JP6069182B2 - 表示装置 - Google Patents
表示装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6069182B2 JP6069182B2 JP2013261584A JP2013261584A JP6069182B2 JP 6069182 B2 JP6069182 B2 JP 6069182B2 JP 2013261584 A JP2013261584 A JP 2013261584A JP 2013261584 A JP2013261584 A JP 2013261584A JP 6069182 B2 JP6069182 B2 JP 6069182B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- anode
- current injection
- current
- display
- input terminal
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Computer Hardware Design (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Theoretical Computer Science (AREA)
- Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
- Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
Description
蛍光表示管は、真空容器内に少なくともフィラメント(直熱形カソード)とアノードとが配置され、フィラメントに直流や交流或いはパルス電圧を印加して加熱させることで熱電子を放出させ、熱電子をアノードに形成された蛍光体に衝突発光させることで所望のパターンが表示される。
従って、特にHUD用途においては、コスト削減のためAMVFDの狭ドットピッチ化(つまりシュリンク化)が進んでいる。
また、メッシュグリッドについては、特に高輝度点灯時において熱変形してしまうため、そもそもHUD用途としてのAMVFDが成立しないこととなる。
また、平面グリッドについては、グリッド配線を回路部としてのIC(Integrated Circuit)上に作り込むことを要するため、ICサイズの小型化が困難である。また、アノードを囲うように格子状のグリッドを形成するためアノードの狭ピッチ化が難しく、この点でもICサイズの小型化が困難とされている。従って、平面グリッドの採用はコストアップに繋がる。
これにより、表示部の周囲に表示駆動回路の配置スペースを確保する必要がない。
アノードの形成ピッチが狭いため、表示駆動回路の小型化が可能である。
上記構成によれば、電流注入用端子はスイッチング素子と同一基板上に形成可能となる。
これにより、ディミングの割合に応じてオフドットとしてのアノードに流される平均電流値が調整される。
これにより、pnp接合又はnpn接合を介してアノードに電流が確実に流される。
これにより、pnp接合又はnpn接合を介してアノードに電流が確実に流されると共に、オフ期間のアノードの点灯による表示パターンのコントラスト低下が知覚されない程度に抑えられる。
これにより、pnp接合又はnpn接合を介してアノードに電流が流されると共に、オフ期間のアノードの非点灯状態が維持される。
この構成によっても、オフ期間のアノードに電流を流すことが可能とされる。
従って、オン期間のアノードにより多くの電子を到達させることができ、グリッドを省略しても、パターン欠けの抑制を図ることができる。すなわち、2極管構造の採用を可能としてコスト削減を図りつつ、パターン欠けの抑制を図ることができる。
なお、説明は以下の順序で行う。
<1.第1の実施の形態>
[1-1.表示装置の全体構成]
[1-2.パターン欠けについて]
[1-3.パターン欠け抑制のための構成]
[1-4.第1の実施の形態のまとめ]
<2.第2の実施の形態>
[2-1.多ドット点灯部分のパターン欠けとディミング時の漏れ発光について]
[2-2.表示装置の構成]
[2-3.第2の実施の形態のまとめ]
<3.変形例>
[1-1.表示装置の全体構成]
図1は、本発明に係る第1の実施の形態としての表示装置1内部の回路構成についての説明図である。
本実施の形態の表示装置1は、アクティブマトリクス方式の蛍光表示管(以下「AMVFD」と表記)が採用された表示装置とされる。本例の表示装置1は、車両用のヘッドアップディスプレイ(以下「HUD」)装置に適用されるものである。
