JP2011227049A - 光透過性矩形板状物の端面検査方法及び端面検査装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】研削砥石や研磨砥石を用いて面取り加工が施されたガラス板等の端面の微細な凹凸の程度、すなわち表面粗さの検査を行うことが可能な検査方法を提供する。
【解決手段】搬送ライン上を搬送される光透過性矩形板状物の面取り加工が施された端面の表面状態を検査する端面検査方法において、固定配置された撮像手段を用いて、当該撮像手段の視野内を通過する前記光透過性矩形板状物の面取り加工が施された端面全域をカバーする複数ショット分の画像を連続撮像するステップと、前記連続撮像された複数ショット分の画像を、前記面取り加工が施された端面の表面粗さに相関するデータとして記憶装置に保存するステップと、を備えることを特徴とする。
【選択図】図6
【解決手段】搬送ライン上を搬送される光透過性矩形板状物の面取り加工が施された端面の表面状態を検査する端面検査方法において、固定配置された撮像手段を用いて、当該撮像手段の視野内を通過する前記光透過性矩形板状物の面取り加工が施された端面全域をカバーする複数ショット分の画像を連続撮像するステップと、前記連続撮像された複数ショット分の画像を、前記面取り加工が施された端面の表面粗さに相関するデータとして記憶装置に保存するステップと、を備えることを特徴とする。
【選択図】図6
Description
本発明は、光透過性矩形板状物の端面検査方法及び端面検査装置に関する。
ガラス等を素材とした光透過性矩形板状物(以下、板状物ともいう。)は、窓ガラス等の建材用途、フラットパネルディスプレイ(FPD)用基板、太陽電池用基板、等に用いられている。
この板状物を加工をする場合、又は、他の部材と組立する場合等、板状物を取り扱う場合において、その端部の状態が非常に重要となる。なぜなら、板状物の搬送時や、FPD等の最終製品を製造するための生産工程において、板状物の端部で板状物を支持することが多いからである。そして、板状物の端部に微少欠陥が存在していた場合に、生産工程において、さらに基板端面に大きな衝撃が印加されると、その微少欠陥に起因した割れなどを2次的に発生しやすくなるからである。
そのため、ガラス基板等の板状物の端面は、通常、面取り加工が予め施されることが多い。そして、板状物の端面を検査するさまざまな手法が従来から提案されている。例えば、ガラス基板の端面を撮像し、その撮像した画像を用いて、基板端面の欠陥の有無を検出する検査装置が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献1に記載の検査装置は、透明基板の端面を撮像した画像中の光の強度(濃度等)に基づいて、比較的大きな貝殻状の欠け等の欠陥を検出する構成のものである。そのため、研削砥石や研磨砥石を用いて面取り加工が施された板状物の端面の表面状態、例えば、微細な凹凸の程度、すなわち表面粗さの検査に用いることが難しい、という問題がある。
特許文献2に記載の加工装置は、板ガラスの面取り工程における、基板位置の補正や、面取り量の調整をすることを目的としている。よって、特許文献2の構成では、板状物の端面における微細な表面状態を検出することが難しい、という問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、面取り加工が施された板状物の端面の微細な表面状態(すなわち表面粗さ)の検査を行うことを目的とする。
請求項1に記載の発明は、光透過性矩形板状物の面取り加工が施された端面の表面状態を検査する端面検査方法において、撮像手段を前記端面の一端側から他端側へ相対的に移動させながら、前記撮像手段の視野内を通過する前記端面の一部を含む画像を連続撮像する撮像ステップと、前記連続撮像された複数の画像を、前記端面の表面粗さに相関するデータとして記憶装置に保存する保存ステップと、を備えることを特徴とする。
請求項1は、光透過性矩形板状物(例えばガラス板)の端面における表面粗さと輝度値との間には相関があるという本願発明者が見出した知見に基づいてなされたものである。
請求項1に記載の発明によれば、光透過性矩形板状物の面取り加工が施された端面全域をカバーする複数の画像を非接触方式で計測し、面取り加工が施された端面の表面粗さに相関するデータとして記憶装置に保存することができる。この方法によって、従来技術では困難であった、面取り加工が施された板状物の端面の微細な表面状態(すなわち表面粗さ)の検査を行うことができるようになった。
請求項2に記載の発明は、前記連続撮像された複数の画像に基づいて、当該複数の画像に含まれる前記端面を構成する各画素の輝度値の平均値を演算する演算ステップを、さらに備えることを特徴とする。
請求項2は、光透過性矩形板状物(例えばガラス板)の端面の表面粗さと輝度値との間には相関があり、さらに輝度値の平均値を算出し、所定の基準値との比較又は生産ロット相互の比較を行うことができる、という本願発明者が見出した知見に基づいてなされたものである。
請求項2に記載の発明によれば、光透過性矩形板状物の面取り加工が施された端面全域をカバーする複数の画像を非接触で計測し、当該複数の画像に含まれる前記端面を構成する各画素の輝度値の平均値が、面取り加工が施された端面の表面粗さに相関するデータとして記憶装置に保存されるため、当該保存されたデータを利用することで、工程における光透過性矩形板状物の端面の表面粗さの検査を高精度で行うことができるようになる。
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明のように複数の画像そのもの、又は膨大な原データが保存されるのではなく、平均値が保存されるため、記憶装置の記憶領域を有効利用することが可能となる。また、その後の演算処理の過程を複雑化させることなく、短時間で実行できるようにすることができる。
