を構成するリヤ側の各リンクと各サイドフレーム3F1とを回転可能な状態に枢着する各連結軸同士を互いに一体的な状態となるように連結するものであり、これら連結軸を介して各サイドフレーム3F1の後部間に回転可能に枢着されて設けられた状態とされている。
各サイドフレーム3F1は、それらの上縁部と下縁部とがそれぞれシート内側に折り曲げられた形状とされて、曲げや捩りに対する構造強度が高められた構成とされている。フロントパネル3F2は、上述した各サイドフレーム3F1の前端部同士を繋ぐように、これらの上面部と前面部とにそれぞれ形状があてがわれてアーク溶接により一体的に結合された状態とされている。詳しくは、上述したフロントパネル3F2は、シート前方側に面を向ける前板部3F2aと、シート上方側に面を向ける天板部3F2bと、天板部3F2bの後縁部からシート後ろ下方向に傾斜して延びる傾斜部3F2cと、を有する形に形成されている。
前板部3F2aは、その左右両側の各縁部が、シート後方側に湾曲した形に形成されており、湾曲した先の各縁部が、各サイドフレーム3F1の前面部にあてがわれてアーク溶接によりそれぞれ一体的に結合された状態とされている。天板部3F2bは、その左右両側の各縁部が、各サイドフレーム3F1の上面部にそれぞれあてがわれてアーク溶接により一体的に結合された状態とされている。傾斜部3F2cは、上述した天板部3F2bの両サイドフレーム3F1に溶接結合された後ろ側半分の面領域がシート後ろ下方向に斜めに真っ直ぐに落ち込んでいくように折り曲げられて形成された面部となっている。これにより、傾斜部3F2cは、その左右両側の各縁部が、上述した天板部3F2bの左右両側の縁部の溶接された構成によって、各サイドフレーム3F1の上面部に一体的に結合された状態に設けられた状態とされている。
上述したフロントパネル3F2は、その前述したシート前方側に面を向ける前板部3F2aが、シートクッション3の前面骨格を形成している。また、図6に示すように、フロントパネル3F2は、そのシート上方側に面を向ける天板部3F2bが、着座乗員の大腿部の先端近傍を支えるシートクッション3の前端部領域の上面骨格を形成している。また、フロントパネル3F2は、その天板部3F2bの後縁部からシート後ろ下方向に傾斜して延びる傾斜部3F2cが、着座乗員の大腿部を前上がり状に持ち上げて支持するシートクッション3の中央領域部の上面骨格を形成している。
パッド支持ワイヤ10は、図2〜図4に示すように、シート前後方向に延びる2本の前後ワイヤ11と、これら前後ワイヤ11の中間部間に架橋された横長矩形状の形に折り曲げられた中央ワイヤ12と、各前後ワイヤ11の後部間に一体的に架橋されて設けられた架橋ワイヤ13と、から構成されている。上述したパッド支持ワイヤ10を構成する2本の前後ワイヤ11、中央ワイヤ12、及び架橋ワイヤ13は、それぞれ1本ずつの硬鋼線材により形成されており、いわゆるSばねや巻き線等のばね材が用いられる場合と比べて、少ない撓み量でクッションパッド3Pを下方側から硬く受け止めることができる構成とされている。
上述したパッド支持ワイヤ10は、例えば、クッションフレーム3Fの枠間に上述したSばねや巻き線等のばね材が張設されてクッションパッド3Pを下方側から支持するように構成されたものにおいて、これらばね材が乗員の着座によって撓んだ状態となる時の各撓み位置(高さ位置)に配設された状態とされており、このような低い位置でクッションパッド3Pを下方側から支持するように構成されている。パッド支持ワイヤ10は、このような低い位置に配設されていることにより、乗員の着座時にクッションパッド3Pの各部位を底付きさせることなく最適な乗り心地となる深い位置まで大きく沈み込ませられる構成でありながら、沈み込ませた各位置でクッションパッド3Pの各部位を安定した強い力で支えることができるようになっている。
上述した2本の前後ワイヤ11は、図2〜図4に示すように、上述したクッションフレーム3Fのフロントパネル3F2とリヤパイプ3F3との間に前後方向に架橋される形で、互いにシート幅方向に横並び状に配設された状態とされている。詳しくは、各前後ワイヤ11は、それらの前端部11Aが、上述したフロントパネル3F2の傾斜部3F2c上にそれぞれ溶接されて一体的に結合された状態とされており、後端部が、それぞれ、フック形状に曲げ返された後端引掛け部11Cとして形成されており、これら後端引掛け部11Cが上述したリヤパイプ3F3にそれぞれ上方側から引掛けられて固定されることにより、リヤパイプ3F3に対して回転可能に枢着された状態に装着された状態とされている。
