JP6767205B2 - レーザ加工装置、レーザ加工方法および距離測定方法 - Google Patents

レーザ加工装置、レーザ加工方法および距離測定方法 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、レーザ加工装置、レーザ加工方法および距離測定方法に関する。
原子力発電所等の高い安全性が要求されるプラントにおいては、定期点検時に、自動機器を用いて、炉内機器など人間がアクセス困難な機器にアクセスし、検査や表面改質、補修といった各種保全施工がなされている。その中でも、溶接部に残留している引張応力に起因したSCC(Stress Corrosion Cracking)に対する対策として、その発生を効果的に防止できるレーザピーニング方法および装置が開発されている。
図48は、レーザピーニングの原理を表す概念図である。パルス幅数ns程度のレーザ光11aを、集光部12により直径1mm程度のスポットに集光して被加工部材1に照射すると、被加工部材1の表面がエネルギーを吸収してプラズマ化する。プラズマ4の周囲がレーザ光の波長に対して透明な液体6により覆われている場合、プラズマ4の膨張が妨げられてプラズマ4の内部圧力は数GPa程度に達し、被加工部材1に衝撃を加える。その際に強力な衝撃波7が被加工部材1および液体6に発生する。衝撃波7は、被加工部材1の内部に伝播して、塑性変形を引き起こして、加工点2の領域における残留応力を圧縮状態に変える。
レーザピーニングは、ショットピーニングやウォータジェットピーニング、超音波ショットピーニング等といった他のピーニング技術と比べて、加工硬化の材料強度依存性が小さく、被加工部材1の表面から1mm程度の板厚方向の内部まで及ぶ。また、加工時の反力がないため加工装置の小型化が容易であり、狭あい部への加工性に優れている。たとえば管内径が小さな対象物に対しても施工可能なレーザ加工装置およびレーザ加工方法が開発されている。
一般的にレーザピーニングは、プラズマ応力閉じ込め効果を得るため、被加工部材1を液体6中に設置したり、塗装を施したりする必要があった。そのため、施工環境の限定や手順の煩雑化などが問題となっていたが、気中環境でもレーザピーニングを可能とするような技術も開発されてきている。これは、被加工部材1へ水流を噴射し、その中にレーザを伝送させることで光路と加工点の局所的水密化を実現するもので、レーザピーニングの適用範囲を大きく拡大させる可能性を有している。
特許第4697699号公報 特開2005−300182号公報 特許第4868729号公報
レーザピーニングによって十分な応力改善効果を得るためには、レーザ光11aを被加工部材1に照射したときに、必要なエネルギーの衝撃波7を発生させるためには、照射表面でのエネルギーの密度を確保するために、スポット径が大きくなりすぎないように、スポット径をある大きさの範囲に制御する必要がある。これは、液中で行う場合、塗装の場合および水流噴射の場合に共通の事項である。
レーザ光11aのスポット径は、レーザ照射ヘッドに設けられた集光部12から、被加工部材1までの距離に依存して変化する。したがって、この距離を所定の値となるように制御する必要がある。このためには、レーザ光11aが照射された位置すなわち被加工部材1の表面と、基準とする位置(たとえば集光部、光学ヘッド端面あるいはノズル先端等)との間の距離を正確に計測する必要がある。
距離の計測としては、例えば、加工点で発生する衝撃波を音響センサにより計測することで、レーザ光源から得られるトリガを始点、衝撃波が到達する時間を終点としたときの時間幅から、加工点と音響センサの距離を算出する技術が提案されている。
しかし、この技術は、少なくとも加工点から音響センサの間が連続的な液体に満たされていることを前提とした技術である。水流と併用したレーザピーニングでは、液中に存在する加工点を音源とし、衝撃波は液中を伝搬し、気液界面を通じて液中から気中に透過し、気中を伝搬して音響センサに到達するという経路をたどる。
液中と気中では音速が大きく異なるほか、水流では加工点に生じる液膜の厚さが変動するため、その変動が距離測定誤差となる。また、水流で発生する液体しぶきが音響センサに付着した場合にそれが測定距離誤差として現れる場合がある。また、一般的な計測技術としてレーザ距離計やカメラのステレオ視などが挙げられるが、水しぶきによって光学的なパスが遮られるもしくは歪められるため、実質的に計測は不可能である。このように、水流と併用したレーザピーニングの場合には、単純な衝撃波の時間計測や、光学的手段では、加工点と音響センサの距離を測定できない。
そこで、本発明の実施形態は、例えば水流と併用したレーザピーニングにおいても、安定して加工点と基準位置間の距離の測定を可能とすることを目的とする。
上述の目的を達成するため、本実施形態に係るレーザ加工装置は、レーザ光を発するレーザ光源と、表面硬化処理の対象とする被加工部材に前記レーザ光を集光する集光部と、前記被加工部材の加工表面に水流を供給する水流伝送部と、前記水流伝送部の内壁面に設けられ、前記加工表面からの音響を受信する音響センサと、基準となるタイミングから前記音響センサが音響を受信するまでの測定時間幅を取得する時間幅取得部と、前記測定時間幅に基づいて、前記水流伝送部および前記集光部の少なくともいずれかから前記加工表面までの距離を算出する距離算出部と、を備えることを特徴とする。
また、本実施形態に係るレーザ加工方法は、既知の基準距離にレーザ光照射装置によりレーザ光照射を行ってから当該レーザ光照射により発生する音響を受信するまでの基準測定時間幅を取得する基準測定ステップと、施工対象の複数の施工対象箇所のうちのいずれか1つを照射対象箇所に設定して前記レーザ光照射装置により前記レーザ光照射を行うとともに、前記水流伝送部の内壁面に設けられた音響センサが、当該レーザ光照射から当該レーザ光照射により発生する前記音響を受信するまでの測定時間幅を取得する照射ステップと、前記基準距離、および前記照射ステップにおいて取得した測定時間幅と前記基準測定時間幅との差に基づいて前記レーザ光照射装置と前記照射対象箇所との距離を算出する距離算出ステップと、を有することを特徴とする。
また、本実施形態に係る距離測定方法は、時間幅取得部が、既知の基準距離についてレーザ光照射装置によるレーザ光照射から当該レーザ光照射により発生する音響を水流伝送部の内壁面に設けられた音響センサが受信するまでの基準測定時間幅を取得する基準測定ステップと、前記レーザ光照射装置によりレーザ光照射を行い前記時間幅取得部が測定時間幅を取得する照射ステップと、前記基準距離、および前記照射ステップにおいて取得した測定時間幅と前記基準測定時間幅との差に基づいて前記レーザ光照射装置と前記レーザ光照射の照射点との距離を算出する距離算出ステップと、を有することを特徴とする。
本発明の実施形態によれば、例えば水流と併用したレーザピーニングにおいても、安定して加工点と基準位置間の距離の測定が可能となる。
