JP6065930B2 - クレーン - Google Patents

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Description

本発明は、クレーンに関する。
例えば特許文献1などに従来のクレーンの旋回フレームが記載されている。同文献の図3および図6のように、旋回フレームは、2枚の縦板(同文献における側板)と、2枚の縦板に繋がれる横渡し部材(底板、水平板)と、を備える。同文献の図3のように、横渡し部材には、開口が形成される。
特開2010−064818号公報
同文献の図1および図2に記載のように、旋回フレームの後端部に、質量の大きいカウンターウェイトが固定される。そのため、この旋回フレームが旋回加減速したときや、カウンターウェイトの幅方向(旋回フレームの幅方向)にクレーンが走行加減速したときに、旋回フレームがねじれる(詳細は後述)。旋回フレームのねじり剛性を向上させるには、旋回フレームの開口を減らせばよい。しかし、開口を減らすと、旋回フレームの質量が増える。クレーンの輸送時には質量の制約を受けるので、極力少ない質量でねじり剛性を確保する必要がある。
そこで本発明は、旋回フレームのねじり剛性を向上させることができ、かつ、旋回フレームの質量を抑制できる、クレーンを提供することを目的とする。
本発明のクレーンは、旋回ベアリングを介して下部本体の上側に搭載される旋回フレームと、前記旋回ベアリングよりも後側で前記旋回フレームに固定されるカウンターウェイトと、を備える。前記旋回フレームは、対向する少なくとも2枚の縦板と、下側横渡し部材と、上側横渡し部材と、座面部と、下側開口と、上側開口と、を備える。前記下側横渡し部材は、前記縦板の高さ方向中心よりも下側で少なくとも2枚の前記縦板に繋がれる。前記上側横渡し部材は、前記縦板の高さ方向中心よりも上側で少なくとも2枚の前記縦板に繋がれる。前記座面部は、前記下側横渡し部材に設けられ、前記旋回ベアリングが取り付けられる。前記下側開口は、前記座面部よりも後側で前記下側横渡し部材に形成される。前記上側開口は、前記座面部よりも後側で前記上側横渡し部材に形成される。前記カウンターウェイトの重心は、前記旋回フレームの重心よりも上側である。前記上側開口の面積は、前記下側開口の面積の2/3以下である。
上記構成により、旋回フレームのねじり剛性を向上させることができ、かつ、旋回フレームの質量を抑制できる。
クレーン10の全体図である。 図1に示す旋回フレーム30などの概略を示す斜視図である。 図1に示す旋回フレーム30などを上から見た概略図である。 図1に示す旋回フレーム30などを後ろから見た概略図である。 図1に示す旋回フレーム30を上から見た図である。 図5に示す旋回フレーム30を下から見た図である。 図1に示す旋回フレーム30のモデルを斜め下から見た斜視図である。 図1に示す旋回フレーム30のモデルを斜め上から見た斜視図である。 図5に示す上側開口55および下側開口51の開口割合と、単位ねじれ角と、の関係を示すグラフである。
図1〜図9を参照して図1に示す実施形態のクレーン10について説明する。
クレーン10は、移動式クレーンであり、LBCC(Lattice Boom Crawler Crane)である。LBCCとは、ラチス構造のブーム21(下記)を備え、クローラ12(下記)で自走可能なクレーンである。クレーン10は、下部本体11と、旋回ベアリング13と、上部旋回体20と、を備える。下部本体11(ロアフレーム)は、クローラ12(無限軌道)を備え、クレーン10を走行させる。旋回ベアリング13は、下部本体11の上部に取り付けられる。
上部旋回体20は、旋回ベアリング13を介して下部本体11の上側に搭載され、下部本体11に対して旋回可能である。上部旋回体20は、ブーム21と、ガントリ23と、ガイケーブル24と、旋回フレーム30と、カウンターウェイト60と、を備える。上部旋回体20の前後方向において、ブームフット33a(下記、図2参照)側を「前側」、カウンターウェイト60が取り付けられる側を「後側」とする。以下では、上部旋回体20の前後方向を単に「前後方向」とし、上部旋回体20の幅方向(前後方向に直交する水平方向)を単に「幅方向」とする。
