JP6063635B2 - レーザ加工装置、レーザ加工システム、レーザ加工方法 - Google Patents

レーザ加工装置、レーザ加工システム、レーザ加工方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、レーザを用いた被加工物の加工装置と加工方法に関する。
金属材料、セラミックス、FRP(繊維強化プラスチック)などの切断加工プロセスとして、レーザ切断やウォータジェット切断が用いられている。レーザ切断は、レーザ発振器から照射されたレーザ光を光学系により集光して被加工物の照射部を加熱溶融させ、その溶融部を空気や酸素などのアシストガスを用いて吹き飛ばすことで切断する技術である。一方、ウォータジェット切断は、高圧で噴出する水の運動エネルギにより、被加工物の噴射した部分を吹き飛ばして切断する技術である。水だけの場合と水に研磨材を混入して行う場合とがあり、後者の場合には運動エネルギに研磨作用が付加されて切断能力が向上する。
さらに、レーザとウォータジェットを組み合わせた切断技術がある(例えば、特許文献1参照)。この方法では、レーザ光とウォータジェットを同時に加工部に当てることにより切断能力が増大すると共に、加工部が切断と同時に水冷されるために非常にきれいな切断面が得られる。
特許3680864号公報
上述したレーザとウォータジェットを組み合わせた切断技術は半導体やセラミックスなどの微細加工に用いられている。従来は溶接ヘッドから被加工物に噴射する水を導光路としてレーザを被加工物に照射している。しかし、半導体等の微細加工であれば問題ないが、構造材料等の厚みがある部材を切断する場合、切断がある深さに達したところからそれ以上切断できないため、切断できる厚みに制限があった。本発明は、従来は切断が困難であった厚みの被加工物の切断を可能とするレーザ加工装置、レーザ加工システム、レーザ加工方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の実施形態に係るレーザ加工装置は、被加工物に対して円筒形状の液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工装置であって、施工ヘッドと、前記施工ヘッドに設けられ、前記液体流を前記被加工物に噴出する液体ノズルと、前記液体ノズルが前記液体流の径を変更する液体流径可変手段と、を備え、前記施工ヘッドは、前記被加工物上で第1の径となる前記液体流、および前記被加工物上で第2の径となる前記液体流を噴出可能であり、前記第2の径は前記第1の径よりも小さいものである。
また、本発明の実施形態に係るレーザ加工装置は、被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工装置であって、施工ヘッドと、前記施工ヘッドに設けられ、前記液体流を前記被加工物に噴出する液体ノズルと、前記被加工物上の前記レーザの照射点で発生する光を検出する光センサ、または前記照射点で発生する音を検出する音響センサの少なくとも何れか、を備え、前記施工ヘッドは、前記被加工物上で第1の径となる前記液体流、および前記被加工物上で第2の径となる前記液体流を噴出可能であり、前記第2の径は前記第1の径よりも小さいものである。
また、本発明の実施形態に係るレーザ加工システムは、レーザ発振器と、前記レーザ発振器から出射されたレーザ光を伝送する光学伝送手段と、前記レーザ光を集光する集光光学系と、内部に液体貯留手段を有し、この液体貯留手段内部の液体を被加工物に液体流として噴出する液体ノズルを有する施工ヘッドと、前記液体ノズルの周縁内側に設けられ、前記液体流を旋回流とする水ノズルフィンと、前記液体ノズルの周縁外側に設けられ、ガスを噴出して前記液体流の周囲に気流を形成するガスノズルと、前記施工ヘッドに前記液体を供給する液体供給手段と、前記施工ヘッドに前記ガスを供給するガス供給手段と、前記液体流の径を変更する液体流径変更手段と、前記被加工物上の加工点で発生する光または音を検出し、当該検出結果に基づいて加工の成否を判定する加工成否監視手段と、前記加工成否監視手段の判定結果に基づいて前記液体流径変更手段を制御する制御と、を備え、集光された前記レーザ光を、前記液体流内部を伝播させることで前記被加工物表面へ伝送し、前記被加工物を切削するものである。
