JP6059188B2 - 車体下部構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の下部にアンダパネルが設けられ、アンダパネルで車両の下面が形成される車両下部構造に関する。
車両下部構造として、車両の下部にアンダパネルが設けられ、アンダパネルの下側にアンダカバーが上下方向に移動自在に支持されたものが知られている。アンダパネルの下側にアンダカバーが支持され、支持されたアンダカバーでアンダパネルの全域が下方から覆われる。すなわち、アンダカバーは、車両の下部全域に亘って平坦な形状に形成されている。
この車両下部構造によれば、車両の走行中(具体的には、中・高速度の走行中)に、アンダカバーの下方(すなわち、アンダカバーおよび路面間の空間)に負圧が発生し、発生した負圧でアンダカバーを下げることが可能である。アンダカバーを下げて車両の最低地上高を低くすることにより、アンダカバーおよび路面間に負圧を良好に発生させ、車両の安定性を確保することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2009−220689号公報
しかし、特許文献1の車両下部構造は、車両の下部全域に亘って平坦な形状にアンダカバーが形成され、アンダカバーの全体が下方に下げられる。このため、車両の走行中に発生する空気流で生じる空気抵抗を好適に低減することが難しく、この観点から改良の余地が残されていた。
さらに、特許文献1の車両下部構造は、車両の下部全域に亘って形成されたアンダカバーの全体を下方に下げる必要がある。このため、アンダカバーを下方に下げる構成が複雑になりこの観点から改良の余地が残されている。
本発明は、空気抵抗を好適に低減でき、さらに、構成の簡素化が図れる車体下部構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車両のサイドシルにアンダパネルが設けられ、該アンダパネルで車両の下面が形成される車両下部構造であって、前記アンダパネルに設けられたアンダカバーを備え、該アンダカバーは、前記アンダパネルに設けられるカバー部と、該カバー部に設けられ、走行中に前記アンダパネルから下降可能な下降部と、を備え、該下降部は、前記カバー部に設けられる外周部と、該外周部の内側に配置され、前記アンダパネルから下降可能な底部と、該底部および前記外周部を連結し、前記底部および前記外周部間の距離に対して余剰を持たせて形成された弾性変形可能な変形部と、を有することを特徴とする。
請求項2は、前記変形部は、断面略湾曲形状に形成されたことを特徴とする。
請求項3は、前記変形部は、断面略折形状に形成されたことを特徴とする。
請求項4は、前記底部は、前記変形部に連結する第1底部と、該第1底部の内側に設けられ、前記第1底部から下降可能な第2底部と、を有することを特徴とする。
請求項5は、前記下降部は、前記変形部の一端部および他端部が離れた位置に形成され、前記一端部および前記他端部に亘って形成され、前記底部を下方に折り曲げ可能な折部を有することを特徴とする。
請求項6は、前記アンダパネルおよび前記底部の両部材間に複数配置され、前記両部材を連結することにより、前記底部の移動を上下方向に規制する規制部を備えたことを特徴とする。
請求項7は、前記アンダパネルおよび前記底部の両部材間に複数配置され、前記両部材を連結することにより、前記アンダパネル側へ戻る力を前記底部に加えるたわみ防止部と、前記アンダパネルおよび前記底部の両部材間に複数配置され、前記アンダパネルに固定された状態で前記底部に接触可能な位置決め部と、を備えることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、下降部の底部および外周部を弾性変形可能な変形部で連結し、変形部を底部および外周部間の距離に対して余剰を持たせて形成した。
ここで、車両の走行中(具体的には、中・高速度の走行中)にアンダカバーおよび路面間に負圧が発生し、発生した負圧で底部に押下力が作用する。底部に作用する押下力で変形部を変形させることができ、底部を外周部から離すように定位置から低位置まで下げることができる。
これにより、アンダカバーおよび路面間に負圧を良好に発生させて車両の安定性を確保することができる。
一方、車両の停止や低速度の状態において、負圧による押下力が解消、または小さくなる。よって、変形部の弾性力で変形部を、変形前の形状に復元し、かつ、変形前の形状に保つことができる。
これにより、底部を低位置から定位置まで上げることが可能になり、車両の最低地上高を高くできる。
さらに、下降部の底部および外周部を弾性変形可能な変形部で連結するだけで、底部を外周部から離すように下げることができる。これにより、アンダカバーを下方に下げる構成の簡素化を図ることができる。
請求項2に係る発明では、変形部を断面略湾曲形状に形成した。よって、負圧により底部を下げる押下力が作用した際に、変形部を断面略湾曲形状から直線状に円滑に延ばす(変形する)ことができる。これにより、負圧による押下力で底部を低位置まで円滑に下げることができる。
一方、負圧による押下力が解消、または小さくなった際には、変形部の弾性力で変形部を、直線状から断面略湾曲形状に円滑に復元し、かつ、断面略湾曲形状に保つことができる。これにより、変形部の弾性力で底部を低位置から定位置まで円滑に上げることができる。