ブーム21は、吊り荷22を吊り上げるための部材であり、旋回フレーム30に起伏可能に取り付けられる。
ガントリ23は、ブーム21を起伏させるための部材であり、ブーム21よりも後側に配置され、旋回フレーム30に取り付けられる。ガントリ23は、ガントリコンプレッションメンバ23aと、ガントリテンションメンバ23bと、を備える。
ガイケーブル24は、ガントリ23の先端部と、ブーム21の先端部と、につながれる。
旋回フレーム30は、旋回ベアリング13を介して下部本体11の上側に搭載され、下部本体11に対して旋回可能である。図2に示すように、旋回フレーム30は、略箱型である。旋回フレーム30は、2枚の側板31・31(縦板)と、ブラケット33と、底板41(下側横渡し部材)と、図5に示す座面部43と、天板45(上側横渡し部材)と、下側開口51と、上側開口55と、を備える。
側板31(縦板)は、幅方向に対向し、2枚設けられる。図2に示すように、2枚の側板31・31それぞれは、前後方向および上下方向に延び、幅方向に直交する板状部材である。
ブラケット33は、各種部材(ブーム21など)が取り付けられる部分であり、側板31から、上側、前側、および後側の少なくともいずれかに突出する。ブラケット33には、例えば、ブーム21が取り付けられるブームフット33aと、ガントリテンションメンバ23b(図1参照)の基端部が取り付けられるガントリテンションメンバ取付部33bと、カウンターウェイト60が取り付けられるカウンターウェイト取付部33c(図7参照)と、がある。例えば、ガントリコンプレッションメンバ23a(図1参照)の基端部が取り付けられるブラケット(図示なし)などが設けられてもよい。
底板41(下側横渡し部材)は、図2に示すように、側板31(ブラケット33は含まない)の高さ方向中心よりも下側で2枚の側板31・31に繋がれ、さらに詳しくは、2枚の側板31・31の下端部に繋がれる。底板41は、幅方向に延び、前後方向に延び、上下方向に直交する板状部材である。
座面部43は、図5(または図6)に示すように、旋回ベアリング13が取り付けられる(固定される)部分であり、旋回ベアリング13に沿う円弧状の部分である。座面部43は、底板41に設けられる。座面部43は、旋回フレーム30の前後方向の中央部(略中央含む)よりも前側に配置される。
天板45(上側横渡し部材)は、図2に示すように、側板31(ブラケット33は含まない)の高さ方向中心よりも上側で2枚の側板31・31に繋がれ、さらに詳しくは、2枚の側板31・31の上端部(またはその近傍)に繋がれる。天板45は、幅方向に延び、前後方向に延び、上下方向に直交する板状部材である。図5(または図6)に示すように、天板45は、前部天板45f(前部上側横渡し部材)と、後部天板45r(後部上側横渡し部材)と、を備える。
前部天板45fは、座面部43よりも後側に配置され、さらに詳しくは、旋回フレーム30の前後方向の中央部(略中央含む)よりも後側に配置される。
後部天板45r(後部上側横渡し部材)は、前部天板45fよりも後側に配置される。後部天板45rは、旋回フレーム30の後端部やその近傍に配置される。後部天板45rの後端部は、旋回フレーム30の後端部とほぼ一致する。後部天板45rの前端部は、前部天板45fの後端部と前後位置(前後方向の位置)が一致(またはほぼ一致)し、例えば前部天板45fの後端部と前後方向に突き合わされる。後部天板45rの板厚(上下方向の厚さ)は、前部天板45fの板厚よりも薄い。後部天板45rの前後方向長さは、前部天板45fの前後方向長さよりも短く、前部天板45fの前後方向長さの1/2よりも長く、例えば前部天板45fの前後方向長さの約2/3である。
下側開口51は、座面部43よりも後側の領域Aで底板41に形成され、上下方向に貫通する孔である。なお、座面部43の後端部よりも前側の底板41にも開口O1が形成されるが、この開口O1は、下側開口51に含まれず、また、旋回フレーム30のねじり剛性に影響がない。下側開口51は、複数設けられ、具体的には2つ設けられる。下側開口51には、第一下側開口51aと、第二下側開口51bと、がある。
