JP6064360B2 - パターン形成方法及びレジスト下層膜形成用組成物 - Google Patents

パターン形成方法及びレジスト下層膜形成用組成物 Download PDF

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Description

本発明は、パターン形成方法及びレジスト下層膜形成用組成物に関する。
集積回路素子の製造において、今日では、より高い集積度を得るために、多層レジストプロセスが用いられている。このプロセスを簡単に説明すると、まずレジスト下層膜用組成物を被加工基板上に塗布してレジスト下層膜を形成し、その上にレジスト組成物を塗布してレジスト被膜を形成し、次に、縮小投影露光装置(ステッパー)によってマスクパターンを転写し、適当な現像液で現像することによりレジストパターンを得る。続いて、ドライエッチングによりこのレジストパターンをレジスト下層膜に転写した後、さらにドライエッチングにより、レジスト下層膜パターンを被加工基板に転写することで、所望のパターンが形成された基板を得ることができる。
かかる多層レジストプロセスにおいては、基板上に残った下層膜パターンを除去する必要があり、その方法としては、通常、酸素プラズマ等によるアッシング処理が用いられている(特開平10−92740号公報参照)。しかしながら、このようなアッシング処理を行うと、シリコン等の基板の表面が変質したり、低誘電率材料基板においては、比誘電率が増大する等の不都合がある。
上記不都合を解決するために、アッシング処理によらない下層膜パターンの除去方法が望まれている。この方法として、例えば、所定エネルギーの印可により末端基が脱離してスルホン酸基を生じる置換基を有する樹脂成分を含有する下層膜形成材料が提案されている(特開2004−177668号公報参照)。この技術によれば、レジスト下層膜形成時の加熱等のエネルギー付加で、下層膜樹脂にスルホン酸基が生じるため、ドライエッチング後に除去液による除去が可能となり、アッシング処理は不要となる。しかしながら、この場合、レジスト下層膜形成時に80℃以上の温度等にする必要があり、かつ強酸基であるスルホン酸基が、ドライエッチングの間、基板に影響し続けるため、上述した基板表面の変質等の発生を解消するには至っていない。
特開平10−92740号公報 特開2004−177668号公報
本発明はこれらの不都合に鑑みてなされたものであり、その目的は、形成されるレジスト下層膜のエッチング耐性を維持しつつ、このレジスト下層膜をアルカリ液を用いて容易に除去することが可能なパターン形成方法、及びこのパターン形成方法に好適に用いられるレジスト下層膜形成用組成物を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、
(1)アルカリ開裂性官能基を有する化合物(以下、「[A]化合物」ともいう。)を含有するレジスト下層膜形成用組成物(以下、「レジスト下層膜形成用組成物(A)」ともいう)を用い、被加工基板上にレジスト下層膜を形成する工程、
(2)上記レジスト下層膜上にレジストパターンを形成する工程、
(3)上記レジストパターンをマスクとした上記レジスト下層膜及び上記被加工基板のドライエッチングにより上記被加工基板にパターンを形成する工程、並びに
(4)アルカリ液により上記レジスト下層膜を除去する工程
を有するパターン形成方法である。
本発明のパターン形成方法によれば、アルカリ開裂性官能基を有する[A]化合物を含有するレジスト下層膜形成用組成物を用いることで、この組成物から形成されたレジスト下層膜は、エッチング耐性を維持すると共に、アルカリ液によりアルカリ開裂性官能基が開裂して極性基を生じアルカリ液に可溶となるので、容易に除去することができ、その結果、簡便にパターンを形成することができる。また、当該パターン形成方法によれば、ドライエッチング後に基板上に残留するレジスト下層膜パターンを、アッシング処理することなしに、また、高温度加熱等のエネルギーを与えることなく、除去させることができるので、パターン形成された基板に変質等の影響を与えることがなく、良好な品質のパターンを形成することができると考えられる。
当該パターン形成方法において、レジスト下層膜形成用組成物中のアルカリ開裂性官能基を有する化合物は、架橋性を有することが好ましい。当該パターン形成方法において、[A]化合物が架橋性を有する化合物であることで、架橋反応により、強度に優れると共により高いエッチング耐性を有するレジスト下層膜を形成することができ、より簡便にパターンを形成することができる。
当該パターン形成方法において、上記アルカリ開裂性官能基を有する化合物は、下記式(1)で表されることが好ましい。
Figure 0006064360
(式(1)中、Y及びYは、それぞれ独立して、架橋性官能基である。Xは、アルカリ開裂性官能基である。Rは、(n1+1)価の連結基である。Rは、(n2+m)価の連結基である。n1は、1〜3の整数である。n2は、0〜3の整数である。mは、1〜3の整数である。但し、n1×m+n2≧2である。Y、Y、X又はRがそれぞれ複数の場合、複数のY、Y、X又はRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
当該パターン形成方法によれば、レジスト下層膜形成用組成物中の[A]化合物を上記特定構造の化合物とすることで、この化合物により架橋されて形成されたレジスト下層膜は、アルカリ液によって架橋結合を効果的に分断することができるので、より容易に除去することができ、さらに簡便にパターンを形成することができる。
当該パターン形成方法において、上記式(1)で表される化合物は、下記式(1−1)又は(1−2)で表されることが好ましい。
Figure 0006064360
Figure 0006064360
(式(1−1)及び(1−2)中、Y11、Y12、Y1’及びY2’は、それぞれ独立して、下記式(Y1)〜(Y4)でそれぞれ表される1価の基である。X、X及びXは、エステル基である。R11、R12、R1’、R20及びR20’は、それぞれ独立して、フェニレン基、ナフチレン基、イソプロピリデンジフェニレン基又はフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基である。上記フェニレン基、ナフチレン基及びイソプロピリデンジフェニレン基の芳香環の水素原子の一部又は全部は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基又はアミノ基で置換されていてもよい。)
Figure 0006064360
(式(Y1)〜(Y4)中、A及びAは、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜4のアルカンジイル基又はオキシアルカンジイル基である。Aは、2価の芳香族炭化水素基である。Rは、炭素数1〜4のアルキル基である。Rは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。Rは炭素数1〜4のアルキル基である。)
当該パターン形成方法によれば、レジスト下層膜形成用組成物中の[A]化合物が上記特定の構造及び架橋性官能基を有することで、さらに強度及びエッチング耐性に優れ、かつアルカリ液によりさらに除去容易なレジスト下層膜を形成することができ、さらに簡便にパターンを形成することができる。
当該パターン形成方法において、レジスト下層膜形成用組成物中のアルカリ開裂性官能基を有する化合物が、重合体であることも好ましい。当該パターン形成方法によれば、[A]化合物が重合体であることで、強度に優れると共にエッチング耐性のより高いレジスト下層膜を形成することができる。
当該パターン形成方法において、上記重合体が、芳香族基又は脂環式基を含む構造単位(P)を有することが好ましい。当該パターン形成方法によれば、上記重合体が構造単位(P)を有することで、形成されるレジスト下層膜の炭素含有率を高めることができ、その結果、パターン形成におけるエッチング耐性をさらに高めることができる。
当該パターン形成方法において、上記重合体の上記構造単位(P)として、アセナフチレン、ナフタレン、フルオレン、インデン及びノルトリシクレンからなる群より選ばれる少なくとも1種の炭化水素に由来する構造単位を有することが好ましい。当該パターン形成方法によれば、上記構造単位(P)が、上記特定の炭化水素由来であることで、形成されるレジスト下層膜の炭素含有率をさらに高めることができ、その結果、パターン形成におけるエッチング耐性をさらに向上させることができる。
本発明のレジスト下層膜形成用組成物は、
アルカリ液を用いて除去するパターン形成方法用レジスト下層膜形成用組成物であって、アルカリ開裂性官能基を有する化合物を含有することを特徴とする。当該レジスト下層膜形成用組成物によれば、アルカリ開裂性官能基を有する化合物を含有することで、エッチング耐性を維持しつつ、アルカリ液により容易に除去することができるレジスト下層膜を形成できる。その結果、当該レジスト下層膜形成用組成物によれば、パターン形成を簡便化することができると共に、ドライエッチング後に基板上に残留するレジスト下層膜パターンを、アッシング処理することなしに、また、高温度加熱等のエネルギーを与えることなく除去することができるので、パターン形成された基板に変質等の影響を与えることがなく、良好な品質のパターンを形成することができると考えられる。
以上説明したように、本発明のパターン形成方法及びレジスト下層膜形成用組成物によれば、形成されるレジスト下層膜のエッチング耐性を維持しつつ、このレジスト下層膜をアルカリ液により容易に除去することができるので、簡便にパターンを形成することができる。
<パターン形成方法>
本発明のパターン形成方法は、(1)アルカリ開裂性官能基を有する化合物を含有するレジスト下層膜形成用組成物を用い、被加工基板上にレジスト下層膜を形成する工程(以下、「工程(1)」ともいう。)、(2)上記レジスト下層膜上にレジストパターンを形成する工程(以下、「工程(2)」ともいう。)、(3)上記レジストパターンをマスクとした上記レジスト下層膜及び上記被加工基板のドライエッチングにより上記被加工基板にパターンを形成する工程(以下、「工程(3)」ともいう。)、並びに(4)アルカリ液により上記レジスト下層膜を除去する工程(以下、「工程(4)」ともいう。)を有する。
当該パターン形成方法によれば、アルカリ開裂性官能基を有する[A]化合物を含有するレジスト下層膜形成用組成物を用いることで、この組成物から形成されたレジスト下層膜は、エッチング耐性を維持すると共に、アルカリ液によりアルカリ開裂性官能基が開裂して極性基を生じアルカリ液に可溶となるので、容易に除去することができる。その結果、当該パターン形成方法によれば、簡便にパターンを形成することができる。
また、当該パターン形成方法によれば、ドライエッチング後に基板上に残留するレジスト下層膜パターンを、アッシング処理することなしに、また、高温度加熱等のエネルギーを与えることなく、除去することができるので、パターン形成された基板に変質等の影響を与えることがなく、良好な品質のパターンを形成することができると考えられる。以下、各工程について説明する。
[工程(1)]
工程(1)では、レジスト下層膜形成用組成物(A)を用い、被加工基板上にレジスト下層膜を形成する。本工程では、被加工基板上にレジスト下層膜形成用組成物(A)を塗布して塗膜を形成した後、通常、この塗膜を加熱することによりレジスト下層膜を形成する。
上記被加工基板としては、例えば、シリコンウェハー、アルミニウムで被覆したウェハー等を使用することができる。また、被加工基板へのレジスト下層膜形成用組成物の塗布方法は特に限定されず、例えば、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の方法で実施することができる。
上記塗膜の形成後、通常、上記得られた塗膜及び上記被加工基板の加熱により上記被加工基板上にレジスト下層膜を形成する。これにより、被加工基板上にレジスト下層膜が形成されたレジスト下層膜付き基板を得ることができる。この工程(1)により形成されるレジスト下層膜の膜厚は、通常、0.05μm〜5μmである。
上記塗膜及び被加工基板の加熱は、通常、大気下で行われる。加熱温度としては、通常200℃〜400℃であり、好ましくは200℃〜300℃である。加熱温度が200℃未満である場合、酸化架橋が十分に進行せず、得られるレジスト下層膜の性能が低下するおそれがある。加熱時間は、30秒〜1,200秒であり、好ましくは60秒〜600秒である。
上記塗膜及び被加工基板の加熱時の酸素濃度は5容量%以上であることが望ましい。上記加熱時の酸素濃度が低い場合、下層膜の酸化架橋が十分に進行せず、得られる下層膜の性能が低下するおそれがある。
上記塗膜及び被加工基板を200℃〜400℃の温度で加熱する前に、60〜200℃の温度で予備加熱しておいてもよい。予備加熱における加熱時間は特に限定されないが、10〜300秒であることが好ましく、より好ましくは30〜180秒である。この予備加熱を行うことにより、溶剤を予め気化させて、膜を緻密にしておくことで、脱水素反応を効率良く進めることができる。
上記工程(1)においては、通常、上記塗膜の加熱により塗膜が硬化され、レジスト下層膜が形成されるが、レジスト下層膜形成用組成物に所定の光硬化剤(架橋剤)を含有させることにより、加熱された塗膜に対する露光工程を設けて、光硬化させ、レジスト下層膜を形成することもできる。この際に露光される放射線は、レジスト下層膜形成用樹脂組成物に配合されている酸発生剤の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、γ線、分子線、イオンビーム等から適切に選択される。
また、このパターン形成方法においては、工程(1)の後に、必要に応じて、中間層(中間被膜)を形成する工程をさらに有していてもよい。この中間層は、レジストパターン形成において、レジスト下層膜及び/又はレジスト被膜が有する機能をさらに補ったり、これらが有していない機能を得るために、これらの機能が付与された層のことである。例えば、反射防止膜を中間層として形成した場合、レジスト下層膜の反射防止機能をさらに補うことができる。
この中間層は、有機化合物や無機酸化物により形成することができる。有機化合物としては、例えば、Brewer Science製の「DUV−42」、「DUV−44」、「ARC−28」、「ARC−29」等の商品名で市販されている材料や、ローム アンド ハース製の「AR−3」、「AR―19」等の商品名で市販されている材料等を用いることができる。また、無機酸化物としては、例えば、ポリシロキサン、酸化チタン、酸化アルミナ、酸化タングステン等を用いることができる。
中間層を形成するための方法は特に限定されないが、例えば、塗布法やCVD法等を用いることができる。これらの中でも、塗布法が好ましい。塗布法を用いた場合、レジスト下層膜を形成後、中間層を連続して形成することができる。
