JP6064420B2 - レンズ鏡筒および光学機器 - Google Patents

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Description

本発明は、レンズ鏡筒および光学機器に関する。
サブピンおよびサブカム溝を設けて1群鏡筒の脱落を防止したレンズ鏡筒がある(特許文献1参照)。
[特許文献1] 特開2011−039386号公報
サブカム溝を設けるとカム筒の強度が低下する。
本発明の第一態様においては、光学部材と、径方向に突出するカムピンを有して光学部材の光軸と同軸に配された第一筒状部材と、カムピンに係合するカム溝を有して第一筒状部材と同軸に配された第二筒状部材とを備え、第一筒状部材が第二筒状部材に対して光軸の廻りに相対的に回転した場合に、光学部材を光軸と平行な方向に駆動するレンズ鏡筒であって、カム溝は、径方向に対して傾斜したカム面を有し、カムピンは、カム面に接する環状の第1面と、第1面とは径方向の異なる位置でカム面と接する第2面と、第1面と第2面との間に第1面と第2面とから陥没して設けられ、第1面および第2面の周方向に沿って延在する溝とを有し、カムピンの中心軸を含む断面の上で、溝の両端のうちカムピンの先端に近い端において、溝の内面と第1面および第2面とが鋭角をなすレンズ鏡筒が提供される。
本発明の第二態様においては、上記レンズ鏡筒を備える光学機器が提供される。
上記発明の概要は、この発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
一眼レフカメラ100の模式的断面図である。 レンズユニット200の模式的断面図である。 レンズユニット200の光軸に直交する模式的断面図である。 レンズユニット200後部の模式的断面図である。 レンズユニット200後部の模式的断面図である。 可動カムピン292の斜視図である。 可動カムピン292の断面図である。 レンズユニット200後部の模式的断面図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明する。下記の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。下記の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、光学機器の一例である一眼レフカメラ100の模式的断面図である。一眼レフカメラ100は、レンズユニット200およびカメラボディ300を含む。
なお、記載を簡潔にする目的で、下記の説明においては、カメラボディ300に装着されたレンズユニット200に対して物体側を、一眼レフカメラ100の前側または先側と記載する。また、レンズユニット200に対して物体から遠い側を、一眼レフカメラ100における後側または背面側と記載する。
レンズユニット200は、光軸Xに沿って配置された第一レンズ群210、第二レンズ群220、第三レンズ群230、第四レンズ群240、第五レンズ群250および第六レンズ群を含む光学系を有する。第一レンズ群210、第二レンズ群220、第三レンズ群230、第四レンズ群240、第五レンズ群250および第六レンズ群は、それぞれレンズ保持枠212、222、232、242、252、262に個別に保持される。
図示のレンズユニット200は、第一レンズ群210、第二レンズ群220、第三レンズ群230、第四レンズ群240、第五レンズ群250および第六レンズ群260が相互に接近した沈胴状態にある。これにより、レンズユニット200の光軸X方向の長さが短縮されて携帯性は向上する。ただし、沈胴状態にあるレンズユニット200は、光学装置としては使用できない。
レンズユニット200は、固定筒201、ズーム環202、直進筒203、先筒204、カム筒290、案内筒206、先側移動枠207および後側移動枠209を含む鏡筒を有する。固定筒201は、後端にレンズ側マウント部208を有する。レンズ側マウント部208をカメラボディ300前面のボディ側マウント部360と結合させることにより、固定筒201は、カメラボディ300に対して結合される。
レンズ側マウント部208およびボディ側マウント部360の結合は解除できる。よって、カメラボディ300は、規格に適合するレンズ側マウント部208を有する他のレンズユニット200と組み合わせても使用できる。
ズーム環202は、固定筒201の外周面に配され、ユーザの操作により、光学系の光軸Xを回転軸として回転する。レンズユニット200におけるズーム環202は、レンズユニット200を伸筒させて沈胴状態を解除する場合に、ユーザにより回転操作される。また、ズーム環202は、レンズユニット200の光学系を変倍させる場合にも、ユーザにより回転操作される。
