JP6067825B1 - 光触媒複合膜及びその製造方法 - Google Patents

光触媒複合膜及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6067825B1
JP6067825B1 JP2015227994A JP2015227994A JP6067825B1 JP 6067825 B1 JP6067825 B1 JP 6067825B1 JP 2015227994 A JP2015227994 A JP 2015227994A JP 2015227994 A JP2015227994 A JP 2015227994A JP 6067825 B1 JP6067825 B1 JP 6067825B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
photocatalyst
titanium oxide
peroxotitanic acid
composite film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015227994A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017094256A (ja
Inventor
口 洋 樋
口 洋 樋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BIOMIMIC CO., LTD.
Original Assignee
BIOMIMIC CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BIOMIMIC CO., LTD. filed Critical BIOMIMIC CO., LTD.
Priority to JP2015227994A priority Critical patent/JP6067825B1/ja
Priority to PCT/JP2016/057999 priority patent/WO2016148108A2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6067825B1 publication Critical patent/JP6067825B1/ja
Publication of JP2017094256A publication Critical patent/JP2017094256A/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Catalysts (AREA)

Abstract

【課題】可視光や弱い光線であっても、光触媒活性を有して活性酸素を生成し、自己洗浄作用を有すると共に、内装面に対する活性酸素の侵襲作用を効果的に遮蔽したナターゼ型酸化チタンを含有する内装用複合膜及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明は、ペルオキソチタン酸水溶液をA液とし、A液を70〜200℃に加熱して製造したアナターゼ型酸化チタン分散液に、貴金属の塩又はナノコロイドを加えた液をB液とし、建築物の内装面に、A液を塗布し乾燥させた上に、A液と前記B液混合した混合液を塗布し乾燥させて形成したことを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、光触媒複合膜及びその製造方法に係り、より詳しくは、アンダーコート層を有し、容易に成膜でき、光触媒活性が強く、膜の強度、耐摩耗性、及び基材との密着性が大きく、且つ活性酸素による基材への侵襲が防止された光触媒複合膜及びその製造方法に関する。
アナターゼ型酸化チタンは、バンドギャップより大きいエネルギーを有する光を吸収して酸素を活性酸素に変換する光触媒機能を有し、生成した活性酸素の強力な酸化力に基づき多様な作用効果を示す。例えば建造物の外壁や窓ガラスの外面に塗布・成膜すると、光触媒膜は自己清浄作用を示すことが知られている。
光触媒膜による自己清浄作用は、光触媒が光エネルギーを吸収し吸収したエネルギーを酸素に移転して活性酸素を生成し、生成した活性酸素が外壁や窓ガラスの外側に付着した粘着性の有機汚性染物を酸化分解し、雨水が洗い流し易くなった汚染物を洗い流して建造物の外壁や窓ガラスを清浄に保つというメカニズムに基づくものであり、既に実用化されている。
しかし、従来のアナターゼ型酸化チタンの光触媒膜は、成膜するのに約400〜700℃での焼き付け工程を必要とするために、その用途・応用範囲は限られたものであった。
近年、アナターゼ型酸化チタンの製造方法として、チタン原料を、過酸化水素で処理して生成するペルオキソチタン酸水和物の水溶液を、約100℃に加熱することによって得られるアナターゼ型酸化チタン微粒の水中分散液を、塗布・乾燥するだけでアナターゼ型酸化チタン光触媒膜の形成が可能であることが開示された(例えば、特許文献1、2を参照)。
この製造方法で得られるアナターゼ型酸化チタン光触媒膜は、基材に塗布して乾燥するだけで皮膜を形成することができ、また可視光によっても光触媒活性を示すことができるという特徴を有する一方、従来の高温で焼き付けした光触媒よりも膜強度及び密着性がやや劣るという問題点を有する。
また、光触媒には、光触媒膜から放出される活性酸素が基材も侵襲してしまうため、基材が有機物である場合には基材と光触媒との間にコーティング膜を設ける必要があるという共通の問題点もある。
一方、アナターゼ型酸化チタンの中間体であるペルオキソチタン酸水和物を塗布、乾燥して得られるペルオキソチタン酸膜は、光触媒作用は有しないものの、膜強度が優れると共に、アナターゼ型酸化チタン膜を含む多くの基材に対して密着性及が優れているという特徴を有する。この特徴を利用して、ペルオキソチタン酸水和物から生成したペルオキソチタン酸から成る第1層の上に、アナターゼ型酸化チタン膜から成る第2層を形成させて塗膜を強化し、その密着性を増大させると共に、活性酸素種による基体への侵襲を防ぐ方法が開示されている(例えば特許文献3を参照)。特許文献3には、強度・密着性を強化するために、触媒層のアナターゼ型酸化チタンにアモルファス型酸化チタンを混合することも開示されているが、この場合は膜の強度は増大しても光活性触媒の強度が低下することがある。