また、中間層の膜厚は特に限定されず、中間層に求められる機能に応じて適宜選択されるが、10〜3,000nmの範囲が好ましく、さらに好ましくは20〜300nmである。
[工程(2)]
工程(2)では、上記レジスト下層膜上にレジストパターンを形成する。工程(2)においてレジストパターンを形成する方法としては、例えば、(2A)レジスト組成物を用いる方法、(2B)ナノインプリントリソグラフィー法を用いる方法、(2C)自己組織化(Directed Self−Assembly)組成物を用いる方法等が挙げられる。
[(2A)レジスト組成物を用いる方法]
工程(2)は、(2A)レジスト組成物を用いて行う場合、例えば、
(2−A1)レジスト組成物を用い、上記レジスト下層膜上にレジスト被膜を形成する工程(以下、「工程(2−A1)」ともいう)、
(2−A2)フォトマスクを介する露光光の照射により、上記レジスト被膜を露光する工程(以下、「工程(2−A2)」ともいう)、及び
(2−A3)上記露光されたレジスト被膜の現像によりレジストパターンを形成する工程(以下、「工程(2−A3)」ともいう)
を有する。
(工程(2−A1))
工程(2−A1)では、レジスト組成物を用い、上記レジスト下層膜上にレジスト被膜を形成する。具体的には、得られるレジスト被膜が所定の膜厚となるようにレジスト組成物を塗布した後、プレベークすることによって塗膜中の溶剤を揮発させ、レジスト被膜が形成される。
レジスト組成物としては、例えば、光酸発生剤を含有するポジ型又はネガ型の化学増幅型レジスト組成物、アルカリ可溶性樹脂とキノンジアジド系感光剤とからなるポジ型レジスト組成物、アルカリ可溶性樹脂と架橋剤とからなるネガ型レジスト組成物等が挙げられる。
レジスト被膜をレジスト下層膜上に形成させる際に使用されるレジスト組成物は、固形分濃度が、通常、5〜50質量%程度であり、一般に、例えば、孔径0.2μm程度のフィルターでろ過して、レジスト被膜の形成に供される。なお、この工程では、市販のレジスト組成物をそのまま使用することもできる。
レジスト組成物の塗布方法は特に限定されず、例えば、スピンコート法等により実施することができる。また、プレベークの温度は、使用されるレジスト組成物の種類等に応じて適宜調整されるが、通常、30〜200℃程度、好ましくは50〜150℃である。
(工程(2−A2))
工程(2−A2)では、フォトマスクを介する露光光の照射により、工程(2−A1)で形成したレジスト被膜を露光する。露光に用いられる露光光としては、レジスト組成物に使用される光酸発生剤の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、γ線、分子線、イオンビーム等から適切に選択されるが、遠紫外線が好ましく、KrFエキシマレーザー光(248nm)、ArFエキシマレーザー光(193nm)、Fエキシマレーザー光(波長157nm)、Krエキシマレーザー光(波長147nm)、ArKrエキシマレーザー光(波長134nm)、極紫外線(波長13nm等)がより好ましく、ArFエキシマレーザー光がさらに好ましい。
(工程(2−A3))
工程(2−A3)では、上記工程(2−A2)で露光されたレジスト被膜の現像によりレジストパターンを形成する。この工程で用いられる現像液は、使用されるレジスト組成物の種類に応じて適宜選択される。具体的には、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性水溶液が挙げられる。これらのアルカリ性水溶液には、水溶性有機溶剤、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類や、界面活性剤を適量添加することもできる。
上記現像液での現像後、洗浄し、乾燥することによって、所定のレジストパターンが形成される。なお、工程(2−2A)では、解像度、パターンプロファイル、現像性等を向上させるため、現像前の露光後に、ポストベークを行うことができる。このポストベークの温度は、使用されるレジスト組成物の種類等に応じて適宜調整されるが、通常、50〜200℃程度、好ましくは70〜150℃である。
[(2B)ナノインプリントリソグラフィー法を用いる方法]
工程(2)は、(2B)ナノインプリントリソグラフィー法を用いて行う場合、例えば、
(2−B1)硬化性組成物を用い、上記レジスト下層膜上にパターン形成層を形成する工程(以下、「工程(2−B1)」ともいう)、
(2−B2)反転パターンを有するモールドの表面を上記パターン形成層に圧接する工程(以下、「工程(2−B2)」ともいう)、
(2−B3)上記モールドを圧接した状態でパターン形成層を露光又は加熱する工程(以下、「工程(2−B3)」ともいう)、及び
(2−B4)上記モールドの上記露光又は加熱されたパターン形成層からの剥離によりレジストパターンを形成する工程(以下、「工程(2−B4)」ともいう)
を有する。
(工程(2−B1))
工程(2−B1)では、硬化性組成物を用い、上記レジスト下層膜上にパターン形成層を形成する。硬化性組成物としては、例えば、重合性単量体又は重合性オリゴマーを含有する組成物が挙げられ、例えば、感放射線性の硬化性組成物、熱硬化性の硬化性組成物等が挙げられる。上記硬化性組成物は、硬化促進剤等を含有してもよい。硬化促進剤としては、例えば光酸発生剤、光塩基発生剤、光増感剤等の感放射線性硬化促進剤;熱酸発生剤、熱塩基発生剤等の熱硬化促進剤等が挙げられる。上記硬化促進剤は、2種以上を併用してもよい。
硬化性組成物の塗布方法は特に限定されず、例えば、インクジェット法、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ワイヤーバーコード法、グラビアコート法、エクストルージョンコート法、スピンコート法、スリットスキャン法等が挙げられる。
(工程(2−B2))
工程(2−B2)では、反転パターンを有するモールドの表面を上記パターン形成層に圧接する。モールドの表面は、形成するレジストパターンの形状の反転パターンを有している。モールドの材料としては、例えば、ガラス、石英、PMMA、ポリカーボネート等の光透明性樹脂;透明金属蒸着膜;ポリジメチルシロキサン等の柔軟膜;光硬化膜;金属膜等が挙げられる。上記硬化性組成物として感放射線性の硬化性組成物を用いる場合、モールドとしては放射線が透過する材料が用いられる。
モールドを圧接する際の圧力としては、通常0.1MPa〜100MPaであり、0.1MPa〜50MPaが好ましく、0.1MPa〜30MPaであることがより好ましく。圧接時間としては、通常1秒〜600秒であり、1秒〜300秒が好ましく、1秒〜180秒がより好ましい。
なお、上記モールドは、圧接の前に、その表面を離型剤等により疎水化処理をしておくことが好ましい。上記離型剤としては、例えばシリコン系離型剤、フッ素系離型剤、ポリエチレン系離型剤、ポリプロピレン系離型剤、パラフィン系離型剤、モンタン系離型剤、カルナバ系離型剤等が挙げられる。なお、離型剤は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうち、シリコン系離型剤が好ましい。このシリコン系離型剤としては、例えばポリジメチルシロキサン、アクリルシリコーングラフトポリマー、アクリルシロキサン、アリールシロキサン等が挙げられる。
(工程(2−B3))
工程(2−B3)では、上記モールドを圧接した状態でパターン形成層を露光又は加熱する。上記硬化性組成物として感放射線性の硬化性組成物を用いる場合は露光を行い、熱硬化性組成物を用いる場合は加熱を行う。露光及び加熱の条件としては、用いる硬化性組成物の組成によって適宜選択される。
(工程(2−B4)
工程(2−B4)では、上記モールドの上記露光又は加熱されたパターン形成層からの剥離により、レジストパターンを形成する。剥離方法としては、特に限定されず、例えば、パターン形成層を固定してモールドを移動させて剥離してもよく、モールドを固定してパターン形成層を移動させて剥離してもよく、これらの両方を逆方向に移動させて剥離してもよい。
[(2C)自己組織化組成物を用いる方法]
工程(2)は、(2C)自己組織化組成物を用いて行う場合、例えば、
(2−C1)パターン形成用自己組織化組成物を用い、上記レジスト下層膜上に、相分離構造を有する自己組織化膜を形成する工程(以下、「工程(2−C1)」ともいう)、及び
(2−C2)上記自己組織化膜の一部の相の除去によりレジストパターンを形成する工程(以下、「工程(2−C2)」ともいう)
を有する。
(工程(2−C1)
工程(2−C1)では、パターン形成用自己組織化組成物を用い、上記レジスト下層膜上に、相分離構造を有する自己組織化膜を形成する。本工程を行う方法としては、例えば、パターン形成用自己組織化組成物の塗布の後、アニーリング等を行う方法などが挙げられる。
パターン形成用自己組織化組成物は、自己組織化により相分離構造を形成する組成物である。パターン形成用自己組織化組成物としては、例えば、ブロック共重合体を含有する組成物、2種以上の重合体を含有する組成物等が挙げられ、具体例としては、ポリスチレンブロック−ポリメチルメタクリレートブロックからなるブロック共重合体を含有する組成物、ポリスチレンとポリメチルメタクリレートとを含有する組成物等が挙げられる。
パターン形成用自己組織化組成物を上記レジスト下層膜上に塗布する方法としては、例えば、スピンコート法等が挙げられる。
上記アニーリングの温度としては、通常80℃〜400℃である。アニーリングの時間としては、通常30秒〜120分である。
なお、得られる相分離構造をより所望なものとするために、パターン形成用自己組織化組成物を上記レジスト下層膜上へ塗布する前に、上記レジスト下層膜に略垂直なプレパターン、及び/又は上記レジスト下層膜上に積層される他の下層膜を形成することが好ましい。
(工程(2−C2))
工程(2−C2)では、上記自己組織化膜の一部の相の除去によりレジストパターンを形成する。
上記自己組織化膜の一部の相を除去する方法としては、例えば、ケミカルドライエッチング、スパッタエッチング、イオンビームエッチング等のドライエッチング;有機溶媒、フッ酸等のエッチング液を用いたウエットエッチング等が挙げられる。
工程(2)を行う方法としては、これらの中で、(2A)レジスト組成物を用いる方法が好ましい。
[工程(3)]
工程(3)では、工程(2)で形成されたレジストパターンをマスクとした上記レジスト下層膜及び上記被加工基板のドライエッチングにより、上記被加工基板にパターンを形成する。
上記ドライエッチングは、公知のドライエッチング装置を用いて行うことができる。また、ドライエッチング時のソースガスとしては、被エッチング物の元素組成にもよるが、O、CO、CO等の酸素原子を含むガス、He、N、Ar等の不活性ガス、Cl、BCl等の塩素系ガス、CHF、CF等のフッ素系ガス、H、NHのガス等を使用することができる。なお、これらのガスは混合して用いることもできる。
[工程(4)]
工程(4)では、パターン形成された基板上のレジスト下層膜パターンを、アルカリ液により除去する。除去に用いられるアルカリ液は、アルカリ性の液体である限り、特に限定されないが、例えば、上記工程(2−A3)における現像液として例示したアルカリ性水溶液と同様のもの等を好適に用いることができる。その中でも、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性水溶液が好ましく、入手容易性の観点から、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドのアルカリ性水溶液が特に好ましい。これらのアルカリ性水溶液には、水溶性有機溶剤、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類や、界面活性剤を適量添加することもできる。
上記アルカリ性水溶液の濃度は、溶解しているアルカリ性物質の種類に応じて、適宜選択することができるが、通常、1質量%〜20質量%であり、2質量%〜17質量%が好ましく、3質量%〜15質量%がさらに好ましい。
用いるアルカリ液の温度としては、通常、5℃〜75℃であり、20℃〜70℃が好ましく、30℃〜60℃がさらに好ましい。
上記アルカリ液を、下層膜パターンに接触させる方法としては、特に限定されないが、
例えば、上記アルカリ液を塗布、スプレーする方法、上記アルカリ液へ浸漬する方法等が挙げられる。この中で、浸漬する方法が、下層膜パターンをより容易に除去できる観点から好ましい。
上記アルカリ液による除去操作の後において、基板上に残存する下層膜パターンの残存物を除去するため、有機溶媒又は水を用いて基板を洗浄することが好ましい。用いる溶媒としては、有機溶媒が好ましく、残存する下層膜パターン残存物の溶解性の観点から、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、及びエステル系溶媒が好ましく、アルコール系溶媒がさらに好ましく、2−プロパノールが特に好ましい。
<レジスト下層膜形成用組成物>
本発明に用いられるレジスト下層膜形成用組成物は、[A]アルカリ開裂性官能基を有する化合物を含有する。また、好適な任意成分として、[B]アルカリ開裂性官能基を有さない重合体(以下、単に「[B]重合体」ともいう。)、[C]有機溶媒、[D]酸発生体及び[E][A]化合物以外の架橋性を有する化合物(以下、「[E]架橋性化合物」ともいう。)を含有していてもよく、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の任意成分を含有していてもよい。以下、各構成成分について順に説明する。
<[A]化合物>
本発明に用いられる[A]化合物は、アルカリ開裂性官能基を有する化合物である。[A]化合物としては、アルカリ開裂性官能基を有している限り、特に限定されるものではない。ここで、アルカリ開裂性官能基とは、アルカリ液の存在下(例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液中)で開裂し、カルボキシル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基等の極性基を生じる基をいう。アルカリ開裂性官能基の開裂により生じる極性基としては、酸強度がより低いため基板への影響が小さく、かつアルカリ液への溶解性も高い観点から、カルボキシル基及びフェノール性のヒドロキシル基が好ましい。
アルカリ開裂性官能基としては、上記性質を有している限り、特に限定されるものではない。アルカリ開裂性官能基の具体例としては、エステル基(−C(O)−O−)、酸無水物基(−C(O)−O−(O)C−)、カーボネート基(−O−C(O)−O−)、スルホニルオキシ基(−S(O)−O−)、オキシムスルホネート基(−S(O)−O−N=C(R)R−(Rは、1価の有機基である。)等が挙げられる。この中でも、開裂し易い観点から、エステル基、酸無水物基及びカーボネート基が好ましく、エステル基がさらに好ましい。
