JP6063636B2 - レーザ加工装置、レーザ加工システム、レーザ加工方法 - Google Patents

レーザ加工装置、レーザ加工システム、レーザ加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6063636B2
JP6063636B2 JP2012089752A JP2012089752A JP6063636B2 JP 6063636 B2 JP6063636 B2 JP 6063636B2 JP 2012089752 A JP2012089752 A JP 2012089752A JP 2012089752 A JP2012089752 A JP 2012089752A JP 6063636 B2 JP6063636 B2 JP 6063636B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
workpiece
laser
liquid flow
pressure barrier
laser processing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012089752A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013215787A (ja
Inventor
千田 格
格 千田
克典 椎原
克典 椎原
秋葉 美幸
美幸 秋葉
角谷 利恵
利恵 角谷
航大 野村
航大 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2012089752A priority Critical patent/JP6063636B2/ja
Publication of JP2013215787A publication Critical patent/JP2013215787A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6063636B2 publication Critical patent/JP6063636B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Laser Beam Processing (AREA)

Description

本発明の実施形態は、レーザを用いた被加工物の加工装置と加工方法に関する。
金属材料、セラミックス、FRP(繊維強化プラスチック)などの切断加工プロセスとして、レーザ切断やウォータジェット切断が用いられている。レーザ切断は、レーザ発振器から照射されたレーザ光を光学系により集光して被加工物の照射部を加熱溶融させ、その溶融部を空気や酸素などのアシストガスを用いて吹き飛ばすことで切断する技術である。一方、ウォータジェット切断は、高圧で噴出する水の運動エネルギにより、被加工物の噴射した部分を吹き飛ばして切断する技術である。水だけの場合と水に研磨材を混入して行う場合とがあり、後者の場合には運動エネルギに研磨作用が付加されて切断能力が向上する。
さらに、レーザとウォータジェットを組み合わせた切断技術がある(例えば、特許文献1参照)。この方法では、レーザ光とウォータジェットを同時に加工部に当てることにより切断能力が増大すると共に、加工部が切断と同時に水冷されるために非常にきれいな切断面が得られる。
特許3680864号公報
上述したレーザとウォータジェットを組み合わせた切断技術は半導体やセラミックスなどの微細加工に用いられている。従来は溶接ヘッドから被加工物に噴射する水を導光路としてレーザを被加工物に照射している。しかし、半導体等の微細加工であれば問題ないが、構造材料等の厚みがある部材を切断する場合、切断がある深さに達したところからそれ以上切断できないため、切断できる厚みに制限があった。本発明は、従来は切断が困難であった厚みの被加工物の切断を可能とするレーザ加工装置、レーザ加工システム、レーザ加工方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の実施形態にかかるレーザ加工装置は、被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工装置であって、加工点近傍を覆う圧力障壁と、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給することで加圧する加圧手段と、前記圧力障壁内部の圧力を計測する圧力検出手段を備える。