しかし、建造物の外壁の塗膜は、非常に厳しい環境条件の下で数年〜十数年の長期に亘る耐久性を要求されるので、ペルオキソチタン酸のアンダーコート層を設けることはある程度は有効ではあっても、それだけでは充分ではない場合がある。従って、アナターゼ型酸化チタンの触媒活性を保持しながら、膜の強度及び密着性を、更に強化する方法の開発が望まれていた。
特許第3490013号公報 特許第2938376号公報 特許第3690864号公報
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであって、本発明の課題は、建築物の外装が曝される過酷な環境条件にも耐え得る、実用レベルの強い密着性と塗膜強度を有し、光触媒作用による強力な自己洗浄作用を有すると共に、基材に対する活性酸素の侵襲を効果的に遮蔽したアナターゼ型酸化チタンを含有する光触媒複合膜を提供することにある。
また本発明は、塗布するだけで成膜が可能であって、且つ成膜性及び密着性が良く、触媒効率が高く、安価なアナターゼ型酸化チタンを含有する光触媒複合膜及びその製造方法を提供することを課題とする。
かかる課題を解決するための本発明の光触媒複合膜は、ペルオキソチタン酸及び平均粒径が5〜500μmでありモース硬度が5以上である強化粒子を含むアンダーコート層と、アンダーコート層の上に形成されたアナターゼ型酸化チタンを含む光触媒層と、を有し、ペルオキソチタン酸の酸化チタンに換算した質量を100質量部としたときに、強化粒子の質量が、1〜100質量部であることを特徴とする。
また本発明は、前記強化粒子が、長石、硅石、シリカゲル、アルミナ、又はチタニアの粒子中の1以上であることを特徴とする。
また本発明は、前記アンダーコート層の塗布量は、酸化チタンに換算したペルオキソチタン酸の塗布量が、0.1〜100g/mであることが好ましい。
前記光触媒層の酸化チタンの塗布量は、0.1〜50g/mであることが好ましい。
また本発明は、前記光触媒層が、更にペルオキソチタン酸を含むことを特徴とする。
また本発明は、前記光触媒層の塗布量は、アナターゼ型酸化チタンの塗布量と、ペルオキソチタン酸の酸化チタンに換算した塗布量と、を合計した質量が、0.1〜50g/mであり、アナターゼ型酸化チタンの質量と酸化チタンに換算したペルオキソチタン酸の質量との比率が、1:0〜1:2の範囲(但し0は除く)であることを特徴とする。
また本発明の光触媒複合膜の製造方法は、チタン原料からペルオキソチタン酸水溶液を製造するペルオキソチタン酸水溶液製造工程と、ペルオキソチタン酸水溶液に平均粒径が5〜500μmでありモース硬度が5以上である強化粒子を、ペルオキソチタン酸水溶液に含まれるペルオキソチタン酸の質量を酸化チタンの質量に換算した質量(以下「換算iO質量」と記す」を100質量部とした場合に、1〜100質量部加えてアンダーコート液を製造するアンダーコート液製造工程と、アンダーコート液を基体表面に塗布し乾燥させてペルオキソチタン酸と強化粒子とを含むアンダーコート層を形成するアンダーコート層形成工程と、ペルオキソチタン酸水溶液を加熱してアナターゼ型酸化チタン分散液を含む光触媒液を製造する光触媒液製造工程と、光触媒液をアンダーコート層の上に塗布し、乾燥させて光触媒層を形成させる光触媒層形成工程と、を有することを特徴とする。
また本発明は、前記強化粒子が、長石、硅石、シリカゲル、アルミナ、又はチタニアの粒子の中の1以上であることを特徴とする。
また本発明は、前記ペルオキソチタン酸水溶液に含まれるペルオキソチタン酸の含有量は、ペルオキソチタン酸水溶液の質量を100質量部とした場合に、ペルオキソチタン酸の「換算iO質量」が、0.1〜20質量部であることが好ましい。
前記アンダーコート液に含まれる強化粒子の質量は、アンダーコート液の質量を100質量部とした場合に、0.1〜20質量部であることを特徴とする。
前記アンダーコート液の塗布量は、アンダーコート液が含有するペルオキソチタン酸の「換算iO質量」が0.1〜500g/mになるように塗布することが好ましい。
前記光触媒液に含まれるアナターゼ型酸化チタンの含有量は、光触媒液の質量を100質量部とした場合に、0.1〜20質量部であることが好ましい。
また本発明は、触媒液の塗布量が、光触媒液が含有する酸化チタンの質量が0.1〜250g/mになるように塗布することが好ましい。
また本発明は、光触媒液が、更にペルオキソチタン酸水溶液を含むことを特徴とする。
前記光触媒液の質量を100質量部とした場合に、アナターゼ型酸化チタンの質量と、ペルオキソチタン酸の「換算iO質量」との合計が0.1〜20質量部であり、アナターゼ型酸化チタンの質量とペルオキソチタン酸の「換算iO質量」の比率が、1:0〜1:2の範囲であることが好ましい。
本発明の光触媒複合膜は、膜強度及び接着性の優れたペルオキソチタン酸のアンダーコート層に、平均粒径が5〜500μmでありモース硬度が5以上である強化粒子を配合し、強化粒子の間に凹部を形成し、光触媒膜を保護したことによって、光触媒膜の強度及び耐摩耗性が向上した。また、光触媒膜にペルオキソチタン酸を加えることによって、更に光触媒膜の強度及び耐摩耗性が向上した。
また本発明の光触媒複合膜は、ペルオキソチタン酸を含むアンダーコート層及びアンダーコート層の上に形成されたアナターゼ型酸化チタンを含む光触媒層を有することによって、基材と光触媒膜との密着性が強化され、膜強度が向上すると共に、光触媒反応によって生成される活性酸素による基材への侵襲を遮断したことによって、塗膜及び機材の耐久性が向上した。