アルカリ開裂性官能基に結合する構造としては、上記性質を有している限り、特に限定されないが、アルカリ開裂性が高くなり、レジスト下層膜の除去がさらに容易になる観点から、エステル基、カーボネート基、スルホニルオキシ基等の酸素原子と結合する構造としては、芳香環構造、イミド環構造、芳香環又はイミド環が結合したメチル構造、フッ素原子が結合したメチル又はエチル構造が好ましい。
また、エステル基、酸無水物基等のカルボニル炭素原子、及びスルホニルオキシ基、オキシムスルホネート基等の硫黄原子と結合する構造としては、芳香環構造又はフッ素原子が結合したメチル構造が好ましい。
[A]化合物におけるアルカリ開裂性官能基の位置としては特に限定されず、[A]化合物を形成する主骨格鎖中に含まれていてもよく、この主骨格鎖に結合する側鎖中に含まれていてもよい。また、[A]化合物の有するアルカリ開裂性官能基の数も特に限定されない。
[A]化合物としては、架橋性を有する化合物(以下、「[A1]架橋性化合物」ともいう。)であることが好ましい。また、重合体(以下、「[A2]重合体」ともいう。)であることも好ましい。以下、[A1]架橋性化合物、[A2]重合体の順に説明する。
<[A1]架橋性化合物>
[A1]架橋性化合物は、アルカリ開裂性官能基を有する架橋性を有する化合物である。架橋性を有する化合物とは、架橋性官能基を少なくとも2個有する化合物であり、これらの架橋性官能基が反応することにより、架橋性化合物同士で、又は架橋性化合物と他の化合物との間で、より高分子量の化合物を形成するものをいう。[A1]架橋性化合物中の架橋性官能基の数は、2個以上である限り特に限定されない。
上記架橋性官能基とは、化学結合により架橋構造を形成し得る官能基である。架橋性官能基としては、例えば、エポキシ基、オキセタニル基、アルコキシメチル基、水酸基、アミノ基、シリル基、アルケニル基、イソシアネート基、アルデヒド基、シアノ基、イソチオシアネート基、アセトキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル基、ホルミル基、アセチル基等をそれぞれ有する架橋性官能基が挙げられる。この中で、エポキシ基、オキセタニル基、アルコキシメチル基、水酸基、シリル基、アルケニル基、イソシアネート基をそれぞれ有する架橋性官能基が好ましい。
上記架橋性官能基の特に好ましい例として、エポキシ基を有する架橋性官能基としては、上記式(Y1)で表される基が、オキセタニル基を有する架橋性官能基としては、上記式(Y2)で表される基が、アルコキシメチル基を有する架橋性官能基としては、上記式(Y3)で表される基が、水酸基を有する架橋性官能基としては、上記式(Y4)で表される基がそれぞれ挙げられる。
上記式(Y1)〜(Y4)中、A及びAはそれぞれ独立して、単結合、炭素数1〜4のアルカンジイル基又はオキシアルカンジイル基である。Aは2価の芳香族炭化水素基である。Rは炭素数1〜4のアルキル基である。Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。Rは炭素数1〜4のアルキル基である。
上記A及びAで表される炭素数1〜4のアルカンジイル基としては、メタンジイル基、1,1−エタンジイル基、1,2−エタンジイル基、1,1−プロパンジイル基、1,2−プロパンジイル基、1,3−プロパンジイル基、1,1−ブタンジイル基、1,2−ブタンジイル基、1,3−ブタンジイル基、1,4−ブタンジイル基、2,2−ブタンジイル基、2,3−ブタンジイル基等が挙げられる。この中でも、[A]架橋性化合物から形成される架橋体の剛直性及び炭素含有率が高くなり、得られるレジスト下層膜の強度及びエッチング耐性が向上する観点から、メタンジイル基及び1,1−エタンジイル基が好ましく、メタンジイル基が特に好ましい。
上記A及びAで表される炭素数1〜4のオキシアルカンジイル基としては、オキシメタンジイル基、オキシ−1,1−エタンジイル基、オキシ−1,2−エタンジイル基、オキシ−1,1−プロパンジイル基、オキシ−1,2−プロパンジイル基、オキシ−1,3−プロパンジイル基、オキシ−1,1−ブタンジイル基、オキシ−1,2−ブタンジイル基、オキシ−1,3−ブタンジイル基、オキシ−1,4−ブタンジイル基、オキシ−2,オキシ−2−ブタンジイル基、オキシ−2,3−ブタンジイル基等が挙げられる。この中でも、オキシメタンジイル基及びオキシ−1,1−エタンジイル基が好ましく、オキシメタンジイル基が特に好ましい。この中でも、上記アルカンジイル基の場合と同様の理由で、オキシメタンジイル基及びオキシ−1,1−エタンジイル基が好ましく、オキシメタンジイル基が特に好ましい。
上記Aで表される2価の芳香族炭化水素基としては、ベンゼンジイル基、メチルベンゼンジイル基、ジメチルベンゼンジイル基、トリメチルベンゼンジイル基、エチルベンゼンジイル基、ジエチルベンゼンジイル基、ナフタレンジイル基、メチルナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナンスレンジイル基等が挙げられる。この中で、上記アルカンジイル基の場合と同様の理由で、ベンゼンジイル基及びナフタレンジイル基が好ましく、ベンゼンジイル基が特に好ましい。
上記R及びRで表される炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等が挙げられる。この中でも、メチル基及びエチル基が好ましく、エチル基が特に好ましい。
上記Rで表される炭素数1〜6のアルキル基としては、上記R及びRの炭素数1〜4のアルキル基の例に加えて、n−ペンチル基、i−ペンチル基、sec−ペンチル基、neo−ペンチル基、n−ヘキシル基、i−ヘキシル基、sec−ヘキシル基、neo−ヘキシル基等が挙げられる。この中で、メチル基及びエチル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
上記式(Y1)で表される1価の基としては、エポキシ基、エポキシメチル基、エポキシエチル基、エポキシプロピル基、グリシジル基、グリシジルオキシ基、エポキシエチルオキシ基、エポキシプロピルオキシ基等が挙げられる。この中で、エポキシ基、エポキシメチル基及びグリシジル基が好ましく、グリシジル基が特に好ましい。
上記式(Y2)で表される1価の基としては、3−メチル−3−オキセタニル基、3−メチル−3−オキセタニルメチル基、3−メチル−3−オキセタニルメチルオキシ基、3−エチル−3−オキセタニル基、3−エチル−3−オキセタニルメチル基、3−エチル−3−オキセタニルエチルオキシ基、3−エチル−3−オキセタニルプロピル基、3−エチル−3−オキセタニルプロピルオキシ基等が挙げられる。この中で、3−メチル−3−オキセタニルメチルオキシ基及び3−エチル−3−オキセタニルメチルオキシ基が好ましく、3−エチル−3−オキセタニルメチルオキシ基がさらに好ましい。
上記式(Y3)で表される1価の基としては、メトキシメチルアミノ基、メチル(メトキシメチル)アミノ基、エチル(メトキシメチル)アミノ基、エチル(メトキシメチル)アミノ基、i−プロピル(i−プロポキシ)アミノ基等が挙げられる。この中で、メトキシメチルアミノ基、メチル(メトキシメチル)アミノ基、エチル(メトキシメチル)アミノ基が好ましく、エチル(メトキシメチル)アミノ基がさらに好ましい。
上記式(Y4)で表される1価の基としては、2−ヒドロキシメチルフェニル基、3−ヒドロキシメチルフェニル基、4−ヒドロキシメチルフェニル基、6−ヒドロキシメチル−2−ナフチル基、4−ヒドロキシメチル−1−ナフチル基等が挙げられる。この中で2−ヒドロキシメチルフェニル基及び4−ヒドロキシメチルフェニル基がさらに好ましい。
[A1]架橋性化合物の具体例としては上記式(1)で表される化合物が挙げられる。
上記式(1)中、Y及びYは、それぞれ独立して、架橋性官能基である。Xは、アルカリ開裂性官能基である。Rは、(n1+1)価の連結基である。Rは、(n2+m)価の連結基である。n1は、1〜3の整数である。n2は、0〜3の整数である。mは、1〜3の整数である。但し、n1×m+n2≧2である。Y、Y、X、又はRが複数の場合、複数のY、Y、X又はRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記Y及びYで表される架橋性官能基としては、上述の架橋性官能基の具体例を挙げることができる。
上記Xで表されるアルカリ開裂性官能基としては上述のアルカリ開裂性官能基の具体例を挙げることができる。
上記Rで表される(n1+1)価(n1=1〜3の整数)の連結基としては、例えば、炭素数1〜30の鎖状炭化水素、炭素数3〜30の脂環式炭化水素又は炭素数6〜30の芳香族炭化水素から2〜4個の水素原子を除いた基、又はこれらとエーテル基、カルボニル基、イミノ基もしくはアミド基を組み合わせた基を挙げることができる。また、上記(n1+1)価の連結基は置換基を有していてもよい。
上記炭素数1〜30の鎖状炭化水素の具体例としては、
メタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、オクタン、デカン、ウンデカン、ドデカン、テトラデカン、ヘキサデカン、イコサン等の鎖状飽和炭化水素;
エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテン、デセン、ウンデセン、ドデセン、テトラデセン、ヘキサデセン、イコセン等のアルケン;アセチレン、プロピン、ブチン、オクチン等のアルキン;ブタジエン、ヘキサジエン、オクタトリエン等のポリエン含有炭化水素等の鎖状不飽和炭化水素が挙げられる。
上記炭素数3〜30の脂環式炭化水素の具体例としては、
シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロデカン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン等の単環式飽和炭化水素;
シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロデセン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、シクロデカジエン等の単環式不飽和炭化水素;
ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン、アダマンタン等の多環式飽和炭化水素;
ビシクロ[2.2.1]ヘプテン、ビシクロ[2.2.2]オクテン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デセン、トリシクロ[3.3.1.13,7]デセン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデセン等の多環式不飽和炭化水素等が挙げられる。
上記炭素数6〜30の芳香族炭化水素の具体例としては、ベンゼン、ビフェニル、ターフェニル、トルエン、エチルベンゼン、シクロヘキシルベンゼン、ナフタレン、2,2’−ジフェニルプロパン等が挙げられる。
上記(n1+1)価の基が有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、
ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基等が挙げられる。
上記Rで表される(n1+1)価の連結基の好ましい例としては、炭素数1〜4の鎖状炭化水素基、炭素数4〜12の脂環式炭化水素基、及び炭素数6〜18の芳香族炭化水素基、並びにこれらの炭化水素基の水素原子の一部又は全部が置換基で置換されたものを挙げることができる。この中でも、ベンゼン、ナフタレン、2,2’−ジフェニルプロパンから(n1+1)個の水素原子を除いた(n1+1)価の基、及びこれらの基の水素原子の一部又は全部が、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、アミノ基で置換された基がさらに好ましい。
上記Rで表される(n2+m)価(n2=0〜3、m=1〜3)の連結基の例及び好ましい例としては、上記Rにおいてn1をn2+mとしたものを挙げることができる。
上記n1、n2及びmは、[A1]架橋性化合物が架橋性官能基を2以上有することから、n1×m+n2≧2を満たす。この中でも、[A1]架橋性化合物の架橋容易性の観点及び[A1]架橋性化合物の合成容易性の観点からn1×m+n2=2であることが好ましい。
上記式(1)で表される[A1]架橋性化合物の好適な例としては、mが2、n1が1、かつn2が0の場合、すなわち、上記式(1−1)で表される化合物、及びmが1、n1が1、かつn2が1の場合、すなわち、上記式(1−2)で表される化合物が挙げられる。
上記式(1−1)及び式(1−2)中、Y11、Y12、Y1’及びY2’は、それぞれ独立して、上記式(Y1)〜(Y4)でそれぞれ表される1価の基である。X、X及びXは、エステル基である。R11、R12、R1’、R20及びR20’は、それぞれ独立して、フェニレン基、ナフチレン基、イソプロピリデンジフェニレン基又はフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基である。上記フェニレン基、ナフチレン基及びイソプロピリデンジフェニレン基の芳香環の水素原子の一部又は全部は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基又はアミノ基で置換されていてもよい。
上記Y11、Y12、Y1’及びY2’で表される上記式(Y1)〜(Y4)でそれぞれ表される1価の基の説明としては、上述の架橋性官能基と同じである。
上記式R11、R12、R1’、R20及びR20’で表されるフェニレン基、ナフチレン基、イソプロピリデンジフェニレン基は、上記Rで表される(n1+1)価の連結基においてn1が1であり、及び上記Rで表される(n2+m)価の連結基においてn2が0かつmが2である場合で、ベンゼン、ナフタレン、2,2’−ジフェニルプロパンから2個の水素原子を除いた基である。
上記R11、R12、R1’、R20及びR20’で表される炭素数1〜6のアルカンジイル基の例としては、例えば、メタンジイル基、エタンジイル基、直鎖状及び分岐状のプロパンジイル基、ブタンジイル基、ペンタンジイル基、ヘキサンジイル基等が挙げられる。この中で、得られるレジスト下層膜の分子がより剛直になると共に炭素含有率が高くなり、強度に優れ、かつエッチング耐性が向上する観点から、メタンジイル基及びエタンジイル基が好ましい。
また、上記R11、R12、R1’、R20及びR20’で表されるフッ素原子で置換された炭素数1〜6のアルカンジイル基の例としては、例えば、フルオロメタンジイル基、ジフルオロメタンジイル基、フルオロエタンジイル基、ジフルオロエタンジイル基、パーフルオロエタンジイル基、直鎖状又は分岐状のジフルオロプロパンジイル基、テトラフルオロプロパンジイル基、パーフルオロプロパンジイル基、ジフルオロブタンジイル基、テトラフルオロブタンジイル基、パーフルオロブタンジイル基、ジフルオロペンタンジイル基、テトラフルオロペンタンジイル基、パーフルオロペンタンジイル基、ジフルオロペンタンジイル基、テトラフルオロペンタンジイル基、パーフルオロペンタンジイル基等が挙げられる。この中で、隣接するエステル基のアルカリ開裂性が高まることから、エステル基に隣接する末端の炭素原子の水素原子が全てフッ素原子で置換されている基が好ましく、パーフルオロアルカンジイル基がさらに好ましい。具体的には、ジフルオロメタンジイル基、パーフルオロエタンジイル基、1,1,3,3−テトラフルオロプロパンジイル基、パーフルオロプロパンジイル基、1,1,4,4−テトラフルオロブタンジイル基、パーフルオロブタンジイル基、1,1,5,5−テトラフルオロペンタンジイル基、パーフルオロペンタンジイル基、1,1,6,6−テトラフルオロヘキサンジイル基、及びパーフルオロヘキサンジイル基が好ましく、ジフルオロメタンジイル基、パーフルオロエタンジイル基、パーフルオロプロパンジイル基、パーフルオロブタンジイル基、パーフルオロペンタンジイル基、パーフルオロヘキサンジイル基がさらに好ましい。
[A1]架橋性化合物の上記式(1−1)で表されるものの具体例として、下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006064360
また、[A1]架橋性化合物の上記式(1−2)で表されるものの具体例として、下記式でそれぞれ表される化合物が挙げられる。
Figure 0006064360
上記レジスト下層膜形成用組成物は、[A1]架橋性化合物を1種のみ含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
上記レジスト組成物形成用組成物における[A1]架橋性化合物の含有量としては、下層膜の強度を向上する観点から、組成物中の固形分、すなわち後述する[C]有機溶媒以外の成分の合計量に対する[A1]架橋性化合物の含有量としては、1質量%〜50質量部が好ましく、5質量%〜30質量%がより好ましい。
また、後述する[B]重合体100質量部に対する[A1]架橋性化合物の含有量としては、5質量部以上が好ましく、7質量部以上がより好ましい。
<[A2]重合体>
[A2]重合体は、アルカリ開裂性官能基を有する重合体である。[A]化合物が重合体であることで、当該パターン形成方法において形成されるレジスト下層膜の強度を高めることができる。
[A2]重合体は、アルカリ開裂性官能基を有する限り特に限定されない。また、重合体中におけるアルカリ開裂性官能基の位置も特に限定されない。例えば、重合体の主鎖中にアルカリ開裂性官能基が組み込まれていてもよいし、重合体の主鎖に結合する側鎖等にアルカリ開裂性官能基が含まれていてもよい。重合体の主鎖中にアルカリ開裂性官能基が組み込まれていると、アルカリ開裂性官能基が開裂することによって、重合体主鎖がより小さい単位に分解し、かつそれぞれの単位は、極性基を有することになるので、得られるレジスト下層膜のアルカリ液による除去容易性を向上させることができる。
[A2]重合体として、アルカリ開裂性官能基を重合体の主鎖中に有するものとしては、例えば、下記式(a2−1)で表されるものが挙げられる。
Figure 0006064360
上記式(a2−1)中、Rは、2価の連結基である。Xは、アルカリ開裂性官能基である。
上記Rで表される2価の連結基としては、上記式(1)の連結基Rにおいてn1=2とした場合の例を挙げることができる。
で表されるアルカリ開裂性官能基としては、上記式(1)におけるXの例を挙げることができる。
また、上記式(1)で表される[A1]架橋性化合物の自己架橋体、及び上記式(1)で表される[A1]架橋性化合物によって、後述する[B]重合体及び/又は[E]架橋性化合物を架橋させて形成された架橋体も、主鎖中にアルカリ開裂性官能基を有する[A2]重合体の好適な例である。
[A2]重合体は、芳香族基又は脂環式基を含む構造単位(P)を有することが好ましい。[A2]重合体が、芳香族基又は脂環式基を含む構造単位(P)を有することによって、得られるレジスト下層膜の炭素含有率を高めることができ、エッチング耐性を向上させることができる。
[構造単位(P)]
構造単位(P)は、芳香族基又は脂環式基を含む構造単位である。構造単位(P)としては芳香族基又は脂環式基を含む限り特に限定されないが、アセナフチレン、ナフタレン、フルオレン、インデン及びノルトリシクレンからなる群より選ばれる少なくとも1種の炭化水素に由来する構造単位であることが好ましい。[A2]重合体が、構造単位(P)がとして上記特定の炭化水素に由来する構造単位を有することで、得られるレジスト下層膜の炭素含有率をさらに高めることができ、その結果、レジスト下層膜のエッチング耐性をさらに向上させることができる。
上記構造単位(P)を有する[A2]重合体としては、構造単位(P)及びアルカリ開裂性官能基を有する限り、特に限定されないが、例えば、アセナフチレン樹脂、ナフタレンノボラック樹脂、フルオレンノボラック樹脂、インデン樹脂、ノルトリシクレン樹脂等が挙げられる。
[アセナフチレン樹脂]
上記アセナフチレン樹脂としては、例えば、下記式(a2−2−1)で表される構造単位を有する重合体が挙げられる。
Figure 0006064360
上記式(a2−2−1)中、
は、単結合又は2価の連結基である。X11は、アルカリ開裂性官能基である。Re1は、1価の有機基である。n1は、1〜6の整数である。n1が2以上の場合、複数のE、X11及びRe1はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
31及びR32は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子又は1価の有機基である。
33は、水素原子、ハロゲン原子又は1価の有機基である。m1は、0〜5の整数である。m1が2以上の場合、複数のR33は、同一でも異なっていてもよい。
n1及びm1は、1≦n1+m1≦6を満たす。
上記Eで表される2価の連結基としては、例えば、上記式(1)の連結基Rにおいてn1=1とした場合の例が挙げられる。
上記X11で表されるアルカリ開裂性官能基としては、上記式(1)におけるXの例が挙げられる。
上記Re1で表される1価の有機基としては、例えば、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数6〜30のアリール基、炭素数7〜30のアラルキル基等が挙げられる。これらのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基及びアラルキル基の水素原子の一部又は全部が、フッ素原子、アリール基等で置換されていてもよい。
上記R31〜R33で表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記R31〜R33で表される1価の有機基としては、例えば、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、又は炭素数6〜14のアリール基等が挙げられる。これらのアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基及びアリール基の水素原子の一部又は全部が、置換基で置換されていてもよい。
上記炭素数1〜6のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等が挙げられる。
上記炭素数1〜6のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられる。
上記炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、i−プロポキシカルボニル基、n−ブトキシカルボニル基、2−メチルプロポキシカルボニル基、1−メチルプロポキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等が挙げられる。
上記炭素数6〜14のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
上記R31〜R33が有していてもよい置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数6〜22のアリール基等が挙げられる。
また[A2]重合体のアセナフチレン樹脂の例として、下記式(b−1)で表される構造単位及びアルカリ開裂性官能基を含む構造単位を有する重合体も挙げることができる。
Figure 0006064360
上記式(b−1)中、
41及びR42は、上記式(a2−2−1)におけるR31及びR32と同義である。
43は、上記式(a2−2−1)におけるR33と同義である。q1は、0〜6の整数である。q1が2以上の場合、複数のR43は同一でも異なっていてもよい。
上記アルカリ開裂性官能基を含む構造単位としては、例えば、下記式(a2−2−X)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0006064360
上記式(a2−2−X)中、
は、水素原子、ハロゲン原子又は1価の有機基である。Eは、単結合又は2価の連結基である。Xは、アルカリ開裂性官能基である。Reaは、1価の有機基である。
上記Rで表されるハロゲン原子及び1価の有機基の各例としては、上記式(a2−2−1)におけるR31及びR32の例が挙げられる。
上記Eで表される2価の連結基、Xで表されるアルカリ開裂性官能基、及びReaで表される1価の有機基の各例としては、上記式(a2−2−1)におけるE、X11及びRe1の例が挙げられる。上記Eで表される2価の連結基としては、2価の芳香族炭化水素基が好ましい。
上記アセナフチレン樹脂は、アセナフチレン骨格を有する化合物をラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等により、塊状重合、溶液重合等の適宜の重合形態で重合することによって得ることができる。また、特開2002−296789号公報の段落[0008]〜[0031]に記載されているように、アセナフチレン骨格を有する化合物の重合体に、酸性条件下でパラホルムアルデヒドを反応させる等して得ることもできる。
[ナフタレンノボラック樹脂]
上記ナフタレンノボラック樹脂としては、例えば、下記式(a2−2−2)で表される構造単位を有する重合体が挙げられる。
Figure 0006064360
上記式(a2−2−2)中、
は、単結合又は2価の連結基である。X12は、アルカリ開裂性官能基である。Re2は、1価の有機基である。n2は、1〜6の整数である。n2が2以上の場合、複数のE、X12及びRe2はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
34は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は1価の有機基である。m2は、0〜5の整数である。m2が2以上の場合、複数のR34は、同一でも異なっていてもよい。
は、メチレン基、炭素数2〜20のアルキレン基、炭素数6〜14のアリーレン基、又はオキシアルカンジイル基である。これらのメチレン基、アルキレン基、アリーレン基及びオキシアルカンジイル基の水素原子の一部又は全部は置換基で置換されていてもよい。p1は、1〜6の整数である。p1が2以上の場合、複数のZは同一でも異なっていてもよい。
n2、m2及びp1は、1≦n1+m1+p1≦7を満たす。
上記Eで表される2価の連結基、X12で表されるアルカリ開裂性官能基、及びRe2で表される1価の有機基の各例としては、それぞれ上記式(a2−2−1)におけるE、X11及びRe1の例が挙げられる。
上記R34で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
上記R34で表される1価の有機基としては、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、炭素数6〜14のアリール基、グリシジルエーテル基、又はアルキルグリシジルエーテル基(但し、アルキル部位の炭素数は1〜6である。)である。これらのアルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アリール基、グリシジルエーテル基及びアルキルグリシジルエーテル基の水素原子の一部又は全部は置換基で置換されていてもよい。
上記R34で表される炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、炭素数6〜14のアリール基の例としては、上記式(a2−2−1)におけるR31〜R33の例と同じものが挙げられる。
34で表されるアルキルグリシジルエーテル基としては、例えば、メチルグリシジルエーテル基、エチルグリシジルエーテル基、プロピルグリシジルエーテル基、ブチルグリシジルエーテル基等が挙げられる。
で表される炭素数2〜20のアルキレン基としては、例えば、エチレン基;1,3−プロピレン基、1,2−プロピレン基等のプロピレン基;テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、1−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、2−メチル−1,2−プロピレン基、1−メチル−1,4−ブチレン基、2−メチル−1,4−ブチレン基等が挙げられる。
で表される炭素数6〜14のアリーレン基としては、フェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、フェナントリレン基等が挙げられる。
で表されるオキシアルカンジイル基のアルカンジイル鎖の炭素数は2〜20であることが好ましい。具体的なオキシアルカンジイル基としては、例えばオキシエタンジイル基;オキシ−1,3−プロパンジイル基、オキシ−1,2−プロパンジイル基等のオキシプロパンジイル基;オキシテトラメチレン基、オキシペンタメチレン基、オキシヘキサメチレン基等が挙げられる。
上記R34及びZは、置換基を有していてもよい。この置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、炭素数1〜9のアルキル基、炭素数6〜22のアリール基等が挙げられる。上記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。上記炭素数1〜9のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等が挙げられる。上記炭素数6〜22のアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
また、[A2]重合体のナフタレンノボラック樹脂の例として、下記式(b−2)で表される構造単位及びアルカリ開裂性官能基を含む構造単位を有する重合体も挙げることができる。上記アルカリ開裂性官能基を含む構造単位としては、例えば、上記式(a2−2−X)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0006064360
上記式(b−2)中、
44は、上記式(a2−2−2)におけるR33と同義である。q2は、0〜6の整数である。Zは、上記式(a2−2−2)におけるZと同義である。p2は、1〜7の整数である。p2が2以上の場合、複数のZは同一でも異なっていてもよい。
上記ナフタレンノボラック樹脂は、α−ナフトール、β−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン等のナフトール類等と、アルデヒド類又はジビニル化合物等とを酸性触媒等を用いて反応させて得ることができる。
上記アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、及びトリオキサン等のアルデヒド源のうちの1種又は2種以上のアルデヒド類を挙げることができる。ジビニル化合物としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジシクロペンタジエン、テトラヒドロインデン、4−ビニルシクロヘキセン、5−ビニルノルボルナ−2−エン、α−ピネン、β−ピネン、リモネン、5−ビニルノルボルナジエン等を挙げることができる。
[フルオレンノボラック樹脂]
上記フルオレンノボラック樹脂としては、例えば、下記式(a2−2−3)で表される構造単位を有する重合体が挙げられる。
Figure 0006064360
上記式(a2−2−3)中、
及びEは、それぞれ独立して、単結合又は2価の連結基である。X13及びX14は、それぞれ独立して、アルカリ開裂性官能基である。Re3及びRe4は、それぞれ独立して、1価の有機基である。n3は、0〜8の整数である。n4は、0〜8の整数である。但し、n3及びn4の両方が共に0である場合はない。n3又はn4が2以上の場合、複数のE、E、X13、X14、Re3及びRe4は、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
35及びR36は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は1価の有機基である。m3は、0〜8の整数である。m4は、0〜8の整数である。m3又はm4が2以上の場合、複数のR35及びR36はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
37は、水素原子又は1価の有機基である。
n3及びm3は、0≦n3+m3≦12を満たす。n4及びm4は、0≦n3+m3≦12を満たす。
k1及びk2は、それぞれ独立して、0又は1である。
上記E及びEで表される2価の連結基、X13及びX14で表されるアルカリ開裂性官能基、及びRe3でRe4で表される1価の有機基の各例としては、それぞれ上記式(a2−2−1)におけるE、X11及びRe1の例が挙げられる。
35及びR36で表されるハロゲン原子、及び1価の有機基の各例としては、それぞれ上記式(a2−2−2)におけるR34の例が挙げられる。
37で表される1価の有機基としては、例えば、炭素数1〜10の直鎖状又は分岐状のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリール基等が挙げられる。
k1としては、0が好ましい。k2としては、0が好ましい。
また、[A2]重合体のフルオレンノボラック樹脂の例として、下記式(b−3)で表される構造単位及びアルカリ開裂性官能基を含む構造単位を有する重合体も挙げることができる。上記アルカリ開裂性官能基を含む構造単位としては、例えば、上記式(a2−2−X)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0006064360
上記式(b−3)中、
45及びR46は、上記式(a2−2−3)におけるR35及びR36と同義である。q3は、0〜8の整数である。q4は、0〜8の整数である。q3又はq4が2以上の場合、複数のR45及びR46はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
47は、上記式(a2−2−3)におけるR37と同義である。
k3及びk4は、それぞれ独立して、0又は1である。
k3としては、0が好ましい。k4としては、0が好ましい。
上記フルオレンノボラック樹脂は、例えば、4,4’−(9H−フルオレン−9−イリデン)ビスフェノール等のフルオレン構造を有するフェノール化合物類と、アルデヒド類又はジビニル化合物等とを酸性触媒等を用いて反応させて得ることができる。上記アルデヒド類及びジビニル化合物等は、上記ナフタレンノボラック樹脂の場合と同様のものが用いられる。
[インデン樹脂]
上記インデン樹脂としては、例えば、下記式(a2−2−4)で表される構造単位を有する重合体が挙げられる。
Figure 0006064360
上記式(a2−2−4)中、
は、単結合又は2価の連結基である。X15は、アルカリ開裂性官能基である。Re5は、1価の有機基である。n5は、1〜4の整数である。n5が2以上の場合、複数のE、X15及びRe5はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
38は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は1価の有機基である。m5は、0〜4の整数である。m5が2以上の場合、複数のR38は、同一でも異なっていてもよい。
n5及びm5は、1≦n1+m1≦4を満たす。
上記Eで表される2価の連結基、X15で表されるアルカリ開裂性官能基、及びRe5で表される1価の有機基の各例としては、それぞれ上記式(a2−2−1)におけるE、X11及びRe1の例が挙げられる。
38で表されるハロゲン原子、及び1価の有機基の各例としては、それぞれ上記式(a2−2−1)におけるR31〜R33の例が挙げられる。
また、[A2]重合体のインデン樹脂の例として、下記式(b−4)で表される構造単位及びアルカリ開裂性官能基を含む構造単位を有する重合体も挙げることができる。上記アルカリ開裂性官能基を含む構造単位としては、例えば、上記式(a2−2−X)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0006064360
上記式(b−4)中、
48は、上記式(a2−2−4)におけるR38と同義である。q5は、0〜4の整数である。q5が2以上の場合、複数のR48は同一でも異なっていてもよい。
上記インデン樹脂は、置換又は非置換のインデン類をラジカル重合、カチオン重合等により塊状重合、溶液重合等の適宜の重合形態で重合することによって得ることができる。
[ノルトリシクレン樹脂]
上記ノルトリシクレン樹脂としては、例えば、下記式(a2−2−5)で表される構造単位を有する重合体が挙げられる。
Figure 0006064360
上記式(a2−2−5)中、
は、単結合又は2価の連結基である。X16は、アルカリ開裂性官能基である。Re6は、1価の有機基である。n6は、1〜8の整数である。n6が2以上の場合、複数のE、X16及びRe6はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
39は、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基又は1価の有機基である。m6は、0〜8の整数である。m6が2以上の場合、複数のR39は、同一でも異なっていてもよい。
n6及びm6は、1≦n1+m1≦8を満たす。
上記Eで表される2価の連結基、X16で表されるアルカリ開裂性官能基、及びRe6で表される1価の有機基の各例としては、それぞれ上記式(a2−2−1)におけるE、X11及びRe1の例が挙げられる。
39で表されるハロゲン原子、及び1価の有機基の各例としては、それぞれ上記式(a2−2−1)におけるR31〜R33の例が挙げられる。
また、[A2]重合体のノルトリシクレン樹脂の例として、下記式(b−5)で表される構造単位及びアルカリ開裂性官能基を含む構造単位を有する重合体も挙げることができる。上記アルカリ開裂性官能基を含む構造単位としては、例えば、上記式(a2−2−X)で表される構造単位が挙げられる。
Figure 0006064360
上記式(b−5)中、
49は、上記式(a2−2−5)におけるR39と同義である。q6は、0〜8の整数である。q6が2以上の場合、複数のR49は同一でも異なっていてもよい。
上記ノルトリシクレン樹脂は、置換又は非置換のノルボルナジエン類をラジカル重合、カチオン重合等により塊状重合、溶液重合等の適宜の重合形態で重合することによって得ることができる。
[A2]重合体のポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」ともいう。)は、500〜100,000が好ましく、1,000〜50,000がより好ましく、1,200〜40,000がさらに好ましい。
[A2]重合体のポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」ともいう。)は、400〜80,000が好ましく、800〜40,000がより好ましく、1,000〜35,000がさらに好ましい。
[A2]重合体のMwとMnとの比(Mw/Mn比)は、通常1〜5であり、より好ましくは1〜3である。なお、これらのMw及びMnの値は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、単分散ポリスチレンを標準試料として測定することにより求めることができる。
上記レジスト下層膜形成用組成物は、[A2]重合体を1種のみ含有していてもよいし、2種以上含有していてもよい。
当該レジスト組成物形成用組成物における[A2]重合体の含有割合としては、下層膜の強度を向上する観点から、組成物中の固形分、すなわち後述する[C]有機溶媒以外の成分の合計量に対する[A2]重合体の含有量が、1質量%〜50質量%が好ましく、5質量%〜30質量%がより好ましい。
<[A]化合物の合成方法>
上記[A1]架橋性化合物のうち、上記式(1−1)で表される化合物(架橋性官能基の結合手側の末端が酸素原子であるもの)は、例えば、下記式(R1−1)に示されるように、架橋性官能基に由来するヒドロキシル基含有化合物と、アルカリ開裂性官能基に由来するカルボキシル基等含有化合物の塩素化体とを、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン等の塩基の存在下に反応させて、架橋性官能基及びカルボキシル基等を含有する化合物を得、次いで、得られた化合物と、ジヒドロキシ化合物とを、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水剤及びN,N’−ジメチルアミノピリジン等の塩基の存在下に反応させることにより得ることができる。
また、上記[A1]架橋性化合物のうち、上記式(1−2)で表される化合物(架橋性官能基の結合手側の末端が酸素原子であるもの)は、例えば、下記式(R1−2)に示されるように、アルカリ開裂性官能基に由来するカルボキシル基等含有化合物と、等モル量のジヒドロキシ化合物とを、上記同様の脱水剤及び塩基の存在下に反応させて、アルカリ開裂性官能基を有するジヒドロキシ化合物を得、次いで、得られた化合物と、2倍モル量の架橋性官能基に由来するクロロ化合物とを、上記同様の塩基の存在下に反応させることにより得ることができる。
Figure 0006064360
上記式(R1−1)及び(R1−2)中、
、R及びXは、上記式(1)と同義である。Y−O−は、上記式(1)における架橋性官能基Y及びYと同じである。
上記[A2]重合体のうち、アルカリ開裂性官能基を重合体主鎖中に含むものは、例えば、ジカルボン酸化合物及びジヒドロキシ化合物等、アルカリ開裂性官能基を形成できる単量体の組み合わせから、脱水縮合等させることにより得ることができる。また、上記[A2]重合体のうち、アルカリ開裂性官能基を重合体主鎖に結合する側鎖中等に含むものは、上述したように、アルカリ開裂性官能基を含む構造単位を与える単量体を重合させることにより、又はアルカリ開裂性官能基を含む構造単位を与える単量体とその他の単量体を共重合させることにより得ることができる。さらに、このような[A2]重合体は、例えば、ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基を有する重合体に、上記式(R1−1)における合成中間体(Y−O−R―X−H)のようなカルボキシル基含有化合物又はヒドロキシル基含有化合物を反応させて、アルカリ開裂性官能基を形成させることによっても合成することができる。
<[B]重合体>
上記レジスト下層膜形成用組成物は、アルカリ開裂性官能基を有さない重合体である[B]重合体を含有してもよい。上記レジスト下層膜形成用組成物が[B]重合体を含有することで、得られるレジスト下層膜の強度が向上する。また、上記[A1]架橋性化合物と[B]重合体を併用することにより、高い強度のレジスト下層膜を効率的に形成することができ、得られるレジスト下層膜のアルカリ液への溶解性とエッチング耐性とを高いレベルで両立させることができる。
[B]重合体としては、特に限定されないが、上記[A2]重合体の場合と同様、芳香族基又は脂環式基を含む構造単位(P)を有することが好ましい。[B]重合体が、芳香族基又は脂環式基を含む構造単位(P)を有することによって、得られるレジスト下層膜の炭素含有率を高めることができ、エッチング耐性を向上させることができる。
また、上記[A2]重合体の場合と同様、構造単位(P)は、アセナフチレン、ナフタレン、フルオレン、インデン及びノルトリシクレンからなる群より選ばれる少なくとも1種の炭化水素に由来する構造単位であることが好ましい。構造単位(P)が上記特定の炭化水素に由来することで、得られるレジスト下層膜の炭素含有率をさらに高めることができ、その結果、レジスト下層膜のエッチング耐性をさらに向上させることができる。
上記構造単位(P)を有する[B]重合体としては、例えば、上記式(b−1)で表される構造単位を有するアセナフチレン樹脂、上記式(b−2)で表される構造単位を有するナフタレンノボラック樹脂、上記式(b−3)で表される構造単位を有するフルオレンノボラック樹脂、上記式(b−4)で表される構造単位を有するインデン樹脂、上記式(b−5)で表される構造単位を有するノルトリシクレン樹脂等が挙げられる。
上記レジスト下層膜形成用組成物は、[B]重合体を1種のみ含有していてもよく、2種以上含有していてもよい。