また、本発明の実施形態に係るレーザ加工方法は、被加工物に対して円筒形状の液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工方法であって、前記液体流を前記被加工物に噴出する液体ノズルは前記液体流の径を変更する液体流径可変手段を備え、前記被加工物に、前記被加工物上で第1の径となる前記液体流を噴出して前記被加工物を加工するステップと、その後に、前記被加工物に前記被加工物上で前記第1の径よりも小さい第2の径となる前記液体流を噴出して前記被加工物を加工するステップと、を備えるものである。
さらに、本発明の実施形態に係るレーザ加工方法は、被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工方法であって、前記被加工物上の前記レーザの照射点で発生する光または音を検出するステップと、前記被加工物に、前記被加工物上で第1の径となる前記液体流を噴出して前記被加工物を加工するステップと、その後に、前記被加工物に前記被加工物上で前記第1の径よりも小さい第2の径となる前記液体流を噴出して前記被加工物を加工するステップと、を備えるものである。
本発明の第1実施形態によるレーザ加工装置の概要を示すブロック図。 (a)は施工ヘッド近傍の部分拡大縦断面図、(b)は施工ヘッドの部分分解斜視図、(c)は施工ヘッドを下方からみた平面図。 加工対象の加工点近傍の部分拡大図。 第2実施形態による水ノズルフィンの正面図。 (a)(b)それぞれ第3実施形態による施工ヘッドの部分拡大縦断面図。 (a)第4実施形態による水室近傍の部分拡大縦断面図、(b)変形例による水室近傍の部分拡大縦断面図。 第5実施形態による施工ヘッドの部分拡大縦断面図。
以下本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態では施工ヘッドを下向きにして加工対象物に接近させて施工を行うものとして説明するが、下向き以外であっても適用可能である。
(第1の実施形態)
(構成)
図1等を用いて、本実施形態によるレーザ加工装置の構成を説明する。レーザ加工装置1は、被加工物の加工点に対して水流を噴射するとともに、この水流を経由してレーザを加工対象2に照射することで切断加工を行う。図1は、このレーザ加工装置1の概要を示す図、図2(a)はレーザ加工装置1の施工ヘッド12近傍を拡大した部分拡大縦断面図、図2(b)は、施工ヘッド12の部分分解斜視図、(c)は施工ヘッド12を下方から見た平面図、図3は加工対象2の加工点近傍の部分拡大図である。
レーザ加工装置1は、レーザ発振器11、施工ヘッド12、光学伝送手段13、水供給手段14、ガス供給手段15を備える。レーザ発振器11から出射されたレーザLが光学伝送手段13による施工ヘッド12へ伝送され、施工ヘッド12からは水供給手段14から供給された水を水流Wとして加工対象2に噴射するとともに、水流Wを介してレーザ光を加工対象2に照射する。また、施工ヘッド12は、ガス供給手段15から供給されるガスを水流Wの周りに噴射し、気流を形成する。また、施工ヘッド12を加工対象2に対して相対的に移動させる駆動機構を備える(不図示)。この駆動機構は、先端に保持した施工ヘッド12を、固定された加工対象2に対して相対的に移動させる駆動装置(例えばロボットアーム)でもよいし、施工ヘッド12側が固定で加工対象2を移動させるものであってもよい。以下、各構成要素について詳述する。
レーザ発振器11としては、水で減衰し難いYAGレーザ第2高調波(波長532nm)を出射するものが好ましい。しかし、最終的に加工対象2に照射されるレーザ光が加工に十分なエネルギを有していればよく、水での減衰を加味しても十分なエネルギのレーザ光Lを出射するものであればよい。例えば、YAGレーザ基本波(波長1064nm)、UVレーザ(波長355nm)、ファイバレーザ(波長1070nm)等を用いることができる。