請求項3は、請求項1又は2に記載の端面検査方法において、前記演算ステップは、前記連続撮像された複数の画像に基づいて、当該複数の画像の上領域、中領域、下領域毎にそれぞれの領域に含まれる前記端面を構成する各画素の輝度値の平均値を演算するステップを含み、前記保存ステップは、前記演算された上領域、中領域、下領域毎の輝度値の平均値を、前記面取り加工が施された端面の表面粗さに相関するデータとして記憶装置に保存するステップを含むことを特徴とする。
請求項3は、光透過性矩形板状物(例えばガラス板)の端面の部位における表面粗さと、輝度値との間には相関があるという本願発明者が見出した知見に基づいてなされたものである。
請求項3に記載の発明によれば、光透過性矩形板状物の面取り加工が施された端面全域に対応する複数の画像が非接触で計測され、当該複数の画像の上領域、中領域、下領域毎にそれぞれの領域に含まれる前記端面を構成する各画素の輝度値の平均値が、面取り加工が施された端面の表面粗さに相関するデータとして記憶装置に保存される。そのため、当該保存されたデータを利用することで、工程における光透過性矩形板状物の端面の部位毎に適応した検査を行うことができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明のように複数の画像そのものが保存されるのではなく、平均値が保存されるため、記憶装置の記憶領域を有効利用することが可能となる。
請求項4は、前記演算された輝度値の平均値と予め定められた良否判定用の閾値とを比較する比較ステップと、前記比較の結果に基づいて、前記端面の良否判定を行う判定ステップと、を備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、面取り加工が施された光透過性矩形板状物の端面が、予め定められた微細な表面状態(すなわち表面粗さ)に加工されているか否か(すなわち良否判定)を自動で判定することが可能となる。
請求項5は、請求項4に記載の端面検査方法において、前記画素の輝度値の平均値は0〜255の階調値で表され、前記判定ステップは、前記画素の輝度値の平均値が30以下の場合、前記端面が良と判定することを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、端面加工の状態をデジタル的に管理し、製品基板の一枚毎や、ロット毎の特性差を記録することができる。また、出荷製品毎に求められる仕様・規格に応じて、輝度値の範囲を絞って25以内に設定することが好ましい。鏡面仕上げの検査には、輝度値の範囲を20に設定することが特に好ましい。
請求項6は、請求項4に記載の端面検査方法において、前記画素の輝度値の平均値は0〜255の階調値で表され、前記面取り加工がバフ研磨によって行われ、前記判定ステップは、前記画素の輝度値の平均値が30以上50以下の場合、前記端面が良と判定することを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、バフ研磨による面取り加工が施された光透過性矩形板状物の端面が、予め定められた微細な表面状態(すなわち表面粗さ)に加工されているか否か(すなわち良否判定)を自動で判定することが可能となる。
請求項7は、請求項4に記載の端面検査方法において、前記画素の輝度値の平均値は0〜255の階調値で表され、前記面取り加工が水平研磨によって行われ、前記判定ステップは、前記画素の輝度値の平均値が55以上75以下の場合、前記端面が良と判定することを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、水平研磨による面取り加工が施された光透過性矩形板状物の端面が、予め定められた微細な表面状態(すなわち表面粗さ)に加工されているか否か(すなわち良否判定)を自動で判定することが可能となる。
請求項8は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の端面検査方法において、前記光透過性矩形板状物の隣り合う二辺を連続的に検査することを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、連続的な工程処理のなかで端面検査を行うことができるので、光透過性矩形板状物を工程から取り出すことをしないで、インラインで検査することができるので、オフライン検査に比べて、生産工程のスループットを低下させることがない。
板状物の隣合う長辺と短辺を連続的に非接触方式で計測するには、搬送ラインの途中で、光透過性矩形板状物の相対的な位置を回転し(例えば、90度の回転)、搬送方向に沿って配置されている上流側の検査ステーションで一つの辺を、下流側の検査ステーションで他の辺を計測することで、見掛け上連続的な検査を実行することができる。
請求項9は、請求項1〜8のいずれか1項に記載の端面検査方法において、前記光透過性矩形板状物の全数の四辺の検査を生産工程のなかで連続的に実行することを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、四辺の端部の全てのデータを非接触で計測し、検査装置に取り込み、当該保存されたデータを利用することで、工程内の光透過性矩形板状物の全ての端面の表面粗さの検査を実行することができる。すなわち光透過性矩形板状物の全数・全辺検査を量産レベルで安定して行うことが可能となる。従来技術では、困難であった全数・全辺検査を、出荷される製品について、容易に高精度で実行することができる。