なお、水平選択線HL及び垂直データ線VLはそれぞれ実際には複数本あるが、ここでは図示の都合からそれら複数本を1本に纏めて示している。なお、以下、水平選択線HL、垂直データ線VLと言ったときはこのように複数本が存在するうちの1本を指し示しているとする。
また、この図では図示の都合から正確に示されていないが、これら水平選択線HL及び垂直データ線VLはそれぞれ表示回路部30B内に配線されている。
この点を、図2に示す蛍光表示管3の断面図を参照して説明しておく。
図2に示されるように、蛍光表示管3においては、ガラス容器Gの底部を構成するガラス基板Gd上にアクティブマトリクスIC30が形成され、該アクティブマトリクスIC30上に表示部30Cが形成されている。表示部30Cには、複数のアノード10が配列されている。表示部30Cの上方には、フィラメント31が形成されている。蛍光表示管3は、ガラス容器G内にこれらアクティブマトリクスIC30、表示部30C、及びフィラメント31が真空封止されて形成されている。なお、図2ではガラス容器Gの上面部を構成するガラス容器上面部Guも示しているが、図のようにガラス容器上面部Guはフィラメント31のさらに上方に位置している。
また、アノード10の形成ピッチとしてのドットピッチは、所謂ファインドットピッチとして0.2mm未満に抑えられている。具体的に、本例におけるドットピッチは行方向及び列方向で共に0.12mmとされている。
表示回路部30Bには、表示部30Cにおけるアノード10の個々に対応させてスイッチング素子Qaが設けられている。本例の場合、スイッチング素子Qa,Qa・・・にはpチャンネルMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)が用いられる。スイッチング素子Qa,Qa・・・のドレインは、それぞれ対応するアノード10に対して接続されている。スイッチング素子Qa,Qa・・・のソースにはアノード電圧Vddが接続され、これによりスイッチング素子Qa,Qa・・・がオンされることでアノード10,10・・・にアノード電圧Vdd(発光駆動電圧)が印加されるようになっている。
図のように行方向に配列される保持部11,11・・・には、それぞれ対応する水平選択線HLが接続されている。つまりこれにより、水平選択線HLの選択により1ライン分の保持部11,11・・・を選択可能とされている。
また列方向に配列される保持部11,11・・・には、それぞれ対応する垂直データ線VLが接続されている。
保持部11,11・・・は、このように書き込まれたデータを対応するスイッチング素子Qaのゲートに出力する。例えば書き込まれたデータが「0」であればスイッチング素子Qaはオンとなり、「1」であればスイッチング素子Qaはオフ状態となる。
このようにして、アクティブマトリクス方式によるアノード10,10・・・の発光駆動が可能とされている。
CPU2は、外部から入力されたデータやコマンドに基づき、表示すべきパターンを表す表示データを生成すると共に、該表示データに基づくパターンを表示させるために蛍光表示管3に与えるべき各種の信号を生成する。具体的には、データ信号SI、クロックCLK、ラッチ信号LATを生成する。
コントロール回路部30Aは、水平選択線HLの各1本を順次選択(走査)すると共に、上記のようなシリアル/パラレル変換によって順次得られる個々のデータを複数の垂直データ線VLのうち対応する垂直データ線VLにそれぞれ出力する。これにより、アクティブマトリクス方式によりアノード10,10・・・を駆動して、CPU2が生成した表示データに基づくパターンを表示させる。
図のようにフィラメント31は、その一端がフィラメント端子F1に、他端がフィラメント端子F2にそれぞれ接続され、電源回路4によってこれら端子F1,F2を介してフィラメント電圧Efが印加されることで駆動される。
本例の場合、フィラメント電圧Efは実効値1V程度の交流電圧とされ、グランド(0V)レベルに対する平均電圧が−35Vとされている。
電源回路4には、アノード電圧源4A、センタータップ電圧源4B、交流電圧源4C、及びトランスTRが設けられる。
図のように交流電圧源4Cは、トランスTRの一次巻線N1に対して並列に接続されている。トランスTRの二次巻線N2はその一端がフィラメント端子F1に、他端がフィラメント端子F2にそれぞれ接続されている。
トランスTRの二次巻線N2にはセンタータップが設けられ、該センタータップがセンタータップ電圧源4Bの負極側に接続されている。センタータップ電圧源4Bの正極側は接地点を介して蛍光表示管3のグランド端子Tgndに接続されている。
センタータップ電圧源4Bにより二次巻線N2のセンタータップに供給される直流電圧をセンタータップ電圧Vctとする。このセンタータップ電圧Vctは−35Vに設定され、また、交流電圧源4Cは1Vの交流電圧を生成する。これにより、前述のように平均電圧が−35Vとされるフィラメント電圧Efがフィラメント端子F1,F2を介してフィラメント31に印加される。