実施形態にかかるレーザ加工装置は、被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工装置であって、
加工点近傍を覆う圧力障壁と、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給することで加圧する加圧手段と、前記加工点の深さ位置を計測する深さ計測手段を備え、計測された深さに基づいて前記加圧手段が制御される。
実施形態にかかるレーザ加工装置は、被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工装置であって、
加工点近傍を覆う圧力障壁と、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給することで加圧する加圧手段と、前記液体流の周囲に沿うようにガスを噴出して液体流周囲に気流を形成する気流形成手段を備え、前記加圧ガスは前記気流形成手段から噴出されるガスよりも比重が大きいことを特徴とする。
実施形態にかかるレーザ加工装置は、被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工装置であって、加工点近傍を覆う圧力障壁と、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給することで加圧する加圧手段と、前記圧力障壁の、前記液体流の移動方向の前後となる位置の少なくとも何れかに設けられた流体排出部を有する。
また、本発明の実施形態にかかるレーザ加工システムは、レーザ発振器と、前記レーザ発振器から出射されたレーザ光を伝送する光学伝送手段と、前記レーザ光を集光する集光光学系と、内部に液体貯留手段を有し、この液体貯留手段内部の液体を被加工物に液体流として噴出する液体ノズルを有する施工ヘッドと、前記液体ノズルの周縁に設けられ、ガスを噴出して前記液体流の周囲に気流を形成するガスノズルと、前記施工ヘッドに前記液体を供給する液体供給手段と、前記施工ヘッドに前記ガスを供給するガス供給手段と、前記被加工物の加工点近傍を覆うチャンバと、前記チャンバの内部を加圧する加圧手段と、を備え、集光された前記レーザ光を、前記液体流内部を伝播させることで前記被加工物表面へ伝送し、前記被加工物を切削する。
また、本発明の実施形態にかかるレーザ加工方法は、被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工方法であって、加工点近傍を圧力障壁により覆い、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給するステップと、前記圧力障壁内部の圧力を計測するステップを備える。
実施形態にかかるレーザ加工方法は、被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工方法であって、加工点近傍を圧力障壁により覆い、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給するステップと、前記加工点の深さ位置を計測し、計測された深さに基づいて前記加圧ガスの前記供給を制御するステップを備える。
実施形態にかかるレーザ加工方法は、被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工方法であって、加工点近傍を圧力障壁により覆い、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給するステップと、前記加圧ガスよりも比重が小さいガスを前記液体流の周囲に沿うように噴出して液体流周囲に気流を形成するステップを備える。
実施形態にかかるレーザ加工方法は、被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工方法であって、加工点近傍を圧力障壁により覆い、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給するステップと、前記液体流の移動方向の前後となる位置の少なくとも何れかから前記圧力障壁の外部に前記液体流を排出するステップを備える。