請求項10は、請求項1〜9のいずれか1項に記載の端面検査方法において、前記端面が鏡面仕上げになっているかどうかを判定し得ることを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、通常、一つ一つの基板について長時間を要する検査工程を、短時間で処理でき、かつ安定して実行することができる。
請求項11は、請求項1〜10のいずれか1項に記載の端面検査方法において、前記光透過性矩形板状物がFPD用ガラス基板であることを特徴とする。
請求項11に記載の発明によれば、高品質性が求められるFPD用ガラス基板の検査を量産ベースで、短時間・高速に処理することができる。
請求項12は、請求項11に記載の端面検査方法において、FPD用ガラス基板の短辺が1900mm以上、長辺が2200mm以上であり、四辺を連続的に検査することを特徴とする。
請求項12に記載の発明によれば、大型サイズの基板であっても、工程内で容易に検査を実行することができる。
請求項13は、請求項1〜12のいずれか1項に記載の端面検査方法によって検査された光透過性矩形板状物であることを特徴とする。
また、請求項14は、請求項1〜12のいずれか1項に記載の端面検査方法を予めプログラムされたステップに従って自動的に実行することを特徴とする端面検査装置である。
請求項14に記載の発明によれば、従来、人手作業であった検査を自動化することができる。また、高信頼性の検査を達成することができる。
以上説明したように、本発明によれば、面取り加工が施された板状物の端面の微細な凹凸の程度、すなわち表面粗さの検査を行うことができる検査方法及び検査装置を提供することが可能となる。また、本発明は、板状物のサイズが大きくても、従来の生産工程を大幅に拡張することなく、大掛かりな設備を導入することなく、簡易な装置構成を用いて、自動的に安定した検査結果を得ることができる。
以下、図面を参照しながら本発明に係る光透過性矩形板状物の端面検査方法及び検査装置の好ましい実施の形態を詳説する。
図1は本発明の基本構成を示す模式的断面図である。検査対象のガラス基板22を上下の位置で挟み込むように二つの照明手段14U、14Dが配置されている。以下の説明においては、LCD用のマザーガラス基板の場合を例としている。
例えば、基板サイズとして、G3(550×650mm)、G4(680×880mm)、G5(1000×1200mm)、G6(1500×1800mm)、G7(1900×2200mm)、G8(2200×2400mm)、G9(2400×2800mmm)、G10(2800×3000mm)のいずれについても、本発明を問題なく適用することができる。
基板サイズが大きいほど、本発明の適用が好ましい。特に、G7以上の基板サイズでは、量産工程における損失を低減する効果がより大きく、鏡面加工のような特殊な加工工程における生産効率を飛躍的に伸ばすことができる。端面を加工する研磨方式としては、例えば、水平研磨又はバフ研磨が挙げられる。いずれも、高品位の端面加工を達成することができ、かつ生産工程のラインスピードを低下させずに、一定のスループットを維持することができる。
具体的には端部の面取り加工によって、その表面粗さを低減し、いわゆる鏡面仕上げとなっているかを自動的に判定することができる。被測定物となるガラス基板のサイズ(縦辺、横辺)に応じて、当然、撮像する回数が変化することになる。基本的には基板サイズが大きければ、本発明のメリットをより生かすことができる。次に本発明における、ガラス基板等の表面状態の検査を行う原理を以下に説明する。
まず、照明手段14R、14L、14U、14Dでガラス基板22の端部を照明する(図1、図2参照)。ガラス板の端部をC面加工している場合には、その上側面取り部、中央部、及び下側面取り部の全ての端部を、ほぼ同時に撮像して、ほぼ同時に検査する手法である。このとき、照明手段14からガラス基板の端部に照射され、そこで反射された平均的な光束は撮像手段16に届かないように設定してある。
これに対して、ガラス板22の端部の面取り部、及び中央のストレート部に微少欠陥又は表面粗さの異常点が存在している場合には、その部位における乱反射によって光束の光路が変わり、撮像手段16に反射光束が入射され、微少欠陥又は表面粗さの異常点に対応した明るい画像点を形成する。
また、端部をR面加工する場合も同様に処理することができる。なお、本例において、被検査部位である端面と撮像手段との間に、光路を変化させたり、光束をフォーカスさせることができる光学素子を適宜設置してもよい。
図2は、上記の基本構成の模式的平面図である。基板面に平行な面方向に沿って、搬送方向LDRに沿って搬送されるガラス板22の側面を照明手段で照明する。本図においては、所定の角度を付けてハの字状に二つの照明手段が配置されている。
この際、ガラス板22の端部のストレート面に照射される平均的な光束は撮像手段16に届かないように設定されている。この場合、ガラス板22の端部のストレート面に微少欠陥又は表面粗さの異常点がある場合には、その部位における乱反射によって、平均的な光束の光路が変化せしめられ撮像手段16に反射光が入射される。そして、微少欠陥又は表面粗さの異常点に対応した明るい画像点を形成する。
この基本構成において、照明手段、撮像手段、等の構成部品は、被検査物としての良品サンプルと欠陥を含むサンプルとを対比しながら、繰り返して試験検査を行うことで、良好な結果が得られる光学配置となるように、経験的に設定することができる。
なお、撮像手段に光源からの不要なノイズ光がはいらないよう、絞り機構や遮蔽板などを適宜設置することができる。また、撮像する際のシャッタ速度(画像取り込みの速度)や、一回の撮像で撮像する単位長さ、板状物の搬送速度、設置した条件下において、相互に調整して設定すればよい。一辺の長さとして数十cm〜2m、搬送速度として、数十cm〜3m/分程度が想定され、撮像装置のシャット速度は搬送速度に応じて、例えば、数十μS〜数十mSまで、適宜設定することができる。
