JP2016150851A - クレーン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】旋回フレーム30は、対向する少なくとも2枚の側板31・31(縦板)と、側板31の高さ方向中心よりも下側で少なくとも2枚の側板31・31に繋がれる底板41(下側横渡し部材)と、側板31の高さ方向中心よりも上側で少なくとも2枚の側板31・31に繋がれる天板45(上側横渡し部材)と、を備える。旋回フレーム30は、座面部43よりも後側で(領域Aで)底板41に形成される下側開口51と、座面部43よりも後側で(領域Aで)天板45に形成される上側開口55と、を備える。上側開口55の面積は、下側開口51の面積の2/3以下である。
【選択図】図5
Description
ガントリ23は、ブーム21を起伏させるための部材であり、ブーム21よりも後側に配置され、旋回フレーム30に取り付けられる。ガントリ23は、ガントリコンプレッションメンバ23aと、ガントリテンションメンバ23bと、を備える。
ガイケーブル24は、ガントリ23の先端部と、ブーム21の先端部と、につながれる。
・モデル1(オリジナルモデル):下側開口51(図7参照)も上側開口55(図8参照)も設けられない(図示なし)。
・モデル2(底板穴あけモデル(後側)):図7に示すように、下側開口51−2が設けられ、上側開口55(図8参照)が設けられない。
・モデル3(天板穴あけモデル(後側)):図8に示すように、上側開口55−3が設けられ、下側開口51(図7参照)が設けられない。上側開口55−3の前後位置は、図6に示すモデル2の下側開口51−2と同じである。
・モデル4(底板穴あけモデル(前側)):図7に示すように、モデル2の下側開口51−2よりも前側に下側開口51−4(二点鎖線で示す)が設けられ、上側開口55(図8参照)が設けられない。
・モデル5(天板穴あけモデル(前側)):図8に示すように、モデル3の上側開口55−3よりも前側に上側開口55−5(二点鎖線で示す)が設けられ、下側開口51(図7参照)が設けられない。上側開口55−5の前後位置は、図7に示すモデル4の下側開口51−4と同じである。
なお、図7および図8に示す各開口(下側開口51−2、上側開口55−3、下側開口51−4、上側開口55−5)の形状および開口面積を統一させた。
・モデル1(オリジナルモデル)
絶対ねじれ角:0.002897[deg]・・・(1)
・モデル2(底板穴あけモデル(後側))
絶対ねじれ角:0.002851[deg]・・・(2)
(2)/(1)×100=98.4[%]
・モデル3(天板穴あけモデル(後側))
絶対ねじれ角:0.003513[deg]・・・(3)
(3)/(1)×100=121.3[%]
・モデル4(底板穴あけモデル(前側))
絶対ねじれ角:0.00286[deg]・・・(4)
(4)/(2)×100=100.3[%]
・モデル5(天板穴あけモデル(前側))
絶対ねじれ角:0.003467[deg]・・・(5)
(5)/(3)×100=98.7[%]
図7に示すように、底板41に下側開口51を設けた場合(モデル2)は、開口を設けない場合(モデル1)に対し、ねじれ角はほぼ変化しない。
図8に示すように、天板45に上側開口55を設けた場合(モデル3)は、開口を設けない場合(モデル1)に対し、約20%ねじれ角が大きくなる。
モデル2とモデル3とを比較すると、底板41に下側開口51を設けるよりも、天板45に上側開口55を設けた方がねじれ角が大きくなる。また、同様にモデル4とモデル5とを比較しても、底板41に下側開口51を設けるよりも、天板45に上側開口55を設けた方がねじれ角が大きくなる。
この比較から、開口を設ける場合、天板45より底板41に開口を設ける方が耐ねじり性がよい。したがって、天板45と底板41とに開口がある場合、底板41より天板45に設けられる開口をより閉じることで、ねじり剛性が向上すると言える。また、この比較から、底板41よりも天板45の強度を高くすることで、底板41と天板45の強度が同じ場合よりも、ねじり剛性が向上すると言える。
図7に示すように、底板41の下側開口51の前後位置を変えた場合(モデル2とモデル4とを比べた場合)、ねじれ角はほぼ変化しない。
図8に示すように、天板45の上側開口55の前後位置を変えた場合(モデル3とモデル5とを比べた場合)、前側よりも後側に上側開口55を設ける方がねじれ角が大きい。
