JP5040806B2 - 流体供給装置、残量検出方法、及び流体収容カートリッジ - Google Patents

流体供給装置、残量検出方法、及び流体収容カートリッジ Download PDF

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Description

本発明は、流体供給装置、残量検出方法、及び流体収容カートリッジに関する。
流体供給装置の一つとして、紙や布、フィルムなどの各種媒体に流体(例えば、インク等)を吐出して、画像の印刷を行うインクジェットプリンタ(流体吐出装置の一例でもある)が知られている。このプリンタは、流体を吐出するヘッドを有している。ヘッドから流体が吐出して流体の量が減ると、ヘッドへ流体を供給する必要がある。
前記流体供給装置は、供給先であるヘッドへ供給される流体を収容する収容部と、収容部に繋がれ流体が流れる供給路と、供給路内の流体を流れさせる回転部材(例えば、ポンプ部材)と、を備える。そして、ポンプ部材が動作することにより、収容部内の流体が、供給路内を流れてヘッドへ向かうこととなる(特許文献1参照)。
特開2005−67122号公報
ところで、収容部内の流体は、供給先への供給に伴い消費されるため、収容部内の流体の残量が変化する(減少する)。ここで、流体の供給を適切に行うためには、収容部内の流体の残量を把握することが望ましい。一方で、装置の構造の簡素化が要求されているため、収容部内の流体の残量の検知も、簡素な構造を前提として行う必要がある。
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、目的とするところは、簡易な構成にて、収容部内の流体の残量を適切に検出することにある。
前記課題を解決するために、主たる本発明は、
流体を収容する収容部と、
前記収容部に繋がれ、前記収容部から供給先へ供給される前記流体が流れる供給路と、
回転することにより、前記供給路内の流体を流れさせる回転部材と、
前記回転部材が回転するときの前記供給路内の流体の有無を検知する検知部材と、
前記回転部材の回転速度を特定する情報と、前記検知部材の検知結果とに基づいて、前記収容部内の流体の残量を検出する残量検出部と、
を備えることを特徴とする流体供給装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により少なくとも次のことが明らかにされる。
流体を収容する収容部と、
前記収容部に繋がれ、前記収容部から供給先へ供給される前記流体が流れる供給路と、
回転することにより、前記供給路内の流体を流れさせる回転部材と、
前記回転部材が回転するときの前記供給路内の流体の有無を検知する検知部材と、
前記回転部材の回転速度を特定する情報と、前記検知部材の検知結果とに基づいて、前記収容部内の流体の残量を検出する残量検出部と、
を備えることを特徴とする流体供給装置。
このような流体供給装置によれば、収容部内に水位センサー等を設けなくても流体の残量を随時検出できるので、簡易な構成にて、収容部内の流体の残量を適切に検出することが可能となる。
また、かかる流体供給装置であって、
前記回転部材の回転速度を制御する速度制御部を備え、
前記速度制御部は、前記検知部材が前記流体を検知するまで、前記回転部材の回転速度を最小速度から最大速度まで段階的に大きくし、
前記残量検出部は、前記検知部材が前記流体を検知したときの前記回転部材の回転速度を特定する情報に基づいて、前記収容部内の流体の残量を検出することが望ましい。
かかる場合には、検知部材が流体を検知したときの回転速度が最適な値となるので、精度良く、流体の残量を検出できる。
また、かかる流体供給装置であって、
前記残量検出部は、前記回転部材が前記最大速度にて回転するときに前記検知部材が流体を検知しない場合には、前記収容部内の流体の残量が無いと判断する(いわゆるインクエンドと判断する)ことが望ましい。
かかる場合には、収容部に水位センサー等を設けなくても、簡易にインクエンド検出も行える。
また、かかる流体供給装置であって、
前記収容部には、前記回転速度と前記残量の関係を示す関係情報を記憶した記憶部が、取り付けられており、
前記残量検出部は、前記検知部材が前記流体を検知したときの前記回転部材の回転速度を特定する情報と、前記記憶部に記憶された前記関係情報とに基づいて、前記収容部内の流体の残量を検出することが望ましい。
かかる場合には、個体差があっても、前記関係情報に基づいて適切に流体の残量を検出できる。
また、かかる流体供給装置であって、
前記回転部材は、前記収容部内に設けられ前記供給路と繋がった遠心ポンプであり、
前記検知部材は、前記供給路上に設けられており、
前記回転部材が回転することにより、前記収容部内の流体が前記検知部材に向かって流れ、
回転中の前記回転部材が停止することにより、前記供給路内の流体が前記収容部側へ流れることが望ましい。
かかる場合には、流体の残量検知後に、供給路内の流体の液面が元の高さに戻るので、その後の流体の供給や、再度の流体の残量検知が、精度良いものとなる。
また、収容部から供給路を介して供給先へ供給すべき流体の、前記供給路における有無を検知する検知ステップと、
前記供給路内の流体を流れさせる回転部材の回転速度を特定する情報を取得する取得ステップと、
前記検知ステップによる検知結果と、前記取得ステップにより取得した前記情報とに基づいて、前記収容部内の流体の残量を検出する検出ステップと、
を有することを特徴とする残量検出方法。
このような残量検出方法によれば、収容部内に水位センサー等を設けなくても流体の残量を随時検出できるので、簡易な構成にて、収容部内の流体の残量を適切に検出することが可能となる。
また、流体を収容する収容部と、
前記収容部に繋がれ、前記収容部から供給先へ供給される前記流体が流れる供給路と、
回転することにより、前記供給路内の流体を流れさせる回転部材と、
前記回転部材が回転するときの前記供給路内の流体の有無を検知する検知部材と、
前記収容部内の流体の残量検出に供される、前記回転速度と前記残量の関係を示す情報を記憶した記憶部と、
を備えることを特徴とする流体収容カートリッジ。
このような流体収容カートリッジによれば、収容部内に水位センサー等を設けなくても記憶部に記憶された情報に基づいて流体の残量を随時検出できるので、簡易な構成にて、収容部内の流体の残量を適切に検出することが可能となる。
===インクジェットプリンタの概要===