更に本発明の光触媒複合膜は、強力な光触媒作用を有し、室内光によっても光触媒作用を有する。また、光の照射を受けて光化学活性触媒機能を示し、活性酸素を生成して自己浄化作用、抗菌、抗カビ、抗ウイルス活性を有すると共に、消臭作用、及びホルムアルデヒド分解作用を示す。
更にまた本発明の光触媒複合膜は、アンダーコート液も光触媒液も基材が水であって、水の沸点以下で製造し、アンダーコート液も及び光触媒液を順次に塗布乾燥すれば成膜できるので、製造が容易であるという特徴を有する。
本発明の光触媒複合膜の模式断面図であって、(a)は、光触媒複合膜の塗布直後の図であり、(b)は光触媒複合膜の凸部の一部が摩耗し剥離した状態を示す図である。 図1(b)の状態を示す平面図である。
発明者は、試作品の耐久性試験過程において、試験開発途上の強度及び密着性が不十分な光触媒装の試作品であっても、粗面を有する基材上に塗布された光触媒層は、平滑な面に塗布された光触媒層より有意に優れた耐摩耗性を有することを見出し、これにヒントを得て、粗面を有するアンダーコート層を有する光触媒複合膜を試作したところ、予想以上に耐摩耗性が増加するという効果を有することを見出し、本発明を完成させた。
図1は、本発明の光触媒複合膜の模式断面図であって、(a)は光触媒複合膜の塗布直後の図であり、(b)は光触媒複合膜の凸部の一部が摩耗し剥離した状態を示す図であり、図2は、図1(b)の状態を示す平面図である。
図1(a)に示すように、本発明の光触媒複合膜10は、基材6の上に強化粒子3を含むアンダーコート層2を塗布乾燥した後、光触媒層1を塗布乾燥して形成される。
光触媒複合膜10の摩耗が進行すると、図1(b)に示すように凸部4の頂部の光触媒層1の一部が摩耗し、アンダーコート層2が露出して露出部7が形成された光触媒複合膜20になる。しかし、図2に示すように、光触媒複合膜20の露出部7の面積の割合は小さいものであり、且つ活性酸素は拡散・移動するので、露出部7の汚染物も分解され得ると推定される。
出願人は、図1(b)に示す状態になると、固い粒子及びペルオキソチタン酸から形成される凸部4が、凹部5のアナターゼ型酸化チタンを保護するので、それ以上の光触媒複合膜20の摩耗の進行が遅延されるものと推定し、アンダーコート層2に強化粒子3を配合して、アンダーコート層2に粗面を形成することに想到して本発明を完成した。
通常、粗面を有するアンダーコート層を形成するためには、新たに1工程増加させる必要があるが、本発明の場合は、既にアンダーコート層2を有し、強化粒子3を添加するだけで良いので、工程数の増加を必要としないという利点がある。
以下に、本発明の実施形態に係る光触媒複合膜およびその製造方法を説明する。
本発明の光触媒複合膜10は、ペルオキソチタン酸及び強化粒子3を含むアンダーコート層2と、アンダーコート層2の上に塗布されたアナターゼ型酸化チタンを含む光触媒層1と、を有する。
本発明で使用する強化粒子3は、平均粒子径(JIS Z 8901:2006 3.1)が5〜500μmであり、モース硬度が5以上で、アンダーコート層2に粗面を形成できるものであれば、何れの粒子でも使用することができる。好ましく使用することができる強化粒子の実例として、長石、硅石を含む天然鉱物、シリカゲル、アルミナ、又はチタニアを含む無機粉末の中の1以上であることを例示できるが、本発明の強化粒子はこれに限定されるものではない。
強化粒子の形状は、アンダーコート層2に粗面を形成できる形状のものであれば特に限定されず、何れの形状の粒子でも用いることができる。
強化粒子3の大きさは、平均粒子径が5〜500μmの範囲であることが好ましく、10〜300μmであることがより好ましく、15〜200μmであることが最も好ましい。平均粒子径が5μm未満の粒子は、形成される凸部4の大きさが小さすぎて光触媒層1を十分に保護することができず、平均粒子径が500μmを超える粒子は、アンダーコート層2によって基材6に固着するのが困難になって、強化粒子3が剥離してしまうことがある。
強化粒子3の含有量は、アンダーコート層2を形成するペルオキソチタン酸の酸化チタンに換算した質量を100質量部としたとき、強化粒子3の質量が1〜100質量部であることが好ましく、2〜50質量部であることがより好ましく、5〜20質量部であることが最も好ましい。
強化粒子3の質量が1質量部未満では、充分な凸部4を形成することができず、100質量部を超えると、保護される凹部の面積が小さくなって好ましくない。
本発明の光触媒複合膜は、粗面に形成された薄膜であるので、塗膜の膜厚及び塗布量を実測定するのは困難である。従って、本発明の実施例では、塗布量は、単位面積の基材に塗布した酸化チタン(TiO、モル質量80として計算)の質量、又は酸化チタンの質量に換算したペルオキソチタン酸の質量(以下「換算TiO質量」と記す)に基づき計算するものとする。
本発明のアンダーコート層2のペルオキソチタン酸の換算TiO 塗布量は、0.1〜100g/mであることが好ましく、0.2〜50g/mであることがより好ましく、0.5〜20g/mであることが最も好ましい。
アンダーコート層2の前記ペルオキソチタン酸の換算TiO 塗布量が、0.1g/m未満では、充分な密着性及び/又は活性酸素の遮蔽機能を発揮することができず、100g/mを超えて厚くしても、それ以上の密着性及び/又は活性酸素の遮蔽機能の増加は認められないので経済的に好ましくない。
本発明の光触媒層1の塗布量は、酸化チタンとして、0.1〜50g/mであることが好ましく、0.2〜20g/mであることがより好ましく、1〜10g/mであることが最も好ましい。光触媒層1の塗布量が0.1g/m未満である場合は充分な光触媒活性を示すことができないことがあり、また容易に摩耗してしまうことがある。光触媒層1の塗布量が50g/mを超えて塗布しても、光触媒活性及び強度の増加は少ないので経済的に好ましくない。
また本発明の他の実施例によれば、光触媒層1に更にペルオキソチタン酸を配合し、光触媒複合膜10の強度を増加させることができる。