本実施の形態の場合、アノード電圧Vddは5.0Vの直流電圧とされる。
蛍光表示管3内には、入力端子Tsに接続された電流注入用配線3Lが設けられ、入力端子Tsに与えられた電流は当該電流注入用配線3Lを介して表示回路部30B内に供給される。
なお、これら電流注入部5、入力端子Ts、電流注入用配線3Lについては後に改めて説明する。
上記のように本実施の形態の表示装置1では、所謂ファインドットピッチによるAMVFDとして、ドットピッチが0.12mmとされたAMVFDが採用されている。
しかしながら、前述した通り、狭ドットピッチ化が進むと、隣接関係にあるアノード10間で電位の干渉が生じやすくなり、所謂「パターン欠け」が発生し易くなる。前述のようにこのパターン欠けは、オン期間のアノード10(発光駆動電圧が印加されたアノード10)の近傍に位置するオフ期間のアノード10(発光駆動電圧が非印加とされたアノード10)の電位によって、フィラメント31から放出された電子がオン期間のアノード10に到達し難くなることによって生じる。
図4において、図4Aは、蛍光表示管3をアノード10,10・・・の配列面と直交する方向に切断した断面における電位分布モデルを表す。具体的に図4Aは、紙面の中央に配置された1つのアノード10のみがオン期間のアノード10(以下「オンドット」とも表記する)とされ、その周囲のアノード10,10・・・がオフ期間のアノード10(「オフドット」とも表記)とされた場合の電位分布モデルを表している。
図4Bは、図4Aに示すA−A’断面、すなわちオンドットの形成部分を切断した断面における電位分布モデルを表している。
なお、図4Aにおける太線矢印は、電子の放出を模式的に表したものである。
オンドットとしてのアノード10には5.0Vの電圧が印加されることから、オンドットの近傍の電位は他の部分(オフドット)よりも高い状態となる。
ここで、図中では、上記オンドットの近傍を除いた部分の最低電位がフィラメント電圧Efの平均電圧よりも若干低い−36Vとなっているが、これは真空管特性によるものである。
このため、オフドットの電位は、フィラメント電圧Efの平均電圧と同電位まで低下する(オフドットのチャージ)。このようなオフドットのチャージによって、オフドットに隣接するオンドットの近傍の電位の低下が生じる。具体的に、図4Aの例では、図中「X」と示したオンドットの近傍部において電位が大きく低下していることが確認できる。
そこで、本実施の形態では、パターン欠けの抑制を図るべく、以下のような構成を採る。
図5は、パターン欠け抑制のための構成についての説明図であり、表示回路部30Bに備えられたパターン欠けの抑制に係る要部の構成を抽出して示している。
なお、この図では既に先の図3で説明済みとなった部分については同一符号を付して説明を省略する。また、図5においては、表示回路部30B内の構成と共に、表示部30Cに形成されるアノード10,10・・・、及び入力端子Tsも併せて示している。
本例において、スイッチング素子Qs,Qs・・・にはpチャンネルMOSFETが用いられる。
スイッチング素子Qs,Qs・・・のゲート及びソースは、電流注入用配線3Lに対して接続されている。スイッチング素子Qs,Qs・・・のドレインは、それぞれ、対応するアノード10とスイッチング素子Qaのドレインとの接続点12に対して接続されている。
図示するようにスイッチング素子Qa及びQsは、同一の半導体基板15内に形成されている。本実施の形態の場合、スイッチング素子Qa及びQsは共にpチャンネルMOSFETとされるため、これらスイッチング素子Qa及びQsは、p型基板15A上にN−well層15Bを形成し、N−well層15Bに対してp型不純物をイオン注入してp型領域15Pを形成することでソースとドレインが形成されている。スイッチング素子Qa及びQsにおいて、2つのp型領域15Pの間のn型領域(N−well層15Bの一部)の上部には、絶縁膜を介して電極が設けられ、これによりゲートが形成されている。
この点より、アクティブマトリクス駆動のために設けられたスイッチング素子Qaを介する経路とは別の経路により、アノード10に対して電流を流すことが可能とされることが分かる。すなわち、オフ期間のアノード10に対して電流を流すことが可能とされる。
ここで、スイッチング素子Qsのソース(p型領域15P)は、スイッチング素子Qaとアノード10との接続点12に対してpnp接合を介して接続された端子と捉えることができる。この端子は、pnp接合を介して電流を流すための端子とみることができ、従って以下「電流注入用端子14」と表記する。