流体供給装置の一例としてインクジェットプリンタ(以下、プリンタ1と呼ぶ)を例に挙げて、プリンタ1の構成例と印刷処理例について、説明する。なお、プリンタ1は、流体の一例であるインクを吐出する流体吐出装置である。
<<<プリンタ1の構成>>>
図1は、プリンタ1の全体構成を示すブロック図である。図2は、プリンタ1の主要部の構成を示した図である。図3は、ドラムユニット30、ヘッドユニット40、及び紫外線照射ユニット50の断面構造を示した図である。図4Aは、ヘッドユニット40を示した斜視図である。図4Bは、図4Aの矢印Fで示す方向からヘッド42を見たときの、ヘッド42の正面図である。
外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ10により、各ユニット(給排紙ユニット20、ドラムユニット30、ヘッドユニット40、紫外線照射ユニット50、インク補給ユニット60)を制御し、用紙Sに画像を形成する(印刷処理)。また、プリンタ1内の状況を検出器群70が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラ10は各ユニットを制御する。
コントローラ10は、プリンタ1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部11は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU12は、プリンタ1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ13は、CPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU12は、メモリ13に格納されているプログラムに従ったユニット制御回路14により各ユニットを制御する。
給排紙ユニット20は、図2に示すように、給紙部21と排紙部22から成る。給紙部21は、用紙Sを搬送する給紙ローラ(不図示)を有し、給紙部21内に積層された用紙Sを一枚ずつドラムユニット30へ給紙する。排紙部22は、用紙Sを搬送する排紙ローラ(不図示)を有し、ドラムユニット30上に支持され印字が完了した用紙Sを、排紙部22内に送り込む。
ドラムユニット30は、給紙部21から給紙された用紙Sを保持する保持ドラム31を有する。この保持ドラム31の回転軸32は、一対のフレーム36に回転可能に支持されている。そして、保持ドラム31は、用紙Sを外周面33にて保持した状態で、図2に示す矢印Rの方向に回転する。
ヘッドユニット40は、一対のガイド軸46、47に支持され、保持ドラム31の軸方向において往復移動可能なヘッドキャリッジ41を有する。ヘッドキャリッジ41には、用紙Sにインクを吐出するヘッド42が設けられている。ここで、本実施例においては、ヘッド42として、互いに色の異なるインクを吐出する5個のヘッド42a〜42e(図4B)が、保持ドラム31に保持された用紙Sに対向するように設けられている。また、各ヘッド42a〜42eは、複数のノズルが形成されたノズルプレート44a〜44eを有し、各ノズルからインクが吐出される。また、各ノズルには、インクが入った圧力室(不図示)と、圧力室の容量を変化させてインクを吐出させるための駆動素子(ピエゾ素子)が設けられている。
また、ヘッドキャリッジ41には、インクを収容する収容室43a〜43e(図4A)が設けられている。各収容室43a〜43eは、対応するヘッド42a〜42eに供給されるインクを収容する。収容室43aはヘッド42aに供給されるホワイトインクを、収容室43bはヘッド42bに供給されるイエローインクを、収容室43cはヘッド42cに供給されるマゼンタインクを、収容室43dはヘッド42dに供給されるシアンインクを、収容室43eはヘッド42eに供給されるブラックインクを、それぞれ収容する。
また、ヘッドキャリッジ41には、収容室43a〜43eのインクの量を検知するためのセンサー45が設けられている。
なお、本実施例においては、インクとして、紫外線が照射されることによって硬化する紫外線硬化型インクが用いられている。ここで、紫外線硬化型インクは、ビヒクル、光重合開始剤及び顔料の混合物に、消泡剤、重合禁止剤等の補助剤を添加して調合される。なお、ビヒクルは、光重合硬化性を有するオリゴマー、モノマー等を、反応性希釈剤により粘度調整して調合される。また、インクとしては、水性インクと油性インクの両方を含むものとする。
紫外線照射ユニット50は、一対のガイド軸56、57に支持され、保持ドラム31の軸方向において往復移動可能な照射部キャリッジ51を有する。照射部キャリッジ51には、ヘッド42から吐出されて用紙Sに付着したインクに対して紫外線を照射する紫外線照射部52が設けられている。紫外線照射部52は、保持ドラム31の回転方向に沿って整列された複数のランプ53を有する。この複数のランプ53が用紙S上のインクに紫外線を照射することによって、インクが硬化する。
インク補給ユニット60は、ヘッド42a〜42eによるインクの吐出に起因してヘッドユニット40(具体的には、収容室43a〜43e)内のインクの量が減った際に、収容室43a〜43eにインクを補給するためのものである。インク補給ユニット60は、流体収容カートリッジの一例であるインクカートリッジ61a〜61eを有している。インクカートリッジ61a〜61eは、対応する収容室43a〜43eに補給するインクを収容している(例えば、インクカートリッジ61aは、収容室43aに補給するホワイトインクを収容する)。また、インクカートリッジ61a〜61eは、プリンタ本体に対して着脱可能である。なお、インクカートリッジの詳細な構成については、後述する。
<<<印刷処理>>>
コントローラ10は、コンピュータ110から印刷命令及び印刷データを受信すると、印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の印刷処理を行う。
まず、給紙部21が、用紙Sを保持ドラム31に向かって給紙する。保持ドラム31に給紙された用紙Sは、外周面33に巻き付けられることによって保持される。そして、保持された用紙Sは、保持ドラム31と共に回転する。回転する用紙Sに対して、各ヘッド42はインクを吐出して付着させる。用紙Sに付着したインクは、保持ドラム31の回転に伴い移動して、紫外線照射部52によって紫外線が照射される。これにより、用紙S上のインクが硬化して、用紙S上に画像が形成される。
