JP2005180657A - 内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク - Google Patents

内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク Download PDF

Info

Publication number
JP2005180657A
JP2005180657A JP2003425816A JP2003425816A JP2005180657A JP 2005180657 A JP2005180657 A JP 2005180657A JP 2003425816 A JP2003425816 A JP 2003425816A JP 2003425816 A JP2003425816 A JP 2003425816A JP 2005180657 A JP2005180657 A JP 2005180657A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lower link
pin
link
internal combustion
combustion engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003425816A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4380321B2 (ja
Inventor
Naoki Takahashi
直樹 高橋
Shunichi Aoyama
俊一 青山
Kenji Ushijima
研史 牛嶋
Katsuya Mogi
克也 茂木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP2003425816A priority Critical patent/JP4380321B2/ja
Publication of JP2005180657A publication Critical patent/JP2005180657A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4380321B2 publication Critical patent/JP4380321B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)

Abstract

【課題】 クランクピンとコントロールピンによって大きな曲げ荷重の作用するロアリンクアッパ部品のコントロールピン寄りのボルト挿通孔周辺部に応力集中が生じないようし、この部分の強度確保を容易かつ確実なものとする。
【解決手段】 ロアリンクを、アッパピン用ピンボス部5を有する部品6と、コントロールピン用ピンボス部7を有する部品8から構成し、両部品6,8の合わせ面に、クランクピンが嵌合する軸受ハウジング2を半割構造として形成する。両部品6,8は、両者の接合面のうちの、軸受ハウジング2を挟んでアッパピン寄り部位とコントロールピン寄り部位で夫々ボルト9,10によって締結する。後者のボルト10は、その頭部が部品6側に位置されるように、同部品6側から締結する。これにより、部品6のボルト挿通孔14はねじの噛合い力が大きく作用しない形状とすることができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、レシプロ式内燃機関のピストンクランク機構、特に複リンク式のピストンクランク機構におけるロアリンクに関する。
レシプロ式内燃機関のピストンピンとクランクピンとの間を複リンク式のピストンクランク機構で連結した従来技術として、特許文献1および特許文献2が公知となっている。これらは、いずれも、ピストンのピストンピンに連結されるアッパリンクと、このアッパリンクとクランクシャフトのクランクピンとを連結するロアリンクと、一端が機関本体側に揺動可能に支持され、かつ他端が前記ロアリンクに連結されるコントロールリンクと、を備えている。そして、前記アッパリンクと前記ロアリンクとは、アッパピンを介して互いに回転可能に連結され、前記コントロールリンクと前記ロアリンクとは、コントロールピンを介して互いに回転可能に連結されている。