他の実施例における光触媒層1の塗布量は、ペルオキソチタン酸の換算TiO 質量とアナターゼ型酸化チタンの質量と合計した場合に、0.1〜50g/mであることが好ましく、0.2〜20g/mであることがより好ましく、1〜10g/mであることが最も好ましい。酸化チタンの合計塗布量が、0.1g/m未満である場合は充分な光触媒活性を示すことができず、又容易に摩耗してしまうことがあり、50g/mを超えても光触媒活性及び強度の増加が少ないので、経済的に好ましくない。
また、光触媒液が含有するアナターゼ型酸化チタンの質量と、ペルオキソチタン酸の換算TiO 質量との質量比は、1:0〜1:2の範囲(但し0は除く)であることが好ましく、4:1〜2:3であることがより好ましく、3:2〜1:1であることが最も好ましい。アナターゼ型酸化チタンに対するペルオキソチタン酸の換算TiO 質量との質量比が1:2を超えると、光触媒複合膜の光触媒活性が低下して好ましくない。
本発明品を、光沢を有する外壁面に塗布した場合は、本発明品は可視光線を実質的に吸収しないので、アンダーコート層に含まれる強化粒子3の平均粒子径が小さい場合には、外壁面に塗布された基材の光沢を損なうことが少なく、強化粒子3の平均粒子径が大きくなるにつれて、乱反射による艶消し効果を有するようになる。
(製造方法)
以下に、本発明の1実施例に係る光触媒膜複合膜の製造方法について説明する。
本発明の光触媒複合膜10は、チタン原料からペルオキソチタン酸水溶液を製造するペルオキソチタン酸水溶液製造工程と、ペルオキソチタン酸水溶液及び強化粒子3を含むアンダーコート液を製造するアンダーコート液製造工程と、基体6表面にアンダーコート液を塗布し乾燥させてアンダーコート層2を形成する、アンダーコート層形成工程と、ペルオキソチタン酸水溶液を加熱してアナターゼ型酸化チタン分散液を含む光触媒液を製造する光触媒液製造工程と、光触媒液をアンダーコート層2の上に塗布し乾燥させて光触媒層1を形成する光触媒層形成工程と、を有することができる。
なお、光触媒膜複合膜を非常に苛酷な環境で使用する場合には、本発明の他の実施例に示すように、光触媒層形成工程において、アナターゼ型酸化チタン分散液に、更にペルオキソチタン酸水溶液を添加して光触媒層1を更に強化することができる。
(ペルオキソチタン酸水溶液製造工程)
本発明でアンダーコート層の製造に用いるペルオキソチタン酸水溶液は、本発明の実施に支障のないものであれば、何れの方法によって製造したものでも使用することができる。例えば、特許文献1に記載されているように、チタン原料含有水溶液に、反応当量より過剰の過酸化水素水を加え、次いでアンモニア水を加えて中和し、得られた黄色溶液を放置してペルオキソチタン酸塩を沈殿させ、沈殿をろ取・洗浄し、水に懸濁させて過酸化水素水を加えると、黄色透明なペルオキソチタン酸水溶液が得られる。
ペルオキソチタン酸水溶液を塗布し、乾燥して得た固体は、ペルオキソ基を有するペルオキソチタン酸である。
また、特許文献2に記載されているように、チタン原料含有水溶液にアルカリ成分を加えて生成させた水酸化チタンゲルに、過酸化水素水を加えて一夜反応させると、黄色粘調液体のペルオキソチタン酸水溶液が得られる。ここで用いる水酸化チタンゲルは、沈殿形成に用いた物質が検出されなくなるまで十分に水洗して用いることが好ましい。水酸化チタンゲルに、水酸化チタンゲルの沈殿形成に用いた物質が残存していると、製造したペルオキソチタン酸水溶液及びアナターゼ型酸化チタン分散液の凝集が起こり、生成した酸化チタン粒子の粒子径が大きくなって、アナターゼ型酸化チタン分散液の密着性あるいは密度が低下する場合がある。
ペルオキソチタン酸水溶液に含まれるペルオキソチタン酸の量は、ペルオキソチタン酸水溶液の質量を100質量部とした場合に、ペルオキソチタン酸の「換算iO質量」が、0.1〜20質量部であることが好ましく、0.5〜10質量部であることがより好ましい。「換算iO質量」が、0.1質量部未満である場合には、十分な厚さのアンダーコート層を形成することができないことがあり、20質量部を超える場合は、ペルオキソチタン酸水溶液の粘度が増加して取り扱いが困難になる場合がある。
(アンダーコート液製造工程)
ペルオキソチタン酸水溶液に平均粒径が5〜500μmでありモース硬度が5以上である強化粒子3を添加してアンダーコート液を製造する。
アンダーコート液に含まれる強化粒子3の量は、ペルオキソチタン酸水溶液の「換算TiO 質量」を100質量部とした場合に、0.01〜20質量部であることが好ましく、0.02〜10質量部であることがより好ましい。
強化粒子3の含有量が0.01質量部未満である場合は、アンダーコート層2に充分な粗さを有する面を形成することができず、20質量部を超過する場合は、アンダーコート液の流動性が低下して塗布するのが困難になるか、又は/及び強化粒子3の含有量が相対的に多くなりすぎてアンダーコート層2の強度が低下する場合がある。
(アンダーコート層形成工程)
アンダーコート液を所定量塗布してアンダーコート層を形成する。アンダーコート液を塗布する方法は、本発明の目的にかなうものであれば、何れの方法でもよく、一回に塗布しても、複数回に分けて重ね塗りしてもよい。また、乾燥温度は、70℃以上ではペルオキソチタン酸が徐々にアナターゼ型結晶に変化してしまい強度及び密着性が低下することがあるので、40℃以下で行うことが好ましい。
アンダーコート液の塗布量は、アンダーコート液が含有するペルオキソチタン酸の「換算iO質量」が、0.1〜500g/mになるように塗布することが好ましい。「換算iO質量」が、0.1g/m未満では、充分な厚さのアンダーコート層2を形成することができず、光触媒層1との接着力を充分に強化できないと共に、光触媒によって生成された活性酸素から基材6を十分に遮断することができないことがある。また、「換算iO質量」が、500g/mを超過する量を塗布しても、塗布するのに要する費用及び労力が増大するのに比して効果の増加は少ないので好ましくない。
(光触媒液製造工程)
