以下、本発明の実施の形態に係る建設機械として、ホイールローダを例に挙げて、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1ないし図9は、本発明の第1の実施の形態を示している。図1において、1は建設機械としてのホイールローダで、該ホイールローダ1は、後述する前部車体2、作業装置5、後部車体6等により構成され、例えば土砂の掘起し作業、掬上げ作業、運搬作業等に好適に用いられるものである。
2はホイールローダ1の前側に配置された前部車体で、該前部車体2は、前フレーム3と、この前フレーム3の左,右両側に回転可能に設けられた左,右の前輪4(左側のみ図示)とにより大略構成されている。そして、左,右の前輪4は、例えば後述するエンジン12の駆動力がトルクコンバータ(図示せず)、トランスミッション13およびアクスル(図示せず)等を介して回転駆動される構成となっている。
5は前部車体2の前部側に俯仰動可能に設けられた作業装置で、該作業装置5は、前フレーム3に俯仰動可能に取付けられたリフトアーム5A,5Aと、該リフトアーム5A,5Aを上,下方向に傾動する油圧シリンダからなるリフトアームシリンダ(図示せず)と、各リフトアーム5Aの先端側に回動可能に取付けられたローダバケット5Bと、該ローダバケット5Bを駆動する油圧シリンダからなるバケットシリンダ5Cとにより大略構成され、例えば土砂の掘起し作業、掬上げ作業、運搬作業等を行うものである。
6は前部車体2の後側に左,右方向に屈曲可能に連結された後部車体で、該後部車体6は、後述の後フレーム7、左,右の後輪10、キャブ11、外装カバー32等により構成されている。
7は後部車体6のベースとなる後フレームで、該後フレーム7は、図4に示すように、全体として前,後方向に延びる長方形の枠状に形成され、強固な支持構造体をなしている。ここで、後フレーム7は、左,右方向に一定の間隔をもって対面しつつ前,後方向に延びる左側板7A、右側板7Bと、これら左,右の側板7A,7Bの前端部間を連結し上,下方向で対面する複数の前側連結板7Cと、左,右の側板7A,7Bの後端部間を連結する後側連結板7Dとにより大略構成されている。
そして、後フレーム7の各前側連結板7Cは、前フレーム3の後部側に左,右方向に屈曲可能にピン結合される構成となっている。これにより、ホイールローダ1は、前部車体2と後部車体6とを左,右方向に屈曲させることによって操舵を行う、アーティキュレート式の作業車両として構成されている。
8は後フレーム7に設けられたエンジン支持部材で、該各エンジン支持部材8は、後フレーム7を構成する左,右の側板7A,7Bの内側面に、前,後に離間して2個ずつ(合計4個)固着されている。そして、これら各エンジン支持部材8は、後述するエンジン12を支持するものである。
9は各エンジン支持部材8よりも後側に位置して後フレーム7の左,右の側板7A,7Bの上面に溶接等により固着された支持枠体取付部材で、該支持枠体取付部材9は、略長方形状の板材からなり、長手方向に離間した3箇所に上,下方向に貫通する貫通孔9Aが設けられている。そして、支持枠体取付部材9は、後述する支持枠体19が取付けられるものである。
10は後フレーム7の左,右両側に回転可能に設けられた左,右の後輪で、これら左,右の後輪10は、例えば後述するエンジン12の駆動力がトルクコンバータ、トランスミッション13およびアクスル等を介して回転駆動される構成となっている。従って、ホイールローダ1は、左,右の前輪4と左,右の後輪10とが4輪駆動されることにより、作業現場等を走行する構成となっている。
11は後部車体6の前部側に設けられたキャブで、該キャブ11は、後フレーム7の前端部上側に搭載されている。そして、キャブ11は、オペレータが乗降する運転室を画成するもので、その内部には、運転席、ステアリングハンドル、走行用ペダル、作業用レバー等(いずれも図示せず)が配設されている。
12は後フレーム7に搭載されたエンジンで、該エンジン12は、後フレーム7に沿って前,後方向に延びる縦置き状態に配置されている。ここで、エンジン12は、後フレーム7の左,右の側板7A,7Bに固着された各エンジン支持部材8上に、防振ゴム(図示せず)を介して支持されている。そして、エンジン12の前端側には、トランスミッション13を介して油圧ポンプ(図示せず)が取付けられ、この油圧ポンプは、エンジン12によって駆動されることにより、作動油タンク(図示せず)に貯溜された作動油をホイールローダ1に搭載されたバケットシリンダ5C等の各油圧アクチュエータに供給するものである。
14はエンジン12の後側に配設された冷却ファンを示し、該冷却ファン14は、後述する熱交換装置18と対面して配置され、熱交換装置18に冷却風Fを供給するものである。ここで、冷却ファン14は、例えば油圧モータからなるファンモータ14Aによって駆動されることにより、後フレーム7と後述する外装カバー32とにより形成された機器収容室R内に外気を吸込む吸込み式ファンとして形成され、機器収容室R内に吸込んだ外気を冷却風Fとして後述の熱交換装置18に供給することにより、該熱交換装置18を冷却するものである。