そして、保持ドラム31が1回転する際に保持ドラム31の軸方向の一部領域において用紙Sに画像が印刷されると、ヘッドキャリッジ41はガイド軸46、47に沿って移動する(照射部キャリッジ51も、同様にガイド軸56、57に沿って移動する)。そして、軸方向において上記領域に隣接した領域に対して、上述した動作(ヘッド42によるインク吐出と、紫外線照射部52による紫外線の照射)が実行される。
このようにして、保持ドラム31の軸方向において全ての画像が印刷された用紙Sは、保持ドラム31から剥離されて、排紙部22に送り込まれる。これにより、印刷処理が終了する。
===インクカートリッジ61a〜61eの構成例について===
インクカートリッジ61a〜61eの構成はほぼ同様であるので、以下においては、ホワイトインクを収容するインクカートリッジ61aを例に挙げて、インクカートリッジの構成を説明する。
図5Aは、インクカートリッジ61aの斜視図である。図5Bは、インクカートリッジ61aの断面上視図である。図6Aは、図5BのA−A断面図である。図6Bは、図5BのB−B断面図である。図7は、遠心ポンプ210の分解斜視図である。図8Aは、羽根車212bが逆回転するときのインクの流れを示した図である。図8Bは、羽根車212bが正回転するときのインクの流れを示した図である。
インクカートリッジ61aは、収容部の一例であるインク収容部201と、回転部材の一例である遠心ポンプ210と、補給流路管221と、攪拌流路管222と、検知部材の一例である光センサー240と、記憶部の一例であるCSIC250とを有している。
インク収容部201は、供給先(補給先)である収容室43a(ヘッド42a)へ供給(補給)されるインク(ホワイトインク)を収容する。このインク収容部201は、インクカートリッジ61aのボトル200の内部に形成された空間である。ここで、インク収容部201内のインクの液面は、インクが収容室43aへ補給されることにより、下がる。そして、インクエンドになるまで、インクが補給される。なお、インクエンドとは、インク収容部201に収容されたインクの量が僅かな状態(インク収容部201内のインクが枯渇した状態を含む)を意味する。
遠心ポンプ210は、インクを送り出すためのものである。この遠心ポンプ210は、図6Aに示すように、インク収容部201内の下部に設けられている。なお、遠心ポンプ210の詳細な構成については、後述する。
補給流路管221は、図5Aに示すようにインク収容部201に繋がれている。また、補給流路管221は、図7に示すように、遠心ポンプ210の補給流出口211b(後述)から上方に向かって延出するように、形成されている。すなわち、補給流路管221は、遠心ポンプ210と繋がっている。また、補給流路管221の先端側の補給口221aは、ヘッドキャリッジ41と繋がっていない(図3参照)。このため、この補給口221aから補給流路管221に空気が入り込むことが可能となっている。
補給流出口211bから流出したインクは、図8Bに示すように補給流路管221(具体的には、補給流路管221内の供給路の一例である補給流路221b)を流れて、補給流路管221の補給口221aの下方に位置する収容室43aへ向かう。別言すれば、インク収容部201から供給先(ヘッド42a)へ供給されるインクが、補給流路221bbを流れる。
攪拌流路管222は、図7に示すように、遠心ポンプ210の攪拌流出口211c(後述)から上方に向かって延出するように、形成されている。このため、攪拌流路管222の延出方向は、補給流路管221の延出方向に沿っている。ただし、補給流路管221とは異なり、攪拌流路管222は、ボトル200内に収まっている。
攪拌流出口211cから流出したインクは、図8Aに示すように攪拌流路管222(具体的には、攪拌流路管222内の攪拌流路222b)を流れた後に、循環口222aからインク収容部201へ送り出される。すなわち、攪拌流路管222を流れるインクが、インク収容部201へ向かう(インクがインク収容部201内を循環する)ことによって、インクが攪拌されることとなる。
光センサー240は、補給流路管221上に設けられ、補給流路管221を流れるインクを検知するためのものである。この光センサー240は、補給流路管221の経路上にプリズムを有しており、光の屈折率を利用してインクが補給流路管221内を流れているか否かを検知する。すなわち、インクが補給流路管221内を流れていない(補給流路管221には空気が流れている)ときには、光がプリズムにて反射される。一方、インクが補給流路管221内を流れているときには、光がプリズムを透過する。このように、光が反射されるか透過するかによって、補給流路管221内のインクの有無を検知できる。
CSIC250は、インクカートリッジに関する各種の情報を記憶した素子である。この情報には、例えば、インク容量等の情報が含まれる。また、CSIC250は、インク収容部201に取り付けられている。そして、インクカートリッジがプリンタ本体に装着されることによって、CSIC250や光センサー240が、プリンタ本体に設けられた接続端子に接続される。これにより、コントローラ10が、CSIC250に記憶された情報にアクセスでき、また、光センサー240の動作を制御できる。
なお、プリンタ本体側には、駆動モータ230が取り付けられている。駆動モータ230は、DCモータであり、遠心ポンプ210の羽根車212(後述)を回転させるためのものである。この駆動モータ230は、図6Aに示すように、インク収容部201外に羽根車212に対して非接触状態で設けられている。また、駆動モータ230のモータ軸231の先端には、モータ軸231と共に回転するモータ磁石232が取り付けられている。モータ磁石232は、インク収容部201の壁201aを挟んで、磁力により羽根車212のポンプ磁石212aとカップリングしている。このため、モータ磁石232の回転に伴い、ポンプ磁石212aも回転する。
<<遠心ポンプ210の構成>>
遠心ポンプ210の構成について、引き続き図5A〜図8Bを用いて説明する。遠心ポンプ210は、回転することにより、補給流路管221や攪拌流路管222内のインクを流れさせる。そして、遠心ポンプ210は、図7に示すように、ケース本体211と、羽根車212と、ケース蓋213とを有している。
ケース本体211は、円筒状の形状をしており、ケース蓋213がケース本体211を覆うことによって、箱状の構造を成している。そして、ケース本体211とケース蓋213の内部空間に、ポンプ室211aが形成されている。また、ケース蓋213には、インク収容部201のインクを流入させるための流入口213aが形成されている。このため、ポンプ室211aは、流入口213aから流入したインクを収容する。