レンズユニット200において、第四レンズ群240を保持するレンズ保持枠242は、先側移動枠207に対して移動可能に支持される。レンズ保持枠242は、先側移動枠207に固定された送りねじ組立体270により駆動される。
送りねじ組立体270は、ステッピングモータ272、送りねじ274およびフレーム276を有する。フレーム276は、ステッピングモータ272および送りねじ274を一体的に支持すると共に、先側移動枠207に対して固定される。ステッピングモータ272は、送りねじ274を回転駆動する。送りねじ274は、ラック部材278を介してレンズ保持枠242と係合する。
これにより、レンズ保持枠242に保持された第四レンズ群240を移動させることができる。第四レンズ群240が移動した場合、レンズユニット200の光学系の焦点位置が変化する。よって、カメラボディ300側からの信号に基づいてステッピングモータ272を電気的に制御して、レンズユニット200を合焦させることができる。
カメラボディ300は、ボディ側マウント部360の後方に配されたミラーユニット370を備える。ミラーユニット370の下方には合焦光学系380が配される。ミラーユニット370の上方にはフォーカシングスクリーン352が配される。
フォーカシングスクリーン352の更に上方にはペンタプリズム354が配され、ペンタプリズム354の後方にはファインダ光学系356が配される。ファインダ光学系356の後端は、ファインダ350としてカメラボディ300の背面に露出する。
ミラーユニット370の後方には、シャッタユニット310、ローパスフィルタ332、撮像素子330、基板320および表示部340が順次配される。液晶表示板等により形成される表示部340は、カメラボディ300の背面に表われる。基板320には、制御部322および画像処理部324等が実装される。
ミラーユニット370は、メインミラー371およびサブミラー374を含む。メインミラー371は、メインミラー回動軸373により軸支されたメインミラー保持部372に支持される。
サブミラー374は、サブミラー回動軸376により軸支されたサブミラー保持部375に支持される。サブミラー保持部375は、メインミラー保持部372に対して回動する。よって、メインミラー保持部372が回動した場合、サブミラー保持部375もメインミラー保持部372と共に変位する。
メインミラー保持部372の前端が降下した場合、メインミラー371は、レンズユニット200から入射した入射光束上に斜めに位置する。メインミラー保持部372が上昇した場合、メインミラー371は、入射光束を避けた位置に退避する。
メインミラー371が入射光束上に位置する場合、レンズユニット200を通じて入射した入射光束は、メインミラー371に反射されてフォーカシングスクリーン352に導かれる。フォーカシングスクリーン352は、レンズユニット200の光学系と共役な位置に配されて、レンズユニット200の光学系が形成した像を可視化する。
フォーカシングスクリーン352上の像は、ペンタプリズム354およびファインダ光学系356を通じてファインダ350から観察される。ここで、ペンタプリズム354を通じて像を観察することにより、ファインダ350からは正立正像を観察できる。
測光センサ390は、ファインダ光学系356の上方に配され、分岐されさた入射光束の一部を受光する。測光センサ390は、被写体輝度を検出して、制御部322に撮影条件の一部である露出条件を算出させる。
メインミラー371は、入射光束の一部を透過するハーフミラー領域を有する。サブミラー374は、ハーフミラー領域から入射した入射光束の一部を、合焦光学系380に向かって反射する。合焦光学系380は、入射した入射光束の一部を焦点検出センサ382に導く。これにより、制御部322は、レンズユニット200の光学系を合焦させる場合に移動するレンズの目標位置を決定する。
上記のようなレンズユニット200およびカメラボディ300を備える一眼レフカメラ100においてレリーズボタンが半押しされると、焦点検出センサ382および測光センサ390が有効になり、被写体像を適切な撮影条件で撮影できる状態になる。
次いで、レリーズボタンが全押しされると、メインミラー371およびサブミラー374が退避位置に移動して、シャッタユニット310が開く。これにより、レンズユニット200から入射した入射光束は、ローパスフィルタ332を通過して、撮像素子330に入射する。こうして、レンズユニット200の光学系により撮像素子330の撮像面に形成された画像が撮像される。
図2は、レンズユニット200の断面図である。図2では、光軸Xの図中上側に、広角側に変倍されたレンズユニット200の断面を示す。また、図2では、光軸Xの図中下側に、望遠側に変倍されたレンズユニット200の断面を示す。