第1の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態に係るレーザ加工装置の水流伝送部まわりの構成を示す概念的立断面図である。 第1の実施形態に係るレーザ加工装置の集光距離調整部を含めた構成を示す概念的立断面図である。 第1の実施形態に係るレーザ加工装置の移動駆動部を含めた構成を示す概念的立断面図である。 第1の実施形態に係るレーザ加工装置の移動駆動部の変形例を含めた構成を示す概念的立断面図である。 第1の実施形態に係るレーザ加工装置の音響センサの受信波形イメージを示す波形図である。 時間幅演算の基準点の設定を説明する概念的グラフであり、(a)は好ましくない例、(b)は好ましい例を示す。 第1の実施形態に係るレーザ加工装置における衝撃波の伝搬時間の算出を説明する概念的グラフである。 第1の実施形態に係るレーザ加工装置における衝撃波の伝搬時間の算出を説明する概念図である。 第1の実施形態に係るレーザ加工方法の手順を示すブロック図である。 被加工部材の加工点との距離が変化した場合を示す音響センサの受信波形イメージを示す波形図であり、(a)は変化前の信号、(b)は変化後の信号である。 第2の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す概念的立断面図である。 第3の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す概念的立断面図である。 第3の実施形態に係るレーザ加工装置による施工距離の測定を説明するための概念的立断面図である。 第4の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す概念的立断面図である。 第4の実施形態に係るレーザ加工装置の変形例の構成を示す概念的立断面図である。 第5の実施形態に係るレーザ加工装置において音響センサが、濡れ性の低い表面処理を施された音響感知部を有する場合の構成を示す概念図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 第5の実施形態に係るレーザ加工装置において音響センサが、外表面に濡れ性の高い表面処理を施された音響感知部を有する場合の構成を示す概念図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 第5の実施形態に係るレーザ加工装置において音響センサが、外表面に全体として凸部の幾何学形状が形成された音響感知部を有する構成を示す概念図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 第5の実施形態に係るレーザ加工装置において音響センサが、外表面に複数の凸部を含む幾何学形状が形成された音響感知部を有する構成を示す概念図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 第5の実施形態に係るレーザ加工装置において音響センサが、外表面に全体として凹部の幾何学形状が形成された音響感知部を有する構成を示す概念図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 第5の実施形態に係るレーザ加工装置において音響センサが、外表面に複数の凹部の幾何学形状が形成された音響感知部を有する構成を示す概念図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 第6の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示すブロック図である。 第6の実施形態に係るレーザ加工装置の音響センサの構成を示す縦断面図である。 第6の実施形態に係るレーザ加工装置の効果を説明するグラフである。 第7の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す概念的立断面図である。 第7の実施形態に係るレーザ加工装置における音響センサの取り付け状態の第1の変形例を説明する立断面図である。 第7の実施形態に係るレーザ加工装置における音響センサの取り付け状態の第2の変形例を説明する立断面図である。 第7の実施形態に係るレーザ加工装置における音響の第1の伝達経路を説明する立断面図である。 第7の実施形態に係るレーザ加工装置における音響の第2の伝達経路を説明する立断面図である。 第7の実施形態に係るレーザ加工装置の音響センサの受信波形イメージを示す波形図である。 音響シューを水平方向を軸とする円柱形状とした場合の設置状態を示す図33のXXXII−XXXII矢視立断面図である。 音響シューを円筒形状とした場合の設置状態を示す平断面図である。 音響シューを平板形状とした場合の設置状態を示す図35のXXXIV−XXXIV矢視立断面図である。 音響シューを平板形状とした場合の設置状態を示す平断面図である。 音響シューをテーパ形状とした場合の設置状態を示す図37のXXXVI−XXXVI矢視立断面図である。 音響シューをテーパ形状とした場合の設置状態を示す平断面図である。 音響シューをコーン形状とした場合の設置状態を示す図39のXXXVIII−XXXVIII矢視立断面図である。 音響シューをコーン形状とした場合の設置状態を示す平断面図である。 音響シューを回転半楕円体形状とした場合の設置状態を示す図41のXL−XL矢視立断面図である。 音響シューを回転半楕円体形状とした場合の設置状態を示す平断面図である。 傾く音響センサを用いた場合の設置状態を示す図43のXLII−XLII矢視立断面図である。 傾く音響シューを用いた場合の設置状態を示す平断面図である。 第8の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す概念的立断面図である。 第8の実施形態に係るレーザ加工装置の変形例の構成を示す概念的立断面図である。 第8の実施形態に係るレーザ加工装置の整流子の構成を示す概念的斜視図である。 第8の実施形態に係るレーザ加工装置の別の変形例の構成を示す概念的立断面図である。 従来のレーザピーニングの原理を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係るレーザ加工装置、レーザ加工方法および距離測定方法について説明する。ここで、互いに同一または類似の部分には、共通の符号を付して、重複説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示すブロック図である。レーザ加工装置(レーザ光照射装置)100は、空気雰囲気などの気体雰囲気中の被加工部材1にレーザを照射して表面硬化処理を施す。レーザ照射は、それぞれ、施工対象である被加工部材1に定められた複数の施工対象箇所のうちのいずれか1つを照射対象箇所に選定して行なう。レーザ加工装置(レーザ光照射装置)100は、レーザ光源11、水流源21、水流伝送部5、演算部30、制御部40、音響センサ10、集光距離調整部50(図3)、および移動駆動部90(図4、図5)を有する。水流伝送部5には、被加工部材1に照射されるレーザ光11aを収束させるための集光部12が取り付けられている。
レーザ光源11は、レーザ光を発する。ここでレーザ光は、例えばNd:YAGレーザ、CO2レーザ、Er:YAGレーザ、チタンサファイアレーザ、アレキサンドライトレーザ、ルビーレーザ、ファイバレーザ、色素(ダイ)レーザおよびエキシマレーザなどが挙げられ、これ以外のレーザ光源でも、被加工部材に必要なエネルギーを与えられるものであれば他のレーザでもよい。レーザ光源11は、連続波の発生またはパルス波の発生のいずれの方式でもよい。また、複数台から被加工部材1の同一箇所に供給してもよい。