このような引掛け構造とされていることにより、各前後ワイヤ11は、それらの引掛けられているリヤパイプ3F3が前述したリフター機構4の昇降動作に伴って回転する動きを逃がしながら、リヤパイプ3F3とフロントパネル3F2との間に架橋された一定の状態に維持されるようになっている。しかしながら、上述した各前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cとリヤパイプ3F3とは、それぞれ、金属製となっているため、上記のような相対回転する動きが生じると、金属材同士の擦れに伴う異音が発生したり、互いの相対回転が円滑に行われなかったりするおそれがある。
そこで、この問題を解消するために、上述した各前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cとリヤパイプ3F3との間には、それぞれ、樹脂製のプロテクタ20が介在して設けられている。これらプロテクタ20により、各前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cとリヤパイプ3F3との間の摺動摩擦が緩和され、上述した異音の発生や相対回転の不具合を発生させることなく、リヤパイプ3F3を円滑に相対回転させることができるようになっている。各プロテクタ20は、それぞれ、リヤパイプ3F3の外周部に弾性的に嵌め込まれて装着されるCリング形状(開リング形状)に形成されており、予め各前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cのフック形状に合致するように各後端引掛け部11Cに装着された状態で、各後端引掛け部11Cがリヤパイプ3F3に引掛けられることにより、これらの間に介在する形で設けられた状態とされている。ここで、上述した各前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cが本発明の「曲げ部」に相当する。
上述した各前後ワイヤ11は、図6に示すように、それぞれ、それらの上部にセットされる後述するクッションパッド3Pの下方側に山状に膨らんだ形に形成された底面部を、前後方向の広い範囲に亘って下方側からあてがえて支持することができるように、その所々の部位がクッションパッド3Pの底面部の面形状に沿った方向(面内方向)に折り曲げられて形成されている。具体的には、各前後ワイヤ11は、図4に示すように、互いに左右対称な形に折り曲げられており、それらの前端部11Aから後端引掛け部11Cまでの間において、それぞれ、互いに向かい合うシート幅方向の内側に折り曲げられた第1の屈曲部11B1と、シート後方側に折り曲げられた第2の屈曲部11B2と、図5に示すように、谷折状にシート上方側に折り曲げられた第3の屈曲部11B3と、同じく谷折状にシート上方側に更に折り曲げられた第4の屈曲部11B4と、を有した形状に形成されている。
上述した各第1の屈曲部11B1は、図4に示すように、各前後ワイヤ11の前端部11Aが結合されたフロントパネル3F2の傾斜部3F2c上からシート後方側に外れた直ぐの位置に設定されている。各前後ワイヤ11は、それぞれ、上述した各前端部11Aから第1の屈曲部11B1までは、シート前後方向に真っ直ぐに延びる形に形成されている。そして、各前後ワイヤ11は、上述した各第1の屈曲部11B1において、それぞれ互いに向かい合うシート幅方向の内側に向かって斜め45度程度折り曲げられ、更にその延びた先の比較的直ぐの位置(シート前後方向の中央位置より前側の領域)において、それぞれ第2の屈曲部11B2によってシート後方側へ延びるように折り曲げられた形状とされている。そして、各前後ワイヤ11は、上述した各第2の屈曲部11B2から後端引掛け部11Cまでは、それぞれ、シート後方側に向かって比較的真っ直ぐに延びる形状に形成されている。以上が、各前後ワイヤ11のシート幅方向又は前後方向に折り曲げられた形状となっている。