典型的なロアリンクの形状は、例えば特許文献1の図1あるいは特許文献2の図4に示されている。
このような複リンク式のピストンクランク機構におけるロアリンクは、ピストンが受けた燃焼圧力をアッパリンクを介してアッパピンより受け取り、コントロールピンを支点とする一種の”てこ”のような動作でクランクピンに力を伝達する(ただし、吸入・圧縮・燃焼・排気のエンジンの各行程に応じて支点と力点の関係は異なる。)。したがって、ロアリンクは、アッパピン、コントロールピンおよびクランクピンを、それぞれ回転可能に保持しつつ、各ピンから入力を受けた際にもこれらの位置関係を保つだけの強度・剛性が必要である。そのため、ロアリンクは、アッパピン、コントロールピンおよびクランクピンを回転可能に保持する軸受ハウジング部あるいはピンボス部を、部材として一体にした形状をなしている。また、クランクシャフトに対する組み立て性を確保するために、クランクピンの軸受ハウジング部は、半円状の孔を有する部品二つをボルトで互いに締結する構成となっている。
また、ロアリンクは、クランクピンの軌跡円上を並進移動しつつクランクピン中心を軸に揺動運動する運動部品であり、その質量と慣性モーメントが大きいほど他の主運動部品や機関本体に対して大きな慣性力を付与することになる。したがって、ロアリンクは、強度上の要求に加えて、可能な限り軽量にする必要がある。また、ロアリンクの重心位置によっては上述の揺動運動によって大きな慣性力を発生することになる。揺動運動による慣性力を低減するためには、特許文献3で説明されている通り、一般的にはロアリンクの重心位置はクランクピン中心に近いことが望ましい。ただし、他の運動部品の揺動運動による慣性力との相殺効果を狙う場合には、クランクピン中心と厳密に一致する場所ではなく若干ずれた位置が望ましい場合もあり得る。
特開2001−227367号公報 特開2002−61501号公報 特開2002−129995号公報
ところで、前記のロアリンクの具体的構造として、図4,図5に示すように、アッパピン用ピンボス部5を有し、かつクランクピンが嵌合する軸受ハウジング2の半割部の一方を有するロアリンクアッパ部品6と、コントロールピン用ピンボス部7を有し、かつ前記軸受ハウジング2の半割部の他方を有するロアリンクロア部品8とに分割して構成し、ロアリンクアッパ部品6とロアリンクロア部品8とを、両者の接合面のうちの、軸受ハウジング2を間に挟んでアッパピン寄りの部位4Aとコントロールピン寄りの部位4で夫々ボルト9,10によって締結することが検討されている。
この図4,図5に示すロアリンク1の場合、軸受ハウジング2の両側に配置されるボルト9,10は、いずれも頭部が下方側に向くようにロアリンクロア部品8側から締め込まれ、ボルト9,10の各先端側がロアリンクアッパ部品6の袋状のねじ穴11,124に螺合されている。
しかし、このような構造のロアリンク1においては、以下のような課題が存在する。
例えば、内燃機関の燃焼行程においてロアリンク1に入力される力を考慮すると、アッパピン用ピンボス部5からは燃焼荷重121が入力され、ロアリンク1がクランクピンに燃焼荷重を伝達した反作用122が軸受ハウジング2から入力され、ロアリンク1の運動姿勢を制御するための力123がコントロールピン用ピンボス部7から入力される。この際、クランクピンからの入力122とコントロールピンからの入力123に着目すると、両者は互いにおよそ反対方向の力となるが、それによりボルト10が図中下方に引っ張られることになる。そして、ボルト10がこのように引っ張られた際にロアリンクアッパ部品6とロアリンクロア部品8が離れるのを防止するために、ボルト9,10には予め充分大きな軸力が与えられているが、この軸力に加えて上記の引っ張り力が作用することによって、ロアリンクアッパ部品6側のねじ穴124のねじ山125には図中下方に向かう大きな力が作用する。
また、ロアリンクアッパ部品6のみに着目すれば、クランクピンからの力122と前記の引っ張り力によって、ロアリンクアッパ部品6が軸受ハウジング2を支点にして左斜め下方に曲げられようとするために、ねじ穴124のねじ山125付近には曲げによる応力も作用する。
したがって、このロアリンク1の構造においては、前記の引っ張り力と曲げ力とが合成されることによってねじ山125付近には複雑な応力場が形成され、充分な強度を確保するのが難しいというのが実情である。