集光部12は、レーザ光を被加工部材1の加工表面における加工点2に集光させる。集光部12は、たとえば、単独の凸レンズ、あるいは2つ以上の凸レンズもしくはその他レンズとの組合せでもよい。また、凸レンズは平凸レンズ、両凸レンズもしくは非球面レンズでもよい。あるいは、その他のレンズとしては、平凹レンズ、両凹レンズ、シリンドリカルレンズなどでもよい。あるいは、集光部12は、凹面鏡を用いてもよい。
集光部12までレーザ光を伝送する手段としては、ミラーやレンズによる空間伝送、ファイバによるファイバ伝送、もしくはその組合せ等が考えられる。レーザ光のプロファイル均一化のためにホモジナイザやアパーチャ等を用いてもよい。また、強度調整のために、λ/2波長板や、ポラライザ、ビームスプリッタ、ハーフミラー等を用いてもよい。また、以上に述べたそれぞれの光学系要素は、レーザの波長に応じて反射率や透過率を変化させるコーティングがなされていてもよい。
水流源21は、被加工部材1にレーザ光11aが照射されている間、被加工部材1の表面に部分的な液中環境を発生させるための水流を形成するため水を供給する。水流源21は、たとえば、水圧源からオンオフ弁を介する方式でもよい。あるいは、ピストンによる供給源でピストンを移動させる方式でもよい。
水流伝送部5は、筒状で、上流側は、水流源21に接続され、出口側は開放されている。水流伝送部5は、気泡を巻き込まず被加工部材1まで水流を導き、被加工部材1に液体を噴射する。また、水流伝送部5には集光部12がとりつけられているが、水流伝送部5の出口での水流の影響を受けないよう、集光部12は、出口から所定の距離以上、上流に取り付けられている。
ここで用いる液体は、空気中で発火せず、レーザ光の伝搬を妨げない特性をもつもの、たとえば、純水や市水、ホウ酸水等の水溶液を使用できる。この際、全波長に対して透明な液体は限られるため、液体とレーザ光の波長の相性すなわち透過率の高さを考慮してそれぞれを選択する必要がある。減衰率がある程度高くとも、所定の距離を伝搬した後に十分な強度が得られる組合せであれば、それを使用できる。また、水流の周囲を不活性ガス雰囲気とすることで、空気中で発火性のある液体、たとえば、アルコール類や油類なども使用可能である。
ここでは代表例として、雰囲気を空気、液体を一般的な市水とした場合を想定する。ここでは、レーザ光と水流が同軸の場合を示しているが、被加工部材1の加工点2で部分的な水膜が得られるのであれば、水流とレーザ光は別軸でもよい。ここで、加工点2は、被加工部材1の表面で、レーザ光の照射ごとに加工対象となる部分をいうものとする。
音響センサ10は、水流伝送部5との相対的な位置関係が一定となるように、例えば水流伝送部5に固定されており、被加工部材1の加工点2で発生した衝撃波を音波(音響)として検出可能に構成される。音響センサ10は、音波を受けて検出する部分すなわち音響感知部10aが被加工部材1側に向く方向に取り付けられている。音響センサ10の出力は、演算部30に入力される。
音響センサ10は、一般的な圧電素子を用いた空中超音波計測用の探触子である。ただし、これに限定されない。たとえば、防水スピーカ、ダイヤフラム面にレーザを照射する振動計など、測定したい衝撃波の帯域が受信できるセンサであれば、音響センサ10として使用できる。なお、水流伝送部5に対する相対位置を予め定めた所定の位置に設定できる場合、音響センサ10を水流伝送部5以外の部材に固定することも可能である。
演算部30は、時間幅取得部31および距離算出部32を有する。
時間幅取得部31は、ある基準時刻Tiから被加工部材1の加工点2で発生した衝撃波が音響センサ10に到達する時刻Teまでの時間幅Twを取得する。時間幅取得部31は、音響センサ10から得たアナログ信号をデジタル化する手段を有しており、一般的にデジタルオシロスコープと呼称される計測器や、AD変換器を組み込んだパーソナルコンピュータ、もしくはそれに類する専用装置と接続したパーソナルコンピュータ、およびそれらの組合せでもよい。時間幅取得部31は、レーザ光11aを発振するレーザ光源11や、水流形成に必要な水圧を発生させる水流源21と接続し、お互いの信号をやりとりすることもできる。
距離算出部32は、時間幅取得部31が測定した伝搬時間に基づいて、加工点2と音響センサ10との間の距離を算出する。ここで、レーザ加工装置(レーザ光照射装置)100の代表箇所、たとえば水流伝送部5の先端と、目的とする加工点2との間の距離を、施工距離と呼び施工距離Dで表示することとする。また、加工点2と音響センサ10の音響感知部10aとの間の距離を伝搬距離と呼び伝搬距離Dで表示することとする。さらに、集光部12と加工点2との間の距離を集光距離と呼び集光距離Dで表示することとする。伝搬距離Dや集光距離Dを測定または算出することで、レーザ光照射装置であるレーザ加工装置100と加工点2との間の距離(施工距離D)を得ることができる。
制御部40は、レーザ光源11、水流源21、水流伝送部5、演算部30、集光距離調整部50(図3参照)および移動駆動部90(図4参照)と信号の授受を行いこれらの各部相互間の協調をとるが、レーザ光源11、水流源21、演算部30、集光距離調整部50および移動駆動部90は、それぞれ単独で出力等の設定値やON/OFFを調整することもできる。
図2は、水流伝送部まわりの構成を示す概念的立断面図である。被加工部材1は、水流伝送部5の鉛直上方にあり、水流5aは、鉛直上方に向かっている。なお、実施形態は、被加工部材1は、水流伝送部5の鉛直上方にある場合を示しているが、これには限定されない。すなわち、被加工部材1は、水流伝送部5の横方向にあってもよいし、あるいは、鉛直下方にある場合でもよい。
水流伝送部5から被加工部材1に向かう水流5aの中で、レーザ光11aも同じ方向に向かっている。レーザ光11aは、水流伝送部5の中に設けられた集光部12により被加工部材1に向かって収束する。加工点2におけるレーザ光11aの照射密度を所定の値以上とするには、集光部12の位置と加工点2との間の集光距離Dを、F−ΔF<D<F+ΔFという条件を満たすようにする、すなわち所定の範囲内とする必要がある。ただし、Fは焦点距離、ΔFは所定の幅である。なお、適切な位置に集光部12を配するために、集光距離Dは、後述する集光距離調整部50により調整可能に構成されている。
このため、集光距離Dそのもの、あるいは、集光距離Dを算出可能な距離を測定する必要がある。音響センサ10は、レーザ光11aが加工点2に到達したときに発生する衝撃波を検出する。
図3は、集光距離調整部を含めた構成を示す概念的立断面図である。集光距離調整部50は、集光部12の光軸方向の位置を調整する。集光部12と被加工部材1との距離を適切な範囲に維持するために、集光距離調整部50を用いて調整可能に構成されている。この際、予め測定した被加工部材1の形状と集光部12の位置関係から調整距離を予測してもよいし、実測された伝搬距離Dや集光距離Dの結果をフィードバックしてそれぞれが最適な距離となるよう、逐次調整してもよい。
