JP6064721B2 - 液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は液体吐出装置に関する。
液体吐出装置として、インクをヘッドから吐出して画像を形成するインクジェット式の
プリンタが知られている。このようなプリンタは、インクを貯留するメインタンク及びサ
ブタンクを有する。サブタンクは、メインタンクから流入チューブを介して送出されたイ
ンクを一時的に貯留する。サブタンク内のインクは、流出チューブを介してヘッドに送出
される。
また、インクとして、不使用の状態において沈降物が生じるインク(沈降性のインク。
たとえば、白色のインク)を用いる場合がある。この場合、サブタンクの底面にマグネッ
トスターラー等の撹拌手段を設けることでインクの沈降を防止する機構が知られている、
特開2008−6657号公報
上述のようにサブタンク内に撹拌手段を設ける場合、流入チューブ及び流出チューブの
端部は、撹拌手段の動きを妨げないようにサブタンク内において撹拌手段よりも上方に位
置するように配置されていた。
しかし、この場合、流出チューブの端部は、サブタンクの下方(底面の近傍)まで到達
していない。従って、サブタンク内のインクを排出したい場合(たとえば、サブタンク内
に貯留されたインクが劣化した場合)であっても、従来の液体吐出装置は、撹拌手段より
下方に貯留されたインクを排出することが困難であるという問題がある。
本発明は、前述の問題点を解決するためになされたものであり、撹拌手段を設けたタン
クであっても、タンク内のインクを従来よりも効果的に排出することが可能な液体吐出装
置を提供することを目的とする。
主たる本発明は、記録媒体に対して液体を吐出するヘッドと、前記液体を貯留する容器
と、を有し、流路を介して前記容器内の液体を前記ヘッドに送出する液体吐出装置である
。液体吐出装置は、撹拌部と排出部とを有する。撹拌部は、前記容器内において、前記流
路の端部よりも下方に設けられ、前記容器内の液体を撹拌する。排出部は、前記容器内に
おいて前記撹拌部より低い位置に設けられ、前記容器内の液体を前記容器外に排出するた
めに設けられる。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
実施形態に係る液体吐出装置の構成を示す図である。 実施形態に係るインク供給ユニットの構成を示す図である。 実施形態に係るサブタンクの構成を示す図である。 実施形態に係るサブタンクの構成を示す図である。 実施形態に係る液体吐出装置の動作を示すフローチャートである。 その他の実施形態に係るサブタンクの構成を示す図である。 その他の実施形態に係るサブタンクの構成を示す図である。 その他の実施形態に係るサブタンクの構成を示す図である。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
すなわち、記録媒体に対して液体を吐出するヘッドと、前記液体を貯留する容器と、を
有し、流路を介して前記容器内の前記液体を前記ヘッドに送出する液体吐出装置において
、前記容器内において、前記流路の端部よりも下方に設けられ、前記容器内の前記液体を
撹拌する撹拌部と、前記容器内において前記撹拌部より低い位置に設けられ、前記容器内
の前記液体を前記容器外に排出するための排出部と、を有することを特徴とする液体吐出
装置が明らかとなる。
このような液体吐出装置は、撹拌部を設けた容器であっても、容器内の液体を従来より
も効果的に容器外に排出することが可能となる。
また、前記容器は、前記液体を貯留する第1容器と、前記第1容器から送出された前記
液体を一時的に貯留する第2容器と、を含み、前記流路は、前記第1容器から前記第2容
器に前記液体を送出するための第1流路と、前記第2容器から前記ヘッドに前記液体を送
出するための第2流路と、を含み、前記撹拌部は、前記第2容器内において前記第2流路
の端部よりも下方に設けられ、前記排出部は、前記第2容器内において前記撹拌部より低
い位置に設けられていることを特徴とする液体吐出装置が明らかとなる。
このような液体吐出装置は、第2容器内において第2流路の端部よりも下方にある液体
を、第2容器外に排出することが可能となる。