図10は、本発明において、検査対象物であるガラス板の端部を撮像し、その撮像データをデジタル画像として、記憶回路のなかで再構成し、モニター画面上で視認できる状態を模式的に示すものである。端部の表面状態がどのようになっているかを表示することもできる。本発明においては、「異常個所」は明るい輝点の集合として現れるので、観察者が視認することもできる。
本発明では異常個所は、正常な周辺部位に比べて明るい輝点(画像点)となって表される。良好な端部は相対的に黒い画像点となる。本発明が実際に被検査個所の状態(表面粗さ)を検出できているかを、3Dレーザ顕微鏡による検査結果と対比した。ガラス基板の端部の上側の面取り部、中央部(コバ面又はストレート部)、下側の面取り部を、100〜300μm×100〜300μmの領域で表面粗さを対比した。その結果を図11のグラフに示す。
横軸は算術平均粗さRa(μm)を示し、縦軸は測定結果として得られた輝度値を、0〜255の階調値で示している。3Dレーザ顕微鏡による測定結果と、本例における測定結果との相関係数(R2)を計算したところ、相関係数値として0.7999が得られた。したがって、面取り加工された端面の仕上がり程度を、本例の手法のように、画像点毎の輝度値に基づいて、端面の領域毎、あるいは全体の評価値として算出し、既存の良否データと比較することによって、連続した生産工程中のなかで、被検査物の良否を絶対的基準で判定することができる。
本発明は、このようにして、ガラス板22の端部の表面状態を的確に検査することができる。また、ガラス板22の搬送速度を落とさずに、検査工程を高速に完了させることができる。さらに、矩形のガラス板22の東西南北の全周の辺を自動的に検査することができる。また、量産レベルの生産工程において、光透過性矩形板状物の全数・全辺の検査を短時間で処理することができる。
図3は、本発明の一実施形態であるガラス板の端面検査方法に用いられる端面検査装置10のシステム構成図である。図4は、ガラス板の一般的な製造工程を説明の説明図である。図5は、面取り加工が施されたガラス板の端面の例である。図6は、搬送ライン上の検査セクション付近の平面図である。
[端面検査装置の概要]
図4に示すように、フラットパネルディスプレイ用のガラス板(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)用のガラス板、フィールドエミッションディスプレイ(FED)用のガラス板、有機ELディスプレイ、有機EL光源用のガラス板又はガラス基板)は、一般的に、所定の厚みに製造された板ガラスを所定サイズに切断する切断工程(T1)、当該切断後のガラス板の端面に対し、研削砥石や研磨砥石を用いて面取り加工を施す面取り工程(T2)、当該面取り加工後のガラス板に対し、洗浄・乾燥を行う洗浄・乾燥工程(T3)、当該洗浄・乾燥後のガラス板の外形形状を測定する測定工程(T4)、等を経て製造される。
図4に示すように、フラットパネルディスプレイ用のガラス板(例えば、液晶ディスプレイ(LCD)用のガラス板、フィールドエミッションディスプレイ(FED)用のガラス板、有機ELディスプレイ、有機EL光源用のガラス板又はガラス基板)は、一般的に、所定の厚みに製造された板ガラスを所定サイズに切断する切断工程(T1)、当該切断後のガラス板の端面に対し、研削砥石や研磨砥石を用いて面取り加工を施す面取り工程(T2)、当該面取り加工後のガラス板に対し、洗浄・乾燥を行う洗浄・乾燥工程(T3)、当該洗浄・乾燥後のガラス板の外形形状を測定する測定工程(T4)、等を経て製造される。
本願発明者は、面取り加工が施されたガラス板の端面(例えば図5(a)、図5(b)参照)には研削ムラ等に起因して表面粗さにムラが生ずること、当該表面粗さにムラが生じたガラス板の端面を撮像した画像においては、ガラス板の端面の表面粗さに応じて輝度値が異なること(荒い場合には乱反射し輝度値が高い白っぽい画像となり、滑らかな場合には輝度値が低く黒っぽい画像になる。すなわち、ガラス板の端面の表面粗さと輝度値との間には相関があること)、を見出した。
そして、本願発明者は、上記知見に基づいて、鋭意検討した結果、面取り加工が施されたガラス板の各端面それぞれを含む画像を撮像し、当該画像に基づいて各端面それぞれの輝度値を演算し、記録すれば、搬送ライン上を搬送される全てのガラス板の全端面の表面粗さを検査することができる端面検査装置を完成したものである。
本実施形態のガラス板の端面検査方法は上記の構成に基づいており、下記の端面検査装置10により実施される。
端面検査装置10は、面取り加工が施されたガラス板22の端面(例えば図5(a)、図5(b)参照)それぞれの表面粗さに相関するデータを生成し、記録するための装置であり、図6に示すように、面取り工程下流の第1検査セクション30、第2検査セクション32に設置されている。
検査対象のガラス板22は、矩形のガラス板(図6参照。長さ数m×幅数m×厚み0.3mm〜数mm程度)であり、四つの端面22E1〜22E4それぞれに対して面取り加工が施された後、第1検査セクション30を通過し、搬送方向を所定の方法で90度変化させた後、さらに第2検査セクション32を通過するように、公知の搬送手段(図示せず)により搬送ライン34上を搬送される(図6参照)。
端面検査装置10は、第1検査セクション30を通過するガラス板22の端面(図6中、搬送方向に直交する2つの端面22E1、22E3)それぞれの表面粗さに相関するデータを生成し、保存する。また、端面検査装置10は、第2検査セクション32を通過するガラス板22の端面(図6中、搬送方向に直交する2つの端面22E2、22E4)それぞれの表面粗さに相関するデータを生成し、保存する。