ペルオキソチタン酸水溶液を70℃〜200℃において、0.2〜40時間、好ましくは80〜120℃で1〜30時間、最も好ましい実例として90℃〜100℃未満で1〜20時間の加熱処理をしてアナターゼ型酸化チタン分散液を含む光触媒液を製造することができる。加熱温度が70℃未満では、反応に時間がかかりすぎて好ましくなく。200℃を超して加熱しても、反応が速くなりすぎて制御が困難になると共に、高圧釜等が必要になり、装置が大掛かりになるだけでそれに見合う効果が得られないことがある。
光触媒液のアナターゼ型酸化チタン濃度は、光触媒液の質量を100質量部とした場合に、酸化チタンの質量が0.1〜20質量部であることが好ましく、0.5〜10質量部であることがより好ましい。酸化チタンの質量が0.1質量部未満では、十分な厚さの光触媒膜を形成しにくくなり、20質量部を超過する場合は、アナターゼ型酸化チタンの粘度が増加して取り扱いが困難になる場合がある。
ペルオキソチタン酸水溶液を加熱処理した液を塗布し固化させて形成された膜のX線回析スペクトルは、特許文献1、2に記載されているのと同様に、アナターゼ型酸化チタンに基づくピークを有する。
(光触媒層形成工程)
光触媒液をアンダーコート層の上に塗布し乾燥させて光触媒層を形成する。塗布方法は、本発明の目的にかなうものであれば、何れの方法でもよい。塗布は1回で行うことも、複数回に分けて行うこともできる。乾燥方法は特に制限されないが、60℃以下で行うことが好ましい。
本発明の光触媒層1の塗布量は、アナターゼ型酸化チタンの量が0.1〜250g/mであることが好ましい。光触媒層1の塗布量が0.1g/m未満の場合は、充分な厚さの光触媒層が形成できないことがあり、250g/mを超えて塗布しても、塗布するのに要する費用及び労力が増大するのに比して光触媒活性及び強度の増加は少ないので好ましくない。
また本発明の他の実施形態によれば、光触媒層1は、更にペルオキソチタン酸を含むことができる。他の実施形態の光触媒容液は、光触媒溶液の質量を100質量部とした場合、アナターゼ型酸化チタンの質量とペルオキソチタン酸の「換算iO質量」の合計質量が、0.1〜20質量部であることが好ましく、0.5〜5質量部であることがより好ましい。前記合計質量が、0.1質量部未満である場合は、十分な厚さのアンダーコート層を形成することができないことがあり、20質量部を超過する場合は、光触媒液の粘度が増加して取り扱いが困難になることがある。
他の実施形態における触媒層1の塗布量は、「換算合計iO質量」ペルオキソチタン酸の質量を酸化チタンの質量に換算してアナターゼ型酸化チタンの質量と合計した場合に、分散量が0.1〜250g/mであることが好ましい。分散量が0.1g/m未満の場合は、充分な厚さの光触媒層が形成できないことがあり、250g/mを超えて塗布しても、塗布するのに要する費用及び労力が増大するのに比して光触媒活性及び強度の増加は少ないので好ましくない。
また、光触媒液が含有するアナターゼ型酸化チタンの質量と、ペルオキソチタン酸の「換算iO質量」と、の比は、1:0〜1:2の範囲であることが好ましく、4:1〜2:3であることがより好ましく、3:2〜1:1であることが最も好ましい。
(実施例)
以下に、実施例を示し、本発明を詳細に説明する。
(実施例1)
[第1工程]アンダーコート液の製造
四塩化チタンの60%(質量/容量)水溶液39.6mlを蒸留水で4000mlとした溶液に、2.5%(質量/容量)アンモニア水、440mlを滴下して水酸化チタンを沈殿させた。沈殿物をろ取し、蒸留水で洗浄後、蒸留水を加えて720mlとした水酸化チタン懸濁液に、30%(質量/容量)の過酸化水素水、80mlを加えて攪拌した。7℃において24時間放置して余剰の過酸化水素水を分解さた後、水を加えて、黄色粘性液体のペルオキソチタン酸水溶液1.00kgを得た。ペルオキソチタン酸水溶液100質量部中のペルオキソチタン酸の「換算TiO 質量」は、1.00質量部である。
このペルオキソチタン酸水溶液100質量部に、平均粒子径が20μmの硅石の粉末0.1質量部を加え、撹拌してアンダーコート液を得た。
[第2工程]アンダーコート層の製造工程
第1工程で製造したアンダーコート液を攪拌しながら、噴射スプレーを用いてメラミン化粧合板上に20g/mの量で塗布し、25℃で乾燥することによって、粗面を有するアンダーコート層を製造した。アンダーコート層中のペルオキソチタン酸の「換算TiO 質量」を100質量部とした場合の硅石の質量は10質量部であった。
[第3工程]光触媒液の製造工程
第一工程で得られたペルオキソチタン酸水溶液を耐圧ガラス容器に密閉して水浴中で12時間煮沸(98〜100℃)したところ淡黄色半透明の光触媒液を得た。光触媒液の質量を100質量部とした場合、アナターゼ型酸化チタンの質量は、1.0質量部であった。
[第4工程]光触媒複合膜製造工程
第3工程で製造した光触媒液を、第2工程で得たアンダーコート層上に100g/mの量で塗布して、40℃で乾燥することによって、実施例1のアナターゼ型酸化チタンを含有する光触媒複合膜を塗布した実施例1の試料を得た。製造した試料の光触媒層のアナターゼ型酸化チタンの塗布量は、1.0g/mである。
(実施例2)
実施例1と同様に、但し、第4工程において、実施例1の第1工程で得たアンダーコート液と、第3工程で得た光媒液を1:1(質量、強化粒子3の質量は、少量なので無視した)で混合し、第2工程で得たアンダーコート上に塗布し乾燥して実施例2の光触媒複合膜を製造した。
(比較例1)
実施例1と同様に、但し、アンダーコート層に強化粒子を加えないで、粗面を有しない比較例1の光触媒複合膜を製造した。
(比較例2)
実施例2と同様に、但し、アンダーコート層に強化粒子を加えないで、粗面を有しないが光触媒層にペルオキソチタン酸を含む比較例2の光触媒複合膜を製造した。
(比較例3)
メラミン化粧合板上に、10ml/mの光触媒液のみを塗布し乾燥した。
(比較例4)
メラミン化粧合板上に、アンダーコート液のみを塗布・乾燥し、アンダーコート層を形成した。
