JP6059441B2 - 測距システム - Google Patents

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Description

本発明は、発光部から放射した放射光が対象物で反射し、戻ってくる反射光を受光し、その受光量に応じた出力を用いてタイム・オブ・フライト(Time Of Flight:TOF)法により、対象物までの距離を求める測距システムに関する。
従来から、TOF法を用いた測距装置は、非接触な測距を実現する外界センシング手法として、一般的に知られている(特許文献1及び2参照)。TOF法は、発光部から対象物に向かって光を放射し、対象物で反射して戻ってくるまでの光の往復時間を受光部でセンシングして対象物までの距離を求める。そのため、発光部での光の放射タイミングと受光部での受光タイミングの同期が技術的な前提となる。
しかしながら、発光部を構成する発光素子自体の特性、受光部を構成する受光素子自体の特性、あるいは、発光部及び受光部に関連する各種素子や配線、回路の特性は、温度や湿度といった周辺環境に影響され変動する。そのため、製品出荷時にキャリブレーションを実施しても、刻々と変化する環境変動に対しては測距システムの測距精度を維持することが困難であり、誤差が拡大するおそれがある。そのため、既に、フィードバック制御を用いた発光部及び受光部の同期手法が提案されている(特許文献3参照)。
特許文献3では、発光素子用駆動回路から出力する発光タイミング信号の位相と、受光素子用駆動回路から出力する受光タイミング信号の位相との差(位相差)を位相比較回路にて検出し、発光素子用タイミング発生回路と発光素子用駆動回路の間に介在する遅延時間調整回路により、発光素子用の駆動回路に供給する発光タイミングを上述の位相差に応じて調整するようにしている。
特開2001−281336号公報 特開平8−313215号公報 国際公開第2008/047640号パンフレット
ところで、発光と受光のタイミングの同期のため重要となるのが位相比較回路での位相の検知手法である。特許文献3では、環境変動に対する位相比較回路自体の特性変化に対する対策が示されていない。位相比較回路自体の特性変化は、本来発光タイミングや受光タイミングからのフィードバック制御では補正できないため、測距精度が確保できなくなるおそれがある。すなわち、位相比較回路(=観測器)の出力特性が周辺環境に依存すると、本来の評価対象である発光素子用駆動回路や受光素子用駆動回路の特性変動のみを補正するべきであるにも関わらず、位相比較回路の出力特性変動をも加味して補正してしまい、評価対象に対して本来意図した位相調整を行うことができない。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、周辺環境に左右されない安定した発光タイミングと受光タイミングの同期を維持することができ、安定、且つ、高精度な測距システムを提供することを目的とする。
[1] 第1の本発明に係る測距システムは、測距対象物に向けて放射光を放射する発光部と、前記放射光の前記測距対象物からの反射光を受光し、受光光量に応じた出力を行う受光部と、前記発光部及び前記受光部を制御する制御部と、前記受光部の出力を用いてタイム・オブ・フライト(Time Of Flight)法により前記測距対象物までの距離を演算する距離演算部と、を有する測距システムに関する。
前記制御部は、前記発光部の発光タイミング及び前記受光部の受光タイミングを規定するシーケンサと、基準クロックを生成し、前記シーケンサに前記基準クロックを出力する基準クロック生成部と、前記発光部に出力信号(第4発光信号Pe4)を出力して前記発光部を駆動する発光駆動部と、前記受光部に出力信号(第4受光信号Pr4)を出力して前記受光部を駆動する受光駆動部と、第1タイミング補正部と、第2タイミング補正部と、を備える。
そして、前記シーケンサは、前記発光タイミングの基となる第1発光信号Pe1を生成する第1信号生成回路と、前記受光タイミングの基となる第1受光信号Pr1を生成する第2信号生成回路と、前記第1発光信号Pe1を前記基準クロックに同期させた第2発光信号Pe2を生成する第1クロック同期回路と、前記第1受光信号Pr1を前記基準クロックに同期させた第2受光信号Pr2を生成する第2クロック同期回路と、を備える。
前記第1タイミング補正部は、前記シーケンサからの前記第2発光信号Pe2を遅延させた第1オフセット信号Pe5と、前記発光駆動部の前記出力信号(第4発光信号Pe4)との位相比較結果のみに基づいて第1制御信号(第3発光信号Pe3)を生成して、前記発光駆動部に出力する。
前記第2タイミング補正部は、前記シーケンサからの前記第2受光信号Pr2を遅延させた第2オフセット信号Pr5と、前記受光駆動部の前記出力信号(第4受光信号Pr4)との位相比較結果のみに基づいて第2制御信号(第3受光信号Pr3)を生成して、前記受光駆動部に出力する。
さらに、前記第1タイミング補正部は、第1遅延時間調整回路と、第2遅延時間調整回路と、第1タイミング補正用位相比較器と、第1タイミング補正制御ロジック回路とを有するようにしてもよい。この場合、前記第2発光信号Pe2を前記第1遅延時間調整回路及び前記第2遅延時間調整回路に入力する。前記第1遅延時間調整回路は、第2発光信号Pe2を基準として遅延させた信号を前記第3発光信号Pe3として前記発光駆動部に出力する。前記第2遅延時間調整回路は、前記第2発光信号Pe2から前記発光駆動部の出力までの遅延時間をオフセットとするように、前記第2発光信号Pe2を基準として遅延させた信号を前記第1オフセット信号Pe5として出力する。前記第1オフセット信号Pe5と前記発光駆動部の出力信号(第4発光信号Pe4)を前記第1タイミング補正用位相比較器に入力して、該第1タイミング補正用位相比較器から第1位相比較結果を出力する。前記第1位相比較結果を前記第1タイミング補正制御ロジック回路に入力して、該第1タイミング補正制御ロジック回路から前記第1位相比較結果に基づき第1遅延調整信号S3を出力する。前記第1遅延調整信号S3を前記第1遅延時間調整回路に入力して、前記第2発光信号Pe2のタイミングを調整する。
一方、前記第2タイミング補正部は、第3遅延時間調整回路と、第4遅延時間調整回路と、第2タイミング補正用位相比較器と、第2タイミング補正制御ロジック回路とを有するようにしてもよい。この場合、前記第2受光信号Pr2を前記第3遅延時間調整回路及び前記第4遅延時間調整回路に入力する。前記第3遅延時間調整回路は、前記第2受光信号Pr2を基準として遅延させた信号を前記第2制御信号(第3受光信号Pr3として前記受光駆動部に出力する。前記第4遅延時間調整回路は、前記第2受光信号Pr2から前記受光駆動部の出力までの遅延時間をオフセットとするように、前記第2受光信号Pr2を基準として遅延させた信号を前記第2オフセット信号Pr5として出力する。前記第2オフセット信号Pr5と前記受光駆動部の出力信号(第4受光信号Pr4)とを前記第2タイミング補正用位相比較器に入力して、該第2タイミング補正用位相比較器から第2位相比較結果を出力する。前記第2位相比較結果を前記第2タイミング補正制御ロジック回路に入力して、該第2タイミング補正制御ロジック回路から前記第2位相比較結果に基づいた第2遅延調整信号S6を出力する。前記第2遅延調整信号S6を前記第3遅延時間調整回路に入力して、前記第2受光信号Pr2のタイミングを調整する。