また、ポンプ室211a(具体的には、ケース本体211の内周部211d)には、補給流出口211bと、攪拌流出口211cとが設けられている。
補給流出口211bは、羽根車212が一の方向に回転(以下、正回転と呼ぶ)するときに、ポンプ室211aのインクをヘッド42へ向けて流出させるためのものである。この補給流出口211bは、図6B等に示すように羽根車212の回転中心よりも上方に位置している。
攪拌流出口211cは、羽根車212が一の方向とは逆の方向に回転(以下、逆回転と呼ぶ)するときに、ポンプ室211aのインクをインク収容部201へ向けて流出させるためのものである。この攪拌流出口211cも、補給流出口211bと同様に、羽根車212の回転中心よりも上方に位置している。
羽根車212は、ポンプ室211aに収められている(なお、羽根車212と内周部211dの間には隙間がある)。この羽根車212は、回転自在の回転軸212c(図6A)を有し、回転軸212c周りに回転することによりポンプ室211aのインクを送り出す。すなわち、ポンプ室211aのインクは、羽根車212が回転することで発生する遠心力の作用を受けて、送り出される。
羽根車212には、ポンプ磁石212aが取り付けられている。このポンプ磁石212aは、ケース本体211の側面211eに対向している。前述したように、ポンプ磁石212aは、磁力によりカップリングしているモータ磁石232の回転に伴い、回転する。このため、羽根車212は、ポンプ磁石212aの回転に連動して、回転することとなる。
また、本実施例において、羽根車212の回転速度は、可変となっている。そして、羽根車212の回転速度の大きさは、駆動モータ230に入力される電圧値に応じた値となる(電圧値制御)。すなわち、前記電圧値が大きいと羽根車212の回転速度が大きくなり、前記電圧値が小さいと羽根車212の回転速度が小さくなる。なお、電圧値制御では無く、駆動モータ230に入力される電流値を制御して、羽根車212の回転速度の大きさを決めても良い。
また、羽根車212には、放射状に4枚の羽根212bが形成されている。4枚の羽根212bは、軸方向(図7)において補給流出口211bや攪拌流出口211cと同じ位置に位置している。そして、羽根212bは、羽根車212の回転に伴いインクを押し出す機能を有する。
上述した構成の遠心ポンプ210においては、ポンプ室211aのインクは、遠心力の作用を受けて、羽根車212の回転に沿ってポンプ室211aを流れる。そして、羽根車212によって送り出されるインクは、補給流出口211bまたは攪拌流出口211cから流出する。
ここで、羽根車212が図8Bに示すように正回転するときには、ポンプ室211aのインクは、遠心力の作用を受けて送り出されて、補給流路管221と攪拌流路管222のうちの補給流路管221(補給流路221b)のみを流れる。一方の管のみをインクが流れる理由は、補給流路管221の延出方向が、正回転時にインクに作用する遠心力の作用方向に沿うのに対して、攪拌流路管222の延出方向は、正回転時にインクに作用する遠心力の作用方向は逆方向である(別言すれば、逆回転時にインクに作用する遠心力の作用方向に沿っている)ためである。このように、遠心ポンプ201は、羽根車212が正回転することにより、補給流路221b内のインクを流れさせる。
また、同様な理由から、羽根車212が図8Aに示すように逆回転するときには、ポンプ室211aのインクは、遠心力の作用を受けて送り出されて、補給流路管221と攪拌流路管222のうちの攪拌流路管222(攪拌流路222b)のみを流れる。
===インク補給動作について===
ヘッド42a〜42eからのインク吐出に伴い収容室43a〜43eのインクの量が減った場合には、収容室43a〜43eにインクを補給すべく、インク補給動作が実行される。ただし、各色のインク補給動作は同様であるので、以下においては、ホワイトインクの補給動作を例に挙げて説明する。
図9は、インク補給動作を説明するためのフローチャートである。本フローチャートは、収容室43a内のホワイトインクの量が減って、ヘッドキャリッジ41のセンサー45(不図示)がホワイトインクを補給する必要があると検知したときから始まる。
インク補給動作が実行されるときのプリンタ1の各種動作は、主として、コントローラ10により実現される。特に、本実施の形態においては、メモリ13に格納されたプログラムをCPU12が処理することにより実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
まず、コントローラ10は、収容室43aへの実際のインクの補給を開始する前に、インク収容部201のホワイトインクを攪拌する必要があるかどうかを判断する。例えば、前回のホワイトインクの攪拌からの経過時間が一定時間よりも長い場合には、ホワイトインクが沈降している可能性が高いので、インクを攪拌する必要がある。
そして、コントローラ10は、インク収容部201のインクを攪拌する必要があると判断した場合には(ステップS2:Yes)、駆動モータ230を動作させて羽根車212を逆回転させる(ステップS4)。これにより、ポンプ室211aのインクが、図8Aに示すように攪拌流出口211cから流出した後に攪拌流路管222を流れて、循環口222aからインク収容部201に送り出される。このように羽根車212を逆回転させることによって、インク収容部201のインクが遠心ポンプ210を介して循環することとなる。この結果、インク収容部201のホワイトインクが攪拌されて、ホワイトインクの濃度が均一になる。
特に、ホワイトインクは、顔料として酸化チタンを含むので、沈降しやすい性質を有する。そこで、羽根車212を逆回転させることによって、ホワイトインクの沈降を効果的に抑制できる。なお、羽根車212が逆回転するときには、ポンプ室211aのインクは、補給流路管221を流れない。すなわち、インクの補給は行われずに、インクの攪拌のみが独立して行われる。
次に、コントローラ10は、インク補給を適切に行うために、インク供給の事前動作として、インク収容部201内のインクの残量を検知する(ステップS6)。このようにインク残量を検知する理由は、以下の通りである。例えば、インク収容部201内のインクは、その量が多いほど、供給先へ流れやすい(供給されやすい)傾向を示す。このため、インクの残量を把握した方が、インク補給を効率的に行える。また、インクカートリッジの交換等のために、収容部201内のインクが無くなるタイミングを把握する必要がある。