第一下側開口51aは、上下方向から見たとき、前部天板45fの内側に配置され、さらに詳しくは、前部天板45fの内側のみに配置される。第一下側開口51aは、前側から後側に向かうにしたがって、底板41の断面積が徐々に変わるような形状を有する(第二下側開口51b、および上側開口55も同様)。この形状により、旋回フレーム30に曲げ荷重が加わったときに、応力集中が生じにくい。上記の曲げ荷重は、旋回フレーム30の座面部43が拘束された状態で、旋回フレーム30の後端部(図2に示すガントリテンションメンバ取付部33b)に上向きの力がかかることで生じる。具体的には、第一下側開口51aの第一下側開口51aの前端部の輪郭は、円弧状であり、半円状である。第一下側開口51aの後端部の輪郭は、略C字状である。
第二下側開口51bは、第一下側開口51aよりも後側に配置される。上下方向から見たとき、第二下側開口51bは、後部天板45rの内側に配置され、さらに詳しくは、後部天板45rの内側のみに配置される。上下方向から見たとき、第二下側開口51bは、前後方向に長い略長方形であり、長方形の角を丸めたような形状である。なお、下側開口51の形状はこれらに限定されない。
上側開口55は、座面部43よりも後側の領域Aで天板45に形成され、上下方向に貫通する孔である。なお、座面部43の後端部よりも前側の天板45にも開口O2が形成されるが、この開口O2は、上側開口55に含まれず、また、旋回フレーム30のねじり剛性に影響がない。上側開口55は、後部天板45rよりも前部天板45fに大きく形成され、さらに詳しくは、前部天板45fにのみ形成され、後部天板45rには形成されない。上側開口55の面積(上下方向から見た面積)を、下側開口51の面積で割った値(開口割合)は、2/3以下であり、好ましくは1/2以下であり、図5に示す例では約0.36であり、1/3以下でもよい。上側開口55は、図2および図3に示す例では1つ設けられ、図5に示す例では複数設けられ、具体的には2つ設けられる。以下では図5に示す例について説明する。上側開口55には、第一上側開口55aと、第二上側開口55bと、がある。
第一上側開口55aは、上下方向から見たとき、下側開口51の内側に配置され、さらに詳しくは、第一下側開口51aの内側のみに配置される。上下方向から見たとき、第一上側開口55aは、円形であり、第一下側開口51aの前端部の近傍に配置される。
第二上側開口55bは、上下方向から見たとき、下側開口51の内側に配置され、さらに詳しくは、第一下側開口51aの内側のみに配置される。上下方向から見たとき、第二上側開口55bは、第一下側開口51aの後端部の近傍に配置され、略長方形であり、長方形の角を丸くした形状である。なお、上側開口55の形状はこれらに限定されない。
カウンターウェイト60は、図1に示すクレーン10の吊り上げ能力を上げるための、おもりである。旋回ベアリング13を支点として旋回フレーム30を介して、カウンターウェイト60と吊り荷重との釣り合いがとられる。カウンターウェイト60は、旋回ベアリング13よりも後側で旋回フレーム30に固定される。図3に示すように、カウンターウェイト60は、旋回フレーム30の後端部(またはその近傍)に固定され、旋回フレーム30の後端部の左右(幅方向両外側)に配置され、旋回フレーム30の後端部よりも後側に配置されてもよい。図4に示すように、カウンターウェイト60の重心G60は、旋回フレーム30の重心G30よりも上側であり、さらに詳しくは、天板45よりも上側である。
図1に示す上部旋回体20が下部本体11に対して旋回加減速すると、図3に示すように、カウンターウェイト60の質量によって、旋回フレーム30に横方向に荷重がかかる(上部旋回体20の幅方向にクレーン10が走行加減速したときも同様である)。ここで、図4に示すように、カウンターウェイト60の重心G60は、旋回フレーム30の重心G30よりも上側なので、旋回フレーム30がねじれる現象が起こる。このねじりは、前後方向の軸を中心とするねじりである。この軸の位置は、底板41の位置または底板41の近傍の位置である。図5に示す座面部43は旋回ベアリング13(図1参照)を介して下部本体11(図1参照)に取り付けられているので、このねじりは、座面部43よりも後側で生じる。