具体的に、実験では、本例の表示装置1のようにドット数=128×64=8192ドット、アノード電圧Vdd=5.0V、フィラメント電圧Efの平均電圧=−35Vの条件下で入力端子Tsに印加される電圧を徐々に上昇させていった結果、該電圧を5.2Vとしたときにスイッチング素子Qsを介してアノード10に電流が流れることを確認した。このとき、入力端子Tsに流れる電流が上記の0.1mAであった。
なお以下、電流注入部5の動作に伴い入力端子Tsに印加される電圧を「電流注入用電圧VF」と表記する。
図4と比較して、オフ期間のアノード10,10・・・に対して電流が流される本実施の形態の場合には、オフドットで囲まれたオンドットの近傍(図中「X」)における電位が大幅に低下していることが確認できる。オフドットの周囲の電位は、図4の場合が−36V程度であったのに対し、本例の場合は図のように−29V程度に低減されている。このため、上記のようにオンドットの近傍の電位が大幅に低下するものである。
これにより、オフドットと隣接するオンドットに対してフィラメント31からの電子がより多く到達し、パターン欠けの抑制が図られる。
なお、本例の場合、ドット数は8192であるため、上記のように入力端子Tsに電流注入用電圧VF=5.2Vを印加して0.1mAの電流が流れるとき、アノード10ごとに設けられた電流注入用端子14を介して流れる電流は0.1mA÷8192≒0.000012mA=12nAとなる。
従って、パターン欠けの抑制を図るにあたっては、電流注入用端子14に12nA以上の電流が流れればよい。
但し、電流レベルが18mA(電流注入用電圧VF=7.0V)程度までは、オフ期間のアノード10が点灯するものの、表示パターンのコントラストの低下はほぼ視認することができなかった。
これらの点を考慮すると、入力端子Tsに流す電流は、パターン欠けの抑制と表示パターンのコントラスト低下の実質的な防止とを図る上では、0.1mA〜18mAの範囲内に設定すればよいと言える。より好ましくは、0.1mA〜0.6mAの範囲内に設定することで、パターン欠けの抑制と背反の漏れ発光自体の防止とが図られる。
本実施の形態の表示装置1は車両用のHUDに適用される表示装置とされるので、通常、表示装置1にはDC12Vの電源電圧が入力される。図8A、図8Bでは、このように入力されるDC12Vの電源電圧を外部電圧Vextと表している。
保護抵抗R1の抵抗値は、電流注入用電圧VFの電圧レベルが前述した条件を満たすように設定すればよい。具体的に、保護抵抗R1の抵抗値は例えば68kΩに設定する。この設定によると、電流注入用電圧VFとして5.2Vの直流電圧が入力端子Tsに印加される。
本例における定電流回路5Aは、図のように抵抗R2と抵抗R3との直列接続回路(分圧回路)と、スイッチング素子Q1とを備える。この場合、スイッチング素子Q1はnチャンネルMOSFETで構成され、ソースが入力端子Tsに接続されている。スイッチング素子Q1のドレインは、抵抗R2の一端と接続され、この接続点が外部電圧Vextと接続されている。また、スイッチング素子Q1のゲートは抵抗R2の他端と抵抗R3の一端との接続点(分圧点)に接続され、抵抗R3の他端は接地されている。
このような構成により、所謂バイアス回路が形成され、入力端子Tsに対して外部電圧Vextに応じた所定の一定レベルによる電流が流される。
なお、定電流を生成するための構成としては、例えばMOSFETのゲート−ソース間をショートさせた構成や、ダイオードにより定電流を生成する構成なども挙げることができ、上記構成に限定されるものではない。
以上のように本実施の形態の表示装置1は、アノード10ごとに設けられたスイッチング素子Qaを有し、アクティブマトリクス方式によりアノード10を駆動すると共に、アノード10とスイッチング素子Qaとの接続点12に対してpnp接合を介して接続された電流注入用端子14(スイッチング素子Qsのソース)を有する表示駆動回路(アクティブマトリクスIC30)を備えている。さらに、電流注入用端子14に所定レベルの電流を流す電流注入部5を備えている。
このようにオフ期間のアノード10に対して電流を流すことが可能となるため、オン期間のアノード10の近傍に位置するオフ期間のアノード10の電位を上昇させることができる。従って、オン期間のアノード10により多くの電子を到達させることができ、グリッドを省略しても、パターン欠けの抑制を図ることができる。すなわち、2極管構造の採用を可能としてコスト削減を図りつつ、パターン欠けの抑制を図ることできる。
この入力端子Tsを介して、表示駆動回路の外部より電流注入用端子14に電流を流すことができる。
これにより、表示部30Cの周囲に表示駆動回路の配置スペースを確保する必要がなくなり、蛍光表示管3の小型化を図ることができ、コスト削減が図られる。