なお、インク残量の検知処理の詳細については、後述する。
次に、コントローラ10は、収容室43aを補給位置に位置させるために、ヘッドキャリッジ41を移動させる(ステップS8)。ここで、収容室43aの補給位置とは、収容室43aが補給流路管221の補給口221aの下方に位置する位置である(図3参照)。収容室43aが補給位置に位置することによって、補給口221aから落下したホワイトインクが、下方の収容室43a内に入る。この結果、収容室43aにホワイトインクが補給されることとなる。
次に、コントローラ10は、駆動モータ230を動作させて、羽根車212を正回転させる(ステップS10)。これにより、ポンプ室211aのインクが、図8Bに示すように補給流出口211bから流出した後に補給流路管221を流れて、補給口221aを介して収容室43aに辿り着く。このように、羽根車212を正回転させることによって、インク収容部201のインクが遠心ポンプ210を介してヘッド43aへ補給されることとなる。なお、羽根車212が正回転するときには、ポンプ室211aのインクは、攪拌流路管222を流れない。すなわち、インクの攪拌は行われずに、インクの補給のみが独立して行われる。
上記のように、コントローラ10は、インクの補給を行う際には、羽根車212を逆回転させた後に、羽根車212を正回転させる。これにより、補給直前に攪拌されて濃度が均一になったホワイトインクを、収容室43aに補給することができる。
なお、他のインク(マゼンタインク等)には酸化チタンが含まれていないので、ホワイトインクに比べて沈降し難い性質を有する。このため、本実施の形態においては、他の色のインクを補給する場合には、補給時間を短くする観点から、補給直前にインクの攪拌をしない(すなわち、羽根車212を逆回転させない)。もちろん、他の色のインクの補給の際にも、ホワイトインクと同様に、補給前の攪拌を実行しても良い。
次に、コントローラ10は、センサー45によって収容室43a内のホワイトインクの量が満杯になったことを検知するまで、インクの補給を継続させる。そして、収容室43a内のインクが満杯になった場合には(ステップS12:Yes)、コントローラ10は、正回転中の羽根車212を停止させる(ステップS14)。これにより、ヘッド43aへのインクの補給が終わる。
<<インク残量の検知処理>>
図10は、インク残量の検知処理を説明するためのフローチャートである。図11A〜図11Dは、補給流路221b内のインクの状態を示した模式図である。
本検知処理は、簡易にインク収容部201内のインク残量を検出すべく、主に、(a)インク収容部201から補給流路221bを介して供給先へ供給すべきインクの、補給流路221bにおける有無を検知する検知ステップと、(b)補給流路221b内のインクを流れさせる遠心ポンプ210の回転速度を特定する情報を取得する取得ステップと、(c)検知ステップによる検知結果と、取得ステップにより取得した前記情報とに基づいて、インク収容部201内のインクの残量を検出する検出ステップと、を有することに特徴がある。
また、本検知処理は、コントローラ10が遠心ポンプ210によるインクの流れを制御することによって、実行される。そして、図10に示すフローチャートは、図11Aに示す状態のときから始まる。図11Aの状態は、羽根車212が停止している状態であり、補給流路221b内のインクの液面は、補給流路221bの途中に位置する。なお、補給流路221b内のインクの液面は、インク収容部201のインクの液面とほぼ等しい。このため、インク収容部201のインクの残量が多いほど、補給流路221bのインクの液面も高くなる。
まず、コントローラ10は、遠心ポンプ210(羽根車212)の回転速度を最小速度である「1」に設定する(ステップS22)。ここで、羽根車212の回転速度として設定できる値は1〜5であり、値が大きくなるほど回転速度が大きくなる。このため、「1」が最小速度であり、「5」が最大速度である。
次に、コントローラ10は、設定された回転速度(ここでは、「1」)にて羽根車212を正回転させる(ステップS24)。すなわち、コントローラ10は、駆動モータ230に、回転速度「1」に対応する電圧値を入力させることにより、羽根車212を正回転させる。このように羽根車212が正回転することにより、補給流路221b内のインクが補給口221a側へ向かって流れる(別言すれば、インク収容部201内のインクが、光センサー240に向かって流れる)。
ここで、羽根車212の回転速度が大きいほど、前述した遠心力が大きくなるため、補給流路221b内を流れるインクの流速が大きくなる。そして、インクの流速が大きいと、補給流路221b内のインクの液面が高くなりやすい。例えば、仮にインク収容部201内のインクの残量が所定量であっても、回転速度が小さい(例えば、回転速度が「1」である)と、図11Bに示すようにインクの液面が光センサー240よりも低いのに対して、回転速度が大きい(例えば、回転速度が「3」である)と、図11Cに示すようにインクの液面が光センサー240と同じ位置になる。
そして、前述したように、補給流路221b内のインクの液面(水位)は、インク収容部201のインクの液面とほぼ等しい。このため、インク収容部201内のインク残量が多い場合には、羽根車212の回転前のインクの液面が高いので、羽根車212の回転速度が小さくても、インクの液面が光センサー240と同じ位置になりやすい。一方で、インク収容部201のインク残量が少ない場合に、インクの液面を光センサー240と同じ高さにするためには、羽根車212の回転速度を大きくする必要がある。このような傾向から、光センサー240がインクを検知するときの羽根車212の回転速度が分かれば、インク収容部201内のインク残量を検出できることとなる。
図10に示すフローチャートに戻って、説明を続ける。コントローラ10は、光センサー240を動作させて、遠心ポンプ210が設定された回転速度で正回転するときの補給流路221b内のインクの有無を検知する(ステップS26)。そして、コントローラ10は、図11Bに示すように光センサー240が補給流路221内のインクを検知しない場合には(ステップS26:No)、インクを検知しない継続時間が所定時間よりも長いか否かを判断する(ステップS28)。これにより、光センサー240が誤検知することを防止できる。