図4は、移動駆動部を含めた構成を示す概念的立断面図である。移動駆動部90は、拘束部91、アーム92、関節93、および動力部95を有する。動力部95は、外部から固定支持されている。関節93は、動力部95により角度が変化する。このため、アーム92の方向が変化し、拘束部91で結合されている水流伝送部5に取り付けられた集光部12および音響センサ10が移動する。この結果、水流伝送部5、音響センサ10および集光部12と、被加工部材1との間隔が変化する。
また、移動駆動部90は、被加工部材1の加工表面において順次移動させるべき加工点2の位置に合わせて、水流伝送部5およびこれに取り付けられた集光部12、音響センサ10等を移動させる。
図5は、移動駆動部の変形例の構成を示す概念的立断面図である。この変形例の場合は、移動駆動部90の動力部95は、被加工部材1に固定されている。本変形例の場合も、移動駆動部90により水流伝送部5および音響センサ10と、被加工部材1との間隔、および加工点2の移動に対応した位置が変化する。なお、動力的には、移動駆動部90により水流伝送部5および音響センサ10と、被加工部材1との間隔を、人力によって調整する機構であってもよい。
次に、以上のように構成された本実施形態に係るレーザ加工装置100の作用について説明する。
被加工部材1の加工点2に照射されたレーザ光11aは、アブレーション現象、すなわち、プラズマの発生とともに被加工部材1の表面の構成物質が爆発的に放出される現象を引き起こす。この結果、加工点2を音源とした衝撃波が発生する。この衝撃波は、加工点2に作用することにより加工点2に圧縮応力を付与する。
発生した衝撃波は、先ず液中で伝搬する。また、液中から気液界面を通じて気中に透過し、気中を伝搬し、音響センサ10に至れば音響センサ10により受信される。
図6は、音響センサの受信波形イメージを示す波形図である。横軸は時間であり、発振周期ごとにその開始点を0としている。縦軸は、受信波形として音響センサが捉えた電圧値である。図中のTiは、時間幅の基準となるタイミングである。
図7は、時間幅演算の基準点の設定を説明する概念的グラフであり、(a)は好ましくない例、(b)は好ましい例を示す。図7の横軸は時間の全体の流れ、縦軸は図6と同様に電圧値である。複数の破線は、それぞれの発信の開始タイミングを示す。また、実線で示すTiは、基準のタイミングを示す。図7(a)では、破線で示すタイミングと実線で示すTiのタイミングの関係が一定ではない。図7(b)では、破線で示すタイミングと実線で示すTiのタイミングの関係が一定であり、基準のタイミングTiはこのような条件を満たす信号とすることが望ましい。
たとえば、10Hzのレーザであれば、1周期である100msの中に少なくとも1回はTiのタイミングが存在し、レーザ発振時刻を0msとすれば、Tiは0ms以上100ms未満の間で選択され、なおかつ、定まった値とすることが望ましい。Tiの信号を得るための信号源としては、レーザ光源11からのQスイッチタイミング、レーザ光11aのパルス繰り返し周波数からの推定した設定信号などを用いることができる。
図6のTeは、衝撃波の到達時刻である。その時刻の決め方としては、例えば信号強度があるしきい値を超えた時刻を採用するしきい値判定、ある波形のピーク時刻を採用するピーク判定、ゼロ点と交わる時刻を採用するゼロクロス法、基準となる波形との相互相関をとる手法などを用いて得ることができる。図6ではピーク判定を用いた場合を示している。
時間幅Twは、時刻Teから時刻Tiを減じた時間幅である。たとえば、Tiを、レーザの発光タイミングに合わせたとすると、得られるTwは、ほぼ、レーザ光が加工点作用してから、音響センサ10に衝撃波が到達するまでの時間を表す。すなわち、衝撃波の伝搬時間となる。ここで、発光タイミングは、たとえば、レーザ光源11への指令信号が発せられるタイミングなどを用いることができる。
図8は、衝撃波の伝搬時間の算出を説明する概念的グラフである。また、図9は、衝撃波の伝搬時間の算出を説明する概念図である。ここで、Tiは、レーザの発光タイミングである場合であるとして以下説明する。
時間幅Twは、図8に示すように、衝撃波が液中を伝搬する時間Tと、衝撃波が気中に出て気中を伝搬する時間Tとの合計である。経験的に、音響センサ10が衝撃波として有意に検知する信号は、加工点2から発して、液中を最短で抜けた後に気中を伝搬してくるものが主体であると考えられる。すなわち、図9において、加工点2から発した衝撃波すなわち衝撃により発生した音波は、水柱の径Rの距離を伝搬して後、気中の距離Lを伝搬し、音響センサ10に到達する。これが、図9の伝搬時間となって現れていると考える。
したがって、液中の伝搬時間Tは、次の式(1)で与えられる。ただし、Vは音波の液中での伝搬速度である。
=R/V …(1)
この結果、Tが次の式(2)により求められ、伝搬距離Dが式(3)により算出できる。ただし、Vは、気中の音波の伝搬速度である。
=T−T …(2)
=L+R=T・V+R …(3)
音響センサ10と、水流伝送部5および集光部12などとの相対的な位置関係は既知であるので、このように、伝搬距離Dがわかれば、加工点2と集光部12との間の距離である集光距離Dあるいは、加工点2とレーザ加工装置100の代表箇所との距離である施工距離Dの算出が可能である。
図10は、第1の実施形態に係るレーザ加工方法の手順を示すブロック図である。
加工点2とレーザ加工装置100との位置関係が既知の場合の、伝搬距離Dを基準距離とする。なお、基準距離を伝搬距離Dではなく、集光距離Dあるいは施工距離Dについての距離としてもよい。まず、この基準距離について基準測定時間幅を取得する(ステップS01)。次に、被加工部材1の照射対象箇所である加工点2にレーザ光11aを照射する(ステップS02)。レーザ光照射ごとに発生する衝撃波の伝搬時間を取得し、伝搬距離Dを算出する(ステップS03)。
次に、伝搬距離Dから、判定対象の集光距離Dおよび施工距離Dを算出し、集光距離Dが適正な範囲か否かを判定する(ステップS04)。集光距離Dが適正な範囲であると判定しなかった場合(ステップS04 NO)には、集光距離調整部50を用いて集光距離Dを修正し(ステップS05)、その上で、ステップS02以降を繰り返す。適正な範囲であると判定した場合(ステップS04 YES)には、照射対象箇所である加工点2について施工が完了した(施工済)と判定する。そして、被加工部材1に設定された複数の施工対象箇所の全個所が施工済か否かを判定する(ステップS06)。施工済みと判定した場合(ステップS06 YES)は、レーザ加工を終了とする。
施工済みではないと判定した場合(ステップS06 NO)には、被加工部材1に設定された複数の施工対象箇所のうち施工済みと判定されていない箇所のいずれかを照射対象個所に設定して、すなわち加工点2を施工済でない箇所に移動して(ステップS07)、その上で、ステップS02以降を繰り返す。
図11は、被加工部材の加工点との距離が変化した場合を示す音響センサの受信波形イメージを示す波形図であり、(a)は変化前の信号、(b)は変化後の信号である。加工点2を移動したことにより、たとえば、レーザ加工装置100と被加工部材1の加工点2との距離、すなわち施工距離Dが大きくなった場合を考える。
