JP4730152B2 - 内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク - Google Patents

内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク Download PDF

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Description

この発明は、レシプロ式内燃機関のピストンクランク機構、特に複リンク式のピストンクランク機構におけるロアリンクに関する。
レシプロ式内燃機関のピストンピンとクランクピンとの間を複リンク式のピストンクランク機構で連結した従来技術として、本出願人が先に提案した特許文献1等が公知となっている。これは、ピストンのピストンピンに連結されるアッパリンクと、このアッパリンクとクランクシャフトのクランクピンとを連結するロアリンクと、一端が機関本体側に揺動可能に支持され、かつ他端が上記ロアリンクに連結されるコントロールリンクと、を備えている。そして、上記アッパリンクと上記ロアリンクとは、アッパピンを介して互いに回転可能に連結され、上記コントロールリンクと上記ロアリンクとは、コントロールピンを介して互いに回転可能に連結されている。
このような複リンク式のピストンクランク機構におけるロアリンクは、ピストンが受けた燃焼圧力をアッパリンクを介してアッパピンより受け取り、コントロールピンを支点とする一種の”てこ”のような動作でクランクピンに力を伝達する。
一方、ロアリンクは、クランクシャフトに対する組み立て性を確保する必要があるので、上記特許文献1においては、クランクピン軸受部の中心を通る分割面に沿って、2つの半割部つまりロアリンクアッパとロアリンクロアとに分割構成し、両者を複数のボルトにて互いに締結するようにしている。特に、複数のボルトを下方つまりロアリンクロア側から挿入し、ロアリンクアッパ側の雌ねじに螺合させるようにしている。
特開2004−124776号公報
上記のようなロアリンクには、ピストンが受けた大きな最大燃焼ガス力が、ピストンピン、アッパリンク、アッパピンを介して、アッパピン軸受部から入力される。それと同時に、この荷重と慣性力がつりあうように、クランクピン軸受部やコントロールピン軸受部にも荷重が発生する。
従って、各々の軸受部の面圧は、一般的な単リンク式のレシプロエンジンに比べて厳しいものとなり、摩耗や焼き付きを防ぐために、十分な潤滑状態を維持することが求められる。
しかしながら、上記従来の構成では、アッパピンとクランクピンとの軸間距離が小さく、かつアッパピンから受ける荷重がクランクピンへ向かう方向となっているので、アッパピン軸受部の変形がクランクピン軸受部へ影響し、クランクピンの潤滑状態が悪化しやすい。
また、上記の入力荷重によって、ロアリンクロアとロアリンクアッパとを締結しているボルトに、引張荷重およびせん断荷重が繰り返し作用し、ボルトや該ボルトが螺合する雌ねじ部に応力集中が起こりやすく、特に従来のロアリンクでは、ロアリンクロアとロアリンクアッパとの分割面がアッパピンからの荷重方向に対し斜めに交差しているため、ボルトに大きなせん断荷重が作用する。
この発明は、ピストンにピストンピンを介して一端が連結されたアッパリンクと、このアッパリンクの他端にアッパピンを介して連結され、かつクランクシャフトのクランクピンに連結されたロアリンクと、一端が機関本体側に揺動可能に支持され、かつ他端が上記ロアリンクにコントロールピンを介して連結されたコントロールリンクと、を備えてなる内燃機関のピストンクランク機構を前提としており、そのロアリンクを改良したものである。
上記ロアリンクは、上記クランクピンが嵌合する略中央のクランクピン軸受部と、上記アッパピンを保持する一端部のアッパピン用ピンボス部と、上記コントロールピンを保持する他端部のコントロールピン用ピンボス部と、を備えるとともに、上記クランクピン軸受部の中心を通る分割面に沿って、上記アッパピン用ピンボス部を含むロアリンクアッパと、上記コントロールピン用ピンボス部を含むロアリンクロアと、に分割構成され、かつ上記クランクピン軸受部の両側に配置した少なくとも2本のボルトによって上記ロアリンクアッパと上記ロアリンクロアとが締結されている。ここで、上記クランクピン軸受部を挟んでアッパピン用ピンボス部側に位置する上記ボルトの延長線上に上記アッパピン用ピンボス部が位置するように上記分割面が設定されている。
