JP6059000B2 - ウェハ欠陥検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ウェハ欠陥検査装置に係り、詳しくはウェハのクラック等の欠陥を検出するウェハ欠陥検査装置に関する。
IC、LSIの半導体基板や太陽電池用セルの素材として用いられるウェハは、シリコン、ガリウムまたはこれらの化合物等からなるインゴットを、ワイヤソー装置を用いて一定の厚さに切断することで加工される。このワイヤソー装置として、互いに平行かつ一定の間隔に並んだワイヤ列を有するマルチワイヤソー装置を用いてインゴットを切断すると、一定の厚さのウェハを同時に多数枚加工することが可能となる。このように切断加工されたウェハは、洗浄工程を経た後、出荷検査が実施される。
このようなウェハの欠陥を検査する方法として、赤外光を半導体ウェハに照射し、その反射光や透過光に基づいて形成される赤外線画像から、半導体ウェハ内部に存在するクラック等の欠陥を検出する検査方法が知られている。詳しくは、赤外光をウェハに照射した際、クラック等の欠陥がない部分では赤外光が一様な光量で反射または透過するが、クラック等の欠陥が存在する部分では赤外光の吸収または散乱が局所的に発生し、その結果光量に変化が生じ、赤外線画像において影として出現するので、画像処理等によってクラック等の欠陥が視覚化され、欠陥の発見が可能になるという検査方法である(特許文献1参照)。
特開2007−218638号公報
ところで、上述のように1つのインゴットから多数枚のウェハを同時に切断加工する場合、一般的に、同一のインゴットから同時に切断加工された多数枚のウェハを1つの単位(ロット)として、切断加工後のウェハに対して洗浄工程及び検査工程が進められる。検査工程では、1ロットごとに検査条件を定めて欠陥検査が実施される。例えば、赤外線画像を利用した検査方法においては、検査条件に合わせて1ロットごとにウェハに照射する赤外光の照度を調整する。
しかしながら、同一のインゴットから同時に切断加工された同一ロット内のウェハであっても、その素材や加工の条件などによっては、同一の検査条件で欠陥検査を実施することができない場合がある。例えば、固定砥粒式ワイヤソー装置を用いて太陽電池用シリコンウェハ(以下、ソーラーウェハという)を多数枚同時に切断加工するような場合である。
図5に固定砥粒式ワイヤソー装置を部分拡大した上面図を示す。図5に示すように、固定砥粒式ワイヤソー装置101は、螺旋状のワイヤ係合溝(図示せず)が連続的に形成された一対の主軸ローラ102、102と、一対の主軸ローラ102、102の間で螺旋状に巻回されるワイヤ104とを備えている。ワイヤ104は固定砥粒ワイヤであり、その表面には研磨材が予め固着されている。
ワイヤ104は、送り用ボビン(図示せず)から矢印の向きに送り出され、一対の主軸ローラ102、102の間に螺旋状をなして繰り返し巻き掛けられ、加工ワイヤ列104aを形成した後、受け用ボビン(図示せず)に巻き取られる。加工ワイヤ列104aの上方には被加工物昇降装置(図示せず)が備えられており、この被加工物昇降装置に取り付けられたワーク106が加工ワイヤ列104aに押しつけられることにより、ワーク106が切断され、図6に示すように多数枚のソーラーウェハ108が加工される。
このような固定砥粒式ワイヤソー装置101で同一のワーク106、即ちインゴットから切断加工された各ソーラーウェハ108に赤外光を照射して撮像し、撮像した赤外線画像からソーラーウェハ108の欠陥を検出しようとすると、ソーラーウェハ108に照射される赤外光の照度等の検査条件は一定であるにも関わらず、ソーラーウェハ108ごとに赤外線画像の輝度が異なってしまう。このため、輝度が高すぎる赤外線画像、または輝度が低すぎる赤外線画像においては、明暗の差が小さく現れる欠陥部分の検出が困難となってしまうことがある。発明者の検証により、加工ワイヤ列104aの送り用ボビンから送り出される側を新線側とし、受け用ボビンに巻き取られる側を旧線側とした場合、新線側で切断加工されたソーラーウェハ108から旧線側で切断加工されたソーラーウェハ108にかけて、赤外線画像の輝度が徐々に増加してしまうということが判明している。