これによれば、電流注入用端子14はスイッチング素子Qaと同一基板上に形成可能となり、従って電流注入用端子14を回路部作製のための半導体プロセスを利用して効率的に形成することができる。
これにより、pnp接合を介してアノード10に電流が確実に流される。すなわち、オフ期間のアノード10に確実に電流が流され、パターン欠けを確実に抑制できる。
これにより、pnp接合を介してアノード10に電流が確実に流されると共に、オフ期間のアノード10の点灯による表示パターンのコントラスト低下が知覚されない程度に抑えられる。従って、パターン欠けを抑制しつつ、背反の漏れ発光の実質的な防止が図られる。
これにより、pnp接合を介してアノード10に電流が流されると共に、オフ期間のアノード10の非点灯状態が維持される。従って、パターン欠けを抑制しつつ、背反の漏れ発光を防止できる。
これにより、オフ期間のアノードに電流を流すための構成が、抵抗素子を設けるという簡易な構成で実現される。従って、パターン欠け抑制のための構成が簡易で済む。
定電流回路5Aを設けることで、オフ期間のアノード10に流れる電流レベルが一定とされる。
ここで、アノード10に流れる電流レベルは、前述した内部抵抗に依存して定まることになるが、当該内部抵抗は、アクティブマトリクスIC30の個体ごとにばらつくものである。従って、定電流回路5Aが設けられることで、オフ期間のアノード10に流れる電流レベルが内部抵抗のばらつきに起因して変動してしまうことを防止できる。すなわち、個体ばらつきが生じる場合にも、パターン欠けを確実に抑制することができる。
この構成によっても、オフ期間のアノード10に電流を流すことができる。
[2-1.多ドット点灯部分のパターン欠けとディミング時の漏れ発光について]
上記で説明してきたように、パターン欠けの抑制と漏れ発光によるコントラスト低下の抑制とのバランスを考慮すると、入力端子Tsへの注入電流量は0.1mA〜1.8mA程度とすることが望ましく、漏れ発光自体の発生を防止する上では電流注入量は0.6mA以下とすることが望ましい。
また、図10、図11は、それぞれ多ドット点灯部分とそれに隣接するオフドット部分とについての電位分布モデルを先の図4や図7と同様に示しており、図10は電流注入用電圧VF=5.4V、図11は電流注入用電圧VF=7.0Vとしたときの電位分布モデルをそれぞれ表している。
一方、図11に示す電流注入用電圧VF=7.0V時には、オンドットの近傍に位置するオフドットの電位が−24V程度にまで上昇する。このため、多ドット点灯部分の外周部における電子が届きにくい部分の幅は1ドット強の幅に抑制される。このため、パターン欠けの幅wkとしても図9Bに示すように1ドット強の幅に改善される。
このようにディミング時にはオンドットがオフとされる期間にもオフドットに電流が流され続けるため、入力端子Tsへの注入電流量をオフドットが漏れ発光を来す以上に大きくしていると、漏れ発光が目立ち易くなってしまう。
そこで、第2の実施の形態では、上記の問題点に鑑み以下の構成による表示装置50を提案する。
図12は、第2の実施の形態としての表示装置50内部の回路構成についての説明図である。なお、以下の説明において、既にこれまでで説明済みとなった部分と同様となる部分については同一符号を付して説明を省略する。
CPU2’は、ディミングの割合(%)に応じてブランク信号BKのオンデューティ、すなわちアノード10の消灯期間のデューティ(割合)を調整する。具体的には、ディミングの割合を大きくする(アノード10の輝度をより小さくする)ときはブランク信号BKのオンデューティを大きくし、ディミングの割合を小さくする(アノード10の輝度をより大きくする)ときはブランク信号BKのオンデューティを小さくする。
表示回路部30B’は、表示回路部30Bと比較して、スイッチング素子QaごとにANDゲート回路51が設けられた点が異なる。各ANDゲート回路51は、それぞれ対応するスイッチング素子Qaのゲートと該スイッチング素子Qaに対応して設けられた保持部11との間に挿入されている。
各ANDゲート回路51の一方の入力端子にはそれぞれ対応する保持部11の出力が供給され、他方の入力端子にはそれぞれブランク信号BKの反転信号が供給される。各ANDゲート回路51の出力はそれぞれ対応するスイッチング素子Qaのゲートに供給される。
図14Aに示す第一の構成例は、先の図8Aに示したように保護抵抗R1を介して外部電圧Vext(DC12V)に基づく所定レベルの電流注入用電圧VFを入力端子Tsに印加する場合に対応した構成例である。