そして、クランクシャフトの回転動作中、上記ピストンピンの中心と上記アッパピンの中心とを結ぶ直線の方向に上記アッパピンを投影してなる空間が、クランクピンと干渉しないようにリンクジオメトリが構成されている。
このような構成では、アッパピンからの荷重方向がクランクピンから外れた形となり、アッパピン用ピンボス部の変形がクランクピン軸受部に及ぼす影響が小さくなる。また必然的にアッパピンとクランクピンとの軸間距離が大きくなり、この点からもクランクピン軸受部への影響が小さくなる。
本発明の一つの態様では、上記アッパピン用ピンボス部は、アッパピン両端部を支持する二股状をなしている。
また一つの態様では、ロアリンクアッパの二股状をなすアッパピン用ピンボス部の間の谷間部分に雌ねじ部が設けられており、ロアリンクロアを貫通したボルトが螺合している。
望ましくは、上記雌ねじ部の先端が上記谷間部分に開口しており、軸方向に雌ねじ部の全てのねじ溝(谷)にボルトのねじ山が噛み合っている。これにより、ボルト先端に対応する雌ねじ部の最初の谷における応力集中が低減する。
また望ましくは、上記ロアリンクアッパと上記ロアリンクロアとの分割面が、上記アッパピンが受ける最大荷重の方向に対しほぼ垂直である。これにより、分割面に沿ってずれようとする方向の成分が少なくなり、ボルトせん断力が軽減する。
本発明の一つの態様では、上記ロアリンクアッパは、上記アッパピン用ピンボス部と上記クランクピン軸受部との間に、クランクピン軸方向に沿った肉厚が、上記クランクピン軸受部の軸方向の長さよりも小さな部位を備える。これにより、アッパピンから入力された荷重が、クランクピン軸受部の軸方向中央部に主に伝達され、潤滑油膜が欠損しやすい軸方向両端部での荷重が小さくなる。
また同様に、本発明の一つの態様では、上記クランクピン軸受部の中心線を通りかつ上記分割面に直交する断面において、クランクピン軸方向に沿った肉厚が、上記クランクピン軸受部の軸方向の長さよりも小さな部位を備える。この構成においても、アッパピンから入力された荷重が、クランクピン軸受部の軸方向中央部に主に伝達され、潤滑油膜が欠損しやすい軸方向両端部での荷重が小さくなる。
本発明のピストンクランク機構は、上記コントロールリンクの機関本体側の揺動支点位置を変化させることにより、可変圧縮比機構として構成することができるが、この場合、上記揺動支点位置の変化に拘わらずに、上記ピストンピンの中心と上記アッパピンの中心とを結ぶ直線の方向に上記アッパピンを投影してなる上記空間が、クランクピンと干渉しないことが望ましい。
この発明によれば、アッパピン用ピンボス部の変形がクランクピン軸受部に及ぼす影響が小さくなり、クランクピンとの間で潤滑油膜が確実に保持されて、摩耗や焼き付きが防止される。
以下、この発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明する。始めに、この発明のロアリンクが用いられるピストンクランク機構の概略を説明する。
図1は、この複リンク式ピストンクランク機構を可変圧縮比機構として構成した構成例を示す構成説明図である。この機構は、ロアリンク4とアッパリンク5とコントロールリンク10とを主体とした複リンク式ピストンクランク機構を備えている。
クランクシャフト1は、複数のジャーナル部2とクランクピン3とを備えており、シリンダブロック18の主軸受に、ジャーナル部2が回転自在に支持されている。上記クランクピン3は、ジャーナル部2から所定量偏心しており、ここにロアリンク4が回転自在に連結されている。カウンタウェイト15は、ジャーナル部2とクランクピン3とを接続するクランクウェブからクランクピン3とは反対側へ延びている。
上記ロアリンク4は、後述するように2部材に分割可能に構成されているとともに、略中央のクランクピン軸受部に上記クランクピン3が嵌合している。
アッパリンク5は、下端側がアッパピン6によりロアリンク4の一端に回動可能に連結され、上端側がピストンピン7によりピストン8に回動可能に連結されている。上記ピストン8は、燃焼圧力を受け、シリンダブロック18のシリンダ19内を往復動する。