また、冷却ファン14の外周には、冷却風Fの流通を妨げないように網目状に形成されたファンガード15が設けられている。ファンガード15は、冷却ファン14への巻き込みを防止するためのものである。
16は冷却ファン14を取囲むシュラウドで、該シュラウド16は、後述する熱交換装置18と冷却ファン14との間に設けられている。ここで、シュラウド16は、図2および図3等に示すように、後述する熱交換装置18を構成する支持枠体19のシュラウド取付部材23にボルト17により取付けられ、支持枠体19の前方に突出することにより冷却ファン14を外周側から取囲む箱状に形成されている。
これにより、冷却ファン14によって機器収容室R内に外部から供給された冷却風Fは、シュラウド16を通じてエンジン12側に排出される間に、後述する熱交換装置18のラジエータ27、オイルクーラ28、インタクーラ29やトルコンクーラ30およびエアコンコンデンサ31に供給される。これにより、熱交換装置18に大量の冷却風Fを導くことができ、該熱交換装置18の冷却を促進できる構成となっている。
18は後フレーム7の後部側に取付けられた熱交換装置を示している。該熱交換装置18は、加熱されたエンジン冷却水や作動油等の流体を冷却するもので、後述する支持枠体19と、第1の熱交換器26と、トルコンクーラ30とにより構成されている。
19は上,下方向に立上った状態で後フレーム7の支持枠体取付部材9に取付けられた枠状の支持枠体を示し、該支持枠体19には、その枠体内に後述するラジエータ27、オイルクーラ28、インタクーラ29が取付けられる共に、前面側に後述する冷却ファン14、後面側に後述するトルコンクーラ30、エアコンコンデンサ31が取付けられるものである。そして、支持枠体19は、後述する枠状の支持枠本体20と、支持枠体マウント部材21と、シュラウド取付部材23と、トルコンクーラ取付部材24と、開閉カバー取付部材25とにより大略構成されている。
20は支持枠体19のベースとなる支持枠本体を示し、該支持枠本体20は、図6に示すように、略長方形状で中央部が開口した枠板20Aと、該枠板20Aの左,右方向両端から前側(冷却風Fの流れ方向の下流側)に向けて略90度屈曲して延び、左,右方向で互いに対面する左縦板20B、右縦板20Cと、これら左,右の縦板20B,20Cの下端部間を連結する下板20DとによりU字状の枠体として形成されている。
支持枠本体20の上面側は、後述するラジエータ27、オイルクーラ28、インタクーラ29を支持枠本体20内に組付けるときに挿入することができるように開口している。また、枠板20Aの上側には、後述する開閉カバー取付部材25が設けられ、左縦板20Bの外側面20B1および右縦板20Cの外側面20C1には、後述する支持枠体マウント部材21と、シュラウド取付部材23と、トルコンクーラ取付部材24とが設けられている。
21は支持枠本体20の左縦板20Bと右縦板20Cの下部側で前,後方向に延びるように設けられた一対の支持枠体マウント部材を示している。各支持枠体マウント部材21は、左縦板20Bの外側面20B1および右縦板20Cの外側面20C1に溶接等により固着される固着部21Aと、該固着部21Aの上端側から左,右方向外側に向けて屈曲する屈曲部21BとによりL字状の板材として形成されている。また、屈曲部21Bには、前,後方向に離間した3箇所に上,下方向に貫通する挿通孔21Cが設けられている。
そして、支持枠体19を後フレーム7の左側板7Aと右側板7Bとの間に配置した状態で屈曲部21Bを支持枠体取付部材9上に載置し、屈曲部21Bの挿通孔21Cと支持枠体取付部材9の貫通孔9Aにボルト22を螺着することにより、支持枠体19は、後フレーム7に取付けられる構成となっている。
23は支持枠本体20の左縦板20Bと右縦板20Cの前部側(冷却風Fの流れ方向の下流側)で上,下方向に延びるように設けられた一対のシュラウド取付部材を示している。各シュラウド取付部材23は、左縦板20Bの外側面20B1および右縦板20Cの外側面20C1に溶接等により固着される固着部23Aと、該固着部23Aの前端側から左,右方向外側に向けて屈曲する屈曲部23BとによりL字状の板材として形成されている。また、屈曲部23Bには、上,下方向に離間した3箇所に前,後方向に貫通する挿通孔23Cが設けられている。挿通孔23Cは、シュラウド取付部材23にシュラウド16を取付けるときにボルト17が挿通するものである。