なお、ロアリンク1はロアリンクアッパ部品6とロアリンクロア部品8との合わせ面と夫々の荷重121〜123のなす角度が直角にはならず、これらの荷重121〜123を受けた際に合わせ面にずれを発生させるような分力が作用する。そして、このように合わせ面にずれが発生すると微動摩耗等のトラブルが発生したり、軸受ハウジング2の真円度が悪化して摩擦抵抗の増大を招く等の不具合を招くため、このような観点からもボルト9,10の軸力(締め付け力)をより大きくしたいという要求があり、このような要求を満たすためにも前記のねじ山125付近の強度確保が一つのネックとなっている。
この発明は、ピストンにピストンピンを介して一端が連結されたアッパリンクと、このアッパリンクの他端にアッパピンを介して連結され、かつクランクシャフトのクランクピンに連結されたロアリンクと、一端が機関本体側に揺動可能に支持され、かつ他端が前記ロアリンクにコントロールピンを介して連結されたコントロールリンクと、を備えてなる内燃機関のピストンクランク機構を前提としており、そのロアリンクの構造を改良したものである。
本発明のロアリンクは、ロアリンクアッパ部品とロアリンクロア部品とに分割して構成したものであり、その両部品は、両者の接合面のうちの、軸受ハウジング部を間に挟んでアッパピン寄りの部位とコントロールピン寄りの部位で夫々ボルトによって締結し、コントロールピン寄りに配置されるボルトは、その頭部がロアリンクアッパ部品側に位置されるように、同ロアリンクアッパ部品側から締結するようにした。
本発明によれば、コントロールピン寄りに配置されるボルトがロアリンクアッパ部品側から締結されるため、ロアリンクアッパ部品のコントロールピン寄りのボルト挿通孔をねじ山のない、若しくは、ボルトとの噛合いの少ない孔形状とすることができる。したがって、クランクピンとコントロールピンによって大きな曲げ荷重の作用するロアリンクアッパ部品のコントロールピン寄りのボルト挿通孔周辺部に応力集中が生じにくくなり、この部分の強度確保が容易かつ確実になる。
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明に係るロアリンク101を示している。このロアリンク101は、前述した特許文献1や特許文献2によって公知となっている複リンク式のピストンクランク機構に用いられるものであり、図示せぬアッパリンクとコントロールリンクとクランクピン(クランクシャフト)との三者を互いに連結する部品である。コントロールリンクのロアリンク101と逆側の端部は制御軸上の偏心カムに回動可能に支持され、制御軸は機関運転条件に応じて回動制御されるようになっている。尚、この実施形態においては、偏心カム、制御軸、制御軸を回動するアクチュエータ等によって機関圧縮比を変更・制御する可変圧縮比手段が構成されている。そして、この可変圧縮比手段は軽負荷条件では機関圧縮比を高くするようになっている。
図1は、ロアリンク101を厚さ方向(クランクシャフト軸方向)の中心面(図3の上面図におけるA−A線に沿った面)で切断した断面図であり、図2は、このロアリンク101をクランクシャフトの軸方向から見た正面図、図3は、このロアリンク101の上面図である。
ロアリンク101は、クランクピンへの組み立て性のために、アッパピン用ピンボス部5を有するロアリンクアッパ部品6と、コントロールピン用ピンボス部7を有するロアリンクロア部品8とに分割して構成され、両者が一対のボルト9,10によって締結されている。そして、図示せぬシリンダが上下に配置されているとすると、クランクケース内で前記ロアリンクアッパ部品6は上側に、前記ロアリンクロア部品8は下側にそれぞれ位置している。
ロアリンク101は、クランクピンが嵌合される軸受ハウジング2の中心軸3を通る面(接合面)でロアリンクアッパ部品6とロアリンクロア部品8に分割され、軸受ハウジング2は、半割り構造としてその半割部の一方がロアリンクアッパ部品6に、他方がロアリンクロア部品8に夫々形成されている。両部品6,8を結合するボルト9,10は、両者の接合面のうちの、軸受ハウジング2を間に挟んでアッパピン寄り部位4Aとコントロールピン寄り部位4に配置されており、アッパピン寄りのボルト9は、ロアリンクロア部品8の下面側から挿入され、ロアリンクアッパ部品6に形成された袋状のねじ孔111に螺合されている。一方で、コントロールピン寄りのボルト10は、ロアリンクアッパ部品6の上面側から挿入され、ロアリンクロア部品8に形成されたねじ孔12に螺合されている。