この比較から、天板45に上側開口55を設けるとき、天板45のより前側に上側開口55を設けることで(モデル5)、ねじり剛性低下への影響は小さくなる(上側開口55を設けても差し支えない)と言える。逆に、天板45のより後側に開口を設けることで(モデル3)、ねじり剛性低下への影響が大きくなる(上側開口55を設けない方がよい)と言える。したがって、天板45に上側開口55を設ける場合は、後側よりも前側に設ける方が耐ねじり性がよい。また、この比較から、天板45の前側よりも後側の強度が高い状態にすることで、ねじり剛性が向上すると言える。
図1に示すクレーン10による効果は次の通りである。クレーン10は、旋回ベアリング13を介して下部本体11の上側に搭載される旋回フレーム30と、旋回ベアリング13よりも後側で旋回フレーム30に固定されるカウンターウェイト60と、を備える。図2に示すように、旋回フレーム30は、対向する少なくとも2枚の側板31・31(縦板)と、底板41(下側横渡し部材)と、天板45(上側横渡し部材)と、座面部43と、下側開口51(図5参照)と、上側開口55と、を備える。底板41は、側板31の高さ方向中心よりも下側で少なくとも2枚の側板31・31に繋がれる。天板45は、側板31の高さ方向中心よりも上側で少なくとも2枚の側板31・31に繋がれる。図5に示すように、座面部43は、底板41に設けられ、座面部43には、旋回ベアリング13(図1参照)が取り付けられる。下側開口51は、座面部43よりも後側で(領域Aで)底板41に形成される。上側開口55は、座面部43よりも後側で(領域Aで)天板45に形成される。
[構成1−1]図4に示すように、カウンターウェイト60の重心G60は、旋回フレーム30の重心G30よりも上側である。
[構成1−2]図5に示すように、上側開口55の面積は、下側開口51の面積の2/3以下である。
[構成2]上側開口55は、複数設けられる。
この[構成2]により、上側開口55が1つのみ(分散されずに)設けられる場合に比べ、例えば上側開口55の面積が同じであっても、天板45の強度を向上させることができる。よって、ねじり剛性をより向上させることができる。
天板45は、前部天板45fと、前部天板45fよりも後側に配置される後部天板45rと、を備える。
[構成3]上側開口55は、前部天板45fに形成され、後部天板45rに形成されない。
天板45は、前部天板45fと、前部天板45fよりも後側に配置される後部天板45rと、を備える。
[構成4−1]後部天板45rの板厚は、前部天板45fの板厚よりも薄い。
[構成4−2]上側開口55は、後部天板45rよりも前部天板45fに大きく形成される。
なお、旋回フレーム30の上下方向の曲げ荷重(旋回フレーム30の後端部に上向きの力がかかることで生じる曲げ荷重)は、座面部43に近いほど大きく、旋回フレーム30の後端に近づくほど小さい。そのため、上記[構成4−1]のように構成しても、旋回フレーム30の曲げ剛性を確保しやすい。
上記実施形態は様々に変形できる。例えば、図1に示す下部本体11は、クローラ式でなくてもよく、ホイール式でもよい。ブーム21は、ラチス構造でなくてもよく、箱型伸縮構造でもよい。
上記実施形態では、図2に示すように、下側横渡し部材である底板41は、2枚の側板31・31の下端部どうしを繋いだが、下側横渡し部材は、2枚の側板31・31の下端部よりも上側の部分どうしを繋いでもよい。
上記実施形態では、上側横渡し部材である天板45は、2枚の側板31・31の上端部どうしを繋いだが、上側横渡し部材は、2枚の側板31・31の上端部よりも下側の部分どうしを繋いでもよい。
上記実施形態では、側板31は2枚設けられたが、3枚以上設けられてもよい。例えば、旋回フレーム30の幅方向両側それぞれに2枚ずつ(合計4枚)の側板31が設けられてもよい。この場合、例えば、幅方向最外側の側板31と、この側板31のすぐ内側(幅方向内側かつ近傍)に配置された側板31とが、例えば直方体状などの箱型構造(二重構造)を構成してもよい。
上記実施形態では、図5に示すように、天板45は、前部天板45fと後部天板45rとに分けられた。しかし、天板45は1枚でもよい(天板45が複数の部分に分けられなくてもよい)。具体的には例えば、前部天板45fと後部天板45rとは別部材でなくてもよい、または、前部天板45fと後部天板45rとは別部材だが一体的に連結や結合されてもよい。また、天板45は、3枚以上に分けられてもよい。天板45が3枚以上に分けられる場合、天板45のうち、旋回フレーム30の後側端部に配置される部分を後部天板45rとし、この後部天板45rよりも前側に配置される部分を前部天板45fとする。
上記実施形態では、後部天板45rの板厚は前部天板45fの板厚よりも薄かったが、後部天板45rの板厚と前部天板45fの板厚とが同じでもよく、また、後部天板45rの板厚が前部天板45fの板厚よりも厚くてもよい。これらの板厚は、本発明の趣旨に反しない範囲で変更できる。
上記実施形態では、後部天板45rの前後方向長さは、前部天板45fの前後方向長さよりも短かった。しかし、後部天板45rの前後方向長さは、前部天板45fの前後方向長さよりも長くてもよく、前部天板45fの前後方向長さと同じでもよい。
上記実施形態の下側開口51および上側開口55の数、形状、および配置は適宜変更できる。例えば、上記実施形態では、下側開口51は、2つ設けられたが、1つのみ設けられてもよく、3つ以上設けられてもよい。また例えば、上記実施形態では、上側開口55は、図3では1つ、図5では2つ設けられたが、3つ以上設けられてもよい。
上記実施形態では、上側開口55は、後部天板45rよりも前部天板45fに大きく形成され、さらに詳しくは、上側開口55は、前部天板45fにのみ形成された。しかし、後部天板45rに上側開口55が形成されてもよく、後部天板45rと前部天板45fとで同じ大きさに上側開口55が形成されてもよく、後部天板45rよりも前部天板45fに小さく形成されてもよい。
上記実施形態では、上下方向から見たとき、上側開口55は下側開口51の内側にのみ配置された。しかし、上下方向から見たとき、上側開口55の一部または全部は、下側開口51の外側に配置されてもよい。上下方向から見たときの上側開口55の位置と下側開口51の位置とをずらすことにより、旋回フレーム30の曲げ強度を向上させることができる。
上記実施形態では、ねじり剛性を向上させるために、相対的に天板45の前側の強度を低く、後側の強度を前側より高くした。この状態を実現するために、後部天板45rよりも前部天板45fに上側開口55を大きく形成した。しかし、上記の状態を実現させるために、後部天板45rよりも前部天板45fの板厚を薄くしてもよい。また、後部天板45rおよび前部天板45fそれぞれの、上側開口55の大きさおよび板厚を適切に設定することで、上記の状態を実現させてもよい。例えば、後部天板45rよりも前部天板45fの板厚を厚くし(前側の強度を高くし)、かつ、前部天板45fにのみ上側開口55を形成する(前側の強度を低くする)結果、上記の状態(前側の強度を低くする)を実現させてもよい。
11 下部本体
13 旋回ベアリング
30 旋回フレーム
31 側板(縦板)
41 底板(下側横渡し部材)
43 座面部
45 天板(上側横渡し部材)
45f 前部天板(前部上側横渡し部材)
45r 後部天板(後部上側横渡し部材)
51 下側開口
55 上側開口
60 カウンターウェイト
Claims (4)
- 旋回ベアリングを介して下部本体の上側に搭載される旋回フレームと、
前記旋回ベアリングよりも後側で前記旋回フレームに固定されるカウンターウェイトと、
を備え、
前記旋回フレームは、
対向する少なくとも2枚の縦板と、
前記縦板の高さ方向中心よりも下側で少なくとも2枚の前記縦板に繋がれる下側横渡し部材と、
前記縦板の高さ方向中心よりも上側で少なくとも2枚の前記縦板に繋がれる上側横渡し部材と、
前記下側横渡し部材に設けられ、前記旋回ベアリングが取り付けられる座面部と、
前記座面部よりも後側で前記下側横渡し部材に形成される下側開口と、
前記座面部よりも後側で前記上側横渡し部材に形成される上側開口と、
を備え、
前記カウンターウェイトの重心は、前記旋回フレームの重心よりも上側であり、
前記上側開口の面積は、前記下側開口の面積の2/3以下である、
クレーン。 - 請求項1に記載のクレーンであって、
前記上側開口は、複数設けられる、
クレーン。 - 請求項1または2に記載のクレーンであって、
前記上側横渡し部材は、
前部上側横渡し部材と、
前記前部上側横渡し部材よりも後側に配置される後部上側横渡し部材と、
を備え、
前記上側開口は、前記前部上側横渡し部材に形成され、前記後部上側横渡し部材に形成されない、
クレーン。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のクレーンであって、
前記上側横渡し部材は、
前部上側横渡し部材と、
前記前部上側横渡し部材よりも後側に配置される後部上側横渡し部材と、
を備え、
前記後部上側横渡し部材の板厚は、前記前部上側横渡し部材の板厚よりも薄く、
前記上側開口は、前記後部上側横渡し部材よりも前記前部上側横渡し部材に大きく形成される、
クレーン。
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2015
- 2015-02-19 JP JP2015030939A patent/JP6065930B2/ja active Active
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