上記レジスト下層膜形成用組成物における[B]重合体の含有量としては、固形分、すなわち、後述する[C]有機溶媒以外の成分の合計に対して、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。
<[C]有機溶媒>
上記レジスト下層膜形成用樹脂組成物は、通常、[C]有機溶媒を含有する。有機溶媒としては、[A]化合物、[B]重合体及び必要に応じて加えられるその他の任意成分を溶解し得るものであれば特に限定されない。[C]有機溶媒としては、例えばアルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系溶媒、アミド系溶媒、エステル系溶媒及びその混合溶媒等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、例えば
メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フルフリルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール等のモノアルコール系溶媒;
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の多価アルコール系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等の多価アルコール部分エーテル系溶媒等が挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えばジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジフェニルエーテル等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−i−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−i−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン等のケトン系溶媒が挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えばN,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えばジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル等が挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、例えば、
n−ペンタン、i−ペンタン、n−ヘキサン、i−ヘキサン、n−ヘプタン、i−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、i−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、i−プロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、i−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−i−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられる。
これらの[C]有機溶媒の中でも、エステル系溶媒及びケトン系溶媒が好ましく、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテル、乳酸エチル、酢酸n−ブチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、γ−ブチロラクトン、2−ブタノン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノンがより好ましく、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル及び酢酸プロピレングリコールモノエチルエーテルがさらに好ましく、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテルが特に好ましい。[C]有機溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記レジスト下層膜形成用組成物における[C]有機溶媒の含有量は、得られる組成物の固形分濃度が、通常1〜80質量%、好ましくは3〜40質量%、さらに好ましくは5〜30質量%となる範囲である。
<[D]酸発生体>
[D]酸発生体とは、加熱処理や、放射線照射等によって酸を発生する化合物である。ここで放射線としては、例えば可視光線、紫外線、遠紫外線等を使用できる。上記レジスト下層膜形成用組成物は、この[D]酸発生体を含有することにより、常温を含む比較的低温で分子間により有効に架橋を生じさせることが可能となる。[D]酸発生体の上記レジスト下層膜形成用組成物における含有形態としては、後述するような化合物である酸発生剤(以下、「[D]酸発生剤」ともいう。)の形態でも、[A2]重合体や[B]その他の重合体等の重合体の一部として組み込まれた酸発生基の形態でも、これらの両方の形態でもよい。
上記加熱処理の温度としては、通常50〜450℃、好ましくは200〜350℃である。また、上記放射線照射における紫外線の場合の必要照射量としては、通常1〜100mJ、好ましくは10〜50mJである。
上記[D]酸発生剤としては、例えば、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ベンゾチアゾリウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩、ハロゲン含有化合物系、ジアゾケトン化合物系、スルホン化合物系、スルホン酸化合物系の酸発生剤等が挙げられる。
上記ヨードニウム塩としては、例えば、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロn−ブタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムナフタレンスルホネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロn−ブタンスルホネート等が挙げられる。
上記スルホニウム塩としては、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロn−ブタンスルホネート、(ヒドロキシフェニル)ベンゼンメチルスルホニウムトルエンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、(4−ヒドロキシフェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホネート、4−アセトフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−アセトキシフェニルジメチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、ジメチル−4−(ベンジルオキシカルボニルオキシ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチル−4−(ベンゾイルオキシ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジメチル−4−(ベンゾイルオキシ)フェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、ジメチル−3−クロロ−4−アセトキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等のフェニルスルホニウム塩;
1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シアノ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ニトロ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メチル−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シアノ−1−ナフチル−ジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ニトロ−1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メチル−1−ナフチルジエチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ヒドロキシ−1−ナフチルジメチルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等のナフチルスルホニウム塩;
シクロヘキシルメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジシクロヘキシル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジメチル(2−オキソシクロヘキシル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等のアルキルスルホニウム塩;
ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−アセトキシフェニルベンジルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−メトキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−2−メチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾイントシレート、2−ニトロベンジルトシレート等のベンジルスルホニウム塩;
ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−アセトキシフェニルジベンジルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−4−メトキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、ジベンジル−3−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ベンジル−4−メトキシベンジル−4−ヒドロキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート等のジベンジルスルホニウム塩;
p−クロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−ニトロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−クロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、p−ニトロベンジル−3−メチル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、3,5−ジクロロベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、o−クロロベンジル−3−クロロ−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等の置換ベンジルスルホニウム塩等が挙げられる。
上記テトラヒドロチオフェニウム塩としては、4−ヒドロキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−エトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシメトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−エトキシメトキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−(1−メトキシエトキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−(2−メトキシエトキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−エトキシカルブニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−n−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−iso−プロポキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−n−ブトキカルビニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−tert−ブトキシカルボニルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−(2−テトラヒドロフラニルオキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−(2−テトラヒドロピラニルオキシ)−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−ベンジルオキシ−1−ナフチルテトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(ナフチルアセトメチル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート等が挙げられる。
上記ベンゾチアゾニウム塩としては、3−ベンジルベンゾチアゾリウムヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジルベンゾチアゾリウムヘキサフルオロホスフェート、3−ベンジルベンゾチアゾリウムテトラフルオロボレート、3−(p−メトキシベンジル)ベンゾチアゾリウムヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジル−2−メチルチオベンゾチアゾリウムヘキサフルオロアンチモネート、3−ベンジル−5−クロロベンゾチアゾリウムヘキサフルオロアンチモネート等が挙げられる。
上記ハロゲン含有化合物系酸発生剤としては、フェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、メトキシフェニル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、ナフチル−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン等が挙げられる。