[耐摩耗性試験]
(試験片の製造)
厚さ1.5mmのメラミン樹脂化粧合板を基材として用い、実施例1と同様に、但し第2工程で光触媒液100質量部に対して0.01質量部の赤色色素を添加した赤色の光触媒層を製造し、塗布、乾燥後円形打抜き機で打ち抜いて耐摩耗性試験に供した。
(耐摩耗性の測定)
JIS K 5600 (摩耗輪法)に準拠して耐摩耗性試験を行ったが、塗膜が薄すぎて質量の正確な変化量が測定できないため、摩耗輪の走査部分から排出される赤色の光触媒層粉末が目視において赤色ではなくなるまでの摩耗輪の回転数を測定した。試験を10回行い、測定値の算術平均を行い1の位は四捨五入した。
(試験例1)酸化窒素除去試験
本明細書においては、光触媒機能を、酸化窒素の除去作用を用いて測定した。
実施例1、2及び比較例1〜4で作成した試料について、JIS R 1701−1:2004,ファインセラミックス−光触媒材料に準拠して酸化窒素除去試験を行った。
実施例1、2及び比較例1〜4について、耐摩耗性試験及び酸化窒素除去試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 0006067825
表1の実施例1に示すように、本発明の1実施形態の光触媒複合膜は、比較例1に示す従来の光触媒複合膜及び比較例2に示す非結晶型酸化チタンを含有する光触媒複合膜よりも強い耐摩耗性と、比較例1と同等の光活性触媒機能(NO除去作用)を示した。比較例2に示す光触媒複合膜は、光活性触媒機能の低下がみられた。
表1の実施例2に示す、本発明の他の実施形態の光触媒複合膜は、実施例1の光触媒複合膜よりも更に強い耐摩耗性を示したが、NO除去量で示される光触媒活性は実施例1の光触媒複合膜より劣った。しかしより強度が要求される過酷条件では、実施例2の複合光触媒膜も、充分に実用に耐える性能を有する。
[強化粒子の平均粒子径の検討]
(実施例3〜6)
実施例1と同様に、但し、表2に示すように、アンダーコート層に含まれる硅石の平均粒子径を変えて、実施例4〜6の光触媒複合膜を製造した。
(比較例5、6)
実施例1と同様に、但し、表2に示すように、アンダーコート層に含まれる硅石の平均粒子径を変えて、比較例5、6の光触媒複合膜を製造した。
実施例1、3〜6及び比較例5、6について、耐摩耗性試験及び酸化窒素除去試験を行った。結果を表2に示す。
Figure 0006067825
表2に示すように、比較例2のように強化粒子の平均粒子径が1μmでは、耐摩耗性を十分強化することができないが、実施例3〜6に示すように、強化粒子の平均粒子径が5〜500μmあれば有意な耐摩耗性強化作用を示す。
また強化粒子の粒子径が1000μmでは、強化粒子の欠落が起こって耐摩耗性の低下が起こった。
[強化粒子量の検討]
(実施例7〜9)
実施例1と同様に、但し、表3に示すように、アンダーコート層に含まれる硅石の量を変えて、実施例7〜9の光触媒複合膜を製造した。
(比較例7.8)
実施例1と同様に、但し、表3に示すように、アンダーコート層に含まれる硅石の量を変えて比較例7、8の光触媒複合膜を製造した。
実施例7〜9及び比較例7、8について、耐摩耗性試験及び酸化窒素除去試験を行った。結果を表3に示す。
Figure 0006067825
表3に示すように、アンダーコート層の質量を100質量部としたときに、強化粒子の質量が0.5質量部以下では充分な耐摩耗性の強化作用が見られないが、実施例7〜9に示すように1〜100質量部以上の強化粒子を添加すれば、耐摩耗性の有意な強化作用がみられる。
しかし、強化粒子の量が200質量部以上になると強化粒子が充分に固着されず、耐摩耗性の試験を行うことができなかった。100質量部でも、大きい強化粒子は充分に固着できないが、平均粒径が小さい強化粒子や、大小の粒子径を有する強化粒子の集まりで空隙が少ない場合などは使用可能であると判断された。
1 光触媒層
2 アンダーコート層
3 強化粒子
4 凹部
5 凸部
6 基材
7 露出部
10 光触媒複合膜
20 光触媒複合膜(部分摩耗)

Claims (14)

  1. ペルオキソチタン酸及び平均粒径が5乃至500μmでありモース硬度が5以上である強化粒子を含むアンダーコート層と、
    前記アンダーコート層の上に形成されたアナターゼ型酸化チタンを含む光触媒層と、
    を有し、
    前記ペルオキソチタン酸の酸化チタンに換算した質量を100質量部としたときに、前記強化粒子の質量が、1乃至100質量部であることを特徴とする光触媒複合膜。
  2. 前記強化粒子が、長石、硅石、シリカゲル、アルミナ、又はチタニアの粒子中の1以上であることを特徴とする請求項1に記載の光触媒膜複合膜。
  3. 前記アンダーコート層の前記ペルオキソチタン酸の酸化チタンに換算した塗布量は、0.1乃至100g/mであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光触媒複合膜。
  4. 前記光触媒層のアナターゼ型酸化チタンの塗布量は、0.1乃至50g/mであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の光触媒膜複合膜。
  5. 前記光触媒層が、更に前記ペルオキソチタン酸を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の光触媒膜複合膜。
  6. 前記光触媒層の塗布量は、アナターゼ型酸化チタンの塗布量と、ペルオキソチタン酸の酸化チタンに換算した塗布量と、を合計した塗布量が、0.1乃至50g/mであり、アナターゼ型酸化チタンの質量と、ペルオキソチタン酸の酸化チタンに換算した質量と、の比率が、1:0乃至1:2の範囲(但し0は除く)であることを特徴とする請求項5に記載の光触媒膜複合膜。
  7. チタン原料からペルオキソチタン酸水溶液を製造するペルオキソチタン酸水溶液製造工程と、