なお、図3の上面図からわかるように、アッパピン用ピンボス部5はロアリンク101の厚さ方向の中心面16を貫通するように一ヵ所に形成されており、コントロールピン用ピンボス部7は中心面16を間に挟んで対向する二ヶ所に分離して形成されている。つまり、コントロールピン用ピンボス部7は二股構造となっており、この二股の内側の溝状の空間17に、図示せぬコントロールリンクの一端部が配置されるようになっている。
このロアリンク101が、図4,図5に示すロアリンク1のように、燃焼時の荷重121〜123を受けると、ロアリンクアッパ6部品とロアリンクロア部品8が分離させられようとするが、ボルト9,10によってその分離が阻止される。この際、コントロールピン側のボルト10は、ロアリンクロア部品8側のねじ孔12のねじ山と噛合う部分とロアリンクアッパ部品6側の座面13との間で引っ張り荷重を受けるが、反対にロアリンクアッパ部品6のボルト挿通孔14の周辺部は両部品6,8の接合面と座面13との間で圧縮荷重を受けることになる。なお、ボルト挿通孔14はねじ山のない若しくはねじの噛み合いの少ない孔形状となっている。
この実施形態のロアリンク101は、ロアリンクアッパ部品6側のボルト挿通孔14が噛合いによる応力が作用しにくい形状になっていることに加え、ボルト挿通孔14の周辺部に作用するボルト10による圧縮力が部材の厚さ全体にわたって略均一となるため、ロアリンクアッパ部品6側のボルト挿通孔14周辺部の応力集中を確実に防止することができる。
なお、ロアリンクロア部品8側のねじ孔12には、図3,4に示したロアリンク1におけるロアリンクアッパ部品6側のねじ穴124と同様の応力集中等の問題が発生することが考えられるが、以下の理由によってその問題発生は少なくなっている。
まず、第1に、燃焼時における入力荷重の向きがロアリンクロア部品8側の方がロアリンクアッパ部品6側よりも有利になっており、第2に、コントロールピン用ピンボス部7を支えるために軸受ハウジング2と同ピンボス部7との間に大きなリブ15が設けられ、その周辺部の強度・剛性が充分に確保されているため、ロアリンクロア部品8のねじ孔12の周辺部には応力集中が生じにくい。
さらに、第3に、ロアリンクロア部品8のねじ孔12は、二股状のコントロールピン用ピンボス部5の間の空間17に向かって貫通しており、袋状に形成されていないため、ボルト10の先端部が螺合される部位の近傍に応力が集中しにくくなる。
また、このロアリンク101においては、アッパピン寄りのボルト9の頭部がロアリンクロア部品8の下面側に配置される一方で、コントロールピン寄りのボルト10の頭部がアッパリンク部品6の上面側に配置されているため、両ボルト9,10の頭部が軸受ハウジング2を挟んで略対称の位置になり、ロアリンク101全体の重心位置をクランクピン中心軸3に近づけて、慣性力を抑制するうえで有利となる。この特性は、換言すれば、ボルト10のサイズを拡大した場合にもボルト頭部による重量アンバランスが小さいということであり、ロアリンクアッパ部品6とロアリンクロア部品8をより強固に締結するためにボルトサイズを拡大する上で有利となる。
さらにまた、各ボルト10,9の頭部が当接するロアリンクアッパ部品6側の座面13とロアリンクロア部品8側の座面18の周囲には、軸受ハウジング2側の屹立ブロック部分から連続するように補強リブ19,20が夫々設けられている。このリブ19,20が設けられていることにより、ロアリンク101がピストンからの燃焼荷重や各運動部品の慣性荷重を受けた際に、軸受ハウジング2や各ピンボス部5,7からの荷重によりロアリンクアッパ部品6とロアリンクロア部品8が変形するのを抑制することができる。特に、各座面13,18の軸受ハウジング2よりの隅部21,22を支点として各部材が曲げ変形し、隅部21,22に応力集中が生じるのを効果的に防止することができる。