上記の折り曲げにより、各前後ワイヤ11は、それらの着座乗員の大腿部付近を支える前端部11A近傍の形状部分が、着座乗員の大腿部の直下位置付近となるシート外側寄りの位置に配置された状態とされている。また、各前後ワイヤ11は、それらの着座乗員の尻部付近を支える中央部から後端引掛け部11Cにかけての形状部分が、着座乗員の大腿部の付け根や座骨の直下位置付近となるシート内側寄りの位置に配置された状態とされている。
また、各前後ワイヤ11は、図5〜図6に示すように、次のように高さ方向にも折り曲げられた形状とされている。すなわち、各前後ワイヤ11は、それらのフロントパネル3F2の傾斜部3F2cに結合された各前端部11Aから第3の屈曲部11B3までは、それぞれ、傾斜部3F2cの傾斜面形状に沿ってシート後ろ下方向に斜めに真っ直ぐに延びる形状とされており、各第3の屈曲部11B3において、それぞれ、シート後方側に斜め上向きとなるように谷状に折り返された形状とされている。
上述した各第3の屈曲部11B3は、図6に示すように、それぞれ、クッションパッド3Pの着座乗員の尻部を支える尻支え部3Pbの直下位置の近傍箇所に設定されており、それらの谷状に折り曲げられた低位置に形成された構成により、着座乗員の尻部から大きな体圧を受けて撓むクッションパッド3Pの尻支え部3Pbを下方側に大きく沈み込ませることができるようになっている。ここで、クッションパッド3Pは、その着座乗員の尻部を支える尻支え部3Pbが、後述するクッションフレーム3Fのフロントパネル3F2によって支えられる前部3Paやリヤパイプ3F3によって支えられる後部3Pcよりもクッション厚が大きくなるように、その底面部が尻支え部3Pbを頂点とする山状に下方側に大きく膨らんだ形に形成されている。このような形状とされていることにより、クッションパッド3Pは、着座乗員の尻部を、そのクッション厚の大きい尻支え部3Pbによって、下方側に底付きさせることなく大きく押し撓ませて快適な乗り心地となるように支えることができる構成とされている。
また、第4の屈曲部11B4は、上述した各前後ワイヤ11の第3の屈曲部11B3からシート後方側に延びた直ぐの位置(尻部の支持が終わる辺りの位置:シートバック2の下部と前後方向の配置が重なり始める領域)に設定されている。各前後ワイヤ11は、これら第4の屈曲部11B4において、それぞれリヤパイプ3F3に引掛けられる高さ位置に向かってシート上方側に折り曲げられており、それらの延びた先の部位にそれぞれ上述したフック形状の後端引掛け部11Cが曲げ返されて形成されている。
一方、中央ワイヤ12は、図2〜図4に示すように、シート幅方向に長尺な矩形状の形に折り曲げられて形成されている。上記中央ワイヤ12は、上述した各前後ワイヤ11の中間部間に跨ってシート幅方向に上方側から架橋されて設けられており、各前後ワイヤ11と交わる各点においてそれぞれ各前後ワイヤ11に一体的に溶着されて固定された状態とされている(左右2箇所の前側の固定部12A及び後側の固定部12C)。具体的には、上記中央ワイヤ12は、その端部12D同士が、矩形の後側の辺の中央部位置において、互いの間にシート幅方向の僅かな隙間を有して向かい合わされた状態に配置された、開いた矩形状の形に形成されている。上記中央ワイヤ12は、上述した各前後ワイヤ11の第3の屈曲部11B3が形成された領域部間に左右均等に跨るように架橋されており、各前後ワイヤ11と共にその上部に組み付けられるクッションパッド3Pを下方側(裏面側)から支持するようになっている。
上述した中央ワイヤ12は、上述した各前後ワイヤ11の第3の屈曲部11B3が形成された領域部間にかかるように架橋されていることから、各前後ワイヤ11と共に、クッションパッド3Pの尻支え部3Pbに下方側からあてがえられた状態として、乗員の着座時に局所的な強い体圧を受ける尻部付近の荷重を受け止められるようになっている。詳しくは、中央ワイヤ12は、各前後ワイヤ11に対して上方側から架橋されて固定されていることから、各前後ワイヤ11によって下方側から強く支えられた状態とされており、これら前後ワイヤ11と井桁状に組まれた支持構造によって、着座乗員の尻部から受ける荷重を広く安定した形で受け止めることができるようになっている。