    前記ペルオキソチタン酸水溶液に含まれるペルオキソチタン酸の質量を酸化チタンの質量に換算して100質量部とし、前記ペルオキソチタン酸水溶液に平均粒径が5乃至500μmでありモース硬度が5以上である強化粒子を1乃至100質量部加えてアンダーコート液を製造するアンダーコート液製造工程と、
    前記アンダーコート液を基体表面に塗布し乾燥して非結晶性酸化チタンと前記強化粒子を含むアンダーコート層を形成するアンダーコート層形成工程と、
    前記ペルオキソチタン酸水溶液を加熱してアナターゼ型酸化チタン分散液を含む光触媒液を製造する光触媒液製造工程と、
    前記光触媒液を、前記アンダーコート層の上に塗布し乾燥して光触媒層を形成する光触媒層形成工程と、
    を有することを特徴とする光触媒複合膜の製造方法。
  8. 前記強化粒子が、長石、硅石、シリカゲル、アルミナ、又はチタニアの粒子の中の1以上であることを特徴とする請求項7に記載の光触媒膜複合膜の製造方法。
  9. 前記ペルオキソチタン酸水溶液に含まれるペルオキソチタン酸の含有量は、ペルオキソチタン酸の質量を酸化チタンの質量に換算し、前記ペルオキソチタン酸水溶液の質量を100質量部とした場合に、0.1乃至20質量部であることを特徴とする請求項7又は8に記載の光触媒複合膜の製造方法。
  10. 前記アンダーコート液の塗布量は、ペルオキソチタン酸の質量を酸化チタンの質量に換算して、0.1乃至500g/mになるように前記アンダーコート液を基材に塗布することを特徴とする請求項7乃至9の何れか1項に記載の光触媒複合膜の製造方法。
  11. 前記光触媒液に含まれるアナターゼ型酸化チタンの含有量は、前記光触媒液の質量を100質量部とした場合に、0.1乃至20質量部であることを特徴とする請求項7乃至9の何れか1項に記載の光触媒複合膜の製造方法。
  12. 前記光触媒液の塗布量は、酸化チタンの質量が0.1乃至250g/mになるように前記光触媒液を前記アンダーコート層に塗布することを特徴とする請求項11に記載の光触媒複合膜の製造方法。
  13. 前記光触媒液が、更に前記ペルオキソチタン酸水溶液を含むことを特徴とする請求項7乃至10の何れか1項に記載の光触媒膜の製造方法。
  14. 前記光触媒液の質量を100質量部とし、前記光触媒溶液に含まれるペルオキソチタン酸の質量を酸化チタンの質量に換算した場合に、アナターゼ型酸化チタンの質量と、ペルオキソチタン酸の質量との合計が0.1乃至20質量部であり、アナターゼ型酸化チタンの質量とペルオキソチタン酸の質量の比率が、1:0乃至1:2の範囲であることを特徴とする請求項13に記載の光触媒膜の製造方法。
JP2015227994A 2015-03-13 2015-11-20 光触媒複合膜及びその製造方法 Expired - Fee Related JP6067825B1 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015227994A JP6067825B1 (ja) 2015-11-20 2015-11-20 光触媒複合膜及びその製造方法
PCT/JP2016/057999 WO2016148108A2 (ja) 2015-03-13 2016-03-14 アナターゼ型酸化チタンを含有する塗装用複合膜及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015227994A JP6067825B1 (ja) 2015-11-20 2015-11-20 光触媒複合膜及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6067825B1 true JP6067825B1 (ja) 2017-01-25
JP2017094256A JP2017094256A (ja) 2017-06-01

Family

ID=57890553

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015227994A Expired - Fee Related JP6067825B1 (ja) 2015-03-13 2015-11-20 光触媒複合膜及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6067825B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114515584A (zh) * 2020-11-18 2022-05-20 上海云萍环保科技工作室 一种光触媒组合物及其制备方法、应用

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3636429A4 (en) * 2017-06-09 2020-05-20 JFE Steel Corporation MULTILAYER STRUCTURE AND METHOD FOR PRODUCING MULTILAYER STRUCTURE

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09262481A (ja) * 1996-03-29 1997-10-07 Tao:Kk 光触媒体及びその製造法
JPH10235201A (ja) * 1997-02-24 1998-09-08 Tao:Kk 光触媒体及びその製造法
JP2000135442A (ja) * 1998-08-28 2000-05-16 Tao:Kk 撥水性基体
JP2001191443A (ja) * 2000-01-11 2001-07-17 Toyobo Co Ltd 屋外用シート
JP2003093893A (ja) * 2001-09-26 2003-04-02 Nippon Parkerizing Co Ltd 光触媒被覆用プライマー組成物および光触媒被覆材料
JP2003306992A (ja) * 2002-04-15 2003-10-31 Bridgestone Corp 防汚性パネル建材
