JP6065495B2 - 電子部品およびパワー半導体装置 - Google Patents

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本発明は、半導体素子のバッファーコート、層間絶縁膜、パッシベーション膜などに好適に用いられる半導体接着用ポリイミドおよびポリイミド樹脂組成物に関する。なかでもパワー半導体装置に用いられるシリコンカーバイド、特にエピタキシャル層を形成したシリコンカーバイドに対して優れた接着性を示す半導体接着用ポリイミド、ポリイミド樹脂組成物、電子部品およびパワー半導体装置に関するものである。
省電気エネルギーに重要なパワー半導体として、シリコンカーバイド(SiC)は従来のシリコン半導体と比較してエネルギーバンドギャップが大きいため小型で低抵抗、かつ絶縁破壊特性に優れ、大電力の制御ができるため、注目を受けている。また、SiCの特徴として、高温で動作させることで、さらに効率の向上が期待でき、高温での連続動作に耐える材料が必要となっている。SiCの絶縁安定性をさらに向上させるために、SiCの電極の周囲に耐熱性の絶縁樹脂を塗布することが行われている。ポリイミドは、有機樹脂中、最高レベルの耐熱性を示しており、SiCの保護絶縁膜として好適であるが、SiC基板との接着力に劣るという問題があった。これまでに、各種金属材料に対して優れた接着材料を示すポリイミド材料としてシロキサンジアミン成分を有するものが提案されているが、ガラス転移点が低く、耐熱性が不十分であった(特許文献1、特許文献2)。また、接着性に関しては、セラミック材料との接着性を向上させる材料(特許文献3)や有機材料や金属箔との接着性を向上させる材料(特許文献4)、Siとの接着性を向上させる材料(特許文献5)がこれまでに開発されているが、SiC材料に良好な接着性を示す材料については未だ開発途上である。また、ポリイミドをSiCの保護絶縁膜として用いた場合、乾燥、硬化時の収縮により反りが発生するという問題があった。
特開2007−327697号公報 特開2002−162740号公報 特開2007−63331号公報 特開2005−330421号公報 特開平11−166050 号公報
本発明は、上記課題に鑑み、半導体、特にSiCに対して優れた接着力を有し、収縮による反りが起こりにくい半導体接着用ポリイミド、ポリイミド樹脂組成物、ならびにそれらを用いた電子部品およびパワー半導体装置を提供することを目的とする。
本発明は
下記一般式(1)で表されるジアミンの残基を全ジアミン残基中10〜40モル%有し、シリコンカーバイドとの接着に用いられる半導体接着用ポリイミドまたはその前駆体、架橋剤および溶剤を含有するポリイミド樹脂組成物を用いてなる層がシリコンカーバイド基板上に形成された電子部品
Figure 0006065495
(一般式(1)中、Rは水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフルオロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、フェニル基またはフェニル基の水素原子の少なくとも1つを炭素数1〜10のアルキル基で置換したアルキル置換フェニル基を、RおよびRはそれぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフルオロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、フェニル基またはフェニル基の水素原子の少なくとも1つを炭素数1〜10のアルキル基で置換したアルキル置換フェニル基を示す。xおよびzはそれぞれ0〜10の整数、yは1〜50の整数であって、0<x+z≦20である。)
さらに一般式(2)で表されるジアミンの残基を全ジアミン残基中20〜40モル%有する樹脂組成物である。
Figure 0006065495
(一般式(2)中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフルオロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、フェニル基または水素原子の少なくとも1つを炭素数1〜10のアルキル基で置換したフェニル基を示し、複数のR、Rはそれぞれ同じでも異なってもよい。RおよびR10はそれぞれ独立に、炭素数1〜5のアルキレン基を示す。mは1〜3の整数を示す。)
本発明により、半導体、特にSiCに対して優れた接着力を有し、収縮による反りが起こりにくい半導体接着用ポリイミド、ポリイミド樹脂組成物、ならびにそれらを用いた電子部品およびパワー半導体装置を得ることが出来る。
本発明の半導体接着用ポリイミドは、前記一般式(1)で表されるジアミンの残基を全ジアミン残基中10〜40モル%含有するポリイミドである。また、好ましくは、さらに前記一般式(2)で表されるジアミンの残基を全ジアミン残基中20〜40モル%有する半導体接着用ポリイミドである。