今、仮に補強リブ19,20を設けなかったと仮定すると、上記の隅部21,22の応力集中を避けるためにロアリンク全体の肉厚を厚くして、各座面13,18から両部品6,8の接合面までの距離を大きくしなければならない。この場合、ロアリンク全体の重量や慣性モーメントが増大し慣性力抑止上不利になるが、この実施形態のように補強リブ19,20を設けることにより、充分な強度と剛性を確保したまま各座面13,18から接合面までの距離を小さくして、ロアリンク101の小型化を図ることができる。なお、補強リブ19は、図3に示すようにロアリンクアッパ部品6の軸受ハウジング2側からボルト10の中心軸線23よりも外側(図中右側)まで延出しており、これによって座面13付近の補強効果が充分に得られるようになっている。
また、ボルト9,10の頭部は、図3に示すように、内周が六角形状の凹部からなる操作穴30が形成されており、この操作穴30に六角形状の工具を挿入してボルト10を回転させる構造となっている。ボルトの頭部の外形を六角形状にし、六角形状の凹部を備えた工具によってボルトの頭部を回転させることも考えられるが、この場合、ボルトの頭部の外側に工具を介在させるための充分な空間を確保しなければならないため、補強リブとボルトの頭部の間のクリアランスを大きくせざるを得ない。この場合、補強リブの厚さが制限されたり、ボルトの頭部の大きさ、ひいては、ボルトねじ部の太さが制限されるおそれがあるが、この実施形態のものはスペース効率に優れており、限られた空間内に太いボルト9,10を設置することができる。したがって、ロアリンクアッパ部品6とロアリンクロア部品8をより強固に締結するうえで有利である。
なお、この実施形態ではボルト9,10を回転させるための操作穴30の形状を六角形状としたが、これらのボルト9,10は大きな軸力を発生させる必要があり、大トルクで締め付けなければならないために、操作穴30を大トルクでの締め付けの可能な六角形状以外の変形多角形状に形成することも可能である。
次に、各請求項の発明に特有な作用効果について列記する。
請求項2の発明によれば、コントロールピン寄りに配置されるボルトの頭部がロアリンクアッパ部品側に位置され、アッパピン寄りに配置されるボルトの頭部がロアリンクロア部品側に位置されることになるため、両側のボルトの頭部が軸受ハウジングを挟んで略対称となり、ロアリンクの重心位置を他の部品への慣性力の伝達を最小にする上で最適な位置に近づけることが可能となる。
請求項3の発明によれば、ボルトの先端側が螺合されるロアリンクロア部品のコントロールピン寄りのねじ孔が袋形状でないため、ねじ孔のボルト先端側螺合部における応力集中を有効に回避することができる。
請求項4の発明によれば、軸受ハウジングと各ピンボス部からの逆向きの荷重入力によってロアリンクを曲げるような荷重が作用した場合であっても、ボルトの座面の角部からロアリンクが座屈変形するのを補強リブによって確実に規制することができる。
請求項5の発明によれば、補強リブが各ボルトの中心軸線よりもクランクピン中心から離間する方向に延出するため、各ピンボス部からの荷重入力による座屈変形をより効果的に防止することができる。換言すれば、ロアリンクの曲げ変形に対して充分な強度と剛性を確保するという制約条件の中において、ボルト頭部の座面をロアリンクアッパ部品とロアリンクロア部品の接合面により近づけることが可能になる。したがって、ボルト頭部の配置空間も含めてロアリンクをより小型にすることが可能になり、重量と慣性モーメントの低減ひいては慣性力の低減を図ることができる。
請求項6の発明によれば、ボルトの頭部の外側に工具を嵌合してボルトをねじ操作する場合に比較して、工具が補強リブと干渉しにくくなる。したがって、ボルトの頭部を大きくし、ひいてはボルト軸部を太くすることが可能となるため、ロアリンクアッパ部品とロアリンクロア部品をより強力な軸力で締め付け、両部品の接合面の口開きやずれといった問題を確実に回避することができる。
本発明の一実施形態を示す図3のA−A線に沿った断面図。 同実施形態のロアリンクをクランクシャフト軸方向から見た正面図。 同実施形態のロアリンクの上面図。 本発明の開発段階で考え出されたロアリンクをクランクシャフト軸方向から見た正面図。 同ロアリンクの縦断面図。
符号の説明
2…軸受ハウジング
5…アッパピン用ピンボス部
6…ロアリンクアッパ部品
7…コントロールピン用ピンボス部
8…ロアリンクロア部品
9,10…ボルト
12…ねじ孔
19,20…補強リブ
30…操作穴
101…ロアリンク