本発明の第1実施形態によるレーザ加工装置の概要を示すブロック図。 (a)は施工ヘッド近傍の部分拡大縦断面図、(b)は施工ヘッドの部分分解斜視図、(c)は施工ヘッドを下方からみた平面図。 加工対象2の加工点近傍の部分拡大縦断面図。 レーザ光L(水流W)の移動方向に平行な断面における加工点近傍の部分拡大縦断面図。 第2実施形態による施工ヘッド近傍の部分拡大縦断面図。 第3実施形態による施工ヘッド近傍の部分拡大縦断面図。
以下本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、各実施形態では施工ヘッドを下向きにして加工対象物に接近させて施工を行うものとして説明するが、下向き以外であっても適用可能である。
(第1の実施形態)
(構成)
図1等を用いて、本実施形態によるレーザ加工装置の構成を説明する。レーザ加工装置1は、被加工物の加工点に対して水流を噴射するとともに、この水流を経由してレーザを加工対象2に照射することで切断加工を行う。図1は、このレーザ加工装置1の概要を示す図、図2(a)はレーザ加工装置1の施工ヘッド12近傍を拡大した部分拡大縦断面図、図2(b)は、施工ヘッド12の部分分解斜視図、(c)は施工ヘッド12を下方から見た平面図、図3は加工対象2の加工点近傍の部分拡大図、図4はレーザ光L(水流W)の移動方向に平行な断面における加工点近傍の部分拡大縦断面図である。
レーザ加工装置1は、レーザ発振器11、施工ヘッド12、光学伝送手段13、水供給手段14、ガス供給手段15、チャンバ16、加圧手段17を備える。レーザ発振器11から出射されたレーザLが光学伝送手段13による施工ヘッド12へ伝送され、施工ヘッド12からは水供給手段14から供給された水を水流Wとして加工対象2に噴射するとともに、水流Wを介してレーザ光を加工対象2に照射する。また、施工ヘッド12は、ガス供給手段15から供給されるガスを水流Wの周りに噴射する。また、施工ヘッド12を加工対象2に対して相対的に移動させる駆動機構を備える(不図示)。この駆動機構は、先端に保持した施工ヘッド12を、固定された加工対象2に対して相対的に移動させる駆動装置(例えばロボットアーム)でもよいし、施工ヘッド12側が固定で加工対象2を移動させるものであってもよい。以下、各構成要素について詳述する。
レーザ発振器11としては、水で減衰し難いYAGレーザ第2高調波(波長532nm)を出射するものが好ましい。しかし、最終的に加工対象2に照射されるレーザ光が加工に十分なエネルギを有していればよく、水での減衰を加味しても十分なエネルギのレーザ光Lを出射するものであればよい。例えば、YAGレーザ基本波(波長1064nm)、UVレーザ(波長355nm)、ファイバレーザ(波長1070nm)等を用いることができる。
光伝送手段13は、レーザ光Lを施工ヘッド12へ伝送できればよく、図1ではミラーを用いるものとして図示しているが、光ファイバを用いてもよい。
水供給手段14は、加工対象2に噴出される水を、ポンプ等により施工ヘッド12へ供給する装置である。なお、水を用いるものとして説明しているが、レーザ光Lを透過する液体であればよく、水に限定されるものではない。
ガス供給手段15は、施工ヘッド12から噴出されるガスを供給する装置である。ガスは特に限定されず、例えば空気や不活性ガス(Ar等)を用いる。
チャンバ16は、施工ヘッド12を含め、加工対象2の加工点近傍を覆う圧力障壁である。チャンバ16内は、加圧手段17によって加圧される。
施工ヘッド12近傍の構成について、図2を用いて詳細に説明する。施工ヘッド12の内部には液体貯留手段としての水室21が形成されており、水室21は水導入孔22を介して水供給手段14から供給された水で満たされる。この水は、水ノズル24から噴出され、水流Wとして加工対象2に達する。
また、施工ヘッド12にはレーザ光Lを透過するウィンドウ23が設けられている。ウィンドウ23には、光学伝送手段としての集光光学系13aにより集光されたレーザ光Lが入射する。レーザ光Lは水室21、水ノズル24を通過し、水流Wの中を伝播して加工対象2に照射される。なお、ウィンドウ23は水室21に対して水密に設けられ、水が集光光学系13a側に侵入しないよう構成される。