なお、本発明の半導体接着用ポリイミドは、ポリアミド酸、テトラカルボン酸、対応するテトラカルボン酸二無水物、テトラカルボン酸ジエステルジクロリドなどとジアミン、対応するジイソシアネート化合物、トリメチルシリル化ジアミンを反応させて得たポリアミド酸を、加熱あるいは酸や塩基などの化学処理で脱水閉環することで得ることができる。ポリアミド酸は完全に脱水閉環している必要はなく、閉環率が85%以上であればよい。なお、閉環前のポリイミド前駆体としては加熱処理や化学処理によりポリイミドに変換できる樹脂であればよく、例えば、ポリアミド酸、ポリアミド酸エステル、ポリイソイミドなどが挙げられる。本発明の半導体接着用ポリイミドは、上記のポリイミド前駆体が一部閉環したポリアミドイミドまたはポリイミド前駆体が完全に閉環したポリイミドを指す。これらを2種以上含有する場合や、低温分解樹脂を含む場合には、公知の方法でこれらを混合すればよい。
本発明の半導体接着用ポリイミドは、前記一般式(1)で表されるジアミンの残基を有する。(一般式(1)中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフルオロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、フェニル基または水素原子の少なくとも1つを炭素数1〜10のアルキル基で置換したフェニル基を示す。また、xおよびzはそれぞれ0〜10の整数、yは1〜50の整数であって、0<x+z≦20である。)
本発明の半導体接着用ポリイミドにおいては、密着性向上の観点から前記一般式(1)で表されるジアミンの残基を全ジアミン残基中10モル%以上有する必要があり、また、耐熱性の観点から40モル%以下である必要がある。その際、耐熱性と密着性を両立するため観点から、x+zは1〜20の範囲内、yは1〜50の範囲内である必要がある。一般式(1)中に含まれるポリエチレンオキサイド基は、弾性率が低いため低反り化に優れており、また、柔軟性が高い構造であるため伸度等にも優れ、これらの性質より基板との密着性向上に有効である。また、他のポリエーテル基よりも耐熱性に優れる点でも好ましい。また、後述の感光剤を添加して感光性を付与する場合、アルカリ可溶性の構造を含有するため、露光現像によるパターン加工に適している。このようなジアミンとしては、ジェファーミンKH−511,ジェファーミンED−600,ジェファーミンED−900,ジェファーミンED−2003,ジェファーミンEDR−148、ジェファーミンEDR−176 (以上商品名、HUNTSMAN(株)製)などが上げられるが、これに限定されない。
さらに本発明の半導体接着用ポリイミドは、前記一般式(2)で表されるジアミンの残基を有する。(一般式(2)中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフルオロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、フェニル基または水素原子の少なくとも1つを炭素数1〜10のアルキル基で置換したフェニル基を示し、複数のR、Rはそれぞれ同じでも異なってもよい。RおよびR10はそれぞれ独立に、炭素数1〜5のアルキレン基を示す。mは1〜3の整数を示す。)前記一般式(2)で表されるジアミンの残基はシロキサン構造を有しているため、半導体、特にシリコンカーバードとの高い接着性を付与することができる。接着性の観点から全ジアミン残基中20モル%以上有することが好ましく、また、耐熱性の観点から40モル%以下であることが好ましい。
また、本発明の半導体接着用ポリイミドは、上述のジアミンに加えて他のジアミン残基を有してもよい。他のジアミン残基を構成するジアミンとしては、例えば、ポリオキシプロピレンジアミンのD−200,D−400,D−2000,D−4000(以上商品名、HUNTSMAN(株)製)、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メチレン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)ビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのヒドロキシル基含有ジアミン、3−スルホン酸−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのスルホン酸含有ジアミン、ジメルカプトフェニレンジアミンなどのチオール基含有ジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,4,4’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニルなどの芳香族ジアミンや、これらの芳香族環の水素原子の一部を、炭素数1〜10のアルキル基やフルオロアルキル基、ハロゲン原子などで置換した化合物、シクロヘキシルジアミン、メチレンビスシクロヘキシルアミンなどの脂環式ジアミンなどを挙げることができる。これらのジアミンは、そのまま、あるいは対応するジイソシアネート化合物、トリメチルシリル化ジアミンとして使用できる。また、これら2種以上のジアミン成分を組み合わせて用いてもよい。耐熱性が要求される用途では、芳香族ジアミンをジアミン全体の50モル%以上使用することが好ましい。