架橋ワイヤ13は、図2に示すように、上述した各前後ワイヤ11の後部間に一体的に架橋されて設けられている。詳しくは、架橋ワイヤ13は、各前後ワイヤ11の第4の屈曲部11B4と後端引掛け部11Cとの間の領域部間にシート幅方向に上方側から架橋されており、各前後ワイヤ11と交わる各点においてそれぞれ各前後ワイヤ11に一体的に溶着されて固定された状態とされている。これにより、各前後ワイヤ11は、それらの後端引掛け部11Cが前述したリヤパイプ3F3に引掛けられた各位置で、それぞれシート幅方向や高さ方向に個別にバタつかないように保持された状態とされている。
次に、図2を参照して、クッションパッド3Pの構成について説明する。クッションパッド3Pは、軟質ポリウレタンフォーム原料を発泡成形して形成したものである。このクッションパッド3Pは、上述したクッションフレーム3Fの上部に組み付けられることにより、クッションフレーム3Fの各枠部(各サイドフレーム3F1、フロントパネル3F2、リヤパイプ3F3)や上述したパッド支持ワイヤ10によって、下方側から広く面で支えられるような状態にセットされるようになっている。
上述したクッションパッド3Pは、その裏面部に、不織布を一体的に含浸硬化させて形成した硬質層3Pe(図6参照)が積層された状態に形成されている。この硬質層3Peにより、クッションパッド3Pの裏面部は、そのクッションフレーム3Fの各枠部(各サイドフレーム3F1、フロントパネル3F2、リヤパイプ3F3)や上述したパッド支持ワイヤ10によって支えられる各部位が、これらによって支えられる支持力を面内方向に広く分散させて受けられるようになっている。
上述したクッションパッド3Pは、上述したクッションフレーム3Fの各枠部(各サイドフレーム3F1、フロントパネル3F2、リヤパイプ3F3)に対し、これらをシート外周側からそれぞれ覆った状態となるように組み付けられてセットされている。そして、クッションパッド3Pは、上記クッションフレーム3Fの上部に組み付けられた後、その表面全体(着座面や前後左右の各側面)が覆われるようにクッションカバー3C(図1参照)が被せ付けられて、クッションカバー3C(図1参照)の各周縁部がクッションフレーム3Fの底部に引張り込まれて止着されることにより、このクッションカバー3C(図1参照)の張設力によって、クッションフレーム3Fの各枠部(各サイドフレーム3F1、フロントパネル3F2、リヤパイプ3F3)やパッド支持ワイヤ10上にそれぞれ強く押し付けられて密着した状態に組み付けられて保持された状態とされている(図6参照)。
詳しくは、図6に示すように、上述したクッションパッド3Pは、その前部3Paが、上述したクッションフレーム3Fのフロントパネル3F2を前側と上側とからそれぞれ覆うように組み付けられて支持された状態とされており、後部3Pcが、クッションフレーム3Fのリヤパイプ3F3を上側と後側とからそれぞれ覆うように組み付けられて支持された状態とされている。上記組み付けにより、クッションパッド3Pは、その着座乗員の尻部から強い体圧を受ける中央の尻支え部3Pbが、上述したパッド支持ワイヤ10の井桁状に組まれた2本の前後ワイヤ11とこれらの間に架橋された矩形状の中央ワイヤ12とによって、下方側から広く面で支えられるような状態で受け止められるようになっている。
次に、図2〜図3において前述したパッド支持ワイヤ10の各前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cに装着される樹脂製のプロテクタ20の構成について説明する。各プロテクタ20は、前述した各前後ワイヤ11のフック形状に曲げ返された後端引掛け部11Cにそれぞれ個別に装着されて設けられている。具体的には、各プロテクタ20は、図7〜図8に示すように、各前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cの先端を差し込み可能な丸孔21Aを有した角筒形状の差込み部21と、各前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cの途中箇所を側方(横方向)から受け入れて弾性的に挟み込んだ状態に保持することができる係合部22と、図9〜図10に示すように、リヤパイプ3F3に外周側から嵌め込んで装着することのできる開リング形状の装着部23と、を有する形に形成されている。