また、前記排出部が前記第2容器の底面に位置することを特徴とする液体吐出装置が明
らかとなる。
また、前記排出部は、前記底面の中央部に位置することを特徴とする液体吐出装置が明
らかとなる。
これらの液体吐出装置は、第2容器内の液体を効率よく第2容器外に排出することが可
能となる。また、これらの液体吐出装置は、撹拌部を回転させる場合の回転中心を決める
ことができる。
また、前記撹拌部は、磁性を帯びた撹拌子であって、前記第2容器外において前記排出
部を避けた位置に配置され、前記撹拌子に磁力を与えて回転させる電磁石を有することを
特徴とする液体吐出装置が明らかとなる。
このような液体吐出装置は、排出部の位置に影響を受けることなく、第2容器内におけ
る撹拌の動作、及び液体の排出を行うことが可能となる。
また、前記排出部の孔の幅が、前記撹拌子の短軸方向の幅よりも広く形成されているこ
とを特徴とする液体吐出装置が明らかとなる。
このような液体吐出装置は、撹拌子が排出部上に位置する場合であっても孔を塞ぐこと
がない。すなわち、このような液体吐出装置は、撹拌子によって液体の排出が妨げられる
ことがないため、効率よく液体を排出することが可能となる。
===液体吐出装置の構成===
図1を参照して、本実施形態に係る液体吐出装置の構成について説明を行う。本実施形
態では液体吐出装置としてインクジェット式のプリンタ1を例に述べる。図1は、プリン
タ1の全体構成を示すブロック図である。
プリンタ1は、搬送ユニット10、ヘッドユニット20、インク供給ユニット30、検
出器群40、及びコントローラ50を有する。外部装置であるコンピュータ100から印
刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ50によって各ユニット(搬送ユニット
10、ヘッドユニット20、インク供給ユニット30)を制御する。コントローラ50は
、コンピュータ100から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、記録媒
体に画像を印刷する。プリンタ1内の状況は検出器群40によって監視されており、検出
器群40は、検出結果をコントローラ50に出力する。コントローラ50は、検出器群4
0から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット10は、記録媒体(たとえば、紙、布)を所定の方向に搬送する(以下、
記録媒体が搬送される方向を「搬送方向」という場合がある)。
ヘッドユニット20は、キャリッジ(図示なし)及びヘッド21(図2参照)を含んで
構成される。キャリッジ(図示なし)は、ヘッド21を搭載する。ヘッド21は、記録媒
体に対して液体を吐出する。キャリッジ(図示なし)が移動方向(搬送方向と直交する方
向)に移動することにより、ヘッド21も同様の方向(移動方向)に移動する(所謂、シ
リアルスキャン)。ヘッド21の下面には、記録媒体の幅方向に沿ってノズル列が設けら
れている。このノズル列は、記録媒体の幅に相当する長さに亘って設けられている。ヘッ
ド21は、移動方向に移動中に液体を吐出することにより、印刷領域で記録媒体に印刷を
行う。
インク供給ユニット30は、ヘッド21に対してインクを供給する。インク供給ユニッ
ト30の詳細な構成については後述する。なお、本実施形態におけるインクは、沈降性の
インクである。インク(沈降性のインク)は、記録媒体に吐出される「液体」の一例であ
る。
検出器群40は、搬送ユニット10による記録媒体の搬送量を検出するセンサ(図示な
し)、記録媒体を搬送する搬送ローラ(図示なし)の回転量を検出するためのエンコーダ
、キャリッジ(図示なし)の移動方向の位置を検出するためのリニア式エンコーダ等を含
んで構成されている。
コントローラ50は、プリンタ1の制御を行うための制御ユニット(制御部)である。
コントローラ50は、インターフェース(I/F)部51、CPU52、メモリ53、及
びユニット制御回路54を有する。
インターフェース部51は、コンピュータ100とプリンタ1との間でデータの送受信
を行う。CPU52は、プリンタ1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ
53は、CPU52のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであ
る。また、メモリ53には、印刷対象となる画像データが格納される。CPU52は、メ
モリ53に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路54を介して各ユニッ
トを制御し、各種の処理を実行させる。
たとえば、CPU52は、ユニット制御回路54を介し、メモリ53に格納された画像
データに従ってヘッド21の各ノズル(図示なし)からインクを吐出させることによって
、画像データの示す画像を記録媒体上に印刷する処理を実行させる。
===インク供給ユニットの構成===
図2を参照して、本実施形態に係るインク供給ユニット30の構成を述べる。図2は、
インク供給ユニット30の概略を示すブロック図である。
本実施形態に係るインク供給ユニット30は、メインタンク31、サブタンク32、供
給ポンプ33a、供給ポンプ33b、第1バルブ34a、第2バルブ34b、圧力調整装
置35、第1流路L1、第2流路L2、第3流路L3、第4流路L4を含んで構成されて
いる。
メインタンク31は、インクを貯留する容器である。メインタンク31は、プリンタ1
に対して着脱可能となっている。なお、メインタンク31内のインクは、真空状態で貯留
されているため、インクの劣化が起こり難い。本実施形態におけるメインタンク31は、
「第1容器」の一例である。
サブタンク32は、メインタンク31から送出されたインクを一時的に貯留する容器で
ある。サブタンク32の詳細については後述する。本実施形態におけるサブタンク32は
、「第2容器」の一例である。
供給ポンプ33aは、第1流路L1中に設けられる。供給ポンプ33aは、第1流路L
1を介してメインタンク31内のインクをサブタンク32に送出する。また、供給ポンプ
33bは、第2流路L2中に設けられる。供給ポンプ33bは、第2流路L2を介してサ
ブタンク32内のインクをヘッド21に送出する。
第1バルブ34aは、第1流路L1に設けられ、メインタンク31とサブタンク32と
の連通状態を切り替える。すなわち、第1バルブ34aが開状態の場合、供給ポンプ33
aは、メインタンク31内のインクをサブタンク32に送出できる。一方、第1バルブ3
4aが閉状態の場合、供給ポンプ33aは、メインタンク31内のインクをサブタンク3
2に送出することができない。
第2バルブ34bは、第3流路L3に設けられ、サブタンク32とヘッド21との連通
状態を切り替える。すなわち、第2バルブ34bが開状態の場合、供給ポンプ33bは、
サブタンク32内のインクをヘッド21に送出できる。一方、第2バルブ34bが閉状態
の場合、供給ポンプ33bは、サブタンク32内のインクをヘッド21に送出することが
できない。
圧力調整装置35は、サブタンク32内の圧力を調整する装置である。具体的に、圧力
調整装置35は、第4流路L4を介してサブタンク32内を加圧したり、大気に解放した
りする。
なお、供給ポンプ33a、供給ポンプ33b、第1バルブ34a、第2バルブ34b及
び圧力調整装置35の動作は、ユニット制御回路54により制御される。
第1流路L1、第2流路L2及び第3流路L3は、インクが流通できる中空の軟性部材
(或いは硬性部材)である。第1流路L1は、一端がメインタンク31に接続され、他端
がサブタンク32に接続されている。第1流路L1は、メインタンク31からサブタンク
32にインクを送出するために設けられている。第2流路L2は、一端がサブタンク32
に接続され、他端がヘッド21に接続されている。第2流路L2は、サブタンク32から
ヘッド21にインクを送出するために設けられている。第3流路L3は、一端がヘッド2
1に接続され、他端がサブタンク32に接続されている。第3流路L3は、ヘッド21で
使用されなかったインクをサブタンク32に戻すために設けられている。
従って、サブタンク32から送出されたインクは、第2流路L2、ヘッド21及び第3
流路L3を流通する。すなわち、サブタンク32、第2流路L2、ヘッド21及び第3流
路L3は、インクが循環する経路(以下、「循環路」という場合がある)を構成する。
