JP6065599B2 - リードフレームの多面付け体、樹脂付きリードフレームの多面付け体、光半導体装置の多面付け体 - Google Patents
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Description
このような光半導体装置の中には、端子部を覆う樹脂層が、光半導体素子を囲むようにして、光半導体素子の搭載面から突出するようにリフレクタが形成され、光半導体素子から発光する光の方向等を制御するものがある。このような光半導体装置は、多面付けされたリードフレーム(リードフレームの多面付け体)に樹脂層を形成して樹脂付きリードフレームの多面付け体を作製し、光半導体素子を電気的に接続し、透明樹脂層を形成して、パッケージ単位に切断することによって製造される。
ここで、このリードフレームは、銅などの金属により形成され、樹脂層は、熱硬化性樹脂等の樹脂により形成される。そのため、リードフレームの多面付け体には、リフレクタが形成される側の面が、その面とは反対側の面に比べ樹脂が多く形成されるため、この樹脂層の硬化過程において、金属及び樹脂の線膨張率の差によって、樹脂付きリードフレームの多面付け体に反りが生じてしまう場合があった。
第2の発明は、第1の発明のリードフレームの多面付け体(MS)において、前記段部(D)は、前記枠体(F)の四隅を避けるようにして形成されること、を特徴とするリードフレームの多面付け体である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明のリードフレームの多面付け体(MS)において、前記段部(D)は、前記枠体(F)の外周縁を避けるようにして形成されること、を特徴とするリードフレームの多面付け体である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明のいずれかのリードフレームの多面付け体(MS)において、前記段部(D)は、前記リードフレーム(10)の互いに対向する前記端子部(11、12)間の領域(S)の延長部分と前記枠体(F)とが交差する位置に形成されること、を特徴とするリードフレームの多面付け体である。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明までのいずれかのリードフレームの多面付け体(MS)において、前記段部(D)は、多面付けされる前記各リードフレーム(10)間の領域の延長部分と前記枠体(F)とが交差する位置に形成されること、を特徴とするリードフレームの多面付け体である。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかのリードフレームの多面付け体(MS)において、前記枠体(F)は孔部(H)を有し、前記段部(D)は、前記孔部及びその外周縁を避けるようにして形成されること、を特徴とするリードフレームの多面付け体である。
第7の発明は、第1の発明から第6の発明までのいずれかのリードフレームの多面付け体(MS)と、前記端子部(11、12)の外周側面及び前記端子部間に形成され、また、前記リードフレーム(10)の前記光半導体素子(2)が接続される側の面に突出して形成される樹脂層(20)とを備え、前記樹脂層は、前記枠体(F)の段部(D)にも形成されること、を特徴とする樹脂付きリードフレームの多面付け体(R)である。
以下、図面等を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は、第1実施形態の光半導体装置1の全体構成を示す図である。
図1(a)は、光半導体装置1の平面図を示し、図1(b)は、光半導体装置1の側面図を示し、図1(c)は、光半導体装置1の裏面図を示す。図1(d)は、図1(a)のd−d断面図を示す。
図2は、第1実施形態のリードフレームの多面付け体MSの全体図である。
図3は、第1実施形態のリードフレームの多面付け体MSの詳細を説明する図である。
図3(a)、図3(b)は、それぞれリードフレームの多面付け体MSの図2のa部拡大の平面図、裏面図を示し、図3(c)、図3(d)は、それぞれ図3(a)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
図4は、第1実施形態の光反射樹脂層20が形成された樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの詳細を説明する図である。
図4(a)、図4(b)は、それぞれ、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの平面図、裏面図を示し、図4(c)、図4(d)は、それぞれ図4(a)のc−c断面図と、d−d断面図を示す。