また、水室21及び水ノズル24の周囲を取り囲むようにガスノズル25が設けられている。ガスノズル25は、水ノズル24の周囲で開口したガス噴出孔25a、水室24の周囲に沿う複数のガスノズルフィン25bから構成される。ガスノズルフィン25bは、図2では一部を簡略的に図示するに留めているが、実際は図2(b)に示すように水室24の外周に螺旋状に沿うよう設けられる。なお、ガスノズルフィン25bは、図2では一部の簡略的な図示に留めている。また、ガスノズルフィン25bの、ガスの流れに対して後端側には、ガス供給手段15から供給されるガスをガスノズル25に導入するための、円環状のガス供給路26が設けられている。
また、施工ヘッド12、加工対象2の加工点近傍は、チャンバ16で覆われる。このチャンバ16には加圧ガス導入口17aが設けられており、加圧手段17から加圧ガス導入口17aを介して加圧ガスが内部に供給される。また、チャンバ17の内側には圧力計測手段としての圧力センサ16aが設けられている。加圧手段17は、この圧力センサ16aの計測結果に基づいてチャンバ16内の圧力を制御する。
図2(c)を用いて、施工ヘッドのノズル部分の構成を説明する。水ノズル24は、中央開口部24aの周りに水ノズルフィン24bが螺旋状に設けられている。そして、そのさらに外側にガスノズルフィン25bが位置する構成となっている。
(作用)
次に、レーザ加工装置1の作用について説明する。
水室23は水供給手段14によって水で満たされている。さらに、水室23の水は水ノズル24から加工対象2に向かって、水流Wとして噴出される。水流Wは、水ノズルフィン24bによって円筒形状の旋回流となり、噴出された後に広がらない。
一方で、レーザ発振器11から出射されたレーザ光Lは、光学伝送手段13、ウィンドウ23を介して水室21に入射する。さらに、水流ノズル24の中央開孔部24aを通って水流Wへ伝播する。レーザ光Lは水流W内部を通って加工対象2の表面に達する。加工対象2はレーザ光Lのエネルギによって切削される。
ここで、レーザ光Lは、レーザ発振器11と集光光学系13aにより決定される入射NA(開口数:Numerical Aperture)によって決められた角度で水流W中に照射される。その際、レーザ光Lは水流Wの端部(側面)まで来ると、液体と気体の屈折率の違いにより、界面で反射してまた内部に折り返す。これを繰り返すことにより、レーザ光Lは水流Wが形を保ちながら噴出されているところまで伝送される。ただし、入射NAがレーザ光Lの臨界角を超えてしまうと、レーザ光Lは水流W端部で反射せずに外部に漏れ出してしまい、エネルギのロスとなる。このため、水流Wの形状とレーザ発振器11に応じて、集光光学系13aにより形成する入射NAを適正な範囲内に調整する(例えば、集光光学系13aの軸方向位置の変更や、複数の集光光学系13aの光路上への配置/除去を行う)ことで、レーザ光Lの伝送ロスを最小限に抑えることができる。
切断が進行すると、ガスノズル25から噴出されたガスは、水流Wの周りを追随するように加工対象2に向かって流れ、水流Wの側面と加工対象2の切断部の側面2aとの間に入り込む。
(効果)
従来の技術では、切断が進むと水流の側面と加工対象の切断部側面とが接触し、そこでレーザが吸収されてしまい、レーザは水流の先端に達するまで加工可能なエネルギを保てなかったと考えられる。
これに対し、ガスノズル25から噴出されたガスが水流Wと側面2aの間にガス層を形成する。水流Wと側面2aの間にガス層を形成することで、接触を抑制することが可能である。なお、ガスノズル25を設けなくとも、水流Wにより周囲のガスが引き込まれて水流Wと側面2aの間にガス層を形成する効果は発揮される。しかし、ガスノズル25により積極的にガスを供給したほうが、より確実に効果を発揮することができる。ここで、ガスは質量が軽いものであるほうが、水流Wにより切断部へ引き込まれやすくなる。
また、チャンバ16内を加圧しているため、切断深さが長くなっても水流Wの先端が広がることが無い。これについて、図3を用いて以下詳述する。