第4流路L4は、圧力調整装置35からの圧縮空気や、サブタンク32内の空気を送気
できる中空の部材である。第4流路L4は、一端が圧力調整装置35に接続され、他端が
サブタンク32に接続されている。
===サブタンクの構成===
図3A及び図3Bを参照して、本実施形態に係るサブタンク32の構成について述べる
。図3Aは、サブタンク32の断面を示す図である。図3Bは、図3AのA−A断面を示
す図である。ここでは、サブタンク32内にインクIが貯留されている例を示す(図3A
参照)。
本実施形態に係るサブタンク32は、本体部32a及び排出部32bを含んで構成され
ている。
本体部32aは、上面T及び底面Uを有する円筒形状の部材からなり、その内部にイン
クIを貯留する。本実施形態において、上面Tを含む本体部32aの一部は、他の部分よ
りも小径に形成されている。上面Tには、第1流路L1〜第4流路L4の端部が挿入され
ている。サブタンク32内においては、これらの流路のうち第2流路L2(第2流路の端
部)が最も下側(但し、撹拌子36(後述)より上側)まで延出している。
本体部32a内には撹拌子36が配置されている。撹拌子36は、サブタンク32内に
おいて第2流路L2の端部よりも下方に設けられ、サブタンク32内のインクIを撹拌す
る。本実施形態において、撹拌子36は、サブタンク32の底面U上に配置される。
撹拌子36は、磁性を帯びた棒状(或いはカプセル状等)の部材である。撹拌子36は
、外部(電磁石37a〜37d。後述)からの磁力により回転することにより、サブタン
ク32内のインクIを撹拌する。撹拌子36で撹拌されることにより、サブタンク32内
におけるインクIの沈降は回復する。本実施形態における撹拌子36は、「撹拌部」の一
例である。
電磁石37a〜37dは、サブタンク32内の撹拌子36に磁力を与えて回転させる。
本実施形態において、4つの電磁石37a〜37dは、サブタンク32外において、排出
部32bを囲むように対向して配置される。すなわち、電磁石37a〜37dは、排出部
32bを避けた位置に配置されている。ユニット制御回路54は、磁力を発生させる電磁
石37a〜37dを順に切り替えることにより、撹拌子36を回転させる。
排出部32bは、サブタンク32内において撹拌子36よりも低い位置に設けられ、サ
ブタンク32内のインクIをサブタンク32外に排出するために設けられている。本実施
形態において、排出部32bは、サブタンク32の底面Uの中央部に設けられている。
この場合、撹拌子36の一部が排出部32b(排出口321b(後述))と接すること
により、撹拌子36を回転させる場合の回転中心が決定される。すなわち、撹拌子36は
、その回転軸と排出部32bの中心軸とが一致するように配置されることになる。
本実施形態において、排出部32bは、排出口321b、継手部材322b、及び排出
チューブ323bを含んで構成されている。
排出口321bは、サブタンク32内とサブタンク32外とを連通する孔を構成する円
筒形状の部材である。本実施形態において、本体部32a及び排出口321bは一体に形
成されている。排出口321bは、孔を介してサブタンク32内のインクIをサブタンク
32外に排出する。排出口321bの内壁の一部にはらせん状の溝が設けられている。な
お、本実施形態における孔の断面は円形状になっているが(図3B参照)、孔の形状はこ
れに限られない。すなわち、排出口321bはインクIをサブタンク32外に排出するこ
とができればよいため、孔の断面は、たとえば、楕円形状でも方形状でもよい。
継手部材322bは、排出口321bと排出チューブ323bとを連結する部材である
。継手部材322bの中央部には、排出口321bからのインクIを排出チューブ323
bに導く孔が形成されている。また、継手部材322bの外周の一部には、排出口321
bのらせん状の溝と嵌合するらせん状の溝が設けられている。排出口321bの溝に継手
部材322bの溝を捻じ込むことにより、排出口321b(サブタンク32)と継手部材
322bとを連結する。また、継手部材322bに排出チューブ323bを嵌め込むこと
により、継手部材322bと排出チューブ323bとを連結する。