この場合、基準となる図11(a)の場合の基準時間幅Twiと比べて、音響センサ10への衝撃波の到達時間がdTwだけ遅れた、すなわち伝搬時間がdTw増加したとする。施工距離が変化しても水柱の径Rはほとんど変化しないため、伝搬時間の増加分dTwは、ほぼ、純粋な気中距離の変化に起因する時間変化分であるとみなせる。したがって、dTwに気中の音波の伝搬速度Vを乗じた値が、伝搬距離の増加分dDとなり、伝搬距離Dは、基準距離Dp0に増加分dDを加えた(Dp0+dD)により算出される。
なお、水柱の径Rのバラつきは、求めようとする伝搬距離D、集光距離Dおよび施工距離Dの測定分解能より小さくなるように制御可能に構成することが望ましい。具体的には、水流源21での脈動の抑制、水流伝送部5に至る経路における旋回流の発生の抑制などにより低減する。
以上のように、本実施形態におけるレーザ加工装置による水流と併用したレーザピーニングでは、安定して加工点と基準位置間の距離の測定が可能となる。
[第2の実施形態]
図12は、第2の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す概念的立断面図である。本実施形態は第1の実施形態の変形である。本実施形態におけるレーザ加工装置100は、光検出部13を有する。
一定周期の繰り返しであっても、レーザの発振には数μs程度のジッタ、すなわち揺らぎ、乱れが存在することがある。光検出器13を用いて実際の発光タイミングを検知し、その検知信号のタイミングをTiとすることにより、伝搬距離Dひいては集光距離Dの測定の精度を向上することができる。
[第3の実施形態]
図13は、第3の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す概念的立断面図である。本実施形態は第1の実施形態の変形である。本実施形態におけるレーザ加工装置100は、2つの音響センサ15a、15bを有する。なお、音響センサの数は、3つ以上でもよい。
図14は、施工距離の測定を説明するための概念的立断面図である。今、加工点2から、衝撃波が発せられ、2つの音響センサ15a、15bに到達する。音響センサ15aへの伝搬時間から算出された加工点2と音響センサ15aの受信部分との距離をD1とする。これから推定できるのは、音響センサ15aの受信部分から半径D1の球面上に加工点2が存在するということである。同様に、音響センサ15bへの伝搬時間から算出された加工点2と音響センサ15bの受信部分との距離をD2とする。これから推定できるのは、音響センサ15bの受信部分から半径D2の球面上に加工点2が存在するということである。
この結果、加工点2は、音響センサ15aの受信部分から半径D1の球面と、音響センサ15bの受信部分から半径D2の球面との交線上に存在することが推定される。この交線上の点は無数に存在するが、この交線が被加工部材1の表面に接する点を、加工点2と推定することができる。交線と被加工部材1の表面が接する状態にはなく、離れている場合は、最も近接している点を加工点2と推定できる。あるいは、交線と被加工部材1の表面が交差している場合は、交線が被加工部材1を貫通する2点の中間点を加工点2と推定することができる。
水流5aの角度が予期せず変化した場合は、通常の算出した伝搬距離Dに基づいて集光距離Dおよび施工距離Dを算出することは、誤った結果をもたらす。複数の音響センサを用いて測定した結果から加工点2の位置を求めることにより、3次元空間内で正確な集光距離Dおよび施工距離Dを算出することができる。
なお、音響センサ10が3つであれば、3次元空間において、交点が1点のみ決まり、精度よく加工点2の位置を特定することができる。
[第4の実施形態]
図15は、第4の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す概念的立断面図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。本第4の実施形態に係るレーザ加工装置100は、音響センサ10に被加工部材1から跳ね返った水しぶきが、音響センサ10の音響感知部10aに掛かることを防止する水しぶき付着防止部60を有する。
水しぶき付着防止部60は、具体的には、図15に示すように保護カバー61を用いることができる。保護カバー61は、音響センサ10に水しぶきが飛来する方向について音響センサ10の音響感知部10aを覆うように形成される。
図16は、第4の実施形態に係るレーザ加工装置の変形例の構成を示す概念的立断面図である。本変形例においては、レーザ加工装置100は、水しぶき付着防止部60として、エアブロア62を有する。エアブロア62は、音響センサ10に水しぶきが飛来する方向に向いて、飛来する水しぶきを吹き飛ばして音響センサ10の音響感知部10aへの水しぶきの付着を防止する。
音響センサ10の音響感知部10aに水しぶきが付着して、音響感知部10aの表面に液膜が生ずると、時間遅れをもたらす要因となる。また、液膜の厚みが変化すれば感度の変化を招く。以上のような構成による本第4の実施形態あるいはその変形におけるレーザ加工装置100では、音響感知部10aへの水しぶきの付着が防止されるので、水しぶきによる感度の変化等の問題が生じない。
[第5の実施形態]
本実施形態は、第1の実施形態の変形である。本第5の実施形態における音響センサ10は、被水影響緩和部70を有する。被水影響緩和部70は、水流5aが被加工部材1に衝突して生ずる水しぶきが音響センサ10の音響感知部にかかることによる音響センサ10の感度の変化を防止するために設けられている。
以下に、被水影響緩和部70の具体的な例を示すが、大別すると、音響感知部の表面状態の処理による場合と、音響感知部に特別な幾何学的を付加する場合とがある。なお、音響感知部の表面状態の処理と特別な幾何学的の付加の両者を組み合わせてもよい。
図17は、音響センサ10が、濡れ性の低い表面処理を施された音響感知部10bを有する場合の構成を示す概念図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。濡れ性の低い表面処理としては、たとえば、表面に疎水性の高い材料(油等)をコーティングする方法、あるいは疎水性の高い表面パターン(ハスの葉表面等の細かい凸が並んだパターン)加工を施す方法などをもちいることができる。このため、音響感知部10bの表面が水しぶきによる水5bに覆われることはなく、感度の変化等の問題が生じない。
図18は、音響センサ10が、外表面に濡れ性の高い表面処理を施された音響感知部10cを有する場合の構成を示す概念図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。濡れ性の向上は、たとえば、表面に親水性の高い材料(酸化チタン等)をコーティングする方法、あるいは疎水性の高い表面パターン加工、もしくは疎水性と親水性の高いパターン加工を交互に施す等といった方法を用いることができる。このため、水しぶきによる水5bが音響感知部10cに到来しても、親水性コーティングにより液膜の厚みが変化しないため音響感知部10cの表面が安定して水5bに覆われ、液膜が生じることで多少の時間遅れが生じたとしても感度の変化等の問題が生じないようにしている。
図19は、音響センサ10が、外表面に全体として凸部の幾何学形状が形成された音響感知部10dを有する構成を示す概念図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。音響感知部10dが、全体として凸状に形成されていることによって、音響感知部10dの表面に水しぶきが来ても、水5bが残らないように形成されている。このため、感度の変化等の問題が生じない。