請求項3に係る発明では、変形部を断面略折形状に形成した。よって、負圧により底部を下げる押下力が作用した際に、変形部を断面略折形状から直線状に円滑に延ばす(変形する)ことができる。これにより、負圧による押下力で底部を低位置まで円滑に下げることができる。
一方、負圧による押下力が解消、または小さくなった際には、変形部の弾性力で変形部を、直線状から断面略折形状に円滑に復元し、かつ、断面略折形状に保つことができる。これにより、変形部の弾性力で底部を低位置から定位置まで円滑に上げることができる。
請求項4に係る発明では、底部に第1底部と第2底部とを備えた。第1底部を変形部に連結し、第2底部を第1底部の内側に設けた。さらに、第2底部を第1底部から下降可能とした。第2底部を第1底部から下降させることにより底部を多段状に下げることができる。
よって、第2底部や第2底部の周囲で負圧を良好に発生させることができ、発生させた負圧で、車両から車幅方向外方へ広がる空気流を車両側に引き寄せることができる。これにより、空気流の車幅方向外方への広がりを抑制して空気抵抗を好適に低減できる。
請求項5に係る発明では、変形部の一端部および他端部を離れた位置に形成し、一端部および他端部に亘って折部を形成した。さらに、底部を折部で下方に折り曲げ可能とした。
ここで、車両の中・高速度の走行中に、下降部に負圧が均等に作用しないことが考えられる。例えば、下降部のうち、車両前方側の部位に大きな負圧が作用し、車両後方側の部位に作用する負圧が抑えられることが考えられる。この場合、車両前方側の部位に押下力が作用し、車両後方側の部位に小さな押上力が作用する虞がある。
このため、下降部の変形部が外周部に沿って無端状に形成された場合、底部の車両後方側の部位に押上力が作用して、車両後方側の部位が定位置より上がることが考えられる。
そこで、請求項5において、変形部の一端部および他端部を離れた位置に形成し、一端部および他端部に亘って折部を形成した。折部は、変形部のように直線状に弾性変形する部位を有していない。
よって、折部の近傍に押上力が作用しても、押上力で折部の近傍が上方へ変形することを防止できる。これにより、下降部に作用する押下力で底部の全体を定位置から下げることができる。
請求項6に係る発明では、アンダパネルおよび底部の両部材を規制部で連結することにより、底部の移動を規制部で上下方向に規制するようにした。
よって、例えば、車両前方側の部位に押下力が作用し、車両後方側の部位に小さな押上力が作用した場合でも、押上力を押下力で相殺できる。これにより、小さな押上力で底部が部分的に定位置より上がることを抑えて、押上力を相殺した押下力で底部の全体を定位置から下げることができる。
請求項7に係る発明では、アンダパネルおよび底部の両部材をたわみ防止部で連結して、アンダパネル側へ戻る力をたわみ防止部で底部に加えるようにした。また、アンダパネルに位置決め部を固定し、位置決め部を底部に接触可能とした。
ここで、車両が低速度で走行する際には、凹凸状の路面を走行することが考えられる。このため、底部を定位置に確実に保持して凹凸状の路面に底部が接触することを防ぐ必要がある。
そこで、アンダパネル側へ戻る力をたわみ防止部で底部に加えるようにした。これにより、車両の停止中や低速度の走行中に底部をたわみ防止部で確実に上げることができる。
また、たわみ防止部で底部を上げる際に、底部がアンダパネルに接触することを防ぐ必要がある。
そこで、位置決め部を底部に接触させるようにした。これにより、たわみ防止部で底部を定位置まで上げたとき、底部を位置決め部に接触させて、車両の停止中や低速度の走行中に、底部を定位置に位置決めした状態で保持できる。
このように、たわみ防止部および位置決め部を備えることにより、車両の停止中や低速度の走行中に、底部をたわみ防止部で確実に上げ、かつ、底部を位置決め部で定位置に位置決めした状態に保持できる。
本発明に係る実施例1の車両下部構造を示す斜視図である。 図1の車両下部構造を示す分解斜視図である。 図2の右アンダカバーを示す斜視図である。 図3の右アンダカバーを上方から見た状態を示す斜視図である。 図4の右アンダカバーを示す分解斜視図である。 図1の6−6線断面図である。 図1の7−7線断面図である。 実施例1の車両下部構造に備えた下降部が下降した状態を示す斜視図である。 図8の9−9線断面図である。 図8の10−10線断面図である。 実施例1の車両下部構造で車両の空力性能を向上させる例を説明する図である。 実施例1の変形例1として下降部を示す断面図である。 図12の下降部を下降させた状態を示す断面図である。 本発明に係る実施例2の下降部を示す斜視図である。 図14の下降部を示す断面図である。 図15の下降部を下降させた状態を示す断面図である。 実施例2の変形例2として下降部を示す断面図である。 本発明に係る実施例3の下降部を示す斜視図である。 図18の下降部を示す断面図である。 本発明に係る実施例3の比較例を示す断面図である。 図19の下降部を下降させた状態を示す断面図である。 本発明に係る実施例4の右アンダカバーを示す断面図である。 図22の下降部を下降させた状態を示す断面図である。 本発明に係る実施例5の右アンダカバーを示す断面図である。 図24の下降部を下降させた状態を示す断面図である。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、「前(Fr)」、「後(Rr)」、「左(L)」、「右(R)」は運転者から見た方向にしたがう。
実施例1に係る車両下部構造10について説明する。
図1、図2に示すように、車両Veは、車両下部11に車両下部構造10を備えている。車両下部構造10は、車両下部11の前左右側に設けられた左前輪13および右前輪14と、車両下部11の後左右側に設けられた左後輪15および右後輪16と、車両下部11の左右側に設けられた左サイドシル17および右サイドシル18とを備えている。
また、車両下部構造10は、左サイドシル17および右サイドシル18間に配置されたアンダパネル19と、アンダパネル19に設けられた左アンダカバー21および右アンダカバー22とを備えている。
左サイドシル17および右サイドシル18が車両下部11の左右側に其々設けられることにより、左サイドシル17および右サイドシル18で車両下部11の左右の下部枠が形成される。
左サイドシル17と右サイドシル18との間に亘ってアンダパネル19が設けられることにより、アンダパネル19で車両の下面(すなわち、フロア部)が形成される。アンダパネル19は、路面から上方に間隔をおいて配置され、かつ、路面に沿って車両前後方向に延在されている。
アンダパネル19は、左側部19aに設けられた左取付部19bと、右側部19cに設けられた右取付部19dとを有する。左取付部19bは、アンダパネル19の左側部19aにおいて、左前輪13および左後輪15間で、かつ、左サイドシル17より車幅方向内側に設けられている。右取付部19dは、アンダパネル19の右側部19cにおいて、右前輪14および右後輪16間で、かつ、右サイドシル18より車幅方向内側に設けられている。
アンダパネル19の左取付部19bに左アンダカバー21が設けられ、アンダパネル19の右取付部19dに右アンダカバー22が設けられている。
左アンダカバー21は、アンダパネル19の左取付部19bに下方から複数のボルト24で取り付けられ、左サイドシル17の近傍に設けられている。左アンダカバー21は、左サイドシル17に沿って車両前後方向に設けられ、前端部21aが左前輪13の車両後方近傍に配置されている。
右アンダカバー22は、アンダパネル19の右取付部19dに下方から複数のボルト24で取り付けられ、右サイドシル18の近傍に設けられている。右アンダカバー22は、右サイドシル18に沿って車両前後方向に設けられ、前端部22aが右前輪14の車両後方近傍に配置されている。
すなわち、左アンダカバー21および右アンダカバー22は、アンダパネル19の車幅方向左右側に車幅方向に間隔をおいて其々設けられている。
左アンダカバー21および右アンダカバー22は左右対称の部材であり、右アンダカバー22について詳しく説明する。さらに、左アンダカバー21の各構成部に右アンダカバー22と同じ符号を付して左アンダカバー21の詳しい説明を省略する。
図3、図4に示すように、右アンダカバー22は、アンダパネル19の右取付部19dに複数のボルト24(図2参照)で取り付けられるカバー部26と、カバー部26の開口部31に配置される下降部27と、下降部27をカバー部26に保持する取付枠部28とを含む。
カバー部26のカバー枠部32に沿って複数の取付孔33が上下方向に向けて貫通されている。複数の取付孔33に差し込まれたボルト24がアンダパネル19の右取付部19d(図2参照)にねじ結合されることにより、右取付部19dにカバー部26が取り付けられている。
図5、図6に示すように、カバー部26は、例えば、ポリプロピレン樹脂で平面視略矩形状に形成され、車両前後方向に延在されている。
カバー部26は、アンダパネル19の右取付部19dに沿って矩形枠状に形成されたカバー枠部32と、カバー枠部32の内周から下方に張り出されたカバー壁部34と、カバー壁部34の下端から内側に向けて略水平に張り出されたカバー底部35とを有する。
カバー枠部32に複数の取付孔33がカバー枠部32の縁方向に沿って形成されている。カバー底部35は、中央部に形成された開口部31と、開口部31を形成する開口縁31aと、開口縁31aに沿って形成された複数の取付孔37を有する。
開口部31がカバー部26の車幅方向中央部分に設けられ、開口部31に下降部27が配置される。
下降部27は、例えば、熱可塑性エラストマー(TPS)で平面視略矩形状に形成され、車両前後方向に延在されている。この下降部27は、カバー底部35に沿って略矩形枠状に形成される外周部41と、外周部41の内縁に沿って形成される変形部42と、変形部42の内縁に形成される下降底部(底部)43とを有する。
すなわち、外周部41の内側に下降底部43が配置されている。また、外周部41および下降底部43が変形部42で連結されている。外周部41に複数の取付孔44が形成されている。下降部27を熱可塑性エラストマーで形成することにより、下降部27(特に、変形部42)がゴムのように弾性変形可能に形成されている。
取付枠部28は、下降部27の外周部41に沿って枠状に形成され、複数の係合部46が形成されている。
カバー部26のカバー底部35に下降部27の外周部41が上方から重ね合わされ、外周部41に取付枠部28が上方から重ね合わされる。カバー底部35の取付孔37および外周部41の取付孔44にボルト48が差し込まれ、取付枠部28の係合部46にボルト48がねじ結合される。
図6、図7に示すように、カバー部26のカバー底部35および取付枠部28で下降部27の外周部41が挟持され、カバー底部35に外周部41が設けられる。この状態において、カバー部26の開口部31に下降部27の変形部42および下降底部43が配置される。変形部42は開口部31に沿って枠状に形成されている(図3も参照)。
開口部31に変形部42および下降底部43が配置されることにより、変形部42および下降底部43がカバー部26の車幅方向中央部分26a(図3参照)のみに設けられる。さらに、変形部42および下降底部43は、車両前後方向が長手方向となるように車両前後方向に延在されている(図1参照)。
下降底部43は、カバー底部35と略同一面(略面一)になる定位置H1に配置されている。変形部42は、無端状で、断面略上向き湾曲形状に形成されている。具体的には、変形部42は、下降底部43および外周部41間の距離S1に対して余剰を持たせることにより弾性変形可能に形成されている。
この変形部42は、湾曲形状を保持する剛性と、湾曲形状から直線状に延びる弾性変形性とを備えている。
図8に示すように、車両Veの車両の走行中(具体的には、中・高速度の走行中)に、路面および左アンダカバー21間や、路面および右アンダカバー22間に負圧が発生する。左アンダカバー21や右アンダカバー22に負圧が発生することにより、左アンダカバー21や右アンダカバー22の下降底部43に押下力F1が作用する。
下降底部43に作用する押下力F1で変形部42が直線状に変形して(延びて)下降底部43がアンダパネル19から下降する。
図9、図10に示すように、右アンダカバー22の下降底部43がアンダパネル19の右取付部19dから下降することにより、変形部42が直線状に延びきる。これにより、変形部42の変形が抑制され、下降底部43の下方への移動が規制される。
この状態において、下降底部43の頂部51が定位置H1から低位置H2まで下げられた状態に配置される。
これにより、右アンダカバー22および路面間に負圧を良好に発生させて車両Veの安定性を確保することができる。
一方、車両Veが停止、低速走行の状態において、下降底部43から負圧(すなわち、押下力F1)が解消、または小さくなる。変形部42が湾曲形状を保持する剛性を備えているので、変形部42の弾性力で変形部42が、変形前の形状に復元され、かつ、変形前の形状に保たれる。
よって、変形部42の復元力で下降底部43が低位置H2から定位置H1(図6、図7参照)に持ち上げられ、カバー底部35と略同一面に配置される。これにより、車両Ve車両の最低地上高が高く確保される。
ここで、変形部42が断面略湾曲形状に形成されている。よって、下降底部43に押下力F1が作用した際に、変形部42を断面略湾曲形状から直線状に円滑に延ばす(変形する)ことができる。これにより、下降底部43に作用する押下力F1で下降底部43を低位置H2まで円滑に下げることができる。
一方、下降底部43に作用する押下力F1が解消、または小さくなった際には、変形部42の弾性力で変形部42を、直線状から断面略湾曲形状に円滑に復元し、かつ、断面略湾曲形状に保つことができる。これにより、変形部42の弾性力で下降底部43を低位置H2から定位置H1まで円滑に上げることができる。
また、下降部27の下降底部43および外周部41を弾性変形可能な変形部42で連結するだけで、下降底部43を外周部41から離すように下げることができる。これにより、右アンダカバー22を下方に下げる構成の簡素化を図ることができる。
ここで、右アンダカバー22に発生する負圧で下降底部43を下降させる際に、下降部27の好ましい形状について説明する。
下降底部43が下降した状態において、下降底部43の車幅方向中央が定位置H1から低位置(最下位置)H2まで下降して頂部51が形成される。頂部51は、下降部27の長手方向(すなわち、車両前後方向)に直線状に延出されている(図8も参照)。
さらに、下降底部43の車幅方向中央に頂部51が形成されることにより、頂部51から下降底部43の外側部(下降部の両側部の一方)43a側に張り出される外傾斜部52が形成され、頂部51から下降底部43の内側部(下降部の両側部の他方)43b側に張り出される内傾斜部53が形成される。
換言すれば、下降部27は、下降底部43が下降した状態において、頂部51、外傾斜部52および内傾斜部53を有する。
よって、下降底部43が下降した状態において、下降底部43が頂部51、外傾斜部52および内傾斜部53で断面略船底形状に形成される。
つぎに、車両Veの空力性能を左アンダカバー21および右アンダカバー22で向上させる例を図11に基づいて説明する。なお、図11においては、空力性能の理解を容易にするために左アンダカバー21を代表例として説明する。
図11に示すように、車両Veの走行中(特に、中・高速度の走行中)に、左前輪13から車両後方で、かつ、車幅方向外側に向けて流れる空気流55が発生する。
同様に、右前輪14から車両後方で、かつ、車幅方向外側に向けて流れる空気流56が発生する。空気流55および空気流56で空気抵抗が増すことが考えられる。
そこで、アンダパネル19に左アンダカバー21および右アンダカバー22を備えるようにした。
左アンダカバー21は、下降部27の車両前後方向が長手方向となるように下降部27が車両前後方向に延在されている。車両Veの中・高速走行により下降部27の下降底部43に押下力F1が作用し、下降底部43の車幅方向中央が最下位置まで下降する。よって、下降底部43の車幅方向中央に頂部51が形成され、形成された頂部51が下降部27の長手方向(すなわち、車両前後方向)へ長さL1の直線状に延出される。
これにより、下降部27および路面間の負圧を、左前輪13から車両後方へ向けて十分な長さに確保できる。負圧の長さを十分に確保することにより、左前輪13から車両後方で、かつ、車幅方向外側に向けて流れる空気流55を車両Ve側に引き寄せ、空気流55の車幅方向外方への広がりを抑制できる。
このように、空気流55の広がりを抑制することにより、左前輪13から流れる空気流55により生じる空気抵抗を好適に低減でき、車両Veの空力性能を向上させることができる。
また、左アンダカバー21(具体的には、カバー部26)の車幅方向中央部分26aのみに下降部27を設けた。よって、下降部27が左前輪13の車両後方側に設けられる。
ここで、左前輪13から車両後方へ流れる空気流55が車幅方向外方へ広がる。そこで、下降部27を左前輪13の車両後方側に設けることにより、車幅方向外方へ広がる空気流55を、下降部27の負圧側に効率よく引き寄せることができる。
これにより、空気流55の車幅方向外方への広がりを抑制して、空気抵抗を一層好適に低減できる。
また、左アンダカバー21(具体的には、カバー部26)の車幅方向中央部分26aのみに下降部27を設けることにより、下降部27を車幅方向において小さく抑えることができる。これにより、車両Veの中・高速走行中に空気流57を効率よく流すことが可能になり、車両Veの空力性能を向上させることができる。
さらに、下降部27は頂部51、外傾斜部52および内傾斜部53を有する。下降部27の頂部51は、長手方向に延びた状態で、左アンダカバー21の車幅方向中央において最下位置まで下降する。また、下降部27の外傾斜部52は、頂部51から下降底部43の外側部43a側に張り出されている。
よって、車両Veの中・高速走行において、頂部51および外傾斜部52において負圧が発生する。これにより、車幅方向外方へ広がる空気流55を頂部51および外傾斜部52側に引き寄せて、空気流55の車幅方向外方への広がりを抑制し、空気抵抗を好適に低減できる。
加えて、アンダパネル19の車幅方向左側に左アンダカバー21を設け、アンダパネル19の車幅方向右側に右アンダカバー22を設けた。よって、左前輪13から流れる空気流55を左側の下降部27で車両Ve側に引き寄せて、空気流55の車幅方向外方への広がりを抑制できる。
さらに、右前輪14から流れる空気流56を右側の下降部27で車両Ve側に引き寄せて、空気流56の車幅方向外方への広がりを抑制できる。
これにより、左前輪13および右前輪14から流れる空気流55,56により生じる空気抵抗を好適に低減でき、車両Veの空力性能を向上させることができる。
(変形例1)
実施例1では、変形部42を断面略湾曲形状に形成した例について説明したが、変形部61を、図12に示す断面略折形状に形成することも可能である。
図12に示すように、変形例1の下降部60は、変形部61が断面略折形状の一例として断面略U字折形状(コ字折形状)に形成されている。
断面略折形状としては、略U字折形状の他に、略三角形状や略鋸刃形状などの他の折形状を採用することも可能である。
図13に示すように、変形例の下降部60によれば、実施例1の変形部42と同様に、下降底部43を下げる押下力F2が作用した際に、変形部61を断面略折形状から直線状に円滑に延ばす(変形する)ことができる。これにより、下降底部43に作用する押下力F2で下降底部43を低位置H2まで円滑に下げることができる。
一方、図12に示すように、下降底部43に作用する押下力F2が解消、または小さくなった際には、変形部61の弾性力で変形部61を、直線状から断面略折形状に円滑に復元し、かつ、断面略折形状に保つことができる。これにより、変形部61の弾性力で下降底部43を低位置H2(図13参照)から定位置H1まで円滑に上げることができる。
つぎに、実施例2〜実施例5を図14〜図25に基づいて説明する。なお、実施例2〜実施例5において実施例1の各構成部材と同一・類似部材については実施例1と同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
実施例2に係る下降部70について説明する。
図14、図15に示すように、下降部70は、カバー底部35に沿って略矩形枠状に形成される外周部71と、外周部71の内縁に設けられる第1変形部(変形部)72と、第1変形部72の内縁に設けられる下降底部(底部)73とを有する。
外周部71は、不織布で実施例1の外周部41と同じ形状に形成されている。第1変形部72は、TPSで実施例1の変形部42と同様に、無端状で、断面略上向き湾曲形状に形成されている。具体的には、第1変形部72は、下降底部73の第1底部74および外周部71間の距離S2に対して余剰を持たせることにより弾性変形可能に形成されている。
この第1変形部72は、湾曲形状を保持する剛性と、湾曲形状から直線状に延びる弾性変形性とを備えている。
下降底部73は、第1変形部72の内縁に設けられる第1底部74と、第1底部74の内縁に設けられる第2変形部75と、第2変形部75の内縁に設けられる第2底部76とを有する。
第1底部74は、第1変形部72の内側に不織布で断面略平坦に形成され、かつ、第1変形部72の内縁に沿って無端状に形成されている。
第2変形部75は、第1底部74の内側にTPSで無端状に形成され、断面略上向き湾曲形状に形成されている。具体的には、第2変形部75は、第1変形部72と同様に、下降底部73の第2底部76および第1底部74間の距離S3に対して余剰を持たせることにより弾性変形可能に形成されている。
この第2変形部75は、湾曲形状を保持する剛性と、湾曲形状から直線状に延びる弾性変形性とを備えている。
第2底部76は、第2変形部75の内側に不織布で断面略平坦に形成され、下降部70の車幅方向および車両前後方向において中央に配置されている。第2変形部75が湾曲形状から直線状に延びることにより、第2底部76が第1底部74から下降する。
図16に示すように、実施例2の下降部70によれば、車両Ve(図11参照)の中・高速走行により下降部70の下降底部73に押下力F3が作用し、第1変形部72および第2変形部75が押下力F3で直線状に変形して(延びて)下降底部73がアンダパネル19から下降する。
具体的には、第1変形部72が押下力F3で直線状に変形して第1底部74がアンダパネル19から下降する。同時に、第2変形部75が押下力F3で直線状に変形して第2底部76が第1底部74から下降する。
よって、下降底部73の車幅方向中央に第2底部76で、実施例1の頂部51が形成される。また、第2変形部75のうち、車幅方向外側の部位75aで、実施例1の外傾斜部52が形成される。さらに、第2変形部75のうち、車幅方向内側の部位75bで、実施例1の内傾斜部53が形成される。
このように、下降部70の下降底部73に第1底部74と第2底部76とを備え、第2底部76を第1底部74から下降可能とすることにより、下降底部73を多段状(具体的には、二段状)に下げることができる。これにより、実施例1の図9で説明した下降部27の好ましい形状を実現できる。
実施例1の好ましい形状を実現することにより、下降部70の第2底部76や第2底部76の周囲(すなわち、第2変形部75)で負圧を良好に発生させることができる。これにより、車両Veから車幅方向外方へ広がる空気流(図11に示す空気流55,56を参照)を、実施例1と同様に、車両Ve側に引き寄せて空気抵抗を好適に低減できる。
一方、図15に示すように、車両Veが停止、低速走行の状態において、下降底部73から負圧が解消される。第1変形部72および第2変形部75が湾曲形状を保持する剛性を備えているので、第1変形部72および第2変形部75の復元力で下降底部73がカバー底部35と略同一面に戻される。
このように、実施例2の下降部70によれば、実施例1の下降部27と同様に、車両Veの空力性能を向上させる効果を得ることができる。
また、実施例2の下降部70によれば、下降部70に第1変形部72および第2変形部75を備えるだけで、下降底部73を二段状に下げることができる。これにより、下降部70を下方に下げる構成の簡素化を図ることができる。
なお、実施例2では、下降底部73を二段状に下げる例について説明したが、これに限らないで、下降底部73を三段以上の多段状に下げるように構成することも可能である。
(変形例2)
実施例2では第1変形部72および第2変形部75を断面略湾曲形状に形成した例について、説明したが、第1変形部(変形部)81および第2変形部83を、図17に示す断面略折形状に形成することも可能である。
図17に示すように、変形例の下降部80は、第1変形部81および第2変形部83が断面略折形状の一例として断面略U字折形状(コ字折形状)に形成されている。
断面略折形状としては、略U字折形状の他に、略三角形状や略鋸刃形状などの他の折形状を採用することも可能である。
変形例の下降部80によれば、下降底部(底部)82に押下力F4が作用した際に、実施例2の第1変形部72および第2変形部75(図16参照)と同様に、第1変形部81および第2変形部83を断面略折形状から直線状に円滑に延ばす(変形する)ことができる。
これにより、下降底部82に作用する押下力F4で第2底部76を低位置H2(図16参照)まで円滑に下げることができる。
一方、下降底部82に作用する押下力F4が解消、または小さくなった際には、第1変形部81および第2変形部83の弾性力で各変形部81,83を、直線状から断面略折形状に円滑に復元し、かつ、断面略折形状に保つことができる。
これにより、第1変形部81および第2変形部83の弾性力で第2底部76を低位置H2から定位置H1まで円滑に上げることができる。
実施例3に係る下降部90について説明する。
図18、図19に示すように、下降部90は、カバー底部35に沿って略矩形枠状に形成される外周部91と、外周部91の内縁に設けられる変形部92と、変形部92の内縁に設けられる下降底部(底部)93と、下降底部93を下方に折り曲げ可能な折部94とを有する。
外周部91および下降底部93が不織布で形成され、変形部92がTPSで形成されている。外周部91は、実施例2の外周部71と同様に、カバー底部35に設けられる。
変形部92は、実施例2の第1変形部72と同様に断面略上向き湾曲形状に形成され、車両後方において一端部92aおよび他端部92bが離れた位置に配置されている。一端部92aおよび他端部92bが離れた位置に配置されることにより、変形部92が平面視略U字状に形成されている。
この変形部92は、実施例2の第1変形部72と同様に、下降底部93および外周部91間の距離S4に対して余剰を持たせることにより弾性変形可能に形成されている。すなわち、変形部92は、湾曲形状を保持する剛性と、湾曲形状から直線状に延びる弾性変形性とを備えている。
折部94は、変形部92の一端部92aおよび他端部92bに亘って車幅方向へ直線状に延在され、断面略V字状の切欠95が形成されている。折部94を切欠で形成することにより、折部94がヒンジ状に折曲可能に形成される。これにより、折部94を折り曲げることにより、折部94を中心にして下降底部93を下方に下げることができる。
ここで、変形部92の一端部92aおよび他端部92bに亘って折部94を延在させた理由を図20に示す比較例に基づいて説明する。
図20に示すように、車両Ve(図11参照)の中・高速度の走行中に、下降部100に負圧が均等に作用しないことが考えられる。例えば、下降部100のうち、車両前方側の部位100aに大きな負圧が作用し、車両後方側の部位100bに作用する負圧が抑えられることが考えられる。
この場合、車両前方側の部位100aに押下力F5が作用し、車両後方側の部位100bに押上力F6が作用することが考えられる。ここで、下降部100は、変形部102が外周部101に沿って無端状に形成されている。
このため、車両後方側の部位100bに押上力F6が作用した場合、下降底部103の車両後方側の部位103b側の変形部102が、押上力F6で上向きに弾性変形して定位置H1より上がってしまうことが考えられる。
そこで、図18、図19に示すように、変形部92の一端部92aおよび他端部92bを離れた位置に配置して、変形部92の一端部92aおよび他端部92bに亘って折部94を延在させた。折部94は、変形部92のような断面略湾曲形状の部位を有していない。すなわち、折部94は、上向きに弾性変形しないように形成されている。
よって、図21に示すように、下降底部93において折部94の近傍部位93aに押上力F8が作用しても、押上力F8で折部94の近傍部位93aが定位置H1より上がることを防止できる。
これにより、下降部90に作用する押下力F7で下降底部93の全体を定位置から良好に下げることができ、車両Veの空力性能を向上させることができる。
実施例4に係る右アンダカバー110について説明する。
図22に示すように、右アンダカバー110は、実施例1の右アンダカバー22に複数の規制部112が備えられたもので、その他の構成は、実施例1の右アンダカバー22と同様である。
規制部112は、アンダパネル19に鉛直状に設けられた筒部113と、筒部113の内部に摺動自在に支持されて下降底部43に設けられたロッド114とを備えている。アンダパネル19に筒部113が設けられ、下降底部43にロッド114の下端部114aが設けられることにより、アンダパネル19および下降底部43が規制部112で上下方向に移動自在に連結されている。
よって、アンダパネル19および下降底部43の両部材19,43間に複数の規制部112を設けることにより、複数の規制部112で下降底部43の移動が上下方向に規制される。
これにより、図20に示す比較例のように、下降部27のうち、車両前方側の部位27aに押下力が作用し、車両後方側の部位27bに小さな押上力が作用した場合でも、押上力を押下力で相殺できる。
図23に示すように、右アンダカバー110に複数の規制部112を備えることにより、下降部27のうち、車両後方側の部位27bに作用した小さな押上力F10が、車両前方側の部位27aに作用した押下力F9で相殺される。
押上力F10を押下力F9で相殺することにより、押上力F10で下降底部43の車両後方側の部位(すなわち、車両後方側の部位27bに相当する部位)が部分的に定位置H1より上がることを抑えることができる。
これにより、押上力F10を相殺した押下力F9で、下降底部43の全体を定位置H1から下げることができ、車両Ve(図11参照)の空力性能を向上させることができる。
実施例5に係る右アンダカバー120について説明する。
図24に示すように、右アンダカバー120は、実施例1の右アンダカバー22に複数のたわみ防止部121および複数の位置決め部122が備えられたもので、その他の構成は、実施例1の右アンダカバー22と同様である。
たわみ防止部121は、コイルばねなどで形成される弾性部材であり、上端部121aがアンダパネル19に設けられ、下端部121bが下降底部43に設けられている。すなわち、アンダパネル19および下降底部43の両部材19,43間に、たわみ防止部121が鉛直方向に向けて配置され、両部材19,43がたわみ防止部121で連結されている。
よって、たわみ防止部121の復元力が下降底部43に加えられる。たわみ防止部121の復元力が、下降底部43をアンダパネル19側へ戻す力として利用される。これにより、右アンダカバー120の下降底部43が自重で下方にたわむことをたわみ防止部121で抑制できる。
位置決め部122は、アンダパネル19および下降底部43の両部材19,43間に配置され、上端部122aがアンダパネル19に固定される。この状態において、位置決め部122の下端部122bが下降底部43に対向するように配置される。
すなわち、車両Ve(図11参照)が停止、低速走行に保たれ、下降底部43が定位置H1に配置された状態において、位置決め部122の下端部122bに下降底部43が接触する。
一方、図25に示すように、車両Veの車両の中・高速度の走行中に、下降底部43に押下力F11が作用する。下降底部43に押下力F11が作用することにより、下降底部43が定位置H1(図24参照)から低位置H2に配置される。この状態において、位置決め部122の下端部122bから下降底部43が下方に離された状態に保持される。
ここで、車両Veが低速走行する際に、凹凸状の路面を走行することがある。この状態において、右アンダカバー120に複数の位置決め部122が備えられていない場合、下降底部43が定位置H1(図24参照)から上下方向に移動して(ばたついて)、凹凸状の路面に下降底部43が接触することが考えられる。
このため、図24に示すように、下降底部43を定位置H1に確実に保持して、凹凸状の路面に下降底部43が接触することを防ぐ必要がある。
そこで、下降底部43がアンダパネル19側へ戻る力をたわみ防止部121で下降底部43に加えるようにした。これにより、車両Veの停止中や低速走行中に下降底部43をたわみ防止部で確実に上げることができる。
ところで、たわみ防止部121で下降底部43を上げる際に、下降底部43がアンダパネル19に接触することを防ぐ必要がある。
そこで、位置決め部122の下端部122bを下降底部43に接触させるようにした。よって、たわみ防止部121で下降底部43を定位置H1まで上げたとき、下降底部43を位置決め部122の下端部122bに接触させることができる。
これにより、車両Veの停止中や低速走行の状態において、下降底部43を定位置H1に位置決めした状態で確実に保持できる。
このように、右アンダカバー120にたわみ防止部121および位置決め部122を備えることにより、車両の停止中や低速度の走行中に、下降底部43をたわみ防止部121で確実に上げ、かつ、下降底部43を位置決め部122で定位置H1に位置決めした状態に保持できる。
これにより、車両Veの低速走行中に下降底部43が上下方向に移動して、いわゆる、ばたつくことを抑制できる。
なお、本発明に係る車体下部構造は、前述した実施例に限定されるものではなく適宜変更、改良などが可能である。
例えば、前記実施例1〜実施例5で示した車両、車両下部構造、左右のサイドシル、アンダパネル、左右のアンダカバー、カバー部、下降部、外周部、変形部、下降底部、第1、第2の変形部、第1、第2の底部、折部、規制部、たわみ防止部および位置決め部などの形状や構成は例示したものに限定するものではなく適宜変更が可能である。
本発明は、車両のサイドシルにアンダパネルが設けられ、アンダパネルで車両の下面が形成される車両下部構造を備えた自動車への適用に好適である。
Ve 車両
10 車両下部構造
17,18 左右のサイドシル(サイドシル)
19 アンダパネル
21 左アンダカバー(アンダカバー)
22,110,120 右アンダカバー(アンダカバー)
26 カバー部
27,60,70,80,90 下降部
41,71,91 外周部
42,61,92 変形部
43,73,82,93 下降底部(底部)
72,81 第1変形部(変形部)
74 第1底部
75,83 第2変形部
76 第2底部
92a 変形部の一端部
92b 変形部の他端部
94 折部
112 規制部
121 たわみ防止部
122 位置決め部

Claims (7)

  1. 車両に備えた左右のサイドシル間にアンダパネルが配置され、該アンダパネルで車両の下面が形成される車両下部構造であって、
    前記アンダパネルに設けられたアンダカバーを備え、
    該アンダカバーは、
    前記アンダパネルに設けられるカバー部と、
    該カバー部に設けられ、走行中に前記アンダパネルから下降可能な下降部と、を備え、
    該下降部は、
    前記カバー部に設けられる外周部と、
    該外周部の内側に配置され、前記アンダパネルから下降可能な底部と、
    該底部および前記外周部を連結し、前記底部および前記外周部間の距離に対して余剰を持たせて形成された弾性変形可能な変形部と、
    を有することを特徴とする車体下部構造。
  2. 前記変形部は、断面略湾曲形状に形成されたことを特徴とする請求項1記載の車体下部構造。
  3. 前記変形部は、断面略折形状に形成されたことを特徴とする請求項1記載の車体下部構造。
  4. 前記底部は、
    前記変形部に連結する第1底部と、
    該第1底部の内側に設けられ、前記第1底部より下方に下降可能な第2底部と、
    を有することを特徴とする請求項1記載の車体下部構造。
  5. 前記下降部は、
    前記変形部の一端部および他端部が離れた位置に形成され、
    前記一端部および前記他端部に亘って形成され、前記底部を下方に折り曲げ可能な折部を有することを特徴とする請求項1記載の車体下部構造。
  6. 前記アンダパネルおよび前記底部の両部材間に複数配置され、前記両部材を連結することにより、前記底部の移動を上下方向に規制する規制部を備えたことを特徴とする請求項1記載の車体下部構造。
  7. 前記アンダパネルおよび前記底部の両部材間に複数配置され、前記両部材を連結することにより、前記アンダパネル側へ戻る力を前記底部に加えるたわみ防止部と、
    前記アンダパネルおよび前記底部の両部材間に複数配置され、前記アンダパネルに固定された状態で前記底部に接触可能な位置決め部と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の車体下部構造。
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