図2において、図1と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。ただし、図2は、光軸Xを含む断面である点で図1と共通するものの、図1とは異なる断面を示す。よって、共通要素の一部は、図1と異なる形状で描かれる。
レンズユニット200において、直進筒203は、リード部281においてズーム環202と係合する。直進筒203は、固定筒201に対する回転が抑制されているので、ズーム環202が回転操作された場合、光軸X方向に並進する駆動力をズーム環202から受ける。
カム筒290は、それ自体の後端付近に配されたバヨネット爪286により、直進筒203の後端付近に係合する。バヨネット爪286は、直進筒203の内面に周方向に延在するバヨネット溝に係合するので、カム筒290は、光軸Xの周りに回転できる。しかしながら、直進筒203が光軸X方向に並進した場合は、直進筒203に連れ従って、カム筒290も光軸方向に移動する。換言すれば、カム筒290と直進筒203とは、光軸X方向に限って係合されている。
また、カム筒290は、それ自体の外周面に固定された連結ピン285を通じて、ズーム環202内面に光軸Xと平行に設けられた直進溝405に係合する。これにより、ズーム環202が回転操作された場合、カム筒290も共に回転する。
既に説明した通り、ズーム環202が回転操作された場合、直進筒203は光軸X方向に並進し、カム筒290も直進筒203に連れ従って並進する。よって、ズーム環202が回転操作された場合、カム筒290は、光軸Xの周りに回転しつつ、光軸X方向に並進する。
案内筒206は、カム筒290の内側に位置し、固定筒201に結合されて固定される。よって、ズーム環202が回転操作された場合、直進筒203およびカム筒290は、案内筒206に対しても並進することになる。案内筒206は、光軸Xの方向についてレンズユニット200の前端側に向かって延在するので、カム筒290を内面側から支持すると共に、直進筒203の後端に設けられたキー287と係合する直進溝288により、直進筒203の回転を規制する。
先筒204は、先端に第一レンズ群210のレンズ保持枠212を支持する。また、先筒204は、圧入カムピン282等により直進筒203およびカム筒290に係合して双方から支持される。よって、直進筒203およびカム筒290が光軸X方向に並進する場合は、先筒204も連れ従って光軸X方向に並進する。
更に、ズーム環202が回転操作された場合、先筒204は、回転することなく並進する直進筒203と、回転しつつ並進するカム筒290との間で駆動されて、直進筒203およびカム筒290に対しても並進する。これにより、先筒204の先端に保持された第一レンズ群210は、固定筒201から前方に大きく繰り出される。
先側移動枠207は、カム筒290および案内筒206の内側に配され、第三レンズ群230および第五レンズ群250を保持するレンズ保持枠232、252を併せて支持する。後側移動枠209は、先側移動枠207の更に内側に配され、第六レンズ群260を保持するレンズ保持枠262を支持する。
先側移動枠207および後側移動枠209は、カム筒290に係合して、ズーム環202が回転操作された場合に、光軸X方向にそれぞれ移動する。図中には、後側移動枠209をカム筒290に係合させる圧入カムピン264が見えている。圧入カムピン264は、後側移動枠209に対して圧入されることにより、後側移動枠209に対して固定されている。
なお、第六レンズ群260は、レンズ保持枠262の背面側に配された付加レンズ群261を更に含む。付加レンズ群261は付加レンズ保持枠263に保持され、付加レンズ保持枠263はレンズ保持枠262の背面に固定される。
上記のようなレンズユニット200においてズーム環202が回転操作された場合、第一レンズ群210、第二レンズ群220、第三レンズ群230、第五レンズ群250および第六レンズ群260がそれぞれ固定筒201に対して移動する。これにより、レンズユニット200に形成された光学系の倍率が変化する。また、レンズユニット200の変倍の範囲を超えてズーム環202が回転操作された場合、レンズユニット200は縮筒して沈胴状態になる。
図3は、レンズユニット200の光軸Xに直交する断面を示す模式的断面図である。図1および図2と共通の要素には同じ参照番号を付して重複する説明を省く。レンズユニット200において、ズーム環202、固定筒201、先側移動枠207、カム筒290および後側移動枠209は、光軸Xに対して互いに同軸に配される。
レンズユニット200において、カム筒290に固定された連結ピン285は、径方向外側に向かって突出し、ズーム環202の内面に配された直進溝405に係合する。これにより、カム筒290は、ズーム環202と共に、光軸Xの廻りを固定筒201に対して回転する。また、カム筒290は、カム筒290の外周面に設けられた可動カムピン292を有する。可動カムピン292は、レンズユニット200の径方向外側に向かって突出して、固定筒201の内面に設けられたカム溝402に係合する。