また、本発明の半導体接着用ポリイミドは、後述の架橋剤との反応性を高めるため、フェノール性水酸基を含有することが好ましい。
本発明の半導体接着用ポリイミドを構成する酸無水物残基は、無水ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物およびヘキサフルオロプロパン酸二無水物から選ばれる1以上のテトラカルボン酸二無水物の残基を有する。
また、樹脂組成物とした時の保存安定性を向上させるため、本発明の半導体接着用ポリイミドは主鎖末端をモノアミン、酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物、モノ活性エステル化合物などの末端封止剤で封止することが好ましい。末端封止剤として用いられるモノアミンの導入割合は、全アミン成分に対して、好ましくは0.1モル%以上、特に好ましくは5モル%以上であり、好ましくは60モル%以下、特に好ましくは50モル%以下である。末端封止剤として用いられる酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物またはモノ活性エステル化合物の導入割合は、ジアミン成分に対して、好ましくは0.1モル%以上、特に好ましくは5モル%以上であり、好ましくは100モル%以下、特に好ましくは90モル%以下である。複数の末端封止剤を反応させることにより、複数の異なる末端基を導入してもよい。
モノアミンとしては、M−600,M−1000,M−2005,M−2070(以上商品名、HUNTSMAN(株)製)、アニリン、2−エチニルアニリン、3−エチニルアニリン、4−エチニルアニリン、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノールなどが好ましい。これらを2種以上用いてもよい。
酸無水物、モノカルボン酸、モノ酸クロリド化合物、モノ活性エステル化合物としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、ナジック酸無水物、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物などの酸無水物、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−7−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−5−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−7−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−6−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−5−カルボキシナフタレン、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸などのモノカルボン酸類およびこれらのカルボキシル基が酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、テレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレンなどのジカルボン酸類の一方のカルボキシル基だけが酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、モノ酸クロリド化合物とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物などが好ましい。これらを2種以上用いてもよい。
また、ポリイミドに導入された末端封止剤は、以下の方法で容易に検出できる。例えば、末端封止剤が導入されたポリイミドを、酸性溶液に溶解し、構成単位であるアミン成分と酸無水物成分に分解し、これをガスクロマトグラフィー(GC)や、NMR測定することにより、本発明に使用の末端封止剤を容易に検出できる。これとは別に、末端封止剤が導入されたポリイミドを直接、熱分解ガスクロクロマトグラフ(PGC)や赤外スペクトルおよび13C−NMRスペクトルで測定することによっても、容易に検出可能である。
本発明の半導体接着用ポリイミドは、重量平均分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によるポリスチレン換算で10,000以上であることが好ましく、特に機械特性を得るためには20,000以上であることが好ましい。また、後述する感光剤を添加して感光性を付与する場合は、アルカリ水溶液への溶解性の観点から30,000以下であることが好ましい。本発明のポリイミドは、公知の方法により溶媒中で酸無水物とジアミン化合物を反応させることにより得られる。