上記ジアゾケトン化合物系酸発生剤としては、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド、2,3,4,4’−テトラベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステルまたは1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステル等が挙げられる。
上記スルホン化合物系酸発生剤としては、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニル)メタン等が挙げられる。
上記スルホン酸化合物系酸発生剤としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールのトリストリフルオロメタンスルホネート、ニトロベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−スルホネート、トリフルオロメタンスルホニルビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボジイミド、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホネート、1,8−ナフタレンジカルボン酸イミドトリフルオロメタンスルホネート等が挙げられる。
また、上記以外の酸発生剤として、トリエチルアンモニウム1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−(ピバロイルオキシ)プロパンスルホネート、テトラブチルアンモニウム1,1,3,3,3−ペンタフルオロ−2−(ピバロイルオキシ)プロパンスルホネート、テトラブチルアンモニウム トリフルオロメタンスルホネートなどのアンモニウム塩、2,4,4,6−テトラブロモシクロヘキサジエノン等を挙げることもできる。
これらの[D]酸発生剤の中で、ヨードニウム塩及びスルホニウム塩が好ましく、ヨードニウム塩がより好ましく、ジフェニルヨードニウム塩がさらに好ましく、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネートが特に好ましい。
上記レジスト下層膜形成用組成物においては、[D]酸発生体は単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記レジスト下層膜形成用組成物における[D]酸発生剤の含有量としては、[A]化合物及び[B]重合体の合計量100質量部に対して0.05〜20質量部が好ましく、0.1〜10質量部がより好ましく、0.2〜5質量部がさらに好ましい。
<[E]架橋性化合物>
上記レジスト下層膜形成用組成物は、[E][A]化合物以外の架橋性化合物を含有してもよい。上記レジスト下層膜形成用組成物が[E]架橋性化合物を含有することにより、より強度に優れるレジスト下層膜を形成することができる。
上記[E]架橋性化合物としては、例えば、多核フェノール類や、種々の市販の硬化剤等が挙げられる。このような[E]架橋性化合物としては、例えば、特開2004−168748号公報に記載のもの等を用いることができる。これらの架橋剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよく、多核フェノール類と硬化剤とを併用することもできる。
上記レジスト下層膜形成用組成物における[E]架橋性化合物の含有量は、下層膜の強度向上の観点から、組成物中の固形分、すなわち上述の[C]有機溶媒以外の成分の合計量に対して、1質量%〜50質量部が好ましく、5質量%〜30質量%がより好ましい。
<その他の任意成分>
上記レジスト下層膜形成用組成物は、その他の任意成分として、さらに[F]促進剤、[G]バインダー樹脂、[H]放射線吸収剤及び[I]界面活性剤等を含有していてもよい。
<[F]促進剤>
上記[F]促進剤は、酸化架橋に必要な脱水素反応を十分に引き起こすための一電子酸化剤等を示す。一電子酸化剤とは、それ自身が1電子移動を受ける酸化剤を意味する。例えば、硝酸セリウム(IV)アンモニウムの場合では、セリウムイオン(IV)が一電子を得てセリウムイオン(III)へと変化する。また、ハロゲン等のラジカル性の酸化剤は、一電子を得てアニオンへと転化する。このように、一電子を被酸化物(基質や触媒等)から奪うことにより、被酸化物を酸化する現象を一電子酸化と称し、この時一電子を受け取る成分を一電子酸化剤とよぶ。
一電子酸化剤の代表的な例として、(a)金属化合物、(b)過酸化物、(c)ジアゾ化合物、(d)ハロゲン又はハロゲン酸等が挙げられる。
上記(a)金属化合物としては、例えば、セリウム、鉛、銀、マンガン、オスミウム、ルテニウム、バナジウム、タリウム、銅、鉄、ビスマス、ニッケルを含む金属化合物が挙げられる。具体的には、(a1)硝酸セリウム(IV)アンモニウム(CAN;ヘキサニトラトセリウム(IV)酸アンモニウム)、酢酸セリウム(IV)、硝酸セリウム(IV)、硫酸セリウム(IV)等のセリウム塩(例えば、四価のセリウム塩)、(a2)四酢酸鉛、酸化鉛(IV)等の鉛化合物(例えば、四価の鉛化合物)、(a3)酸化銀(I)、酸化銀(II)、炭酸銀(Fetizon試薬)、硝酸銀等の銀化合物、(a4)過マンガン酸塩、活性二酸化マンガン、マンガン(III)塩等のマンガン化合物、(a5)四酸化オスミウム等のオスミウム化合物、(a6)四酸化ルテニウム等のルテニウム化合物、(a7)VOCl、VOF、V、NHVO、NaVO等のバナジウム化合物、(a8)酢酸タリウム(III)、トリフルオロ酢酸タリウム(III)、硝酸タリウム(III)等のタリウム化合物、(a9)酢酸銅(II)、銅(II)トリフルオロメタンスルホネート、銅(II)トリフルオロボレート、塩化銅(II)、酢酸銅(I)等の銅化合物、(a10)塩化鉄(III)、ヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム等の鉄化合物、(a11)ビスマス酸ナトリウム等のビスマス化合物、(a12)過酸化ニッケル等のニッケル化合物等が挙げられる。
上記(b)過酸化物としては、例えば、過酢酸、m−クロロ過安息香酸等の過酸;過酸化水素や、t−ブチルヒドロペルオキシド等のアルキルヒドロキシペルオキシド等のヒドロキシペルオキシド類;過酸化ジアシル、過酸エステル、過酸ケタール、ペルオキシ二炭酸塩、過酸化ジアルキル、過酸ケトン等が挙げられる。
上記(c)ジアゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
上記(d)ハロゲン又はハロゲン酸としては、例えば、塩素、臭素、ヨウ素から選ばれるハロゲンや、過ハロゲン酸、ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、次亜ハロゲン酸及びこれらの塩等が挙げられる。なお、ハロゲン酸におけるハロゲンとしては、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。また、ハロゲン酸若しくはその塩となる具体的な化合物としては、過塩素酸ナトリウム、臭素酸ナトリム等が挙げられる。
これらの一電子酸化剤のなかでも、(b)過酸化物、(c)ジアゾ化合物が好ましく、特に、m−クロロ過安息香酸、t−ブチルヒドロペルオキシド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルが好ましい。これらを用いた場合には、基板上に金属残留物等が付着するおそれがないので好ましい。
なお、これらの一電子酸化剤等の[F]促進剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記レジスト下層膜形成用組成物における[F]促進剤の含有量としては、[A]化合物及び[B]重合体の合計量100質量部に対して、通常、1000質量部以下であり、0.01〜500質量部が好ましく、0.1〜100質量部がさらに好ましい。
<[G]バインダー樹脂>
[G]バインダー樹脂としては、種々の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂(上記[A2]重合体及び[B]重合体を除く)を使用することができる。熱可塑性樹脂は、添加した熱可塑性樹脂の流動性や機械的特性等を下層膜に付与する作用を有する成分である。また、熱硬化性樹脂は、加熱により硬化して溶剤に不溶となり、得られるレジスト下層膜と、その上に形成されるレジスト被膜との間のインターミキシングを防止する作用を有する成分であり、[G]バインダー樹脂として好ましく使用することができる。これらのなかでも、尿素樹脂類、メラミン樹脂類、芳香族炭化水素樹脂類等の熱硬化性樹脂が好ましい。なお、[G]バインダー樹脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記レジスト下層膜形成用組成物における[G]バインダー樹脂の含有量は、[A]化合物及び[B]重合体の合計量100質量部に対して、通常、20質量部以下であり、好ましくは10質量部以下である。
<[H]放射線吸収剤>
[H]放射線吸収剤としては、例えば、油溶性染料、分散染料、塩基性染料、メチン系染料、ピラゾール系染料、イミダゾール系染料、ヒドロキシアゾ系染料等の染料類;ビクシン誘導体、ノルビクシン、スチルベン、4,4’−ジアミノスチルベン誘導体、クマリン誘導体、ピラゾリン誘導体等の蛍光増白剤類;ヒドロキシアゾ系染料、商品名「チヌビン234」、同1130(以上、チバガイギー製)等の紫外線吸収剤類;アントラセン誘導体、アントラキノン誘導体等の芳香族化合物等が挙げられる。なお、放射線吸収剤は1種単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。放射線吸収剤の含有量は、[A]化合物及び[B]重合体の合計100質量部に対し、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることがさらに好ましい。
<[I]界面活性剤>
[I]界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、ぬれ性、現像性等を改良する作用を有する成分である。[I]界面活性剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記レジスト下層膜形成用組成物における[I]界面活性剤の含有量は、[A]化合物及び[B]重合体の合計100質量部に対して、通常、15質量部以下、好ましくは10質量部以下である。
上記[G]バインダー樹脂、[H]放射線吸収剤及び[I]界面活性剤としては、例えば、特開2004−168748号公報に記載のもの等を用いることができる。
また、上記レジスト下層膜形成用樹脂組成物には、上記以外にも、例えば保存安定剤、消泡剤、接着助剤等を配合することができる。
<レジスト下層膜形成用組成物の調製方法>
上記レジスト下層膜形成用組成物は、例えば、[A]化合物、必要に応じて[B]重合体、[D]酸発生体、[E]架橋性化合物、その他の任意成分、及び、通常[C]有機溶媒を加えて混合することにより調製することができる。
上記レジスト下層膜形成用組成物において、固形分濃度、すなわち、組成物全体に対する[C]有機溶媒以外の成分の総濃度は、特に限定されないが、レジスト下層膜形成の際の作業性の観点から、2〜20質量%が好ましく、4〜15質量%がより好ましい。
<レジスト下層膜形成用組成物>
本発明のレジスト下層膜形成用組成物は、アルカリ液を用いて除去するパターン形成方法用レジスト下層膜形成用組成物であって、[A]アルカリ開裂性官能基を有する化合物を含有する。
当該レジスト下層膜形成用組成物は、上述のアルカリ液を用いて除去するパターン形成方法に用いることで、形成されるレジスト下層膜のエッチング耐性を維持しつつ、このレジスト下層膜をアルカリ液により容易に除去することができ、その結果、パターン形成を簡便化することができる。また、当該レジスト下層膜形成用組成物によれば、ドライエッチング後に基板上に残留するレジスト下層膜パターンを、アッシング処理することなしに、また、高温度加熱等のエネルギーを与えることなく除去することができるので、パターン形成された基板に変質等の影響を与えることがなく、良好な品質のパターンを形成することができると考えられる。
当該レジスト下層膜形成用組成物については、上述のパターン形成方法において説明しているので、ここでは説明を省略する。
<レジスト下層膜>
上記レジスト下層膜は、当該レジスト下層膜形成用組成物から形成されるものである。当該レジスト下層膜は、上述のレジスト下層膜形成用組成物から形成されているので、エッチング耐性を維持しつつ、アルカリ液により容易に除去することができる。
以下、実施例を挙げて、本発明の実施の形態を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら制約されるものではない。本実施例における物性の測定は、下記方法に従い行った。
[重量平均分子量(Mw)]
得られた重合体の重量平均分子量(Mw)は、東ソー製の「GPCカラム」(G2000HXL:2本、G3000HXL:1本)を用い、流量1.0mL/分とし、溶出溶剤としてテトラヒドロフランを用い、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフ(検出器「示差屈折計」)により測定した。
H−NMR分析、13C−NMR分析]
化合物のH−NMR測定及び13C−NMR測定には、核磁気共鳴装置(「JNM−ECX400P」、日本電子製)を用いた。
<[A]化合物の合成>
[合成例1]
(化合物(A−1)の合成)
温度計、撹拌機を備えた反応装置に、窒素雰囲気下にて、1−ヒドロキシ−2,3−エポキシプロパン2.96g、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン12.18g、及びテトラヒドロフラン30gを仕込み、反応装置を氷冷しながらクロロ酢酸3.80gをテトラヒドロフラン10gに溶解させた溶液を滴下し、5時間反応させた後、有機層を水層から分離した。この有機層へN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド8.25g、及びN,N’−ジメチルアミノピリジン0.30gを加えて、氷冷しながら1,4−ジヒドロキベンゼン2.20gをテトラヒドロフラン10gに溶解させた溶液を滴下し、3時間反応させた後、有機層を水層から分離し、下記式(A−1)で表される構造を有する化合物(化合物(A−1))4.87gを得た。
Figure 0006064360
上記得られた化合物(A−1)のNMR測定データを以下に示す。
H−NMR(CDCl溶媒)δ(ppm):7.23(s,4H)、4.31(m,4H)、3.38−3.63(m,4H)、2.86(m,2H)、2.38−2.63(m,4H)