図20は、音響センサ10が、外表面に複数の凸部を含む幾何学形状が形成された音響感知部10eを有する構成を示す概念図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。音響感知部10eが、複数個所で凸状に形成されていることによって、音響感知部10eの表面に水しぶきが来ても、残留する水5bが僅かであり、感度の変化等が小さく抑えられる。
図21は、音響センサ10が、外表面に全体として凹部の幾何学形状が形成された音響感知部10fを有する構成を示す概念図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。音響感知部10fが、全体として凹状に形成されていることによって、音響感知部10fの表面に安定して水5bが溜まるため、感度の変化等の問題が生じない。
図22は、音響センサ10が、外表面に複数の凹部の幾何学形状が形成された音響感知部10gを有する構成を示す概念図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。音響感知部10gが、複数個所で凹状に形成されていることによって、音響感知部10gの表面に安定して水5bが溜まるため、感度の変化等の問題が生じない。
[第6の実施形態]
図23は、第6の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示すブロック図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。本実施形態に係るレーザ加工装置の音響センサ10は、外部環境影響緩和部80を有する。音響センサ10の動作に影響する外部影響としては、機械的振動、音響的ノイズ、あるいは電気的ノイズ等がある。
外部環境影響緩和部80は、機械的振動抑制部80a、音響的ノイズ低減部80b(図24)、および電気的ノイズ低減部80cを有する。
機械的振動抑制部80aは、音響センサ10と、音響センサ10が取り付けられる水流伝送部5との間に設けられている。機械的振動抑制部80aは、たとえば、ゴム等のダンパ材、もしくはバネ等から構成される。
電気的ノイズ低減部80cは、音響センサ10が受信した信号を伝送するケーブルにシールド処理を施す部分である。なお、電気的ノイズの低減、抑制は、その他、安定化電源等を用いた装置を有する電源安定化措置などにより行うことができる。
図24は、音響センサの構成を示す縦断面図である。音響センサ10は、音響感知部10aである前面板8bと圧電振動子8dと、圧電振動子8dを前後に挟む電極8c、8fと、前面板8bを支持し圧電振動子8dおよび電極8c、8fを収納する筐体8aを有する。また、音響センサ10には、圧電振動子8dおよび電極8c、8fと、筐体8aとの間には、音響的ノイズ低減部80bが設けられている。音響的ノイズ低減部80bは、機械的振動抑制部80aを兼ねて音響センサ10の外部に設けてもよい。
音響的ノイズは、このように、音響センサの内部もしくは外部にダンパを取り付けることで、所望の周波数以外の帯域をカットオフし音響センサの周波数帯域を狭帯域化させる方法がある。
ノイズの除去としては、更には、音響信号に、音響センサ10からの信号回路または演算部30においてフィルタリングを施すことにより、衝撃波と関係しないノイズを低減可能である。このフィルタリングには、バンドパスフィルタ、ハイパスフィルタ、ローパスフィルタ、バンドエリミネーションフィルタ、加算平均、移動平均などがあり、多点で測定した信号を用いた開口合成などの画像化を行ってもよい。
特に、電気ノイズは前述のように、電源の安定化と、シールド処理というハードウエアでの対策が必須だが、ノイズ自体は不規則であるため、回路やプログラム上でのフィルタリングも有効である。
図25は、本実施形態に係るレーザ加工装置の効果を説明するグラフである。横軸は音の周波数、縦軸は音の強度である。実線で示す衝撃波は音響センサ10が信号としてとらえるものであるが、破線で示す音のノイズ(騒音ノイズ)を含んでいる。
この場合、図25の帯域Aは、騒音の中心周波数帯域であり、受信した信号のほとんどが騒音ノイズである。一方、たとえば、周波数が帯域Bの場合、衝撃波の中心周波数帯域に近く、かつ、騒音の強度が低くなっている帯域である。このような、場合、騒音の中心周波数帯域である帯域Aを避け、衝撃波の強度が残っている帯域B近傍に、処理対象の帯域を狭帯域する方法がとれる。衝撃波自体は広帯域な特性をもつため、このような狭域化は十分可能である。
以上のように、ノイズを低減することにより、音響センサ10で受信する信号の精度が向上し、時間幅の評価の精度の向上を図ることができる。
[第7の実施形態]
図26は、第7の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す概念的立断面図である。本実施形態は、第1の実施形態の変形である。ここで、水流伝送部5の先端から音響センサ面10aまでの距離をDsとする。本実施形態に係るレーザ加工装置においては、音響センサ10が、水流伝送部5の内壁面に設置されている。また、音響センサ10のセンサ面は、内壁面に向いている。ただし、音響センサ10の取り付け状態はこれに限定されず、たとえば、次の図27、図28に示すような状態であってもよい。
図27は、音響センサの取り付け状態の第1の変形例を説明する立断面図である。音響センサ10は、水流の流れる方向にセンサ面を向けて設置されている。また、図28は、音響センサの取り付け状態の第2の変形例を説明する立断面図である。音響センサ10は、導波路が確保されるように、水流伝送部5の内壁面の一部を削った部分に設けられている。
図29は、音響の第1の伝達経路を説明する縦断面図である。また、図30は、音響の第2の伝達経路を説明する縦断面図である。音響センサ10への音響伝搬経路は、図29に示すような完全水中と、図30に示すような水流伝送部5までは水中を伝搬し、水流伝送部到達後は水流伝送部5の内壁を表面波として伝搬し、最終的に音響センサ10に到達するものが考えられる。
完全水中伝搬の場合、加工点から音響センサまでの到達に要する時間TWは全てTLであり、伝搬距離Dは次の式(4)で与えられる。
=TL*VL …(4)
Dsは既知であるため、次の式(5)より施工距離Dが計算可能となる。
=D―Ds …(5)
水流伝送部内壁を表面波として伝搬する場合、Twは式(6)で与えられる。
Tw=TL+Ts …(6)
ここで、Tsは表面波の伝搬時間である。ここで、Tsは式(7)で与えられる。
Ts=Ds/Vs …(7)
ここで、Vsは表面波の音速でありDsとともに既知である。その結果、式(8)でTLが求められる。
TL=Tw−Ts …(8)
その結果、式(9)により施工距離Dが得られる。
=TL/VL …(9)
これらにより、本実施形態においても施工距離Dが算出可能である。
図31は、第7の実施形態に係るレーザ加工装置の音響センサの受信波形イメージを示す波形図である。横軸は発振周期ごとにその開始点を0とした時間、縦軸は、受信波形として音響センサが捉えた電圧値である。発信後、第1の衝撃波が到達し、続いて第2の衝撃波が到達する。