具体的に、この場合の電流注入部5’においては、ブランク信号BKに基づき入力端子Tsへの電流注入をオン/オフするためのスイッチ回路5’Aが設けられている。スイッチ回路5’Aは、例えばNPN型のバイポーラトランジスタで構成されたスイッチング素子Q2と、抵抗R4及び抵抗R5を備えている。スイッチング素子Q2のベースには、抵抗R4を介してブランク信号BKが入力される。スイッチング素子Q2のコレクタは、保護抵抗R1と入力端子Tsとの接続点に接続され、エミッタは接地されている。抵抗R5は、スイッチング素子Q2のベース−エミッタ間に挿入されている。
上記のようなスイッチ回路5’Aにより、入力端子Tsに対する外部電圧Vextと保護抵抗R1とに基づく電圧印加が、ブランク信号BKのオン/オフに同期してオン/オフされる。すなわち、入力端子Tsへの電流注入が、ブランク信号BKのオン/オフに同期してオン/オフされる。具体的には、ブランク信号BKがオンであるとスイッチング素子Q2がオンとなることで入力端子Tsへの電流注入がオフされ、ブランク信号BKがオフであるとスイッチング素子Q2がオフとなることで入力端子Tsへの電流注入がオンとなる。
この場合の電流注入部5’においては、定電流回路5Aによる出力電流をブランク信号BKに基づきオン/オフするようにスイッチ回路5’Aが設けられている。この場合のスイッチ回路5’Aが有するスイッチング素子Q2は、コレクタが定電流回路5Aと入力端子Tsとの接続点に接続され、ベースには抵抗R4を介してブランク信号BKが入力される。
この第二の構成例によっても、上記の第一の構成例と同様に入力端子Tsへの電流注入がブランク信号BKのオン/オフに同期してオン/オフされる。
上記のように第2の実施の形態の表示装置50においては、表示駆動回路(アクティブマトリクスIC30’)は、PWM信号による調光信号(ブランク信号BK)に基づきスイッチング素子Qaのオン/オフ制御を行い、電流注入部5’は、調光信号に基づき入力端子Tsへの電流注入をオン/オフしている。
従って、漏れ発光が目立ち易くなるディミング時に対応してオフドットとしてのアノード10に流される平均電流値を小さくできるため、入力端子Tsに注入する電流のレベルを大きく設定しても、ディミング時の漏れ発光を目立ち難くできる。この結果、多ドット点灯部分でのパターン欠けの抑制と、ディミング時における漏れ発光によるコントラスト低下の抑制との両立を図ることができる。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明は、上記により説明した具体例に限定されるべきものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲において多様な変形例を採り得る。
例えば、これまでの説明では、スイッチング素子Qa及びQsとしてpチャンネルMOSFETを用いるものとしたが、nチャンネルMOSFETを用いることもできる。その場合、電流注入用端子14としては、半導体基板15が有するp型領域にn型不純物をイオン注入して形成することになる。
本発明における電流注入用端子は、半導体基板が有するn型領域にp型不純物がイオン注入される、又は半導体基板が有するp型領域にn型不純物がイオン注入されて形成されたものであればよい。
なお、スイッチング素子QsがnチャンネルMOSFETとされる場合、電流注入用端子14は接続点12に対してnpn接合を介して接続されることになる。このように電流注入用端子14が接続点12に対してnpn接合を介して接続される場合であっても、入力端子Tsに所定レベルの電流を流すことでオフ期間のアノード10に電流を流すことができる。
Claims (12)
- アノード電極と蛍光体層とを有するアノードが行方向及び列方向に複数配列された表示部と、
前記蛍光体層を発光させるための電子を放出するフィラメントと、
前記アノードごとに設けられたスイッチング素子を有し、アクティブマトリクス方式により前記アノードを駆動すると共に、前記アノードと前記スイッチング素子との接続点に対してpnp接合又はnpn接合を介して接続された電流注入用端子を有する表示駆動回路と、を備える蛍光表示管と、
各前記電流注入用端子と接続された入力端子と、
前記電流注入用端子に所定レベルの電流を流す電流注入部と、を備え、
前記表示駆動回路は、
PWM信号による調光信号に基づき前記スイッチング素子のオン/オフ制御を行い、
前記電流注入部は、
前記調光信号に基づき前記入力端子への電流注入をオン/オフする
表示装置。 - アノード電極と蛍光体層とを有するアノードが行方向及び列方向に複数配列された表示部と、
前記蛍光体層を発光させるための電子を放出するフィラメントと、
前記アノードごとに設けられたスイッチング素子を有し、アクティブマトリクス方式により前記アノードを駆動すると共に、前記アノードと前記スイッチング素子との接続点に対してpnp接合又はnpn接合を介して接続された電流注入用端子を有する表示駆動回路と、を備える蛍光表示管と、