図7および図8に示すような、旋回フレーム30を簡易模擬した箱状部材(この箱状部材を「旋回フレーム30」ともいう)をねじったときの、ねじれ角(絶対ねじれ角)を計算した。さらに詳しくは、図7に示す座面部43が拘束された状態で、カウンターウェイト60の重心位置に1000kgfの幅方向の荷重Fを加えたときの、旋回フレーム30の後端部でのねじれ角を計算した。
下記のモデル1〜5の箱状部材について計算を行った。
・モデル1(オリジナルモデル):下側開口51(図7参照)も上側開口55(図8参照)も設けられない(図示なし)。
・モデル2(底板穴あけモデル(後側)):図7に示すように、下側開口51−2が設けられ、上側開口55(図8参照)が設けられない。
・モデル3(天板穴あけモデル(後側)):図8に示すように、上側開口55−3が設けられ、下側開口51(図7参照)が設けられない。上側開口55−3の前後位置は、図6に示すモデル2の下側開口51−2と同じである。
・モデル4(底板穴あけモデル(前側)):図7に示すように、モデル2の下側開口51−2よりも前側に下側開口51−4(二点鎖線で示す)が設けられ、上側開口55(図8参照)が設けられない。
・モデル5(天板穴あけモデル(前側)):図8に示すように、モデル3の上側開口55−3よりも前側に上側開口55−5(二点鎖線で示す)が設けられ、下側開口51(図7参照)が設けられない。上側開口55−5の前後位置は、図7に示すモデル4の下側開口51−4と同じである。
なお、図7および図8に示す各開口(下側開口51−2、上側開口55−3、下側開口51−4、上側開口55−5)の形状および開口面積を統一させた。
計算結果は次のようになった。
・モデル1(オリジナルモデル)
絶対ねじれ角:0.002897[deg]・・・(1)
・モデル2(底板穴あけモデル(後側))
絶対ねじれ角:0.002851[deg]・・・(2)
(2)/(1)×100=98.4[%]
・モデル3(天板穴あけモデル(後側))
絶対ねじれ角:0.003513[deg]・・・(3)
(3)/(1)×100=121.3[%]
・モデル4(底板穴あけモデル(前側))
絶対ねじれ角:0.00286[deg]・・・(4)
(4)/(2)×100=100.3[%]
・モデル5(天板穴あけモデル(前側))
絶対ねじれ角:0.003467[deg]・・・(5)
(5)/(3)×100=98.7[%]
同じ面積および同じ前後位置の開口を、底板41に設ける場合と、天板45に設ける場合とを比較すると(モデル2とモデル3とを比較すると)、次のようになった。
図7に示すように、底板41に下側開口51を設けた場合(モデル2)は、開口を設けない場合(モデル1)に対し、ねじれ角はほぼ変化しない。
図8に示すように、天板45に上側開口55を設けた場合(モデル3)は、開口を設けない場合(モデル1)に対し、約20%ねじれ角が大きくなる。
モデル2とモデル3とを比較すると、底板41に下側開口51を設けるよりも、天板45に上側開口55を設けた方がねじれ角が大きくなる。また、同様にモデル4とモデル5とを比較しても、底板41に下側開口51を設けるよりも、天板45に上側開口55を設けた方がねじれ角が大きくなる。
この比較から、開口を設ける場合、天板45より底板41に開口を設ける方が耐ねじり性がよい。したがって、天板45と底板41とに開口がある場合、底板41より天板45に設けられる開口をより閉じることで、ねじり剛性が向上すると言える。また、この比較から、底板41よりも天板45の強度を高くすることで、底板41と天板45の強度が同じ場合よりも、ねじり剛性が向上すると言える。
開口(下側開口51または上側開口55)の前後位置について比較すると、下記のようになった。
図7に示すように、底板41の下側開口51の前後位置を変えた場合(モデル2とモデル4とを比べた場合)、ねじれ角はほぼ変化しない。
図8に示すように、天板45の上側開口55の前後位置を変えた場合(モデル3とモデル5とを比べた場合)、前側よりも後側に上側開口55を設ける方がねじれ角が大きい。