24は支持枠本体20の左縦板20Bと右縦板20Cの後部側(冷却風Fの流れ方向の上流側)の上側部位に設けられた一対のトルクコンバータクーラ取付部材(トルコンクーラ取付部材)を示している。各トルコンクーラ取付部材24は、中央部が開口した略長方形状の枠体を屈曲することにより、左縦板20Bの外側面20B1および右縦板20Cの外側面20C1に溶接等により固着される固着部24Aと、該固着部24Aの後端側から左,右方向外側に向けて屈曲する屈曲部24BとによりL字状の板材として形成されている。また、屈曲部24Bには、上,下方向に離間した2箇所に前,後方向に貫通する挿通孔24Cが設けられている。
ここで、図2に示すように、トルコンクーラ取付部材24の固着部24Aは、支持枠本体20の枠板20Aに平行な垂直面から角度αだけ傾けた状態で、支持枠本体20の左縦板20Bと右縦板20Cに固着され、固着部24Aの後側は、左縦板20Bの後端と右縦板20Cの後端から後側(冷却風Fの流れ方向の上流側)に向けて突出している。トルコンクーラ取付部材24の傾きαは、例えば1度から45度、好ましくは、1度から5度に設定されている。これにより、後述するトルコンクーラ30をトルコンクーラ取付部材24に取付けたときに、トルコンクーラ30は、支持枠本体20内に取付けられた後述する第1の熱交換器26の上側部位で、第1の熱交換器26に対して上,下方向で傾斜し、第1の熱交換器26と水平方向に隙間Sをもって対面した状態に配置されることになる。
25は支持枠本体20の枠板20Aの上端側に設けられた開閉カバー取付部材を示している。該開閉カバー取付部材25は、枠板20Aから後側に向けて突出した突出板25Aと、該突出板25Aの上面で枠板20Aの左,右方向両側に設けられた一対の回動支持部25Bと、突出板25Aの上面で枠板20Aの左,右方向中央部に設けられた支持枠体側ダンパ取付部25Cとにより大略構成されている。
枠板20Aの左,右方向両側に設けられた一対の回動支持部25Bには、後述する開閉カバー33が上,下方向に回動可能に取付けられる構成となっている。一方、支持枠体側ダンパ取付部25Cには、後述するダンパ34の一端側が回動可能に取付けられる構成となっている。
26は支持枠体19の支持枠本体20内に取付けられた第1の熱交換器を示し、該第1の熱交換器26は、冷却ファン14に対面している。そして、第1の熱交換器26は、後述するラジエータ27と、オイルクーラ28と、インタクーラ29とにより構成されている。
27は支持枠本体20内の左側に配設されたラジエータを示し、該ラジエータ27は、冷却ファン14と対面している。そして、ラジエータ27は、エンジン12用の冷却水(エンジン冷却水)が流通する放熱部27Aを有し、加熱されたエンジン冷却水の熱を放熱部27Aによって空気中に放熱することにより、エンジン冷却水を冷却するものである。
28は支持枠本体20内でラジエータ27の右側に隣接して配設されたオイルクーラで、該オイルクーラ28は、冷却ファン14と対面している。そして、オイルクーラ28は、ホイールローダ1に搭載されたバケットシリンダ5C等の各油圧アクチュエータからの戻り油が流通する放熱部28Aを有し、各油圧アクチュエータからの戻り油の熱を放熱部28Aで空気中に放熱することにより、作動油タンク(図示せず)内に戻る作動油を冷却するものである。
29は支持枠本体20内でオイルクーラ28の右側に隣接して配設されたインタクーラで、該インタクーラ29は、冷却ファン14と対面している。そして、インタクーラ29は、ターボ過給機(図示せず)によって吸入した吸入空気を放熱部29Aで冷却するものである。
図2および図8に示すように、ラジエータ27とオイルクーラ28とインタクーラ29は、支持枠本体20の枠体内で左,右方向に並んで配設されている。即ち、ラジエータ27とオイルクーラ28とインタクーラ29は、冷却風Fの流れ方向に対して並列に配置されている。そして、ラジエータ27とオイルクーラ28とインタクーラ29とにより構成される第1の熱交換器26よりも冷却風Fの流れ方向の上流側には、後述するトルコンクーラ30とエアコンコンデンサ31とが配設されている。
30は第1の熱交換器26と前,後方向で直列に配置される第2の熱交換器としてのトルクコンバータクーラ(トルコンクーラ)を示している。該トルコンクーラ30は、例えばトルクコンバータの作動流体およびトランスミッション13の潤滑油が流通する放熱部30Aを有し、この放熱部30Aによってトルクコンバータの作動流体およびトランスミッション13の潤滑油の熱を空気中に放熱するものである。
ここで、トルコンクーラ30は、支持枠体19を構成するトルコンクーラ取付部材24に取付けられることにより、第1の熱交換器26を構成するラジエータ27、オイルクーラ28、インタクーラ29よりも冷却風Fの流れ方向の上流側で第1の熱交換器26の上側部位に配置されるものである。この場合、トルコンクーラ30は、トルコンクーラ取付部材24が支持枠本体20の枠板20Aに対して角度αだけ傾いているので、上端側が第1の熱交換器26の上端側に近接すると共に、下端側が第1の熱交換器26から離れた状態で第1の熱交換器26に対して斜め下向きに傾斜している。これにより、第1の熱交換器26とトルコンクーラ30との間は、トルコンクーラ30の上側から下側に向けて徐々に広がる隙間Sが形成されている。この隙間Sは、エアブロア等の清掃道具(図示せず)を挿入することができる大きさを有している。