本発明のポリイミド樹脂組成物は、上述の半導体接着用ポリイミドまたはその前駆体と架橋剤とを含有する。本発明において、架橋剤は熱処理によりポリマー間に架橋構造を形成するものである。機械特性や耐熱性、耐薬品性の向上の観点から1分子中に架橋性基を2個以上含有するものが好ましく、特にエポキシ基を有する化合物、アルコキシル基またはアルコキシメチル基を有する化合物が好ましい。具体的には、エポキシ基を含有する化合物として、エピクロン850−S, エピクロンHP−4032, エピクロンHP−7200, エピクロンHP−820, エピクロンHP−4700, エピクロンEXA−4710, エピクロンHP−4770, エピクロンEXA−859CRP,エピクロンEXA−1514, エピクロンEXA−4880, エピクロンEXA−4850−150, エピクロンEXA−4850−1000, エピクロンEXA−4816, エピクロンEXA−4822(以上商品名、大日本インキ化学工業(株)製)、リカレジンBEO−60E(以下商品名、新日本理化株式会社)、EP−4003S, EP−4000S ((株)アデカ)などが挙げられる。エポキシ基は、200℃以下でポリマーと熱架橋し、架橋による脱水反応が起こらないため膜収縮が起きにくく、このため、低温硬化、低反り化に効果的である。また、アルコキシル基またはアルコキシメチル基を有する化合物としては、DM−BI25X−F、46DMOC、46DMOIPP、46DMOEP(以上、商品名、旭有機材工業(株)製)、DML−MBPC、DML−MBOC、DML−OCHP、DML−PC、DML−PCHP、DML−PTBP、DML−34X、DML−EP、DML−POP、DML−OC、ジメチロール−Bis−C、ジメチロール−BisOC−P、DML−BisOC−Z、DML−BisOCHP−Z、DML−PFP、DML−PSBP、DML−MB25、DML−MTrisPC、DML−Bis25X−34XL、DML−Bis25X−PCHP(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、”ニカラック(登録商標)”MX−290(商品名、(株)三和ケミカル製)、B−a型ベンゾオキサジン、B−m型ベンゾオキサジン(以上、商品名、四国化成工業(株)製)、2,6−ジメトキシメチル−4−t−ブチルフェノール、2,6−ジメトキシメチル−p−クレゾール、2,6−ジアセトキシメチル−p−クレゾール、TriML−P、TriML−35XL、TriML−TrisCR−HAP(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、TM−BIP−A(商品名、旭有機材工業(株)製)、TML−BP、TML−HQ、TML−pp−BPF、TML−BPA、TMOM−BP(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、”ニカラック(登録商標)”MX−280、”ニカラック(登録商標)”MX−270(以上、商品名、(株)三和ケミカル製)、HML−TPPHBA、HML−TPHAP、HMOM−TPPHBA、HMOM−TPHAP(以上、商品名、本州化学工業(株)製)、”ニカラック(登録商標)”MW−390、“ニカラック(登録商標)”MW−100LM(以上、商品名、(株)三和ケミカル製)などが挙げられる。これらは樹脂または同種の架橋剤と縮合反応することにより架橋構造を形成するものである。上述の架橋剤は単独または2種以上を組み合わせて用いても構わない。これら架橋剤の含有量は、目的とする樹脂組成物のガラス転移温度や、機械特性などによって決めることができるが、一般的には樹脂に対して5〜50モル%が好ましい。
本発明の樹脂組成物は、溶剤を含有する。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの極性の非プロトン性溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジイソブチルケトンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸プロピル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテートなどのエステル類、乳酸エチル、乳酸メチル、ジアセトンアルコール、3−メチル−3−メトキシブタノールなどのアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類等が挙げられる。これらを2種以上含有してもよい。溶媒の含有量は、樹脂成分100重量部に対して、100〜1500重量部が好ましい。