切断深さがある程度長くなると、高速で流れる水流Wの周囲の圧力は低くなるため(ベルヌーイの定理)、ガスノズル25から噴出されたガスは水流Wに沿って気流27を形成する。しかし、図3(a)に示すように切断深さがある程度長くなると、水流Wと切断部側面2a間の距離が狭いため、水流Wの先端周囲の圧力が低くなり水流Wが側面2aに吸い寄せられるように広がる。広がった水流Wが最終的に側面2aに接触すると、レーザ光Lが側面2aに吸収されるため、レーザ光Lが加工点に到達するまでに減衰してしまい、結果として切断ができなくなる。
そこで、チャンバ16内部を加圧することで切断部内部での圧力低下が抑えることができ、水流Wが切断部側面2aに接触することなく加工点まで到達するようになり、レーザ切断を継続することが可能となる。
また、加圧ガス17bには、気流27のガスよりも比重の大きいものを用いることで、水流Wとの間に気流27を形成する比重の軽い気体が滞留しやすくなり、流速の早い水流Wの流れによって比重の軽いガスが容易に吸い寄せられることになり、安定的に気流27を形成することができる。
また、チャンバ16の内部圧力を上昇させることで、切断姿勢が横向きや上向きになったとしても、水流Wが加工点に到達した後の排水や切断廃棄物が水流Wに干渉することなく加工することが可能である。具体的には、図4に示すように、ある程度切削が進行した段階だと、レーザ光Wの照射によって生じる切断廃棄物41(加熱溶融された金属片、ヒュームなどの気体が水で冷却されて固化したもの等)は、加工点のレーザ進行方向前後に形成された溝に流れて排出されるが、切断方向が横向きや上向きだと重力により水流Wの方向へ流れて水流Wが乱れる可能性がある。これに対して、チャンバ内部を加圧していると、加圧ガス17bによって切断廃棄物41を含む排水を加工対象2の表面に押さえつける効果が得られるため、排水が加工対象2の表面に沿って排出されやすくなる。
また、加圧手段17を用いることにより、ガスノズル25のみよりも早く加圧できると共に、チャンバ16内部の圧力制御も容易となる。
また、チャンバ16により外部環境と隔離することが可能となるため、例えば水中環境であっても施工することが可能となる。圧力センサ16aで内部圧力を計測しつつ加圧ガス17bを加圧ガス導入口17aより内部に継続的に供給することで、切断溝を介したチャンバ16内部への水の浸入を防止でき、水中においても安定した切断加工が可能となる。
(第2の実施形態)
図5を用いて本実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図5は本実施形態による施工ヘッド12の構成を示す部分拡大縦断面図である。
本実施形態では、加工対象2の加工点の発光を監視する光学センサ31、または加工点で発生した音を計測する音響センサ32を備える。これら光学センサ31、音響センサ32は判定部33と接続される。判定部33は、光学センサ31、音響センサ32の出力結果に基づいて、レーザ光Lによる切削が適切に行われているか、換言すると加工の成否を判定し、その判定結果を出力する。
加工対象2を切断する際、レーザ光Lが照射される加工点はレーザ照射により溶融して発光すると共に、衝撃音のような音波が発生する。そこで、発光する光を光学センサ31により検出すれば、加工対象2が切削されているか否かの判定が可能となる。例えば、仮に切断部の側面2aに水流Wが接触してレーザ光Lが側面2aに吸収され、加工点に達したレーザ光Lのエネルギが不足して切削できない状態になると、適切に切削されている場合に比較して光学センサ31で検出される輝度が低下する。したがって、加工点の発光状況を観察していれば、切削の成否を判定することができる。
ここで、光学センサ31は輝度が判断できるものであれば良いが、CCDカメラなど画像が見えるものであっても良い。光学センサ31の設置位置は切断部が観察可能であれば外部でも良いが、例えば集光光学系13aのレーザ発振器11側にダイクロイックミラーを配置し、このダイクロイックミラーで加工点からの発光を光学センサに入射させて 観察する、といった構成であっても良い。
また、切断時に発生する音波についても、光と同様に切削の成否に応じて変化するため、例えば超音波マイクなどの音響センサ32で検出することにより切断実施の可否判断を行える。また、音波到達に要する時間から距離を測定することが可能となるため、所定深さの溝を形成したい場合は音響センサ32により深さを制御することができる。
光学センサ31、音響センサ32の設置位置は特に限定されないが、切削が進んで加工点の位置が深くなった際に、加工点が切断部側面2aに隠れた死角にならない位置とするのが好ましい。