この場合、冷却風Fの流れ方向に対し、第1の熱交換器26の上流側に第1の熱交換器26と直列にトルコンクーラ30が配置されるので、トルコンクーラ30は、第1の熱交換器26に対して冷却風Fの流れの抵抗になる。そうすると、冷却ファン14によってトルコンクーラ30に対面する後述の開閉カバー33の供給口33Eから導かれる冷却風Fは流れ抵抗の少ない隙間S側に流れて、トルコンクーラ30を経ずに隙間Sから直接第1の熱交換器26に導かれる虞がある。
このため、本実施の形態では、冷却風Fが隙間S側へと流れて直接第1の熱交換器26に流れてしまう経路を遮断する後述の導風板36を設けている。これにより、トルコンクーラ30と導風板36の基端側(当接部36A側)との間に位置する後述の開閉カバー33の供給口33Eから供給された冷却風Fは、導風板36によって強制的にトルコンクーラ30へと導かれる構成となっている。
31はトルコンクーラ30の下側で第1の熱交換器26と前,後方向で直列に配置されたエアコンコンデンサを示している。該エアコンコンデンサ31は、例えばキャブ11内の室内機から供給される気化した冷媒が流通する放熱部31Aを有し、この放熱部31Aによって冷媒の熱を放出(冷却)して液体に戻すものである。
エアコンコンデンサ31は、第1の熱交換器26を構成するラジエータ27、オイルクーラ28、インタクーラ29よりも冷却風Fの流れ方向の上流側で第1の熱交換器26の下側部位に配置されるものである。そして、エアコンコンデンサ31は、その上端側がヒンジ部材31Bにより支持枠本体20に取付けられ、ヒンジ部材31Bを回動支点として、上,下方向に回動することができるように構成されている。
このヒンジ部材31Bを回動支点として、エアコンコンデンサ31を上側に向けて回動することにより、ラジエータ27の放熱部27A、オイルクーラ28の放熱部28A、インタクーラ29の放熱部29Aを開放することができる。これにより、エアブロア等の清掃道具(図示せず)を用いて、ラジエータ27の放熱部27A、オイルクーラ28の放熱部28A、インタクーラ29の放熱部29Aを清掃することができる構成となっている。
32はキャブ11の後側に位置して後フレーム7上に設けられた外装カバーを示している。該外装カバー32は、後フレーム7に搭載されたエンジン12、トランスミッション13、冷却ファン14、熱交換装置18等を含む搭載機器を覆って設けられ、内部に当該搭載機器を収容する機器収容室Rを形成するものである。ここで、外装カバー32は、図1および図2等に示すように、上面部32A、左側面部32B、右側面部32Cにより有蓋な枠状に形成され、その後部側には、熱交換装置18を後側から覆う後述する開閉カバー33が設けられている。
33は外装カバー32の後部側に設けられた開閉カバーを示している。該開閉カバー33は、その上端側が開閉カバー取付部材25の回動支持部25Bにヒンジ部材33Aを介して回動可能に取付けられている。また、開閉カバー33の内面33Bの中央部近傍には、ダンパ34の他端側が回動可能に取付けられる開閉カバー側ダンパ取付部33Cが設けられている。そして、開閉カバー33は、ヒンジ部材33Aを回動支点として、上,下方向に回動することができる。この場合、開閉カバー取付部材25の支持枠体側ダンパ取付部25Cと開閉カバー33の開閉カバー側ダンパ取付部33Cとの間には、ダンパ34が取付けられ、このダンパ34により、開閉カバー33を開状態に維持して熱交換装置18等の清掃やメンテナンス等を行うことができる構成となっている。
開閉カバー33には、開閉カバー33の内面33Bと外面33Dとを貫通し、冷却風Fを熱交換装置18に供給する供給口33Eが設けられている。図7に示すように、供給口33Eは、上,下方向および左,右方向に連なって複数個設けられており、これにより、熱交換装置18に充分な冷却風Fを供給することができるようになっている。
35は開閉カバー33の内面33Bのうちトルコンクーラ30の下端よりも下側で左,右方向の両端側に設けられた一対の導風板取付部を示している。該導風板取付部35は、後述する導風板36を取付けるものである。導風板取付部35は、開閉カバー33の内面33Bに溶接等により固着された固着部35Aと、該固着部35Aの端部からトルコンクーラ30の下端部に向けて突出した突出部35Bとにより断面L字状の板材として形成されている。
次に、開閉カバー33に取付けられた本実施の形態による導風板36について説明する。
36はトルコンクーラ30と開閉カバー33との間に設けられた導風板を示し、該導風板36は、開閉カバー33の供給口33Eから供給された冷却風Fの一部をトルコンクーラ30へと導くものである。導風板36は、導風板取付部35の固着部35Aに当接する当接部36Aと、該当接部36Aの端部からトルコンクーラ30の下端部に向けて屈曲する折曲部36Bとにより断面L字状の板材として形成されている。