ロアリンク4の運動を拘束するコントロールリンク10は、上端側がコントロールピン11によりロアリンク4の他端に回動可能に連結され、下端側が制御軸12を介して機関本体の一部となるシリンダブロック18の下部に回動可能に連結されている。詳しくは、制御軸12は、回転可能に機関本体に支持されているとともに、その回転中心から偏心している偏心カム部12aを有し、この偏心カム部12aに上記コントロールリンク10下端部が回転可能に嵌合している。上記制御軸12は、図示せぬエンジンコントロールユニットからの制御信号に基づいて作動する図示せぬ圧縮比制御アクチュエータによって回動位置が制御される。
ここで、上記シリンダ19は、図示するように、その中心線mが、クランクシャフト1の回転中心に対しコントロールピン11と反対側に比較的大きくオフセットした配置となっている。
上記のような複リンク式ピストンクランク機構を用いた可変圧縮比機構においては、上記制御軸12が圧縮比制御アクチュエータによって回動されると、偏心カム部12aの中心位置、特に、機関本体に対する相対位置が変化する。これにより、コントロールリンク10の下端の揺動支持位置が変化する。そして、上記コントロールリンク10の揺動支持位置が変化すると、ピストン8の行程が変化し、ピストン上死点(TDC)におけるピストン8の位置が高くなったり低くなったりする。これにより、機関圧縮比を変えることが可能となる。
次に、上記ロアリンク4の一実施例を図2に基づいて説明する。図2は、ロアリンク4を斜め上方から見た斜視図であって、このロアリンク4は、上記クランクピン3が嵌合する略中央のクランクピン軸受部21と、上記アッパピン6を保持する一端部のアッパピン用ピンボス部22と、上記コントロールピン11を保持する他端部のコントロールピン用ピンボス部23と、を備えている。そして、クランクピン3への組み立て性のために、上記クランクピン軸受部21の中心を通る分割面24に沿って、上記アッパピン用ピンボス部22を含むロアリンクアッパ31と、上記コントロールピン用ピンボス部23を含むロアリンクロア32と、に分割構成され、両者が、クランクピン軸受部21の両側にそれぞれ配置された2本のボルト33,34(図1参照)によって一体に締結されている。上記シリンダ19が上下方向に配置されているとすると、クランクケース内で上記ロアリンクアッパ31が上側に、上記ロアリンクロア32が下側に、それぞれ位置し、上記ボルト33,34は、いずれもクランクケースの下側から締め付けられる形となる。
上記アッパピン用ピンボス部22のピン孔22aには、アッパピン6が回転可能に保持される。ここに組み合わされるアッパリンク5は、下端のアッパピン軸受周辺が二股状に形成されており、二股の内側に、ロアリンク4側のアッパピン用ピンボス部22が回転可能に組み合わされる。
これに対し、コントロールピン11が回転可能に挿入されるピン孔23aを備えたコントロールピン用ピンボス部23は、二股状に構成されており、この二股の内側に、コントロールリンク10一端のピンボス部が回転可能に組み合わされる。
2本のボルト33,34は、いずれも、ロアリンクロア32側のボルト挿入孔(図示せず)を貫通し、かつ先端部が、ロアリンクアッパ31に形成された雌ねじ部(図示せず)に螺合しているが、アッパピン用ピンボス部22側に位置するボルト33に対する雌ねじ部は、アッパピン用ピンボス部22へ向かって延びることから、その先端が封止されている。これに対し、コントロールピン用ピンボス部23側に位置するボルト34用の雌ねじ部は、ロアリンクアッパ31を貫通しており、図2に示すように、ボルト34の先端が雌ねじ部の上端開口から僅かに突出している。
また、上記ロアリンク4の両側の端面に、アッパピン用ピンボス部22とクランクピン軸受部21との間を隔てるように凹部35が設けられており、この部分の肉厚(クランクピン軸方向の厚さ)は、クランクピン軸受部21の軸方向寸法よりも小さくなっている。なお、この実施例では、クランクピン軸受部21とコントロールピン用ピンボス部23との間にも、同様の凹部36が形成されている。