第1の衝撃波は、途中から表面波として伝搬する場合に対応し、第2の衝撃波は、完全水中伝搬の場合に対応する。一般に、音響の表面波の伝搬速度の方が水中の音響の伝搬速度より大きいため、第1の衝撃波が先に到達する。
施工距離Dは、前述のように、第1の衝撃波と第2の衝撃波のいずれの場合を用いても、算出可能であるため、第1の衝撃波と第2の衝撃波のいずれの場合を用いてもよい。あるいは、両者を用いて、両者の結果により得られたそれぞれの施工距離Dをたとえば平均することでもよい。
音響センサ10は、指向性があるため、水中あるいは水流伝送部5の表面を伝搬する音響を、感度よく検出するための方法としては、音響センサ10自体の形状を調整することが考えられる。しかしながら、音響センサ10の設置位置や姿勢の変更の都度、音響センサ10の形状を変更することは現実的ではない。このため、音響センサ10と水流伝送部5内の水との間に音響シューを介在させて、音響センサ10への音響と伝搬性を調整可能としている。
音響シューの材料としては、加工性が良く、音響伝搬上は、音速が水に近く、また、密度が金属等に比べて低いものが望ましく、たとえば、アクリルを用いることができる。
図32ないし図43は、音響シューを用いた場合の設置状態を示す。
図32は、音響シューを、水平方向を軸とする円柱形状とした場合の設置状態を示す図33のXXXII−XXXII矢視立断面図であり、図33は、平断面図である。音響シュー101aは、水流伝送部5の流路断面に範囲は、除かれた形状となっている。音響シュー101aを水流伝送部の内壁に沿う円柱形状とした場合、水流に対しての外乱となるのを抑制することができる。
図34は、音響シューを平板形状とした場合の設置状態を示す図35のXXXIV−XXXIV矢視立断面図であり、図35は、平断面図である。音響シュー101bを平板形状(円板形状)とした場合、音響シュー101がΦ軸で回転してしまったときでも外形は維持され、感度の安定性が保たれる。
図36は、音響シューをテーパ形状とした場合の設置状態を示す図37のXXXVI−XXXVI矢視立断面図であり、図37は、平断面図である。音響シュー101cをテーパ形状とした場合、加工点側に下端面を向けることで、得られる衝撃波の強度を向上させることができる。
図38は、音響シューをコーン形状とした場合の設置状態を示す図39のXXXVIII−XXXVIII矢視立断面図であり、図39は、平断面図である。音響シュー101dをコーン形状とした場合、平面形状の場合の効果と、テーパ形状の場合の効果との両方の効果が得られる。
図40は、音響シューを回転半楕円体形状とした場合の設置状態を示す図41のXL−XL矢視立断面図であり、図41は、平断面図である。音響シュー101eを回転半楕円体形状とした場合、コーン形状の場合と同様の効果が期待できる。
図42は、傾く音響センサ10を用いた場合の設置状態を示す図43のXLII−XLII矢視立断面図であり、図43は、平断面図である。音響センサ10を、音響シュー101f中で傾けることにより、感度向上が期待できる。また、この配置を、図32ないし図41の場合とそれぞれ組合せて使用することでもよい。
[第8の実施形態]
図44は、第8の実施形態に係るレーザ加工装置の構成を示す概念的立断面図である。また、図45は、第8の実施形態に係るレーザ加工装置の変形例の構成を示す概念的立断面図である。
本実施形態および変形例は、第1の実施形態の変形である。これらの実施形態においては、水流伝送部5への給水は、1つ以上の方向から流入する管の中の水流によって賄われる。たとえば、2つの方向から合流させる構成とすると図45に示す変形例となる。ここで、管は、それぞれ可撓性を有し、たとえばホース124である。この結果、図44および図45で表示している集光部12および水流伝送部5は一体で移動可能となる。
水流伝送部5の内部は、水流を受ける筒状のバッファ層121と、バッファ層121より口径の小さな筒状の射出層122が、テーパ部123を介して連続的につながっており、その中をレーザが伝送される。
2つ以上の方向から給水する場合、バッファ層121においては、それぞれの方向から流入するホース124内の水流がホース合流部124aで合流する。それぞれのホース124は、たとえば、図44および図45に示すように、水流伝送部5にノズル5cを設け、ノズル5cに接続し、図示しない結束バンドで締め付けることでよい。なお、図44および図45では、ノズル5cの取り付け角度が、射出層122からの流出方向に対して約60度傾いている例を示しているが、より小さな角度すなわち射出層122からの流出方向とノズル5cの流入方向がより近い方向でもよい。あるいは、より大きくたとえば、90度の場合であってもよい。
上述したとおり、給水ルートすなわちホース124の本数は、1本に限る必要はなく、2本以上でもよい。また給水ルートすなわちホース124の径や、その内部の流量はそれぞれのルートで互いに揃っていても不揃いであってもよい。
射出層122の先端から流出して被加工部材1に向かう水流の内部に空気が取り込まれて水流の径(水柱の径R)が広がると水流内のレーザ光の透過性に影響が出る虞がある。このため、射出層122から流出する水流が広がらないようにすることで射出層122の先端から被加工部材1までの距離を大きく取ることが可能となる。このように射出層122の先端から流出した水流の径(水柱の径R)の広がりを抑制するために、バッファ層121内には、整流子126を設けてもよい。
整流子126は、ホース合流部124aにおける乱れた水流を整流する。整流子126は、水が被加工部材1に当たった後に激しく飛散することを抑制する作用も奏することができる。整流子126の構成については、図46で説明する。
水流伝送部5の筒状のバッファ層121の上流側の端部には、レーザ光を透過する円板状の気水分離窓125が、設けられており、水流伝送部5内の水と外気との境界の一部を構成する。集光部12は、気水分離窓125の外側すなわち外気側に設けられ、レーザ光は、集光部12を通った後に気水分離窓125を透過し、さらに整流子126を通過して加工点2へ伝送される。
気水分離窓125の内側すなわち水側には、Oリング125bが設けられ、気水分離窓125の外側すなわち外気側には、中央部分に開口が形成された押さえ板125aが設けられており、押さえ板125aでOリング125bを圧縮することにより気水分離窓125の水密性が確保されている。
音響センサ10は、図44および図45に示すように、水流伝送部5の外側に設置されている。
図46は、レーザ加工装置の整流子の構成を示す概念的斜視図である。整流子126は、円筒状の整流筒126a、および板状の4枚の整流板126bを有する。整流板126bは、整流筒126aの外表面にその1辺が取り付けられており、整流筒126aの径方向外側に拡がり軸方向に延びている。整流板126bは、整流筒126aよりも上流側に張り出している。整流筒126bの内径は、レーザ光が通過するように、レーザ光の外径よりも大きな内径とする。
図46の2点鎖線で示した2つの円121a、121bは、それぞれバッファ層121の外縁の一部であり、円121aが円121bの上流側に当たる。円121aと円121bを含む円筒状の曲面と、整流筒126aおよび4枚の整流板126bによって、バッファ層121内は、整流筒126a内の流路とその外側の環状部分で整流板126bにより分割された4つの流路とに分割される。なお、整流板126bの枚数は4枚に限らず、3枚、あるいは5枚以上でもよい。