また、上述の樹脂に感光成分であるジアゾナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、ビスアジド、アクリルモノマー類などを入れて、感光性を付与することもできる。さらに、現像性を調整する目的でフェノール性水酸基を有する低分子性化合物を添加しても良い。さらに他の樹脂である、フェノール樹脂、ノボラック樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルケトン、ビスマレイミドなどを添加して物性を制御することもできる。また、ベンゾトリアゾール化合物、ベンゾテトラゾール化合物、フェナントリンなどを添加して金属との接着性を高めることもできる。これらの化合物は本発明の樹脂100重量部に対して、0.1〜50重量部加えるのが好ましい。さらに、必要に応じ、界面活性剤、粘性調整剤などを含有してもよい。また、アミノプロピルトリメトキシシラン、トリメトキシビニルシラン、トリメトキシグリシドトキシシランなどのシランカップリング剤、チタン系のカップリング剤、トリアジン系化合物、フェナントロリン系化合物、トリアゾール系化合物などを、本発明の樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部含有してもよい。これらを含有することにより、活物質との接着性をさらに高めることができる。
本発明のポリイミド樹脂組成物の粘度は、2〜5000mPa・sが好ましい。粘度が2mPa・s以上となるように固形分濃度を調整することにより、所望の膜厚を得ることが容易になる。一方粘度が5000mPa・s以下であれば、均一性の高い塗布膜を得ることが容易になる。このような粘度を有する樹脂組成物は、例えば固形分濃度を5〜60重量%にすることで容易に得ることができる。
本発明のポリイミド樹脂組成物をシリコンカーバイド基板に塗布するには、スピンコート、ロールコート、スリットダイコート、スプレーコート、ディップコート、スクリーン印刷などの手法で塗布する。塗布は通常、両面ともに行われるため、まず片面を塗布して、溶媒を50−400℃の温度で1分〜20時間、空気中、窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中、真空中で処理した後に、逆の面に塗布して乾燥させるのが一般的であるが、両面を同時にロールコートなどの手法で塗布することもできる。
ポリイミド前駆体を用いる場合、塗布後、100〜500℃で1分間〜24時間熱処理することにより、ポリイミド前駆体をポリイミドに変換し、信頼性のある膜を得ることができる。好ましくは200〜450℃で30分間〜20時間である。また、ポリイミドまたはポリアミドイミドを用いる場合、塗布後、100〜500℃で1分間〜24時間熱処理することにより、溶媒を除去することが好ましく、さらには120〜300℃で10分間〜24時間がより好ましい。いずれの場合においても、水分の混入を抑えるために、窒素ガスなどの不活性ガス中または真空中で加熱することが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。まず、各実施例および比較例における評価方法について説明する。評価には、あらかじめ1μmのポリテトラフルオロエチレン製のフィルター(住友電気工業(株)製)で濾過したポリイミド樹脂組成物を用いた。
(1)接着性
シリコンカーバイド(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)に各実施例、比較例で得られたポリイミド樹脂組成物を硬化後4μmになるようにスピンコートした。スピンコート後に140℃のホットプレートで3分処理した。このウェハーに東京応化工業(株)製、ポジ型フォトレジストOFPR800LBを1000回転で30秒塗布した。塗布後、100℃のホットプレートで90秒処理した後、ユニオン光学(株)製マスクアライナーPEM−6Mを用いて、100μm×100μmのパターンが残るように露光を行った。露光後、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液(多摩化学(株)製)を用いて、室温で現像とともにポリイミド前駆体のエッチングを行ない、その後、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを用いてポジ型フォトレジストOFPR800LBを除去し、およそ100μm×100μmのポリイミド前駆体のパターンを得た。この後50℃の窒素雰囲気下のオーブンに入れ、200℃まで3.5℃/分で昇温し、200℃で1時間熱処理を行ない、ポリイミドのパターンを得た。
次に、万能型ボンドテスター(デイジ社製 4000Plus)を用いて、ポリイミドパターンが剥がれる応力を求めた。万能型ボンドテスターに250gのロードセルを取り付け、触針をシリコンカーバイドの表面から高さ1.5umの位置で80um×80um、150um×150um、および100um×100umのポリイミドパターンに対して、15um/sのスピードにて接触させ、パターンが剥離するまで触針を移動させた。パターンの剥離に要した応力を剥がれたポリイミドパターンのサイズ別に測定して、その面積で剥離時の応力を割った値を接着力とした。
(2)ガラス転移温度