更に、カム筒290は、先端近傍において外周面から突出する圧入カムピン296と、内周面に設けられたカム溝294とを有する。圧入カムピン296は、圧入によりカム筒290に対して固定されて径方向外側に向かって突出し、先側移動枠207の内周面に形成されたカム溝256に係合する。カム溝294は、後側移動枠209の外周面に固定された圧入カムピン264と係合する。
先側移動枠207の直進突起部259は、固定筒201の内面に配された直進溝401に係合する。後側移動枠209の直進突起部269は、固定筒201の内面に配された直進溝404に係合する。これにより、先側移動枠207および後側移動枠209は、固定筒201に対する回転を規制される。
可動カムピン292、圧入カムピン264、296、連結ピン285およびカム溝256、294、402と、直進突起部259、269および直進溝401、404、405とは、各々3本ずつがレンズユニット200の周方向に略等間隔に配される。これにより、カム筒290、先側移動枠207、カム筒290および後側移動枠209は、レンズユニット200の周方向についてバランスよく駆動され、光軸Xに対して傾きを生じることが防止される。
また、カム筒290において、連結ピン285は、レンズユニット200の周方向について可動カムピン292の近傍に配される。これにより、連結ピン285を駆動した場合に、可動カムピン292との位置のずれにより生じるカム筒290の光軸Xに対する傾きを抑制できる。同様に、圧入カムピン264は、レンズユニット200の周方向について直進突起部269の近傍に配されることが好ましい。
なお、レンズユニット200において、直進溝401、404、405の各々は、互いに平行な側壁を含む断面形状を有する。図示の断面において、直進溝401、404、405に係合する直進突起部259、269および連結ピンは、レンズユニット200の周方向の幅が一定になる。
一方、レンズユニット200において、カム溝294、256、402は、光軸Xに接近するほど周方向の幅が大きくなり、圧入カムピン264、296または可動カムピン292のカム溝294、256、402に対する嵌入方向に対して傾斜したカム面を有する。このようなカム溝294、256、402のテーバ状の断面形状は、屈曲したカムプロファイルを有するカム溝294、256、402を、円筒状の先側移動枠207、カム筒290および後側移動枠209に成形する場合に抜くことができる金型形状に由来する。
なお、圧入カムピン264、296および可動カムピン292の各々も、カム溝294、256、402の内面形状に倣ってレンズユニット200の径方向に対して傾斜した面でカム溝402のカム面に接する。このため、圧入カムピン264、296および可動カムピン292の各々は、先端に行くに従って外径が小さくなる円錐台状の形状を有する。
図4は、沈胴状態にあるレンズユニット200の部分的な断面を示す模式図である。図を簡潔にする目的で形状を単純化している。
なお、図3に示したように、可動カムピン292、圧入カムピン264、296、およびカム溝256、294、402は、レンズユニット200の周方向についてそれぞれ異なる位置に配される。よって、これらの要素が、レンズユニット200の光軸Xを含む単一の断面に同時に現れることはない。しかしながら、図4では、可動カムピン292および圧入カムピン264、296の光軸X方向の位置関係を示す目的で、これらの要素を併せて示している。
先側移動枠207の直進突起部259と後側移動枠209の直進突起部269とは、互いに独立した直進溝401、404に個別に係合する。これにより、レンズユニット200が沈胴状態にある場合、先側移動枠207および後側移動枠209の後端部分は、光軸Xと平行な方向について同じ位置を占め、光軸Xを含む断面において重なることができる。よって、先側移動枠207および後側移動枠209の後端が固定筒201の後面に共に突き当たるまで後退させて、レンズユニット200の光軸X方向の長さを短縮できる。
また、レンズユニット200において、可動カムピン292の図中下端は、カム筒290の後端近傍に形成された収容部298に挿入されている。収容部298は、可動カムピン292を径方向に摺動可能に指示する。また、レンズユニット200は、収容部298の内部に、可動カムピン292を径方向外側に向かって付勢するコイルばね291を有する。これにより、可動カムピン292の図中上端は、固定筒201のカム溝402に嵌入する方向に押し込まれる。よって、レンズユニット200において、可動カムピン292とカム溝402との間にがたが生じることが防止される。