この比較から、天板45に上側開口55を設けるとき、天板45のより前側に上側開口55を設けることで(モデル5)、ねじり剛性低下への影響は小さくなる(上側開口55を設けても差し支えない)と言える。逆に、天板45のより後側に開口を設けることで(モデル3)、ねじり剛性低下への影響が大きくなる(上側開口55を設けない方がよい)と言える。したがって、天板45に上側開口55を設ける場合は、後側よりも前側に設ける方が耐ねじり性がよい。また、この比較から、天板45の前側よりも後側の強度が高い状態にすることで、ねじり剛性が向上すると言える。
図9に、「上側開口面積/下側開口面積」と、単位ねじれ角と、の関係を表すグラフを示す。グラフの横軸の「上側開口面積/下側開口面積」とは、図5に示す上側開口55の開口面積を下側開口51の開口面積で割った値(開口割合)である。グラフの縦軸の単位ねじれ角とは、図7に示すようにカウンターウェイト60の重心位置で1tf(1000kgf)の幅方向の荷重Fを旋回フレーム30にかけたときの、旋回フレーム30の後端でのねじれ角である。図9に示すグラフより、「上側開口面積/下側開口面積」が小さいほど、単位ねじれ角が小さいことが分かる。「上側開口面積/下側開口面積」は、従来技術の旋回フレームでは約1であり、本実施形態の旋回フレーム30では2/3以下であり、本実施形態の旋回フレーム30では、従来技術に比べて単位ねじれ角が小さい。
(効果1)
図1に示すクレーン10による効果は次の通りである。クレーン10は、旋回ベアリング13を介して下部本体11の上側に搭載される旋回フレーム30と、旋回ベアリング13よりも後側で旋回フレーム30に固定されるカウンターウェイト60と、を備える。図2に示すように、旋回フレーム30は、対向する少なくとも2枚の側板31・31(縦板)と、底板41(下側横渡し部材)と、天板45(上側横渡し部材)と、座面部43と、下側開口51(図5参照)と、上側開口55と、を備える。底板41は、側板31の高さ方向中心よりも下側で少なくとも2枚の側板31・31に繋がれる。天板45は、側板31の高さ方向中心よりも上側で少なくとも2枚の側板31・31に繋がれる。図5に示すように、座面部43は、底板41に設けられ、座面部43には、旋回ベアリング13(図1参照)が取り付けられる。下側開口51は、座面部43よりも後側で(領域Aで)底板41に形成される。上側開口55は、座面部43よりも後側で(領域Aで)天板45に形成される。
[構成1−1]図4に示すように、カウンターウェイト60の重心G60は、旋回フレーム30の重心G30よりも上側である。
[構成1−2]図5に示すように、上側開口55の面積は、下側開口51の面積の2/3以下である。
上記[構成1−1]により、下部本体11に対して旋回フレーム30が旋回加減速したとき、または、旋回フレーム30の幅方向にクレーン10が走行加減速したときに、次のようにねじりが生じる。図4に示すように、旋回フレーム30の重心G30よりも下側のねじりの軸(前後方向の軸)を中心に、座面部43よりも後側で(領域Aで)、旋回フレーム30にねじりが生じる。その結果、旋回フレーム30の下側部分よりも上側部分が変形しやすい。そこで、クレーン10(図1参照、以下同様)では、図5に示すように、座面部43よりも後側で(領域Aで)上記[構成1−2]のように、下側開口51が大きく、上側開口55が小さく形成される。よって、旋回フレーム30のねじり剛性を向上させ、かつ、質量を抑制できる。さらに詳しくは、上側開口55の面積が下側開口51の面積の2/3を超える場合(従来技術)と本実施形態とを対比すると、例えば上側開口55および下側開口51の合計の開口面積が同じでも、本実施形態の方が旋回フレーム30のねじり剛性を高くできる。また、例えば従来技術と本実施形態とで旋回フレーム30のねじり剛性が同じでも、本実施形態の方が、上側開口55および下側開口51の合計の開口面積を増やせるので、旋回フレーム30の質量を抑制できる。
(効果2)
[構成2]上側開口55は、複数設けられる。
この[構成2]により、上側開口55が1つのみ(分散されずに)設けられる場合に比べ、例えば上側開口55の面積が同じであっても、天板45の強度を向上させることができる。よって、ねじり剛性をより向上させることができる。
