以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両1は電動バックドア装置2を搭載している。車両1を構成する車体3の後部には、後部開口部4が形成されるとともに、この後部開口部4は、該後部開口部4に対応した形状をなすドアパネル5によって開閉される。ドアパネル5は、その上端部が車体3の後部側面の上端部に回動可能に連結されており、車体3との連結部分を回動中心として、該ドアパネル5の下端部が上下方向に移動するように回動可能である。尚、ドアパネル5は、全閉位置と全開位置との間で移動される。全閉位置は、ドアパネル5が後部開口部4を完全に閉鎖する位置であり、全開位置は、ドアパネル5が後部開口部4を完全に開放する位置である。
図1及び図2に示すように、ドアパネル5には、アクチュエータ6を備え車体3側に配置された駆動機構(図示略)が接続されている。電動バックドア装置2では、このアクチュエータ6が駆動されると、ドアパネル5が上下方向に回動されて後部開口部4を開閉するようになっている。
図2に示すように、前記アクチュエータ6は、モータ7と、該モータ7の回転を減速して出力する減速機構(図示略)とを備えている。また、アクチュエータ6内には、モータ7の回転を検出する位置検出装置8が配置されている。位置検出装置8は、例えば、モータ7の回転軸(図示略)若しくは前記減速機構を構成する減速ギヤ(図示略)と一体回転するように設けられた磁石と、該磁石に対向配置されたホールIC(図示略)とから構成されている。そして、ホールICは、位置検出信号として、磁石の回転による該磁石の磁界の変化に応じたパルス信号を出力する。
また、電動バックドア装置2は、ドアパネル5の開閉を指示するための操作スイッチ9を備えている。図1及び図2に示すように、この操作スイッチ9は、車両1の搭乗者等によって後部開口部4を開放するように操作されると、後部開口部4を開放するようにドアパネル5を回動させる旨の開信号を出力する。一方、操作スイッチ9は、搭乗者等によって後部開口部4を閉鎖するように操作されると、後部開口部4を閉鎖するようにドアパネル5を回動させる旨の閉信号を出力する。この操作スイッチ9は、車室内の所定箇所(ダッシュボード等)、ドアパネル5のドアレバー(図示略)、イグニッションキーと共に携行される携行品(図示略)等に設けられている。
また、電動バックドア装置2は、ドアパネル5の周縁部と、後部開口部4におけるドアパネル5の周縁部と対向する周縁部との間に存在する異物を検知するための異物検知装置11を備えている。異物検知装置11は、ブラケット12を介してドアパネル5の周縁部に取り付けられた異物検知センサ13と、該異物検知センサ13に電気的に接続された通電検知部14とを備えている。
図1に示すように、ブラケット12は、ドアパネル5における後部開口部4の周縁部と対向する周縁部に固定されており、詳しくは、ドアパネル5の内側面(即ちドアパネル5の車室側の側面)における左右方向の両端部にそれぞれ固定されている。各ブラケット12は、ドアパネル5の左右方向の両端部に沿って同ドアパネル5の上下に延びる略帯状をなしている。
前記異物検知センサ13は長尺な紐状をなしている。異物検知センサ13は、長尺な紐状をなすセンサ部21を備えている。図3に示すように、センサ部21を構成する長尺状の中空絶縁体22は、弾性変形可能な絶縁体(軟質の樹脂材料やエラストマ等)により形成されている。図3に示すように、中空絶縁体22の外周面には、該中空絶縁体22の長手方向に沿って延びる帯状の貼着面22aが形成されている。貼着面22aは、中空絶縁体22の長手方向と直交する断面(図3において中空絶縁体22の長手方向の端面22fと同じ形状)において直線状をなしている。また、中空絶縁体22の外周面において貼着面22aを除く部分は、中空絶縁体22の長手方向と直交する断面において貼着面22a側に開口する略U字状をなしている。従って、中空絶縁体22は、長手方向と直交する断面の形状が略D形状をなしている。
また、中空絶縁体22の内側には、該中空絶縁体22の長手方向に沿って延びる中空孔22bが形成されている。この中空孔22bは、中空絶縁体22の長手方向と直交する断面において周方向に4箇所に外周側に向かって凹設された離間凹部22cを中空絶縁体22の断面における略中央部で連結した形状をなすことにより、中空絶縁体22の長手方向と直交する方向の断面形状が略X字状をなしている。そして、中空孔22bは、4つの離間凹部22cがそれぞれ螺旋状となるように中空絶縁体22の長手方向に沿って延びている。この中空孔22bを有することにより中空絶縁体22は中空状をなしている。
また、中空絶縁体22の内側には、該中空絶縁体22にて保持される2本の電極線23,24が互いに離間して対向配置されている。各電極線23,24は、導電性細線を撚り合わせて形成され可撓性を有する中心電極25と、導電性及び弾性を有し中心電極25の外周を被覆する円筒状の導電被覆層26とから構成されている。そして、2つの電極線23,24は、中空絶縁体22の内側で、周方向に並ぶ4つの前記離間凹部22cの間であって、電極線23と電極線24との間に離間凹部22cが2つずつ介在される位置に配置されている。更に、2本の電極線23,24は、中空絶縁体22の内側に周方向に等角度間隔(本実施形態では180°間隔)に配置されるとともに、互いの間隔(周方向の間隔)を一定に維持したまま、螺旋状に延びる離間凹部22cに沿って中空絶縁体22の長手方向に螺旋状に延びている。また、電極線23,24は、その一部が中空絶縁体22の内側で同中空絶縁体22に埋設されることにより、同中空絶縁体22によって保持されている。そして、2本の電極線23,24は、中空絶縁体22の長手方向の何れの位置においても中空孔22bを介して中空絶縁体22の長手方向と直交する方向に対向している。
ここで、図2に示すように、中空絶縁体22の長手方向の一端部(図2において左側の端部)を第1端部22dとし、他端部(図2において右側の端部)を第2端部22eとする。中空絶縁体22の第1端部22dから、2本の電極線23,24の中心電極25がそれぞれ引き出されるとともに、これらの2本の中心電極25間に抵抗器28が電気的に接続されている。即ち、2本の電極線23,24は、中空絶縁体22の第1端部22d側で抵抗器28を介して電気的に接続されている。
また、図1に示すように、中空絶縁体22の第2端部22eには端末部31が設けられている。図5(a)及び図5(b)に示すように、端末部31は、中空絶縁体22の第2端部22eと隣り合うように配置される支持部材32と、該支持部材32にて支持される2つのターミナル33と、該支持部材32を埋設して内部に封止した封止部材34とを備えている。
支持部材32は、絶縁性の樹脂材料から形成されている。そして、支持部材32は、ターミナル支持部41と、該ターミナル支持部41に一体的に形成されたスペーサ42とを備えている。
ターミナル支持部41は短手方向及び長手方向を有する長方形の板状をなしている。ターミナル支持部41の厚さは、中空絶縁体22の太さよりも薄く形成されており、本実施形態では、2本の電極線23,24の中心電極25間の間隔D1と略等しく形成されている。また、ターミナル支持部41の長手方向の長さは、中空絶縁体22の太さよりも長く形成されるとともに、同ターミナル支持部41の短手方向の長さは、中空絶縁体22の太さと略等しく形成されている。
ターミナル支持部41は、その厚さ方向の両端面にそれぞれターミナル33を支持している。各ターミナル33は、導電性を有する金属板材から形成されている。そして、各ターミナル33は、短手方向及び長手方向を有する長方形の板状をなすターミナル本体51と、該ターミナル本体51と一体に形成された第1接続片52及び第2接続片53とを備えている。
各ターミナル本体51の長手方向の長さは、ターミナル支持部41の長手方向の長さと略等しく形成されるとともに、各ターミナル本体51の短手方向の長さは、ターミナル支持部41の短手方向の長さと略等しく形成されている。また、2つのターミナル本体51は、それぞれその長手方向、短手方向及び厚さ方向が、ターミナル支持部41の長手方向、短手方向及び厚さ方向と一致するように、同ターミナル支持部41の厚さ方向の両端面に配置されている。また、2つのターミナル本体51は、ターミナル支持部41の厚さ方向から見て(即ち図5(b)に示す状態)、該ターミナル支持部41の外形の範囲内に収まるように同ターミナル支持部41の両端面に配置されている。そして、ターミナル支持部41は、2つのターミナル33を互いに絶縁し当該2つのターミナル33同士がその厚さ方向に重なる二重構造をなすように支持している。
また、各ターミナル33において、第1接続片52はターミナル本体51の長手方向の一端部(図5(b)において上端部)から延設される一方、第2接続片53はターミナル本体51の長手方向の他端部(図5(b)において下端部)から延設されている。これらの第1接続片52及び第2接続片53は、四角形の板状をなしている。
前記ターミナル支持部41の長手方向の一端部には、同ターミナル支持部41の短手方向の一方側に突出した案内部43が一体に形成されている。図3及び図5(b)に示すように、案内部43におけるターミナル支持部41の長手方向に沿った方向の長さは、中空絶縁体22の第2端部22e側の端面22fにおける中空孔22bの開口部の長手方向の長さ(図3において上下方向の長さ)と略等しい長さに形成されている。また、案内部43におけるターミナル支持部41の厚さ方向の長さは、ターミナル本体51を含むターミナル支持部41の厚さと略等しく形成されている。
また、案内部43の先端部に前記スペーサ42が一体に形成されている。スペーサ42は、ターミナル支持部41の短手方向に沿って案内部43の先端中央から突出するとともに、柱状をなしている。スペーサ42は、ターミナル支持部41の厚さよりも細い円柱状をなすとともに、その直径は、中空絶縁体22の内側で互いに対向する電極線23,24間の隙間の幅と略等しく形成されている。そして、支持部材32は、中空絶縁体22の第2端部22e側から中空孔22bにスペーサ42の先端側の部分が挿入された状態で中空絶縁体22に対して組み付けられている。本実施形態では、スペーサ42は、案内部43の先端面が中空絶縁体22の第2端部22eに当接するまで中空孔22b内に挿入されている。第2端部22e側から中空孔22b(中空絶縁体22の内部)に挿入されたスペーサ42は、第2端部22eで2本の電極線23,24間に介在されて当該電極線23,24同士の接触を防止している。
また、スペーサ42を中空孔22bに挿入することにより中空絶縁体22に取り付けられた支持部材32において、図5(a)及び図5(b)に示すように、ターミナル支持部41は、その厚さ方向が貼着面22aの幅方向と平行をなすようにセンサ部21に対して配置されている。更に、図4に示すように、ターミナル支持部41は、貼着面22aの幅方向の中央部とセンサ部21の長手方向(図4において紙面垂直方向)に対向する。また、図5(b)に示すように、ターミナル支持部41における案内部43が設けられた側と反対側の長手方向の端部(即ち第2接続片53が配置された側の長手方向の端部)は、貼着面22aを越えて中空絶縁体22の外周側に突出している。そして、ターミナル支持部41は、センサ部21の長手方向と直交する一方向(本実施形態では貼着面22aと直交する方向)に長手となるとともに、貼着面22aの背面側(図5(b)において貼着面22aの上側)よりも同貼着面22aの正面側(図5(b)において貼着面22aの下側)に長くなっている。従って、ターミナル支持部41に支持された2つのターミナル33は、その短手方向がセンサ部21の長手方向と一致するように、且つその長手方向がセンサ部21の長手方向と直交するように中空絶縁体22の第2端部22eと隣り合って配置されている。また、各ターミナル33は、センサ部21の長手方向と直交する一方向(本実施形態では貼着面22aと直交する方向)に長手となるとともに、貼着面22aの背面側よりも同貼着面22aの正面側に長くなっている。
図3に示すように、中空絶縁体22の第2端部22eから電極線23,24の中心電極25がそれぞれ引き出されている。本実施形態では、中空絶縁体22の第2端部22e側の端面22fは、螺旋状に延びる2本の電極線23,24が前記貼着面22aの幅方向と平行な方向に離間する位置に形成されている。また、端面22fは、貼着面22aと直角をなしている。従って、端面22fにおいて、電極線23,24の中心を通る直線L1は、貼着面22aの幅方向と平行をなしている。
そして、図4に示すように、前記ターミナル支持部41は、中空絶縁体22の第2端部22eにおける貼着面22aの幅方向の中央部とセンサ部21の長手方向に対向しているため、中空絶縁体22の第2端部22eから引き出された2本の電極線23,24の中心電極25はターミナル支持部41の厚さ方向の両側に引き出される。即ち、2本の中心電極25間にターミナル支持部41が配置されることになる。そして、ターミナル支持部41の厚さ方向の両側で、それぞれ対向するターミナル本体51と中心電極25とが電気的に接続されている。詳しくは、2本の中心電極25は、案内部43におけるターミナル支持部41の厚さ方向の両側を通ってそれぞれターミナル本体51上に配置されている。そして、各ターミナル33の第1接続片52が、ターミナル本体51に重なるように折り返されて同ターミナル本体51上に配置された中心電極25を同ターミナル本体51との間に挟み込んでいる。ターミナル本体51と第1接続片52とによって挟持された中心電極25は、半田付けによりターミナル33に電気的に接続されている。尚、図5(b)においては、中心電極25をターミナル33に電気的に接続する半田61を二点鎖線にて図示している。このように、電極線23,24の中心電極25は、2つのターミナル本体51の長手方向の一端側にそれぞれ電気的に接続されている。即ち、各ターミナル33と各電極線23,24の中心電極25との接続部分である電極接続部P1は、センサ部21の長手方向の端部(第2端部22e)と同センサ部21の長手方向に隣り合う各ターミナル33の長手方向(センサ部21の長手方向と直交する方向と同方向)の一端側に形成されている。
また、図4及び図5(b)各ターミナル33には、それぞれリード線71,72が電気的に接続されている。各リード線71,72は、導電性を有する金属線73を絶縁性の絶縁被膜74にて被覆してなる被覆導線である。各リード線71,72の先端部は、絶縁被膜74が除去されて金属線73が露出している。2本のリード線71,72は、それぞれが接続されるターミナル33において、前記電極接続部P1からセンサ部21の長手方向と直交する方向にずれた位置に接続されている。
リード線71,72と各ターミナル33との電気的な接続について詳述する。2本のリード線71,72は、中空絶縁体22の第2端部22e付近では、中空絶縁体22の貼着面22a側でセンサ部21の長手方向と直交する方向に同センサ部21と隣り合い、センサ部21と平行をなすように配置されている。即ち、センサ部21における端末部31側の長手方向の端部付近では、各リード線71,72は、各リード線71,72の長手方向(図5(b)において矢印A参照)と、センサ部21の長手方向(図5(b)において矢印B参照)に対して0°の角度をなすようにターミナル33に対して配置されている。従って、センサ部21における端末部31側の長手方向の端部付近では、各リード線71,72の長手方向と、センサ部21の長手方向とは平行をなしている。そして、2本のリード線71,72の先端部(金属線73が露出した部分)は、ターミナル支持部41の厚さ方向の両側に配置され、それぞれターミナル支持部41の厚さ方向の両端部に配置されたターミナル33と同ターミナル支持部41の厚さ方向に隣り合っている。また、各リード線71,72の先端部は、各ターミナル本体51上でセンサ部21の長手方向に沿って直線的に延びている。更に、各リード線71,72の先端部は、センサ部21の長手方向と直交する方向(図5(b)において矢印C参照)であってターミナル本体51の長手方向に前記電極接続部P1からずれた位置でそれぞれターミナル33のターミナル本体51と同ターミナル支持部41の厚さ方向に対向している。従って、各リード線71,72の先端部は、各ターミナル33のターミナル本体51における第2接続片53が設けられた側の長手方向の端部側で、ターミナル本体51と同ターミナル支持部41の厚さ方向にそれぞれ対向している。そして、各ターミナル33の第2接続片53が、ターミナル本体51に重なるように折り返されて同ターミナル本体51上に配置されたリード線71,72の先端部を同ターミナル本体51との間に挟み込んでいる。ターミナル本体51と第2接続片53とによって挟持されたリード線71,72の先端部は、半田付けによりターミナル33に電気的に接続されている。尚、図5(b)においては、リード線71,72をターミナル33に電気的に接続する半田62を二点鎖線にて図示している。このように、2本のリード線71,72は、電極接続部P1からセンサ部21の長手方向と直交する方向であってターミナル本体51の長手方向にずれた位置で、2つのターミナル33のターミナル本体51における第2接続片53側の長手方向の端部側に電気的に接続されている。即ち、各ターミナル33と各リード線71,72との接続部分であるリード線接続部P2は、各ターミナル33において電極接続部P1からセンサ部21の長手方向と直交する方向に沿って中空絶縁体22の外周側へずれた位置に形成されている。また、図4に示すように、ターミナル支持部41の厚さ方向の一方側に位置するリード線接続部P2と同ターミナル支持部41の厚さ方向の他方側に位置するリード線接続部P2とは、センサ部21の長手方向と直交する方向であってターミナル支持部41の長手方向にずれている。尚、ターミナル支持部41の厚さ方向は、本実施形態では、前記貼着面22aの幅方向に同じである。
前記封止部材34は、絶縁性の樹脂材料にて形成されている。図5(a)及び図5(b)に示すように、封止部材34は、支持部材32における中空絶縁体22の外部に配置された部分、ターミナル33、電極接続部P1、リード線接続部P2及び中空絶縁体22の第2端部22eを内部に埋設して封止している。封止部材34は、中空絶縁体22の第2端部22eとセンサ部21の長手方向に隣り合う端末被覆部81と、該端末被覆部81と一体に形成された取付脚82とを備えている。
端末被覆部81は、中空絶縁体22の第2端部22eを埋設しつつ、中空絶縁体22の第2端部22e側の端面22fに一体に形成されている。端末被覆部81は、ターミナル支持部41においてセンサ部21の長手方向に中空絶縁体22の第2端部22eと隣り合う部分、2つのターミナル33においてセンサ部21の長手方向に中空絶縁体22の第2端部22eと隣り合う部分(各ターミナル33における電極線23,24が接続された側の長手方向の約半分の部分)、案内部43及び電極接続部P1を内部に埋設して封止している。また、図4に示すように、端末被覆部81の外形形状は、中空絶縁体22の外形形状を一回り大きくした形状に形成されており、端末被覆部81におけるセンサ部21の長手方向と直交する断面の形状は、略D形状をなしている。そして、図5(a)及び図5(b)に示すように、端末被覆部81における中空絶縁体22の第2端部22e側の端部は、同第2端部22eに液密且つ気密に密着している。
取付脚82は、端末被覆部81におけるリード線71,72側の端部及び中空絶縁体22の第2端部22eにおける貼着面22aに一体に形成されている。この取付脚82は、中空絶縁体22の外周面よりも外側に突出するとともに、本実施形態では略直方体状をなしている。そして、取付脚82は、貼着面22aよりも若干広い幅を有するとともに、センサ部21の長手方向の長さは、端末被覆部81におけるセンサ部21の長手方向の長さと略等しく形成されている。この取付脚82は、ターミナル支持部41において中空絶縁体22の外周面よりも外側に突出した部分、2つのターミナル33において中空絶縁体22の外周面よりも外側に突出した部分(各ターミナル33におけるリード線71,72が接続された側の長手方向の約半分の部分)、及びリード線接続部P2を内部に埋設して封止している。更に、取付脚82は、リード線71,72の先端部付近(金属線73が露出した部分及び絶縁被膜74の先端部)を内部に埋設して封止している。従って、封止部材34は、センサ部21の長手方向と直交する一方向(本実施形態では貼着面22aと直交する方向)に長手となるとともに、貼着面22aの背面側よりも同貼着面22aの正面側に長くなっている。
そして、2本のリード線71,72は、取付脚82におけるセンサ部21の長手方向の両端面のうちセンサ部21に近い側の端面82aからセンサ部21と平行をなすように同取付脚82の外部に引き出されている。従って、封止部材34において、該封止部材34からリード線71,72が引き出される引出位置P3は、端面82a上に位置する。そして、封止部材34の内部において、前記リード線接続部P2は、前記電極接続部P1に対し、引出位置P3に近づくように各ターミナル33上でセンサ部21の長手方向と直交する方向(図5(b)において矢印C参照)にずれている。また、封止部材34の内部において、各リード線71,72は、リード線接続部P2から引出位置P3まで直線的に延びている。
図4に示すように、取付脚82には、一対の取付凹部83が形成されている。一対の取付凹部83は、取付脚82における幅方向(貼着面22aの幅方向と同方向)の両側、即ち取付脚82におけるターミナル支持部41の厚さ方向の両側に形成されている。また、一対の取付凹部83は、センサ部21の長手方向に沿って延びる溝状をなすとともに、取付脚82をセンサ部21の長手方向に貫通している。この一対の取付凹部83は、ターミナル支持部41の長手方向(図4において上下方向)には、電極接続部P1とリード線接続部P2との間となる位置に形成されている。更に、一対の取付凹部83は、ターミナル支持部41の長手方向には、各ターミナル33における第1接続片52と第2接続片53との間となる位置に形成されている。そして、取付脚82においては、一対の取付凹部83が形成された部分の幅(貼着面22aの幅方向と同方向の幅)が狭くなっている。しかし、一対の取付凹部83の底面83a間、即ち取付脚82において一対の取付凹部83によって幅が狭くなった部分には、ターミナル支持部41及びターミナル本体51が埋設されている。即ち、2つのターミナル33の一部が、取付脚82の内部で各取付凹部83の背面に埋設されている。
このような封止部材34は、ターミナル支持部41、2つのターミナル33、電極接続部P1、及びリード線接続部P2を液密且つ気密に封止している。そして、取付脚82は、ブラケット12の長手方向の端部に形成された係合溝12aに、同取付脚82における一対の取付凹部83間の部分(即ち一対の取付凹部83の底面83a間の部分)が挿入されることによりブラケット12に係合される。そして、ブラケット12における係合溝12aの両側の部分がそれぞれ一対の取付凹部83内に挿入される。従って、異物検知センサ13における封止部材34側の長手方向の端部は、取付脚82によってブラケット12に固定されている。更に、図5(b)に示すように、中空絶縁体22の貼着面22aが両面テープ15にてブラケット12に貼着されることにより、異物検知センサ13はブラケット12に対して固定されている。そして、封止部材34の取付脚82から延びる2本のリード線71,72は、第1端部22dの方(図5(b)において右側)に向かってセンサ部21と平行に延びた後に、ドアパネル5の内部に引き込まれている。図2に示すように、ドアパネル5の内部に引き込まれた2本のリード線71,72のうち一方のリード線71は、同ドアパネル5の内部で通電検知部14に電気的に接続されている。更に、同2本のリード線71,72のうち他方のリード線72は、ドアパネル5の内部でグランドGNDに接続(即ち車体3に接地)されている。
図1及び図2に示すように、前記通電検知部14はドアパネル5の内部に配置されている。この通電検知部14は、電極線23に電流を供給している。そして、センサ部21に押圧力等の外力が加えられていない通常の状態では、通電検知部14から電極線23に供給される電流は、抵抗器28を介して電極線24に流れる。一方、センサ部21を潰すような外力が加えられると、外力が加えられた部位の中空絶縁体22が弾性変形するとともに該中空絶縁体22の弾性変形に伴って電極線23,24が撓曲し、電極線23と電極線24とが接触して短絡される。すると、通電検知部14から電極線23に供給される電流は、抵抗器28を介さずに電極線24に流れることになる。従って、例えば、一定の電圧で電極線23に電流を供給している場合には、電流値が変化するため、通電検知部14は、このときの電流値の変化を検知することにより、センサ部21に接触した異物を検知する。そして、通電検知部14は、この電流値の変化を検知すると、即ち異物検知センサ13に接触した異物を検知すると、後述のドアECU91に異物検知信号を出力する。尚、センサ部21に対する外力が取り除かれると、中空絶縁体22が復元し、電極線23,24も復元して非導通状態となる。
また、電動バックドア装置2は、ドアパネル5の内部に前記アクチュエータ6によるドアパネル5の開閉作動を制御するドアECU91を備えている。ドアECU91は、ROM(Read only Memory)、RAM(Random access Memory)等を備えマイクロコンピュータとしての機能を有するとともに、車両1のバッテリ(図示略)から電源の供給を受けている。また、ドアECU91は、該ドアECU91に電気的に接続された通電検知部14に電流を供給している。そして、ドアECU91は、操作スイッチ9、位置検出装置8及び通電検知部14等から入力される各種信号に基づいてアクチュエータ6を制御する。
次に、上記のように構成された電動バックドア装置2の動作を統括的に説明する。
ドアECU91は、操作スイッチ9から開信号が入力されると、ドアパネル5を開作動させるべくアクチュエータ6を駆動する。尚、ドアECU91は、位置検出装置8から入力される位置検出信号に基づいてドアパネル5の回動位置を認識している。本実施形態では、ドアECU91は、位置検出信号のパルス数をカウントし、そのカウント値に基づいてドアパネル5の回動位置を認識している。そして、ドアパネル5が全閉位置に配置されると、ドアECU91はアクチュエータ6を停止する。
一方、操作スイッチ9から閉信号が入力されると、ドアECU91は、ドアパネル5を閉作動させるべくアクチュエータ6を駆動する。そして、ドアパネル5が全閉位置に配置されると、ドアECU91はアクチュエータ6を停止する。尚、ドアパネル5の閉作動中に、異物検知センサ13のセンサ部21に異物が接触して同センサ部21に外力が加えられると、異物検知センサ13において中空絶縁体22が弾性変形されることにより電極線23と電極線24とが接触して短絡される。その結果、電極線23に供給する電流の電流値が変化するため、通電検知部14がドアECU91に異物検知信号を出力する。ドアECU91は、異物検知信号が入力されると、アクチュエータ6を反転させてドアパネル5を所定量だけ開作動させた後にアクチュエータ6を停止する。
次に、本実施形態の異物検知センサ13の作用を説明する。
図5(b)に示すように、2本のリード線71,72は、センサ部21における第2端部22e側の長手方向の端部付近では、中空絶縁体22の貼着面22a側でセンサ部21の長手方向と直交する方向に同センサ部21と隣り合い、センサ部21と平行をなすように配置されている。即ち、センサ部21における端末部31側の長手方向の端部付近では、各リード線71,72は、各リード線71,72の長手方向がセンサ部21の長手方向に対して0°の角度をなすようにターミナル33に対して配置されている。従って、ブラケット12を介してドアパネル5に固定される異物検知センサ13において、リード線71,72をセンサ部21における第1端部22d側の長手方向の端部の方(図5(b)において右側の方)に向かって延びるように整形しても、同リード線71,72は、センサ部21における第2端部22e側の長手方向の端部付近では、センサ部21の長手方向に封止部材34よりも突出しない。
また、リード線接続部P2は、電極接続部P1に対し、封止部材34からリード線71,72が引き出される引出位置P3に近づくように各ターミナル33上でセンサ部21の長手方向と直交する方向にずれている。そのため、各ターミナル33に接続されるリード線71,72の先端が引出位置P3に近づく。
上記したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)リード線71,72は、同リード線71,72の長手方向がセンサ部21の長手方向と0°の角度をなすように2つのターミナル33に対してそれぞれ配置されている。従って、リード線71,72をセンサ部21における同リード線71,72が接続された側の端部(即ち第2端部22e側の端部)とは反対側の端部(即ち第1端部22d側の端部)の方に向かって延びるように整形した場合、同リード線71,72がセンサ部21の長手方向に封止部材34よりも突出することが抑制される。よって、リード線71,72がセンサ部21の長手方向に封止部材34よりも突出しない分だけ、センサ部21をその長手方向に長くすることができる。その結果、異物検知センサ13において、センサ部21の長手方向に異物の検知範囲を広くすることができる。また、リード線接続部P2は、電極接続部P1に対し、封止部材34からリード線71,72が引き出される引出位置P3に近づくように各ターミナル33上でセンサ部21の長手方向と直交する方向にずれている。そのため、各ターミナル33に接続されるリード線71,72の先端が引出位置P3に近づく。従って、使用するリード線71,72の長さを短くすることができる。その結果、製造コストを低減できる。
(2)支持部材32は、2つのターミナル33を互いに絶縁し二重構造をなすように支持している。従って、2つのターミナル33を重ねることなく並設する場合に比べて、封止部材34をセンサ部21の長手方向に小型化することができる。そして、封止部材34を長手方向に短くした分だけ、センサ部21をその長手方向に長くすることができる。その結果、異物検知センサ13において、センサ部21の長手方向に異物の検知範囲をより広くすることができる。
(3)リード線71,72は、リード線接続部P2から引出位置P3まで直線的に延びるとともに、センサ部21の長手方向と直交する方向に同センサ部21と隣り合い且つ同センサ部21と平行をなすように封止部材34から引き出されている。よって、封止部材34から引き出されたリード線71,72は、センサ部21における同リード線71,72が接続された側の長手方向の端部付近では、センサ部21における同リード線71,72が接続された側の端部(即ち第2端部22e側の端部)と反対側の端部(即ち第1端部22d側の端部)の方に向かって延びることになる。従って、リード線71,72を湾曲させなくとも、リード線71,72をセンサ部21における同リード線71,72が接続された側の端部と反対側の端部の方に向かって延びるように配置することができる。また、センサ部21の長手方向と直交する方向において、リード線71,72を配置するスペースを狭くすることができる。
(4)各ターミナル33は、該ターミナル33の短手方向がセンサ部21の長手方向と一致するように配置されるため、ターミナル33及び該ターミナル33を内部に封止する封止部材34をセンサ部21の長手方向に小型化することができる。そして、封止部材34を長手方向に小型化した分だけ、センサ部21をその長手方向により長くすることができる。その結果、異物検知センサ13において、センサ部21の長手方向に異物の検知範囲を更に広くすることができる。
(5)ターミナル33の一部が取付脚82の内部に埋設されているため、中空絶縁体22の外周面よりも外側に突出した取付脚82を同ターミナル33によって補強することができる。
(6)2つのターミナル33は、支持部材32によって互いに絶縁されつつ支持されている。従って、支持部材32によってターミナル33を補強することができる。また、支持部材32によってターミナル33を支持することにより、ターミナル33同士を離間させた状態に容易に維持することができるため、2つのターミナル33同士の電気的な絶縁を確保しやすい。また、支持部材32をセンサ部21に対して配置することにより2つのターミナル33をセンサ部21に対して配置できるため、2つのターミナル33のセンサ部21に対する位置決めを容易に行うことができる。
(7)取付脚82において取付凹部83が形成されることによりその幅が狭くなった部分には、ターミナル33の一部が埋設されている。従って、取付脚82において取付凹部83が形成された部分付近を、ターミナル33によって補強することができる。
(8)センサ部21の長手方向と直交する一方向に長手となる封止部材34は、中空絶縁体22の外周面に設けられた貼着面22aの背面側よりも正面側に長い。そのため、ブラケット12に貼着面22aが貼着された状態において、封止部材34が中空絶縁体22の外周面よりも貼着面22aの背面側に大きく突出することを抑制することができる。従って、取付け場所(本実施形態ではドアパネル5の周縁部)に取り付けられた異物検知センサ13の見映えを向上させることができる。
(9)電極線23,24は、中空絶縁体22の長手方向に螺旋状に延びている。従って、センサ部21の長手方向において、中空絶縁体22における第2端部22e側の端面22fを設ける位置を調整することにより、端面22fから電極線23,24を引き出す位置を容易に変更することができる。また、電極線23,24が中空絶縁体22の長手方向に螺旋状に延びているため、例えば中空絶縁体22の内部で同中空絶縁体22の長手方向に沿って直線的に延びる一対の電極を備えたセンサ部に比べて、センサ部21の周方向の検知感範囲が広くなる。更に、センサ部21をどの方向に湾曲させても湾曲した部分において電極線23,24同士が接触し難いため、異物検知センサ13を配置する場所の自由度が増す。
(10)リード線71,72は、中空絶縁体22の外周側に突出した取付脚82から引き出されている。従って、センサ部21における端末部31側の端部付近において、リード線71,72を湾曲させなくともセンサ部21と平行をなすように容易にリード線71,72を配置することができる。
(11)封止部材34の内部においてリード線71,72が湾曲されない。従って、使用するリード線71,72の長さをより短くすることができる。更に、封止部材34の内部においてリード線71,72が湾曲される場合に比べて、封止部材34の内部においてリード線71,72を配置するスペースを小さくできるため、封止部材34を小型化することができる。
(12)取付脚82の内部に埋設された2つのリード線接続部P2は、センサ部21の長手方向と直交する方向であってターミナル支持部41の長手方向にずれている。即ち、2つのリード線接続部P2は、取付脚82における幅方向(貼着面22aの幅方向と同方向)と直交する方向にずれている。従って、例えば2つのリード線接続部P2がセンサ部21の長手方向と直交する方向にずれない場合に比べて、取付脚82の幅を部分的に狭くすることができる。
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、異物検知センサ13は、ブラケット12を介してドアパネル5の周縁部(取付け場所)に貼着されている。しかしながら、異物検知センサ13は、ブラケット12を介さず直接ドアパネル5の周縁部に貼着されてもよい。また、異物検知センサ13は、両面テープ15による貼着以外に、接着等、別の方法でブラケット12若しくはドアパネル5の周縁部に取り付けられてもよい。
・上記実施形態では、封止部材34は、センサ部21の長手方向と直交する一方向に長手となるとともに、貼着面22aの背面側よりも同貼着面22aの正面側に長くなっている。しかしながら、封止部材34は、必ずしもセンサ部21の長手方向と直交する一方向に長手とならなくてもよい。また、封止部材34は、必ずしも貼着面22aの背面側よりも貼着面22aの正面側に長くなくてもよい。
・上記実施形態では、2つのターミナル33の一部が、取付脚82の内部で2つの取付凹部83の背面に埋設されている。しかしながら、2つのターミナル33は、必ずしも取付脚82の内部で2つの取付凹部83の背面に埋設されなくてもよい。
・上記実施形態では、取付脚82は、一対の取付凹部83を有する。しかしながら、取付脚82は、取付凹部83を1つのみ備えた構成であってもよい。また、取付脚82は、必ずしも取付凹部83を備えなくてもよい。
・上記実施形態では、2つのターミナル33の一部が取付脚82の内部に埋設されている。しかしながら、2つのターミナル33は、必ずしも取付脚82に埋設されなくてもよい。
・封止部材34は、封止部材34をブラケット12係合するための取付脚82を必ずしも備えなくてもよい。
・上記実施形態では、2つのターミナル33は、その短手方向がセンサ部21の長手方向と一致するように、且つその長手方向がセンサ部21の長手方向と直交するように中空絶縁体22の第2端部22eと隣り合って配置されている。しかしながら、2つのターミナル33は、その短手方向がセンサ部21の長手方向と直交するように、且つその長手方向がセンサ部21の長手方向と一致するように、中空絶縁体22の第2端部22eと隣り合って配置されてもよい。
・上記実施形態では、各ターミナル33は、ターミナル本体51が短手方向及び長手方向を有する長方形状の板状をなすことにより、短手方向及び長手方向を有する板状をなしている。しかしながら、各ターミナル33の形状はこれに限らない。例えば、図6(a)及び図6(b)に示す異物検知センサ101のように、略L字状の板状をなすターミナル102によって、電極線23,24とリード線71,72とをそれぞれ電気的に接続してもよい。尚、図6及び図7においては、上記実施形態と同一の構成に同一の符号を付している。ターミナル102を支持する支持部材103は、ターミナル102と同様のL字状の板状をなすターミナル支持部104と、案内部43と、スペーサ42とを備えている。2つのターミナル102は、ターミナル支持部104の厚さ方向の両端面に配置されている。そして、ターミナル支持部104は、2つのターミナル102を互いに絶縁し当該2つのターミナル102同士がその厚さ方向に重なる二重構造をなすように支持している。支持部材103が中空絶縁体22の第2端部22eに取り付けられた状態において、各ターミナル102は、センサ部21の長手方向に沿って第2端部22eから離間する方向に延びた後、貼着面22a側に直角に曲がり、中空絶縁体22の外周面よりも外周側に突出している。そして、図7に示すように、ターミナル支持部104の厚さ方向の両側で、それぞれ対向するターミナル102と電極線23,24の中心電極25とが溶接により電気的に接続されている。また、ターミナル支持部104の厚さ方向の両側で、それぞれ対向するターミナル102とリード線71,72とが溶接により電気的に接続されている。そして、図6(b)及び図7に示すように、各ターミナル102とリード線71,72との接続部分であるリード線接続部P5は、各ターミナル102と電極線23,24との接続部分である電極接続部P4に対し、封止部材34からリード線71,72が引き出される引出位置P3に近づくようにターミナル102上でセンサ部21の長手方向と直交する方向(図6(b)において矢印C参照)にずれている。更に、リード線接続部P5は、電極接続部P4に対し、センサ部21の長手方向にずれており、電極接続部P4よりもセンサ部21の長手方向の中央部から遠い位置に位置する。また、リード線71,72は、リード線接続部P5から引出位置P3まで直線的に延びるとともに、センサ部21の長手方向と直交する方向に同センサ部21と隣り合い且つ同センサ部21と平行をなすように封止部材34から引き出されている。このようにしても、上記実施形態の(1)〜(3),(5)〜(7),(9)〜(12)と同様の効果を得ることができる。
また、ターミナルが略L字状をなす場合、図9に示すように構成してもよい。図9に示す例では、ターミナル131は、略L字状の板状をなすターミナル本体132と、該ターミナル本体132から延設された第1接続片52及び第2接続片53から構成されている。そして、ターミナル131は、支持部材141にて支持されている。支持部材141は、ターミナル本体132と同様のL字状の板状をなすターミナル支持部142と、案内部43と、スペーサ42とを備えている。2つのターミナル131は、ターミナル支持部142の厚さ方向の両端面に配置されている。そして、ターミナル支持部142は、2つのターミナル131を互いに絶縁し当該2つのターミナル131同士がその厚さ方向に重なる二重構造をなすように支持している。支持部材141が中空絶縁体22の第2端部22eに取り付けられた状態において、各ターミナル131は、センサ部21の長手方向と直交する方向に沿って貼着面22aの前方側に延びた後、貼着面22aと平行をなすように直角に曲がっている。また、各ターミナル131において、第1接続片52は、ターミナル本体132におけるセンサ部21の長手方向(貼着面22aと直交する方向に同じ)の一端部であって第2端部22eとセンサ部21の長手方向に隣り合う一端部に設けられている。更に、各ターミナル131において、第2接続片53は、ターミナル本体132におけるセンサ部21の長手方向の他端部であって第1接続片52と反対側の端部に設けられている。また、各ターミナル131において、第2接続片53は、第1接続片52に対してセンサ部21の長手方向にずれており、第1接続片52よりもセンサ部21の長手方向の中央部側に位置する。そして、ターミナル支持部142の厚さ方向の両側で、電極線23,24の中心電極25がそれぞれ第1接続片52とターミナル本体132とによって挟み込まれた後に半田付によりターミナル131に電気的に接続されている。図9では、中心電極25をターミナル131に電気的に接続する半田61を二点鎖線にて図示している。また、ターミナル支持部142の厚さ方向の両側で、リード線71,72の金属線73が第2接続片53とターミナル本体132とによって挟み込まれた後に半田付けによりターミナル131に電気的に接続されている。図9では、金属線73をターミナル131に電気的に接続する半田62を二点鎖線にて図示している。そして、各ターミナル131とリード線71,72との接続部分であるリード線接続部P12は、各ターミナル131と電極線23,24との接続部分である電極接続部P13に対し、封止部材34からリード線71,72が引き出される引出位置P3に近づくようにターミナル131上でセンサ部21の長手方向と直交する方向(図9において上下方向)にずれている。更に、リード線接続部P12は、電極接続部P13に対し、センサ部21の長手方向にずれており、電極接続部P13よりもセンサ部21の長手方向の中央部側に位置する。また、リード線71,72は、センサ部21の長手方向と直交する方向に同センサ部21と隣り合い且つ同センサ部21と平行をなすように封止部材34から引き出されている。このようにしても、上記実施形態の(1)〜(3),(5)〜(7),(9)〜(12)と同様の効果を得ることができる。更に、このようにすると、図6(a)及び図6(b)に示す例よりも、封止部材34におけるセンサ部21の長手方向の端部からのセンサ部21の長手方向の突出量を抑えることができる。そして、封止部材34におけるセンサ部21の長手方向の端部からのセンサ部21の長手方向の突出量を抑えられた分だけ、センサ部21をその長手方向により長くすることができる。その結果、異物検知センサにおいて、センサ部21の長手方向に異物の検知範囲を更に広くすることができる。
・上記実施形態では、リード線71,72は、センサ部21の端末部31側の長手方向の端部付近で、センサ部21の長手方向と直交する方向に同センサ部21と隣り合い且つ同センサ部21と平行をなすように封止部材34から引き出されている。しかしながら、リード線71,72は、センサ部21の端末部31側の長手方向の端部付近で、リード線71,72の長手方向とセンサ部21の長手方向とが直角以下の角度(即ち0°〜90°)をなすようにターミナル33に対して配置されていればよい。
・上記実施形態では、2つのターミナル33は、支持部材32によって互いに絶縁されるとともに二重構造をなすように支持されている。しかしながら、2つのターミナル33は、重ねて配置されずにセンサ部21の長手方向と直交する方向、若しくはセンサ部21の長手方向に一列に並設されてもよい。例えば、図8に示す第1ターミナル111及び第2ターミナル112は、センサ部21の長手方向(図8においては左右方向)に一列に並設されている。第1ターミナル111及び第2ターミナル112は、絶縁性の樹脂材料から形成された支持部材113によって支持されている。支持部材113は、長方形の板状をなしている。この支持部材113は、センサ部21の長手方向の他端部(中空絶縁体22の第2端部22e)と隣り合うように配置されている。そして、支持部材113は、センサ部21の長手方向(中空絶縁体22の長手方向に同じ)と直交する一方向に長手となるとともに、貼着面22aの背面側(図8においては貼着面22aの上側)よりも貼着面22aの正面側(図8においては貼着面22aの下側)に長くなっている。尚、図8に示す例では、支持部材113の長手方向は、貼着面22aと直交する方向と平行な方向となっている。そして、この支持部材113の厚さ方向の一端面に第1ターミナル111及び第2ターミナル112が配置されて固定されている。第1ターミナル111及び第2ターミナル112は、導電性を有する金属板材から形成されている。そして、第1ターミナル111は、支持部材113よりも小さい長方形の板状をなしており、支持部材113の厚さ方向の一端面の略中央部に配置されている。また、第2ターミナル112は、第1ターミナル111の長手方向の両側に配置された一対の接続部112aと、これら接続部112a同士を連結する連結部112bとから構成されており、支持部材113の厚さ方向(図8においては紙面垂直方向)から見た形状が略コ字状をなしている。各接続部112aは、四角形の板状をなすとともに、連結部112bは、細長い帯状をなしている。そして、一対の接続部112aのうち一方の接続部112aは貼着面22aの背面側に位置し、他方の接続部112aは貼着面22aの正面側に位置している。また、連結部112bは、センサ部21の長手方向(支持部材113の短手方向に同じ)において、第1ターミナル111よりもセンサ部21から遠い位置に配置されている。このような第1ターミナル111及び第2ターミナル112は互いに離間した状態で支持部材113にて支持されている。
そして、第1ターミナル111には、中空絶縁体22の第2端部22eから引き出された電極線24の中心電極25と、リード線72の先端部において露出された金属線73とが接続されている。第2端部22eから引き出された電極線24の中心電極25の先端部と、リード線72の先端部において露出した金属線73の先端部とには、それぞれアーク溶接(例えばTIG溶接)にて溶接玉114が形成されている。第2端部22eから引き出された電極線24の中心電極25と、リード線72の先端部において露出した金属線73とは、各々の溶接玉114が抵抗溶接にて第1ターミナル111に接続されることにより、第1ターミナル111に電気的及び機械的に固定されている。そして、第1ターミナル111においてリード線72が接続されたリード線接続部P6は、第1ターミナル111において電極線24が接続された電極接続部P7からセンサ部21の長手方向と直交する方向にずれた位置であって、貼着面22aの正面側となる位置に位置する。
また、第2ターミナル112には、中空絶縁体22の第2端部22eから引き出された電極線23の中心電極25と、リード線71の先端部において露出された金属線73とが接続されている。第2端部22eから引き出された電極線23の中心電極25の先端部と、リード線71の先端部において露出した金属線73の先端部とには、それぞれアーク溶接(例えばTIG溶接)にて溶接玉114が形成されている。そして、第2端部22eから引き出された電極線23の中心電極25は、その溶接玉114が抵抗溶接にて、貼着面22aの背面側に配置された一方の接続部112aに接続されることにより、第2ターミナル112に電気的及び機械的に接続されている。更に、リード線71の先端部において露出した金属線73は、その溶接玉114が抵抗溶接にて、貼着面22aの正面側に配置された他方の接続部112aに接続されることにより、第2ターミナル112に電気的及び機械的に固定されている。そして、第2ターミナル112においてリード線71が接続されたリード線接続部P8は、第2ターミナル112において電極線23が接続された電極接続部P9からセンサ部21の長手方向と直交する方向にずれた位置であって、貼着面22aの正面側となる位置に位置する。
尚、図8に示す例では、リード線71,72は、その長手方向がセンサ部21の長手方向に対して0°の角度をなすように第1ターミナル111及び第2ターミナル112に対して配置されている。即ち、リード線71,72は、センサ部21と平行をなすように配置されている。また、図8では、第1ターミナル111、第2ターミナル112及び支持部材113を埋設する封止部材34の図示を省略している。このようにしても、上記実施形態の(1),(3)〜(12)と同様の効果を得ることができる。
また、封止部材34によってターミナル33を支持できる場合には、異物検知センサ13は、必ずしも支持部材32を備えなくてもよい。
・異物検知センサ13に備えられるターミナル33の数は、電極線23,24の数等に応じて適宜変更してもよい。例えば、異物検知センサ13にターミナル33を3枚以上備える場合、支持部材によって複数枚のターミナル33を互いに絶縁し多重構造をなすように支持してもよいし、複数のターミナル33を一列に並設してもよい。また、複数枚のターミナル33を互いに絶縁された状態にできるのであれば、異物検知センサ13は、必ずしもターミナル33を支持する支持部材を備えなくてもよい。
・上記実施形態では、電極線23,24は、第1接続片52とターミナル本体51とによって挟み込まれた後に半田付によりターミナル33に電気的に接続されている。また、リード線71,72は、第2接続片53とターミナル本体51とによって挟み込まれた後に半田付けによりターミナル33に電気的に接続されている。しかしながら、電極線23,24は、半田付けを行うことなく、第1接続片52とターミナル本体51とによって挟み込まれてかしめられるだけでターミナル33に電気的に接続されてもよい。同様に、リード線71,72は、半田付けを行うことなく、第2接続片53とターミナル本体51とによって挟み込まれてかしめられるだけでターミナル33に電気的に接続されてもよい。また、電極線23,24及びリード線71,72は、溶接によりターミナル33に電気的に接続されてもよい。例えば、図10(a)及び図10(b)に示す例では、ターミナル121は、第1接続片52及び第2接続片53を備えず、長方形の平板状をなしている。即ち、ターミナル121は、短手方向及び長手方向を有する板状をなしている。そして、ターミナル支持部41の厚さ方向の両側にそれぞれターミナル121が固定されるとともに、ターミナル支持部41にて互いに絶縁されて支持された2つのターミナル121は、その短手方向がセンサ部21の長手方向と一致するようにセンサ部21の長手方向の端部(第2端部22e側の端部)と隣り合って配置されている。また、第2端部22eから引き出された電極線23,24の中心電極25の先端部、及びリード線71,72の先端部において露出した金属線73の先端部には、それぞれアーク溶接(例えばTIG溶接)にて溶接玉114が形成されている。第2端部22eから引き出された電極線23,24の中心電極25、及びリード線71,72の先端部において露出した金属線73は、各々の溶接玉114が抵抗溶接にてターミナル121に接続されることにより、ターミナル121に電気的及び機械的に固定されている。そして、ターミナル121においてリード線71,72が接続されたリード線接続部P10は、ターミナル121において電極線23,24が接続された電極接続部P11からセンサ部21の長手方向(図10(b)において左右方向)と直交する方向にずれた位置であって、貼着面22aの正面側となる位置に位置する。このようにしても、上記実施形態の(1)〜(12)と同様の効果を得ることができる。
・上記実施形態では、スペーサ42は円柱状をなしている。しかしながら、スペーサ42は、円柱状に限らず柱状をなしていればよい。例えば、スペーサ42は、多角柱状であってもよい。
・封止部材34の形状は上記実施形態のものに限らない。封止部材34は、ターミナル33、リード線接続部P2及び電極接続部P1を内部に封止する形状であればよい。例えば、封止部材34は、ターミナル33、リード線接続部P2及び電極接続部P1を内部に収容するように支持部材32の外周に取着されるカバー状のものであってもよい。
・上記実施形態の異物検知センサ13において、センサ部21における第1端部22d側の長手方向の端部を、図11(a)及び図11(b)に示すように構成してもよい。尚、図11(a)及び図11(b)においては、上記実施形態と同一の構成に同一の符号を付している。中空絶縁体22の第1端部22dには素子側端末部151が設けられている。素子側端末部151は、中空絶縁体22の第1端部22dと隣り合うように配置される支持部材32と、該支持部材32にて支持される2つの素子接続ターミナル152と、抵抗素子153と、支持部材32及び抵抗素子153を埋設して内部に封止した素子側封止部材154とを備えている。
各素子接続ターミナル152は、上記実施形態のターミナル33と同じ形状をなしており、ターミナル本体51と、第1接続片52と、第2接続片53とから構成されている。従って、各素子接続ターミナル152は、短手方向及び長手方向を有する板状をなしている。そして、2つの素子接続ターミナル152は、ターミナル支持部41の両端面に配置されている。ターミナル支持部41は、2つの素子接続ターミナル152を互いに絶縁し当該2つの素子接続ターミナル152同士がその厚さ方向に重なる二重構造をなすように支持している。スペーサ42を第1端部22d側から中空孔22bに挿入することにより中空絶縁体22に取り付けられた支持部材32において、ターミナル支持部41は、その厚さ方向が貼着面22aの幅方向と平行をなすようにセンサ部21に対して配置されている。更に、ターミナル支持部41は、貼着面22aの幅方向の中央部とセンサ部21の長手方向(図11(b)において矢印B参照)に隣接する。また、ターミナル支持部41における案内部43が設けられた側と反対側の長手方向の端部(即ち第2接続片53が配置された側の長手方向の端部)は、貼着面22aを越えて中空絶縁体22の外周側であって貼着面22aの正面側(図11(b)において貼着面22aの下側)に突出している。そして、ターミナル支持部41は、センサ部21の長手方向と直交する一方向(本例では貼着面22aと直交する方向であって図11(b)において矢印C参照)に長手となるとともに、貼着面22aの背面側よりも同貼着面22aの正面側に長くなっている。従って、ターミナル支持部41に支持された2つの素子接続ターミナル152は、その短手方向がセンサ部21の長手方向と一致するように、且つその長手方向がセンサ部21の長手方向と直交するように中空絶縁体22の第1端部22dと隣り合って配置されている。即ち、2つの素子接続ターミナル152は、センサ部21の長手方向の両端部のうち、リード線71,72が接続されるターミナル33(図5(b)参照)が配置された側と反対側の端部と隣り合うように配置されている。また、各素子接続ターミナル152は、センサ部21の長手方向と直交する一方向(本例では貼着面22aと直交する方向)に長手となるとともに、貼着面22aの背面側よりも同貼着面22aの正面側に長くなっている。
また、中空絶縁体22の第1端部22dから電極線23,24の中心電極25がそれぞれ引き出されている。中空絶縁体22の第1端部22dから引き出された2本の電極線23,24の中心電極25はターミナル支持部41の厚さ方向の両側に配置されている。そして、ターミナル支持部41の厚さ方向の両側で、電極線23,24の中心電極25がそれぞれ第1接続片52とターミナル本体51とによって挟み込まれた後に半田付により素子接続ターミナル152に電気的に接続されている。図11(b)では、中心電極25を素子接続ターミナル152に電気的に接続する半田161を二点鎖線にて図示している。各素子接続ターミナル152と各電極線23,24の中心電極25との接続部分である素子側電極接続部P14は、センサ部21の長手方向の端部(第1端部22d側の端部)と同センサ部21の長手方向に隣り合う各素子接続ターミナル152の長手方向の一端側に形成されている。
前記抵抗素子153は、該抵抗素子153を素子接続ターミナル152に接続するための一対の接続脚153aを有する。尚、図11(b)においては、一対の接続脚153aのうち一方の接続脚153aのみを図示している。この抵抗素子153は、素子接続ターミナル152の短手方向の両端のうちセンサ部21と反対側の端(図11(b)において左側の端)よりもセンサ部21に近い位置に配置されている。本例では、抵抗素子153は、接続脚153a以外の部分が素子接続ターミナル152よりもセンサ部21側に位置するように配置されている。また、一対の接続脚153aは、間にターミナル支持部41が配置されるように同ターミナル支持部41の厚さ方向の両側に配置されている。そして、ターミナル支持部41の厚さ方向の両側で、一対の接続脚153aがそれぞれ第2接続片53とターミナル本体51とによって挟み込まれた後に半田付により素子接続ターミナル152に電気的に接続されている。図11(b)では、接続脚153aを素子接続ターミナル152に電気的に接続する半田162を二点鎖線にて図示している。各素子接続ターミナル152と抵抗素子153との接続部分である素子接続部P15は、各素子接続ターミナル152において素子側電極接続部P14からセンサ部21の長手方向と直交する方向に沿って中空絶縁体22の外周側へずれた位置に形成されている。また、素子接続部P15は、各素子接続ターミナル152における素子側電極接続部P14が設けられた側と反対側の長手方向の端部に形成されるとともに、各素子接続ターミナル152における貼着面22aの正面側となる部分に形成されている。
前記素子側封止部材154は、絶縁性の樹脂材料にて形成されている。この素子側封止部材154は、素子接続ターミナル152、抵抗素子153、素子接続部P15、素子側電極接続部P14及び中空絶縁体22における素子接続ターミナル152と隣り合う第1端部22dを内部に埋設して封止している。そして、素子側封止部材154は、中空絶縁体22の第1端部22dとセンサ部21の長手方向に隣り合う素子側端末被覆部171と、該素子側端末被覆部171と一体に形成された素子側取付脚172とを備えている。
素子側端末被覆部171は、中空絶縁体22の第1端部22dを埋設しつつ、中空絶縁体22の第1端部22d側の端面に一体に形成されている。素子側端末被覆部171は、ターミナル支持部41においてセンサ部21の長手方向に中空絶縁体22の第1端部22dと隣り合う部分、2つの素子接続ターミナル152においてセンサ部21の長手方向に中空絶縁体22の第1端部22dと隣り合う部分(各素子接続ターミナル152における電極線23,24が接続された側の長手方向の約半分の部分)、案内部43及び素子側電極接続部P14を内部に埋設して封止している。また、素子側端末被覆部171の外形形状は、中空絶縁体22の外形形状を一回り大きくした形状に形成されており、素子側端末被覆部171におけるセンサ部21の長手方向と直交する断面の形状は、略D形状をなしている。そして、素子側端末被覆部171における中空絶縁体22の第1端部22d側の端部は、同第1端部22dに液密且つ気密に密着している。
素子側取付脚172は、素子側端末被覆部171における抵抗素子153側の端部及び中空絶縁体22の第1端部22dにおける貼着面22aに一体に形成されている。この素子側取付脚172は、中空絶縁体22の外周面よりも外側に突出するとともに、本例では略直方体状をなしている。そして、素子側取付脚172は、貼着面22aよりも若干広い幅を有するとともに、センサ部21の長手方向の長さは、素子側端末被覆部171におけるセンサ部21の長手方向の長さと略等しく形成されている。この素子側取付脚172は、ターミナル支持部41において中空絶縁体22の外周面よりも外側に突出した部分、2つの素子接続ターミナル152において中空絶縁体22の外周面よりも外側に突出した部分(各素子接続ターミナル33における抵抗素子153が接続された側の長手方向の約半分の部分)、抵抗素子153及び素子接続部P15を内部に埋設して封止している。従って、素子側封止部材154は、センサ部21の長手方向と直交する一方向(本実施形態では貼着面22aと直交する方向)に長手となるとともに、貼着面22aの背面側よりも同貼着面22aの正面側に長くなっている。
また、素子側取付脚172には、一対の素子側取付凹部173が形成されている。尚、図11(b)には2つの素子側取付凹部173のうち一方の素子側取付凹部173のみを図示している。一対の素子側取付凹部173は、素子側取付脚172における幅方向(貼着面22aの幅方向と同方向)の両側、即ち素子側取付脚172におけるターミナル支持部41の厚さ方向の両側に形成されている。また、一対の素子側取付凹部173は、センサ部21の長手方向に沿って延びる溝状をなすとともに、素子側取付脚172をセンサ部21の長手方向に貫通している。この一対の素子側取付凹部173は、ターミナル支持部41の長手方向には、素子側電極接続部P14と素子接続部P15との間となる位置に形成されている。更に、一対の素子側取付凹部173は、ターミナル支持部41の長手方向には、各素子接続ターミナル152における第1接続片52と第2接続片53との間となる位置に形成されている。そして、素子側取付脚172においては、一対の素子側取付凹部173が形成された部分の幅(貼着面22aの幅方向と同方向の幅)が狭くなっている。しかし、2つの素子接続ターミナル152の一部が、素子側取付脚172の内部で各素子側取付凹部173の背面に埋設されている。
このような素子側取付脚172は、ブラケット12の長手方向の端部に形成された係合溝12aに、同素子側取付脚172における一対の素子側取付凹部173間の部分が挿入されることによりブラケット12に係合される。そして、ブラケット12における係合溝12aの両側の部分がそれぞれ一対の素子側取付凹部173内に挿入される。従って、異物検知センサ13における素子側封止部材154側の長手方向の端部は、素子側取付脚172によってブラケット12に固定される。
このようにすると、素子接続部P15が、素子側電極接続部P14に対して素子接続ターミナル152上でセンサ部21の長手方向と直交する方向にずれているため、抵抗素子153を、素子接続ターミナル152の短手方向の両端のうちセンサ部21と反対側の端よりもセンサ部21に近い位置に配置しやすい。そして、抵抗素子153を、素子接続ターミナル152の短手方向の両端のうちセンサ部21と反対側の端よりもセンサ部21に近い位置に配置することにより、抵抗素子153が素子接続ターミナル152よりもセンサ部21の長手方向にセンサ部21と反対側に突出して配置される場合に比べて、素子側封止部材154をセンサ部21の長手方向に小型化することが可能となる。従って、素子接続ターミナル152が配置された側のセンサ部21の長手方向の端部において、センサ部21をその長手方向に長くすることができる。その結果、センサ部21の長手方向に異物の検知範囲をより広くすることができる。
尚、図11に示した例では、電極線23,24は、第1接続片52とターミナル本体51とによって挟み込まれた後に半田付により素子接続ターミナル152に電気的に接続されている。また、抵抗素子153の接続脚153aは、第2接続片53とターミナル本体51とによって挟み込まれた後に半田付けにより素子接続ターミナル152に電気的に接続されている。しかしながら、電極線23,24は、半田付けを行うことなく、第1接続片52とターミナル本体51とによって挟み込まれてかしめられるだけで素子接続ターミナル152に電気的に接続されてもよい。同様に、抵抗素子153の接続脚153aは、半田付けを行うことなく、第2接続片53とターミナル本体51とによって挟み込まれてかしめられるだけで素子接続ターミナル152に電気的に接続されてもよい。また、電極線23,24及び抵抗素子153は、溶接により素子接続ターミナル152に電気的に接続されてもよい。
・上記実施形態では、センサ部21は、2本の電極線23,24を備えている。しかしながら、センサ部21が備える電極線の数は、2本に限らず、複数本であればよい。
・上記実施形態では、電極線23,24は、中空絶縁体22の長手方向に螺旋状に延びている。しかしながら、電極線23,24は、中空絶縁体22の長手方向に沿って直線状に延びるものであってもよい。
・上記実施形態では、各電極線23,24は、導電性細線を撚り合わせて形成され可撓性を有する中心電極25と、導電性及び弾性を有し中心電極25の外周を被覆する円筒状の導電被覆層26とから構成されている。しかしながら、各電極線23,24は、可撓性を有する1本の金属線であってもよい。
・上記実施形態では、異物検知センサ13は、ドアパネル5の周縁部(取付け場所)に配置されている。しかしながら、異物検知センサ13は、ドアパネル5の周縁部と対向する後部開口部4の周縁部(取付け場所)に配置されてもよい。また、異物検知センサ13は、電動バックドア装置2に備えられる異物検知装置11に限らず、ドアパネルをスライド移動させて車両の側面に設けられた乗降口を開閉する電動スライドドア装置に備えられる異物検知装置に使用されてもよい。また、異物検知センサ13は、モータ等の駆動力によってドアパネルを移動させて開閉作動させるドア開閉装置に備えられる異物検知装置に使用される以外に、異物の接触を検知するための装置に使用されてもよい。