さらに、前記音波センサ32を用いて切断深さを測定し、レーザ光Lを照射しているにも係らず切断深さに変化がなく切断加工がされていない場合には、加圧ガス17bの供給量を増加してチャンバ16内の圧力を上げるように制御することで、水流Wが側面2aに接触するのを防止することができ、切断加工を継続することが可能となる。
(第3の実施形態)
図6を用いて本実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。図6は本実施形態による施工ヘッド12近傍の構成を示す、加工対象の切断方向に平行な平面における部分拡大縦断面図である。
本実施形態では、チャンバ16の加工対象2に接触する位置近傍に流体排出部51を備える。流体排出部51は、チャンバ16上で切断加工を行う進行方向の前後となる位置に設けられており、チャンバ16内部の流体を外部に排出する排出口である。切断加工中は、水流Wが加工点に達した後の排水、切断廃棄物51、加圧ガス17b、気流27を形成するガスがチャンバ16内部に混在する。例えば、排水と切断廃棄物51は、切断溝内部あるいはチャンバ16と加工対象2の隙間から外部に排出されるが、切断中は装置が移動することで排出が不安定となり、チャンバ16内部の圧力や水流Wの形成が不安定になるなど、切断加工に影響を及ぼす可能性がある。流体排出部51は、チャンバ16内部の流体を外部に排出する機能を有しており、チャンバ16内部の環境を制御することが可能となる。また、切断溝内部に残存する排水を排除することも可能となるため、水流Wの安定的な形成も可能となる。さらに圧力センサ16aの計測結果に基づいて流体排出部51を制御することで、加圧ガス17bの供給が過多にならない(すなわち、チャンバ16内部の圧力が上がり過ぎない)ようにすることもできる。
ここで、基本的にチャンバ16内部は外部より圧力が高いため、流体排出部51は単なる開口でも排出口として機能するが、例えば逆止弁や排出用のスクリューを設ける等して逆流を防止する構成としてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができ、各実施形態を組み合わせることができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、ガスノズル25へ供給されるガスの経路として円環状のガス供給路26を設けるものとしたが、単に施工ヘッド内部を貫通する供給路を設けてもよい。また、ガスノズルフィン25bはガスノズル25の噴出孔付近のみに短尺なフィンを設けるものであってもよい。
また、判定部33は加工の成否を判定した結果を出力するものとしたが、単に光学センサ31や音響センサ32の出力を表示して、オペレーターが判断するものとしてもよい。
チャンバ16は複合切断装置と一体化して移動させる方式や、あるいは切断部全体を覆ってその内部を装置が駆動して切断する方法など、水流の近傍が外部よりも加圧される構造であれば良い。
また、図4や図6では、ある深さの切削を切断溝方向に沿って繰り返し行い切削していく加工プロセスを前提として図示しているため、水流Wの移動方向前方もある程度切削された状態である。実際はこのようなプロセスに限定されず、施工位置で最後まで切削してから施工位置を移動する加工プロセスとしてもよい。
また、ガス供給手段15と加圧手段17は、別途に設けて異なるガスを供給することが望ましいものとしたが、兼用させた構成としても構わない。
また、チャンバ16は方形ものとして図示しているが、当然ながらこれに限定されず、ドーム型、円筒型、錐型等とすることができる。
1 レーザ加工装置
2 加工対象(被加工物)
2a 側面
11 レーザ発振器
12 施工ヘッド
13 光学伝送手段
13a 集光光学系
14 水供給手段
15 ガス供給手段
16 チャンバ
16a 圧力センサ
17 加圧手段
17a 加圧ガス導入口
17b 加圧ガス
21 水室
22 水導入孔
23 ウィンドウ
24 水ノズル
24a 中央開孔部
24b 水ノズルフィン
25 ガスノズル
25a ガス噴出孔
25b ガスノズルフィン
26 ガス供給路
27 気流
31 光学センサ
32 音響センサ
33 判定部
41 切断廃棄物
51 流体排出部