[端面検査装置の構成]
本実施形態の端面検査装置10は、図3に示すように、制御装置12、照明手段14、撮像手段16、記憶装置18、センサ20等を備えている。以下、第1検査セクション30に配置された照明手段14、撮像手段16、センサ20それぞれを、照明手段14a、14b、撮像手段16a、16b、センサ20aと表記し、第2検査セクション32に配置された照明手段14、撮像手段16、センサ20それぞれを、照明手段14c、14d、撮像手段16c、16d、センサ20bと表記する。なお、制御装置12、記憶装置18については、第1検査セクション30と第2検査セクション32の両方に対して一つ設けた例について説明する。
本実施形態の端面検査装置10は、図3に示すように、制御装置12、照明手段14、撮像手段16、記憶装置18、センサ20等を備えている。以下、第1検査セクション30に配置された照明手段14、撮像手段16、センサ20それぞれを、照明手段14a、14b、撮像手段16a、16b、センサ20aと表記し、第2検査セクション32に配置された照明手段14、撮像手段16、センサ20それぞれを、照明手段14c、14d、撮像手段16c、16d、センサ20bと表記する。なお、制御装置12、記憶装置18については、第1検査セクション30と第2検査セクション32の両方に対して一つ設けた例について説明する。
制御装置12は、MPUやCPU等の演算・制御手段、RAMやROM等の記憶手段等を備えている。制御装置12は、演算・制御手段が記憶手段に読み込まれた所定プログラムを実行することにより、撮像手段16a〜16dを制御する制御手段、後述のガラス板22の端面22E1〜22E4それぞれの表面粗さに相関するデータ(すなわち、平均値AE1〜AE4)を演算する演算手段等として機能する。
照明手段14a、14bは、第1検査セクション30を通過するガラス板22の端面(図6中、搬送方向に直交する2つの端面22E1、22E3)を均一に照明するためのものであり、例えば、図6に示すように、第1検査セクション30において搬送ライン34の幅方向両側それぞれに配置されている。
同様に、照明手段14c、14dは、第2検査セクション32を通過するガラス板22の端面(図6中、搬送方向に直交する2つの端面22E2、22E4)を均一に照明するためのものであり、例えば、図6に示すように、第2検査セクション32において搬送ライン34の幅方向の両側それぞれに配置されている。
照明手段14a〜14dはそれぞれ、図3に示すように、ガラス板22の端面(図3では端面22E1を例示)が間を通過するように上下方向に間隔をおいて配置された2つのLED光源14UD、当該2つのLED光源14UDの両側に傾斜した姿勢で配置された2つのLED光源14RLを備えている。
撮像手段16a、16bは、第1検査セクション30を通過するガラス板22の端面(図6中、2つの端面22E1、22E3)を撮像するためのものである。例えば、受光素子が二次元に配列されたエリアセンサ型CCD(例えば、モノクロ方式で25万画素。)である。撮像手段16a、16bは、第1検査セクション30において搬送ライン34の幅方向の両側それぞれに固定配置されている。
同様に、撮像手段16c、16dは、第2検査セクション32を通過するガラス板22の端面(図6中、2つの端面22E2、22E4)を撮像するためのものであり、例えば、受光素子が二次元に配列されたエリアセンサ型CCD(例えば、モノクロ方式で25万画素。)である。撮像手段16c、16dは、第2検査セクション32において搬送ライン34の幅方向の両側それぞれに固定配置されている。
撮像手段16a〜16dは、設置スペース等との関係で、光軸AXが所定の設置スペース内に設定できるように配置されている。撮像手段16a〜16dそれぞれの光軸AX上には、ガラス板22の端面(図3では端面22E1を例示)が当該撮像手段16a〜16dそれぞれの視野内におさまるように、当該光軸AXを約90度屈折させるための光路変換要素を配置してもよい。
撮像手段16a〜16dはそれぞれ、制御装置12からの制御に従って照明手段14a〜14dにより均一に照明されたガラス板22の端面(図3では端面22E1を例示)を含む画像を撮像する。当該撮像された画像は、制御装置12に取り込まれ、さらに所定のファイル形式のデジタルデータとして、記憶装置18に収容される。
センサ20a、20bは、検査対象のガラス板22が第1又は第2検査セクション30、32(内の所定撮像位置)に到達したか否か、及び、当該ガラス板22が第1又は第2検査セクション30、32を通過したか否かを検出するためのものであり、例えば、フォトインタラプタである。センサ20a、20bは、例えば、ガラス板22の搬送方向の端縁(エッジ)を検出した場合には、その旨の検出信号を制御装置12に通知する。当該通知を受けた制御装置12は、検査セクション30に到達したガラス板22の端面を含む画像を撮像するように、撮像手段16を制御する。
[ガラス板の端面検査方法]
次に、上記構成の端面検査装置10を用いて、第1検査セクション30、第2検査セクション32を通過するように搬送されるガラス板22の端面22E1〜22E4それぞれの表面粗さに相関するデータを生成し、記録するための方法について説明する。
次に、上記構成の端面検査装置10を用いて、第1検査セクション30、第2検査セクション32を通過するように搬送されるガラス板22の端面22E1〜22E4それぞれの表面粗さに相関するデータを生成し、記録するための方法について説明する。
まず、第1検査セクション30における処理について図3を参照しながら説明する。図7は、当該処理を説明するためのフローチャートである。以下の処理は、主に、制御装置12が、記憶手段に読み込まれた所定プログラムを実行することにより実現される。