] 第2の本発明に係る測距システムは、測距対象物に向けて放射光を放射する発光部と、前記放射光の前記測距対象物からの反射光を受光し、受光光量に応じた出力を行う受光部と、前記発光部及び前記受光部を制御する制御部と、前記受光部の出力を用いてタイム・オブ・フライト(Time Of Flight)法により前記対象物までの距離を演算する距離演算部と、を有する測距システムに関する。
前記制御部は、前記発光部の発光タイミング及び前記受光部の受光タイミングを規定するシーケンサと、基準クロックを生成し、前記シーケンサに前記基準クロックを出力する基準クロック生成部と、前記発光部に出力信号を出力して前記発光部を駆動する発光駆動部と、少なくとも前記シーケンサと共に1つの装置に実装され、前記受光部に出力信号を出力して前記受光部を駆動する受光駆動部と、タイミング補正部とを備える。
そして、前記シーケンサは、前記発光タイミングの基となる第1発光信号Pe1を生成する第1信号生成回路と、前記受光タイミングの基となる第1受光信号Pr1を生成する第2信号生成回路と、前記第1発光信号Pe1を前記基準クロックに同期させた第2発光信号Pe2を生成する第1クロック同期回路と、前記第1受光信号Pr1を前記基準クロックに同期させた第2受光信号Pr2を生成する第2クロック同期回路と、を備え、前記タイミング補正部は、前記発光部のためのタイミング補正部のみであり、前記シーケンサからの前記第2発光信号Pe2を遅延させたオフセット信号Pe5と、前記発光駆動部の前記出力信号(第4発光信号Pe4)との位相比較結果のみに基づいて制御信号(第3発光信号Pe3)を生成して、前記発光駆動部のみに出力する。
すなわち、前記タイミング補正部は、第1遅延時間調整回路と、第2遅延時間調整回路と、タイミング補正用位相比較器と、タイミング補正制御ロジック回路とを有するようにしてもよい。この場合、前記第2発光信号Pe2を前記第1遅延時間調整回路及び前記第2遅延時間調整回路に入力する。前記第1遅延時間調整回路は、前記第2発光信号Pe2を基準として遅延させた信号を前記第3発光信号Pe3として前記発光駆動部に出力する。第2遅延時間調整回路は、前記第2発光信号Pe2から前記発光駆動部の出力までの遅延時間をオフセットとするように、前記第2発光信号Pe2を基準として遅延させた信号を前記オフセット信号Pe5として出力する。前記オフセット信号Pe5と前記発光駆動部の出力信号(第4発光信号Pe4)を前記タイミング補正用位相比較器に入力して、該タイミング補正用位相比較器から位相比較結果を出力する。前記位相比較結果を前記タイミング補正制御ロジック回路に入力して、該タイミング補正制御ロジック回路から前記位相比較結果に基づき遅延調整信号S3を出力する。前記遅延調整信号S3を前記第1遅延時間調整回路に入力して、前記第2発光信号Pe2のタイミングを調整する。
第3の本発明に係る測距システムは、測距対象物に向けて放射光を放射する発光部と、前記放射光の前記測距対象物からの反射光を受光し、受光光量に応じた出力を行う受光部と、前記発光部及び前記受光部を制御する制御部と、前記受光部の出力を用いてタイム・オブ・フライト(Time Of Flight)法により前記対象物までの距離を演算する距離演算部と、を有する測距システムに関する。
この第3の本発明に係る測距システムは、さらに、前記発光部の直接光を受光して、発光タイミング観測信号Skとして出力する受光素子を別途有する。前記制御部は、前記発光部の発光タイミング及び前記受光部の受光タイミングを規定するシーケンサと、基準クロックを生成し、前記シーケンサに前記基準クロックを出力する基準クロック生成部と、前記発光部に出力信号を出力して前記発光部を駆動する発光駆動部と、少なくとも前記シーケンサと共に1つの装置に実装され、前記受光部に出力信号を出力して前記受光部を駆動する受光駆動部と、タイミング補正部とを備える。
そして、前記シーケンサは、前記発光タイミングの基となる第1発光信号Pe1を生成する第1信号生成回路と、前記受光タイミングの基となる第1受光信号Pr1を生成する第2信号生成回路と、前記第1発光信号Pe1を前記基準クロックに同期させた第2発光信号Pe2を生成する第1クロック同期回路と、前記第1受光信号Pr1を前記基準クロックに同期させた第2受光信号Pr2を生成する第2クロック同期回路と、を備える。
記タイミング補正部は、前記発光部のためのタイミング補正部のみであり、前記シーケンサからの前記第2発光信号Pe2を遅延させたオフセット信号Pe5と、前記受光素子からの前記発光タイミング観測信号Skとの位相比較結果のみに基づいて前記制御信号(第3発光信号Pe3)を生成して、前記発光駆動部のみに出力する。
すなわち、前記タイミング補正部は、第1遅延時間調整回路と、第2遅延時間調整回路と、タイミング補正用位相比較器と、タイミング補正制御ロジック回路とを有するようにしてもよい。この場合、前記第2発光信号Pe2を前記第1遅延時間調整回路及び前記第2遅延時間調整回路に入力する。前記第1遅延時間調整回路は、前記第2発光信号Pe2を基準として遅延させた信号を前記第3発光信号Pe3として前記発光駆動部に出力する。第2遅延時間調整回路は、前記第2発光信号Pe2から前記発光駆動部の出力までの遅延時間をオフセットとするように、前記第2発光信号Pe2を基準として遅延させた信号を前記オフセット信号Pe5として出力する。前記オフセット信号Pe5と前記発光駆動部の出力信号(第4発光信号Pe4)を前記タイミング補正用位相比較器に入力して、該タイミング補正用位相比較器から位相比較結果を出力する。前記位相比較結果を前記タイミング補正制御ロジック回路に入力して、該タイミング補正制御ロジック回路から前記位相比較結果に基づき遅延調整信号S3を出力する。前記遅延調整信号S3を前記第1遅延時間調整回路に入力して、前記第2発光信号Pe2のタイミングを調整する。
本発明に係る測距システムによれば、周辺環境に左右されない安定した発光タイミングと受光タイミングの同期を維持することができ、安定、且つ、高精度に対象物までの距離を測定することができる。
第1の実施の形態に係る測距システム(第1測距システム)の構成を示すブロック図である。 第1タイミング補正部の構成を示すブロック図である。 図3Aは発光タイミング信号とオフセット信号が同期している状態を示す説明図であり、図3Bは周辺環境の影響によって発光タイミング信号がオフセット信号に対して位相遅れとなった状態を示す説明図であり、図3Cはタイミング補正部でのフィードバック制御によって位相遅れを吸収した状態を示す説明図である。 図4Aは第1遅延同期ループ回路の内部構成を示すブロック図であり、図4Bは第2遅延同期ループ回路の内部構成を示すブロック図である。 第1遅延時間制御回路及び第2遅延時間制御回路の内部構成を示すブロック図である。 第1タイミング補正用位相比較器の内部構成を示すブロック図である。 第1タイミング補正用位相比較器の信号処理動作を示すタイミングチャートである。 第2タイミング補正部の構成を示すブロック図である。 第2の実施の形態に係る測距システム(第2測距システム)の構成を示すブロック図である。 第2測距システムの構成を別の観点で示すブロック図である。 第3の実施の形態に係る測距システム(第3測距システム)の構成を示すブロック図である。
本発明は、安定、且つ、高精度に時間(タイミング)を検知しデジタル変換するTDC(Time to Digital Converter)の原理を、光速を扱う測距システムの安価な同期手法として用いる。TDC回路は安定、且つ、高精度な位相比較器としての機能を有する。このTDC回路の原理を利用し、制御回路(制御手法)や遅延回路(遅延手法)等の他回路とを組み合わせることで、安定、且つ、高精度な時間分解能を有する測距システムの同期を実現できる。