得られたポリイミド樹脂組成物を4インチシリコンウェハー上に350℃焼成後の膜厚が10μm±1μmになるようにスピンコートした。これを50℃の窒素雰囲気下のオーブンに入れ、200℃まで3.5℃/分で昇温し、200℃で1時間熱処理を行い、硬化膜を得た。得られた硬化膜を45%のフッ化水素酸水溶液に室温で1分処理した後、水洗してウェハーから剥がした。この膜を一晩室温にて乾燥後、示差熱分析装置(DSC、島津製作所製 DSC−50)を用いて昇温速度40℃/分で室温から250℃まで変化させ、その後、急速に室温に冷却して、再度昇温速度20℃/分で室温から450℃まで変化させ、放熱、吸熱の変化を求め、不連続になる点をガラス温度とした。
(3)反りの測定
6インチのシリコンウエハの反りをストレス装置FLX2908(KLA Tencor社製)を用いて測定し、ポリイミド樹脂組成物を120℃で3分間のプリベーク後の膜厚が10μmとなるように塗布現像装置Mark−7を用いてスピンコート法で塗布およびプリベークした後、50℃の窒素雰囲気下のオーブンに入れ、200℃まで3.5℃/分で昇温し、200℃で1時間加熱処理を行い、硬化膜を得た。得られた硬化膜の膜厚を測定後、硬化膜/シリコンウエハの反りを硬化膜側から上記のストレス装置を用いて測定した。硬化膜/シリコンウエハの反りから初期のシリコンウエハの反りを引いて反りの値とした。
実施例・比較例において略号で示した化合物の内容を以下に示す。
BTDA:3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(ダイセル(株)製)
BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(三菱化学(株))
BAHF:2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(JFEケミカル(株)製)
ODPA:3,3’,4,4’−ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物(JSRトレーディング(株)製)
TMC :トリメリット酸クロライド(東京化成(株)製)
DAE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(和歌山精化工業(株)製)
BAPP:2,2−ビス(4−[4−アミノフェノキシ]フェニル)プロパン(和歌山精化工業(株)製)
APDS:1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(東レダウコーニングシリコーン(株)製)
KF8010:平均アミン価430の両末端3−アミノプロピルジメチルポリシロキサン(信越シリコーン(株)製)
ED−600:式(1)で表され、yの平均値が9.0、xの平均値とzの平均値の和が3.6であり、数平均分子量が600のジアミン(HUNTSMAN(株)製)
ED−900:式(1)で表され、yの平均値が12.5、xの平均値とzの平均値の和が6.0であり、数平均分子量が900のジアミン(HUNTSMAN(株)製)
MW−100LM:メチル化メラミン樹脂系架橋剤((株)三和ケミカル製)
JER−630:トリグリシジルパラアミノフェノール型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製)
エピクロン850:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(大日本化学インキ化学工業(株)製)
NMP:n−メチル−2−ピロリドン(三菱化学(株)製)
実施例1
乾燥窒素気流下、DAE 15.02g(75ミリモル)とED−900 18.0g(20ミリモル) とAPDS 1.24g(5ミリモル)をNMP 220gに溶解させ、トリエチルアミン(和光純薬(株)製)10.1g(100mmol)を加えた。その後、溶液を10℃以下になるように氷浴中で冷却し、無水トリメリット酸クロリド(TMC)21.06g(100mmol)をアセトン60gに溶解させた溶液をゆっくりと滴下した。滴下終了後、溶液を室温にゆっくりと戻し、2時間攪拌を続けた。反応終了後、溶液をろ過して、ろ液を水2Lに投入して、黄色の固体を得た。さらに水で洗浄を繰り返し、200℃のオーブンで24時間乾燥とイミド化を行い、得られたポリアミドイミド2gを10gのNMPに溶解して固形分濃度20重量%のポリアミドイミドワニスAを得た。前記(1)記載の方法で、ポリイミドパターンを作製し、万能型ボンドテスター(デイジ社製 4000Plus)を用いて、ポリイミドパターンが剥がれる応力を測定し、剥離したポリイミドパターンの面積で剥離時の応力を割った値より接着力を求めた。接着力は18MPaであった。前記(2)記載の方法でポリイミドの硬化膜を作製し、ガラス転移温度を測定したところ、130℃であった。
実施例2
DAEを6.21g(55ミリモル)、APDSを11.01g(25ミリモル)とした以外は実施例1と同様にポリアミドイミドワニスBを作成した。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
実施例3