各図において、光半導体装置1の平面図における左右方向をX方向、上下方向をY方向、厚み方向をZ方向とする。
光半導体装置1は、多面付けされたリードフレーム10(図2参照)に光反射樹脂層20を形成して樹脂付きリードフレームの多面付け体R(図4参照)を作製し、LED素子2を電気的に接続し、透明樹脂層30を形成して、パッケージ単位に切断(ダイシング)することによって同時に複数製造される(詳細は後述する)。
LED素子2は、発光層として一般に用いられるLED(発光ダイオード)の素子であり、例えば、GaP、GaAs、GaAlAs、GaAsP、AlInGaP等の化合物半導体単結晶、又は、InGaN等の各種GaN系化合物半導体単結晶からなる材料を適宜選ぶことにより、紫外光から赤外光に渡る発光波長を選択することができる。
端子部11、12は、それぞれ導電性のある材料、例えば、銅、銅合金、42合金(Ni40.5%〜43%のFe合金)等により形成されており、本実施形態では、熱伝導及び強度の観点から銅合金から形成されている。
端子部11、12は、図3に示すように、互いに対向する辺の間に空隙部Sが形成されており、電気的に独立している。端子部11、12は、1枚の金属基板(銅版)をプレス又はエッチング加工することにより形成されるため、両者の厚みは同等である。
端子部12は、その表面にLED素子2のボンディングワイヤ2aが接続されるLED端子面12aが形成され、また、その裏面に外部機器に実装される外部端子面12bが形成される、いわゆるリード側端子部を構成する。
端子部11、12は、その表面及び裏面にめっき層Cが形成されており(図5(e)参照)、表面側のめっき層Cは、LED素子2の発する光を反射する反射層としての機能を有し、裏面側のめっき層Cは、外部機器に実装されるときの半田の溶着性を高める機能を有する。
凹部Mは、リードフレーム10の裏面側から見て、各端子部11、12の外周部に形成された窪みであり、その窪みの厚みは、端子部11、12の厚みの1/3〜2/3程度に形成されている。
連結部13は、端子部11、12を形成する各辺のうち、端子部11、12が対向する辺を除いた辺に形成されている。
連結部13cは、端子部12の上側の辺と、上側に隣接する他のリードフレーム10の端子部12の下側の辺とを接続し、また、端子部12の下側の辺と、下側に隣接する他のリードフレーム10の端子部12の上側の辺とを接続する。枠体Fに隣接する端子部12に対しては、連結部13cは、端子部12の上側又は下側の辺と、枠体Fとを接続している。
具体的には、連結部13dは、端子部12の上側の辺と、上側に隣接する他のリードフレーム10の端子部11の下側の辺とを接続し、また、端子部11の下側の辺と、下側に隣接する他のリードフレーム10の端子部12の上側の辺とを接続する。また、枠体Fに隣接する端子部11、12に対しては、連結部13dは、端子部12の上側の辺又は端子部11の下側の辺と、枠体Fとを接続している。
また、光反射樹脂層20が形成されたリードフレーム10の裏面には、図4(b)に示すように、矩形状の外部端子面11b、12bが表出することとなり、光半導体装置1の外観を向上させることができることに加え、半田で基板に実装する場合に、基板側への半田印刷を容易にしたり、半田を均一に塗布したり、リフロー後に半田内へのボイドの発生を抑制したりすることができる。また、光半導体装置1の面内(XY平面内)の中心線に対して線対称であることから、熱応力等に対する信頼性を向上させることができる。
枠体Fは、リードフレーム10の集合体G毎に、リードフレーム10を固定する部材である。枠体Fは、図3(b)〜図3(d)に示すように、その裏面全面が、端子部11、12の外部端子面11b、12bに対して窪むように段部Dが形成されている。より具体的には、枠体Fの段部Dは、その窪んだ面が、連結部13の裏面と同一平面を形成するように形成されている。
また、光反射樹脂層20には、リードフレーム10の表面(LED素子2が載置される側の面)に、LED素子2から発光する光の方向等を制御するリフレクタ20aが形成されている。リフレクタ20aは、端子部11、12のLED端子面11a、12aを囲むようにして、リードフレーム10の表面側に突出しており、LED端子面11aに接続されるLED素子2から発光する光を反射させて、光半導体装置1から光を効率よく照射させる。リフレクタ20aは、その厚み(高さ)寸法が、LED端子面11aに接続されるLED素子2の厚み寸法よりも大きい寸法で形成される。
ここで、リードフレーム10は銅などの金属により形成され、光反射樹脂層20は熱硬化性樹脂等の樹脂により形成され、また、両者の材料の線膨張率には差がある。リードフレームの多面付け体MSは、上述したように表面側にリフレクタ20aが形成されることから裏面側に比べ表面側に樹脂が多く形成される。そのため、仮に、段部Dに光反射樹脂層20が形成されていない場合、この樹脂の硬化過程において、上記線膨張率の差によって樹脂付きリードフレームの多面付け体R(リードフレームの多面付け体MS)に反りが発生してしまうこととなる。
