JP6059790B1 - マチ付安全手提げ袋の製造方法 - Google Patents
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Abstract
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このような紙製の手提げ袋は、硬質感があり形状保持性を有しているので、商品が重量物であっても手提げ袋を型崩れさせることなく商品を持ち運ぶことができるというメリットがある。
その一方で、このような紙製の手提げ袋は、人が手に提げて持った際に、角部が子供の目線と同じ高さに位置する場合があり、手提げ袋の角部が意図せず子供の目に触れて怪我させてしまう恐れがあり危険であった。
また、怪我の原因にならないまでも、ニットやシルク等の繊細な衣服を損傷してしまう恐れや、あるいは、周囲の物を損傷させてしまう恐れがあった。
本発明と関連する技術分野の先行技術文献としては、以下に示すようなものが知られている。
特許文献1に開示される発明は、文献中に記載される符号をそのまま用いて説明すると、口元に内側に折り返し部(11)を設けた柔軟生地からなる袋本体(10)と、紙製の補強材(20)とで構成し、該補強材(20)は底面沿設面部(25)で連結され、両端側を袋本体(10)の前面部(12)と後面部(13)とに沿わせ、その上端を上記折り返し部(11,11)にまで臨入させる前面沿設面部(22)と後面沿設面部(23)とを連設して構成する。袋本体(10)の口元部位には手提げ用通孔(30a,30a,30b,30b)を夫々一対ずつ設け、該通孔(30a,30a,30b,30b)には、夫々提手紐(30,30)の各端部を挿通し、袋本体(10)内に挿入された部位に抜け止め用結び目(31,31,31,31)を設けてなることを特徴とするものである。
上記構成の特許文献1に開示される発明によれば、合成樹脂等の柔軟生地からなる袋本体(10)と紙製の補強材(20)とを組み合わせて使用しているので、合成樹脂や繊維等の豪華さ、防水性、合成樹脂材による透明材の使用等の幅広い素材の使用と、紙の自己保型性、印刷の容易性との双方が利用できる手提げ袋を提供できる。すなわち、袋本体(10)は合成樹脂製又は繊維製であるので、紙の補強材(20)を被覆して、豪華性を強調したり柔軟性を強調したりすることができ、また、補強材(20)はこれら柔軟生地の自己保型性に劣る点を互いに補った手提げ袋を提供できる。
特許文献2に開示される発明は、底部と、前面胴部と、後面胴部と、左側面胴部と、右側面胴部とを有し、当該前面胴部の頂端側と、後面胴部の頂端側と、左側面胴部の頂端側と、右側面胴部の頂端側とによって前記底部に対向する天部に前記底部に対して平行に形成される開口部が、前後方向に狭められて閉鎖され、又は前後方向に拡げられて開放されることが可能であると共に、前記底部の左右方向の長さを変えることなく、前記開口部の左右方向の長さを、前記底部の左右方向の長さと同一の状態から、当該左右方向の長さが短くなって前記開口部が左右方向において狭められた状態に変更されること及び、前記左右方向の長さが前記開口部が左右方向において狭められた短くなっている前記の状態から、前記底部の左右方向の長さと同一の状態に変更されることが可能なものである。
上記構成の特許文献2に開示される発明によれば、その包装用袋を前後方向から見たときには、方形状に、底部から開口部まで同一の左右方向の長さ(大きさ)で延びている状態と、底部の辺に対して頂部の辺の方が長さ(大きさ)が短い(小さい)台形状に、底部から開口部まで延びている状態とに、簡単に、かつ、任意に、形態、形状を変更することができるという効果を有する。
特許文献3に開示される考案は、文献中に記載される符号をそのまま用いて説明すると、柔性に富む素材からなる筒状体の下縁部を内側上向きに折返してはぜ受け(4)を形成した袋上部(1)と、上記筒状体よりも硬質な素材からなり上縁部に外側下向きに折返したはぜ(5)を設けた有低筒形の袋下部よりなり、該袋下部(2)を上記袋上部(1)に挿入したはぜ(5)をはぜ受け(4)に係合させることにより一体連結させてなることを特徴とするものである。
上記構成の特許文献3に開示される考案によれば、袋上部と袋下部の一部を折り返したはぜ受けとはぜの係合により連結する構造にしてあるので、ミシン糸などで縫合したり接着したりする従来のものに比べて、連結作業が極めて簡単で短時間に能率的に行なえ生産コストを安価にできるうえ、筒状体の縫い目が表に出ず、外観がすっきりする等種々優れた利点を有する。
しかしながら、特許文献1に開示される発明は、依然として角部に相当するものとして欠部21を有するため、この部分が子供の目に入った場合はやはり怪我の原因になる恐れがあった。
また、特許文献1に開示される手提げ袋を製造する場合は、その製造にあたり、従来公知の紙製の手提げ袋をそのまま使用することができないので、新規な材料や加工工程を採用する必要があり煩雑であった。
しかしながら、特許文献2に開示される発明では、包装用袋に依然として角部が存在するので、上記リスクを完全になくすことはできなかった。
その一方で、特許文献3に開示される考案の場合は、包装袋のマチが開口部の内側に覆い被さっているため、包装袋内への物品の出し入れが容易でないという課題があった。
上記構成の第1の発明において、切断工程は、マチ付手提げ袋の開口側の角部を、その左右側辺のそれぞれにおいて袋体の内側に折り込まれるマチの一部とともに切除するという作用を有する。
また、折込み工程は、上記切断工程を行うことによって袋体の開口側のマチに形成される突部を袋体の内側に折込んでマチを二重にするという作用を有する。
そして、上述の切断工程及び折込み工程を行うことで、既存のマチ付手提げ袋を用いて、その開口側の角部が切除されて無くなり、さらに、開口部側のマチの周囲が凹状をなしており、しかも、この凹状部の底にあたるマチの上端部が少なくとも二重になって補強されたマチ付安全手提げ袋を製造することを可能にするという作用を有する。
上記構成の第2の発明であるマチ付安全手提げ袋は、その開口側の角部が切除されることで、角部がなくなっている。これにより、第2の発明を人が手に提げて持った際に、袋体の角部で人や周囲の物を傷つけることがない。
また、第2の発明は、開口側のマチに形成される舌状の突部が袋体の内側に折り込まれることで、袋体の開口部側のマチ周辺が凹状になる。これにより、袋体の開口部を開いて広げる動作を容易にするという作用を有する。さらに、マチ周辺に形成される凹状部の底にあたるマチの少なくとも上端部の構成部材が二重になるので、マチの上端が補強される。
上記構成の第3の発明は、第1の発明と同じ作用に加えて、切断工程において袋体の角部の切除跡が円弧状になることで、袋体を、丸みを帯びた柔らかなフォルムにするという作用を有する。
これにより、第1の発明の安全性、利便性及び強度に加えて、審美性を高めるという作用を有する。
この結果、既存のマチ付手提げ袋から、より安全性と利便性が高く、しかも、マチの上端及び二重となっている部分が損傷したり破損したりし難いマチ付安全手提げ袋を製造することができる。
また、第2の発明では、袋体の開口部側のマチ周辺が凹状をなすことで、既存のマチ付手提げ袋と比較して、開口が広がりやすいため、開口からの物品の出し入れが容易になる。
さらに、袋体の開口部側のマチ周辺を凹状にするために、袋体の開口側のマチに形成される舌状の突部を袋体の内側に折込む結果、袋体のマチの上端はその構成材料が二重に重なった状態になる。従って、第2の発明によれば、マチの上端及び二重となっている部分の強度を高めることができる。
よって、第2の発明によれば、袋体の角部がないことでその使用時における安全性が高く、袋体への物品の出し入れが容易で利便性が高く、しかも、マチの上端及び二重となっている部分が補強されて、袋体内へ物品を出し入れする際に、マチに物品が触れて損傷する、あるいは、破損するのを防止することができるマチ付安全手提げ袋を提供することができる。
図1は本発明の実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋の製造方法のフローチャートである。また、図2乃至図5はいずれも本発明の実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋の製造方法における各工程を示す概念図である。
図1に示すように、本実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋の製造方法1は、ステップS0〜S2の3つの工程からなっている。
図1に示す本実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋の製造方法1におけるステップS0は、一対の主面5a及び裏面5b、および、その左右側辺に設けられるマチ6,6、ならびに、底面5cにより構成される袋体4の上部開口5eに、一対の持ち手7,7を有するマチ付手提げ袋3(図2を参照)において、上部開口5e側に配される4つの角部5dの全てを切断し易くするために、このマチ付手提げ袋3を、その折り目に沿って平板状に折り畳んだ状態にする折畳み工程である。
そして、このステップS0において、マチ付手提げ袋3をマチ6等に形成される折り目(主に図中の破線部)に沿って平板状に折り畳んだ状態を示したものが図3である。
なお、上述のステップS0の折畳み工程は、本実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋の製造方法1の準備工程であり、加工対象であるマチ付手提げ袋3が図3に示すように既に折畳まれた状態である場合は、図1に示すステップS0は必要ない。
このステップS1では、図3中に切取り線Aで示す位置を、図示しない切断器等を用いて切断して袋体4の4つの角部5dの全てを切除する。そして、図3中に示す切取り線Aの位置で角部5dを切り落とした後に、折畳まれた状態のマチ付手提げ袋3を広げた状態を示したものが図4である。
また、図3中に示すように、上記切取り線Aと主面5a又は裏面5bの側縁との交点がXである。
なお、袋体4の角部5dの切除は、上記切断器を用いて行ってもよいが、ハサミやカッターなどの切断具を支障なく使用できる。
図4に示すように、先の図1に示すステップS1を完了した直後のマチ付手提げ袋3は、マチ6の上端に舌状の突部9,9を備えている。
また、図4に示すように、ステップS1を完了した直後のマチ付手提げ袋3に形成される舌状の突部9,9の基部、すなわち、主面5a又は裏面5bの側縁と切取り線Aとの交点X,Xを結んだ直線が折込み位置11である。
本発明では、切取り線Aの形状及び形成位置を適宜変更することにより、袋体4の上部開口5eから折込み位置11までの距離を自在に調整可能である。従って、マチ付手提げ袋3に収容される物の大きさによってマチ6,6の深さを調整することも可能である。
この折込み工程を行うことで、角部5dが切り落とされたマチ付手提げ袋3は、図5に示すような本実施の形態に係る発明であるマチ付安全手提げ袋2となる。
そして、本実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋2の全体像を示したものが図5である。また、本実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋2を、マチ6側から見たものが後段に示す図6である。
上述のような本実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋の製造方法1によれば、既存のマチ付手提げ袋3をそのまま用いて本実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋2を容易に製造することができる。
図6は本発明の実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋の概念図である。なお、図1乃至図5に記載されたものと同一部分については同一符号を付し、その構成についての説明は省略する。
本実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋2は、先の図2,3に示されるマチ付手提げ袋3の4つの角部5dが、袋体4の左右側辺のそれぞれにおいて、袋体4の内側に折込まれるマチ6,6の一部とともに切り落とされて形成される舌状の突部9,9が、図5,6に示すように、折込み位置11において袋体4の内側に折込まれて、マチ6,6の上端が折返し二重構造になったものである。
併せて、マチ付安全手提げ袋2は角部5dを備えていないので、マチ付安全手提げ袋2の使用時に、ニットやシルク製品などの繊細な衣類や、周囲の物を角部5dで傷つける恐れもない。
また、本実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋2では、マチ付手提げ袋3の4つの角部5dを切り落とすことで形成される突部9を袋体4の内側に折込むことで、角部5dを切除していないマチ付手提げ袋3と比べて袋体4の上部開口5eの開け広げが容易になる。
つまり、本実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋2は、図5,6に示すように、袋体4をマチ6側から見た場合に、マチ6の上端に凹状部10が形成されている。これにより、主面5a及び裏面5bの上端部が広がり易くなっている。
この場合、上部開口5eから袋体4内への物品の出し入れが容易になる。
また、前述のとおり切取り線Aの形状及び形成位置を適宜変更することにより、袋体4の上部開口5eから折込み位置11までの距離を自在に調整可能であることから、物の重さや大きさによって折り返される舌状の突部9,9の長さを変えてマチ6の補強調整が可能である。
従って、本実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋2を用いて持ち運ぶ物品が例えば商品である場合に、マチ6の上端やマチ6全体が損傷してマチ付安全手提げ袋2の美観が損なわれるのを防止することができる。
通常、商品の持ち運びに用いられるマチ付手提げ袋3には、その商品の製造者又は販売者のロゴ等が印刷されている。これと同様に、本実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋2の主面5aや裏面5bにも、持ち運ぶ商品の製造者又は販売者のロゴ等が印刷されて使用される可能性がある。
この場合、破れや損傷のないマチ付安全手提げ袋2に収容されて商品が運ばれることで、その商品のブランドイメージの向上効果も期待できる。
よって、本実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋の製造方法1及びこの方法により製造されるマチ付安全手提げ袋2によれば、使用時に周囲の人や物を傷つける恐れがなく、かつ、袋体4への物の出し入れが容易で、しかも、丈夫で審美性の高いマチ付手提げ袋を提供することができる。
この場合、角部5dの切除に伴う効果に加えて、マチ付安全手提げ袋2の外形を、丸みを帯びた柔らかなものにすることができる。これにより、本実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋2の審美性を高めることができる。
なお、図4乃至図6では、マチ付手提げ袋3の角部5dの切除跡にアール部8を形成する場合を例に挙げて説明しているが、アール部8に代えて直線部としてもよい。この場合も同様の効果を発揮させることができる。
なお、本願ではアール部とは弧状の形状部分を意味するが、その弧は真円の弧である必要はない。
一般に、図2,3に示すようなマチ付手提げ袋3を雨天時に使用する場合、上部開口5eをプラスチックバッグで被覆することがある。
そして、特にマチ付手提げ袋3として本実施の形態に係るマチ付安全手提げ袋2を用いる場合は、袋体4が角部5dを有さないので、雨除けのためのプラスチックバッグの着脱時に、プラスチックバッグに角部5dに触れて損傷する恐れがなく、上部開口5eへのプラスチックバッグの着脱を容易にできるという独自の効果を発揮させることもできる。
Claims (2)
- 一対の主面と裏面と、その左右側辺に設けられるマチを備え、一対の持ち手を前記主面と前記裏面の上部に有するマチ付手提げ袋の上部開口側の角部を、前記主面と前記裏面の左右側辺のそれぞれにおいて前記マチを袋体の内側に折り畳んだ状態で一部切り落とす切断工程と、
この切断工程によって前記袋体の前記上部開口側の前記角部が切り落とされた前記主面と前記裏面はそのままにして、前記マチに形成される舌状の突部を前記袋体の内側に折込んで前記マチの少なくとも一部を二重にする折込み工程と、を有することを特徴とするマチ付安全手提げ袋の製造方法。 - 前記切断工程において、前記袋体の前記角部の切除跡が円弧状になることを特徴とする請求項1に記載のマチ付安全手提げ袋の製造方法。
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JP2015223469A JP6059790B1 (ja) | 2015-11-13 | 2015-11-13 | マチ付安全手提げ袋の製造方法 |
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JPS60184847U (ja) * | 1984-05-21 | 1985-12-07 | 川上 真澄 | マチ付き封筒 |
JPH10264944A (ja) * | 1997-03-19 | 1998-10-06 | Masayoshi Matsumoto | 手提げ袋の製造方法 |
JP3007003B2 (ja) * | 1994-10-28 | 2000-02-07 | セントラル硝子株式会社 | ガラス板のみで自立したフレームレス建物構造体 |
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2015
- 2015-11-13 JP JP2015223469A patent/JP6059790B1/ja active Active
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