このように、水流伝送部5の軸方向に沿って分割された流路を形成することによって、旋回流を抑制するなど、流路を整えることができる。
なお、整流板126bは、整流筒126aの径方向外側に拡がり軸方向に延びている場合を例にとって説明したが、整流効果が向上するのであれば、径方向に対して角度をもって取り付けでもよいし、あるいは、軸方向に対して角度をもって取り付けられていてもよいし、これらの両方でもよい。あるいは、水流伝送部5の内面に沿って整流羽を設けてもよい。
以上のように、集光部12および水流伝送部5は一体で移動可能となり、また、加工点2に、整流された水流を供給することができる。
図47は、第8の実施形態に係るレーザ加工装置の別の変形例の構成を示す概念的立断面図である。図47に示すように、音響センサ10は、水流伝送部5の内側に設置してもよい。このように、音響センサ10を水流伝送部5の内側に設置する場合は、図47のように整流子126の上流に設置してもよいし、乱流の影響を回避するため、バッファ層121よりも下流に設置した方がよい場合もある。
[その他の実施形態]
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。
また、各実施形態の特徴を組み合わせてもよい。さらに、これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…被加工部材、2…加工点、4…プラズマ、5…水流伝送部、5a…水流、5b…水、5c…ノズル、6…液体、8a…筐体、8b…前面板、8c…電極、8d…圧電振動子、8f…電極、10…音響センサ、10a、10b、10c、10d、10e、10f、10g…音響感知部、11…レーザ光源、11a…レーザ光、12…集光部、13…光検出部、15a、15b…音響センサ、21…水流源、26…音響信号移送部、30…演算部、31…時間幅取得部、32…距離算出部、40…制御部、50…集光距離調整部、60…水しぶき付着防止部、61…保護カバー、62…エアブロア、70…被水影響緩和部、80…外部環境影響緩和部、80a…機械的振動抑制部、80b…音響的ノイズ低減部、80c…電気的ノイズ低減部、90…移動駆動部、91…拘束部、92…アーム、93…関節、95…動力部、100…レーザ加工装置(レーザ光照射装置)、101a、101b、101c、101d、101e、101f…音響シュー、121…バッファ層、122…射出層、123…テーパ部、124…ホース、124a…ホース合流部、125…気水分離窓、125a…押さえ板、125b…Oリング、126…整流子、126a…整流筒、126b…整流板

Claims (9)

  1. レーザ光を発するレーザ光源と、
    表面硬化処理の対象とする被加工部材に前記レーザ光を集光する集光部と、
    前記被加工部材の加工表面に水流を供給する水流伝送部と、
    前記水流伝送部の内壁面に設けられ、前記加工表面からの音響を受信する音響センサと、
    基準となるタイミングから前記音響センサが音響を受信するまでの測定時間幅を取得する時間幅取得部と、
    前記測定時間幅に基づいて、前記水流伝送部および前記集光部の少なくともいずれかから前記加工表面までの距離を算出する距離算出部と、
    を備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記レーザ光を検出する光検出部をさらに備え、
    前記時間幅取得部は、前記光検出部からの信号を前記測定時間幅の取得のために用いることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記距離算出部は、前記時間取得部が取得した前記測定時間幅と、前記集光部と前記加工表面との距離が所定の基準距離のときの前記基準となるタイミングから前記音響センサが音響を受信するタイミングまでの基準測定時間幅との差に基づいて前記集光部から前記加工表面までの距離を算出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記音響センサは音響感知部を備え、当該音響感知部が前記水流伝送部の内部を流れる前記水流に向けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記水流伝送部は、複数の管から水流を受け入れ可能に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記水流伝送部は、前記水流を整流する整流子を有することを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載のレーザ加工装置。
  7. 既知の基準距離にレーザ光照射装置によりレーザ光照射を行ってから当該レーザ光照射により発生する音響を受信するまでの基準測定時間幅を取得する基準測定ステップと、
    施工対象の複数の施工対象箇所のうちのいずれか1つを照射対象箇所に設定して前記レーザ光照射装置により前記レーザ光照射を行うとともに、前記水流伝送部の内壁面に設けられた音響センサが、当該レーザ光照射から当該レーザ光照射により発生する前記音響を受信するまでの測定時間幅を取得する照射ステップと、
    前記基準距離、および前記照射ステップにおいて取得した測定時間幅と前記基準測定時間幅との差に基づいて前記レーザ光照射装置と前記照射対象箇所との距離を算出する距離算出ステップと、
    を有することを特徴とするレーザ加工方法。
  8. 前記距離算出ステップにおいて算出した前記距離が適正か否かを判定する距離判定ステップと、
    前記距離判定ステップで適正と判定されない場合に、前記距離を修正の上前記照射ステップに戻る距離修正ステップと、
    前記距離修正ステップで適正と判定された場合に前記照射ステップで前記レーザ光照射が行なわれた前記照射対象箇所に対応する前記施工対象箇所を施工済みと判定し、かつ前記施工対象箇所の全箇所が施工済みか否かを判定する施工判定ステップと、
    前記施工判定ステップで前記全箇所が施工済みと判定されない場合に、前記施工対象箇所のうち施工済みと判定されていない箇所のいずれかを前記照射対象箇所に設定して、前記照射ステップに戻る移動ステップと、
    をさらに有することを特徴とする請求項7に記載のレーザ加工方法。
  9. 時間幅取得部が、既知の基準距離についてレーザ光照射装置によるレーザ光照射から当該レーザ光照射により発生する音響を水流伝送部の内壁面に設けられた音響センサが受信するまでの基準測定時間幅を取得する基準測定ステップと、
    前記レーザ光照射装置によりレーザ光照射を行い前記時間幅取得部が測定時間幅を取得する照射ステップと、
    前記基準距離、および前記照射ステップにおいて取得した測定時間幅と前記基準測定時間幅との差に基づいて前記レーザ光照射装置と前記レーザ光照射の照射点との距離を算出する距離算出ステップと、
    を有することを特徴とする距離測定方法。
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