光伝送手段13は、光学素子等から構成され、レーザ光Lを施工ヘッド12へ伝送するものである。図1ではミラーを用いるものとして図示しているが、他にも目的に応じて光ファイバ、テレスコープ、ダイクロイックミラー等を用いてもよい。
水供給手段14は、加工対象2に噴出される水を、ポンプ等により施工ヘッド12へ供給する装置である。なお、各実施形態では水を用いるものとして説明するが、レーザ光Lを透過する液体であればよく、水に限定されない。
ガス供給手段15は、施工ヘッド12から噴出されるガスを供給する装置である。ガスは特に限定されず、例えば空気や不活性ガス(Ar等)を用いることができる。特に、質量の軽いものであることが望ましい(詳細は後述する)。
施工ヘッド12の構成について、図2を用いて説明する。施工ヘッド12の内部には液体貯留手段としての水室21が形成されており、水室21は水導入孔22を介して水供給手段14から供給された水で満たされる。この水は、水ノズル24から噴出され、水流Wとして加工対象2に達する。
また、施工ヘッド12はレーザ光Lを透過するウィンドウ23が設けられている。ウィンドウ23には、光学伝送手段としての集光光学系13aにより集光されたレーザ光Lが入射する。レーザ光Lは水室21、水ノズル24を通過し、水流Wの中を伝播して加工対象2に照射される。
また、水室21及び水ノズル24の周囲を取り囲むようにガスノズル25が設けられている。ガスノズル25は、水ノズル24の周囲で開口したガス噴出孔25a、水室24の周囲に沿う複数のガスノズルフィン25bから構成される。ガスノズルフィン25bは、図2では一部の簡略的な図示に留めているが、実際は図2(b)に示すように水室24の外周に螺旋状に沿うよう設けられる。なお、ガスノズルフィン25bは、図2では一部の簡略的な図示に留めている。また、ガスノズルフィン25bの、ガスの流れに対して後端側には、ガス供給手段15から供給されるガスをガスノズル25に導入するための、円環状のガス供給路26が設けられている。
図2(c)を用いて、施工ヘッドのノズル部分の構成を説明する。水ノズル24は、中央開口部24aの周り、つまり周縁の内側に水ノズルフィン24bが螺旋状に設けられている。そして、水ノズル24の周縁の外側にガスノズルフィン25bが位置する構成となっている。
(作用)
次に、レーザ加工装置1の作用について説明する。
水室21は水供給手段14によって水で満たされている。さらに、水室21の水は水ノズル24から加工対象2に向かって、水流Wとして噴出される。水流Wは、水ノズルフィン24bによって円錐形状の旋回流となり、噴出された後に広がらない。
一方で、レーザ発振器11から出射されたレーザ光Lは、光学伝送手段13、ウィンドウ23を介して水室21に入射する。さらに、水流ノズル24の中央開孔部24aを通って水流Wへ伝播する。レーザ光Lは水流W内部を通って加工対象2の表面に達する。加工対象2はレーザ光Lのエネルギによって切削される。
ここで、レーザ光Lは、レーザ発振器11と集光光学系13aにより決定される入射NA(開口数:Numerical Aperture)によって決められた角度で水流W中に照射される。その際、レーザ光Lは水流Wの端部(側面)まで来ると、液体と気体の屈折率の違いにより、界面で反射してまた内部に折り返す。これを繰り返すことにより、レーザ光Lは水流Wが形を保ちながら噴出されているところまで伝送される。ただし、入射NAがレーザ光Lの臨界角を超えてしまうと、レーザ光Lは水流W端部で反射せずに外部に漏れ出してしまい、エネルギのロスとなる。このため、水流Wの形状とレーザ発振器11に応じて、集光光学系13aにより形成する入射NAを適正な範囲内に調整する(例えば、集光光学系13aの軸方向位置の変更や、複数の集光光学系13aの光路上への配置/除去を行う)ことで、レーザ光Lの伝送ロスを最小限に抑えることができる。