図3は、上記のように構成されたロアリンク4とアッパリンク5との位置関係を示しており、図の矢印51は、アッパリンク5の長手方向、詳しくはピストンピン7の中心とアッパピン6の中心とを結んだ線の方向を示し、この矢印51の方向に、アッパピン6の外径を投影した空間を、領域52として示す。クランクシャフト1が回転すると、ロアリンク4とアッパリンク5とはそれぞれ揺動運動するので、上記の矢印51の方向や領域52の位置は変化するが、ここでは、矢印51ひいては領域52がクランクピン3に最も近づいたときの位置関係を示しており、図示するように、上記の領域52とクランクピン3とが互いに干渉することはない。
従って、クランクピン3から矢印51の方向に沿ってロアリンク4に作用する荷重は、クランクピン軸受部21から外れた方向へ向かう形となり、アッパピン用ピンボス部22の変形に起因するクランクピン軸受部21の変形が小さくなる。また、図3のような位置関係を実現するために、必然的にアッパピン6とクランクピン3との間の軸間距離が大きくなり、この点からも双方の軸受部相互の変形の影響が少なくなる。
また、図4は、アッパピン6とクランクピン3とを通る断面における荷重伝達経路を示す説明図であって、爆発燃焼時に、アッパピン6から矢印F1のように荷重が作用し、これが矢印F2のようにクランクピン3に伝達されるが、上記実施例では、図4の(c)のように、クランクピン軸受部21の軸方向長さの中央部に主に荷重F2が作用する。特に、両側の凹部35により荷重伝達経路の一部が薄肉部となっているので、荷重F2は軸方向長さの中央部に集中し、クランクピン軸受部21の両端部に作用する荷重は小さくなる。従って、クランクピン軸受部21両端部の変形が抑制され、クランクピン3に対する所謂エッジ当たりが回避されるとともに、油膜圧力が高い軸方向中央部で荷重F2を確実に支承することができる。
さらに上記実施例では、ロアリンクアッパ31とロアリンクロア32との分割面24が、アッパリンク5からの最大荷重の方向に対しほぼ垂直となっている。従って、ボルト33,34に加わるせん断力が小さなものとなる。
次に、図5〜図7は、ロアリンク4の第2実施例を示している。この実施例は、特に、アッパピン用ピンボス部22が、アッパピン6の両端部を支持するように二股状をなしており、二股の内側にアッパリンク5の下端部が挟み込まれるようになっている。これにより、アッパリンク5の重量が軽減する。そして、このようにアッパピン用ピンボス部22を二股状としたことから、ボルト33に対応するロアリンクアッパ31側の雌ねじ部61がロアリンクアッパ31を上下に貫通し、その上端が、二股の間の谷間部分の底面に開口している。ボルト33の先端は、この雌ねじ部61の先端開口に達しており、軸方向に見て、雌ねじ部61の全てのねじ溝にボルト33のねじ山が噛み合っている。
このように構成することで、ボルト33の先端に対応する位置での雌ねじ部61の応力集中が緩和され、その耐久性が向上する。
また、この実施例においても、ロアリンク4の両側の端面に、凹部35,36が形成されており、荷重伝達経路の幅を狭めている。
従って、図4の(b)に荷重伝達経路を示すように、アッパピン用ピンボス部22全体の軸方向長さが長くなるにも拘わらず、凹部35によって、前述した(c)の場合と全く同様に、クランクピン軸受部21の中央部に主に荷重F2が作用するようになり、両端部での変形や潤滑不良が抑制される。なお、図4の(a)は、凹部35を備えていない比較例の場合の荷重伝達経路を示しており、この場合は、二股状をなすアッパピン用ピンボス部22からクランクピン軸受部21の両端部に荷重F2が多く伝達されるので、この両端部での変形が大となり、潤滑油膜が消失して、所謂エッジ当たりが生じる懸念がある。
次に、図8は、ロアリンク4の第3実施例を示している。この実施例は、第2実施例と同じく二股状のアッパピン用ピンボス部22を備えたものであって、特に、ロアリンク4の両側の端面に、より広範囲に亘って凹部71,72,73が形成されており、これらの凹部71,72,73がクランクピン軸受部21を全周に亘って囲んでいる。従って、アッパピン6やコントロールピン11からの荷重入力によるクランクピン軸受部21両端部の変形がより確実に抑制され、所謂エッジ当たりが防止される。
ロアリンクが用いられるピストンクランク機構の例を示す構成説明図。 本発明に係るロアリンクの一実施例を示す斜視図。 ロアリンクとアッパリンクとの位置関係を説明する説明図。 比較例(a)と第2実施例(b)と第1実施例(c)とにおける荷重伝達経路の説明図。 ロアリンクの第2実施例を示す斜視図。 そのボルト中心に沿った断面を示す断面斜視図。 雌ねじ部との噛み合い状態を示す要部の断面図。 ロアリンクの第3実施例を示す斜視図。