そのため、本実施形態では、段部Dに光反射樹脂層20を形成することによって、リードフレーム10の表面及び裏面に形成される樹脂の量を均等または略均等にする。これにより、本実施形態の樹脂付きリードフレームの多面付け体Rは、樹脂の硬化過程において、上述の反りが発生してしまうのを抑制することができる。
なお、光反射樹脂層20の裏面は、端子部11、12の外部端子面11b、12bと略同一平面に形成される。これにより、光半導体装置1の製造過程において、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rは、その裏面が平坦となるので、特殊な固定治具を必要とすることなく、搬送装置等に載置することができる。
光反射樹脂層20を形成する樹脂は、凹み部分への樹脂充填に関しては、樹脂形成時には流動性が高いことが、凹み部分での接着性に関しては、分子内に反応基を導入しやすいためにリードフレームとの化学接着性を得られることが必要なため、熱硬化性樹脂が望ましい。
例えば、熱可塑性樹脂としては、ポリアミド、ポリフタルアミド、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、ポリエーテルサルホン、ポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン等を用いることができる。
また、熱硬化性樹脂としては、シリコーン、エポキシ、ポリエーテルイミド、ポリウレタン及びポリブチレンアクリレート等を用いることができる。
さらに、これらの樹脂中に光反射材として、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、チタン酸カリウム、窒化アルミニウム及び窒化ホウ素のうちいずれかを添加することによって、光の反射率を増大させることができる。
また、ポリオレフィンなどの熱可塑性樹脂を成形した後に、電子線を照射することで架橋させる方法を用いた、いわゆる電子線硬化樹脂を使用してもよい。
透明樹脂層30は、光の取り出し効率を向上させるために、LED素子2の発光波長において光透過率が高く、また、屈折率が高い材料を選択するのが望ましい。例えば、耐熱性、耐光性、及び機械的強度が高いという特性を満たす樹脂として、エポキシ樹脂や、シリコーン樹脂を選択することができる。特に、LED素子2に高輝度LED素子を用いる場合、透明樹脂層30は、強い光にさらされるため、高い耐光性を有するシリコーン樹脂からなることが好ましい。また、波長変換用の蛍光体を使用してもよく、透明樹脂に分散させてもよい。
図5は、第1実施形態のリードフレーム10の製造過程を説明する図である。
図5(a)は、レジストパターンを形成した金属基板100を示す平面図と、その平面図のa−a断面図とを示す。図5(b)は、エッチング加工されている金属基板100を示す図である。図5(c)は、エッチング加工後の金属基板100を示す図である。図5(d)は、レジストパターンが除去された金属基板100を示す図である。図5(e)は、めっき処理が施された金属基板100を示す図である。
なお、図5においては、1枚のリードフレーム10の製造過程について図示するが、実際には、1枚の金属基板100からリードフレームの多面付け体MSが製造される。
次に、図5(b)に示すように、レジストパターン40a、40bを耐エッチング膜として、金属基板100に腐食液でエッチング処理を施す。腐食液は、使用する金属基板100の材質に応じて適宜選択することができる。本実施形態では、金属基板100として銅板を使用しているため、塩化第二鉄水溶液を使用し、金属基板100の両面からスプレーエッチングすることができる。
エッチング処理により金属基板100には、図5(c)に示すように、凹部Mが形成された端子部11、12が形成され、金属基板100上にリードフレーム10が形成される。
そして、図5(e)に示すように、リードフレーム10が形成された金属基板100にめっき処理を行い、端子部11、12にめっき層Cを形成する。めっき処理は、例えば、シアン化銀を主成分とした銀めっき液を用いた電界めっきを施すことにより行われる。
なお、めっき層Cを形成する前に、例えば、電解脱脂工程、酸洗工程、銅ストライク工程を適宜選択し、その後、電解めっき工程を経てめっき層Cを形成してもよい。
以上により、リードフレーム10は、図2及び図3に示すように、枠体Fに多面付けされた状態で製造される。なお、図2及び図3において、めっき層Cは省略されている。
図6は、第1実施形態の光半導体装置1の多面付け体を示す図である。
図7は、第1実施形態の光半導体装置1の製造過程を説明する図である。