上述した差込み部21は、図8〜図10に示すように、上述した開リング形状の装着部23の外周部に付設される形で形成されており、その筒内に形成された丸孔21Aが装着部23の円周方向(図示高さ方向)を向いて真っ直ぐに延びるように形成された状態とされている。上記丸孔21Aは、その上方側の開口から前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cの先端が差し込まれる構成とされ、上記開口に臨む上端付近の開口面21Aaが、開口側に向かって末広がり状に傾斜した形に形成されて、後端引掛け部11Cの先端を差し込みやすいガイド形状に形成された状態とされている。
係合部22は、上述した開リング形状の装着部23の外周側の縁部から半径方向の外側に向かって立壁状に延びて、そこからその延びた一部が装着部23を外周側から覆うように軸方向に庇状に折り返されて延びる形に形成されている。そして、上記係合部22の庇状に延びた先の内周部には、半径方向の内方側に向かって山状に突出する形の係止爪22Aが形成されている(図11参照)。上記係合部22は、図9に示すように、その上述した装着部23の外周部から立壁状に延びる面部と、そこから一部が庇状に折り返されて延びる面部と、によって、上述した装着部23の外周面との間に前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cを横側から受け入れて面当接させた状態とすることができる空間部を形成した状態となっている。上記係合部22の内周面は、上記後端引掛け部11Cの正円状の外周面の形に合致するように円弧状に湾曲した形に形成された状態とされている。そして、上記係合部22は、上記庇状に延び出した先の内周部に形成された係止爪22Aにより、上記前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cを入れ込むための入り口空間が部分的に狭められた形状とされている。
上記構成の係合部22は、上述した装着部23の外周面との間の空間内に前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cが横側から入れ込まれる動きに伴って、係止爪22Aが後端引掛け部11Cによって半径方向の外側に弾性的に押し退けられることで、後端引掛け部11Cを奥側の内周面と当接する位置まで完全に入れ込めるようになっている。そして、係合部22は、上記後端引掛け部11Cを奥まで完全に入れ込むことにより、係止爪22Aが復元変形して、上記入り口空間を狭めた状態に戻って、係止爪22Aにより後端引掛け部11Cを装着部23の外周面との間の空間内に挟み込んだ状態に位置保持するようになっている。上記係合部22の庇状に延びる面部や係止爪22Aは、後端引掛け部11Cのフック状に曲げ返され始める根本側の部位に近い箇所にかかるように形成されている(図10参照)。
装着部23は、図9に示すように、上述したリヤパイプ3F3の外周部に弾性的に嵌め込んで装着することのできるCリング形状(開リング形状)に形成されている。詳しくは、上記装着部23は、軸方向に広い面を有した板ばね形状に形成されており、リヤパイプ3F3よりも若干小さな開リング形状に湾曲した形に形成されている。そして、上述した装着部23の内周面上には、その円周方向の3箇所の位置(円周方向に120度ずつ程度の間隔を開けた位置)に、軸方向に筋状に延びる形に突出するリブ23Aが形成されている。上述した装着部23のCリング形状に開いた開口広さは、120度弱程度の大きさに設定されている。これにより、上記装着部23は、上述したリヤパイプ3F3に対して外周側から嵌め込まれることにより、その内周面(に形成された各リブ23A)がリヤパイプ3F3の外周面に弾性的に押し付けられた状態となって、リヤパイプ3F3に対して軸方向や半径方向にガタ付いたり捩れたりしないように圧着された状態に装着されるようになっている。