各前記電流注入用端子と接続された入力端子と、
前記電流注入用端子に所定レベルの電流を流す電流注入部と、を備え、
前記電流注入部は、
前記入力端子に対し抵抗素子を介して所定レベルの電圧を印加する
表示装置。 - アノード電極と蛍光体層とを有するアノードが行方向及び列方向に複数配列された表示部と、
前記蛍光体層を発光させるための電子を放出するフィラメントと、
前記アノードごとに設けられたスイッチング素子を有し、アクティブマトリクス方式により前記アノードを駆動すると共に、前記アノードと前記スイッチング素子との接続点に対してpnp接合又はnpn接合を介して接続された電流注入用端子を有する表示駆動回路と、を備える蛍光表示管と、
各前記電流注入用端子と接続された入力端子と、
前記電流注入用端子に所定レベルの電流を流す電流注入部と、を備え、
前記電流注入部は、
定電流回路を有し、前記定電流回路が生成した電流を前記入力端子に供給する 表示装置。 - アノード電極と蛍光体層とを有するアノードが行方向及び列方向に複数配列された表示部と、
前記蛍光体層を発光させるための電子を放出するフィラメントと、
前記アノードごとに設けられたスイッチング素子を有し、アクティブマトリクス方式により前記アノードを駆動すると共に、前記アノードと前記スイッチング素子との接続点に対してpnp接合を介して接続された電流注入用端子を有する表示駆動回路と、を備える蛍光表示管と、
前記電流注入用端子に所定レベルの電流を流す電流注入部と、を備え、
前記pnp接合におけるエミッタ電位が、前記pnp接合におけるベース電位よりも高くされた
表示装置。 - 前記表示部の背面に前記表示駆動回路が一体的に形成されている
請求項1乃至請求項4の何れかに記載の表示装置。 - 前記アノードの形成ピッチが0.2mm未満とされている
請求項5に記載の表示装置。 - 前記スイッチング素子がMOSFETで構成され、
前記電流注入用端子は、
前記表示駆動回路を構成する半導体基板が有するn型領域にp型不純物がイオン注入される又は前記表示駆動回路を構成する半導体基板が有するp型領域にn型不純物がイオン注入されて形成されている
請求項1乃至請求項6の何れかに記載の表示装置。 - 前記表示駆動回路は、
PWM信号による調光信号に基づき前記スイッチング素子のオン/オフ制御を行い、
前記電流注入部は、
前記調光信号に基づき前記入力端子への電流注入をオン/オフする
請求項2乃至請求項4の何れかに記載の表示装置。 - 前記電流注入部は、
前記入力端子に0.1mA以上の電流を流す
請求項1乃至請求項8の何れかに記載の表示装置。 - 前記電流注入部は、
前記入力端子に0.1mA〜18mAの電流を流す
請求項9に記載の表示装置。 - 前記電流注入部は、
前記入力端子に0.1mA〜0.6mAの電流を流す
請求項9に記載の表示装置。 - 前記電流注入部は、
定電圧回路を有し、前記定電圧回路が生成した電圧を前記入力端子に印加する
請求項1又は請求項4に記載の表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013261584A JP6069182B2 (ja) | 2013-04-05 | 2013-12-18 | 表示装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013079386 | 2013-04-05 | ||
JP2013079386 | 2013-04-05 | ||
JP2013261584A JP6069182B2 (ja) | 2013-04-05 | 2013-12-18 | 表示装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014211614A JP2014211614A (ja) | 2014-11-13 |
JP6069182B2 true JP6069182B2 (ja) | 2017-02-01 |
Family
ID=51931392
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013261584A Expired - Fee Related JP6069182B2 (ja) | 2013-04-05 | 2013-12-18 | 表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6069182B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6294860B2 (ja) * | 2015-09-10 | 2018-03-14 | 双葉電子工業株式会社 | 電源装置、表示装置 |