図7(a)は、光反射樹脂層20が形成されたリードフレーム10の断面図であり、図7(b)は、LED素子2が電気的に接続されたリードフレーム10の断面図を示す。図7(c)は、透明樹脂層30が形成されたリードフレーム10の断面図を示す。図7(d)は、ダイシングにより個片化された光半導体装置1の断面図を示す。
なお、図7においては、1台の光半導体装置1の製造過程について図示するが、実際には、1枚の金属基板100から複数の光半導体装置1が製造されるものとする。また、図7(a)〜(d)は、それぞれ図5(a)の断面図に基づくものである。
また、光反射樹脂層20は、その表面側にリフレクタ20aが各端子部11、12のLED端子面11a、12aを囲むように形成される。これにより、光反射樹脂層20の表面及び裏面には、それぞれ、各端子部11、12のLED端子面11a、12aと、外部端子面11b、12bとが表出する(図4(a)、図4(b)参照)。
以上により、図4に示す樹脂付きのリードフレームの多面付け体Rが形成される。
透明樹脂層30は平坦な形状のほかレンズ形状、屈折率勾配等、光学的な機能を持たせてもよい。以上により、図6に示すように、光半導体装置の多面付け体が形成される。
最後に、図7(d)に示すように、光半導体装置1の外形に合わせて、光反射樹脂層20及び透明樹脂層30とともに、リードフレーム10の連結部13を切断(ダイシング、パンチング、カッティング等)して、1パッケージに分離(個片化)された光半導体装置1(図1参照)を得る。
図8は、トランスファ成形の概略を説明する図である。図8(a)は、金型の構成を説明する図であり、図8(b)〜図8(i)は、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rが完成するまでの工程を説明する図である。
図9は、インジェクション成形の概略を説明する図である。図9(a)〜図9(c)は、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rが完成するまでの工程を説明する図である。
なお、図8及び図9において、説明を明確にするために、リードフレーム10の単体に対して光反射樹脂層20が成形される図を示すが、実際には、リードフレームの多面付け体MSに対して光反射樹脂層20が形成される。
トランスファ成形は、図8(a)に示すように、上型111及び下型112等から構成される金型110を使用する。
まず、作業者は、上型111及び下型112を加熱した後、図8(b)に示すように、上型111と下型112との間にリードフレームの多面付け体MSを配置するとともに、下型112の設けられたポット部112aに光反射樹脂層20を形成する樹脂を充填する。
そして、図8(c)に示すように、上型111及び下型112を閉じて(型締め)、樹脂を加熱する。樹脂が十分に加熱されたら、図8(d)及び図8(e)に示すように、プランジャー113によって樹脂に圧力をかけて、樹脂を金型110内へと充填(トランスファ)させ、所定の時間その圧力を一定に保持する。
インジェクション成形は、図9(a)に示すように、上から順に、ノズルプレート121、スプループレート122、ランナープレート123(上型)、下型124等から構成される金型120を使用する。
まず、作業者は、ランナープレート123及び下型124間にリードフレームの多面付け体MSを配置して、金型120を閉じる(型締め)。
そして、図9(b)に示すように、ノズル125をノズルプレート121のノズル穴に配置して、光反射樹脂層20を形成する樹脂を金型120内に射出する。ノズル125から射出された樹脂は、スプループレート122のスプルー122aを通過し、ランナープレート123のランナー123a及びゲートスプルー123bを通過した上で、リードフレームの多面付け体MSが配置された金型120内へと樹脂が充填される。
(1)リードフレームの多面付け体MS(樹脂付きリードフレームの多面付け体R)は、枠体Fの裏面に段部Dを形成し、枠体Fの裏面全面に光反射樹脂層20を形成する樹脂を充填することができるので、樹脂の成形過程において発生する成形収縮による反りが生じてしまうのを抑制することができる。
また、電子線硬化樹脂を用いた場合、成形加工後の電子線照射による硬化収縮が大きいが、成形時に枠体Fの裏面にも光反射樹脂層20の樹脂が充填されているため、成形過程だけでなく、電子線照射による硬化時においての反りの発生も抑制することが可能である。
(2)また、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの裏面(LED素子2が接続される側とは反対側の面)を、平坦にすることができ、特殊な治具を必要とすることなく、搬送装置等に載置することができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図10は、第2実施形態のリードフレームの多面付け体MSの全体図である。図10(a)、図10(b)は、それぞれ、リードフレームの多面付け体MSの平面図、裏面図である。