より詳しくは、上述した装着部23は、図10に示すように、そのCリング状に湾曲した円弧の形が、前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cのフック形状に曲げ返された形よりも小さい曲率半径から成る形に形成されている。そして、上記装着部23は、上述した前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cの先端を差し込んだ状態に保持する差込み部21と、後端引掛け部11Cの途中箇所を係合させた状態に保持する係合部22とが、それぞれ装着部23の円弧の端部箇所にではなく円弧の中間箇所に一体的に繋がれた状態に形成されていることにより、その円弧の各端部が差込み部21や係合部22との結合部から円周方向に延びて形成された自由端となって形成されている。これにより、装着部23は、その開口広さよりも大きな直径を有するリヤパイプ3F3に外周側から嵌め込まれて装着される際には、上記自由端となる円弧の各端部がそれぞれ拡開方向に個別に大きく弾性変形することができるようになっており、差込み部21や係合部22に装着された前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cに無理な負荷をかけることなく、リヤパイプ3F3を内部に受け入れられる形に変形することができるようになっている。
更に、上記プロテクタ20は、上記装着部23がCリング形状を拡開させる形に変形した場合であっても、差込み部21が上記拡開方向には開口しておらず、無端状に閉じた筒形状によって後端引掛け部11Cの先端を外周側から囲い込んだ状態として保持しており、かつ、係合部22も上記拡開方向には開口しておらず、拡開方向とは垂直な方向(横方向)に開口して後端引掛け部11Cの途中箇所を係合させた状態となっていることから、上記装着部23がCリング形状を拡開させる形に変形しても、後端引掛け部11Cは差込み部21や係合部22から外れることなく、それぞれの装着された箇所にて安定して位置保持されるようになっている。
上記構成のプロテクタ20は、次のように前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cに装着されている。先ず、図8に示すように、前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cの先端を、プロテクタ20の差込み部21の丸孔21A内に差し込んで引掛けた状態(軸回転可能に嵌合させた状態)にする。次に、図9に示すように、前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cを、上記プロテクタ20の差込み部21内に差し込まれた先端を中心に旋回方向(横方向)に移動させて、後端引掛け部11Cを係合部22に係合させた状態にする(係止爪22Aにより挟み込ませた状態にする)。これにより、プロテクタ20が、その無端状に閉じた筒形状の差込み部21において前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cの差し込まれた端部を外周側から囲い込んだ状態に保持し、係合部22において後端引掛け部11Cの途中箇所を半径方向に挟み込んだ状態に保持した状態として、後端引掛け部11Cに装着された状態となる。
ここで、上記前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cは、全体としてはJ字状に湾曲したフック形状に形成されているが、そのプロテクタ20の差込み部21内に差し込まれる先端が、ベンダー加工時の掴み部として機能する部位となっているために、湾曲することなくほぼストレートな形に形成された状態とされている。しかし、このように後端引掛け部11Cの先端がストレートな形となっていることから、後端引掛け部11Cをその先端を軸に旋回方向に回転移動させる際には、そのプロテクタ20の差込み部21内に差し込まれたストレートな形の先端を軸に旋回方向にスムーズに回転移動させることができるようになっている。
このように、本実施例のプロテクタ20(樹脂部材)は、パッド支持ワイヤ10の端部(前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cの先端)がその延びる方向に差し込まれて同端部を外周側から囲い込んだ状態に保持する無端状に閉じた筒形状の差込み部21と、差込み部21とは別の箇所でパッド支持ワイヤ10(前後ワイヤ11の後端引掛け部11C)の途中箇所を半径方向に受け入れて弾性的な係止力によって挟み込んだ状態に保持する係合部22と、を有する構成となっている。このような構成となっていることにより、プロテクタ20は、その無端状に閉じた筒形状の差込み部21においてパッド支持ワイヤ10の差し込まれた端部を外周側から囲い込んだ状態に保持し、係合部22においてパッド支持ワイヤ10の途中箇所を半径方向に挟み込んだ状態に保持した状態として、パッド支持ワイヤ10に装着される。このような装着構造とされることにより、プロテクタ20をパッド支持ワイヤ10に対して半径方向にも軸方向にも外れにくいように簡便に取り付けることができる。
また、プロテクタ20の係合部22は、パッド支持ワイヤ10を差込み部21に差し込まれた端部を中心に横移動させることによりパッド支持ワイヤ10の途中箇所を半径方向に受け入れられるように構成されている。このような構成となっていることにより、パッド支持ワイヤ10の端部をプロテクタ20の差込み部21に差し込んで、この点を中心にパッド支持ワイヤ10を横移動させることにより、パッド支持ワイヤ10の途中箇所をプロテクタ20の係合部22に半径方向に受け入れさせた状態とすることができる。したがって、パッド支持ワイヤ10をプロテクタ20に対してより簡便に装着することができる。
また、プロテクタ20は、パッド支持ワイヤ10にリヤパイプ3F3(シートフレーム)への取り付けのために特定方向に曲げられて形成された後端引掛け部11C(曲げ部)に装着されて、パッド支持ワイヤ10とリヤパイプ3F3との間に介在して設けられる構成となっている。このように、プロテクタ20がパッド支持ワイヤ10に形成された後端引掛け部11Cに装着されるようになっていることにより、プロテクタ20をパッド支持ワイヤ10に対して半径方向にも軸方向にもより外れにくくなるように取り付けることができる。また、プロテクタ20がパッド支持ワイヤ10とリヤパイプ3F3との間に介在して設けられることにより、これらの間で金属材同士の擦れに伴う異音を発生させないようにすることができる。
続いて、実施例2の樹脂部材となるプロテクタ20の構成について、図12〜図13を用いて説明する。本実施例のプロテクタ20は、各前後ワイヤ11の後端引掛け部11Cの途中箇所を側方(横方向)から受け入れて弾性的に挟み込んだ状態に保持する係合部22が、後端引掛け部11Cの途中箇所を受け入れた後に、開閉蓋22Bによりその入り口空間を閉じることにより、後端引掛け部11Cを装着部23の外周面との間の空間内に挟み込んだ状態に保持する構成となっている。
上記開閉蓋22Bは、係合部22の庇状に延びた先の面部にインテグラルヒンジにより結合されており、上記入り口空間を閉じたり開いたりするように開閉動作が行える構成となっている。上記開閉蓋22Bは、上記入り口空間を閉じるように操作されて、その先端に形成された係止爪22B1が、装着部23の外周面に形成された係止孔22B2内に押し込まれることにより、係止爪22B1が係止孔22B2内に弾性的に嵌り込んで掛着し、係止孔22B2から抜けないように引掛けられた状態となり、後端引掛け部11Cを装着部23の外周面との間の空間内に挟み込んだ状態に保持するようになっている。
以上、本発明の実施形態を2つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明の「乗物用シート」は、自動車の助手席以外のシートにも適用することができるほか、鉄道等の自動車以外の車両に適用されるシートであってもよく、また、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシートにも広く適用することができるものである。また、本発明の構成は、乗物用シートのシートバックにも適用することができるものである。
また、本発明のパッド支持ワイヤがシートパッドを支える部位は、特定の部位に限定されず、様々な部位に設定することができる。また、上記実施例では、パッド支持ワイヤの端部が、樹脂部材(プロテクタ20)を介して可動式(軸回動式)のシートフレーム(リヤパイプ3F3)に取り付けられた構成を例示したが、パッド支持ワイヤが取り付けられるシートフレームは、軸方向にスライドするものや、どの方向にも動かない固定式のものであってもよい。
また、本発明の「樹脂部材」は、上記実施例で示したような金属材同士の擦れに伴う異音の発生を防止するためのプロテクタとしての用途のほか、パッド支持部材に何らかの部材を繋げるためなど、パッド支持ワイヤに装着される様々な用途に適用することができるものである。また、本発明の「樹脂部材」が装着される「パッド支持ワイヤ」は、いわゆるSばねや巻き線等のシートパッドを大きな撓み変形を伴いながら軟らかく受け止めるばね線材であってもよい。また、本発明の「樹脂部材」が装着される「パッド支持ワイヤ」は、その樹脂部材が装着される部位の形状が、直線状やV字状に折れ曲がった形状等、上記実施例で示したフック形状に曲げられた形以外の形状から成るものであってもよい。
また、係合部は、パッド支持ワイヤの途中箇所を半径方向に受け入れて弾性的な係止力によって挟み込んだ状態に保持する構成となっているものであればよく、上記各実施例で示したような係止爪22Aや開閉蓋22Bによる係止構造のほか、種々の係止構造を適用することができるものである。具体的には、例えば、樹脂部材の一部にパッド支持ワイヤの途中箇所を弾性的に落とし込めるようにする凹部を形成して、凹部の壁面構造によってパッド支持ワイヤの途中箇所を抜けないように挟み込む構成とするものなどであってもよい。
1 シート(乗物用シート)
2 シートバック
3 シートクッション
3F クッションフレーム(シートフレーム)
3F1 サイドフレーム
3F2 フロントパネル
3F2a 前板部
3F2b 天板部
3F2c 傾斜部
3F3 リヤパイプ(パイプ材)
3P クッションパッド(シートパッド)
3Pa 前部
3Pb 尻支え部
3Pc 後部
3Pe 硬質層
3C クッションカバー
4 リフター機構
5 スライドレール
10 パッド支持ワイヤ(パッド支持ワイヤ)
11 前後ワイヤ
11A 前端部
11B1 第1の屈曲部
11B2 第2の屈曲部
11B3 第3の屈曲部
11B4 第4の屈曲部
11C 後端引掛け部(曲げ部)
12 中央ワイヤ
12A 前側の固定部
12C 後側の固定部
12D 端部
13 架橋ワイヤ
20 プロテクタ(樹脂部材)
21 差込み部
21A 丸孔
21Aa 開口面
22 係合部
22A 係止爪
22B 開閉蓋
22B1 係止爪
22B2 係止孔
23 装着部
23A リブ

Claims (4)

  1. 乗物用シートのシートパッドを裏面側から支えるパッド支持ワイヤに装着される樹脂部材であって、
    前記パッド支持ワイヤの端部がその延びる方向に差し込まれて該端部を外周側から囲い込んだ状態に保持する無端状に閉じた筒形状の差込み部と、
    該差込み部とは別の箇所で前記パッド支持ワイヤの途中箇所を半径方向に受け入れて挟み込んだ状態に保持する係合部と、
    前記パッド支持ワイヤの取り付け先となるシートフレームに対して外周側から弾性的に押し開かれながら嵌め込まれて装着される開き形状の装着部と、を有し、
    前記装着部は、その前記シートフレームに外周側から嵌め込まれる周方向の中間箇所に前記差込み部が一体的に繋がれて該繋がれた箇所から自由端となって延びる形状を有する構成とされていることを特徴とする樹脂部材。
  2. 請求項1に記載の樹脂部材であって、
    前記係合部が、前記パッド支持ワイヤを前記差込み部に差し込まれた端部を中心に横移動させることにより該パッド支持ワイヤの途中箇所を半径方向に受け入れられるように構成されていることを特徴とする樹脂部材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の樹脂部材であって、
    当該樹脂部材が、前記パッド支持ワイヤに前記シートフレームへの取り付けのために特定方向に曲げられて形成された曲げ部に装着されて、前記パッド支持ワイヤと前記シートフレームとの間に介在して設けられる構成となっていることを特徴とする樹脂部材。
  4. 請求項3に記載の樹脂部材であって、
    前記パッド支持ワイヤが取り付けられる前記シートフレームが円筒状のパイプ材によって形成されており、前記装着部が前記円筒状のパイプ材に外周側から嵌め込んで装着することのできる開リング形状に形成されており、該装着部が前記円筒状のパイプ材よりも小さな開リング形状に形成されていることを特徴とする樹脂部材。
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