符号の説明
4…ロアリンク
21…クランクピン軸受部
22…アッパピン用ピンボス部
23…コントロールピン用ピンボス部
31…ロアリンクアッパ
32…ロアリンクロア

Claims (8)

  1. ピストンにピストンピンを介して一端が連結されたアッパリンクと、このアッパリンクの他端にアッパピンを介して連結され、かつクランクシャフトのクランクピンに連結されたロアリンクと、一端が機関本体側に揺動可能に支持され、かつ他端が上記ロアリンクにコントロールピンを介して連結されたコントロールリンクと、を備えてなる内燃機関のピストンクランク機構において、
    上記ロアリンクは、上記クランクピンが嵌合する略中央のクランクピン軸受部と、上記アッパピンを保持する一端部のアッパピン用ピンボス部と、上記コントロールピンを保持する他端部のコントロールピン用ピンボス部と、を備えるとともに、上記クランクピン軸受部の中心を通る分割面に沿って、上記アッパピン用ピンボス部を含むロアリンクアッパと、上記コントロールピン用ピンボス部を含むロアリンクロアと、に分割構成され、かつ上記クランクピン軸受部の両側に配置した少なくとも2本のボルトによって上記ロアリンクアッパと上記ロアリンクロアとが締結されており、さらに、上記クランクピン軸受部を挟んでアッパピン用ピンボス部側に位置する上記ボルトの延長線上に上記アッパピン用ピンボス部が位置するように上記分割面が設定されており、
    クランクシャフトの回転動作中、上記ピストンピンの中心と上記アッパピンの中心とを結ぶ直線の方向に上記アッパピンを投影してなる空間が、クランクピンと干渉しないようにリンクジオメトリが構成されていることを特徴とする内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
  2. 上記アッパピン用ピンボス部は、アッパピン両端部を支持する二股状をなしていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
  3. ロアリンクアッパの二股状をなすアッパピン用ピンボス部の間の谷間部分に雌ねじ部が設けられており、ロアリンクロアを貫通したボルトが螺合していることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
  4. 上記雌ねじ部の先端が上記谷間部分に開口しており、軸方向に雌ねじ部の全てのねじ溝にボルトのねじ山が噛み合っていることを特徴とする請求項3に記載の内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
  5. 上記ロアリンクアッパと上記ロアリンクロアとの分割面が、上記アッパピンが受ける最大荷重の方向に対しほぼ垂直であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
  6. 上記ロアリンクアッパは、上記アッパピン用ピンボス部と上記クランクピン軸受部との間に、クランクピン軸方向に沿った肉厚が、上記クランクピン軸受部の軸方向の長さよりも小さな部位を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
  7. 上記クランクピン軸受部の中心線を通りかつ上記分割面に直交する断面において、クランクピン軸方向に沿った肉厚が、上記クランクピン軸受部の軸方向の長さよりも小さな部位を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
  8. 上記コントロールリンクの機関本体側の揺動支点位置を変化させることにより上記ピストンクランク機構が可変圧縮比機構を構成しており、上記揺動支点位置の変化に拘わらずに、上記ピストンピンの中心と上記アッパピンの中心とを結ぶ直線の方向に上記アッパピンを投影してなる上記空間が、クランクピンと干渉しないことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
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