図11は、第2実施形態のリードフレームの多面付け体MSの詳細を説明する図である。図11(a)、図11(b)は、それぞれリードフレームの多面付け体MSの図10(a)のa部拡大の平面図、裏面図を示し、図11(c)、図11(d)は、それぞれ図11(a)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
図12は、第2実施形態の樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの詳細を説明する図である。図12(a)、図12(b)は、それぞれ樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの平面図、裏面図を示し、図12(c)、図12(d)は、それぞれ図12(a)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
段部Dは、図10及び図11に示すように、枠体Fの四隅を避けるように形成されている。すなわち、枠体Fは、裏面の四隅を除いた部分が、端子部11、12の外部端子面11b、12bから窪んだ状態に形成されており、四隅のみ端子部11、12の最大の厚みと同等の厚みで形成されている。
光反射樹脂層20は、図12に示すように、端子部11、12の外周側面等に形成されるだけでなく、枠体Fの裏面の四隅を除いた部分にも形成される。これにより、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの裏面には、図12(b)に示すように、リードフレームの多面付け体MSの外部端子面11b、12b及び枠体Fの四隅の部分のみが、光反射樹脂層20から表出することとなる。
また、枠体Fの四隅を避けるように段部Dを形成することによって、光反射樹脂層20を形成する工程において、リードフレームの多面付け体MSを金型で挟み込む場合に、挟み込みにより跳ね上がり易い枠体Fの四隅を金型で押さえ付けることができる。これにより、樹脂を充填して光反射樹脂層20を成形した場合に、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rにバリが発生するのを抑制することができ、リードフレームの多面付け体MSの裏面に確実に光反射樹脂層20を配置することができる。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
図13は、第3実施形態のリードフレームの多面付け体MSの全体図である。図13(a)、図13(b)は、それぞれ、リードフレームの多面付け体MSの平面図、裏面図である。
図14は、第3実施形態のリードフレームの多面付け体MSの詳細を説明する図である。図14(a)、図14(b)は、それぞれリードフレームの多面付け体MSの図13(a)のa部拡大の平面図、裏面図を示し、図14(c)、図14(d)は、それぞれ図14(a)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
図15は、第3実施形態の樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの詳細を説明する図である。図15(a)、図15(b)は、それぞれ樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの平面図、裏面図を示し、図15(c)、図15(d)は、それぞれ図15(a)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
段部Dは、図13及び図14に示すように、枠体Fの外周縁を避けるようにして形成されている。すなわち、枠体Fは、裏面の外周縁を除いた部分が、端子部11、12の外部端子面11b、12bから窪むように形成されており、外周縁の部分のみが端子部11、12の最大の厚みと同等の厚みで形成されている。
光反射樹脂層20は、図15に示すように、端子部11、12の外周側面等に形成されるだけでなく、枠体Fの段部D、すなわち、枠体Fの裏面の外周縁を除いた部分にも形成される。これにより、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの裏面には、図15(b)に示すように、リードフレームの多面付け体MSの外部端子面11b、12b及び枠体Fの外周縁のみが、光反射樹脂層20から表出することとなる。
また、枠体Fの裏面の外周縁を避けるようにして段部Dを形成することによって、光反射樹脂層20を形成する工程において、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの周側縁に樹脂のバリが発生するのを抑制することができる。
更に、枠体Fの外周縁が端子部11、12の最大厚みと同等の厚みとなることで、第1実施形態のリードフレームの多面付け体MSに比べ枠体Fの強度を向上させることができ、ハンドリング時において、リードフレームの多面付け体MSが変形してしまうのを抑制することができる。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
図16は、第4実施形態のリードフレーム及び樹脂付きリードフレームの多面付け体MSの全体図である。図16(a)、図16(b)は、それぞれ、リードフレームの多面付け体MSの平面図、裏面図である。図16(c)は、光反射樹脂層20が形成された樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの裏面の拡大図であり図4(b)に対応する図である。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
本実施形態のリードフレームの多面付け体MSは、図16(a)に示すように、多面付けされたリードフレーム10の集合体Gが枠体F内に複数組(例えば、4組)形成されている。
枠体Fの段部Dは、図16(b)に示すように、枠体Fの裏面の外周縁と、上述のリードフレーム10の集合体Gの外形線の延長線G1とが交差する部分を除いた部分に形成されている。すなわち、枠体Fは、枠体Fの裏面の外周縁と、リードフレーム10の集合体Gの外形線の延長線G1とが交差する部分のみ、端子部11、12の最大厚みと同等の厚みで形成される。
光反射樹脂層20は、図16(c)に示すように、端子部11、12の外周側面等に形成されるだけでなく、枠体Fの段部Dにも形成される。これにより、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの裏面には、リードフレームの多面付け体MSの外部端子面11b、12bと、上述の枠体Fと集合体Gの外形線の延長線G1とが交差する部分とが、光反射樹脂層20から表出することとなる。
また、枠体Fは、その裏面において、外周縁と、リードフレーム10の集合体Gの外形線の延長線G1とが交差する部分を除いた部分に段部Dを形成する。これにより、樹脂を充填して光反射樹脂層20を成形した場合に、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの上記集合体G毎に樹脂のバリが発生するのを抑制することができる。
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
図17は、第5実施形態のリードフレームの多面付け体MSの詳細を説明する図である。図17(a)、図17(b)は、それぞれリードフレームの多面付け体MSの平面図、裏面図を示し、図17(c)、図17(d)は、それぞれ図17(a)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
図18は、第5実施形態の樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの詳細を説明する図である。図18(a)、図18(b)は、それぞれ樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの平面図、裏面図を示し、図18(c)、図18(d)は、それぞれ図18(a)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
枠体Fは、図17に示すように、表面から裏面に貫通する孔部Hが形成されている。
孔部Hは、リードフレームの多面付け体MSを搬送する場合に使用したり、光半導体装置1の製造過程において、リードフレームの多面付け体MSのアライメント(位置決め)に使用したりする円形状の孔である。孔部Hは、図17中では、1つ形成されているが、枠体F上に複数個、例えば、枠体Fの上辺及び下辺に等間隔に3つずつ形成される。
段部Dは、枠体Fの裏面において、枠体Fの孔部H及びその外周縁を避けるようにして形成されている。こうすることで、リードフレームの多面付け体MSに、光反射樹脂層20を形成する樹脂が充填された場合に、樹脂が孔部Hに入り込んで、孔部Hを塞いでしまうのを防止することができる。
光反射樹脂層20は、図18に示すように、端子部11、12の外周側面等に形成されるだけでなく、枠体Fの段部D、すなわち、枠体Fの裏面の孔部H及びその外周縁を除いた部分にも形成される。これにより、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの裏面には、図18(b)に示すように、リードフレームの多面付け体MSの外部端子面11b、12b及び枠体Fの孔部H及びその外周縁のみが、光反射樹脂層20から表出することとなる。