排出チューブ323bは、サブタンク32内のインクをサブタンク32外に排出するた
めの中空の部材である。排出チューブ323bには、第3バルブ34cが設けられている
第3バルブ34cは、サブタンク32内とサブタンク32外との連通状態を切り替える
。すなわち、第3バルブ34cが開状態の場合、サブタンク32内のインクIは、重力に
よりサブタンク32外に排出される。一方、第3バルブ34cが閉状態の場合、サブタン
ク32内のインクIは、サブタンク32外に排出されない。第3バルブ34cの動作は、
ユニット制御回路54により制御される。
ここで、本実施形態において、排出口321bの孔の幅Dは、撹拌子36の短軸方向の
幅dよりも広く形成されている(図3B参照)。
このように、孔の幅Dを形成することにより、撹拌子36が排出口321b上に位置す
る場合でもインクIの排出を妨げることが無い。逆にいえば、サブタンク32内に配置す
る撹拌子36は、その短軸方向の幅dが排出口321bの幅Dよりも狭いものを用いるこ
とが望ましい。
なお、排出部32bは、サブタンク32内のインクIをサブタンク32外に排出するこ
とができればよい。すなわち、排出部32bは、少なくとも排出口321bを有していれ
ばよい。また、たとえば、継手部材322bを介さず、排出口321bと排出チューブ3
23bを直接接続する構成でもよい。或いは、排出部32bは、第3バルブ34cを排出
口321bに配置することで、継手部材322b及び排出チューブ323bを設けない構
成とすることも可能である。
===インクの排出===
次に、図4を参照して本実施形態におけるプリンタ1の動作について説明を行う。具体
的には、サブタンク32内のインクIを排出する動作について述べる。インクIの排出を
行うに当たり、第1バルブ34a、第2バルブ34b及び第3バルブ34cは、閉状態に
あるとする。また、圧力調整装置35は大気に解放されていないとする。また、供給ポン
プ33a及び33bは駆動していないものとする。また、ヘッド21からインクIが漏れ
ないよう、ヘッド21は、キャップ等で封止されているとする。
インクIを排出する指示がなされると、ユニット制御回路54は、撹拌子36を回転さ
せてサブタンク32内のインクIを撹拌させる。併せて、ユニット制御回路54は、第2
バルブ34bを開状態とし、供給ポンプ33bを駆動させることで、循環路内にインクI
を循環させる(S10)。この場合、循環路において、インクIの沈降を回復することが
できる。
ユニット制御回路54は、供給ポンプ33bを停止し、第3バルブ34cを開状態にす
ることで、サブタンク32内に貯留されたインクI(沈降が回復した状態のインクI)を
サブタンク32外に排出させる(S11)。
ユニット制御回路54は、第3バルブ34cを閉状態とした後、圧力調整装置35にサ
ブタンク32内を加圧させることで、第2流路L2内及び第3流路L3内に残ったインク
Iをサブタンク32内に戻す(S12)。
ユニット制御回路54は、再び第3バルブ34cを開状態とすることで、S12でサブ
タンク32内に戻された残りのインクIをサブタンク32外に排出させる(S13)。な
お、S10〜S13の動作を複数回繰り返してもよい。
その後、メインタンク31を置換液が入ったタンクに付け替える(S14)。置換液は
、サブタンク32、第2流路L2、及び第3流路L3内に残留するインクIを洗浄するた
めの液体である。
ユニット制御回路54は、第3バルブ34cを閉状態とし、第1バルブ34aを開状態
とする。そして、ユニット制御回路54は、供給ポンプ33aを駆動させることにより、
第1流路L1を介してメインタンク31内の置換液をサブタンク32内に送出させる(S
15)。ユニット制御回路54は、所定量の置換液を送出した後、第1バルブ34aを閉
状態にしつつ、供給ポンプ33aを停止させることで、サブタンク32内への置換液の送
出を停止させる(S16)。
ユニット制御回路54は、供給ポンプ33bを駆動させることで、循環路内に置換液を
循環させる(S17)。
ユニット制御回路54は、供給ポンプ33bを停止し、第3バルブ34cを開状態にす
ることで、サブタンク32内に貯留された置換液をサブタンク32外に排出させる(S1
8)。
ユニット制御回路54は、第3バルブ34cを閉状態とした後、圧力調整装置35にサ