Claims (8)

  1. ピストンにピストンピンを介して一端が連結されたアッパリンクと、このアッパリンクの他端にアッパピンを介して連結され、かつクランクシャフトのクランクピンに連結されたロアリンクと、一端が機関本体側に揺動可能に支持され、かつ他端が前記ロアリンクにコントロールピンを介して連結されたコントロールリンクと、を備えてなる内燃機関のピストンクランク機構において、
    前記ロアリンクは、
    前記アッパピンを保持するアッパピン用ピンボス部を有し、かつ前記クランクピンが嵌合する軸受ハウジング部の半割部の一方を有するロアリンクアッパ部品と、
    前記コントロールピンを保持するコントロールピン用ピンボス部を有し、かつ前記クランクピンが嵌合する軸受ハウジング部の半割部の他方を有するロアリンクロア部品と、に分割して構成し、
    前記ロアリンクアッパ部品とロアリンクロア部品とは、両者の接合面のうちの、前記軸受ハウジング部を間に挟んでアッパピン寄り部位とコントロールピン寄り部位で夫々ボルトによって締結し、
    前記コントロールピン寄りに配置されるボルトは、その頭部がロアリンクアッパ部品側に位置されるように、同ロアリンクアッパ部品側から締結することを特徴とする内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
  2. 前記アッパピン寄りに配置されるボルトは、その頭部がロアリンクロア部品側に位置されるように、同ロアリンクロア部品側から締結することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
  3. 前記コントロールピン寄りに配置されるボルトの先端側が螺合されるロアリンクロア部品のねじ孔は貫通していることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
  4. 前記ロアリンクアッパ部品とロアリンクロア部品の前記各ボルトの頭部が当接する座面の周域には、各座面と垂直に延出する補強リブを形成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
  5. 前記補強リブは、ボルトの中心軸線よりもクランクピン中心から離間する方向に延出するように形成したことを特徴とする請求項4に記載の内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
  6. 前記ボルトの頭部には、ねじ操作用の多角形工具が嵌合される操作穴を形成したことを特徴とする請求項4または5に記載の内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
  7. 前記コントロールリンクの一端の揺動支点位置を機関運転条件に応じて変更することにより、機関圧縮比を変更・制御する可変圧縮比手段を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
  8. 前記可変圧縮比手段は、軽負荷条件では機関圧縮比を高くすることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク。
JP2003425816A 2003-12-22 2003-12-22 内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク Expired - Lifetime JP4380321B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003425816A JP4380321B2 (ja) 2003-12-22 2003-12-22 内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003425816A JP4380321B2 (ja) 2003-12-22 2003-12-22 内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005180657A true JP2005180657A (ja) 2005-07-07
JP4380321B2 JP4380321B2 (ja) 2009-12-09