乾燥窒素気流下、DAE13.01g(65ミリモル)、ED−900 13.5g(15ミリモル)、APDS 4.97g(20ミリモル)をNMP 220gに溶解させた。ここにODPA 30.4g(98ミリモル)をNMP 30.02gとともに加えて、50℃以上にならないように冷却しながら撹拌した。その後、40℃で4時間撹拌し、ポリアミド酸溶液(固形分濃度20重量%)Cを得た。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
実施例4
ED−900の代わりにED−600 12.00g(20ミリモル)、DAEを12.01g(60ミリモル)、NMPの総量を237.53gとした以外は実施例3と同様にポリアミド酸溶液(固形分濃度20重量%)Dを得た。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
実施例5
乾燥窒素気流下、BAHF20.5g(55ミリモル)、ED−900 13.50g(15ミリモル)、APDS 7.46g(30ミリモル)、末端封止剤として、MAP 2.18g(20ミリモル)をNMP250gに溶解させた。ODPA 31.02g(100ミリモル)をNMP30gとともに加えて、60℃で1時間反応させ、次いで180℃で4時間撹拌した。撹拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を得た。この沈殿を濾過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥しアルカリ可溶性ポリイミド樹脂の粉末Eを得た。得られたポリイミド樹脂 10gに架橋剤としてJER−630 3.5g、MW−100LM 0.3g、溶剤としてNMP 13.8gを添加してワニスE‘を作成した。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
実施例6
BAHFを11.00g(40ミリモル)、ED−900を27.00g(30ミリモル)、APDSを9.94g(40ミリモル)とした以外は実施例5と同様にしてワニスF‘を作成した。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
実施例7
BAHFを18.32g、ED−900を18.0g、APDSを7.46g、JER−630をエピクロン850に変えた以外は実施例5と同様にしてワニスG‘を作成した。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
比較例1
乾燥窒素気流下、DAE14.02g(70ミリモル)、APDS 7.46g(30ミリモル)をNMP 180gに溶解させた。ここにODPA 30.40g(98ミリモル)をNMP 20gとともに加えて、50℃以上にならないように冷却しながら撹拌した。その後、40℃で4時間撹拌し、ポリアミド酸溶液(固形分濃度20重量%)を得た。得られたポリアミド酸溶液を水1L中に投入し、白色固体を得た。さらに水1Lで2回洗浄を繰り返し、その後50℃の真空乾燥機で72時間乾燥させ、ポリイミド前駆体の白色粉末Hを得た。得られたポリイミド前駆体樹脂 10gに架橋剤としてエピクロン850 3.5g、MW−100LM 0.3g、溶剤としてNMP13.8gを添加してワニスH’を作成した。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
比較例2
乾燥窒素気流下、DAE19.82g(99ミリモル)、APDS 7.46g(1ミリモル)をNMP 180gに溶解させた。ここにBTDA 31.58g(98ミリモル)をNMP 26.6gとともに加えて、50℃以上にならないように冷却しながら撹拌した。その後、40℃で4時間撹拌し、ポリアミド酸溶液(固形分濃度20重量%)Iを得た。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
比較例3
乾燥窒素気流下、DAE 6.01g(30ミリモル)、KF−8010 33.2g(40ミリモル)、BAPP 12.32gをNMP 290gに溶解させた。ここにBPDA 30.02g(98ミリモル)をNMP 36.2gとともに加えて、50℃以上にならないように冷却しながら撹拌した。その後、40℃で4時間撹拌し、ポリアミド酸溶液(固形分濃度20重量%)Jを得た。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
比較例4
乾燥窒素気流下、DAE9.01g(45ミリモル)、APDS 1.24g(5ミリモル)、1,4−ブタンジオール−ビス(3−アミノプロピル)エ−テル 10.22g(50ミリモル)をNMP 160gに溶解させた。ここにODPA 30.40g(98ミリモル)をNMP 43.5gとともに加えて、50℃以上にならないように冷却しながら撹拌した。その後、40℃で4時間撹拌し、ポリアミド酸溶液(固形分濃度20重量%)を得た。得られたポリアミド酸溶液を水1L中に投入し、白色固体を得た。さらに水1Lで2回洗浄を繰り返し、その後50℃の真空乾燥機で72時間乾燥させ、ポリイミド前駆体の白色粉末Kを得た。得られたポリイミド前駆体樹脂 10gに架橋剤としてエピクロン850 3.5g、MW−100LM 0.3g、溶剤としてNMP13.8gを添加してワニスK’を作成した。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