Claims (9)

  1. 被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工装置であって、
    加工点近傍を覆う圧力障壁と、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給することで加圧する加圧手段と、
    前記圧力障壁内部の圧力を計測する圧力検出手段を備えるレーザ加工装置。
  2. 被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工装置であって、
    加工点近傍を覆う圧力障壁と、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給することで加圧する加圧手段と、
    前記加工点の深さ位置を計測する深さ計測手段を備え、
    計測された深さに基づいて前記加圧手段が制御されるレーザ加工装置。
  3. 被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工装置であって、
    加工点近傍を覆う圧力障壁と、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給することで加圧する加圧手段と、
    前記液体流の周囲に沿うようにガスを噴出して液体流周囲に気流を形成する気流形成手段を備え、
    前記加圧ガスは前記気流形成手段から噴出されるガスよりも比重が大きいことを特徴とするレーザ加工装置。
  4. 被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工装置であって、
    加工点近傍を覆う圧力障壁と、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給することで加圧する加圧手段と、
    前記圧力障壁の、前記液体流の移動方向の前後となる位置の少なくとも何れかに設けられた流体排出部を有するレーザ加工装置。
  5. レーザ発振器と、
    前記レーザ発振器から出射されたレーザ光を伝送する光学伝送手段と、
    前記レーザ光を集光する集光光学系と、
    内部に液体貯留手段を有し、この液体貯留手段内部の液体を被加工物に液体流として噴出する液体ノズルを有する施工ヘッドと、
    前記液体ノズルの周縁に設けられ、ガスを噴出して前記液体流の周囲に気流を形成するガスノズルと、
    前記施工ヘッドに前記液体を供給する液体供給手段と、
    前記施工ヘッドに前記ガスを供給するガス供給手段と、
    前記被加工物の加工点近傍を覆うチャンバと、
    前記チャンバの内部を加圧する加圧手段と、を備え、
    集光された前記レーザ光を、前記液体流内部を伝播させることで前記被加工物表面へ伝送し、前記被加工物を切削するレーザ加工システム。
  6. 被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工方法であって、
    加工点近傍を圧力障壁により覆い、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給するステップと、
    前記圧力障壁内部の圧力を計測するステップを備えるレーザ加工方法。
  7. 被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工方法であって、
    加工点近傍を圧力障壁により覆い、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給するステップと、
    前記加工点の深さ位置を計測し、計測された深さに基づいて前記加圧ガスの前記供給を制御するステップを備えるレーザ加工方法。
  8. 被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工方法であって、
    加工点近傍を圧力障壁により覆い、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給するステップと、
    前記加圧ガスよりも比重が小さいガスを前記液体流の周囲に沿うように噴出して液体流周囲に気流を形成するステップを備えるレーザ加工方法。
  9. 被加工物に対して液体流を噴出し、前記液体流を導光材として被加工物にレーザを照射して被加工物を加工するレーザ加工方法であって、
    加工点近傍を圧力障壁により覆い、この圧力障壁内部に加圧ガスを供給するステップと、
    前記液体流の移動方向の前後となる位置の少なくとも何れかから前記圧力障壁の外部に前記液体流を排出するステップを備えるレーザ加工方法。
JP2012089752A 2012-04-10 2012-04-10 レーザ加工装置、レーザ加工システム、レーザ加工方法 Active JP6063636B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012089752A JP6063636B2 (ja) 2012-04-10 2012-04-10 レーザ加工装置、レーザ加工システム、レーザ加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012089752A JP6063636B2 (ja) 2012-04-10 2012-04-10 レーザ加工装置、レーザ加工システム、レーザ加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013215787A JP2013215787A (ja) 2013-10-24
JP6063636B2 true JP6063636B2 (ja) 2017-01-18