このような現象が起こる原因として、旧線側のワイヤ104に固着している研磨材が新線側のワイヤ104に固着している研磨材と比べて摩耗が進み、形状が変化してしまったことにより、切断加工されるソーラーウェハ108の表面状態にも差が生じてしまったことが考えられる。また、輝度が徐々に増加していくという傾向が見られたのは、通常1ロット内において、各ソーラーウェハ108は切断加工されたままの順番で並んでおり、この並びのまま検査が実施されるためであると考えられる。
このように、画像処理を用いたウェハの欠陥検査において、同一ロット内のウェハごとに最適な検査条件が変化するような場合はロットごとにその検査条件を設定し直すことが困難であり、このような場合の検査精度の向上が求められていた。
本発明は、上述した課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、同一のロット内のウェハごとに最適な検査条件が変化しても、ウェハの欠陥部分を精度よく検出可能なウェハ欠陥検査装置を提供することにある。
上記目的を達成するべく、請求項1のウェハ欠陥検査装置は、ウェハに光を照射する照明装置と、前記光が照射されたウェハの透過光及び反射光の少なくともいずれか一方を撮像する撮像装置と、撮像されたウェハの画像に基づいて前記ウェハの欠陥を検査する検査装置と、前記照明装置の照度を調整する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記撮像装置で撮像したウェハの画像から輝度を検出する輝度検出手段と、前記輝度検出手段により検出された輝度に基づいて算出された判定輝度と、検査において基準の輝度となる最適輝度を含む所定の範囲とを比較し、前記判定輝度が前記所定の範囲内にない場合、前記判定輝度が前記所定の範囲内となるように前記照明装置の照度を調整する照度制御手段と、を備え、前記判定輝度は、撮像されたウェハの画像のうち、最新の画像から検出された輝度と、前記最新の画像から連続する複数の画像から検出された輝度との平均値であることを特徴とする。
請求項2のウェハ欠陥検査装置では、請求項1において、前記照明装置は、前記ウェハに赤外光を照射する赤外線照明装置であり、前記撮像装置は、前記赤外光を照射されたウェハを透過した赤外線の透過光を撮像することを特徴とする。
請求項3のウェハ欠陥検査装置では、請求項1または2において、前記判定輝度は、複数のウェハ画像から検出された輝度に基づいて算出されることを特徴とする。
請求項4のウェハ欠陥検査装置では、請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記判定輝度は、撮像されたウェハの画像のうち、最新の画像から検出された輝度と、前記最新の画像から連続する複数の画像から検出された輝度との平均値であることを特徴とする。
請求項5のウェハ欠陥検査装置では、請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記照度制御手段は、前記判定輝度が前記所定の範囲内にないと判定された場合、前記判定輝度と、前記最適輝度との差分に応じて前記照明装置の照度を調整することを特徴とする。
請求項1のウェハ欠陥検査装置によれば、撮像したウェハの画像から求めた判定輝度がウェハの欠陥検査において所定の範囲内にない場合、ウェハの画像から求める判定輝度が所定の範囲内に収まるように照明装置の照度を調整する。
これにより、連続して検査されるウェハごとに有効な検査条件が変化してしまう場合でも、照明装置の照度を調整することによって検査対象のウェハの輝度が安定するので、ウェハの欠陥部の検出漏れが減少し、検査精度を向上させることができる。
また、ウェハの欠陥部の検出漏れが減少することから、欠陥ウェハをより確実に取り除くことができるので、欠陥ウェハの流出が低減され、製品となるウェハの品質向上にもつながる。
請求項2のウェハ欠陥検査装置によれば、照明装置として赤外線照明装置を用い、撮像装置は検査対象のウェハを透過した赤外線の透過光を撮像するので、例えば赤外線を透過するシリコンウェハ等を検査する場合に、ウェハの表面にある欠陥だけでなく、ウェハの内部にある欠陥も検出することができる。これにより、欠陥ウェハの検出漏れが減少するので検査精度が向上し、ウェハの品質をより向上させることができる。
請求項3のウェハ欠陥検査装置によれば、複数のウェハの画像から検出された輝度に基づいて算出することにより、輝度が極端に高く検出される、或いは極端に低く検出されるような欠陥ウェハが混入していたとしても、この欠陥ウェハに起因する判定輝度の極端な上昇や低下を防止することができるので、照明装置の照度制御をより適切に行うことができる。これにより欠陥ウェハの検出漏れが減少するので検査精度が向上し、ウェハの品質をより向上させることができる。
請求項4のウェハ欠陥検査装置によれば、撮像されたウェハの画像のうち、最新の画像から検出された輝度と、この最新の画像から連続する複数の画像から検出された輝度との平均値を判定輝度とするので、照明装置の照度の制御において、検査対象となるウェハの輝度を、最適輝度を含む所定の範囲内に収める追従性を向上させることができる。また、極端に輝度が高く検出される、或いは極端に輝度が低く検出されるような欠陥ウェハが混入していたとしても、この欠陥ウェハに起因する判定輝度の極端な上昇や低下を防止することができるので、照明装置の照度制御をより適切に行うことができる。これにより、欠陥ウェハの検出漏れがより減少するので検査精度がより向上し、ウェハの品質を向上させることができる。
請求項5のウェハ欠陥検査装置によれば、判定輝度と最適輝度との差を求め、その差分に基づいて赤外線照明装置の照度を調整するので、赤外線照明装置をより適切な照度に調整することが可能になる。従って欠陥ウェハの検出漏れが減少して検査精度が向上し、ウェハの品質を向上させることができる。
本発明に係るウェハ欠陥検査装置を示す概略構成図である。 図1に示す搬送装置の上面図である。 本発明に係る照度制御ルーチンを示すフローチャートである。 (A)は本発明に係るウェハ欠陥検査装置を使用した場合のウェハの輝度の変化を示すグラフ、(B)は従来のウェハ欠陥検査装置を使用した場合のウェハの輝度の変化を示すグラフである。 従来の固定砥粒式ワイヤソー装置を部分的に拡大した上面図である。 図5で切断加工されたソーラーウェハの一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るウェハ欠陥検査装置1を示す概略構成図である。ウェハ欠陥検査装置1は、ソーラーウェハ(ウェハ)2の内部に存在するクラックや混入した異物等の欠陥部を検出する装置である。ウェハ欠陥検査装置1は、赤外光源(照明装置)10と、増幅器(照明装置)12と、赤外線カメラ(撮像装置)14と、搬送装置16と、モニタ18と、演算装置(制御装置、検査装置)20とを備える。
赤外光源10は、ソーラーウェハ2に赤外線を照射する光源である。ここでソーラーウェハ2から見て赤外光源10の側を下と定義する。赤外光源10は、ソーラーウェハ2の下側に、ソーラーウェハ2の面に対して垂直に赤外光が照射されるように配置される。赤外光源10の照度は、演算装置20から増幅器12に入力される信号に基づいて増幅器12で調整される。赤外光源10として、例えばLED等が用いられる。
赤外線カメラ14は、ソーラーウェハ2の上面に対して斜めに配置される。赤外光源10がソーラーウェハ2に赤外線を照射し、赤外線カメラ14は、ソーラーウェハ2を透過した光を赤外線画像として撮像し、撮像した赤外線画像を演算装置20に送る。赤外線カメラ14として、例えばIR(Infrared)カメラ、CCD(Charge Coupled Device)カメラ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)カメラ、ラインセンサカメラ等が用いられる。必要に応じて、赤外光源10と赤外線カメラ14との間には、不要な成分を取り除くため、また赤外光源10からの光を均等に拡散させるためのフィルタ(図示せず)が設置されていてもよい。このようなフィルタは、赤外光源10や赤外線カメラ14に直接取り付けられていてもよい。
搬送装置16は、複数のコンベアベルト16aを備えている。コンベアベルト16aにはソーラーウェハ2が載置されており、ソーラーウェハ2の下方より赤外光源10からの赤外光が照射される。図2に搬送装置16の上面図を示すように、複数のコンベアベルト16aは、矢印で示すAの方向に移動可能に構成されている。図示しないが、搬送装置16は複数のコンベアベルト16aの作動や停止を行う駆動源も備えている。
演算装置20は、中央演算処理装置(以下、CPUという)やROM、RAM等のメモリから構成され(図示せず)、輝度検出部(輝度検出手段)22と、照度制御部(照度制御手段)24と、欠陥検査部26とを機能として備えている。当該メモリには各プログラムが格納されており、演算装置20がこれらのプログラムを実行することによって、輝度検出部22、照度制御部24、欠陥検査部26の機能が発揮される。
演算装置20には出力装置としてモニタ18が接続されており、例えば赤外線カメラ14から送られた赤外線画像をモニタ18に表示するようにしてもよい。赤外線カメラ14から送られた赤外線画像は、上述したメモリに格納されてもよい。図示しないが、演算装置20はキーボード等の入力装置を有していてもよい。なお、演算装置20は、輝度検出部22、照度制御部24、欠陥検査部26以外の機能も備えているが、本実施形態では説明を省略する。
輝度検出部22は、赤外線カメラ14から送られたソーラーウェハ2の赤外線画像に基づいて所定の演算処理を行い、ソーラーウェハ2を透過した透過光の輝度を求める。照度制御部24は、輝度検出部22が求めた透過光の輝度に基づいて所定の演算処理を行い適切な照度を求め、赤外光源10の照度を調整するための信号を増幅器12に送信する。欠陥検査部26は、赤外線カメラ14から送られたソーラーウェハ2の赤外線画像を画像処理し、その結果に基づいてソーラーウェハ2のクラックや混入した異物等の欠陥の有無を判定する。
ところで、上述したように固定砥粒式ワイヤソー装置で切断加工されたソーラーウェハ2は、固定砥粒式ワイヤソー装置のワイヤの新線側で切断加工されたものと旧線側で切断加工されたものとでは表面状態が異なるため、赤外光源10が同じ照度で赤外線を照射しても、赤外線カメラ14で撮像される、ソーラーウェハ2を透過する透過光の輝度が徐々に増加していく傾向にある。輝度検出部22、照度制御部24は、この輝度の変化を抑制する機能を有している。
次に本発明に係るウェハ欠陥検査装置1で行う工程について説明する。図3は、本発明に係るウェハ欠陥検査装置1で行う照度制御ルーチンのフローチャートを示しており、以下同フローチャートに基づいて説明する。なお、以下に述べるステップS2以降の各ステップの処理は、演算装置20のメモリに格納されているプログラムをCPUで実行することによって行われる。
ステップS1では、赤外光源10がソーラーウェハ2に赤外光を照射し、ソーラーウェハ2を透過した透過光を赤外線カメラ14で撮像する。ソーラーウェハ2は搬送装置16の複数のコンベアベルト16aによって搬送され、赤外光源10の上方を通過する。赤外光源10は、ソーラーウェハ2が通過する際に赤外光を照射し、赤外線カメラ14はソーラーウェハ2を透過した透過光を撮像して画像を演算装置20に送る。演算装置20は、赤外線カメラ14から送られた赤外線画像を上述したメモリ等に格納する。
ステップS2では、赤外線カメラ14より取得した赤外線画像から、ソーラーウェハ2を透過した透過光の輝度を求める。透過光の輝度は、例えば赤外線画像におけるソーラーウェハ2の画素ごとの輝度を検出し、各画素の輝度を合計して輝度の平均値を求めることによって得られる。本ステップで求めた輝度は、上述したメモリ等に格納される。
ステップS3では、ソーラーウェハ2の合計枚数i(iは0以上の整数)をインクリメントする。つまり、本ステップでは撮像したソーラーウェハ2の合計枚数iを求める。
ステップS4では、ソーラーウェハ2の合計枚数iが規定枚数N(Nは1以上の整数)以上になったか否かを判定する。ここで述べる規定枚数Nとは、後述するステップS6で求める判定輝度が適切な輝度となるために十分な枚数のことである。当該判定結果が真(Yes)の場合、ソーラーウェハ2の合計枚数iが規定枚数N以上であるとしてステップS5に進み、当該判定結果が偽(No)の場合、ソーラーウェハ2の合計枚数が規定枚数N未満であるとして本フローチャートを終了する。
ステップS5では、i番目のソーラーウェハ2における透過光の輝度を含む規定枚数N分のソーラーウェハ2における輝度の合計を算出する。詳しくは、i番目のソーラーウェハ2からi−N+1番目のソーラーウェハ2までの透過光の輝度の合計を算出する。つまり、i番目のソーラーウェハ2からi−N+1番目のソーラーウェハ2までN枚分さかのぼった各輝度から輝度の合計を求める。
ステップS6では、i番目のソーラーウェハ2からi−N+1番目のソーラーウェハ2までの判定輝度として、上記ステップS5で求めた輝度の合計から平均輝度を算出する。詳しくは、上記ステップS5で求めた輝度の合計を規定枚数Nで割り、透過光の平均輝度を求める。
ステップS7では、上記ステップS6で求めた判定輝度が、欠陥検査における最適輝度と、許容輝度とを加えた輝度、即ち最適な範囲の上限輝度より高いか否かを判定する。ここで述べる最適輝度とはソーラーウェハ2の欠陥検査で有効な結果を得るための最適な輝度であり、許容輝度とはソーラーウェハ2の欠陥検査において、基準となる最適輝度に対して誤差として許容可能な範囲の輝度である。なお、最適輝度及び許容輝度の値は、検査対象となるソーラーウェハ2の素材や加工方法、検査目的等によって異なることは言うまでもない。当該判定結果が真(Yes)の場合には、判定輝度が最適な範囲の上限輝度より高い、つまり判定輝度がソーラーウェハ2の欠陥検査に適さない高さの輝度になりつつあるとしてステップS8に進む。
ステップS8では、判定輝度が最適な範囲の上限輝度より高いとして、赤外光源10の照度を低くするように制御する。詳しくは、判定輝度と最適輝度との差を求め、ソーラーウェハ2の透過光の輝度が最適な範囲内に収まるように、その差分に基づいて調整量を求め、赤外光源10の照度を求めた調整量で制御するための制御信号を生成し、演算装置20から増幅器12に制御信号を入力する。増幅器12は、演算装置20から入力された制御信号に基づいて赤外光源10の照度を調整する。
一方、上記ステップS7の判定結果が偽(No)、即ち判定輝度が最適な範囲の上限輝度以下の場合にはステップS9へ進む。
ステップS9では、上記ステップS6で求めた判定輝度が、最適輝度から許容輝度を引いた輝度、即ち最適な範囲の下限輝度より低いか否かを判定する。なお、本ステップの許容輝度は、上記ステップS7の許容輝度と同じ値でもよいし、異なる値でもよい。当該判定結果が真(Yes)の場合には、判定輝度が最適な範囲の下限輝度よりも低い、即ちソーラーウェハ2の欠陥検査に適さない輝度になりつつあるとしてステップS10に進む。一方、当該判定結果が偽(No)と判定された場合には、判定輝度はソーラーウェハ2の欠陥検査において有効な結果を得るための最適な輝度の範囲内にあるとして本フローチャートを終了する。
ステップS10では、判定輝度が最適な範囲の下限輝度より低いとして、赤外光源10の照度を高くするように制御する。詳しくは、最適輝度と判定輝度との差を求め、ソーラーウェハ2の透過光の輝度が最適な範囲内に収まるように、その差分に基づき調整量を求め、赤外光源10の照度を求めた調整量で制御するための制御信号を生成し、演算装置20から増幅器12へ制御信号を入力する。増幅器12は、演算装置20から入力された制御信号に基づいて赤外光源10の照度を調整する。
このような本発明に係るウェハ欠陥検査装置1を使用した場合と、使用しなかった場合とでのソーラーウェハ2の透過光の輝度の変化の調査を行った。この調査に使用したソーラーウェハ2は、固定砥粒式ワイヤソー装置で切断加工したソーラーウェハである。
調査結果を図4(A)、(B)に示す。図4(A)は本発明に係るウェハ欠陥検査装置1を使用した場合におけるソーラーウェハ2を透過した透過光の輝度の変化を示すグラフであり、図4(B)は赤外光源10の照度を調整しない従来のウェハ欠陥検査装置を使用した場合におけるソーラーウェハ2を透過した透過光の輝度の変化を示すグラフである。詳しくは、図4(A)、(B)共にそれぞれ同一のシリコンインゴットから同時に切断加工された多数枚のソーラーウェハ2、つまり1ロットのソーラーウェハ2に対して、新線側で切断加工されたものから検査を開始し、連続的に旧線側で切断加工されたものまでを検査した各ソーラーウェハ2の輝度の高低の変化を示している。
図4(A)に示すように、本発明に係るウェハ欠陥検査装置1を使用した場合、検査対象となるソーラーウェハ2の輝度は、新線側で切断されたものでも旧線側で切断加工されたものでもほぼ一定の範囲内に収まっていることが判る。一方、図4(B)に示すように、従来のウェハ欠陥検査装置を使用した場合、即ち赤外光源10の照度を調整しなかった場合、検査対象となるソーラーウェハ2の輝度は、新線側で切断されたものから旧線側で切断加工されたものになるにつれて徐々に増加していく傾向にあることが判る。特に、1ロット内で最も高い輝度を示したソーラーウェハ2の輝度と、最も低い輝度を示したソーラーウェハ2の輝度との差、即ち図4(A)に示すαと図4(B)に示すβとを比較した場合、βの値はαの値の4倍以上となっている。つまり、本発明に係るウェハ欠陥検査装置1を用いた場合と比べて、従来のウェハ欠陥検査装置では4倍以上もの輝度の変化が見られる。以上のことから、本発明に係るウェハ欠陥検査装置1がソーラーウェハ2を透過する透過光の輝度を調整するのに非常に有効であることが判る。
このように、本実施形態によれば、それぞれのソーラーウェハ2の透過光の輝度に基づいて求めた判定輝度が欠陥検査において有効な結果を得るための最適な範囲内にあるか否かを比較し、最適な範囲内にない場合には、ソーラーウェハ2を透過する透過光の輝度が最適な範囲内に収まるように赤外光源10の照度を調整する。
これにより、ソーラーウェハ2の表面状態が徐々に変化して透過光の輝度が徐々に高くなっていく場合でも、赤外線画像の輝度、即ちソーラーウェハ2の透過光の輝度が検査に適した輝度となるように赤外光源10の照度を調整する。従って固定砥粒式ワイヤソー装置で切断加工されたソーラーウェハ2の検査を行う場合でも、その透過光の輝度に応じて照度を調整するのでソーラーウェハ2に存在する欠陥部分の検出漏れを低減することができ、検査精度を向上させることができる。また、検査精度が向上することにより欠陥部分が存在するソーラーウェハ2の流出も低減するので、ソーラーウェハ2の品質をより向上させることが可能となる。
また、クラックや貫通孔等の欠陥部が存在するソーラーウェハ2が混在している場合でも、複数枚のソーラーウェハ2の赤外線画像から検出された輝度に基づいて判定輝度を算出することで、欠陥部による極端な輝度の低下や上昇の影響を極力低減することができるので、赤外光源10の照度をより適切に調整することができる。従って欠陥部が存在するソーラーウェハ2の検出漏れを低減することができ、検査精度を向上させることができる。
さらに、判定輝度を算出する基となる複数枚のソーラーウェハ2の赤外線画像を、最新の赤外線画像を含む連続した規定枚数分の赤外線画像とし、これら複数の赤外線画像から検出された各輝度の合計を求め、その合計輝度から求めた平均輝度を判定輝度として赤外光源10の照度を調整することで、赤外光源10の照度の追従性を向上させることができる。即ち照度を調整する対象のソーラーウェハ2に連続する規定枚数分のソーラーウェハ2の平均輝度に基づいて照度を求めるので、より適切な照度に調整することが可能となる。従って欠陥部が存在するソーラーウェハ2の検出漏れを低減することができ、検査精度を向上させることができる。
また、赤外光源10の照度を増加または減少するための調整量を判定輝度と最適輝度との差分から求めることで、赤外光源10をより適切な照度にすることができる。従って欠陥部が存在するソーラーウェハ2の検出漏れを低減することができ、検査精度を向上させることができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、上記実施形態では、赤外光源10はソーラーウェハ2の下側から、ソーラーウェハ2の面に対して垂直に配置しているが、ソーラーウェハ2の面に対して斜めに配置して赤外光を照射するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、上記ステップS2で、ソーラーウェハ2の1枚における輝度を検出しているが、例えば赤外線画像におけるソーラーウェハ2を所定の大きさの領域に区切り、そのうちの1つの領域における画素の輝度から1画素当たりの輝度の平均値を求めて、規定枚数分の輝度の合計に基づいて判定輝度を算出するようにしてもよい。ここで、複数枚のソーラーウェハ2の赤外線画像において、領域の位置はいずれもほぼ同じ位置にあるものとする。
さらに、上記実施形態では、固定砥粒式ワイヤソー装置を用いて同一のシリコンインゴットから同時に切断加工した多数枚のソーラーウェハ2を検査対象とし、その内部欠陥の有無を検査目的としているので、赤外線の透過光に基づく赤外線画像を用いた検査方法としているが、検査対象となるウェハの素材や加工方法、検査目的等に応じて、透過光ではなく反射光を選択したり、赤外線とは異なる波長の光を選択してもよい。例えば、ウェハの表面の欠陥検査の場合には、透過光ではなく反射光を選択する方が望ましい。
1 ウェハ欠陥検査装置
2 ソーラーウェハ(ウェハ)
10 赤外光源(照明装置)
12 増幅器(照明装置)
14 赤外線カメラ(撮像装置)
20 演算装置(制御装置、検査装置)
22 輝度検出部(輝度検出手段)
24 照度制御部(照度制御手段)
26 欠陥検査部

Claims (4)

  1. ウェハに光を照射する照明装置と、
    前記光が照射されたウェハの透過光及び反射光の少なくともいずれか一方を撮像する撮像装置と、
    撮像されたウェハの画像に基づいて前記ウェハの欠陥を検査する検査装置と、
    前記照明装置の照度を調整する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    前記撮像装置で撮像したウェハの画像から輝度を検出する輝度検出手段と、
    前記輝度検出手段により検出された輝度に基づいて算出された判定輝度と、検査において基準の輝度となる最適輝度を含む所定の範囲とを比較し、前記判定輝度が前記所定の範囲内にない場合、前記判定輝度が前記所定の範囲内となるように前記照明装置の照度を調整する照度制御手段と、を備え、
    前記判定輝度は、撮像されたウェハの画像のうち、最新の画像から検出された輝度と、前記最新の画像から連続する複数の画像から検出された輝度との平均値であることを特徴とするウェハ欠陥検査装置。
  2. 前記照明装置は、前記ウェハに赤外光を照射する赤外線照明装置であり、
    前記撮像装置は、前記赤外光を照射されたウェハを透過した赤外線の透過光を撮像する
    ことを特徴とする請求項1に記載のウェハ欠陥検査装置。
  3. 前記判定輝度は、複数のウェハ画像から検出された輝度に基づいて算出されることを特徴とする請求項1または2に記載のウェハ欠陥検査装置。
  4. 前記照度制御手段は、前記判定輝度が前記所定の範囲内にないと判定された場合、前記判定輝度と、前記最適輝度との差分に応じて前記照明装置の照度を調整することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のウェハ欠陥検査装置。
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