切断が進行すると、ガスノズル25から噴出されたガスは、水流Wの周りを追随するように加工対象2に向かって流れ、水流Wの側面と加工対象2の切断部の側面2aとの間に入り込む。
(効果)
従来の技術では、切断が進むと水流の側面と加工対象の切断部側面とが接触し、そこでレーザ光が吸収されてしまい、レーザ光が水流の先端に到達するまで加工可能なエネルギを保てなかったと考えられる。
これに対し、本実施形態によれば、水流Wが円錐形状を呈するため、加工開始時に加工対象2の表面に接触する位置では径が大きく、加工が進んで加工点と施工ヘッド11の距離が長くなるにつれて、加工対象2に接触する位置での水流Wの径は小さくなっていく。そのため、水流Wが単純な円筒形状であるより接触し難いため、レーザ光Lが加工点に到達するまでに側面2aに吸収されて減衰するのを抑えることができる。したがって、従来よりも切断可能な厚みが向上する。
また、ガスノズル25から噴出されたガスが水流Wをとりまく気流として流れることで、水流Wの形状の安定に寄与する。さらに、ガスは水流Wと側面2aの間にガス層を形成する。水流Wは完全に同じ位置、同じ形状で形成されるわけではなく、多少のブレが生じるため、円錐形状であっても多少は側面2aと接触する可能性がある。このため、切断部長さがあまりにも長くなると、水流Wと側面2aの接触によるレーザ光Lのエネルギの減少が影響する可能性が出てくる。そこで、水流Wと側面2aの間にガス層を形成することで、接触を抑制することが可能である。なお、ガスノズル25を設けなくとも、水流Wにより周囲のガスが引き込まれて水流Wと側面2aの間にガス層を形成する効果は発揮される。しかし、ガスノズル25により積極的にガスを供給したほうが、より確実に効果を発揮することができる。ここで、質量の軽いガスを用いることで、ガスを水流Wにより切断部へ引き込まれやすくなるため、ガス層を形成しやすくなる。
また、レーザ光Lの照射により加工対象2を切断した際には、図3に示すように切断廃棄物31が発生する。切断廃棄物31は、最初は加工対象2に到達した後の液体の流れにより外部へと押し流されていくが、切断厚さが深くなっていくと切断部の側面2aと水流Wのクリアランスが狭くなり排出されにくくなる。本実施形態によれば、切断厚さが深くなるにつれて切断幅が狭くなるため、切断廃棄物31が排出されやすくなる。また、水流Wの外周にはガスが流れているため、切断廃棄物31が水流W中に戻ってくるのを防止できる。
切断廃棄物31はレーザ光Lの照射により加熱溶融された金属片が主体となるが、レーザ加熱により発生するヒュームなどの気体が水で冷却されて固化したものも含まれる。したがって、ヒュームが空気中に排出されること無くクリーンな切断が可能となる。特に、放射性廃棄物やPCB(ポリ塩化ビフェニル)など、切断により有害なガスが発生してしまう場合には、外部に有毒ガスを排出しないで固体として回収できる本手法は有効である。
尚、発生する切断廃棄物31については、水と共にポンプ等により吸引し、フィルタ等により分離回収すれば良い。回収した水は、フィルタでろ過した後であれば水供給手段14に戻して再利用することも可能である。
また、レーザ切断で必要となる切断前のピアッシング(穴あけ加工)が不要のため、切断可能な板厚がレーザ発振器の出力に依存しない。
さらに、レーザ切断ではレーザスポットのエネルギ密度を制御するためにノズルと切断対象物の距離を高精度に制御する必要があるが、複合切断だと水が導光路となり距離に関わらずレーザが一定のスポットを伝送することができるため、高精度に距離を制御する必要がない。
また、ウォータジェット切断と比較すると、より厚い加工物が切断できる点、研磨剤が不要な点、切断開始位置を対象物の端部に限定されない点等で優れる。
(第2の実施形態)
図4を用いて、本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図4は、水ノズルフィン24bの正面図である。本実施形態では、水ノズルフィン24bの角度を任意に変更可能としている。