そして、前記継続時間が所定時間よりも長い場合には、コントローラ10は、インク収容部201内のインク残量が少ないと判断する。すると、コントローラ10は、羽根車212の回転速度が最大速度(「5」)よりも小さいことを確認して(ステップS30:No)、羽根車212の回転速度を「+1」(ここでは、回転速度「2」)して、羽根車212を正回転させる(ステップS32)。すなわち、コントローラ10は、回転速度「2」に対応する電圧値を駆動モータ230に入力させることにより、羽根車212を正回転させる。
その後、コントローラ10は、再度、設定後の回転速度にて羽根車212を回転させ、光センサー240によるインクの検知を続行する(ステップS26)。このように、コントローラ10は、光センサー240がインクを検知するまで、遠心ポンプ210の回転速度を最小速度(「1」)から最大速度(「5」)まで段階的に大きくする。すなわち、コントローラ10は、駆動モータ230に入力する電圧値を、段階的に大きくする。このため、インク収容部201のインク残量が少ないほど、遠心ポンプ210の回転速度は大きくなる。
そして、図11Cに示すように、光センサー240がインクを検知できた場合には(ステップS26:Yes)、コントローラ10は、光センサー240がインクを検知したときの遠心ポンプ210の回転速度を特定する情報(この情報として、本実施例においては、羽根車212を回転させる駆動モータ230に入力される電圧値)に基づいて、インク収容部201内のインクの残量を検出する(ステップS36)。
以下において、インク残量の検出をより具体的に説明する。
各種の情報が記憶されたCSIC250には、インク収容部201内のインクの残量検出に供される、羽根車212の回転速度とインク残量の関係を示す関係情報が、記憶されている。そして、コントローラ10は、遠心ポンプ210の回転速度を特定する情報(駆動モータ230に入力される電圧値)と、CSIC250に記憶された前記関係情報とに基づいて、インク収容部201内のインクの残量を検出する。
図12は、CSIC250に格納された、遠心ポンプ210の回転速度とインク残量との関係を示すテーブルである。ポンプ速度V1は最小速度「1」を、ポンプ速度V5は最大速度「5」を示す。そして、ポンプ速度が小さいほど、インク残量が多い。すなわち、ポンプ速度V1の場合には、インク残量は100(%)であり、ポンプ速度V5の場合には、インク残量は20(%)である。ここで、インクカートリッジの個体差によっては、インク残量が100%となる、回転速度の大きさが異なる。このため、インクカートリッジ毎に、インク残量と回転速度の関係が、製造時に設定されている。これにより、装着されたインクカートリッジについて、精度良く、インクの残量検知を行える。
上述した関係から、光センサー240がインクを検知したときの羽根車212の回転速度が分かれば、インク収容部210内のインク残量を検出できる。例えば、コントローラ10は、光センサー240がインクを検知したときの羽根車212の回転速度が「3」である(なお、コントローラ10は、駆動モータ230に入力された電圧値に基づいて、羽根車212の回転速度を判断する)場合には、インク収容部201内のインク残量が60%であると判断する。
図10に示すフローチャートに戻って、説明を続ける。インク残量の検出後に、コントローラ10は、正回転中の羽根車212を停止させる、別言すれば回転中の遠心ポンプ210を停止させる(ステップS38)。これにより、インク残量検知中に、誤ってインクが補給口221aまで辿り着くことを防止できる。
ところで、正回転中の羽根車212が停止することにより、補給流路221b内のインクがインク収容部201側へ流れて、図11Dに示すように補給流路221b内のインクの液面が下がる。ここで、正回転中の羽根車212が停止すると、補給流路221b内のインクがインク収容部201側へ流れる理由は、以下の通りである。
すなわち、羽根車212は、正回転することにより発生する遠心力の作用により、補給流路221b内のインクを流させる。そして、正回転中の羽根車212が停止したときには、遠心力の作用が消失するため、補給流路221b内のインクが、羽根車212の4枚の羽根212bの間の隙間を経由してポンプ室211a(インク収容部201)に向かって流れる。この結果、補給流路221b内のインクの液面が下がる(具体的には、羽根車212の回転前のインクの液面と同じ高さになる)。
このように、本実施形態においては、遠心ポンプ210が回転することにより、インク収容部201内のインクが光センサー240に向かって流れ、回転中の遠心ポンプ210が停止することにより、補給流路221b内のインクがインク収容部201側へ流れる。
図10に示すフローチャートに戻って、説明を続ける。遠心ポンプ210の停止後に、コントローラ10は、取得したインク残量を、コンピュータ110の画面等に表示させる(ステップS40)。これにより、ユーザが、インク収容部201のインク残量を把握できる。
一方で、コントローラ10は、遠心ポンプ210が最大速度(本実施例では「5」)にて回転しても光センサー240がインクを検知しない場合には(ステップS30:Yes)、インク収容部201内のインクの残量が無いと判断する、すなわち、インクエンドと判断する(ステップS34)。これにより、インク収容部201内に水位センサーを設けること無く、簡易にインクエンドを検知できる。インクエンドを検知したコントローラ10は、インクエンドを表示させ、例えばユーザにインクカートリッジの交換を促す。
上述したインク残量の検知処理においては、ステップS26が前述した検知ステップに相当し、ステップS36が、取得ステップ及び検出ステップに相当する。
また、上記実施形態においては、コントローラ10が、遠心ポンプ210の回転速度を特定する情報と、光センサー240の検知結果とに基づいて、インク収容部20内のインクの残量を検出する残量検出部と、遠心ポンプ210の回転速度を制御する速度制御部と、の2つの機能を有する。なお、残量検出部と速度制御部が、それぞれ独立した構成であることとしても良い。
また、上記実施形態においては、羽根車212を回転させる駆動モータ230は、DCモータであることとしたが、これに限定されない。例えば、駆動モータ230は、ステッピングモータであることとしても良い。かかる場合には、ステッピングモータのステップ数(羽根車212の回転速度を特定する情報)に基づいて、インク収容部201のインクの残量を検出できる。
===本実施の形態に係るプリンタ1の有効性===
上述したように、インクカートリッジ61a〜61eは、(a)インクを収容するインク収容部201と、(b)インク収容部201に繋がれ、インク収容部201から供給先へ供給されるインクが流れる補給流路221b(供給路の一例)と、(c)回転することにより、補給流路221b内のインクを流れさせる遠心ポンプ210(回転部材の一例)と、(d)遠心ポンプ210が回転するときの補給流路221b内のインクの有無を検知する光センサー240(検知部材の一例)と、(e)遠心ポンプ210の回転速度を特定する情報と、光センサー240の検知結果とに基づいて、インク収容部201内のインクの残量を検出するコントローラ10(残量検出部の一例)と、を備える。かかる場合には、以下に説明するように、簡易な構成にて、インク収容部201内のインクの残量を適切に検出することが可能となる。
すなわち、前述したように、光センサー240が補給流路221b内のインクを検知したときの遠心ポンプ210(具体的には、羽根車212)の回転速度と、インク収容部201内のインクの残量には、所定の関係(前記回転速度が大きいと、インクの残量が多い)がある。このため、羽根車212の回転速度を特定する情報(具体的には、羽根車212を回転させる駆動モータ230に入力される電圧値)と、光センサー240による補給流路221b内のインクの有無の検知結果とに基づいて、インク収容部201内のインクの量を検知できる。これにより、インク収容部201内に水位センサー等を設けなくても、インク収容部201内のインクの残量を随時検出できる。従って、簡易な構成にてインク収容部201内のインクの残量を適切に把握できる。
さらに、上記実施の形態において、遠心ポンプ210の回転速度を制御する速度制御部であるコントローラ10は、図10に示すように、光センサー240がインクを検知するまで、遠心ポンプ210の回転速度を最小速度から最大速度まで段階的に大きくする。そして、コントローラ10は、光センサー240がインクを検知したときの遠心ポンプ210の回転速度を特定する情報に基づいて、インク収容部201内のインクの残量を検出することとした。
かかる場合には、光センサー240がインクを検知したときの遠心ポンプ210の回転速度が、最適な値となる(すなわち、最適な回転速度よりも大きい回転速度に設定してしまうことを防止できる)ので、最適な回転速度に基づいて、精度良くインク残量を検出できる。
さらに、上記実施の形態において、図10に示すように、コントローラ10は、遠心ポンプ210が最大速度(「5」)にて回転するときに光センサー240がインクを検知しない場合には、インク収容部201内のインクの残量が無いと判断することとした。
かかる場合には、最大速度で羽根車212が回転しても光センサー240がインクを検知できないときは、補給流路221b内のインクの流れが無い(別言すれば、インク収容部201内のインクがほとんど無い)と判断できるため、インク収容部201に水位センサー等を設けなくても、簡易にインクエンド検出を行える。
さらに、上記実施の形態において、インク収容部201には、図12に示すように羽根車212の回転速度とインク残量との関係を示す関係情報を記憶したCSIC250(記憶部の一例)が、取り付けられている。そして、コントローラ10は、図10に示すように、光センサー240がインクを検知したときの遠心ポンプ210の回転速度を特定する情報と、CSIC250に記憶された前記関係情報とに基づいて、インク収容部201内のインクの残量を検出することとした。
かかる場合には、以下に説明するように、インクカートリッジに個体差があっても、適切にインク残量を検出できる。すなわち、着脱可能なインクカートリッジにおいては、固体差によって、羽根車212の性能やインク収容部201内のインク容量に、違いが生じることがある。かかる際に、これらの情報を予めCSIC250に格納しおくことにより、これらの情報と、羽根車212の回転速度とに基づいて、装着されたインクカートリッジに適したインク残量を検出できる。
さらに、上記実施の形態において、遠心ポンプ210は、インク収容部201内に設けられ補給流路221bと繋がっている。また、光センサー240は、補給流路221b上に設けられている。そして、遠心ポンプ210が回転することにより、インク収容部201内のインクが光センサー240に向かって流れ、回転中の遠心ポンプ210が停止することにより、補給流路221b内のインクがインク収容部201側へ流れることとした。
かかる場合には、前述したように、インクの残量検知のために羽根車212を正回転した後に、補給流路221bのインクの液面が、正回転前の高さに戻る。このため、その後の、インク補給や、再度のインクの残量検知が精度良いものとなる。
===その他の実施の形態===
以上、上記実施の形態に基づき本発明に係る流体吐出装置(流体供給装置)等を説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
前記実施形態では、流体吐出装置をインクジェットプリンタに具体化したが、この限りではなく、インク以外の他の液体(液体以外にも、機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルのような流状体を含む)や液体以外の流体(流体として流して吐出できる固体など)を噴射したり吐出したりする流体吐出装置に具体化することもできる。
例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を吐出する液状体吐出装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を吐出する液体吐出装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を吐出する液体吐出装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を吐出する液体吐出装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に吐出する液体吐出装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を吐出する液体吐出装置、ジェルを吐出する流状体吐出装置、トナーなどの粉体を例とする固体を吐出する粉体吐出式記録装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の吐出装置に本発明を適用することができる。