(効果3)
天板45は、前部天板45fと、前部天板45fよりも後側に配置される後部天板45rと、を備える。
[構成3]上側開口55は、前部天板45fに形成され、後部天板45rに形成されない。
上側開口55を後側に配置するよりも前側に配置する方が、旋回フレーム30のねじり剛性が高くなる。そこで、クレーン10は、上記[構成3]を備える。よって、旋回フレーム30のねじり剛性を向上させることができる。
(効果4)
天板45は、前部天板45fと、前部天板45fよりも後側に配置される後部天板45rと、を備える。
[構成4−1]後部天板45rの板厚は、前部天板45fの板厚よりも薄い。
[構成4−2]上側開口55は、後部天板45rよりも前部天板45fに大きく形成される。
上側開口55を後側に配置するよりも前側に配置する方が、旋回フレーム30のねじり剛性が高くなる。そこで、クレーン10は、上記[構成4−2]を備える。よって、旋回フレーム30のねじり剛性を向上させることができる。ここで、後部天板45rの上側開口55を小さくすると、後部天板45rの質量は増える。そこで、クレーン10は、上記[構成4−1]を備える。よって、後部天板45rの質量を低減できる。
なお、旋回フレーム30の上下方向の曲げ荷重(旋回フレーム30の後端部に上向きの力がかかることで生じる曲げ荷重)は、座面部43に近いほど大きく、旋回フレーム30の後端に近づくほど小さい。そのため、上記[構成4−1]のように構成しても、旋回フレーム30の曲げ剛性を確保しやすい。
(変形例)
上記実施形態は様々に変形できる。例えば、図1に示す下部本体11は、クローラ式でなくてもよく、ホイール式でもよい。ブーム21は、ラチス構造でなくてもよく、箱型伸縮構造でもよい。
上記実施形態では、図2に示すように、下側横渡し部材である底板41は、2枚の側板31・31の下端部どうしを繋いだが、下側横渡し部材は、2枚の側板31・31の下端部よりも上側の部分どうしを繋いでもよい。
上記実施形態では、上側横渡し部材である天板45は、2枚の側板31・31の上端部どうしを繋いだが、上側横渡し部材は、2枚の側板31・31の上端部よりも下側の部分どうしを繋いでもよい。
上記実施形態では、側板31は2枚設けられたが、3枚以上設けられてもよい。例えば、旋回フレーム30の幅方向両側それぞれに2枚ずつ(合計4枚)の側板31が設けられてもよい。この場合、例えば、幅方向最外側の側板31と、この側板31のすぐ内側(幅方向内側かつ近傍)に配置された側板31とが、例えば直方体状などの箱型構造(二重構造)を構成してもよい。
上記実施形態では、図5に示すように、天板45は、前部天板45fと後部天板45rとに分けられた。しかし、天板45は1枚でもよい(天板45が複数の部分に分けられなくてもよい)。具体的には例えば、前部天板45fと後部天板45rとは別部材でなくてもよい、または、前部天板45fと後部天板45rとは別部材だが一体的に連結や結合されてもよい。また、天板45は、3枚以上に分けられてもよい。天板45が3枚以上に分けられる場合、天板45のうち、旋回フレーム30の後側端部に配置される部分を後部天板45rとし、この後部天板45rよりも前側に配置される部分を前部天板45fとする。
上記実施形態では、後部天板45rの板厚は前部天板45fの板厚よりも薄かったが、後部天板45rの板厚と前部天板45fの板厚とが同じでもよく、また、後部天板45rの板厚が前部天板45fの板厚よりも厚くてもよい。これらの板厚は、本発明の趣旨に反しない範囲で変更できる。
上記実施形態では、後部天板45rの前後方向長さは、前部天板45fの前後方向長さよりも短かった。しかし、後部天板45rの前後方向長さは、前部天板45fの前後方向長さよりも長くてもよく、前部天板45fの前後方向長さと同じでもよい。
上記実施形態の下側開口51および上側開口55の数、形状、および配置は適宜変更できる。例えば、上記実施形態では、下側開口51は、2つ設けられたが、1つのみ設けられてもよく、3つ以上設けられてもよい。また例えば、上記実施形態では、上側開口55は、図3では1つ、図5では2つ設けられたが、3つ以上設けられてもよい。