Family

ID=34785565

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003425816A Expired - Lifetime JP4380321B2 (ja) 2003-12-22 2003-12-22 内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4380321B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1835146A2 (en) * 2006-03-15 2007-09-19 Nissan Motor Co., Ltd. Piston crank mechanism
JP2008208783A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Nissan Motor Co Ltd リンク機構の軸受構造
JP2016070154A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 日産自動車株式会社 複リンク式ピストン−クランク機構を備えた内燃機関の製造方法
KR20180043362A (ko) 2015-09-16 2018-04-27 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 로어 링크의 볼트 체결 방법
JP2019132176A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 日産自動車株式会社 内燃機関の可変圧縮比機構におけるロアリンク

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110284966B (zh) * 2019-06-28 2021-04-20 长城汽车股份有限公司 下连杆及具有其的发动机
WO2020259371A1 (zh) * 2019-06-28 2020-12-30 长城汽车股份有限公司 下连杆、具有其的发动机

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1835146A2 (en) * 2006-03-15 2007-09-19 Nissan Motor Co., Ltd. Piston crank mechanism
JP2007247481A (ja) * 2006-03-15 2007-09-27 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク
JP4730152B2 (ja) * 2006-03-15 2011-07-20 日産自動車株式会社 内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク
EP1835146A3 (en) * 2006-03-15 2012-04-25 Nissan Motor Co., Ltd. Piston crank mechanism
JP2008208783A (ja) * 2007-02-27 2008-09-11 Nissan Motor Co Ltd リンク機構の軸受構造
JP2016070154A (ja) * 2014-09-30 2016-05-09 日産自動車株式会社 複リンク式ピストン−クランク機構を備えた内燃機関の製造方法
KR20180043362A (ko) 2015-09-16 2018-04-27 닛산 지도우샤 가부시키가이샤 로어 링크의 볼트 체결 방법
EP3351765A4 (en) * 2015-09-16 2018-10-10 Nissan Motor Co., Ltd. Bolt fastening method for lower link
US10690048B2 (en) 2015-09-16 2020-06-23 Nissan Motor Co., Ltd. Bolt fastening method for lower link
JP2019132176A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 日産自動車株式会社 内燃機関の可変圧縮比機構におけるロアリンク
JP7109202B2 (ja) 2018-01-31 2022-07-29 日産自動車株式会社 内燃機関の可変圧縮比機構におけるロアリンク

Also Published As

Publication number Publication date
JP4380321B2 (ja) 2009-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1914405B1 (en) Piston crank mechanism of reciprocating internal combustion engine
US6684828B2 (en) Variable compression ratio mechanism for reciprocating internal combustion engine
JP4779635B2 (ja) 内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク
US7290507B2 (en) Lower link for piston crank mechanism of engine
JP4730152B2 (ja) 内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク
JP4380321B2 (ja) 内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク
JP2010216276A (ja) 可変圧縮比機構
JP2008208783A (ja) リンク機構の軸受構造
JP2007239497A (ja) シリンダブロックへのベアリングキャップ構造体の締結構造
JP2004124776A (ja) 内燃機関の可変圧縮比機構及びリンク部品
JP4148046B2 (ja) 内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク
KR101554379B1 (ko) 피스톤 베어링 장치
JP4506340B2 (ja) 内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク
CN110284966B (zh) 下连杆及具有其的发动机
CN210003388U (zh) 下连杆及具有其的发动机
JP4259214B2 (ja) 内燃機関の可変圧縮比機構
JP2007192064A (ja) 内燃機関
JP4654514B2 (ja) レシプロ式内燃機関のピストンクランク機構
WO2019171098A1 (ja) 可変圧縮比内燃機関
JP4858246B2 (ja) リンク組立体
JP2004124777A (ja) 内燃機関のリンク組立部品
JP7335195B2 (ja) 内燃機関のロアリンク
CN210484535U (zh) 下连杆及具有其的发动机
JP2010133312A (ja) 複リンク式ピストンクランク機構を備えた内燃機関
JP2006046615A (ja) 内燃機関のピストンクランク機構におけるロアリンク

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090901

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090914

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4380321

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121002

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131002

Year of fee payment: 4

EXPY Cancellation because of completion of term