水流Wの形状は、水圧、水ノズルフィン24bの角度、水ノズル24の径、周囲の気圧等の影響を受ける。本実施形態では、水ノズルフィン24bの角度を可変とすることで、水流Wの形状を施工中に変更することが可能である。また、水ノズルフィン24bの角度によっては、水流Wを円筒形状とすることが可能である。
例えば、最初は水流Wを円筒形状として施工し、ある程度切断が進んだら水流Wを円錐形状として施工し、さらに切断が進んだら水流Wをより鋭角な円錐形状として施工し・・・と、水流Wの形状を変更していくことで、より厚い加工対象物を切断することが可能となる。
(第3の実施形態)
図5を用いて本実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図5(a)、(b)はそれぞれ、本実施形態による施工ヘッド12の部分拡大縦断面図である。本実施形態では、水流Wが円錐形状でなく円筒形状である。 本実施形態では、水ノズルフィン24bに換えて、水流径可変手段としての部分シャッター24cを備える。部分シャッター24を閉鎖すると、水ノズル24bの開口径が小さくなり、水流Wの径が小さくなる。すなわち、施工中に水流Wの径を変更することが可能である。
このような構成によれば、施工が進むにつれて加工対象2に達するレーザ光Lが加工に必要なエネルギを維持できなくなってきた際に、水流Wの径を小さくすることで水流Wと切断部の側面2aとの距離を空け、切断施工を引き続き行うことが可能となる。
なお、本実施形態では水ノズル24の一部を塞ぐ部分シャッター24cを用いるものとしたが、連続的に水ノズルの径を変更可能な構成であっても構わない。例えばカメラのレンズのシャッターのように、多羽根式で外から内側へ次第に閉じる構造のシャッターでとすることが考えられる。
(第4の実施形態)
図6を用いて本実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図6(a)、(b)はそれぞれ、本実施形態およびその変形例による水室21の構成を示す部分拡大縦断面図であり、一部の構成要素は省略して図示している。 図6(a)に示す水室21aでは、内壁にらせん状の溝41が設けられている。これにより、水室21a内部で水が旋回し、噴出される水流Wを旋回流とすることができる。
図6(b)に示す水室21bでは、水がらせん状流路42を経由して水貯留部43に流入する構成となっている。この水貯留部43の下端に水ノズル24が配される(図示省略)。また、らせん状流路42で囲まれる領域は、レーザ光Lが通過できるようにウィンドウ23が配置される(単に空間であってもよい)。このような構成により、噴出される水流Wを旋回流とすることができる。
なお、水室21の構造のみで水流Wを旋回流とするに足る場合は、水ノズル24の水ノズルフィン24bは省略してもよい。肝要なのは水流Wを旋回流とするための液体旋回手段があれば良い。例えば水室21の形状と水導入孔22の配置や、水室21内で水を旋回させる回転体を配置する等してもよい。
(第5の実施形態)
図7を用いて本実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図7は本実施形態による施工ヘッド12の構成を示す部分拡大縦断面図である。
本実施形態では、加工対象2の加工点の発光を監視する光学センサ51、または加工点で発生した音を計測する音響センサ52を備える。これら光学センサ51、音響センサ52は判定部53と接続される。判定部53は、光学センサ51、音響センサ52の出力結果に基づいて、レーザ光Lによる切削が適切に行われているか、換言すると加工の成否を判定し、その判定結果を出力する。
加工対象2を切断する際、レーザ光Lが照射される加工点はレーザ照射により溶融して発光すると共に、衝撃音のような音波が発生する。そこで、発光する光を光学センサ51により検出すれば、加工対象2が正常に切削されているか否かの判定が可能となる。例えば、仮に切断部の側面2aに水流Wが接触してレーザ光Lが側面2aに吸収され、加工点に達したレーザ光Lのエネルギが不足して切削できない状態になると、適切に切削されている場合に比較して光学センサ51で検出される輝度が低下する。したがって、加工点の発光状況を観察していれば、切削の成否を判定することができる。