図5は、伸筒状態になったレンズユニット200の断面を、図4に示した断面と比較して示す模式図である。図4と共通の要素には同じ参照番号を付す。
レンズユニット200においてズーム環202が回転操作されると、連結ピン285によりズーム環202に連結されたカム筒290も、ズーム環202と共に、固定筒201に対して相対的に光軸Xの廻りを回転する。カム筒290は、カム筒290の後端近傍に設けられた収容部298に可動カムピン292の下端側を収容している。可動カムピン292の上端は、固定筒201の内面に形成されたカム溝402に係合しているので、カム筒290が回転すると、カム溝402に案内された可動カムピン292に導かれてカム筒290は、固定筒201の内部を光軸X方向に移動する。
カム筒290が光軸Xの廻りを回転した場合、カム筒290に対して固定されてカム筒290と共に回転する圧入カムピン296に対して、カム溝256で係合する先側移動枠207にも駆動力が伝達される。先側移動枠207は、直進突起部259が係合する直進溝401により回転を規制されるので、カム溝256から駆動力を伝達された場合は、回転することなく光軸Xと平行な方向に移動する。
同様に、カム筒290が光軸Xの廻りを回転した場合、カム筒290の内面に形成されたカム溝294もカム筒290と共に回転する。よって、カム溝294に係合する圧入カムピン264を有する後側移動枠209にも駆動力が伝達される。後側移動枠209は、直進突起部269が係合する直進溝404により回転を規制されるので、圧入カムピン264に駆動力を伝達された場合に、回転することなく光軸Xと平行な方向に移動する。
図6は、可動カムピン292を単独で示す斜視図である。可動カムピン292は、図中上端から順次、フォロワ面293、周溝295、摺動面297および段差299を有する。フォロワ面293は、カム溝402の内面形状に倣って環状の面をなして、カム溝402のカム面に接する。
周溝295は、可動カムピン292の長手方向についてフォロワ面293の中程に配され、可動カムピン292をカム溝402に対して抜き差しする方向に対して交差する方向に、フォロワ面293を周回して形成される。これにより、周溝295は、環状のフォロワ面293の周方向に延在する。また、周溝295は、フォロワ面293から陥没した形状を有する。よって、周溝295の上側と下側とで、フォロワ面293は連続した曲面をなす。
摺動面297は、フォロワ面293の図中下端に続いて形成され、円筒状の形状を有する。摺動面297の外径は、カム筒290の収容部298の内径に略等しい。よって、可動カムピン292の摺動面297が収容部298に挿入された場合、可動カムピン292は、カム筒290の周面に対して傾くことなく、径方向に摺動する。
摺動面297の下端には段差299が形成され、可動カムピン292の外径が縮小される。これにより、コイルばね291の付勢力を受ける面が形成される。また、可動カムピン292下端の細径部分をコイルばね291に挿通することにより、コイルばね291の倒れを防止できる。
図7は、可動カムピン292の中心軸Cを含む断面を示す断面図である。可動カムピン292において、周溝295は、フォロワ面293から陥没するように形成される。これにより、周溝295の内側には、可動カムピン292のフォロワ面293に対して角度をなす斜面が形成される。このような可動カムピン292は、例えば、金属材料を切削加工して製造できる。
図示の可動カムピン292において、周溝295の上下端部のうち、少なくとも可動カムピン292の先端側の端においては、フォロワ面293と周溝295内面とが鋭角をなす。これにより、周溝295とフォロワ面293との境界には鋭利なエッジ289が形成される。
図8は、伸筒状態のレンズユニット200の先端に対して、図中に矢印Aで示すように、光軸Xと平行な成分を含む衝撃が加わった状態を模式的に示す斜視図である。図7までと共通な要素には同じ参照番号を付す。
既に説明した通り、可動カムピン292は、光軸Xに対して傾きを有する面でカム溝402に当接する。また、圧入カムピン264、296も、光軸Xに対して傾きを有する面でカム溝294、256に当接する。
このため、レンズユニット200の先端に光軸X方向の衝撃が加わった場合に、可動カムピン292および圧入カムピン264、296には、カム溝402、294、256から抜け出る作用が生じる。また、図中に直線状の二点鎖線を記載して示すように、固定筒201、先側移動枠207、後側移動枠209およびカム筒290の各々の変形も生じる。
しかしながら、カム筒290の可動カムピン292がカム溝402から向け出る方向に変位した場合には、周溝295が可動カムピン292の周方向に形成されているので、カム面の縁と固定筒201の内面との境界に形成された稜が周溝295内に入り込む。これにより、周溝295のエッジ289がカム溝402のカム面に当接して、可動カムピン292がカム溝402に引っ掛かり、可動カムピン292の脱落を阻止する。