TDC回路の原理を用いた位相比較器は、内部で自己フィードバック(遅延同期ループ)制御により、回路自身の特性変化に対応して、自己補正する機能を有しているため、環境変化に対して安定した位相比較結果を得ることができる。
位相比較器自体の特性変化の影響を受けないので、本来補正するべき、発光/受光タイミングのみの特性変化を観測することが可能となり、環境変動に対してロバストで高時間分解能の同期が実現できる。
以下、本発明に係る測距システムの実施の形態例を図1〜図11を参照しながら説明する。
先ず、第1の実施の形態に係る測距システム(以下、第1測距システム10Aと記す)は、図1に示すように、測距対象物12に向けて放射光14を放射する発光部16と、放射光14の測距対象物12からの反射光18を受光し、受光光量に応じた出力を行う受光部20と、発光部16及び受光部20を制御する制御部22と、受光部20の出力を用いてタイム・オブ・フライト法により測距対象物までの距離を演算する距離演算部24と、を有する。なお、受光部20からの出力(電荷蓄積信号)は、A/D変換器26でデジタル信号に変換した後、距離演算部24に出力する。
制御部22は、基準クロック生成部28と、シーケンサ30と、発光駆動部32と、受光駆動部34と、第1タイミング補正部36Aと、第2タイミング補正部36Bとを有する。
基準クロック生成部28は、温度や湿度等の周辺環境にほとんど影響されない水晶振動子を基準クロック周波数信号として用いた例えばPLL(Phase Locked Loop)回路等によって構成し、基準クロックclkを生成し、少なくともシーケンサ30に基準クロックclkを出力する。
シーケンサ30は、発光部16の発光タイミング及び受光部20の受光タイミングを規定する。具体的には、発光部16での発光タイミングの基準となる発光基準信号(第2発光信号Pe2)及び受光部20での受光タイミングの基準となる受光基準信号(第2受光信号Pr2)を生成する。例えば図1に示すように、シーケンサ30は、第1信号生成回路38a、第2信号生成回路38b、第1クロック同期回路40a及び第2クロック同期回路40bを有する。第1信号生成回路38aは、発光タイミングの基となる信号(第1発光信号Pe1)を生成し、第2信号生成回路38bは、受光タイミングの基となる信号(第1受光信号Pr1)を生成する。第1クロック同期回路40aは、例えばD型フリップフロップにより構成し、第1クロック同期回路40aのD端子には第1発光信号Pe1を供給し、CK端子には基準クロックclkを供給する。このとき、第1クロック同期回路40aのQ端子からは基準クロックclkに同期した第1発光信号Pe1、すなわち、第2発光信号Pe2が出力される。同様に、第2クロック同期回路40bのD端子には第1受光信号Pr1を供給し、CK端子には基準クロックclkを供給する。このとき、第2クロック同期回路40bのQ端子からは基準クロックclkに同期した第1受光信号Pr1、すなわち、第2受光信号Pr2が出力される。
発光駆動部32は、後述する第1タイミング補正部36Aからのタイミング調整信号(第3発光信号Pe3)に基づいて発光部16を駆動制御する。例えば第3発光信号Pe3により、放射光14を放射するためのタイミング信号(第4発光信号Pe4)を生成して出力する。発光部16は、発光駆動部32からの第4発光信号Pe4により、例えばパルス発光した放射光14を放射する。
受光駆動部34は、後述する第2タイミング補正部36Bからのタイミング調整信号(第3受光信号Pr3)に基づいて受光部20を駆動制御する。例えば第3受光信号Pr3により、反射光18を受光する期間を規定するタイミング信号(第4受光信号Pr4)(=電子シャッタタイミング信号)を生成し、受光部20を駆動制御する。受光部20は、第4受光信号Pr4により規定された期間(電子シャッター期間)の間の反射光18の光量を受光し、出力値に反映する。
上述した発光駆動部32や発光部16は、温度や湿度といった周辺環境に影響され特性変動するため、安定した発光タイミングを維持することは困難である。また、受光駆動部34や受光部20も、温度や湿度といった周辺環境に影響され特性変動するため、安定した受光タイミングを維持することは困難である。
そこで、第1タイミング補正部36Aを、シーケンサ30と発光駆動部32との間に配置し、シーケンサ30からの第2発光信号Pe2と発光駆動部32からの第4発光信号Pe4の位相差が常に一定となるように、第2発光信号Pe2を基準として遅延制御した第3発光信号Pe3を発光駆動部32に供給することで、第2発光信号Pe2に対し、第4発光信号Pe4との遅延差を周辺環境に影響されずに常に一定になるように制御する。
同様に、第2タイミング補正部36Bを、シーケンサ30と受光駆動部34との間に配置し、シーケンサ30からの第2受光信号Pr2と受光駆動部34からの第4受光信号Pr4の位相差が常に一定となるように、第2受光信号Pr2を基準として遅延制御した第3受光信号Pr3を受光駆動部34に供給することで、第2受光信号Pr2に対し、第4受光信号Pr4との遅延差を周辺環境に影響されずに常に一定となるように制御する。その結果、第4発光信号Pe4と第4受光信号Pr4とが周辺環境に影響されないよう補償する。
ここで、第1タイミング補正部36A及び第2タイミング補正部36Bの構成例について図2〜図9を参照しながら説明する。
第1タイミング補正部36Aは、図2に示すように、第1遅延線を有する第1遅延同期ループ回路46aと、第2遅延線を有する第2遅延同期ループ回路46bと、第1遅延線及び第2遅延線を有する第1遅延時間制御回路48Aと、第1遅延線及び第2遅延線を有する第2遅延時間制御回路48Bと、第1遅延線及び第2遅延線を有する第1タイミング補正用位相比較器52Aと、第1タイミング補正制御ロジック回路54Aとを有する。
第1遅延同期ループ回路46aは、時間分解能設定部51からの第1遅延段数制御信号Sprec1に基づいて、第1遅延時間制御回路48A、第2遅延時間制御回路48B及び第1タイミング補正用位相比較器52Aの各第1遅延線の遅延時間を設定する第1遅延調整バイアスVb1(電圧)を生成し出力する。
第2遅延同期ループ回路46bは、時間分解能設定部51からの第2遅延段数制御信号Sprec2に基づいて、第1遅延時間制御回路48A、第2遅延時間制御回路48B及び第1タイミング補正用位相比較器52Aの各第2遅延線の遅延時間を設定する第2遅延調整バイアスVb2(電圧)を生成し出力する。
第1遅延時間制御回路48Aにはシーケンサ30からの第2発光信号Pe2を入力する。第1遅延時間制御回路48Aは、第2発光信号Pe2のタイミング(位相)を調整して第3発光信号Pe3として発光駆動部32へ出力する。
第2遅延時間制御回路48Bにはシーケンサ30からの第2発光信号Pe2が入力される。この第2遅延時間制御回路48Bは、例えば第1測距システム10Aの出荷時やその後のキャリブレーションの際に、第1タイミング補正制御ロジック回路54Aからの第1オフセット調整信号S2によって、遅延時間(オフセット時間)を設定(あるいは再設定)する。すなわち、図3Aに示すように、第2発光信号Pe2の例えば立ち下り時(立ち上がり時でもよい)と、第4発光信号Pe4の例えば立ち下り時(立ち上がり時でもよい)との間には時間的なずれ、すなわち、オフセット時間Toffsetが存在する。このオフセット時間Toffsetは、第1測距システム10Aの経時変化によって変動する。そこで、第1測距システム10Aの出荷時やその後に行われる定期的あるいは不定期のキャリブレーションの際に、オフセット時間Toffsetを取得し、取得したオフセット時間Toffsetの情報を第1タイミング補正制御ロジック回路54Aに与えて、第1タイミング補正制御ロジック回路54Aから新たなオフセット時間Toffsetに対応した第1オフセット調整信号S2を出力し、第2遅延時間制御回路48Bに供給することによって、第2遅延時間制御回路48Bにオフセット時間Toffsetを設定(あるいは再設定)する。従って、第2遅延時間制御回路48Bに入力された第2発光信号Pe2は、設定されたオフセット時間Toffsetだけ遅延し、第1オフセット信号Pe5として出力される。
第1タイミング補正用位相比較器52Aの第1入力端子φe4には発光駆動部32の出力の第4発光信号Pe4を入力し、第2入力端子φe5には第2遅延時間制御回路48Bの出力の第1オフセット信号Pe5を入力する。第1タイミング補正用位相比較器52Aは、例えば図3Bに示すように、第1オフセット信号Pe5の例えば立ち下り時と第4発光信号Pe4の例えば立ち下り時との時間差(位相差ΔTchange)を検出し、第1位相比較結果S1として出力する。特に、第1タイミング補正用位相比較器52Aは、第1オフセット信号Pe5と第4発光信号Pe4との時間差(位相差ΔTchange)に応じたデジタル信号に変換し、該デジタル信号を第1位相比較結果S1として出力し、第1タイミング補正制御ロジック回路54Aに入力する。
第1タイミング補正制御ロジック回路54Aは、第1位相比較結果S1に基づいた第1遅延調整信号S3を生成して出力し、第1遅延時間制御回路48Aに入力する。第1遅延時間制御回路48Aは、第1遅延調整信号S3に基づいて第2発光信号Pe2の遅延時間を調整して、第3発光信号Pe3として出力する。第1遅延調整信号S3がアナログ信号であれば、電圧値、電流値等が挙げられる。第1遅延調整信号S3はデジタル信号であってもよい。なお、第1タイミング補正制御ロジック回路54Aの機能は、外部のCPU及びメモリを備える組み込みコンピュータやFPGA等のハードウェアに置き換えて実現させてもよい。
例えば図3Bに示すように、周辺環境の影響によって、第4発光信号Pe4が、オフセット時間Toffsetよりもある時間(変動時間と記す)だけ遅延した場合、第1タイミング補正用位相比較器52Aにおいて位相差ΔTchange(変動時間)を検出して、第1位相比較結果S1を出力し、第1タイミング補正制御ロジック回路54Aは第1位相比較結果S1に基づいた第1遅延調整信号S3を出力する。第1遅延時間制御回路48Aは、第2発光信号Pe2を第1遅延調整信号S3に基づいた時間だけ遅延して、第3発光信号Pe3として出力する。つまり、図3Cに示すように、第1遅延時間制御回路48Aは、第2発光信号Pe2を上述した位相差ΔTchange(変動時間)と同じ時間(ΔTcontrol)だけ遅延し、第2発光信号Pe2のタイミングを調整して、第3発光信号Pe3として発光駆動部32に出力することから、第4発光信号Pe4の例えば立ち下り時と第1オフセット信号Pe5の立ち下り時とが同期するようになり、周辺環境による変動時間分をフィードバック制御により吸収して、タイミング的に正確な第4発光信号Pe4として発光部16に供給することができる。これによって測距対象物12までの距離を周辺環境に影響されずに測定することが可能となる。
ところで、基準クロックclkとして、クロック周波数が例えば250MHzのクロック信号を想定した場合、クロックの立ち上がり及び立ち下りを回路のトリガタイミングとして使うとしても、その時間分解能は2nsec程度である。放射光14は例えば1nsecで約300mm進むが、第1測距システム10Aでは、往復の光路を測定するため、測距値に換算すると、150mmに相当する。そのため、2nsecの時間分解能でタイミングを調整すると、測距値300mm単位での調整となり、この測距分解能未満でのタイミング調整ができない。例えば数mmオーダーでの測距性能を得るためには、数10psecのオーダーの時間分解能が必要となる。
そこで、本実施の形態では、第1遅延時間制御回路48A、第2遅延時間制御回路48B、第1タイミング補正用位相比較器52Aを、それぞれ第1遅延線と第2遅延線とを有する回路にて構成し、第1遅延同期ループ回路46aで生成された第1遅延調整バイアスVb1(電圧)を各第1遅延線に印加し、第2遅延同期ループ回路46bで生成された第2遅延調整バイアスVb2(電圧)を各第2遅延線に印加することで、第1遅延線を構成する複数の遅延素子での各遅延時間τ1と第2遅延線を構成する複数の遅延素子での各遅延時間τ2とを異ならせる。さらに、第1遅延時間制御回路48A及び第2遅延時間制御回路48Bでは、第1遅延線から第2遅延線への経路を可変にして、|τ1−τ2|の時間分解能を得るようにし、第1タイミング補正用位相比較器52Aでは、TDC回路にノギスの原理(バーニアの原理)を用いて、|τ1−τ2|の時間分解能で位相比較を行えるようにしている。これにより、数psec〜数10psecのオーダーの時間分解能を実現することができ、数mmオーダーの測距値精度を補償することが可能となる。
ここで、第1タイミング補正部36Aの具体的な回路構成例について図4〜図7を参照しながら説明する。
先ず、第1遅延同期ループ回路46aは、図4Aに示すように、基準クロックclkを入力とする第1遅延線DL1と、第1遅延段数制御信号Sprec1に基づいて第1遅延線DL1の遅延段数を設定する複数の第1セレクタ66aと、第1遅延線DL1からの出力と基準クロックclkとの位相差を検出する第1クロック位相比較器68aと、第1クロック位相比較器68aからの出力信号に基づき、加算あるいは減算電荷を生成する第1チャージポンプ70aと、第1チャージポンプ70aの出力電荷を累算し、第1遅延調整バイアスVb1(電圧)として出力する第1ローパスフィルタ72aとを有する。この第1遅延調整バイアスVb1は、第1遅延線DL1に供給し、第1遅延同期ループ回路46aのフィードバックループを形成し、且つ、外部に第1遅延調整バイアスVb1を出力可能になっている。
第1遅延線DL1は、複数の第1遅延素子74aを直列に接続して構成し、各第1遅延素子74aの前段には、それぞれ第1セレクタ66aが接続されている。各第1遅延素子74aは、第1遅延調整バイアスVb1によって遅延時間が制御される例えばインバータ遅延素子により構成する。各第1セレクタ66aは、第1遅延段数制御信号Sprec1のそれぞれ対応するバイナリ値(「1」又は「0」)に応じて経路を選択するようになっている。例えば入力側から見て1番目の第1セレクタ66aは、第1遅延段数制御信号Sprec1の例えばMSB(最上位ビット)のバイナリ値に応じて基準クロックclkと接地電圧Vssのいずれかを選択する。この例では、バイナリ値が「1」のとき、基準クロックclkを選択し、バイナリ値が「0」のとき、接地電圧Vssを選択する。入力側から見て2番目以降の第1セレクタ66aは、バイナリ値が「1」のとき、基準クロックclkを選択し、バイナリ値が「0」のとき、1つ前の第1遅延素子74aからの出力を選択する。すなわち、複数の第1セレクタ66aによって、遅延段数を制御している。
従って、例えば16個の第1遅延素子74aがそれぞれ第1セレクタ66aを介在させて直列に接続されている場合を想定したとき、第1遅延線DL1として、14個の第1遅延素子74aを使用する場合は、第1遅延段数制御信号Sprec1として、
MSB LSB
↓ ↓
「0010000000000000」
を時間分解能設定部51から供給する。これにより、出力側から見て14番目の第1セレクタ66aが基準クロックclkを選択し、出力側から見て1番目〜13番目の第1セレクタ66aがそれぞれ1つ前の第1遅延素子74aの出力を選択することになり、14個の第1遅延素子74aによる第1遅延線DL1が構成されることになる。なお、第1遅延線DL1としては、実際には、100個以上の第1遅延素子74aを用いてもよい。
この第1遅延同期ループ回路46aでは、第1遅延線DL1は、基準クロックclkを1周期遅らせるように動作し、第1遅延線DL1の出力と基準クロックclkとの立ち上がりタイミングあるいは立ち下りタイミングを第1クロック位相比較器68aで比較する。比較結果に基づき、第1チャージポンプ70aや第1ローパスフィルタ72aが動作することで、第1遅延線DL1の出力と基準クロックclkの位相差を相殺するように常にフィードバック制御する。これにより、第1遅延素子74aの遅延値(τ1)を生成するための第1遅延調整バイアスVb1を得る。ここで、回路電源投入時や回路起動時には、第1遅延調整バイアスVb1が定まらないことに起因した、2周期遅れ、3周期遅れ等のロック(擬似ロック)の可能性がある。擬似ロックを回避するため、回路電源投入や回路起動の直前にあらかじめ任意の電圧を印加する等の対策を施し、常に1周期遅れ動作を補償させる。第1遅延素子74aの数を増やすほど、各第1遅延素子74aでの遅延時間(τ1)は短くなる。なお、第1遅延同期ループ回路46aは、集積回路の製造ばらつきや周辺環境の変動等に対して安定した基準クロックclkを基準にして、自律的な自己フィードバックの機能を有しているため、製造ばらつきや周辺環境変動に対応した第1遅延調整バイアスVb1を生成することができる。
第2遅延同期ループ回路46bは、上述した第1遅延同期ループ回路46aと同様の構成を有し、図4Bに示すように、基準クロックclkを入力とする第2遅延線DL2と、第2遅延段数制御信号Sprec2に基づいて第2遅延線DL2の遅延段数を設定する複数の第2セレクタ66bと、第2遅延線DL2からの出力と基準クロックclkとの位相差を検出する第2クロック位相比較器68bと、第2クロック位相比較器68bからの出力信号に基づき、加算あるいは減算電荷を生成する第2チャージポンプ70bと、第2チャージポンプ70bの出力電荷を累算し、第2遅延調整バイアスVb2(電圧)として出力する第2ローパスフィルタ72bとを有する。この第2遅延調整バイアスVb2は、第2遅延線DL2に供給し、第2遅延同期ループ回路46bのフィードバックループを形成し、且つ、外部に第2遅延調整バイアスVb2を出力可能になっている。
第2遅延線DL2は、複数の第2遅延素子74bを直列に接続して構成し、各第2遅延素子74bの前段には、それぞれ第2セレクタ66bが接続されている。各第2遅延素子74bは、第2遅延調整バイアスVb2によって遅延時間が制御される例えばインバータ遅延素子により構成する。これら第2遅延素子74b、第2セレクタ66b及び第2遅延段数制御信号Sprec2の構成については、上述した第1遅延素子74a、第1セレクタ66a及び第1遅延段数制御信号Sprec1と同じであるため、その重複説明を省略する。
この第2遅延同期ループ回路46bにおいても、第2遅延線DL2は、基準クロックclkを1周期遅らせるように動作し、第2遅延線DL2の出力と基準クロックclkとの立ち上がりタイミングあるいは立ち下りタイミングを第2クロック位相比較器68bで比較する。比較結果に基づき、第2チャージポンプ70bや第2ローパスフィルタ72bが動作することで、第2遅延線DL2の出力と基準クロックclkの位相差を相殺するように常にフィードバック制御する。これにより、第2遅延素子74bの遅延値(τ2)を生成するための第2遅延調整バイアスVb2を得る。また、擬似ロックを回避するため、回路電源投入や回路起動の直前にあらかじめ任意の電圧を印加する等の対策を施し、常に1周期遅れ動作を補償させる。第2遅延素子74bの数を増やすほど、各第2遅延素子74bでの遅延時間(τ2)は短くなる。
ところで、第1遅延素子74aと第2遅延素子74bの回路構成と回路を構成するトランジスタサイズ等は互いに同じである。従って、第1遅延線DL1で選択した第1遅延素子74aの数と、第2遅延線DL2で選択した第2遅延素子74bの数が同じであれば、各第1遅延素子74aの遅延時間(第1遅延時間τ1)と各第2遅延素子74bの遅延時間(第2遅延時間τ2)は同じになる。
しかし、本実施の形態では、ノギスの原理を利用するため、第1遅延時間τ1と第2遅延時間τ2は差を持たせる。そのため、第1遅延線DL1で選択する第1遅延素子74aの数と、第2遅延線DL2で選択する第2遅延素子74bの数は差を持つ。例えば第1遅延素子74aの数を第2遅延素子74bの数よりも多くして、第1遅延時間τ1を数100psec、第2遅延時間τ2を(数100+数10)psecとする。このとき、遅延時間の差|τ1−τ2|は数10psec程度となる。
第1遅延時間制御回路48Aは、図5に示すように、第1遅延同期ループ回路46aの第1遅延線DL1と同様の構成を有し、第2発光信号Pe2を入力とする第1遅延線DL1と、第2遅延同期ループ回路46bの第2遅延線DL2と同様の構成を有し、同じく第2発光信号Pe2もしくは、第2発光信号Pe2の第1遅延線DL1を経由した信号を入力とする第2遅延線DL2と、第1遅延調整信号S3に基づいて第1遅延線DL1から第2遅延線DL2への経路を切り替える複数の第2セレクタ66bとを有する。
第1遅延線DL1は、複数の第1遅延素子74aを直列に接続して構成し、各第1遅延素子74aの前段には、それぞれ第1セレクタ66aを接続する。各第1セレクタ66aは特性ダミーであって、第2遅延線DL2と負荷をそろえるために接続する。入力側から見て1番目の第1セレクタ66aは第2発光信号Pe2を固定で選択し、入力側から見て2番目以降の第1セレクタ66aは、1つ前の第1遅延素子74aからの出力を固定で選択するようになっている。なお、第1遅延線DL1の出力側端(終端)も遅延線最終段の負荷特性を最終段以前の特性とあわせるための特性ダミーインバータ遅延回路を接続する。
第2遅延線DL2は、複数の第2遅延素子74bを直列に接続して構成し、各第2遅延素子74bの前段には、それぞれ第2セレクタ66bを接続する。各第2セレクタ66bは、第1遅延調整信号S3のそれぞれ対応するバイナリ値(「1」又は「0」)に応じて経路を選択するようになっている。例えば入力側から見て1番目の第2セレクタ66bは、第1遅延調整信号S3の例えばMSB(最上位ビット)のバイナリ値に応じて第2発光信号Pe2と接地電圧Vssのいずれかを選択する。この例では、バイナリ値が「1」のとき、第2発光信号Pe2を選択し、バイナリ値が「0」のとき、接地電圧Vssを選択する。入力側から見て2番目以降の第2セレクタ66bは、バイナリ値が「1」のとき、1つ前の第1遅延素子74aからの出力を選択し、バイナリ値が「0」のとき、1つ前の第2遅延素子74bからの出力を選択する。
従って、例えば16個の第1遅延素子74aがそれぞれ第1セレクタ66aを介在させて直列に接続され、16個の第2遅延素子74bがそれぞれ第2セレクタ66bを介在させて直列に接続されている場合を想定したとき、第1遅延線DL1として2個の第1遅延素子74aを選択し、第2遅延線DL2として14個の第2遅延素子74bを選択する場合は、第1遅延調整信号S3として、
MSB LSB
↓ ↓
「0010000000000000」
が第1タイミング補正制御ロジック回路54Aから供給する。これにより、入力側から見て2番目の第1遅延素子74aから入力側から見て3番目の第2遅延素子74bへの経路が選択され、その結果、第2発光信号Pe2が遅延時間{(2×τ1)+(14×τ2)}だけ遅延された第3発光信号Pe3として出力される。同様に、第1遅延線DL1として3個の第1遅延素子74aを選択し、第2遅延線DL2として13個の第2遅延素子74bを選択した場合は、入力側から見て3番目の第1遅延素子74aから入力側から見て4番目の第2遅延素子74bへの経路が選択され、その結果、第2発光信号Pe2が遅延時間{(3×τ1)+(13×τ2)}だけ遅延された第3発光信号Pe3として出力される。前者と後者の遅延時間の差は、|{(2×τ1)+(14×τ2)}−{(3×τ1)+(13×τ2)}|=|τ2−τ1|となり、第2セレクタ66bによって経路を切り替えることにより、|τ2−τ1|の時間分解能を得ることができる。なお、上述の例では、16個の第1遅延素子74a及び16個の第2遅延素子74bの場合を示したが、実際には、100個以上の第1遅延素子74a及び100個以上の第2遅延素子74bを用いてもよい。
第2遅延時間制御回路48Bは、上述した第1遅延時間制御回路48A(図5参照)と同様の構成を有するため、その重複説明を省略するが、第2セレクタ66bは、第1オフセット調整信号S2のそれぞれ対応するバイナリ値(「1」又は「0」)に応じて経路を選択するようになっている。この第2遅延時間制御回路48Bにおいても、第2セレクタ66bによって経路を切り替えることにより、|τ2−τ1|の時間分解能を得ることができる。
第1タイミング補正用位相比較器52Aは、図6に示すように、第4発光信号Pe4を入力とする第1遅延線DL1と、第1オフセット信号Pe5を入力とする第2遅延線DL2と、遅延素子に応じて配列された複数のフリップフロップ回路76(ここではD型フリップフロップ)を有する位相判定回路78と、デコーダ80とを有する。
第1遅延線DL1は、それぞれ第1遅延調整バイアスVb1により遅延時間を制御可能な複数の第1遅延素子74aを直列に接続して構成している。第2遅延線DL2も、それぞれ第2遅延調整バイアスVb2により遅延時間が制御可能な複数の第2遅延素子74bを直列に接続し構成している。なお、第1遅延線DL1及び第2遅延線DL2の最終段には、それぞれ最終段の負荷特性が最終段以前の特性と差が出ないように特性ダミー用遅延素子を接続する。
第1遅延調整バイアスVb1及び第2遅延調整バイアスVb2によって、第2遅延素子74bの遅延時間τ2を、第1遅延素子74aの遅延時間τ1よりも長く設定すると、第4発光信号Pe4が周辺環境の影響によって遅延して、第1オフセット信号Pe5に対して第4発光信号Pe4が位相遅れとなった場合、上述した遅延時間の違いにより、第1オフセット信号Pe5に対して第4発光信号Pe4は位相遅れが徐々に小さくなり、第1遅延線DL1及び第2遅延線DL2の途中から、今度は、第1オフセット信号Pe5に対して第4発光信号Pe4が位相進みとなり、位相進みは徐々に拡大する。
位相判定回路78は、例えば第1遅延素子74a(又は第2遅延素子74b)の個数+1個分のフリップフロップ回路76を有する。各フリップフロップ回路76はそれぞれD型フリップフロップにて構成する。そのうち、第1遅延素子74a(又は第2遅延素子74b)の個数分のフリップフロップ回路76を、第1遅延素子74a(又は第2遅延素子74b)に対応して配置し、D端子には、対応する第1遅延素子74aの出力を入力し、CK端子には、対応する第2遅延素子74bの出力を入力する。入力側から見て1番目のフリップフロップ回路76は、D端子に第4発光信号Pe4を入力し、CK端子に、第1オフセット信号Pe5を入力する。本実施の形態では、第1遅延素子74aとしてインバータ遅延素子を用いているため、第4発光信号Pe4を反転し遅延させた信号波形を出力する第1遅延素子74aが存在する。例えば入力側から見て奇数番目の第1遅延素子74aの出力波形は、第4発光信号Pe4を反転し遅延させた信号波形となり、入力側から見て偶数番目の第1遅延素子74aの出力波形は、第4発光信号Pe4をそのまま遅延させた信号波形となる。これは、第2遅延線DL2においても同様であり、入力側から見て奇数番目の第2遅延素子74bの出力波形は、第1オフセット信号Pe5を反転し遅延させた信号波形となり、入力側から見て偶数番目の第2遅延素子74bの出力波形は、第1オフセット信号Pe5をそのまま遅延させた信号波形となる。
従って、第4発光信号Pe4が周辺環境の影響によって遅延した場合、第4発光信号Pe4が第1オフセット信号Pe5よりも位相遅れとなっている例えば入力側から2j+1(奇数)番目のフリップフロップ回路76では、図7に示すように、CK端子の入力が2値論理のHighになった時点で、D端子の入力が2値論理のLowであることから、Q端子からは論理値「0」を出力し、例えば入力側から2j+2(偶数)番目のフリップフロップ回路76では、CK端子の入力がLowになった時点で、D端子の入力がHighであることから、Q端子から論理値「1」を出力する。すなわち、位相遅れを示す論理値が奇数番目と偶数番目とで互いに反転した論理値となる。
同様に、第1遅延線DL1及び第2遅延線DL2の途中から第4発光信号Pe4が第1オフセット信号Pe5よりも位相進みとなる例えば入力側から2j+4(偶数)番目のフリップフロップ回路76では、CK端子の入力がLowになった時点で、D端子の入力がLowであることから、Q端子からは論理値「0」を出力し、例えば入力側から2j+5(偶数)番目のフリップフロップ回路76では、CK端子の入力がHighになった時点で、D端子の入力がHighであることから、Q端子から論理値「1」を出力する。すなわち、位相進みを示す論理値が奇数番目と偶数番目とで互いに反転した論理値となる。
そこで、例えば偶数番目のフリップフロップ回路76からの出力を反転(ビット反転)するNOTゲート82(図6参照)を接続して、第4発光信号Pe4が第1オフセット信号Pe5よりも位相遅れを示す論理値が奇数番目と偶数番目とで共に論理値「0」、位相進みを示す論理値が奇数番目と偶数番目とで共に論理値「1」となるようにしている。これにより、第1オフセット信号Pe5に対して位相遅れで入力した第4発光信号Pe4が第1遅延線DL1の途中で第1オフセット信号Pe5を追い抜いた時点で論理値が「0」から「1」に反転(ビット反転)する形態の位相判定信号Dbを得る。デコーダ80は、位相判定回路78からの位相判定信号Dbをデコードし、第1タイミング補正制御ロジック回路54Aに受け渡す。
デコーダ80でのデコード手法としては、以下の2つの手法が挙げられる。
第1デコード手法は、下記表1に示すように、位相判定回路78からの位相判定信号Dbを最下位ビットから1が並ぶ数で1対1に変換(温度計コード変換)し、位相差値S1(第1位相比較結果)として出力する。
Figure 0006059441
第2デコード手法は、下記表2に示すように、位相判定回路78からの位相判定信号Dbのうち、論理値が「1」のビットの数をデジタル値に変換し、位相差値S1として出力する。この場合、0と1が仮にノイズ等の揺らぎで連続でない場合でも、デコードすることができるため、上述の第1デコード手法よりも好ましいが、デコーダ80に1の個数をカウントする回路を必要とする。
Figure 0006059441
第1タイミング補正部36Aでは、第1遅延時間制御回路48A及び第2遅延時間制御回路48Bにおいて、複数の第1遅延素子74a(遅延時間τ1)を直列に配置した第1遅延線DL1と第1遅延線DL1に対応して複数の第2遅延素子74b(遅延時間τ2)を直列に配置した第2遅延線DL2との間で経路を選択可能にして、|τ1−τ2|の時間分解能を得るようにしており、また、第1タイミング補正用位相比較器52Aでは、第1遅延線DL1と、第2遅延線DL2と、フリップフロップ回路76及び位相判定回路78を用いてノギスの原理(バーニアの原理)を適応して、|τ1−τ2|の時間分解能で位相比較を行うようにしている。これにより、数10psecのオーダーの時間分解能を実現することができ、数mmの測距値精度を補償することが可能となる。
一方、第2タイミング補正部36Bは、図8に示すように、上述した第1タイミング補正部36Aとほぼ同様の構成を有するため、その重複説明を省略するが、第4遅延時間制御回路48Dにおいて、第2オフセット調整信号S5に基づきオフセット時間Toffsetを設定(あるいは再設定)することで、第2受光信号Pr2を、設定したオフセット時間Toffsetだけ遅延し、第2オフセット信号Pr5として出力する。そして、周辺環境の影響によって、第4受光信号Pr4が、オフセット時間Toffsetよりも変動時間分だけ遅延が増大した場合、第2タイミング補正用位相比較器52Bにおいて変動時間分の位相差ΔTchangeを検出し、位相比較結果を第2位相比較結果S4として出力し、第2タイミング補正制御ロジック回路54Bに入力する。第2タイミング補正制御ロジック回路54Bは、第2位相比較結果S4に基づき演算した第2遅延調整信号S6を出力し、第3遅延時間制御回路48Cに入力する。第3遅延時間制御回路48Cは、第2遅延調整信号S6に基づいて第2受光信号Pr2の遅延時間を調整して、第3受光信号Pr3として出力する。
すなわち、第3遅延時間制御回路48Cは、第2受光信号Pr2を上述した位相差ΔTchangeだけ遅延時間が短くなるように、第2受光信号Pr2のタイミングを調整して、第3受光信号Pr3として受光駆動部34に出力することから、第4受光信号Pr4の例えば立ち下り時と第2オフセット信号Pr5の立ち下り時とが同じタイミングとなる。これにより、周辺環境による変動時間分をフィードバック制御により吸収して、タイミング的に正確な第4発光信号Pr4として受光部20に供給することができる。これによって測距対象物12までの距離を周辺環境に影響されずに測定することが可能となる。
このように、第1測距システム10Aにおいては、フィードバック制御によるタイミング差の補正において、周辺環境に影響されにくく、安定した発光タイミングと受光タイミングを生成することで、周辺環境に影響されない測距を実現することができる。
次に、第2の実施の形態に係る測距システム(以下、第2測距システム10Bと記す)について図9及び図10を参照しながら説明する。
この第2測距システム10Bは、上述した第1測距システム10Aとほぼ同様の構成を有するが、以下の点で異なる。
すなわち、受光駆動部34は、図9に示すように、受光部20、A/D変換器26、基準クロック生成部28、シーケンサ30及び第1タイミング補正部36Aと共に1つの固体撮像装置42に実装している。そのため、図10に示すように、例えば受光駆動部34に第2クロック同期回路40bを実装することで、クロック同期した第4受光信号Pr4を出力する等の対策が可能であり、第2受光信号Pr2と遅延同期した、第4受光信号Pr4を受光部20に供給することも可能である。従って、シーケンサ30と受光駆動部34間に第2タイミング補正部36Bを設けず、タイミング補正部としては、シーケンサ30と発光駆動部32間に設けた第1タイミング補正部36Aのみとしてもよい。この第1タイミング補正部36Aの構成は、上述した第1タイミング補正部36Aと同じであるため、その重複説明を省略する。
この第2測距システム10Bにおいても、第1タイミング補正部36Aによって、周辺環境による時間変動分を吸収したタイミング的に安定した第4発光信号Pe4を発光部16に供給するため、周辺環境に影響されない測距を実現可能となる。
この場合、第2タイミング補正部36Bを実装する必要がないため、回路構成が簡単になり、第2測距システム10Bの小型化を図ることができる。
次に、第3の実施の形態に係る測距システム(以下、第3測距システム10Cと記す)について図11を参照しながら説明する。
この第3測距システム10Cは、上述した第2測距システム10Bとほぼ同様の構成を有するが、発光部16からの直接光56を受光する受光素子58を有し、この受光素子58からの観測信号Skを第1タイミング補正部36Aにフィードバックしている点で異なる。
この場合、発光部16からの発光タイミングを直接検知することが可能となるため、発光部16の周辺環境による影響も加味したタイミング補正を実施することが可能となる。
なお、受光素子58としては、温度特性に優れた受光素子を用いることが好ましい。例えば温度補償回路が内蔵された受光素子等を用いることができる。
本発明に係る測距システムは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
10A…第1測距システム 10B…第2測距システム
10C…第3測距システム 12…測距対象物
14…放射光 16…発光部
18…反射光 20…受光部
22…制御部 24…距離演算部
28…基準クロック生成部 30…シーケンサ
32…発光駆動部 34…受光駆動部
36A…第1タイミング補正部 36B…第2タイミング補正部
42…固体撮像装置 46a…第1遅延同期ループ回路
46b…第2遅延同期ループ回路
48A〜48D…第1遅延時間制御回路〜第4遅延時間制御回路
52A…第1タイミング補正用位相比較器
52B…第2タイミング補正用位相比較器
54A…第1タイミング補正制御ロジック回路
54B…第2タイミング補正制御ロジック回路
56…直接光 58…受光素子
66a…第1セレクタ 66b…第2セレクタ
74a…第1遅延素子 74b…第2遅延素子
DL1…第1遅延線 DL2…第2遅延線

Claims (3)

  1. 測距対象物に向けて放射光を放射する発光部と、
    前記放射光の前記測距対象物からの反射光を受光し、受光光量に応じた出力を行う受光部と、
    前記発光部及び前記受光部を制御する制御部と、
    前記受光部の出力を用いてタイム・オブ・フライト法により前記測距対象物までの距離を演算する距離演算部と、を有する測距システムであって、
    前記制御部は、前記発光部の発光タイミング及び前記受光部の受光タイミングを規定するシーケンサと、
    基準クロックを生成し、前記シーケンサに前記基準クロックを出力する基準クロック生成部と、
    前記発光部に出力信号を出力して前記発光部を駆動する発光駆動部と、
    前記受光部に出力信号を出力して前記受光部を駆動する受光駆動部と、
    第1タイミング補正部と、
    第2タイミング補正部と、を備え、
    前記シーケンサは、
    前記発光タイミングの基となる第1発光信号を生成する第1信号生成回路と、
    前記受光タイミングの基となる第1受光信号を生成する第2信号生成回路と、
    前記第1発光信号を前記基準クロックに同期させた第2発光信号を生成する第1クロック同期回路と、
    前記第1受光信号を前記基準クロックに同期させた第2受光信号を生成する第2クロック同期回路と、を備え、
    前記第1タイミング補正部は、
    前記シーケンサからの前記第2発光信号を遅延させた第1オフセット信号と、前記発光駆動部の前記出力信号との位相比較結果のみに基づいて第1制御信号を生成して、前記発光駆動部に出力し、
    前記第2タイミング補正部は、
    前記シーケンサからの前記第2受光信号を遅延させた第2オフセット信号と、前記受光駆動部の前記出力信号との位相比較結果のみに基づいて第2制御信号を生成して、前記受光駆動部に出力し、
    前記第1タイミング補正部は、第1遅延時間調整回路と、第2遅延時間調整回路と、第1タイミング補正用位相比較器と、第1タイミング補正制御ロジック回路とを有し、
    前記シーケンサからの前記第2発光信号は、前記第1遅延時間調整回路及び前記第2遅延時間調整回路に入力され、
    前記第1遅延時間調整回路は、前記第2発光信号を基準として遅延させた信号を前記第1制御信号として前記発光駆動部に出力し、
    前記第2遅延時間調整回路は、前記第2発光信号から前記発光駆動部の出力までの遅延時間をオフセットとするように、前記第2発光信号を基準として遅延させた信号を第1オフセット信号として出力し、
    前記第1タイミング補正用位相比較器は、前記第1オフセット信号と前記発光駆動部の前記出力信号との位相比較を行って第1位相比較結果として出力し、
    前記第1タイミング補正制御ロジック回路は、前記第1位相比較結果に基づいた第1遅延調整信号を出力し、
    前記第1遅延時間調整回路は、前記第1遅延調整信号を入力して、前記第2発光信号のタイミングを調整し、
    前記第2タイミング補正部は、第3遅延時間調整回路と、第4遅延時間調整回路と、第2タイミング補正用位相比較器と、第2タイミング補正制御ロジック回路とを有し、
    前記シーケンサからの前記第2受光信号は、前記第3遅延時間調整回路及び前記第4遅延時間調整回路に入力され、
    前記第3遅延時間調整回路は、前記第2受光信号を基準として遅延させた信号を、前記第2制御信号として前記受光駆動部に出力し、
    前記第4遅延時間調整回路は、前記第2受光信号から前記受光駆動部の出力までの遅延時間をオフセットとするように、前記第2受光信号を基準として遅延させた信号を第2オフセット信号として出力し、
    前記第2タイミング補正用位相比較器は、前記第2オフセット信号と前記受光駆動部の前記出力信号との位相比較を行って第2位相比較結果として出力し、
    前記第2タイミング補正制御ロジック回路は、前記第2位相比較結果に基づいた第2遅延調整信号を出力し、
    前記第3遅延時間調整回路は、前記第2遅延調整信号を入力して、前記第2受光信号のタイミングを調整することを特徴とする測距システム。
  2. 測距対象物に向けて放射光を放射する発光部と、
    前記放射光の前記測距対象物からの反射光を受光し、受光光量に応じた出力を行う受光部と、
    前記発光部及び前記受光部を制御する制御部と、
    前記受光部の出力を用いてタイム・オブ・フライト法により前記測距対象物までの距離を演算する距離演算部と、を有する測距システムであって、
    前記制御部は、
    前記発光部の発光タイミング及び前記受光部の受光タイミングを規定するシーケンサと、
    基準クロックを生成し、前記シーケンサに前記基準クロックを出力する基準クロック生成部と、
    前記発光部に出力信号を出力して前記発光部を駆動する発光駆動部と、
    少なくとも前記シーケンサと共に1つの装置に実装され、前記受光部に出力信号を出力して前記受光部を駆動する受光駆動部と、
    タイミング補正部と、を備え、
    前記シーケンサは、
    前記発光タイミングの基となる第1発光信号を生成する第1信号生成回路と、
    前記受光タイミングの基となる第1受光信号を生成する第2信号生成回路と、
    前記第1発光信号を前記基準クロックに同期させた第2発光信号を生成する第1クロック同期回路と、
    前記第1受光信号を前記基準クロックに同期させた第2受光信号を生成する第2クロック同期回路と、を備え、
    前記タイミング補正部は、前記発光部のためのタイミング補正部のみであり、前記シーケンサからの前記第2発光信号を遅延させたオフセット信号と、前記発光駆動部の前記出力信号との位相比較結果のみに基づいて制御信号を生成して、前記発光駆動部のみに出力し、
    前記タイミング補正部は、第1遅延時間調整回路と、第2遅延時間調整回路と、タイミング補正用位相比較器と、タイミング補正制御ロジック回路とを有し、
    前記シーケンサからの前記第2発光信号は、前記第1遅延時間調整回路及び前記第2遅延時間調整回路に入力され、
    前記第1遅延時間調整回路は、前記第2発光信号を基準として遅延させた信号を、前記制御信号として前記発光駆動部に出力し、
    前記第2遅延時間調整回路は、前記第2発光信号から前記発光駆動部の出力までの遅延時間をオフセットとするように、前記第2発光信号を基準として遅延させた信号を前記オフセット信号として出力し、
    前記タイミング補正用位相比較器は、前記オフセット信号と前記発光駆動部の出力信号との位相比較を行って位相比較結果として出力し、
    前記タイミング補正制御ロジック回路は、前記位相比較結果に基づいた遅延調整信号を出力し、
    前記第1遅延時間調整回路は、前記遅延調整信号を入力して、前記第2発光信号のタイミングを調整することを特徴とする測距システム。
  3. 測距対象物に向けて放射光を放射する発光部と、
    前記放射光の前記測距対象物からの反射光を受光し、受光光量に応じた出力を行う受光部と、
    前記発光部及び前記受光部を制御する制御部と、
    前記受光部の出力を用いてタイム・オブ・フライト法により前記測距対象物までの距離を演算する距離演算部と、を有する測距システムであって、
    さらに、前記発光部の直接光を受光して、発光タイミング観測信号として出力する受光素子を別途有し、
    前記制御部は、
    前記発光部の発光タイミング及び前記受光部の受光タイミングを規定するシーケンサと、
    基準クロックを生成し、前記シーケンサに前記基準クロックを出力する基準クロック生成部と、
    前記発光部に出力信号を出力して前記発光部を駆動する発光駆動部と、
    少なくとも前記シーケンサと共に1つの装置に実装され、前記受光部に出力信号を出力して前記受光部を駆動する受光駆動部と、
    タイミング補正部と、を備え、
    前記シーケンサは、
    前記発光タイミングの基となる第1発光信号を生成する第1信号生成回路と、
    前記受光タイミングの基となる第1受光信号を生成する第2信号生成回路と、
    前記第1発光信号を前記基準クロックに同期させた第2発光信号を生成する第1クロック同期回路と、
    前記第1受光信号を前記基準クロックに同期させた第2受光信号を生成する第2クロック同期回路と、を備え、
    前記タイミング補正部は、前記発光部のためのタイミング補正部のみであり、前記シーケンサからの前記第2発光信号を遅延させたオフセット信号と、前記受光素子からの前記発光タイミング観測信号との位相比較結果のみに基づいて制御信号を生成して、前記発光駆動部のみに出力し、
    前記タイミング補正部は、第1遅延時間調整回路と、第2遅延時間調整回路と、タイミング補正用位相比較器と、タイミング補正制御ロジック回路とを有し、
    前記シーケンサからの前記第2発光信号は、前記第1遅延時間調整回路及び前記第2遅延時間調整回路に入力され、
    前記第1遅延時間調整回路は、前記第2発光信号を基準として遅延させた信号を、前記制御信号として前記発光駆動部に出力し、
    前記第2遅延時間調整回路は、前記第2発光信号から前記発光駆動部の出力までの遅延時間をオフセットとするように、前記第2発光信号を基準として遅延させた信号を前記オフセット信号として出力し、
    前記タイミング補正用位相比較器は、前記オフセット信号と前記発光駆動部の出力信号との位相比較を行って位相比較結果として出力し、
    前記タイミング補正制御ロジック回路は、前記位相比較結果に基づいた遅延調整信号を出力し、
    前記第1遅延時間調整回路は、前記遅延調整信号を入力して、前記第2発光信号のタイミングを調整することを特徴とする測距システム。
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