JP6667937B2 (ja) | 2017-08-23 | 2020-03-18 | 双葉電子工業株式会社 | 表示装置、蛍光表示管 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH063716B2 (ja) * | 1986-01-09 | 1994-01-12 | 伊勢電子工業株式会社 | 螢光表示装置 |
-
2013
- 2013-12-18 JP JP2013261584A patent/JP6069182B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014211614A (ja) | 2014-11-13 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6679606B2 (ja) | 駆動電源、表示駆動回路および有機発光ダイオードディスプレイ | |
US9460655B2 (en) | Pixel circuit for AC driving, driving method and display apparatus | |
JP4544068B2 (ja) | 発光ダイオード素子の駆動回路、光源装置、表示装置 | |
US11430381B2 (en) | Image display device | |
KR20120094734A (ko) | 유기전계발광 표시장치 및 그의 구동방법 | |
WO2019114334A1 (zh) | Led显示装置及其驱动方法 | |
JP2008503784A (ja) | アクティブマトリクスledディスプレイにおける経年変化を軽減する駆動 | |
TWI655763B (zh) | 顯示裝置 | |
KR20100087870A (ko) | 발광 제어선 구동부 및 이를 이용한 유기전계발광 표시장치 | |
JP6273375B2 (ja) | 照明装置 | |
CN113646827A (zh) | 视频墙、驱动器电路、控制系统及其方法 | |
JP6069182B2 (ja) | 表示装置 | |
JP6015799B1 (ja) | 調光装置及び光源装置 | |
JP7101463B2 (ja) | 発光素子駆動装置、半導体装置、発光装置及び液晶表示装置 | |
CN113948032B (zh) | 像素电路及其驱动方法 | |
US9767981B2 (en) | Fluorescent display tube with pulse voltage driving to the cathodes at different times | |
CN113990262A (zh) | 一种像素电路、显示面板及显示装置 | |
JP6319799B2 (ja) | 表示装置および表示方法 | |
JP2010123644A (ja) | Led照明装置 | |
JP2008004731A (ja) | 発光ダイオード定電流パルス幅制御駆動回路 | |
CN111916030B (zh) | 发光装置及显示设备 | |
CN114446245A (zh) | 像素驱动电路及其驱动方法、显示面板及显示装置 | |
JP5610026B2 (ja) | 有機el表示装置およびその駆動方法 | |
JP5790842B2 (ja) | 有機el表示装置およびその駆動方法 | |
CN115985233A (zh) | 像素电路及其驱动方法、驱动装置以及存储介质 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151002 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160606 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160628 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160825 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161220 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161226 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6069182 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |