JP5040724B2 - 流体吐出装置、及び、加圧制御方法 - Google Patents

流体吐出装置、及び、加圧制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、流体吐出装置、及び、加圧制御方法に関する。
流体吐出装置の一つとして、紙や布、フィルムなどの各種媒体に流体(例えば、インク)を吐出して、画像の印刷を行うインクジェットプリンタが知られている。このプリンタは、流体を吐出する複数のノズルが形成されたノズル面を備えている。そして、各ノズルから媒体にインクが吐出されることによって、画像が印刷される。
プリンタの中には、ノズル面に、淡い色の第1流体を吐出する第1ノズルと、濃い色の第2流体を吐出する第2ノズルとが、形成されたものがある。このプリンタは、第1ノズルへ供給される第1流体を収容する第1収容部と、第2ノズルへ供給される第2流体を収容する第2収容部とを、更に備える。そして、ノズルから流体が吐出されて流体が消費されると、収容部からノズルへ向けて流体が供給される。
さらに、プリンタには、流体が収容部からノズルへ向かうように、流体を加圧する加圧部が設けられている。この加圧部は、ヘッドへの流体の充填を迅速に行う観点等から、流体充填の際等に流体を加圧する。そして、加圧部によって加圧された流体は、ノズルから流出することとなる。
特許第3533848号公報 特開2007−144627号公報
ところで、上記の第1ノズルと第2ノズルのうちの一方のノズルから流出した流体が、他方のノズルに入り込んで、混色を引き起こすことがある。特に、濃い色の流体(第2ノズルから流出した流体)が、淡い色の流体を吐出するノズルに入り込んだ場合には、前記淡い色の流体の変色度合いが大きくなる。
本発明は係る課題に鑑みてなされたものであり、目的とするところは、ノズル内における流体の混色を抑制することにある。
前記課題を解決するために、主たる本発明は、
淡い色の第1流体を吐出する第1ノズルと、前記第1ノズルの隣に位置し濃い色の第2流体を吐出する第2ノズルと、が形成されたノズル面と、
前記第1ノズルへ供給される前記第1流体を収容する第1収容部と、
前記第2ノズルへ供給される前記第2流体を収容する第2収容部と、
前記第1流体が前記第1収容部から前記第1ノズルへ向かうように、前記第1流体を加圧する第1加圧部と、
前記第2流体が前記第2収容部から前記第2ノズルへ向かうように、前記第2流体を加圧する第2加圧部と、
前記第1加圧部による前記第1流体の加圧、及び前記第2加圧部による前記第2流体の加圧を制御する制御部であって、
前記第2加圧部による前記第2流体の加圧を所定タイミングにて終了させ、
前記所定タイミング時に前記第1加圧部による加圧が継続中の前記第1流体の加圧を、前記所定タイミング後のタイミングにて終了させる制御部と、
を備えることを特徴とする流体吐出装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により少なくとも次のことが明らかにされる。
淡い色の第1流体を吐出する第1ノズルと、前記第1ノズルの隣に位置し濃い色の第2流体を吐出する第2ノズルと、が形成されたノズル面と、
前記第1ノズルへ供給される前記第1流体を収容する第1収容部と、
前記第2ノズルへ供給される前記第2流体を収容する第2収容部と、
前記第1流体が前記第1収容部から前記第1ノズルへ向かうように、前記第1流体を加圧する第1加圧部と、
前記第2流体が前記第2収容部から前記第2ノズルへ向かうように、前記第2流体を加圧する第2加圧部と、
前記第1加圧部による前記第1流体の加圧、及び前記第2加圧部による前記第2流体の加圧を制御する制御部であって、
前記第2加圧部による前記第2流体の加圧を所定タイミングにて終了させ、
前記所定タイミング時に前記第1加圧部による加圧が継続中の前記第1流体の加圧を、前記所定タイミング後のタイミングにて終了させる制御部と、
を備えることを特徴とする流体吐出装置。このような流体吐出装置によれば、ノズル内における流体の混色を抑制することが可能となる。
また、かかる流体吐出装置であって、
前記ノズル面に接触して前記ノズル面を拭き取る拭き取り部材を備え、
前記制御部は、前記第1加圧部による前記第1流体の加圧、及び前記第2加圧部による前記第2流体の加圧中に、前記拭き取り部材による前記ノズル面の拭き取りを開始することが望ましい。かかる場合には、ワイピングを効果的に行える。
また、かかる流体吐出装置であって、
前記拭き取り部材は、前記ノズル面に接触した状態で所定方向に移動することにより、前記ノズル面を拭き取り、
前記第1ノズルと前記第2ノズルを結ぶ方向は、前記所定方向に沿っており、
前記拭き取り部材が前記所定方向に移動する際には、前記拭き取り部材は、前記第2ノズルを通過した後に前記第1ノズルを通過し、
前記制御部は、
前記拭き取り部材による前記ノズル面の拭き取りの際に、
前記所定方向に移動中の前記拭き取り部材が前記第2ノズルを通過したタイミングにて、前記第2加圧部による前記第2流体の加圧を終了させ、かつ、
その後に、前記拭き取り部材が前記第1ノズルを通過したタイミングにて、前記第1加圧部による前記第1流体の加圧を終了させることが望ましい。かかる場合には、ノズル面の拭き取りの際の流体の消費量を抑制できる。
また、第1流体を吐出する第1ノズルと、上下方向において前記第1ノズルの上方に位置し前記第1流体の色とは異なる色の第2流体を吐出する第2ノズルと、が形成されたノズル面と、
前記第1ノズルへ供給される前記第1流体を収容する第1収容部と、
前記第2ノズルへ供給される前記第2流体を収容する第2収容部と、
前記第1流体が前記第1収容部から前記第1ノズルへ向かうように、前記第1流体を加圧する第1加圧部と、
前記第2流体が前記第2収容部から前記第2ノズルへ向かうように、前記第2流体を加圧する第2加圧部と、
前記第1加圧部による前記第1流体の加圧、及び前記第2加圧部による前記第2流体の加圧を制御する制御部であって、
前記第2加圧部による前記第2流体の加圧を所定タイミングにて終了させ、
前記所定タイミング時に前記第1加圧部による加圧が継続中の前記第1流体の加圧を、前記所定タイミング後のタイミングにて終了させる制御部と、
を備えることを特徴とする流体吐出装置。このような流体吐出装置によれば、ノズル内における流体の混色を抑制することが可能となる。
また、かかる流体吐出装置であって、
前記ノズル面に接触して前記ノズル面を拭き取る拭き取り部材を備え、
前記制御部は、前記第1加圧部による前記第1流体の加圧、及び前記第2加圧部による前記第2流体の加圧中に、前記拭き取り部材による前記ノズル面の拭き取りを開始することが望ましい。かかる場合には、ワイピングを効果的に行える。
また、かかる流体吐出装置であって、
前記拭き取り部材は、前記ノズル面に接触した状態で所定方向に移動することにより、前記ノズル面を拭き取り、
前記第1ノズルと前記第2ノズルを結ぶ方向は、前記所定方向に沿っており、
前記拭き取り部材が前記所定方向に移動する際には、前記拭き取り部材は、前記第2ノズルを通過した後に前記第1ノズルを通過し、
前記制御部は、
前記拭き取り部材による前記ノズル面の拭き取りの際に、
前記所定方向に移動中の前記拭き取り部材が前記第2ノズルを通過したタイミングにて、前記第2加圧部による前記第2流体の加圧を終了させ、かつ、
その後に、前記拭き取り部材が前記第1ノズルを通過したタイミングにて、前記第1加圧部による前記第1流体の加圧を終了させることが望ましい。かかる場合には、ノズル面の拭き取りの際の流体の消費量を抑制できる。
また、第1収容部から、ノズル面に形成された第1ノズルへ向かうように、淡い色の第1流体を加圧し、かつ、
第2収容部から、前記第1ノズルの隣に位置するように前記ノズル面に形成された第2ノズルへ向かうように、濃い色の第2流体を加圧する加圧制御方法であって、
前記第2流体の加圧を所定タイミングにて終了させるステップと、
前記所定タイミング時に加圧継続中の前記第1流体の加圧を、前記所定タイミング後のタイミングにて終了させるステップと、
を有することを特徴とする加圧制御方法。このような加圧制御方法によれば、ノズル内における流体の混色を抑制することが可能となる。
また、第1収容部から、ノズル面に形成された第1ノズルへ向かうように、第1流体を加圧し、かつ、
第2収容部から、上下方向において前記第1ノズルの上方に位置するように前記ノズル面に形成された第2ノズルへ向かうように、前記第1流体の色とは異なる色の第2流体を加圧する加圧制御方法であって、
前記第2流体の加圧を所定タイミングにて終了させるステップと、
前記所定タイミング時に加圧継続中の前記第1流体の加圧を、前記所定タイミング後のタイミングにて終了させるステップと、
を有することを特徴とする加圧制御方法。このような加圧制御方法によれば、ノズル内における流体の混色を抑制することが可能となる。
===インクジェットプリンタの概要===
流体吐出装置の一例としてインクジェットプリンタ(以下、プリンタ1と呼ぶ)を例に挙げて、プリンタ1の構成例と印刷処理例について、説明する。
<<<プリンタ1の構成>>>
図1は、プリンタ1の全体構成を示すブロック図である。図2は、プリンタ1の主要部の構成を示した図である。図3は、ドラムユニット30、ヘッドユニット40、及び紫外線照射ユニット50の断面構造を示した図である。図4Aは、ヘッドユニット40を示した斜視図である。図4Bは、図4Aの矢印Fで示す方向からヘッド42を見たときの、ヘッド42の正面図である。
外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ1は、制御部の一例であるコントローラ10により、各ユニット(給排紙ユニット20、ドラムユニット30、ヘッドユニット40、紫外線照射ユニット50、インク補給ユニット60、クリーニングユニット80)を制御し、用紙Sに画像を形成する(印刷処理)。また、プリンタ1内の状況を検出器群70が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラ10は各ユニットを制御する。
コントローラ10は、プリンタ1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部11は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU12は、プリンタ1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ13は、CPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU12は、メモリ13に格納されているプログラムに従ったユニット制御回路14により各ユニットを制御する。
給排紙ユニット20は、図2に示すように、給紙部21と排紙部22から成る。給紙部21は、用紙Sを搬送する給紙ローラ(不図示)を有し、給紙部21内に積層された用紙Sを一枚ずつドラムユニット30へ給紙する。排紙部22は、用紙Sを搬送する排紙ローラ(不図示)を有し、ドラムユニット30上に支持され印字が完了した用紙Sを、排紙部22内に送り込む。
ドラムユニット30は、給紙部21から給紙された用紙Sを保持する保持ドラム31を有する。この保持ドラム31の回転軸32は、一対のフレーム36に回転可能に支持されている。そして、保持ドラム31は、用紙Sを外周面33にて保持した状態で、図2に示す矢印Rの方向に回転する。
ヘッドユニット40は、一対のガイド軸46、47に支持され、保持ドラム31の軸方向において往復移動可能なヘッドキャリッジ41を有する。ヘッドキャリッジ41には、用紙Sに流体であるインクを吐出するヘッド42が設けられている。ヘッド42の詳細な構成については、後述する。
また、ヘッドキャリッジ41には、インクを収容する収容室43が設けられている。この収容室43からは、ヘッド42に一定量のインクが供給される。なお、本実施例においては、インクとして、紫外線が照射されることによって硬化する紫外線硬化型インクが用いられている。ここで、紫外線硬化型インクは、ビヒクル、光重合開始剤及び顔料の混合物に、消泡剤、重合禁止剤等の補助剤を添加して調合される。なお、ビヒクルは、光重合硬化性を有するオリゴマー、モノマー等を、反応性希釈剤により粘度調整して調合される。
紫外線照射ユニット50は、一対のガイド軸56、57に支持され、保持ドラム31の軸方向において往復移動可能な照射部キャリッジ51を有する。照射部キャリッジ51には、ヘッド42から吐出されて用紙Sに付着したインクに対して紫外線を照射する紫外線照射部52が設けられている。紫外線照射部52は、保持ドラム31の回転方向に沿って整列された複数のランプ53を有する。この複数のランプ53が用紙S上のインクに紫外線を照射することによって、インクが硬化する。
インク補給ユニット60は、ヘッド42によるインクの吐出に起因してヘッドユニット40(具体的には、収容室43)内のインクの量が減った際に、収容室43にインクを補給するためのものである。このインク補給ユニット60の詳細な構成については、後述する。
クリーニングユニット80は、ヘッド42のノズルやノズル面をクリーニングするためのものである。このクリーニングユニット80には、ノズルの目詰まりを防止すべく当該ノズルからインクを吸い出すためのポンプ装置や、ノズルの目詰まりを防止すべく当該ノズルを封止するためのキャッピング装置や、ノズル面に付着した増粘したインク等を除去すべく当該ノズル面をワイピングする(拭き取る)ためのワイピング装置等が、設けられている。
<ヘッドの構成について>
本実施例においては、ヘッド42として、3個のヘッド42a〜42c(図4B)が、保持ドラム31に保持された用紙Sに対向するように設けられている。各ヘッド42a〜42cは、複数のノズルが形成されたノズル面44a〜44cを有している。ノズル面44a〜44cは、上下方向に沿って形成されている。
ノズル面44aには、互いに色の異なるインクを吐出する2つのノズル列(各ノズル列は、所定の配列方向に配列された複数のノズルから構成されている)が形成されている。この2つのノズル列は、上下方向において上方に位置してシアンインク(以下、Cインクと呼ぶ)を吐出するノズル列Cと、上下方向において下方に位置してライトシアンインク(以下、LCインクと呼ぶ)を吐出するノズル列LCと、である。
ここで、LCインクとCインクを比較すると、LCインクが淡い色のインクであり、Cインクが濃い色のインクである。このため、LCインクが第1流体に、Cインクが第2流体に該当する。そして、ノズル列LCのノズルが第1ノズルに、ノズル列Cのノズルが第2ノズルに該当する。
同様に、ノズル面44bには、淡い色の第1流体であるライトマゼンタのインク(以下、LMインクと呼ぶ)を吐出するノズル列LMと、上下方向においてノズル列LMの上方に位置し、濃い色の第2流体であるマゼンタのインク(以下、Mインクと呼ぶ)を吐出するノズル列Mと、が形成されている。ここで、ノズル列LMのノズルが第1ノズルに、ノズル列Mのノズルが第2ノズルに該当する。
更に、ノズル面44cには、淡い色の第1流体であるイエローインク(以下、Yインクと呼ぶ)を吐出するノズル列Yと、上下方向においてノズル列Yの上方に位置し、濃い色の第2流体であるブラックインク(以下、Kインクと呼ぶ)を吐出するノズル列Kと、が形成されている。ここで、ノズル列Yのノズルが第1ノズルに、ノズル列Kのノズルが第2ノズルに該当する。
また、各ノズルには、インクが入った圧力室(不図示)と、ノズルからインクを吐出する動作をする駆動素子(ピエゾ素子)が設けられている。この駆動素子は、圧力室の容量を変化させてインクを吐出させる。
<<<印刷処理>>>
コントローラ10は、コンピュータ110から印刷命令及び印刷データを受信すると、印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の印刷処理を行う。
まず、給紙部21が、用紙Sを保持ドラム31に向かって給紙する。保持ドラム31に給紙された用紙Sは、外周面33に巻き付けられることによって保持される。そして、保持された用紙Sは、保持ドラム31と共に回転する。回転する用紙Sに対して、各ヘッド42はインクを吐出して付着させる。用紙Sに付着したインクは、保持ドラム31の回転に伴い移動して、紫外線照射部52によって紫外線が照射される。これにより、用紙S上のインクが硬化して、用紙S上に画像が形成される。
そして、保持ドラム31が1回転する際に保持ドラム31の軸方向の一部領域において用紙Sに画像が印刷されると、ヘッドキャリッジ41はガイド軸46、47に沿って移動する(照射部キャリッジ51も、同様にガイド軸56、57に沿って移動する)。そして、軸方向において上記領域に隣接した領域に対して、上述した動作(ヘッド42によるインク吐出と、紫外線照射部52による紫外線の照射)が実行される。
このようにして、保持ドラム31の軸方向において全ての画像が印刷された用紙Sは、保持ドラム31から剥離されて、排紙部22に送り込まれる。これにより、印刷処理が終了する。
なお、上記の印刷処理が実行されない時や印刷処理が終了した後は、ヘッドキャリッジ41は、上述したノズルの目詰まり等を防止するために、クリーニングユニット80に対向する位置に位置する。
===インク補給ユニットの構成===
インク補給ユニット60は、6色のインク(Cインク、LCインク、Mインク、LMインク、Kインク、Yインク)を、ヘッド42a〜42cの収容室43a〜43fに補給するためのものである。
図5は、インク補給ユニット60を示す図である。
インク補給ユニット60は、ヘッド42へ供給されるインクを収容するインクカートリッジ61と、インクカートリッジ61から収容室43へ供給されるインクが流れる供給路62と、インクカートリッジ61へ空気を送るポンプ65と、前記空気が流れる空気路63と、空気路63の途中に開閉可能に設けられたバルブ64と、を有する。
インクカートリッジ61はインクの色毎に設けられており、本実施例においては6個のインクカートリッジ61a〜61fが設けられている。インクカートリッジ61aはCインクを収容し、インクカートリッジ61bはLCインクを収容し、インクカートリッジ61cはMインクを収容し、インクカートリッジ61dはLMインクを収容し、インクカートリッジ61eはKインクを収容し、インクカートリッジ61fはYインクを収容する。そして、インクカートリッジ61a〜61fは、それぞれプリンタ本体に対して着脱可能な構成になっている。
供給路62も、インクの色毎に6個の供給路62a〜62fが設けられている。例えば、供給路62aには、インクカートリッジ61aから収容室43aへ供給されるCインクが流れる。
ポンプ65は、本実施例では1個設けられており、6個のインクカートリッジ61a〜61fへ空気を送る。このポンプ65は、インクカートリッジ61a〜61fへ送られる前記空気が流れる空気路66と繋がっている。
空気路63として、6個の空気路63a〜63fが設けられている。この空気路63a〜63fは、空気路66から分岐している管路であり、それぞれインクカートリッジ61a〜61fと繋がっている。例えば、空気路63aは、インクカートリッジ61aと繋がっている。
バルブ64は、空気路63a〜63f毎に設けられている。例えば、空気路63aには、バルブ64aが設けられている。そして、各バルブ63a〜63fは、閉じている際には空気路63a〜63f内の空気の流れを遮断し、開いている際には空気路63a〜63f内の空気の流れを許容する。
そして、空気が空気路63a〜63fを流れてインクカートリッジ61に送られると、インクカートリッジ61内のインクが加圧されて、インクカートリッジ61内のインクが収容室43へ向かって強制的に流れる。このようにインクが収容室43へ向かって流れることによって、ノズル内のインクが当該ノズルから流出することとなる。
本実施例においては、インクカートリッジ61b(61d、61f)が第1収容部に、インクカートリッジ61a(61c、61e)が第2収容部に該当する。そして、ポンプ65とバルブ64b(64d、64f)が第1加圧部を、ポンプ65とバルブ64a(64c、64e)が第2加圧部を、それぞれ構成する。
なお、本実施例においては、ポンプ65を1個のみ設けることとしたが、各インクカートリッジ61に対して1個ずつポンプを設けることとしてもよい。
===ワイピング装置について===
ヘッド42のノズル面44a〜44cに増粘したインク等が付着した場合には、ノズルからのインクの吐出が不安定になり、画質が劣化する恐れがある。そこで、プリンタ1には、ノズル面44a〜44cをワイピングするワイピング装置81が設けられている。このワイピング装置81は、所定のタイミングで(例えば、印刷処理の実行直前や、印刷処理の実行直後)、ノズル面44a〜44cをワイピングすることによって、増粘したインク等を前記ノズル面から除去している(クリーニングしている)。
ここで、ワイピング装置81の構成について、図6を用いて説明する。図6は、ヘッド42とワイパー82等を示した図である。
ワイピング装置81は、ノズル面44a〜44cを拭き取る(ワイピングする)拭き取り部材の一例としてのワイパー82と、ワイパー82から流れ落ちたインク(インク流)を受けるインク受け83等、を有している。
ワイパー82は、3つのヘッド42a〜42cのうちの一つのヘッドのノズル面(ここでは、ヘッド42aのノズル面44aを例に挙げて、説明する)に接触して、ノズル面44aをワイピングする。このワイパー82は、本実施例では弾性ブレードであり、その先端部82aがノズル面44aに接触する。また、ワイパー82の長手方向は、ノズルの配列方向に沿っており、ワイパー82は、その長手方向に沿ってノズル面44aに接触する。
ワイパー82は、ノズル面44aに接触した状態を維持しつつ所定方向に(具体的には、上下方向の下方へ向かって)移動しながら、ノズル面44aをワイピングする。このワイパー82の移動のために、ワイピング装置81には不図示のワイパー移動機構が設けられている。
ここで、本実施形態においては、ワイパー82によるワイピングの際に、既述した第1加圧部及び第2加圧部にインクカートリッジ61内のインクを加圧させる。このため、ワイピングの際に、インクがノズルから流出することとなる。そして、ノズルから流出したインクは、ノズル面を濡らして、増粘したインク等を溶解する。
インク受け83は、上下方向においてワイパー82よりも下方に位置しており、ワイパー82から流れ落ちたインク(インク流)を受け止めて回収する。これにより、ワイパー82から流れ落ちたインクによってプリンタ1内部が汚染されることを防止できる。
上述した構成のワイピング装置81は、ワイパー82が対向するヘッド42毎に順次ワイピングする。本実施例では、ヘッド42a、ヘッド42b、ヘッド42cの順にワイピングされる。このため、3つのヘッド42a〜42cの全てのノズル面44a〜44cのワイピングをするためには、一つのヘッド42のノズル面のワイピングが終了する度に、ヘッドキャリッジ41を軸方向に移動させる必要がある。なお、ワイパー82は、軸方向には移動しない。
===ノズル内におけるインク混色の問題について===
上述したように、ワイピングの際にインクが流出することとした。ところで、ワイピングの際に、ノズル面に形成された複数のノズルからインクを流出する場合においては、ノズル内にてインクが混色する問題が発生する恐れがある。
ここでは、比較例として、ヘッド42aを例に挙げて説明する。
ワイピングの際に、ヘッド42aのノズル面44aに形成されたノズル列Cから流出したCインクは、ノズル面44a上を下方に向かって移動する。かかる際に、ノズル面44a上を移動するCインクが、ノズル列Cの下方に位置するノズル列LCに入り込むことがある。そして、Cインクがノズル列LCに入り込んだ場合には、ノズル列LC内でLCインクとCインクが混色することとなる。
ノズル内にてインクが混色した場合には、その後にノズル列LCから吐出されるインクが不適切なものとなり(すなわち、本来ならLCインクのみが吐出されるべきだが、実際にはLCインクとCインクが混色したインクが吐出されてしまう)、印刷が不適切なものとなる。
===ワイピング時のインク加圧制御について===
上述したワイピング時のノズル内におけるインクの混色を抑制するために、本実施形態に係るプリンタ1は、以下に説明するインク加圧制御を実行する。そして、このインク加圧制御は、主に、(a)第2流体(Cインク、Mインク、Kインク)の加圧を所定タイミングにて終了させ、(b)前記所定タイミング時に加圧継続中の第1流体(LCインク、LMインク、Yインク)の加圧を、前記所定タイミング後のタイミングにて終了させることに特徴がある。
本実施形態に係るインク加圧制御について、図7〜図9を用いて説明する。図7は、ワイピング時のインク加圧制御を説明するためのフローチャートである。図8A〜図8Eは、ワイピング時の、ヘッド42とワイパー82の位置関係を示した図である。図9は、加圧タイミングを示したタイミングチャートである。なお、図7のフローチャートは、印刷処理の実行直前のときから始まる。
本インク加圧制御が実行されるときのプリンタ1の各種動作は、主として、コントローラ10により実現される。特に、本実施の形態においては、メモリ13に格納されたプログラムをCPU12が処理することにより実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
まず、コントローラ10は、ヘッドキャリッジ41をワイピング位置に移動させる(ステップS102)。本実施例では、3つのヘッド42a〜42cのうちのヘッド42aのノズル面44aが、最初にワイピングされる。このため、ヘッドキャリッジ41は、ヘッド42aがワイピング装置81に対向する位置(ワイピング位置)に、移動する。
次に、コントローラ10は、ワイピング装置81のワイパー82を、図8Aに示すワイピング開始位置へ移動させる(ステップS104)。ワイピング開始位置に移動したワイパー82は、ノズル面44aに接触した状態でノズル列Cよりも上下方向において上方に位置している。
次に、コントローラ10は、ポンプ65の動作中に、ノズル面44aに対応するバルブ64a、64bを開けて、Cインク及びLCインクを加圧する(ステップS104)。すなわち、バルブ64a及びバルブ64bを開けたときに(図9に示すタイミングt1)、インクカートリッジ61a及びインクカートリッジ61bに空気が送り込まれて、Cインク及びLCインクが加圧される。これにより、Cインク及びLCインクが加圧されて、図8Bに示すように、ノズル列LC及びノズル列Cからインクが流出する。この結果、ノズル面44aが、流出したCインク及びLCインクによって濡れることとなる。
一方で、コントローラ10は、ノズル面44b、44cに対応するバルブ64c〜64fを、閉じた状態に維持させる。このため、Mインク、LMインク、Kインク、及びYインクは、加圧されない。
なお、上記では、CインクとLCインクの加圧開始タイミングが、同時である(図9に示すタイミングt1)こととしたが、これに限定されるものではない。例えば、Cインクの加圧開始タイミングが、LCインクの加圧開始タイミングよりも早いこととしても良い。
次に、コントローラ10は、Cインク及びLCインクの加圧中に、ワイピングを開始する(ステップS108)。すなわち、コントローラ10は、ワイピング開始位置に位置するワイパー82を、ノズル面44aに接触した状態を維持しつつ下方に向かって移動させて、ノズル面44aのワイピングを行う。
ここで、前述したようにCインク及びLCインクによってノズル面44aが濡れている(ノズル面44aにインクの膜が形成される)ので、ノズル面44aに付着した増粘インク等が溶解する。これにより、増粘インク等がワイパー82によってノズル面44aから除去されやすくなる。
次に、コントローラ10は、図8Cに示すように移動中のワイパー82が濃い色のインク(Cインク)を吐出するノズル列Cを通過したときに(ステップS110:Yes、図9に示すタイミングt2)、開状態のバルブ64a(濃い色のインクを吐出するノズルに対応するバルブ)を閉じる(ステップS112)。バルブ64aが閉じることにより、Cインクの加圧が終了することとなる。この結果、ノズル列CからのCインクの流出が止まる。
このように、ワイパー82がノズル列Cを通過したときにCインクの流出を止めることによって、ワイピング時のCインクの消費量を抑えることができる。
ところで、バルブ64aを閉じたときに、バルブ64bの開放状態は維持されている。このため、その後も、ノズル列LCからのLCインクの流出は継続する。このようにノズル列LCからのLCインクの流出が継続してことにより、ノズル列LC周辺のCインクが流出したLCインク(インク流)によって流されるため、Cインクがノズル列LCに入り込むことが抑制される。従って、ノズル列LC内におけるLCインクとCインクの混色が、抑制されることとなる。
また、LCインクの流出が継続しているので、ノズル面44aは濡れている(ノズル面44aにインクの膜が形成される)。このため、増粘インクが溶解することとなり、ワイパー82によるワイピングが適切に行われる。
次に、コントローラ10は、図8Dに示すように移動中のワイパー82が淡い色のインク(LCインク)を吐出するノズル列LCを通過したときに(ステップS114:Yes、図9に示すタイミングt3)、開状態のバルブ64b(淡い色のインクを吐出するノズルに対応するバルブ)を閉じる(ステップS116)。バルブ64bが閉じることにより、LCインクの加圧が終了することとなる。この結果、ノズル列LCからのLCインクの流出が止まる。
このように、ワイパー82がノズル列LCを通過したときにLCインクの流出を止めることによって、ワイピング時のLCインクの消費量を抑えることができる。
次に、コントローラ10は、移動中のワイパー82を図8Eに示す位置(ノズル列LCよりも上下方向の下方の位置)で停止させる(ステップS118)。これにより、ヘッド42a〜42cのうちのヘッド42aのノズル面44aのワイピングが終了することとなる。
次に、コントローラ10は、ヘッド42bのワイピングをするため(ステップS120:No)、ヘッドキャリッジ41を移動させ、かつ、ワイパー82をワイピング開始位置に移動させる(ステップS122)。そして、コントローラ10は、ヘッド42bのノズル面44bをワイピングする際にも、上述したインク加圧制御(ステップS106〜S118)を行う。
すなわち、バルブ64c、64dを開くことにより、Mインク及びLMインクの加圧が開始される(図9のタイミングt1)。そして、ワイパー82がノズル列Mを通過したときに(図9のタイミングt2)バルブ64cを閉じることにより、Mインクの加圧が終了する。その後に、ワイパー82がノズル列LMを通過したときに(図9のタイミングt3)バルブ64dを閉じることにより、LMインクの加圧が終了する。このように、加圧終了のタイミングをずらすことによって、ノズル面44bをワイピングする際のMインクとLMインクの混色を抑制できる。
同様に、コントローラ10は、ヘッド42cのノズル面44cをワイピングする際にも、上述したインク加圧制御(ステップS106〜S118)を行う。これにより、KインクとYインクの混色を抑制できる。
3つのヘッド42a〜42cについてワイピングが終了した後に、印刷処理が実行される。ここで、ノズル内のインクの混色が防止されるので、ノズルから適切なインクが吐出されることとなり、この結果、印刷された画像の画質低下も抑制できる。
なお、上記では、ワイピング時のインク加圧制御について説明したが、インク加圧制御は、インクカートリッジ61交換直後のヘッド42へのインク充填時にも適用できる。
すなわち、インクカートリッジ61の交換直後に、交換後のインクカートリッジ61のインクを加圧して、ヘッド42へのインク充填が行われる。ここで、インクの加圧によりノズルからインクが流出するため、ワイピング時と同様にノズル内におけるインクの混色の恐れがある。そこで、上述したインク加圧制御を、インク充填時も実行することによって、インクの混色を抑制できる。
===プリンタ1の有効性について===
上述したように、本実施形態に係るプリンタ1は、(a)Cインク(Mインク、Kインク)の加圧を所定タイミングにて終了させ、(b)所定タイミング時に加圧が継続中のLCインク(LMインク、Yインク)の加圧を、所定タイミング後のタイミングにて終了させる。これにより、以下に説明するように、ノズル内におけるインクの混色を抑制することが可能となる。
淡いインク(ここでは、LCインクを例に挙げて説明する)に対して濃いインク(ここでは、Cインクを例に挙げて説明する)が混ざって混色した場合には、LCインクの変色の度合いが大きい。これに対して、Cインクに対してLCインクが混ざって混色した場合には、Cインクの変色の度合いが小さい。
そこで、上述したインク加圧制御(図7)を実行することにより、Cインクの加圧終了タイミング(図9のタイミングt2)がLCインクの加圧終了タイミング(図9のタイミングt3)よりも早くなり、Cインクがノズル列LCに入り込むことを防止できる。この結果、ノズル列LC内におけるインクの混色を抑制できる。なお、加圧終了が遅いLCインクが、仮にCインクと混ざっても、Cインクの変色の度合いが小さい(混色が目立たない)。従って、ノズル内におけるインクの混色を抑制できる。
また、上下方向において上方のノズル(例えば、ノズル列Cのノズル)から吐出されたCインクは、ノズル面44a上を流れて、下方のノズル(ノズル列LCのノズル)に入り込む恐れがある。一方、ノズルLCから吐出されたLCインクが、ノズル列Cに入り込むことは考えにくい。
そこで、上述したインク加圧制御を実行することにより、Cインクの加圧終了タイミングがLCインクの加圧終了タイミングよりも早くなり、Cインクがノズル列LCに入り込んで混色することを抑制できる。
さらに、上記実施の形態において、プリンタ1は、ノズル面(ここでは、ノズル面44aを例に挙げて説明する)に接触してノズル面44aを拭き取るワイパー82(拭き取り部材の一例)を備える。そして、コントローラ10は、図7に示すように、第1加圧部(ポンプ65とバルブ64b)によるLCインクの加圧、及び第2加圧部(ポンプ65とバルブ64a)によるCインクの加圧中に、ワイパー82によるノズル面44aの拭き取りを開始することとした。
かかる場合には、図8A〜図8Eに示すようにノズルからインクが流出する際にワイパー82がノズル面44aをワイピングするために、ノズル面44aに付着した増粘インクやホコリ等を効果的にクリーニングできる。
さらに、上記実施の形態において、ワイパー82は、ノズル面(ここでは、ノズル面44aを例に挙げて説明する)に接触した状態で所定方向に(上下方向の下方に向かって)移動することにより、ノズル面44aを拭き取る。また、第1ノズル(ノズル列LCのノズル)と第2ノズル(ノズル列Cのノズル)を結ぶ方向は、前記所定方向に沿っている。また、ワイパー82が前記所定方向に移動する際には、ワイパー82は、前記第2ノズルを通過した後に前記第1ノズルを通過する。そして、コントローラ10は、ワイパー82によるノズル面44aの拭き取りの際に、前記所定方向に移動中のワイパー82がノズル列Cを通過したタイミングにて、Cインクの加圧を終了させ、かつ、その後に、ワイパー82がノズル列LCを通過したタイミングにて、LCインクの加圧を終了させることとした。
かかる場合には、図8Cと図8Dに示すようにワイパー82がノズル列Cとノズル列LCを通過したときにノズルからのインク流出が止まるため、ワイピング時のインクの消費量を抑制できる。
===第2実施形態===
上述した実施形態(第1実施形態)とは異なる第2実施形態について、図10Aと図10Bを用いて説明する。図10Aは、第2実施形態に係るプリンタ200の全体構成の概略図である。図10Bは、第2実施形態に係るヘッド241のノズル面242を示した図である。
プリンタ200は、図2に示すプリンタ1とは異なり、いわゆるシリアルプリンタである。すなわち、プリンタ200においては、プラテン224に支持された用紙S(当該用紙Sは静止している)に対して、一つのヘッド241を有するキャリッジ231を移動方向に移動させながら、当該ヘッド241からインクを吐出させることによって、用紙S上に画像を印刷する。
ここで、ヘッド241は、複数のノズルが形成されたノズル面242を有する。このノズル面242には、図10Bに示すように6個のノズル列(ノズル列C、ノズル列LC、ノズル列M、ノズル列LM、ノズル列K、ノズル列Y)が形成されている。なお、ノズル面は、第1実施形態とは異なり、水平面と平行になっている。
また、図10Bに示すように、ノズル列Cとノズル列LCは僅かな隙間を隔てて形成されている(ノズル列Mとノズル列LM、及びノズル列Kとノズル列Yも同様))。このため、これらの隣り合う2つのノズル列(例えば、ノズル列Cとノズル列LC)から流出するインクが、ワイピング時等にノズル内にて混色する恐れがある。
そこで、第2実施形態においても、既述したインク加圧制御(図7)が実行される。
すなわち、隣り合うノズル列Cとノズル列LCから流出するCインクとLCインクの加圧においては、濃いインクであるCインクの加圧を終了した後に、淡いインクであるLCインクの加圧を終了する。これにより、CインクとLCインクの混色を抑制できる。同様に、Mインクの加圧を終了した後にLMインクの加圧を終了する。また、Kインクの加圧を終了した後にYインクの加圧を終了する。
これにより、隣り合う二つのノズル列から流出するインクの、ノズル内における混色を抑制できる。
なお、ノズル列Cとノズル列LMの間隔は、ノズル列Cとノズル列LCの間隔よりも大きく、ノズル列C(ノズル列LM)から流出したインクがノズル列LM(ノズル列C)に入り込まないように設計されている(ノズル列Yとノズル列Mの間隔も同様)。
===その他の実施の形態===
以上、上記実施の形態に基づき本発明に係る流体吐出装置等を説明したが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
前記実施形態では、流体吐出装置をインクジェットプリンタに具体化したが、この限りではなく、インク以外の他の液体(液体以外にも、機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルのような流状体を含む)を噴射したり吐出したりする流体吐出装置に具体化することもできる。
例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を吐出する液状体吐出装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を吐出する液体吐出装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を吐出する液体吐出装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を吐出する液体吐出装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に吐出する液体吐出装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を吐出する液体吐出装置、ジェルを吐出する流状体吐出装置であってもよい。そして、これらのうちいずれか一種の吐出装置に本発明を適用することができる。
また、前述の実施形態のプリンタ1は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて、インク室を膨張・収縮させることにより流体を吐出しているが、これに限らない。例えば、発熱体を用いてノズル内に泡を発生させ、その泡によって流体を吐出させるプリンタでもよい。
また、上記実施の形態においては、第1加圧部や第2加圧部は、図5に示すポンプ65とバルブ64a等によって構成されることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、第1加圧部や第2加圧部は、供給路62a〜62fに設けられたチューブポンプであることとしても良い。
プリンタ1の全体構成を示すブロック図である。 プリンタ1の主要部の構成を示した図である。 ドラムユニット30、ヘッドユニット40、及び紫外線照射ユニット50の断面構造を示した図である。 図4Aは、ヘッドユニット40を示した斜視図である。図4Bは、図4Aの矢印Fで示す方向からヘッド42を見たときの、ヘッド42の正面図である。 インク補給ユニット60を示す図である。 ヘッド42とワイパー82等を示した図である。 ワイピング時のインク加圧制御を説明するためのフローチャートである。 図8A〜図8Eは、ワイピング時の、ヘッド42とワイパー82の位置関係を示した図である 加圧タイミングを示したタイミングチャートである。 図10Aは、第2実施形態に係るプリンタ200の全体構成の概略図である。図10Bは、第2実施形態に係るヘッド241のノズル面242を示した図である。
符号の説明
1 プリンタ、10 コントローラ、11 インターフェース、12 CPU、
13 メモリ、14 ユニット制御回路、
20 給排紙ユニット、21 給紙部、22 排紙部、
30 ドラムユニット、31 保持ドラム、32 回転軸、33 外周面、
40 ヘッドユニット、41 ヘッドキャリッジ、42a〜42c ヘッド、
43 収容室、44a〜44c ノズル面、46 ガイド軸、47 ガイド軸、
50 紫外線照射ユニット、51 照射部キャリッジ、52 紫外線照射部、
53 ランプ、56 ガイド軸、57 ガイド軸、
60 インク補給ユニット、61a〜61f インクカートリッジ、
62a〜62f 供給路、63a〜63f 空気路、64a〜64f バルブ、
65 ポンプ、66 空気路、
70 検出器群、
80 クリーニングユニット、81 ワイピング装置、82 ワイパー、
83 インク受け、
110 コンピュータ、
200 プリンタ、224 プラテン、231 キャリッジ、241 ヘッド、
242 ノズル面

Claims (8)

  1. 淡い色の第1流体を吐出する第1ノズルと、前記第1ノズルの隣に位置し濃い色の第2流体を吐出する第2ノズルと、が形成されたノズル面と、
    前記ノズル面に接触して、前記第1ノズル、又は、前記第2ノズルを塞ぐことが可能なサイズで形成された前記ノズル面を拭き取る拭き取り部材と、