導風板36には、折曲部36Bの左,右方向の両端側で当接部36A側に、厚さ方向に貫通する4個の貫通孔36Cが穿設されている。導風板36は、この貫通孔36Cにボルト37を挿通して、開閉カバー33の内面33Bに設けられた導風板取付部35に螺着することにより、開閉カバー33の内面33Bに取付けられる構成となっている。
ここで、導風板36の左,右方向の幅寸法は、トルコンクーラ30の左,右方向の幅寸法とほぼ同寸法に形成され、導風板36の前,後方向の長さ寸法は、開閉カバー33を閉じたときに、導風板36の折曲部36Bの先端36B1が、トルコンクーラ30の下端部に当接ないし近接するように形成されている。
即ち、導風板36は、基端側(当接部36A側)をトルコンクーラ30よりも下側に位置して開閉カバー33の内面33Bに設けられた導風板取付部35に取付け、先端36B1側をトルコンクーラ30の下端側に当接ないし近接して配置している。そして、導風板36は、開閉カバー33を閉じた状態で開閉カバー33からトルコンクーラ30に向けて上向きに傾斜する構成となっている。このように、導風板36の当接部36A側をトルコンクーラ30よりも下側に位置することで、トルコンクーラ30の放熱部30Aは、導風板36によって遮られることなく大きく開放することができるので、冷却風Fをトルコンクーラ30に充分に導くことができ、冷却性能の向上を図ることができる。また、導風板36の折曲部36Bの先端36B1の左,右方向の中央部には、開閉カバー33を閉じたときに、ダンパ34が侵入する切欠き部36Dが設けられている。
38は導風板36の折曲部36Bの先端36B1に設けられたリップ部材を示している。該リップ部材38は、例えば可撓性を有するゴムや樹脂等の材料から形成され、導風板36の折曲部36Bの先端36B1を覆うようにして取付けられている。リップ部材38は、開閉カバー33を閉じたときに、導風板36の先端36B1がトルコンクーラ30に接触して破損、損傷するのを抑制すると共に、トルコンクーラ30との間に隙間が生じないようにトルコンクーラ30に密着するものである。
ここで、例えばリップ部材38を設けていない場合には、開閉カバー33を閉じたときの導風板36の先端36B1とトルコンクーラ30との当接位置を正確(厳密)に設定する必要がある。しかし、導風板36の先端36B1に可撓性のリップ部材38を設けることにより、開閉カバー33を閉じたときにリップ部材38がトルコンクーラ30と接触したとしてもリップ部材38は撓むので、開閉カバー33を閉じたときの導風板36の先端36B1の位置を正確に設定する必要がなくなる。従って、リップ部材38は、トルコンクーラ30のどこに当接させてもよく、比較的位置が出しやすい平面部(トルコンクーラ30の下端側)に当接させることができる。
また、リップ部材38の撓みを利用して、導風板36の先端36B1とトルコンクーラ30とを密着させることができるため、導風板36の先端36B1とトルコンクーラ30との間に隙間ができるのを抑制することにより、冷却風Fを確実にトルコンクーラ30へと導くことができる。
本実施の形態によるホイールローダ1は、上述の如き構成を有するもので、このホイールローダ1は、エンジン12の駆動力がトルクコンバータ(図示せず)、トランスミッション13、およびアクスル(図示せず)等を介して前輪4および後輪10を回転駆動する構成となっている。また、エンジン12によって油圧ポンプ(図示せず)を駆動し、作業装置5のバケットシリンダ5C等に圧油を供給してローダバケット5Bを駆動することにより、例えば土砂の掘起し作業、掬上げ作業、運搬作業等を行う。
ここで、ホイールローダ1の作動時には、冷却ファン14がファンモータ14Aによって回転駆動されることにより、開閉カバー33の供給口33Eを通じて機器収容室R内に外気が吸込まれる。そして、機器収容室R内に吸込まれた外気は、冷却風Fとなって熱交換装置18のトルコンクーラ30、エアコンコンデンサ31を通過した後、ラジエータ27、オイルクーラ28、インタクーラ29を冷却して、シュラウド16、冷却ファン14を通じてエンジン12側へと排出される。
このとき、作業現場で舞った土砂等の粉塵が、冷却風Fと共に熱交換装置18に向けて吸込まれることにより、熱交換装置18を構成するラジエータ27、オイルクーラ28、インタクーラ29、トルコンクーラ30、エアコンコンデンサ31がその粉塵により目詰まりする虞がある。
これらラジエータ27等が目詰まりすると冷却風Fを充分に供給することができず、オーバーヒート等を起こす虞があるため、ラジエータ27、オイルクーラ28、インタクーラ29、トルコンクーラ30、エアコンコンデンサ31は、定期的に清掃する必要がある。
ラジエータ27、オイルクーラ28、インタクーラ29、トルコンクーラ30、エアコンコンデンサ31を清掃するときには、まず開閉カバー33をヒンジ部材33Aを回動支点として上向きに開く、このとき、ダンパ34が開閉カバー33を上側に向けて付勢しているので、開閉カバー33は、開状態を維持することができる。
ここで、本実施の形態では、ラジエータ27、オイルクーラ28、インタクーラ29により構成された第1の熱交換器26と冷却風Fの流れ方向で直列に配置された第2の熱交換器としてのトルコンクーラ30を、第1の熱交換器26に対して角度αだけ傾斜させている。これにより、第1の熱交換器26とトルコンクーラ30との間に、上側から下側に向けて徐々に広がる隙間Sを形成することにより、トルコンクーラ30の下側を広く開口させることができる。この結果、隙間Sにエアブロア等の清掃道具(図示せず)を余裕をもって挿入することができ、第1の熱交換器26やトルコンクーラ30の背面を効率よく清掃することができる。
このように、第1の熱交換器26よりも上流側で直列に配置されたトルコンクーラ30を第1の熱交換器26に対して傾けて配置することにより、清掃作業の作業性を向上させることができる。しかし、冷却風Fは、開閉カバー33の供給口33Eから水平方向に流れるので、トルコンクーラ30の傾斜を大きくすればするほど、トルコンクーラ30に供給される冷却風Fの風量が低減することになる。また、冷却風Fの流れ方向に対し、第1の熱交換器26の上流側に第1の熱交換器26と直列にトルコンクーラ30が配置されるので、トルコンクーラ30は、第1の熱交換器26に対して冷却風Fの流れの抵抗になる。そうすると、冷却ファン14によってトルコンクーラ30に対面する開閉カバー33の供給口33Eから導かれる冷却風Fは流れ抵抗の少ない隙間S側に流れて、トルコンクーラ30を経ずに隙間Sから直接第1の熱交換器26に導かれる虞がある。これにより、トルコンクーラ30の放熱部30Aを流通するトルクコンバータの作動流体およびトランスミッション13の潤滑油を充分に冷却することができない虞がある。
そこで、本実施の形態では、開閉カバー33の供給口33Eから供給された冷却風Fの一部をトルコンクーラ30へと導く導風板36を設けている。この導風板36は、基端側(当接部36A側)をトルコンクーラ30よりも下側に位置して開閉カバー33に取付け、先端36B1側をトルコンクーラ30の下端側に当接ないし近接して配置している。そして、導風板36は、開閉カバー33を閉じた状態で、開閉カバー33からトルコンクーラ30に向けて上向きに傾斜する構成としている。また、導風板36は、トルコンクーラ30に対面する開閉カバー33の供給口33Eから供給された冷却風Fが、隙間Sの方へと流れて直接第1の熱交換器26に流れてしまう経路を遮断している。
これにより、トルコンクーラ30と導風板36の基端側(当接部36A側)との間に位置する開閉カバー33の供給口33Eから供給された冷却風Fは、導風板36によって強制的にトルコンクーラ30へと導かれる。即ち、導風板36よりも上側から供給された冷却風Fは、そのほとんどがトルコンクーラ30へと供給されることになる。従って、トルコンクーラ30を傾けて配置してもトルコンクーラ30に充分な冷却風Fを供給することができるので、トルコンクーラ30の冷却効率の低減を抑えることができる。
そして、冷却風Fは、トルコンクーラ30を通過した後に、第1の熱交換器26を構成するラジエータ27、オイルクーラ28、インタクーラ29を通過してエンジン12側へと流出する。
かくして、本実施の形態によれば、トルコンクーラ30を第1の熱交換器26に対して傾斜させることにより、第1の熱交換器26とトルコンクーラ30との間には、清掃作業用の大きな隙間Sが形成されるので、第1の熱交換器26の清掃を簡単に行うことができる。
また、開閉カバー33の内面33Bからトルコンクーラ30の下端側に向けて上向きに傾斜する導風板36を設けることにより、トルコンクーラ30よりも下側から供給された冷却風Fを、導風板36によりトルコンクーラ30に導くことができる。これにより、傾斜して配置されたトルコンクーラ30に充分な量の冷却風Fを供給することができるので、トルコンクーラ30を大型化することなく冷却効率を向上させることができ、コストを低減させることができる。
しかも、導風板36は、開閉カバー33に取付けられているので、第1の熱交換器26やトルコンクーラ30を清掃するときに、導風板36が邪魔になることがなく、清掃時の作業性を向上させることができる。
また、導風板36の先端36B1には、可撓性のリップ部材38が設けられているので、開閉カバー33を閉じたときに、導風板36の先端36B1とトルコンクーラ30とが接触したとしても、この衝撃は可撓性のリップ部材38により吸収される。従って、可撓性のリップ部材38によりトルコンクーラ30に損傷や破損が生じるのを抑制することができると共に、導風板36の取付けに際し、多少の誤差はリップ部材38により吸収されるので、その位置調整を厳密に行う必要がなく、導風板36を取付けるときの作業性を向上させることができる。
さらに、リップ部材38の撓みを利用して、導風板36の先端36B1とトルコンクーラ30とを密着させることができるため、導風板36の先端36B1とトルコンクーラ30との間に隙間ができるのを抑制することにより、冷却風Fをトルコンクーラ30へと導くことができる。
次に、図10および図11は、本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、導風板をトルコンクーラの下側に取付けたことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
41は第1の実施の形態による導風板36に代えて第2の実施の形態に用いられる導風板を示している。該導風板41は、トルコンクーラ取付部材24に取付けられる取付部41Aと、該取付部41Aの上端から開閉カバー33に向けて屈曲し、トルコンクーラ30の底部と対面する延出部41Bと、該延出部41Bの先端から斜め下向きに折曲げた折曲部41Cとにより、両端側が断面略コ字状で中央部が断面略L字状に形成された板材として形成されている。
導風板41は、トルコンクーラ取付部材24の屈曲部24Bの下側にボルト42を用いて取付部41Aを締結することにより、トルコンクーラ30の下側に取付けられる構成となっている。
延出部41Bは、左,右方向の長さ寸法がトルコンクーラ30とほぼ同寸法に形成され、左,右方向の両端側に位置する取付部41Aを連接するものである。また、延出部41Bの前,後方向の幅寸法は、トルコンクーラ30の幅寸法とほぼ同寸法に形成されている。
折曲部41Cは、延出部41Bの先端から開閉カバー33に向けて斜め下向きに延びるものである。そして、折曲部41Cの先端41C1は、開閉カバー33の内面33Bに当接ないし近接している。
即ち、導風板41は、基端側(取付部41A側)をトルコンクーラ30の下側に取付け、先端41C1側をトルコンクーラ30よりも下側で開閉カバー33の内面33Bに当接ないし近接して配置し、開閉カバー33を閉じた状態で前記トルコンクーラ30から開閉カバー33に向けて下向きに傾斜する構成となっている。また、導風板41の折曲部41Cの先端41C1の左,右方向の中央部には、開閉カバー33を閉じたときに、ダンパ34が侵入する切欠き部41Dが設けられている。
43は延出部41Bとトルコンクーラ30の下端部との間に設けられた仕切材で、該仕切材43は、例えばブロック状のスポンジ等により構成されている。仕切材43は、延出部41Bとトルコンクーラ30との間の隙間を塞ぐことにより、冷却風Fがこの隙間から第1の熱交換器26側に流れ出るのを抑制するものである。
44は導風板41の折曲部41Cの先端41C1に設けられたリップ部材を示している。該リップ部材44は、例えば可撓性を有するゴムや樹脂等の材料から形成され、導風板41の折曲部41Cの先端41C1を覆うようにして取付けられている。
かくして、本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、トルコンクーラ30よりも下側から供給された冷却風Fを、導風板41によりトルコンクーラ30に導くことができる。これにより、傾斜して配置されたトルコンクーラ30に充分な量の冷却風Fを供給することができるので、トルコンクーラ30を大型化することなく冷却効率を向上させることができ、コストを低減させることができる。
また、導風板41は、トルコンクーラ30の下側に取付けられているので、開閉カバー33を開いた状態で簡単に導風板41を取付けることができ、取付けの作業性を向上させることができる。しかも、トルコンクーラ30に対して導風板41がどの程度傾斜しているのかを簡単に知ることができるので、その傾斜の調節を容易に行うことができる。
さらに、導風板41の先端41C1には、可撓性のリップ部材44が設けられているので、開閉カバー33を閉じたときに、導風板41の先端41C1と開閉カバー33の内面33Bとが接触したとしても、その衝撃は可撓性のリップ部材44により吸収される。従って、可撓性のリップ部材44により開閉カバー33の内面33Bに損傷や破損が生じるのを抑制することができると共に、導風板41の取付けに際し、多少の誤差はリップ部材44により吸収されるので、その位置調整を厳密に行う必要がなく、導風板41を取付けるときの作業性を向上させることができる。また、リップ部材44を開閉カバー33の内面33Bに当接させることにより、導風板41と開閉カバー33との間の隙間をなくすことができるので、冷却風Fを他に逃がすことなくトルコンクーラ30に導くことができる。
次に、図12および図13は、本発明の第3の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、トルコンクーラ30の下側に導風板を取付けると共に、トルコンクーラ30の上側に遮蔽板を設けたことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
51はトルコンクーラ30の下側に設けられた導風板を示し、該導風板51は、トルコンクーラ取付部材24に取付けられる取付部51Aと、トルコンクーラ30の底部と対面する延出部51Bと、延出部51Bの先端から斜め下向きに折曲げられた折曲部51Cとにより構成され、ボルト52を用いてトルコンクーラ取付部材24の屈曲部24Bに取付けられている。折曲部51Cの先端51C1の左,右方向の中央部には、開閉カバー33を閉じたときにダンパ34が侵入する切欠き部51Dが設けられている。
そして、導風板51は、開閉カバー33を閉じた状態でトルコンクーラ30から開閉カバー33に向けて下向きに傾斜し、トルコンクーラ30よりも下側から供給された冷却風Fをトルコンクーラ30に導くものである。
導風板51の延出部51Bとトルコンクーラ30の下端部との間には、スポンジ等により形成された仕切材53が設けられ、該仕切材53によって導風板51の延出部51Bとトルコンクーラ30との間の隙間が塞がれている。
導風板51の折曲部51Cの先端51C1には、可撓性材料によって形成されたリップ部材54が設けられ、このリップ部材54によって開閉カバー33の内面33Bに損傷や破損が生じるのを抑えることができる。
55はトルコンクーラ30の上側に設けられた遮蔽板を示し、該遮蔽板55は、長方形状の薄板材として形成されている。遮蔽板55は、トルコンクーラ30の上側で第1の熱交換器26とトルコンクーラ30との間に形成された隙間Sを遮蔽するものである。具体的には、遮蔽板55は、支持枠体19を構成する開閉カバー取付部材25の突出板25Aとトルコンクーラ30との間に位置して、トルコンクーラ30の上面に固着されている。そして、遮蔽板55は、トルコンクーラ30の背面側から第1の熱交換器26側に向けて突出することにより、第1の熱交換器26とトルコンクーラ30との間に形成された隙間Sを遮蔽するものである。
かくして、本実施の形態によれば、トルコンクーラ30の上側には、第1の熱交換器26とトルコンクーラ30との間の隙間Sを遮蔽する遮蔽板55が設けられているので、冷却風Fがトルコンクーラ30の上側から直接第1の熱交換器26に供給されるのを抑制することができる。これにより、冷却風Fは、遮蔽板55により跳ね返されてトルコンクーラ30に供給されるので、トルコンクーラ30に供給される冷却風Fの風量を増やすことができ、トルコンクーラ30の冷却効率を一層向上させることができる。
なお、上述した第3の実施の形態では、トルコンクーラ30の下側に導風板51を取付けると共に、トルコンクーラ30の上側に遮蔽板55を設ける構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図14に示す変形例のように、開閉カバー33の内面33Bに導風板36を取付けると共に、トルコンクーラ30の上側に遮蔽板61を設ける構成としてもよい。
また、上述した第1の実施の形態では、キャブ11を有するホイールローダ1を例に挙げ、トルコンクーラ30の下側にエアコンコンデンサ31を配設した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば運転席の上側を覆うキャノピ式のホイールローダ(建設機械)のように、エアコンを搭載していない場合には、図12および図13に示す第3の実施の形態のようにエアコンコンデンサを配設しなくてもよい。このことは、第2の実施の形態および変形例についても同様である。
また、上述した第1の実施の形態では、第1の熱交換器26は、ラジエータ27、オイルクーラ28、インタクーラ29により構成するものとし、第2の熱交換器はトルコンクーラ30として構成するものとして説明した。しかし、本発明はこれに限らず、ラジエータ27、オイルクーラ28、インタクーラ29、トルコンクーラ30、エアコンコンデンサ31のいずれを選択して第1の熱交換器として構成してもよく、またいずれを第2の熱交換器として選択してもよい。このことは、第2,第3の実施の形態、および変形例についても同様である。
また、上述した第3の実施の形態では、遮蔽板55は、第1の熱交換器26とトルコンクーラ30との隙間Sの上側を遮蔽する場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば遮蔽板をトルコンクーラの左端側や右端側に取付けることにより、隙間Sの左,右方向の左側や右側を閉塞してもよい。
また、上述した各実施の形態では、建設機械としてホイールローダ1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば油圧ショベル、クローラクレーン等の他の建設機械にも適用することができる。