また、上記実施の形態において、ポンプ部材は、インク収容部201に設けられた遠心ポンプであることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、ポンプ部材は、いわゆるチューブポンプであり、補給流路221bの経路上に設けられていることとしても良い。
また、前述の実施形態のプリンタ1は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて、インク室を膨張・収縮させることにより流体を吐出しているが、これに限らない。例えば、発熱体を用いてノズル内に泡を発生させ、その泡によって流体を吐出させるプリンタでもよい。
プリンタ1の全体構成を示すブロック図である。 プリンタ1の主要部の構成を示した図である。 ドラムユニット30、ヘッドユニット40、及び紫外線照射ユニット50の断面構造を示した図である。 図4Aは、ヘッドユニット40を示した斜視図である。図4Bは、図4Aの矢印Fで示す方向からヘッド42を見たときの、ヘッド42の正面図である。 図5Aは、インクカートリッジ61aの斜視図である。図5Bは、インクカートリッジ61aの断面上視図である。 図6Aは、図5BのA−A断面図である。図6Bは、図5BのB−B断面図である。 遠心ポンプ210の分解斜視図である。 図8Aは、羽根車212bが逆回転するときのインクの流れを示した図である。図8Bは、羽根車212bが正回転するときのインクの流れを示した図である。 インク補給動作を説明するためのフローチャートである。 インク残量の検知処理を説明するためのフローチャートである。 図11A〜図11Dは、補給流路221b内のインクの状態を示した模式図である。 CSIC250に格納された、遠心ポンプ210の回転速度とインク残量との関係を示すテーブルである。
符号の説明
1 プリンタ、10 コントローラ、11 インターフェース、12 CPU、
13 メモリ、14 ユニット制御回路、15 タイマー、
20 給排紙ユニット、21 給紙部、22 排紙部、
30 ドラムユニット、31 保持ドラム、32 回転軸、33 外周面、
40 ヘッドユニット、41 ヘッドキャリッジ、42a〜42e ヘッド、
43 収容室、44a〜44e ノズルプレート、45 センサー、
46 ガイド軸、47 ガイド軸、
50 紫外線照射ユニット、51 照射部キャリッジ、52 紫外線照射部、
53 ランプ、56 ガイド軸、57 ガイド軸、
60 インク補給ユニット、61a〜61e インクカートリッジ、
70 検出器群、110 コンピュータ、
200 ボトル、201 インク収容部、210 遠心ポンプ、
211 ケース本体、211a ポンプ室、211b 補給流出口、
211c 攪拌流出口、211d 内周部、211e 側面、
212 羽根車、212a ポンプ磁石、212b 羽根、212c 回転軸、
213 ケース蓋、213a 流入口、
221 補給流路管、221a 補給口、221b 補給流路、
222 攪拌流路管、222a 循環口、222b 攪拌流路、
230 駆動モータ、231 モータ軸、232 モータ磁石、
240 光センサー、250 CSIC

Claims (7)

  1. 流体を収容する収容部と、
    前記収容部に繋がれ、前記収容部から供給先へ供給される前記流体が流れる供給路と、
    回転することにより、前記供給路内の流体を流れさせる回転部材と、
    前記回転部材が回転するときの前記供給路内の流体の有無を検知する検知部材と、
    前記回転部材の回転速度を特定する情報と、前記検知部材の検知結果とに基づいて、前記収容部内の流体の残量を検出する残量検出部と、
    を備えることを特徴とする流体供給装置。
  2. 請求項1に記載の流体供給装置であって、
    前記回転部材の回転速度を制御する速度制御部を備え、
    前記速度制御部は、前記検知部材が前記流体を検知するまで、前記回転部材の回転速度を最小速度から最大速度まで段階的に大きくし、
    前記残量検出部は、前記検知部材が前記流体を検知したときの前記回転部材の回転速度を特定する情報に基づいて、前記収容部内の流体の残量を検出することを特徴とする流体供給装置。
  3. 請求項2に記載の流体供給装置であって、
    前記残量検出部は、前記回転部材が前記最大速度にて回転するときに前記検知部材が流体を検知しない場合には、前記収容部内の流体の残量が無いと判断することを特徴とする流体供給装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載の流体供給装置であって、
    前記収容部には、前記回転速度と前記残量の関係を示す関係情報を記憶した記憶部が、取り付けられており、
    前記残量検出部は、前記検知部材が前記流体を検知したときの前記回転部材の回転速度を特定する情報と、前記記憶部に記憶された前記関係情報とに基づいて、前記収容部内の流体の残量を検出することを特徴とする流体供給装置。
  5. 請求項2〜請求項4のいずれかに記載の流体供給装置であって、
    前記回転部材は、前記収容部内に設けられ前記供給路と繋がった遠心ポンプであり、
    前記検知部材は、前記供給路上に設けられており、
    前記回転部材が回転することにより、前記収容部内の流体が前記検知部材に向かって流れ、
    回転中の前記回転部材が停止することにより、前記供給路内の流体が前記収容部側へ流れることを特徴とする流体供給装置。
  6. 収容部から供給路を介して供給先へ供給すべき流体の、前記供給路における有無を検知する検知ステップと、
    前記供給路内の流体を流れさせる回転部材の回転速度を特定する情報を取得する取得ステップと、
    前記検知ステップによる検知結果と、前記取得ステップにより取得した前記情報とに基づいて、前記収容部内の流体の残量を検出する検出ステップと、
    を有することを特徴とする残量検出方法。
  7. 流体を収容する収容部と、
    前記収容部に繋がれ、前記収容部から供給先へ供給される前記流体が流れる供給路と、
    回転することにより、前記供給路内の流体を流れさせる回転部材と、
    前記回転部材が回転するときの前記供給路内の流体の有無を検知する検知部材と、
    前記収容部内の流体の残量検出に供される、前記回転速度と前記残量の関係を示す情報を記憶した記憶部と、
    を備えることを特徴とする流体収容カートリッジ。
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