    前記第1ノズルへ供給される前記第1流体を収容する第1収容部と、
    前記第2ノズルへ供給される前記第2流体を収容する第2収容部と、
    前記第1流体が前記第1収容部から前記第1ノズルへ向かうように、前記第1流体を加圧する第1加圧部と、
    前記第2流体が前記第2収容部から前記第2ノズルへ向かうように、前記第2流体を加圧する第2加圧部と、
    前記第1加圧部による前記第1流体の加圧、及び前記第2加圧部による前記第2流体の加圧を制御する制御部であって、
    前記第2加圧部による前記第2流体の加圧を前記拭き取り部材が前記第2ノズルを塞いだタイミングにて終了させ、
    前記拭き取り部材が前記第2ノズルを塞いだタイミング時に前記第1加圧部による加圧が継続中の前記第1流体の加圧を、前記拭き取り部材が前記第2ノズルを塞いだタイミング後のタイミングにて終了させる制御部と、
    を備えることを特徴とする流体吐出装置。
  2. 請求項1に記載の流体吐出装置であって、
    前記制御部は、前記第1加圧部による前記第1流体の加圧、及び前記第2加圧部による前記第2流体の加圧中に、前記拭き取り部材による前記ノズル面の拭き取りを開始することを特徴とする流体吐出装置。
  3. 請求項2に記載の流体吐出装置であって、
    前記拭き取り部材は、前記ノズル面に接触した状態で所定方向に移動することにより、前記ノズル面を拭き取り、
    前記第1ノズルと前記第2ノズルを結ぶ方向は、前記所定方向に沿っており、
    前記拭き取り部材が前記所定方向に移動する際には、前記拭き取り部材は、前記第2ノズルを通過した後に前記第1ノズルを通過し、
    前記制御部は、 前記拭き取り部材による前記ノズル面の拭き取りの際に、
    前記所定方向に移動中の前記拭き取り部材が前記第2ノズルを塞いだタイミングにて、前記第2加圧部による前記第2流体の加圧を終了させ、かつ、
    その後に、前記拭き取り部材が前記第1ノズルを塞いだタイミングにて、前記第1加圧部による前記第1流体の加圧を終了させることを特徴とする流体吐出装置。
  4. 第1流体を吐出する第1ノズルと、上下方向において前記第1ノズルの上方に位置し前記第1流体の色とは異なる色の第2流体を吐出する第2ノズルと、が形成されたノズル面と、
    前記ノズル面に接触して、前記第1ノズル、又は、前記第2ノズルを塞ぐことが可能なサイズで形成された前記ノズル面を拭き取る拭き取り部材と、
    前記第1ノズルへ供給される前記第1流体を収容する第1収容部と、
    前記第2ノズルへ供給される前記第2流体を収容する第2収容部と、
    前記第1流体が前記第1収容部から前記第1ノズルへ向かうように、前記第1流体を加圧する第1加圧部と、
    前記第2流体が前記第2収容部から前記第2ノズルへ向かうように、前記第2流体を加圧する第2加圧部と、
    前記第1加圧部による前記第1流体の加圧、及び前記第2加圧部による前記第2流体の加圧を制御する制御部であって、
    前記第2加圧部による前記第2流体の加圧を、前記拭き取り部材が前記第2ノズルを塞いだタイミングにて終了させ、
    前記拭き取り部材が前記第2ノズルを塞いだタイミング時に前記第1加圧部による加圧が継続中の前記第1流体の加圧を、前記拭き取り部材が前記第2ノズルを塞いだタイミング後のタイミングにて終了させる制御部と、
    を備えることを特徴とする流体吐出装置。
  5. 請求項4に記載の流体吐出装置であって、
    前記制御部は、前記第1加圧部による前記第1流体の加圧、及び前記第2加圧部による前記第2流体の加圧中に、前記拭き取り部材による前記ノズル面の拭き取りを開始することを特徴とする流体吐出装置。
  6. 請求項5に記載の流体吐出装置であって、
    前記拭き取り部材は、前記ノズル面に接触した状態で所定方向に移動することにより、前記ノズル面を拭き取り、
    前記第1ノズルと前記第2ノズルを結ぶ方向は、前記所定方向に沿っており、
    前記拭き取り部材が前記所定方向に移動する際には、前記拭き取り部材は、前記第2ノズルを通過した後に前記第1ノズルを通過し、
    前記制御部は、 前記拭き取り部材による前記ノズル面の拭き取りの際に、
    前記所定方向に移動中の前記拭き取り部材が前記第2ノズルを塞いだタイミングにて、前記第2加圧部による前記第2流体の加圧を終了させ、かつ、
    その後に、前記拭き取り部材が前記第1ノズルを塞いだタイミングにて、前記第1加圧部による前記第1流体の加圧を終了させることを特徴とする流体吐出装置。
  7. 第1収容部から、ノズル面に形成された第1ノズルへ向かうように、淡い色の第1流体を加圧し、かつ、
    第2収容部から、前記第1ノズルの隣に位置するように前記ノズル面に形成された第2ノズルへ向かうように、濃い色の第2流体を加圧する加圧制御方法であって、 前記第2流体の加圧を拭き取り部材が前記第2ノズルを塞いだタイミングにて終了させるステップと、
    前記拭き取り部材が前記第2ノズルを塞いだタイミング時に加圧継続中の前記第1流体の加圧を、前記拭き取り部材が前記第2ノズルを塞いだタイミング後のタイミングにて終了させるステップと、
    を有することを特徴とする加圧制御方法。
  8. 第1収容部から、ノズル面に形成された第1ノズルへ向かうように、第1流体を加圧し、かつ、第2収容部から、上下方向において前記第1ノズルの上方に位置するように前記ノズル面に形成された第2ノズルへ向かうように、前記第1流体の色とは異なる色の第2流体を加圧する加圧制御方法であって、
    前記第2流体の加圧を拭き取り部材が前記第2ノズルを塞いだタイミングにて終了させるステップと、
    前記所定タイミング時に加圧継続中の前記第1流体の加圧を、前記拭き取り部材が前記第2ノズルを塞いだタイミング後のタイミングにて終了させるステップと、
    を有することを特徴とする加圧制御方法。
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