ここで、光学センサ51は輝度が判断できるものであれば良いが、CCDカメラなど画像が見えるものであっても良い。光学センサ51の設置位置は切断部が観察可能であれば外部でも良いが、例えば集光光学系13aのレーザ発振器11側にダイクロイックミラーを配置し、このダイクロイックミラーで加工点からの発光を光学センサに入射させて 観察する、といった構成であっても良い。
また、切断時に発生する音についても、光と同様に切削の成否に応じて変化するため、例えば超音波マイクなどの音響センサ52で検出することにより切断実施の可否判断を行える。また、音波到達に要する時間から距離を測定することが可能となるため、所定深さの溝を形成したい場合は音響センサ52により深さを制御することができる。
光学センサ51の設置位置は特に限定されないが、切削が進んで加工点の位置が深くなった際に、加工点が切断部側面2aに隠れた死角にならない位置とするのが好ましい。
また、音響センサ52は、加工点の切削以外の要因で加工点との距離が変化せず、加工点からの距離を計測できる位置であればよい(例えば、加工対象2に接触させて加工対象2表面や内部を伝播する超音波を計測できる位置でもよい)。ただし、施工ヘッド12を基準とする音響センサ52の位置が既知であるのなら、施工中に音響センサ32を施工ヘッド12に対して相対的に移動させても構わない。
また、このような加工成否監視手段と、第2実施形態や第3実施形態の構成を組み合わせることで、加工対象2を切削できない状況になったら、可動式の水ノズルフィン24bや集光光学系13a、水供給手段14、ガス供給手段15等を制御する制御装置(不図示)が自動で水流Wの形状やレーザ光の入射NAを調整し、連続的に加工対象の切断を行うことが可能である。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができ、各実施形態を組み合わせることができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、ガスノズル25へ供給されるガスの経路として円環状のガス供給路26を設けるものとしたが、単に施工ヘッド内部を貫通する供給路を設けてもよい。また、ガスノズルフィン25bはガスノズル25の噴出孔付近のみに短尺なフィンを設けるものであってもよい。また、ガスノズルフィン25bも、第2実施形態で水ノズルフィン24bについて説明したように、角度を変更可能な構成としてもよい。
また、レーザ光Lは施工ヘッド12に入射する前に集光光学系13aによって集光されるものとして説明したが、例えばウィンドウ23に換えて集光光学系13aを用いる、集光光学系13aを水室21内に配置する等してもよい。
また、判定部53は加工の成否を判定した結果を出力するものとしたが、単に光学センサ51や音響センサ52の出力を表示して、オペレーターが判断するものとしてもよい。
1 レーザ加工装置
2 加工対象(被加工物)
2a 側面
11 レーザ発振器
12 施工ヘッド
13 光学伝送手段
13a 集光光学系
14 水供給手段
15 ガス供給手段
21 水室
22 水導入孔
23 ウィンドウ
24 水ノズル
24a 中央開孔部
24b 水ノズルフィン
24c 部分シャッター
25 ガスノズル
25a ガス噴出孔
25b ガスノズルフィン
26 ガス供給路
31 切断廃棄物
41 溝
42 らせん状流路
43 水貯留部
51 光学センサ
52 音響センサ
53 判定部

Claims (11)

  1. 被加工物に対して円筒形状の液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工装置であって、
    施工ヘッドと、
    前記施工ヘッドに設けられ、前記液体流を前記被加工物に噴出する液体ノズルと、
    前記液体ノズルが前記液体流の径を変更する液体流径可変手段と、を備え、
    前記施工ヘッドは、前記被加工物上で第1の径となる前記液体流、および前記被加工物上で第2の径となる前記液体流を噴出可能であり、