これにより、可動カムピン292の脱落が規制され、カム筒290の固定筒201に対する脱調が防止される。このように、周溝295は、衝撃によりレンズユニット200の各部が変形した場合に、カム溝402を含む固定筒201に接して引っ掛かかる配置と形状とを有し、外乱による可動カムピン292の脱調を防止する。
なお、上記のレンズユニット200においては、固定筒201とカム筒290とを周溝を有する可動カムピン292により係合させる構造とした。しかしながら、カム筒290と先側移動枠207とを係合させる圧入カムピン296、カム筒290と後側移動枠209とを係合させる圧入カムピン264等の他のカムピンに周溝を設けても、上記の例と同様に脱調を抑制する作用が得られる。更に、圧入カムピン264、296の一部または全部を可動カムピン292に取り替えてもよい。
また、上記の形態では交換可能なレンズユニット200を備えた一眼レフカメラ100を例にあげて説明したが、クイックリターンミラーを備えていないノンフレックスカメラであっても上記の構造を適用できる。また、レンズユニット200とカメラボディ300とが一体になったカメラの他、カム機構により駆動する光学部材を備えた望遠鏡、測量器、顕微鏡等においても上記の構造を適用できる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
100 一眼レフカメラ、200 レンズユニット、201 固定筒、202 ズーム環、203 直進筒、204 先筒、206 案内筒、207 先側移動枠、209 後側移動枠、208 レンズ側マウント部、210 第一レンズ群、212、222、232、232、242、252、262、263 レンズ保持枠、220 第二レンズ群、230 第三レンズ群、240 第四レンズ群、250 第五レンズ群、256、294、402 カム溝、259、269 直進突起部、260 第六レンズ群、261 付加レンズ群、264、282、296 圧入カムピン、270 送りねじ組立体、272 ステッピングモータ、274 送りねじ、276 フレーム、278 ラック部材、285 連結ピン、286 バヨネット爪、287 キー、288、401、404、405 直進溝、289 エッジ、290 カム筒、291 コイルばね、292 可動カムピン、293 フォロワ面、295 周溝、297 摺動面、298 収容部、299 段差、300 カメラボディ、310 シャッタユニット、320 基板、322 制御部、324 画像処理部、330 撮像素子、332 ローパスフィルタ、340 表示部、350 ファインダ、352 フォーカシングスクリーン、354 ペンタプリズム、356 ファインダ光学系、360 ボディ側マウント部、370 ミラーユニット、371 メインミラー、372 メインミラー保持部、373 メインミラー回動軸、374 サブミラー、375 サブミラー保持部、376 サブミラー回動軸、380 合焦光学系、382 焦点検出センサ、390 測光センサ

Claims (4)

  1. 光学部材と、
    径方向に突出するカムピンを有して前記光学部材の光軸と同軸に配された第一筒状部材と、
    前記カムピンに係合するカム溝を有して前記第一筒状部材と同軸に配された第二筒状部材と
    を備え、
    前記第一筒状部材が前記第二筒状部材に対して前記光軸の廻りに相対的に回転した場合に、前記光学部材を前記光軸と平行な方向に駆動するレンズ鏡筒であって、
    前記カム溝は、前記径方向に対して傾斜したカム面を有し、
    前記カムピンは、
    前記カム面に接する環状の第1面と、
    前記第1面とは前記径方向の異なる位置で前記カム面と接する第2面と、
    前記第1面と前記第2面との間に前記第1面と前記第2面とから陥没して設けられ、前記第1面および第2面の周方向に沿って延在する溝と
    を有し、
    前記カムピンの中心軸を含む断面の上で、前記溝の両端のうち前記カムピンの先端に近い端において、前記溝の内面と前記第1面および前記第2面とが鋭角をなすレンズ鏡筒。
  2. 前記カムピンを、前記カム溝に対して嵌入する方向に付勢する付勢部材を更に備える請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記カムピンは、前記第1面および前記第2面により円錐台状の形状を有する請求項1または請求項2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載のレンズ鏡筒を備える光学機器。
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