ブタンク32内を加圧させることで、第2流路L2内及び第3流路L3内に残った置換液
をサブタンク32内に戻す(S19)。
ユニット制御回路54は、再び第3バルブ34cを開状態とすることで、S19でサブ
タンク32内に戻された残りの置換液をサブタンク32外に排出させる(S20)。なお
、S15〜S20の動作を複数回繰り返してもよい。
このようにして、本実施形態に係るプリンタ1は、サブタンク32内のインクI(第2
流路L2、ヘッド21、第3流路L3内のインクIも含む)をサブタンク32外へ効果的
に排出することができる。
===その他の実施形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解
釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得
ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる
実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
上記実施形態では、撹拌部として撹拌子36を用いる構成について説明を行ったが、撹
拌部はこれに限られない。たとえば、図5に示すように、撹拌子36の代わりに、回転体
38を用いることも可能である。回転体38は、複数の羽根を有する部材である。回転体
38は、サブタンク32内の底面Uに近接する位置(第2流路L2の端部よりも下方)に
配置される。回転体38は、軸部材を介してサブタンク32外の駆動部39と接続される
。ユニット制御回路54は、駆動部39を駆動させることにより、軸部材を中心として回
転体38を回転させる。回転体38は、サブタンク32内で回転することにより、インク
Iの撹拌を行う。回転体38は、サブタンク32の底面Uから浮いた状態で配置すること
が可能である。従って、排出口321bの孔の幅より羽根の短軸方向の幅が広い場合であ
っても、回転体38が排出口321bの孔を塞ぐことがない。従って、サブタンク32内
のインクIを確実に排出することが可能となる。
また、上記実施形態では、排出部32bがサブタンク32の底面Uの中央部にある例で
説明したが、排出部32bの位置はこれに限られない。たとえば、排出部32bは、底面
Uの中央部以外に設けることも可能である。或いは、図6に示すように、排出部32bは
、サブタンク32の底面Uと隣接する側面Sに設けられてもよい。排出部32bは、撹拌
部よりも低い位置にあるインクI(すなわち、第2流路L2の端部よりも下方にあるイン
クI)を排出できればよい。つまり、排出部32bは、撹拌部よりも低い位置に設けられ
ていればよい。
また、上記実施形態では、サブタンク32の底面Uが水平である例で説明したが、底面
Uの形状はこれに限られない。たとえば、図7に示すように、底面Uを排出部32bに向
かって傾斜させることにより、インクIの排出をより効率的に行うことも可能である。な
お、図7では、排出部32bが側面Sに設けられた例(図6の例)を示しているが、排出
部32bが底面Uに設けられた例(図3Aの例)でも応用可能である。図3Aの例におい
て、底面Uを排出部32bに向かって傾斜させることにより、サブタンク32内のインク
Iをより効率よく排出することができる。また、図7では、撹拌部が回転体38の例(図
5の例)で示しているが、撹拌部が撹拌子36の例でも応用可能である。
また、上記実施形態では、メインタンク31及びサブタンク32の2つの容器を有し、
サブタンク32に排出部32bを設ける構成について説明したが、これに限られない。
たとえば、排出部32bと同様の構成をメインタンク31に設けてもよい。或いは、1
つの容器のみを有する液体吐出装置がある場合、その容器にこれまでに述べた構成を設け
ることも可能である。
また、上記の実施形態では、液体吐出装置の一例として沈降性のインクを吐出するイン
クジェット式のプリンタ1について説明したが、インク及び液体吐出装置はこれに限られ
ない。
インクは、水性インクであってもよく、或いは油性インクであってもよい。なお、沈降
性のないインクを用いる場合であっても上記構成を適用することは可能である。
吐出される液体についてはインクに限られるものではなく、インク以外の他の液体(液
体以外にも、機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルのような流状体を含む)や
液体以外の流体(流体として流して吐出できる固体を含む)を用いることも可能である。
上記実施形態の構成は、シリアルスキャン方式のインクジェット式プリンタだけでなく
、所謂、ラテラルスキャン方式のインクジェット式プリンタにも適用することが可能であ
る。或いは、上記実施形態の構成は、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセン
ス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの材
料が分散または溶解した状態で含まれた液状体を吐出する液状体吐出装置に応用すること
が可能である。また、上記実施形態の構成は、バイオチップ製造に用いられる生体有機物
を吐出する液体吐出装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を吐出する液体吐
出装置に応用することも可能である。さらに、上記実施形態の構成は、時計やカメラ等の
精密機械にピンポイントで潤滑油を吐出する液体吐出装置、光通信素子等に用いられる微
小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板
上に吐出する液体吐出装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチ
ング液を吐出する液体吐出装置、ジェルを吐出する流状体吐出装置、トナーなどの粉体を
例とする固体を吐出する粉体吐出式記録装置に応用することも可能である。これらの装置
は、「液体吐出装置」の一例である。
1 プリンタ、10 搬送ユニット、20 ヘッドユニット、21 ヘッド、 30
インク供給ユニット、 31 メインタンク、 32 サブタンク、 32a 本体部、
32b 排出部、 33a,33b 供給ポンプ、 34a 第1バルブ、 34b
第2バルブ、 34c 第3バルブ、 35 圧力調整装置、 36 撹拌子 37a〜
37d 電磁石、 40 検出器群、 50 コントローラ、 51 インターフェース
部、 52 CPU、 53 メモリ、 54 ユニット制御回路、 100 コンピュ
ータ、 321b 排出口、 322b 継手部材、 323b 排出チューブ、 I
インク、 L1 第1流路、 L2 第2流路、 L3 第3流路、 L4 第4流路、
T 上面、 U 底面

Claims (2)

  1. 記録媒体に対して液体を吐出するヘッドと、前記液体を貯留する容器と、を有し、流路を介して前記容器内の前記液体を前記ヘッドに送出する液体吐出装置であって
    前記容器内において、前記流路の端部よりも下方に設けられ、前記容器内の前記液体を撹拌する磁性を帯びた撹拌子と、
    前記容器の底面に設けられ、前記容器内の前記液体を前記容器外に排出するための排出と、
    前記排出口を囲む位置に配置され、前記撹拌子に磁力を与えて回転させる複数の電磁石と、
    を有し、
    前記容器は、
    前記液体を貯留する第1容器と、
    前記第1容器から送出された前記液体を一時的に貯留する第2容器と、
    を含み、
    前記流路は、
    前記第1容器から前記第2容器に前記液体を送出するための第1流路と、
    前記第2容器から前記ヘッドに前記液体を送出するための第2流路と、
    を含み、
    前記撹拌子は、前記撹拌子の回転軸と前記排出口の中心軸とが一致し、且つ、前記撹拌子の一部が前記排出口に接するように、前記第2容器の底面に配置されており、
    前記排出口の孔の幅は、前記撹拌子の短軸方向の幅よりも広く形成されている
    ことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記排出は、前記第2容器の底面の中央部に位置することを特徴とする請求項記載の液体吐出装置。
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