比較例5
乾燥窒素気流下、APDS 19.88g(80ミリモル)、BAHF 7.33g(20ミリモル)をNMP 220gに溶解させた。ここにODPA 37.22g(120ミリモル)をNMP 37.7gとともに加えて60℃で1時間反応させ、次いで180℃で4時間撹拌し、ポリイミドオリゴマー溶液L(固形分濃度20%)を得た。次に、乾燥窒素気流下、DAE 14.02g(70ミリモル)、BAHF 18.32g(50ミリモル)をNMP 210gに溶解させた。ここにODPA 31.02g(120ミリモル)をNMP 43.4gとともに加えて60℃で1時間反応させ、次いで180℃で4時間撹拌し、ポリイミドオリゴマー溶液M(固形分濃度20%)を得た。溶液L及びMを膜厚5um以上になるようにシリコンウエハ上に塗布した後150℃で3分ベークし、赤外吸収測定を行ったところ、イミド化していないアミド基に基づく赤外吸収は確認されなかった。さらに、上記ポリイミドオリゴマー溶液L及びMを乾燥窒素気流下にて60℃で5時間反応させた後、160℃で10時間反応させ、ブロックポリイミド溶液Nを得た。この溶液Nを水3Lに投入して白色沈殿を得、この沈殿を濾過で集めて水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥しアルカリ可溶性ブロックポリイミド樹脂の粉末N’を得た。この粉末N’10gをNMP50gに溶解し、固形分濃度20%のポリイミド溶液N’’を得た。実施例1と同様に評価した結果を表1に示す。
Figure 0006065495

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)で表されるジアミンの残基を全ジアミン残基中10〜40モル%有し、シリコンカーバイドとの接着に用いられる半導体接着用ポリイミドまたはその前駆体、架橋剤および溶剤を含有するポリイミド樹脂組成物を用いてなる層がシリコンカーバイド基板上に形成された電子部品
    Figure 0006065495
    (一般式(1)中、Rは水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフルオロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、フェニル基またはフェニル基の水素原子の少なくとも1つを炭素数1〜10のアルキル基で置換したアルキル置換フェニル基を、RおよびRはそれぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフルオロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、フェニル基またはフェニル基の水素原子の少なくとも1つを炭素数1〜10のアルキル基で置換したアルキル置換フェニル基を示す。xおよびzはそれぞれ0〜10の整数、yは1〜50の整数であって、0<x+z≦20である。)
  2. 前記半導体接着用ポリイミドが、さらに一般式(2)で表されるジアミンの残基を全ジアミン残基中20〜40モル%有する半導体接着用ポリイミドであることを特徴とする請求項1に記載の電子部品
    Figure 0006065495
    (一般式(2)中、R〜Rはそれぞれ独立に、水素、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフルオロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシル基、フェニル基またはフェニル基の水素原子の少なくとも1つを炭素数1〜10のアルキル基で置換したアルキル置換フェニル基を示し、複数のR、Rはそれぞれ同じでも異なってもよい。RおよびR10はそれぞれ独立に、炭素数1〜5のアルキレン基を示す。mは1〜3の整数を示す。)
  3. 前記半導体接着用ポリイミドが、無水ピロメリット酸、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物およびヘキサフルオロプロパン酸二無水物から選ばれる1以上のテトラカルボン酸二無水物の残基を有する半導体接着用ポリイミドであることを特徴とする請求項1または2に記載の電子部品
  4. 前記ポリイミド樹脂組成物が、200℃にて1時間熱処理した後のガラス転移温度が170℃以上であるポリイミド樹脂組成物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子部品
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の電子部品が搭載されたパワー半導体装置。
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