JP2007185616A (ja) * 2006-01-13 2007-07-26 Sundecor:Kk 光触媒層およびその形成方法

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09262481A (ja) * 1996-03-29 1997-10-07 Tao:Kk 光触媒体及びその製造法
JPH10235201A (ja) * 1997-02-24 1998-09-08 Tao:Kk 光触媒体及びその製造法
JP2000135442A (ja) * 1998-08-28 2000-05-16 Tao:Kk 撥水性基体
JP2001191443A (ja) * 2000-01-11 2001-07-17 Toyobo Co Ltd 屋外用シート
JP2003093893A (ja) * 2001-09-26 2003-04-02 Nippon Parkerizing Co Ltd 光触媒被覆用プライマー組成物および光触媒被覆材料
JP2003306992A (ja) * 2002-04-15 2003-10-31 Bridgestone Corp 防汚性パネル建材
JP2007185616A (ja) * 2006-01-13 2007-07-26 Sundecor:Kk 光触媒層およびその形成方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114515584A (zh) * 2020-11-18 2022-05-20 上海云萍环保科技工作室 一种光触媒组合物及其制备方法、应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017094256A (ja) 2017-06-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Rampaul et al. Titania and tungsten doped titania thin films on glass; active photocatalysts
EP0846494B1 (en) Photocatalyst body and method of production thereof
JP3559892B2 (ja) 光触媒皮膜およびその形成方法
WO1999058451A1 (fr) Sel d'oxyde de titane, film mince et procedes de production de ces derniers
EP1833763A1 (en) Process for preparing dispersions of tio2 in the form of nanoparticles, and dispersions obtainable with this process and fuctionalization of surfaces by application of tio2 dispersions
CN1875125A (zh) 具有掺碳二氧化钛层的基材的制造方法
Soltan et al. Enhancement of photocatalytic degradation of furfural and acetophenone in water media using nano-TiO2-SiO2 deposited on cementitious materials
Zhang et al. Recyclable and highly efficient photocatalytic fabric of Fe (III)@ BiVO4/cotton via thiol-ene click reaction with visible-light response in water
WO2015133316A1 (ja) 光触媒塗工液及びそれを用いた光触媒フィルム
JP6067825B1 (ja) 光触媒複合膜及びその製造方法
WO1998058736A1 (fr) Photocatalyseur a base d'oxyde de titane, son procede de preparation et d'utilisation
Janczarek et al. Transparent thin films of Cu-TiO2 with visible light photocatalytic activity
CN110354844A (zh) 光催化剂材料
JP2001303276A (ja) 琺瑯材
WO2016148108A2 (ja) アナターゼ型酸化チタンを含有する塗装用複合膜及びその製造方法
JP6198921B1 (ja) 可視光を透過し紫外線、赤外線を遮蔽する光触媒複合塗膜及びその製造方法
JP2000014755A (ja) 光触媒機能を備えた金属板
CN100450622C (zh) 透明膜形成组合物及其应用
JP5854421B2 (ja) 撥水性薄膜およびその製造方法
JP4110279B2 (ja) 光触媒皮膜を塗布した基材および光触媒皮膜を基材上に形成する方法
JP5936735B1 (ja) アナターゼ型酸化チタンを含有する内装用複合膜の製造方法
JP2005041771A (ja) 酸化チタン、酸化チタン含有ゾル、および当該ゾルから形成された薄膜ならびに当該ゾルの製造
JP2017119273A (ja) 光触媒層被覆アルミニウム材及びその製造方法
JP3866147B2 (ja) 加工性,隠蔽性,光触媒活性に優れた塗装金属板及びその製造方法
JP2000317388A (ja) 防食方法、マグネシウム基板及び離型材層形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6067825

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees