JP6065715B2 - 可変圧縮比内燃機関の潤滑構造 - Google Patents

可変圧縮比内燃機関の潤滑構造 Download PDF

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Description

本発明は、機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構を備える可変圧縮比内燃機関に関し、特に、その潤滑構造の改良に関する。
特許文献1には、複リンク式のピストン−クランク機構を利用して機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構が記載されている。この可変圧縮比機構は、ピストンとクランクシャフトとをアッパリンクとロアリンクとにより連結するとともに、アッパリンクもしくはロアリンクと制御軸とを制御リンクにより連結し、モータ等のアクチュエータにより制御軸の回転位置を変更することで、機関圧縮比を機関運転状態に応じて変更・制御する構成となっている。
特開2004−257254号公報
このような可変圧縮比機構の制御軸は、アッパリンク,ロアリンク及び制御リンクを介して大きな燃焼荷重や慣性荷重が繰り返し作用することから、ベアリングキャップ等を介して機関本体に回転可能に支持される軸受部分には、潤滑油を確実に供給する必要がある。
本発明は、このような可変圧縮比機構を備えた可変圧縮比内燃機関において、制御軸の副軸受部へ潤滑油を供給する新規な潤滑構造を提供するものである。
すなわち、本発明に係る可変圧縮比内燃機関は、制御軸の回転位置に応じて機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と、機関本体に設けられたキャップ取付部と、主ベアリングキャップと、副ベアリングキャップと、を有している。上記キャップ取付部の下面と、主ベアリングキャップの上面からなる主合わせ面には、内燃機関のクランクシャフトを回転可能に支持する半円筒面状の主軸受部がそれぞれ形成される。また、上記主ベアリングキャップの下面と副ベアリングキャップの上面からなる副合わせ面には、上記制御軸を回転可能に支持する半円筒面状の副軸受部がそれぞれ形成される。上記副ベアリングキャップと主ベアリングキャップの双方をキャップ取付部に固定する固定ボルトは、上記副ベアリングキャップと主ベアリングキャップとをシリンダ軸方向に貫通して、上記キャップ取付部に螺合している。上記クランクシャフトの主軸受部には、オイルポンプ等により潤滑油が供給されている。
そして、上記主ベアリングキャップに、上記主軸受部と上記固定ボルトが貫通するボルト貫通孔とを繋ぐ第1油路と、このボルト貫通孔と上記副軸受部とを繋ぐ第2油路と、を形成し、上記第1油路,上記ボルト貫通孔及び上記第2油路を経由して、上記主軸受部に供給された潤滑油を上記副軸受部へ供給するように構成されている。
本発明によれば、主ベアリングキャップと副ベアリングキャップとを利用してクランクシャフトと制御軸の双方を機関本体側に回転可能に支持する構造とし、ベアリングキャップの共用化による構成の簡素化を図りつつ、主ベアリングキャップに主軸受部から副軸受部へ潤滑油を供給する油路として、第1油路,ボルト貫通孔及び第2油路を形成することによって、制御軸の副軸受部に潤滑油を供給することができる。また、ベアリングキャップを機関本体側へ固定するための固定ボルトが貫通するボルト貫通孔を油路として利用することにより、このボルト貫通孔に相当する油路を別途形成する必要がなく、油路構造の簡素化を図ることができる。
本発明の第1実施例に係る潤滑構造が適用された可変圧縮比内燃機関を示す構成図。 上記第1実施例のクランクシャフト及び制御軸の軸受部分の近傍を示す断面図。 上記第1実施例の主ベアリングキャップを単体で示す断面図。 本発明の第2実施例に係る潤滑構造が適用された主ベアリングキャップを単体で示す断面図。 比較例に係る潤滑構造が適用された主ベアリングキャップを単体で示す断面図。
以下、本発明の好ましい実施例を図面を参照して詳細に説明する。先ず、図1を参照して、複リンク式ピストン−クランク機構を利用した可変圧縮比機構10について説明する。なお、この機構10は上記の特開2004−257254号公報等にも記載のように公知であるために、簡単な説明にとどめる。
内燃機関の機関本体の一部を構成するシリンダブロック1には、各気筒のピストン3がシリンダ2内に摺動可能に嵌合しているとともに、クランクシャフト4が回転可能に支持されている。可変圧縮比機構10は、クランクシャフト4のクランクピン5に回転可能に取り付けられるロアリンク11と、このロアリンク11とピストン3とを連結するアッパリンク12と、シリンダブロック1等の機関本体側に回転可能に支持される制御軸14と、この制御軸14に偏心して設けられた偏心軸部15と、この偏心軸部15とロアリンク11(もしくはアッパリンク12)とを連結する制御リンク13と、を有している。ピストン3とアッパリンク12の上端とはピストンピン16を介して相対回転可能に連結され、アッパリンク12の下端とロアリンク11とはアッパリンク側連結ピン17を介して相対回転可能に連結され、制御リンク13の上端とロアリンク11とは制御リンク側連結ピン18を介して相対回転可能に連結され、制御リンク13の下端は上記の偏心軸部15に回転可能に取り付けられている。
制御軸14には、減速機(図示省略)を備えた連結機構20を介して、この可変圧縮比機構10のアクチュエータとしてのモータ19が連結されている。このモータ19により制御軸14の回転位置(角度)を変更することによって、ロアリンク11の姿勢の変化を伴って、ピストン上死点位置やピストン下死点位置を含むピストンストローク特性が変化して、機関圧縮比が変化する。従って、制御部21によりモータ19を駆動制御することによって、機関運転状態に応じて機関圧縮比を制御することができる。なお、アクチュエータとしては、電動式のモータ19に限らず、油圧駆動式のアクチュエータであっても良い。
制御軸14は、シリンダブロック1の下方に設けられて潤滑油を貯留するオイルパン6の内部に回転可能に支持されている。このオイルパン6は、シリンダブロック1の下側に固定されるオイルパンアッパ6Aと、このオイルパンアッパ6Aの下面開口部を塞ぐようにオイルパンアッパ6Aの下側に固定されるオイルパンロア6Bと、から構成されている。一方、モータ19は機関本体の外部に配置されており、より詳しくは、機関本体の一部を構成するオイルパンアッパ6Aの吸気側の側壁(以下、「オイルパン側壁」と呼ぶ)7に取り付けられるハウジング22の機関後方側に取り付けられている。
上記の減速機は、モータ19の出力軸の回転を減速して制御軸14へ伝達するものであり、例えば波動歯車機構を利用した構造のものが用いられる。なお、減速機としては、このような波動歯車機構を利用した構造に限らず、サイクロ減速機等の他の形式の減速機を用いることもできる。
連結機構20には、減速機の出力軸と一体的に構成された補助軸23が設けられている。なお、減速機の出力軸と補助軸23とを別体とし、両者が連動して回転するように連結する構成であっても良い。
この補助軸23は、オイルパン側壁7に横付けされたハウジング22内に回転可能に収容配置されており、オイルパン側壁7に沿って機関前後方向(つまり、制御軸14と平行な方向)に延在している。潤滑用のオイルが飛散する機関本体の内部に配置される制御軸14と、機関本体の外部に設けられる補助軸23とは、オイルパン側壁7を貫通するレバー24によって機械的に連結されており、両者14,23は連動して回転する。なお、オイルパン側壁7及びハウジング22には、レバー24が挿通するスリット24Aが貫通形成されており、このスリット24Aの周囲を塞ぐようにハウジング22がオイルパン側壁7に液密に取り付けられている。
レバー24の一端と、制御軸14の中心より径方向外方へ延在する第1アーム部25の先端とは、第1連結ピン26を介して相対回転可能に連結されている。レバー24の他端と、補助軸23の中心より径方向外方へ延在する第2アーム部27の先端とは、第2連結ピン28を介して相対回転可能に連結されている。
このようなリンク構造によって、制御軸14が回転すると、機関圧縮比が変化するとともに、第1アーム部25,第2アーム部27及びレバー24の姿勢が変化することから、モータ19から制御軸14への回転動力伝達経路の減速比も変化することとなる。
図2を参照して、クランクシャフト4のメインジャーナル部4Aと、制御軸14のジャーナル部14Aとは、機関本体としてのシリンダブロック1に形成された薄板状のキャップ取付部30に固定される主ベアリングキャップ31及び副ベアリングキャップ32を用いて、機関本体側に回転可能に支持されている。主ベアリングキャップ31と副ベアリングキャップ32とは、2本の固定ボルト33(33A,33B)を用いてキャップ取付部30の下面側に共締め固定されている。
キャップ取付部30の下面と、主ベアリングキャップ31の上面とにより構成される主合わせ面34には、半円筒面状の主軸受部35が凹設されており、両主軸受部35を合わせた円筒面状の空間に、クランクシャフト4のメインジャーナル部4Aが回転可能に支持されている。同様に、主ベアリングキャップ31の下面と、副ベアリングキャップ32の上面と、により構成される副合わせ面36には、半円筒面状の副軸受部37が凹設されており、両副軸受部37を合わせた円筒面状の空間に、制御軸14のジャーナル部14Aが回転可能に支持されている。
そして、これら主軸受部35と副軸受部37のスラスト−反スラスト方向の両側に、2本の固定ボルト33(33A,33B)が配置されている。各固定ボルト33は、基端側(図2の下端)にボルト頭部38が形成されるとともに、ボルト軸部39の先端側(図2の上側)の外周面に雄ねじ40が形成されている。
主ベアリングキャップ31には、シリンダ軸方向(図2の上下方向)に貫通するボルト貫通孔41が貫通形成されるとともに、副ベアリングキャップ32には、同じくシリンダ軸方向(図2の上下方向)に貫通するボルト貫通孔42(42A,42B)が貫通形成されている。また、キャップ取付部30には、雌ねじ44が内周面に形成されたシリンダ軸方向に延びるボルト螺合孔43が形成されている。そして、対応する上記ボルト貫通孔41,42とボルト螺合孔43とを同一線上に揃えた上で、固定ボルト33を図2の下側よりボルト貫通孔41,42に挿通し、先端の雄ねじ40をボルト螺合孔43の雌ねじ44に螺合させて締め付けることで、ボルト頭部38とキャップ取付部30との間に主ベアリングキャップ31と副ベアリングキャップ32とが共締め固定される。
ここで、ボルト締結時の作業性を考慮して、ボルト貫通孔41,42の直径は固定ボルト33のボルト軸部39の直径よりも大きく形成されており、両者の間には円筒状の間隙45が確保されている。そして本実施例では、この円筒状の間隙45を、後述する油路48,49の一部として利用している。従って本実施例では、ボルト貫通孔42(42B)が油路としても機能するように、ボルト貫通孔42とボルト軸部39との間の間隙45が十分に大きく確保されている。
次に、本実施例の要部をなす潤滑構造について説明する。なお、以下の説明では、スラスト−反スラスト方向(図1の左右方向)に関して、クランクシャフト4の回転方向Rの上流側(図1の左側)を第1の方向DAと呼び、クランク回転方向Rの下流側を第2の方向DBと呼ぶ。また、必要に応じて、第1の方向DAに位置する構成要素には、参照符号の後に「A」を付記し、第2の方向DBに位置する構成要素には参照符号の後に「B」を付記する。例えば、スラスト−反スラスト方向で軸受部35,37の両側に位置する2本の固定ボルト33を区別する場合、第1の方向DAに位置する固定ボルトを固定ボルト33Aと記し、第2の方向DBに位置する固定ボルトを固定ボルト33Bと記す。
[1]図2に示すように、クランクシャフト4には、その主軸中心部に軸方向に延びる軸方向油路46が形成されるとともに、そのメインジャーナル部4Aには、軸方向油路46と交差しつつ径方向に貫通する径方向油路47が形成されている。これらの軸方向油路46及び径方向油路47を経由して、図示せぬオイルポンプにより圧送された潤滑油が主軸受部35へ供給され、この主軸受部35を潤滑するように構成されている(潤滑油供給手段)。
そして本実施例では、主ベアリングキャップ31に、主軸受部35と固定ボルト33が貫通するボルト貫通孔41(41A)とを繋ぐ第1油路48と、このボルト貫通孔41(41A)と副軸受部37とを繋ぐ第2油路49と、を形成し、これらの第1油路48,ボルト貫通孔42及び第2油路49を経由して、主軸受部35に供給された潤滑油を副軸受部37へ供給するように構成されている。
このように本実施例では、主ベアリングキャップ31と副ベアリングキャップ32とを利用してクランクシャフト4と制御軸14の双方を機関本体側に回転可能に支持する構造とすることで、ベアリングキャップ31,32の共用化による構成の簡素化を図りつつ、主ベアリングキャップ31を利用した簡素な油路構造で制御軸14の副軸受部37に潤滑油を供給することが可能となる。
しかも、ベアリングキャップ31,32を機関本体側へ固定する固定ボルト33が貫通するボルト貫通孔41(41A)を油路として利用することにより、このボルト貫通孔41(41A)に相当する油路を別途形成する必要がなく、更に油路構造の簡素化を図ることができる。
図5は、比較例に係る潤滑構造が適用された主ベアリングキャップ31Aを示す断面図である。この比較例では、油路60を経由してシリンダブロック側から副軸受部37へ潤滑油を直接的に供給する構造となっており、油路60の一端(上端)はシリンダブロックのキャップ取付部30(図1参照)に固定される上面の主合わせ面34に開口し、油路60の他端(下端)は副軸受部37に開口している。このような比較例の構造では、主合わせ面34に油路60の一端を開口させているために、キャップ幅が増大し、主ベアリングキャップ31Aの重量増加や大型化を招くとともに、キャップ幅の増大により主合わせ面34の面圧が低下し、口開きやフレッティングを生じ易い。
これに対して本実施例では、比較例のようなシリンダブロック側から副軸受部37へ直接的に潤滑油を引き込む油路(60)を廃止することができるために、その分の加工コストが低減することに加え、主合わせ面34に油路(60)の一端を開口させる必要がないために、キャップ幅を短縮して、主ベアリングキャップ31の軽量化・小型化が可能となり、かつ、キャップ幅の短縮により主合わせ面34の面圧を向上し、口開きやフレッティングの発生を有効に抑制することができる。
なお、図示していないが、主,副ベアリングキャップ31,32のボルト貫通孔41,42の軸心を合わせるために、副合わせ面36の近傍のボルト貫通孔41,42に円筒状のカラーを介装する場合には、このカラーにも第2油路49が貫通形成される。
[2]図1を参照して、本実施例の可変圧縮比機構10は、クランクシャフト4の主軸中心4Bに対して、ピストン3の中心3Aが、第1の方向DAにオフセットして配置されるとともに、制御軸14の偏心軸部15の中心15Aが、反対側の第2の方向DBにオフセットして配置されている。この関係で、最大燃焼荷重を含めた大きな荷重が作用する際に、主ベアリングキャップ31には、クランクシャフト4のメインジャーナル部4Aより第2の方向DBに傾斜した斜め下方の力F1が作用するとともに、制御軸14のジャーナル部14Aより第1の方向DAに傾斜した斜め上方の力F2が作用する。これらの力F1,F2の関係で、主ベアリングキャップ31はクランク回転方向Rと同方向のモーメントを受ける形となり、合わせ面34,36では、第1の方向DAで密着性が強くなり、第2の方向DBで密着性が弱くなる。つまり、第1の方向DAの側では、その密着性が向上することで、第2の方向DBの側に比して、ボルト締結部での荷重負担が軽減され、耐久性や信頼性の上で余裕がある構造となっている。
そこで本実施例では、軸受部35,37のスラスト−反スラスト方向の両側に位置する2つのボルト貫通孔41A,41Bのうち、密着性が高い第1の方向DAに位置するボルト貫通孔41Aにのみ、第1油路48及び第2油路49を連通させている。このように、ボルト締結部の荷重負担が低い第1の方向DAの側に第1油路48及び第2油路49を形成することで、第2の方向DBの側に第1油路48及び第2油路49を形成する場合に比して、主に最大燃焼荷重等の大きな荷重に対する耐久性及び信頼性を向上することができる。
[3]図3は、主ベアリングキャップ31をクランクシャフト軸方向に直交する面で切断した断面図を示している。第1油路48は、主ベアリングキャップ31の主合わせ面34を構成する上面の軸方向中央部に断面半円弧状あるいはチャンネル形状に凹設された溝形状をなしている。このために、加工が容易であるとともに、後述する第2実施例のように第1油路を主ベアリングキャップ31の内部に貫通形成する場合に比して、応力集中部位を少なくして、信頼性・耐久性を向上することができる。
[4]同様に、第2油路49もまた、主ベアリングキャップ31の副合わせ面36を構成する下面の軸方向中央部に断面半円弧状あるいはチャンネル形状に凹設された溝形状をなしている。このために、加工が容易であるとともに、後述する第2実施例のように第2油路を主ベアリングキャップ31の内部に貫通形成する場合に比して、応力集中部位を少なくして、信頼性・耐久性を向上することができる。
[5]図4は本発明の第2実施例に係る潤滑構造が適用された主ベアリングキャップ31を示す断面図である。この第2実施例では、第1実施例とは逆に、第2の方向DBに位置するボルト貫通孔41Bにのみ、第1油路50及び第2油路51を連通させている。このように、密着性が低く発生応力の小さい第2の方向DBの側に第1油路50及び第2油路51を形成することによって、第1実施例のように第1の方向DAの側に第1油路及び第2油路を形成する場合に比して、主に応力集中による疲労破損に対する耐久性や信頼性を高めることができる。
[6]また、上記第1実施例では第1,第2油路48,49を合わせ面34,36に凹設していたが、この第2実施例では、第1油路50と第2油路51とを、合わせ面34,36ではなく、主ベアリングキャップ31の内部を貫通する油孔として貫通形成している。具体的には、第1油路50は、主軸受部35からボルト貫通孔41Bへ斜め下方に延びる直線状の油孔として貫通形成されており、同じく第2油路51は、ボルト貫通孔41Bから副軸受部37へ斜め下方に延びる直線状の油路として形成されている。このように、第1,第2油路50,51を油孔として貫通形成することで、油路50,51及びその開口部の位置を任意に設定することができるために、レイアウトの自由度が高くなり、応力集中部位を避けて油路50,51を形成することで、耐久性・信頼性を向上することができるとともに、油路50,51の軸受部35,37に対する開口部の位置を適正化することによって、潤滑性の向上を図ることができる。
以上のように本発明を具体的な実施例に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変形・変更を含むものである。例えば、上記実施例では第1,第2油路を2つのボルト貫通孔のうちの一方に連通させているが、双方のボルト貫通孔に第1,第2油路を連通させるように構成しても良い。また、第1,第2油路のうちの一方を合わせ面に凹設し、他方を油孔として主ベアリングキャップの内部に貫通形成する構造としても良い。
3…ピストン
4…クランクシャフト
10…可変圧縮比機構
14…制御軸
30…キャップ取付部
31…主ベアリングキャップ
32…副ベアリングキャップ
33…固定ボルト
34…主合わせ面
35…主軸受部
36…副合わせ面
37…副軸受部
41(41A,41B)…ボルト貫通孔
48,50…第1油路
49,51…第2油路

Claims (6)

  1. 制御軸の回転位置に応じて機関圧縮比を変更可能な可変圧縮比機構と、
    機関本体に設けられたキャップ取付部と、
    主ベアリングキャップと、
    副ベアリングキャップと、を有し、
    上記キャップ取付部の下面と主ベアリングキャップの上面からなる主合わせ面に、内燃機関のクランクシャフトを回転可能に支持する半円筒面状の主軸受部がそれぞれ形成されるとともに、
    上記主ベアリングキャップの下面と副ベアリングキャップの上面からなる副合わせ面に、上記制御軸を回転可能に支持する半円筒面状の副軸受部がそれぞれ形成され、
    かつ、上記副ベアリングキャップと主ベアリングキャップとをシリンダ軸方向に貫通して、上記キャップ取付部に螺合することで、上記副ベアリングキャップと主ベアリングキャップの双方をキャップ取付部に固定する固定ボルトを有する可変圧縮比内燃機関の潤滑構造であって、
    上記主軸受部に潤滑油を供給する潤滑油供給手段を有するとともに、
    上記主ベアリングキャップに、上記主軸受部と上記固定ボルトが貫通するボルト貫通孔とを繋ぐ第1油路と、このボルト貫通孔と上記副軸受部とを繋ぐ第2油路と、を形成し、
    上記第1油路,上記ボルト貫通孔及び上記第2油路を経由して、上記主軸受部に供給された潤滑油を上記副軸受部へ供給するように構成されていることを特徴とする可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  2. 上記可変圧縮比機構は、クランクシャフトに回転可能に取り付けられるロアリンクと、このロアリンクとピストンとを連結するアッパリンクと、上記ロアリンク又はアッパリンクと上記制御軸に偏心して設けられた偏心軸部とを連結する制御リンクと、を有し、
    更に、上記可変圧縮比機構は、クランクシャフトの主軸中心に対して、ピストンの中心が、スラスト−反スラスト方向でクランクシャフトの回転方向の上流側となる第1の方向にオフセットして配置されるとともに、クランクシャフトの主軸中心に対して、上記制御軸の偏心軸部の中心が、スラスト−反スラスト方向でクランクシャフトの回転方向の下流側となる第2の方向にオフセットして配置され、
    上記主軸受部及び副軸受部のスラスト−反スラスト方向の両側に配置される2つの上記ボルト貫通孔のうち、上記第1の方向に位置するボルト貫通孔にのみ、上記第1油路及び上記第2油路を連通させていることを特徴とする請求項1に記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  3. 上記第1油路は、上記主ベアリングキャップの上面に凹設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  4. 上記第2油路は、上記主ベアリングキャップの下面に凹設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  5. 上記可変圧縮比機構は、クランクシャフトに回転可能に取り付けられるロアリンクと、このロアリンクとピストンとを連結するアッパリンクと、上記ロアリンク又はアッパリンクと上記制御軸に偏心して設けられた偏心軸部とを連結する制御リンクと、を有し、
    更に、上記可変圧縮比機構は、クランクシャフトの主軸中心に対して、ピストンの中心が、スラスト−反スラスト方向でクランクシャフトの回転方向の上流側となる第1の方向にオフセットして配置されるとともに、クランクシャフトの主軸中心に対して、上記制御軸の偏心軸部の中心が、スラスト−反スラスト方向でクランクシャフトの回転方向の下流側となる第2の方向にオフセットして配置され、
    上記主軸受部及び副軸受部のスラスト−反スラスト方向の両側に配置される2つの上記ボルト貫通孔のうち、上記第2の方向に位置するボルト貫通孔にのみ、上記第1油路及び上記第2油路を連通させていることを特徴とする請求項1に記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
  6. 上記第1油路又は第2油路の少なくとも一方が、上記ベアリングキャップの内部に貫通形成されていることを特徴とする請求項1,2又は5のいずれかに記載の可変圧縮比内燃機関の潤滑構造。
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