上記実施形態では、上側開口55は、後部天板45rよりも前部天板45fに大きく形成され、さらに詳しくは、上側開口55は、前部天板45fにのみ形成された。しかし、後部天板45rに上側開口55が形成されてもよく、後部天板45rと前部天板45fとで同じ大きさに上側開口55が形成されてもよく、後部天板45rよりも前部天板45fに小さく形成されてもよい。
上記実施形態では、上下方向から見たとき、上側開口55は下側開口51の内側にのみ配置された。しかし、上下方向から見たとき、上側開口55の一部または全部は、下側開口51の外側に配置されてもよい。上下方向から見たときの上側開口55の位置と下側開口51の位置とをずらすことにより、旋回フレーム30の曲げ強度を向上させることができる。
上記実施形態では、ねじり剛性を向上させるために、相対的に天板45の前側の強度を低く、後側の強度を前側より高くした。この状態を実現するために、後部天板45rよりも前部天板45fに上側開口55を大きく形成した。しかし、上記の状態を実現させるために、後部天板45rよりも前部天板45fの板厚を薄くしてもよい。また、後部天板45rおよび前部天板45fそれぞれの、上側開口55の大きさおよび板厚を適切に設定することで、上記の状態を実現させてもよい。例えば、後部天板45rよりも前部天板45fの板厚を厚くし(前側の強度を高くし)、かつ、前部天板45fにのみ上側開口55を形成する(前側の強度を低くする)結果、上記の状態(前側の強度を低くする)を実現させてもよい。
10 クレーン
11 下部本体
13 旋回ベアリング
30 旋回フレーム
31 側板(縦板)
41 底板(下側横渡し部材)
43 座面部
45 天板(上側横渡し部材)
45f 前部天板(前部上側横渡し部材)
45r 後部天板(後部上側横渡し部材)
51 下側開口
55 上側開口
60 カウンターウェイト

Claims (4)

  1. 旋回ベアリングを介して下部本体の上側に搭載される旋回フレームと、
    前記旋回ベアリングよりも後側で前記旋回フレームに固定されるカウンターウェイトと、
    を備え、
    前記旋回フレームは、
    対向する少なくとも2枚の縦板と、
    前記縦板の高さ方向中心よりも下側で少なくとも2枚の前記縦板に繋がれる下側横渡し部材と、
    前記縦板の高さ方向中心よりも上側で少なくとも2枚の前記縦板に繋がれる上側横渡し部材と、
    前記下側横渡し部材に設けられ、前記旋回ベアリングが取り付けられる座面部と、
    前記座面部よりも後側で前記下側横渡し部材に形成される下側開口と、
    前記座面部よりも後側で前記上側横渡し部材に形成される上側開口と、
    を備え、
    前記カウンターウェイトの重心は、前記旋回フレームの重心よりも上側であり、
    前記上側開口の面積は、前記下側開口の面積の2/3以下である、
    クレーン。
  2. 請求項1に記載のクレーンであって、
    前記上側開口は、複数設けられる、
    クレーン。
  3. 請求項1または2に記載のクレーンであって、
    前記上側横渡し部材は、
    前部上側横渡し部材と、
    前記前部上側横渡し部材よりも後側に配置される後部上側横渡し部材と、
    を備え、
    前記上側開口は、前記前部上側横渡し部材に形成され、前記後部上側横渡し部材に形成されない、
    クレーン。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のクレーンであって、
    前記上側横渡し部材は、
    前部上側横渡し部材と、
    前記前部上側横渡し部材よりも後側に配置される後部上側横渡し部材と、
    を備え、
    前記後部上側横渡し部材の板厚は、前記前部上側横渡し部材の板厚よりも薄く、
    前記上側開口は、前記後部上側横渡し部材よりも前記前部上側横渡し部材に大きく形成される、
    クレーン。
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