制御装置12は、ガラス板22が第1検査セクション30に到達したか否かを判定する(ステップS10)。制御装置12は、検査対象のガラス板22が第1検査セクション30(内の所定撮像位置)に到達したと判定した場合には(ステップS10:YES)、すなわち、センサ20aからガラス板22の搬送方向の端縁(図6の場合、端面22E2)を検出した旨の検出信号の通知を受けた場合には、当該第1検査セクション30に到達したガラス板22の端面(図6中、搬送方向に直交する2つの端面22E1、22E3)を含む画像を撮像するように撮像手段16a、16bを制御する。
撮像手段16a、16bはそれぞれ、制御装置12からの制御に従って照明手段14a、14bにより均一に照明されたガラス板22の端面22E1、端面22E3含む画像(図8に点線で示した画像PE11、PE31。以下ワンショット分の画像と称す)を撮像する(ステップS12)。当該撮像されたワンショット分の画像PE11、PE31は制御装置12に取り込まれる。
次に、制御装置12は、その撮像されたワンショット分の画像PE11、PE31に基づいて、当該画像PE11、PE31に含まれる端面22E1、端面22E3を構成する各画素の輝度値の平均値aE11、aE31を演算する(ステップS14)。
撮像手段16a、16bは、制御装置12がセンサ20aからガラス板22の端縁(図6の場合、端面22E4)を検出した旨の検出信号を受けるまで、上記ステップS12、S14の処理を繰り返す(ステップS16:NO)。すなわち、撮像手段16a、16bは、図8に点線で示した複数ショット分の画像PE11〜PE1n、PE31〜PE3nを例えば約10mm毎に、約0.5mm程度オーバーラップさせながら連続撮像する。このようにオーバーラップさせながら撮像するのは、撮像手段16a、16bの撮像タイミングが多少ずれたとしても、端面22E1、端面22E3全域に渡って漏れなく撮像するためである。
以上のように、撮像手段16a、16bはそれぞれ、端面22E1、端面22E3の一端側から他端側へ相対的に移動しながら、撮像手段16a、16bの視野内を通過する端面22E1、端面22E3の一部を含む画像を連続撮像する。
これにより、ガラス板22の端面22E1全域をカバーする複数ショット分の画像PE11〜PE1n、及び、端面22E3全域をカバーする複数ショット分の画像PE31〜PE3nを連続撮像することができる(図8参照)。
制御装置12は、当該連続撮像された複数ショット分の画像PE11〜PE1n、PE31〜PE3nそれぞれに基づいて、当該複数ショット分の画像PE11〜PE1n、PE31〜PE3nそれぞれに含まれる端面22E1、端面22E3を構成する各画素の輝度値の平均値aE11〜aE1n、aE31〜aE3nを演算する(図8参照)。
次に、制御装置12は、上記演算した平均値aE11〜aE1n、aE31〜aE3nの平均値AE1、AE3を演算し(ステップS18)、当該演算した輝度値の平均値AE1、AE3をそれぞれ、端面22E1、端面22E3に対する表面粗さに相関する値として例えば所定のファイル形式でハードディスク等の記憶装置18に保存する(ステップS20。図3、図8参照)。
そして、制御装置12は、ステップS10に戻って、次に第1検査セクション30に到達したガラス板22に対し、ステップS12〜S20の処理を繰り返すよう処理の指令を出す。すなわち、搬送ライン34上を搬送され、第1検査セクション30を通過する複数のガラス板22(図6参照)それぞれに対し、ノンストップでガラス板22の端面(図6中、2つの端面22E1、22E3)それぞれの表面粗さに相関するデータ(すなわち、平均値AE1、AE3)を生成し、記録する。
次に、第2検査セクション32における処理について説明する。この処理は上記第1セクション30における処理と同様であるため、図7を参照しながら説明する。以下の処理は、主に、制御装置12が、記憶手段に読み込まれた所定プログラムを実行することにより実現される。
制御装置12は、ガラス板22が第2検査セクション32に到達したか否かを判定する(ステップS10)。制御装置12は、検査対象のガラス板22が第2検査セクション32(内の所定撮像位置)に到達したと判定した場合には(ステップS10:YES)、すなわち、センサ20bからガラス板22の搬送方向の端縁(図6の場合、端面22E1)を検出した旨の検出信号の通知を受けた場合には、当該第2検査セクション32に到達したガラス板22の端面(図6中、搬送方向に直交する2つの端面22E2、22E4)を含む画像を撮像するように撮像手段16c、16dを制御する。
撮像手段16c、16dはそれぞれ、制御装置12からの制御に従って照明手段14a、14bにより均一に照明されたガラス板22の端面22E2、端面22E4含む画像(図9に点線で示した画像PE21、PE41。以下ワンショット分の画像と称す)を撮像する(ステップS12)。当該撮像されたワンショット分の画像PE21、PE41は制御装置12に取り込まれる。
次に、制御装置12は、その撮像されたワンショット分の画像PE21、PE41に基づいて、当該画像PE21、PE41に含まれる端面22E2、端面22E4を構成する各画素の輝度値の平均値aE21、aE41を演算する(ステップS14)。
撮像手段16c、16dは、制御装置12がセンサ20bからガラス板22の端縁(図6の場合、端面22E3)を検出した旨の検出信号を受けるまで、上記ステップS12、S14の処理を繰り返す(ステップS16:NO)。すなわち、撮像手段16c、16dは、図9に点線で示した複数ショット分の画像PE21〜PE2n、PE41〜PE4nを例えば約10mm毎に約0.5mm程度オーバーラップさせながら連続撮影する。このようにオーバーラップさせながら撮像するのは、撮像手段16c、16dの撮像タイミングが多少ずれたとしても、端面22E2、端面22E4全域に渡って漏れなく撮像するためである。
以上のように、撮像手段16c、16dはそれぞれ、端面22E2、端面22E4の一端側から他端側へ相対的に移動しながら、撮像手段16c、16dの視野内を通過する端面22E2、端面22E4の一部を含む画像を連続撮像する。
これにより、ガラス板22の端面22E2全域をカバーする複数ショット分の画像PE21〜PE2n、及び、端面22E4全域をカバーする複数ショット分の画像PE41〜PE4nが連続撮像される(図9参照)。
制御装置12は、当該連続撮影された複数ショット分の画像PE21〜PE2n、PE41〜PE4nそれぞれに基づいて、当該複数ショット分の画像PE21〜PE2n、PE41〜PE4nそれぞれに含まれる端面22E2、端面22E4を構成する各画素の輝度値の平均値aE21〜aE2n、aE41〜aE4nを演算する(図9参照)。
次に、制御装置12は、上記演算した平均値aE21〜aE2n、aE41〜aE4nの平均値AE2、AE4を演算し(ステップS18)、当該演算した輝度値の平均値AE2、AE4をそれぞれ、端面22E2、端面22E4に対する表面粗さに相関する値として例えば所定のファイル形式でハードディスク等の記憶装置18に保存する(ステップS20。図3、図9参照)。
そして、制御装置12は、ステップS10に戻って、次に第2検査セクション32に到達したガラス板22に対し、ステップS12〜S20の処理を繰り返す。すなわち、搬送ライン34上を搬送され、第2検査セクション32を通過する複数のガラス板22(図6参照)それぞれに対し、ノンストップでガラス板22の端面(図6中、2つの端面22E2、22E4)それぞれの表面粗さに相関するデータ(すなわち、平均値AE2、AE4)を生成し、記録する。
以上のようにして、第1検査セクション30、第2検査セクション32を通過するように搬送される全てのガラス板22の全ての端面22E1〜22E4それぞれの表面粗さに相関するデータ(すなわち、平均値AE1〜AE4)が生成され、記憶装置18に記録される(図8、図9参照)。
以上説明したように、本実施形態によれば、光透過性矩形板状物であるガラス板22の面取り加工が施された端面(例えば端面22E1)の全域をカバーする複数ショット分の画像(例えばPE11〜PE1n)が非接触方式で計測される。
そして、当該複数ショット分の画像に含まれる端面(例えば端面22E1)を構成する各画素の輝度値の平均値(例えばAE1。図8参照)が、面取り加工が施された端面(例えば端面22E1)の表面粗さに相関するデータとして記憶装置18に保存される。そのため、当該保存されたデータを利用することで、搬送ライン34上を搬送される全てのガラス板22等の光透過性矩形板状物の全ての端面22E1〜22E4の表面粗さの検査(すなわち全数全辺検査)を行うことが可能となる。例えば、検査結果データそのものの表示や、グラフ化しての表示を容易にすることができる。
また、本実施形態によれば、複数ショット分の画像(例えばPE11〜PE1n)そのものが保存されるのではなく、平均値(例えばAE1。図8参照)が保存されるため、記憶装置18の記憶領域を有効利用することが可能となる。
次に、本発明における変形例について説明する。
上記実施形態では、検査対象のガラス板22を搬送ライン34から取り出すことなく(すなわち、インラインで)、当該搬送ライン34上のガラス板22の各端面22E1〜22E4それぞれの表面粗さに相関するデータ(すなわち、平均値AE1〜AE4)を生成し記録する例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、検査対象のガラス板22を搬送ライン34から取り出し(すなわち、オフラインで)、当該取り出したガラス板22の各端面22E1〜22E4それぞれの表面粗さに相関するデータ(すなわち、平均値AE1〜AE4)を生成し記録するようにしてもよい。
例えば、搬送ライン34から取り出されたガラス板22が位置決めされて載置されるテーブル、当該テーブルに載置されたガラス板22の各端面22E1〜22E4に沿って移動しながら当該各端面22E1〜22E4を撮像する1つ(又は複数)の撮像手段を用い、図7に示すステップS12〜S20の処理を行うことで、各端面22E1〜22E4それぞれの表面粗さに相関するデータ(すなわち、平均値AE1〜AE4)を生成し記録するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、検査対象のガラス板22が、LCDやOLED、FED等のフラットパネルディスプレイ用のガラス板である例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、自動車用のガラス板、太陽電池用のガラス基板、又は、透明樹脂板等のあらゆる光透過性矩形板状物を、検査対象とすることが可能である。
また、上記実施形態では、輝度値の平均値AE1〜AE4をそれぞれ、端面22E1〜端面22E4に対する表面粗さに相関する値として保存するように説明した(すなわち一端面につき一平均値を保存するように説明した)が、本発明はこれに限定されない。
例えば、ガラス板22の面取り加工が施された端面(例えば端面22E1)全域をカバーする複数ショット分の画像(例えば画像PE1〜PEn)そのものを、面取り加工が施された端面(例えば端面22E1)の表面粗さに相関するデータとして記憶装置18に保存するようにしてもよい。
また、例えば、複数ショット分の画像(例えば画像PE1〜PEn)に基づいて、当該複数ショット分の画像の上領域、中領域、下領域毎にそれぞれの領域に含まれる端面を構成する各画素の輝度値の平均値を演算し、当該演算された上領域、中領域、下領域毎の輝度値の平均値を、面取り加工が施された端面(例えば端面22E1)の表面粗さに相関するデータとして記憶装置18に保存するようにしてもよい。