また、孔部H及び孔部Hの外周縁を除いた部分に段部Dが形成されるので、枠体Fに光反射樹脂層20を形成する樹脂が充填された場合に、樹脂が孔部Hに流れ込んで、孔部Hが塞がれてしまうのを防止することができる。これにより、光反射樹脂層20の形成後に、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rに、改めて孔部を形成する工程が発生してしまうのを防ぐことができる。また、改めて孔部を形成した場合には、位置精度の加工公差が累積されてしまうため、孔部を用いた樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの位置決めや画像アライメントが必要となる工程において精度不足となる問題を生じるおそれがある。しかし、本実施形態のリードフレームの多面付け体MSでは、このような問題の発生も防ぐことができる。
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
図19は、第6実施形態のリードフレームの多面付け体MSの詳細を説明する図である。図19(a)、図19(b)は、それぞれリードフレームの多面付け体MSの平面図、裏面図を示し、図19(c)、図19(d)は、それぞれ図19(a)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
図20は、第6実施形態の樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの詳細を説明する図である。図20(a)、図20(b)は、それぞれ樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの平面図、裏面図を示し、図20(c)、図20(d)は、それぞれ図20(a)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
枠体Fは、図19に示すように、その裏面に溝状の段部Dが形成されている。
段部Dは、枠体Fの裏面において、リードフレーム10の端子部11、12間の空隙部Sの延長部分と枠体Fとが交差する位置に形成されている。ここで、空隙部Sの延長部分とは、空隙部Sを上下(Y)方向(端子部11、12の配列方向とは直交する方向)に延長させた領域をいう。
光反射樹脂層20は、図20に示すように、端子部11、12の外周側面等に形成されるだけでなく、枠体Fの段部Dにも形成される。
また、段部Dが、端子部11、12間の空隙部Sの延長部分と枠体Fとが交差する位置に形成されているので、樹脂付きリードフレームの中でも、金属部分が最も少ない部分である空隙部Sの位置に対応させて、枠体Fの裏面に樹脂を充填することができる。これにより、リードフレームの多面付け体MSの枠体F部分とリードフレーム10部分との変形の度合いを合わせることができるため、樹脂付きリードフレームの多面付け体R(リードフレームの多面付け体MS)の反り及び微小な歪をより効果的に抑制することができる。
次に、本発明の第7実施形態について説明する。
図21は、第7実施形態のリードフレームの多面付け体MSの詳細を説明する図である。図21(a)、図21(b)は、それぞれリードフレームの多面付け体MSの平面図、裏面図を示し、図21(c)、図21(d)は、それぞれ図21(a)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
図22は、第7実施形態の樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの詳細を説明する図である。図22(a)、図22(b)は、それぞれ樹脂付きリードフレームの多面付け体Rの平面図、裏面図を示し、図22(c)、図22(d)は、それぞれ図22(a)のc−c断面図、d−d断面図を示す。
なお、以下の説明及び図面において、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
枠体Fは、図21に示すように、その裏面に溝状の段部Dが形成されている。
段部Dは、枠体Fの裏面において、多面付けされた各リードフレーム10間の空隙となる領域の延長部分と枠体Fとが交差する位置に形成されている。また、段部Dは、リードフレーム10及び枠体F間の空隙となる領域の延長部分と枠体Fとが交差する位置にも形成されている。
光反射樹脂層20は、図22に示すように、端子部11、12の外周側面等に形成されるだけでなく、枠体Fの段部Dにも形成される。