Family

ID=49588570

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012089752A Active JP6063636B2 (ja) 2012-04-10 2012-04-10 レーザ加工装置、レーザ加工システム、レーザ加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6063636B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019162464A1 (en) * 2018-02-23 2019-08-29 Avonisys Ag A method of machining a bore extending from an outer wall of a workpiece with liquid-jet guided laser beam
CN110385530A (zh) * 2019-07-15 2019-10-29 中国科学院合肥物质科学研究院 一种准分子激光刻蚀氟化钙晶体形成周期性条纹的方法
CN111716023A (zh) * 2020-06-24 2020-09-29 中国科学院西安光学精密机械研究所 一种高深径比微孔的加工装置及加工方法

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103706954A (zh) * 2014-01-10 2014-04-09 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 低切损激光切割锯
JP6767205B2 (ja) * 2015-09-30 2020-10-14 株式会社東芝 レーザ加工装置、レーザ加工方法および距離測定方法
CN105195903B (zh) * 2015-10-21 2017-10-17 北京中科思远光电科技有限公司 一种用于涡轮叶片打孔的激光微水刀加工装置
DE102015224115B4 (de) 2015-12-02 2021-04-01 Avonisys Ag Laserstrahl-bearbeitungsvorrichtung mit einer einkoppelvorrichtung zum einkoppeln eines fokussierten laserstrahls in einen flüssigkeitsstrahl
CN108067749A (zh) * 2017-12-06 2018-05-25 广东省焊接技术研究所(广东省中乌研究院) 一种用于非晶薄带的激光切割方法及系统
CN108480842B (zh) * 2018-06-12 2022-11-29 桂林电子科技大学 水导激光耦合分流稳压装置
JP6884184B2 (ja) * 2019-09-25 2021-06-09 株式会社牧野フライス製作所 ウォータジェットレーザ加工機
CN113102900B (zh) * 2021-03-15 2023-03-17 沈阳万超激光科技有限公司 一种热处理提高水导激光加工孔质量的方法

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011125870A (ja) * 2009-12-15 2011-06-30 Disco Abrasive Syst Ltd レーザ加工装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019162464A1 (en) * 2018-02-23 2019-08-29 Avonisys Ag A method of machining a bore extending from an outer wall of a workpiece with liquid-jet guided laser beam
CN110385530A (zh) * 2019-07-15 2019-10-29 中国科学院合肥物质科学研究院 一种准分子激光刻蚀氟化钙晶体形成周期性条纹的方法
CN111716023A (zh) * 2020-06-24 2020-09-29 中国科学院西安光学精密机械研究所 一种高深径比微孔的加工装置及加工方法
CN111716023B (zh) * 2020-06-24 2021-12-21 中国科学院西安光学精密机械研究所 一种高深径比微孔的加工装置及加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013215787A (ja) 2013-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6063636B2 (ja) レーザ加工装置、レーザ加工システム、レーザ加工方法
JP6063635B2 (ja) レーザ加工装置、レーザ加工システム、レーザ加工方法
TWI593498B (zh) 雷射加工裝置
KR100584310B1 (ko) 분사액체로 주입되는 레이저빔으로 소재를 가공하는방법과 장치
JP6388986B2 (ja) 最適化されたガスダイナミックスを用いてレーザ切断する方法
JP6797133B2 (ja) レーザーピーニングに使用できる送出装置および関連する方法
JP4457933B2 (ja) ハイブリッドレーザ加工装置
WO2007013293A1 (ja) ハイブリッドレーザ加工装置
CN110153554B (zh) 激光加工头
JP3871240B2 (ja) ハイブリッド加工装置
JP5017882B2 (ja) ハイブリッドレーザ加工方法
JP5482384B2 (ja) レーザ加工装置の液柱観察装置および液柱観察方法
US20120211476A1 (en) Cutting apparatus for fiber-reinforced plastics
JP2010234373A (ja) レーザ加工用ノズル及びレーザ加工装置
JP2011125870A (ja) レーザ加工装置
JP5610991B2 (ja) レーザ加工装置
JP5753414B2 (ja) レーザ加工方法
JP4123390B2 (ja) ハイブリッド加工装置およびハイブリッド加工方法
JP5287448B2 (ja) レーザ加工方法とレーザ加工装置
JP5970360B2 (ja) レーザ加工装置及びレーザ加工システム、レーザ加工方法
JP6101139B2 (ja) レーザ加工方法およびレーザ加工装置
WO2018135082A1 (ja) レーザピーニング加工装置及びレーザピーニング加工方法
JP3905732B2 (ja) レーザ加工ヘッド、これを用いるレーザ切断装置及びレーザ切断方法
JP5013430B2 (ja) レーザー加工装置
JP6004711B2 (ja) レーザー加工装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141117

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20150216

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20150218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151120

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160610

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160804

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161118

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161219

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6063636

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151