また、S20で演算された輝度値の平均値(例えばAE1)と予め定められた良否判定用の閾値とを比較する比較ステップ、その比較の結果に基づいて、端面(例えば端面22E1)の良否判定を行う判定ステップを設けてもよい。
このようにすれば、面取り加工が施されたガラス板22の端面22E1〜22E4が、予め定められた微細な表面状態(すなわち表面粗さ)に加工されているか否か(すなわち良否判定)を自動で判定することが可能となる。
例えば、画素の輝度値の平均値(例えばAE1)が0〜255の階調値で表される場合、上記判定ステップは、画素の輝度値の平均値(例えばAE1)が30以下の時に、端面(例えば端面22E1)が良と判定するのが望ましい。
また、端面(例えば端面22E1)の面取り加工がバフ研磨によって行われている場合、上記判定ステップは、画素の輝度値の平均値(例えばAE1)が30以上50以下の場合、端面(例えば端面22E1)が良と判定するのが望ましい。
また、端面(例えば端面22E1)の面取り加工が水平研磨によって行われている場合、上記判定ステップは、画素の輝度値の平均値(例えばAE1)が55以上75以下の場合、端面(例えば端面22E1)が良と判定するのが望ましい。
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。これらの記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
10…端面検査装置、12…制御装置、14、14R、14L、14U、14D…照明手段、16…撮像手段、18…記憶装置、20…センサ、22…ガラス板、22E1〜22E4…端面、30…第1検査セクション、32…第2検査セクション、34…搬送ライン、LDR…搬送方向
Claims (14)
- 光透過性矩形板状物の面取り加工が施された端面の表面状態を検査する端面検査方法において、
撮像手段を前記端面の一端側から他端側へ相対的に移動させながら、前記撮像手段の視野内を通過する前記端面の一部を含む画像を連続撮像する撮像ステップと、
前記連続撮像された複数の画像を、前記端面の表面粗さに相関するデータとして記憶装置に保存する保存ステップと、を備えることを特徴とする光透過性矩形板状物の端面検査方法。 - 前記連続撮像された複数の画像に基づいて、当該複数の画像に含まれる前記端面を構成する各画素の輝度値の平均値を演算する演算ステップを、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載の光透過性矩形板状物の端面検査方法。
- 前記演算ステップは、前記連続撮像された複数の画像に基づいて、当該複数の画像の上領域、中領域、下領域毎にそれぞれの領域に含まれる前記端面を構成する各画素の輝度値の平均値を演算するステップを含み、
前記保存ステップは、前記演算された上領域、中領域、下領域毎の輝度値の平均値を、前記面取り加工が施された端面の表面粗さに相関するデータとして記憶装置に保存するステップを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の光透過性矩形板状物の端面検査方法。 - 前記演算された輝度値の平均値と予め定められた良否判定用の閾値とを比較する比較ステップと、
前記比較の結果に基づいて、前記端面の良否判定を行う判定ステップと、を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の光透過性矩形板状物の端面検査方法。 - 前記画素の輝度値の平均値は0〜255の階調値で表され、
前記判定ステップは、前記画素の輝度値の平均値が30以下の場合、前記端面が良と判定することを特徴とする請求項4に記載の光透過性矩形板状物の端面検査方法。 - 前記画素の輝度値の平均値は0〜255の階調値で表され、
前記面取り加工がバフ研磨によって行われ、
前記判定ステップは、前記画素の輝度値の平均値が30以上50以下の場合、前記端面が良と判定することを特徴とする請求項4に記載の光透過性矩形板状物の端面検査方法。 - 前記画素の輝度値の平均値は0〜255の階調値で表され、
前記面取り加工が水平研磨によって行われ、
前記判定ステップは、前記画素の輝度値の平均値が55以上75以下の場合、前記端面が良と判定することを特徴とする請求項4に記載の光透過性矩形板状物の端面検査方法。 - 前記光透過性矩形板状物の隣り合う二辺を連続的に検査する請求項1〜7のいずれか1項に記載の光透過性矩形板状物の端面検査方法。
- 前記光透過性矩形板状物の全数の四辺の検査を生産工程のなかで連続的に実行する請求項1〜8のいずれか1項に記載の光透過性矩形板状物の端面検査方法。
- 前記端面が鏡面仕上げになっているかどうかを検査する請求項1〜9のいずれか1項に記載の光透過性矩形板状物の端面検査方法。
- 前記光透過性矩形板状物がFPD用ガラス基板である請求項1〜10のいずれか1項に記載の光透過性矩形板状物の端面検査方法。
- 前記FPD用ガラス基板の短辺が1900mm以上、長辺が2200mm以上であり、四辺を連続的に検査する請求項11に記載の光透過性矩形板状物の端面検査方法。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の端面検査方法によって検査された光透過性矩形板状物。
- 請求項1〜12のいずれか1項に記載の光透過性矩形板状物の端面検査方法を予めプログラムされたステップに従って自動的に実行する端面検査装置。
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