また、上述したように、段部Dは、各リードフレーム10間の空隙となる領域の延長部分と枠体Fとが交差する位置と、リードフレーム10及び枠体F間の空隙となる領域の延長部分と枠体Fとが交差する位置とに形成されている。そのため、樹脂付きリードフレームの多面付け体Rは、リフレクタ20aが存在する部分、すなわち、最も光反射樹脂層20が厚くなる部分に対応させて、枠体Fの裏面に光反射樹脂層20を形成することができる。これにより、樹脂付きリードフレームの多面付け体R(リードフレームの多面付け体MS)の反りをより効果的に抑制することができる。特に、光反射樹脂層20にゴムのような柔らかい樹脂が使用されている場合、反りの抑制を更に効果的にすることができる。
(変形形態)
(1)各実施形態においては、リードフレーム10は、端子部11及び端子部12を備える例を示したが、リードフレームは、2以上の端子部を備えていてもよい。例えば、図23に示すように、端子部を3つ設け、その1つ(211)にはLED素子を実装し、他の2つ(212)にはボンディングワイヤ2aを介してLED素子2と接続してもよい。
(3)各実施形態においては、リードフレーム10は、LED素子2等の光半導体素子を接続する光半導体装置1に使用する例を示したが、光半導体素子以外の半導体素子を用いた半導体装置にも使用することができる。
(4)第5実施形態において、孔部Hは、円形状の孔の例を示したが、これに限定されるものでなく、楕円や、矩形状の孔であってもよい。
2 LED素子
10 リードフレーム
11 端子部
12 端子部
13 連結部
20 光反射樹脂層
20a リフレクタ
30 透明樹脂層
D 段部
F 枠体
G 集合体
M 凹部
MS リードフレームの多面付け体
R 樹脂付きリードフレームの多面付け体
S 空隙部
Claims (8)
- 互いに対向する辺間で分離した複数の端子部を有し、前記端子部の表面側に突出する樹脂部が形成され、前記端子部のうち少なくとも一つの表面に光半導体素子が接続される光半導体装置に用いられるリードフレームが枠体に多面付けされたリードフレームの多面付け体において、
前記枠体は、その裏面の少なくとも一部が、前記端子部の裏面に対して窪んだ段部を有し、
前記段部は、前記枠体の四隅を避けるようにして形成されること、
を特徴とするリードフレームの多面付け体。 - 請求項1に記載のリードフレームの多面付け体において、
前記枠体は、前記段部以外の部位が、前記端子部の最大の厚みと同等の厚みに形成されていること、
を特徴とするリードフレームの多面付け体。 - 請求項1又は請求項2に記載のリードフレームの多面付け体において、
前記段部は、前記枠体の外周縁を避けるようにして形成されること、
を特徴とするリードフレームの多面付け体。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のリードフレームの多面付け体において、
前記段部は、前記リードフレームの互いに対向する前記端子部間の領域の延長部分と前記枠体とが交差する位置にのみ形成されること、
を特徴とするリードフレームの多面付け体。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のリードフレームの多面付け体において、
前記段部は、多面付けされる前記各リードフレーム間の領域の延長部分と前記枠体とが交差する位置、及び又は、前記リードフレームと前記枠体との間の領域の延長部分と前記枠体とが交差する位置にのみ形成されること、
を特徴とするリードフレームの多面付け体。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載のリードフレームの多面付け体において、
前記枠体は孔部を有し、
前記段部は、前記孔部及びその外周縁を避けるようにして形成されること、
を特徴とするリードフレームの多面付け体。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載のリードフレームの多面付け体と、
前記端子部の外周側面及び前記端子部間に形成され、また、前記リードフレームの前記光半導体素子が接続される側の面に突出して形成される樹脂層とを備え、
前記樹脂層は、前記枠体の段部にも形成されること、
を特徴とする樹脂付きリードフレームの多面付け体。 - 請求項7に記載の樹脂付きリードフレームの多面付け体と、
前記樹脂付きリードフレームの多面付け体の前記各リードフレームの前記端子部のうち少なくとも一つに接続される光半導体素子と、
前記樹脂付きリードフレームの多面付け体の前記光半導体素子が接続される側の面に形成され、前記光半導体素子を覆う透明樹脂層とを備えること、
を特徴とする光半導体装置の多面付け体。
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