    前記第2の径は前記第1の径よりも小さいレーザ加工装置。
  2. 前記液体流を旋回流とする旋回流形成手段を備える請求項1記載のレーザ加工装置。
  3. 前記液体流の周囲に気体流を噴出する気流形成手段を備える請求項1記載のレーザ加工装置。
  4. 被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工装置であって、
    施工ヘッドと、
    前記施工ヘッドに設けられ、前記液体流を前記被加工物に噴出する液体ノズルと、
    前記被加工物上の前記レーザの照射点で発生する光を検出する光センサ、または前記照射点で発生する音を検出する音響センサの少なくとも何れか、を備え、
    前記施工ヘッドは、前記被加工物上で第1の径となる前記液体流、および前記被加工物上で第2の径となる前記液体流を噴出可能であり、
    前記第2の径は前記第1の径よりも小さいレーザ加工装置。
  5. 前記旋回流形成手段は、前記液体ノズルの周縁内側に設けられた液体ノズルフィンであることを特徴とする請求項2記載のレーザ加工装置。
  6. 前記液体ノズルフィンの角度が可変であることを特徴とする請求項5記載のレーザ加工装置。
  7. 前記気流形成手段は、前記液体ノズルの周縁外側に設けられたガス噴出孔、前記気体流を旋回流とするガスノズルフィンを有するガスノズルである請求項3記載のレーザ加工装置。
  8. 前記ガスノズルフィンの角度が可変である請求項7記載のレーザ加工装置。
  9. レーザ発振器と、
    前記レーザ発振器から出射されたレーザ光を伝送する光学伝送手段と、
    前記レーザ光を集光する集光光学系と、
    内部に液体貯留手段を有し、この液体貯留手段内部の液体を被加工物に液体流として噴出する液体ノズルを有する施工ヘッドと、
    前記液体ノズルの周縁内側に設けられ、前記液体流を旋回流とする水ノズルフィンと、
    前記液体ノズルの周縁外側に設けられ、ガスを噴出して前記液体流の周囲に気流を形成するガスノズルと、
    前記施工ヘッドに前記液体を供給する液体供給手段と、
    前記施工ヘッドに前記ガスを供給するガス供給手段と、
    前記液体流の径を変更する液体流径変更手段と、
    前記被加工物上の加工点で発生する光または音を検出し、当該検出結果に基づいて加工の成否を判定する加工成否監視手段と、
    前記加工成否監視手段の判定結果に基づいて前記液体流径変更手段を制御する制御と、
    を備え、
    集光された前記レーザ光を、前記液体流内部を伝播させることで前記被加工物表面へ伝送し、前記被加工物を切削するレーザ加工システム。
  10. 被加工物に対して円筒形状の液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工方法であって、
    前記液体流を前記被加工物に噴出する液体ノズルは前記液体流の径を変更する液体流径可変手段を備え、
    前記被加工物に、前記被加工物上で第1の径となる前記液体流を噴出して前記被加工物を加工するステップと、
    その後に、前記被加工物に前記被加工物上で前記第1の径よりも小さい第2の径となる前記液体流を噴出して前記被加工物を加工するステップと、を備えるレーザ加工方法。
  11. 被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工方法であって、
    前記被加工物上の前記レーザの照射点で発生する光または音を検出するステップと、
    前記被加工物に、前記被加工物上で第1の径となる前記液体流を噴出して前記被加工物を加工するステップと、
    その後に、前記被加工物に前記被加工物上で前記第1の径よりも小さい第2の径となる前記液体流を噴出して前記被加工物を加工するステップと、を備えるレーザ加工方法。
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