13C−NMR(CDCl溶媒)δ(ppm):166.0、148.1、122.0、73.2、67.0、55.2、44.2
<[B]重合体の合成>
[合成例2]
(重合体(B−1)の合成)
コンデンサー、温度計及び攪拌装置を備えた反応装置に、2,7−ジヒドロキシナフタレン100質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200質量部、及びパラホルムアルデヒド50質量部を仕込み、シュウ酸2質量部を添加し、脱水しながら120℃に昇温し、5時間反応させることにより、重合体(B−1)を得た。得られた重合体のMwは2,000であり、収率は80%であった。
[合成例3]
(重合体(B−2)の合成)
温度計を備えたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下で、単量体として、アセナフチレン70質量部、ヒドロキシエチルメタクリレート20質量部及びスチレン10質量部、ラジカル重合開始剤として、2,2’−アゾビス(2−メチル酪酸ジメチル)(和光純薬工業製、商品名「V−601」)10質量部、並びに溶媒として、メチルイソブチルケトン400質量部を仕込み、攪拌しつつ90℃で4時間重合を行った。重合終了後、重合溶液を水冷して30℃以下に冷却した。冷却後、この重合溶液を多量のメタノール中に投入し、白色固体を析出させた。その後、析出した白色固体をデカンテーション法により分離し、分離した白色固体を多量のメタノールにて洗浄した後、50℃にて17時間乾燥させ、重合体(B−2)を得た。得られた重合体のMwは4,000であり、収率は75%であった。
[合成例4]
(重合体(B−3)の合成)
コンデンサー、温度計、攪拌装置を備えた反応装置に、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン100質量部とプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100質量部及びパラホルムアルデヒド50質量部を仕込み、シュウ酸2質量部を添加し、脱水しながら120℃に昇温して、5時間反応させることにより、下記式(B−3)で表される構造単位からなる重合体(B−3)を得た。得られた重合体のMwは4,000であり、収率は82%であった。
Figure 0006064360
<レジスト下層膜形成用組成物の調製>
上記合成例で得た化合物(A−1)並びに重合体(B−1)〜(B−3)以外のレジスト下層膜形成用組成物を構成する成分([C]有機溶媒及び[D]酸発生剤)について下記に示す。
<[C]有機溶媒>
(C−1)酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル
<[D]酸発生剤>
(D−1)ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート
[実施例1]
化合物(A−1)1質量部、重合体(B−1)10質量部、有機溶媒(C−1)90質量部及び酸発生剤(D−1)0.1質量部を混合し溶解させた。得られた溶液を孔径0.1μmのメンブランフィルターでろ過して、実施例1のレジスト下層膜形成用組成物を調製した。
[実施例2]
実施例1において、[B]重合体として、重合体(B−1)の代わりに重合体(B−2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例2のレジスト下層膜形成用組成物を調製した。
[実施例3]
実施例1において、[B]重合体として、重合体(B−1)の代わりに重合体(B−3)を用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例3のレジスト下層膜形成用組成物を調製した。
[合成例5]
実施例1において、化合物(A−1)1質量部に代えて、1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル(下記式(a−1)で表される化合物)1質量部を用いたこと以外は実施例1と同様にして合成例5のレジスト下層膜形成用組成物を調製した。
Figure 0006064360
[合成例6]
合成例5において、[B]重合体として、重合体(B−1)の代わりに重合体(B−2)を用いた以外は、合成例5と同様にして、合成例6のレジスト下層膜形成用組成物を調製した。
<パターンの形成>
[実施例4]
被加工基板としての12インチシリコンウェハ上に、上記実施例1のレジスト下層膜形成用組成物をスピンコートして塗膜を得た後、PB(250℃、60秒)を行い、冷却(23℃、30秒)することにより、膜厚100nmのレジスト下層膜を形成した。このレジスト下層膜上に、3層レジストプロセス用中間層組成物をスピンコートした後、PB(220℃、60秒)を行い、冷却(23℃、30秒)することにより膜厚40nmのレジスト中間層膜を形成した。次いで、このレジスト中間層膜上に、レジスト組成物(「ARF AR2772JN」、JSR製)をスピンコートし、PB(100℃、60秒)を行い、冷却(23℃、30秒)することにより、膜厚100nmのレジスト被膜を形成した。さらに、形成した被膜上に上層膜形成組成物を、塗布/現像装置(「Lithius Pro−i」、東京エレクトロン製)を使用してスピンコートし、PB(90℃、60秒)を行うことにより、膜厚90nmの上層膜を形成した。
次いで、ArF液浸露光装置(「S610C」、NIKON製)を使用し、NA:1.30、Dipoleの光学条件にて、42nmライン/84nmピッチ形成用のフォトマスクを介して露光した。上記塗布/現像装置のホットプレート上でPEB(100℃、60秒)を行い、冷却(23℃、30秒)した後、現像カップのLDノズルにて、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を現像液としてパドル現像(30秒間)し、超純水でリンスした。その後、2,000rpm、15秒間振り切りでスピンドライすることにより、42nmライン/84nmピッチのレジストパターンを形成した。
さらに、このレジストパターンを形成したウェハをドライエッチング装置(「TE−8500P」、東京エレクトロン製)を使用し、CHF/CF/Ar(チャンバー圧力40.0Pa、RFパワー500W、ギャップ9mm、CHFガス流量:20mL/min、CFガス流量:60mL/min、Arガス流量:200mL/min、時間30sec)を用いてレジストパターンをレジスト中間層膜へエッチング転写し、さらにAr/O(チャンバー圧力60.0Pa、RFパワー300W、Arガス流量:40mL/min、Oガス流量:60mL/min、ギャップ9mm、時間20sec)を用いてレジスト中間層膜からその下のレジスト下層膜へパターンを転写し、次いでCHF/CF/Ar(チャンバー圧力40.0Pa、RFパワー500W、ギャップ9mm、CHFガス流量:20mL/min、CFガス流量:60mL/min、Arガス流量:200mL/min、時間30sec)を用いてレジスト下層膜をエッチング加工し、パターンをシリコンウェハへ転写した。
さらに、シリコンウェハへの転写の際にマスクとした下層膜の残膜を除去するため、このシリコンウェハを、50℃の10質量%TMAH水溶液の中に10分間浸漬し、その後2−プロパノール中に10分間浸漬し、水洗した後、乾燥することにより、実施例3のパターンを形成した。
[実施例5及び6並びに比較例1及び2]
実施例4において、実施例1のレジスト下層膜形成用組成物の代わりに、実施例2若しくは3又は合成例5若しくは6のレジスト下層膜形成用組成物を用いた以外は実施例4と同様にして実施例5及び6並びに比較例1及び2の各パターンの形成を行った。
<評価>
上記実施例及び比較例のパターン形成方法に関する評価として、形成されたレジスト下層膜のアルカリ液による除去性及びエッチング耐性についての評価を下記方法により行った。
[アルカリ液による除去性]
直径8インチのシリコンウェハ上に、上記実施例及び比較例の各レジスト下層膜形成用組成物をスピンコートした後、ホットプレート内にて350℃で120秒間加熱し、膜厚300nmのレジスト下層膜を形成した。得られた下層膜を50℃のTMAHの10質量%水溶液の中に10分間浸し、2−プロパノール中に10分間浸し、水洗し、乾燥した。このシリコンウェハ上の下層膜の膜厚を測定して、下層膜残膜の膜厚を、膜厚測定装置(KLA Tencor製「UV1280SE」)を用いて測定し、下記の基準でレジスト下層膜のアルカリ液による除去性を評価した。評価結果を表1に示す。
「A」:レジスト下層膜の残膜の膜厚が5nm未満である
「B」:レジスト下層膜の残膜の膜厚が5nm以上である
[エッチング耐性]
直径8インチのシリコンウェハ上に、上記実施例及び比較例の各レジスト下層膜形成用組成物をスピンコートした後、酸素濃度20容量%のホットプレート内にて180℃で60秒間加熱し、引き続き、350℃で120秒間加熱して、膜厚0.3μmのレジスト下層膜を形成し、このレジスト下層膜をエッチング装置「EXAM」(神鋼精機製)を用いて、CF/Ar/O(CF:40mL/min、Ar:20mL/min、O:5mL/min、圧力:20Pa;RFパワー:200W;処理時間:40秒;温度:15℃)でエッチング処理した。
その後、エッチング処理前後の膜厚を測定し、エッチングレートを算出した。
その結果、実施例1〜3並びに比較例1及び2の各レジスト下層膜形成用組成物は、エッチングレートが150nm/min以下であり、実用上問題ないエッチング耐性を有するレジスト下層膜を形成することができることが確認できた。
Figure 0006064360
表1の実施例により示されるように、アルカリ開裂性官能基を有する[A]化合物を含有するレジスト下層膜形成用組成物から形成されたレジスト下層膜は、アルカリ液により容易に除去できることが示された。一方、比較例により示されるようにアルカリ開裂性官能基を有しない架橋性化合物を用いたレジスト下層膜形成用組成物から形成されたレジスト下層膜は、アルカリ液で処理してもレジスト下層膜が残存し、除去は困難であった。
本発明のレジスト下層膜形成用組成物は、リソグラフィープロセスにおける微細加工、特に高集積回路素子の製造に好適な多層レジストプロセスに用いられる下層膜を形成するための材料として好適である。

Claims (3)

  1. (1)アルカリ開裂性官能基を有する化合物を含有するレジスト下層膜形成用組成物を用い、被加工基板上にレジスト下層膜を形成する工程、
    (2)上記レジスト下層膜上にレジストパターンを形成する工程、
    (3)上記レジストパターンをマスクとした上記レジスト下層膜及び上記被加工基板のドライエッチングにより上記被加工基板にパターンを形成する工程、並びに
    (4)アルカリ液により上記レジスト下層膜を除去する工程
    を有し、
    上記アルカリ開裂性官能基を有する化合物が架橋性を有し、かつ下記式(1)で表されるパターン形成方法。
    Figure 0006064360
    (式(1)中、Y 及びY は、それぞれ独立して、架橋性官能基である。Xは、アルカリ開裂性官能基である。R は、(n1+1)価の連結基である。R は、(n2+m)価の連結基である。n1は、1〜3の整数である。n2は、0〜3の整数である。mは、1〜3の整数である。但し、n1×m+n2≧2である。Y 、Y 、X及びR がそれぞれ複数の場合、複数のY 、Y 、X及びR はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
  2. 上記式(1)で表される化合物が、下記式(1−1)又は(1−2)で表される請求項1に記載のパターン形成方法。
    Figure 0006064360
    Figure 0006064360
    (式(1−1)及び(1−2)中、Y11、Y12、Y1’及びY2’は、それぞれ独立して、下記式(Y1)〜(Y4)でそれぞれ表される1価の基である。X、X及びXは、エステル基である。R11、R12、R1’、R20及びR20’は、それぞれ独立して、フェニレン基、ナフチレン基、イソプロピリデンジフェニレン基又はフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜6のアルカンジイル基である。上記フェニレン基、ナフチレン基及びイソプロピリデンジフェニレン基の芳香環の水素原子の一部又は全部は、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基又はアミノ基で置換されていてもよい。)
    Figure 0006064360
    (式(Y1)〜(Y4)中、A及びAは、それぞれ独立して、単結合、炭素数1〜4のアルカンジイル基又はオキシアルカンジイル基である。Aは、2価の芳香族炭化水素基である。Rは、炭素数1〜4のアルキル基である。Rは、水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基である。Rは、炭素数1〜4のアルキル基である。)
  3. (1)レジスト下層膜形成用組成物を用い、被加工基板上にレジスト下層膜を形成する工程、
    (2)上記レジスト下層膜上にレジストパターンを形成する工程、
    (3)上記レジストパターンをマスクとした上記レジスト下層膜及び上記被加工基板のドライエッチングにより上記被加工基板にパターンを形成する工程、並びに
    (4)アルカリ液により上記レジスト下層膜を除去する工程
    を有するパターン形成方法に用いられるレジスト下層膜形成用組成物であって、
    アルカリ開裂性官能基を有する化合物を含有し、
    上記アルカリ開裂性官能基を有する化合物が架橋性を有し、かつ下記式(1)で表されることを特徴とするレジスト下層膜形成用組成物。
    Figure 0006064360
    (式(1)中、Y及びYは、それぞれ独立して、架橋性官能基である。Xは、エステル基、酸無水物基、カーボネート基、スルホニルオキシ基又はオキシムスルホネート基である。Rは、(n1+1)価の連結基である。Rは、(n2+m)価の連結基である。n1は、1〜3の整数である。n2は、0〜3の整数である。但し、Xがエステル基、カーボネート基又はスルホニルオキシ基の場合、R及びRにおける上記エステル基、カーボネート基及びスルホニルオキシ基の酸素原子と結合する構造は、芳香族構造、イミド環構造、芳香環若しくはイミド環が結合したメチル構造、フッ素原子が結合したメチル構造、又はフッ素原子が結合したエチル構造である。mは、1〜3の整数である。但し、n1×m+n2≧2である。Y、Y、X及びRがそれぞれ複数の場合、複数のY、Y、X及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
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