JP2009212148A - 結晶質シリコン膜の膜質計測装置、結晶質シリコン膜の膜質計測方法、及び結晶質シリコン膜の膜質評価方法 - Google Patents
結晶質シリコン膜の膜質計測装置、結晶質シリコン膜の膜質計測方法、及び結晶質シリコン膜の膜質評価方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2009212148A JP2009212148A JP2008051049A JP2008051049A JP2009212148A JP 2009212148 A JP2009212148 A JP 2009212148A JP 2008051049 A JP2008051049 A JP 2008051049A JP 2008051049 A JP2008051049 A JP 2008051049A JP 2009212148 A JP2009212148 A JP 2009212148A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- substrate
- reflected light
- film quality
- film
- detection device
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
Landscapes
- Photovoltaic Devices (AREA)
- Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
- Exposure Control For Cameras (AREA)
- Blocking Light For Cameras (AREA)
- Accessories Of Cameras (AREA)
- Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)
Abstract
【解決手段】結晶質シリコン膜が形成された基板Wに対して結晶質シリコン膜の形成された膜面側から白色光を照射する光源装置11と、白色光が照射されている状態での基板Wからの反射光を検出するカラーラインカメラ12と、カラーラインカメラ12の検出結果に基づいて反射光の輝度に係るパラメータを計測し、この反射光の輝度に係るパラメータに基づいて基板W上の結晶質シリコン膜の膜質を計測する演算装置13と、カラーラインカメラ12の周囲を覆う遮光部材14とを設け、遮光部材14の基板Wに対向する部位に、反射光の通過を許容する反射光通過部14aを設ける。
【選択図】図2
Description
また、赤外光に対する透過率が小さい基板上に製膜された太陽電池用シリコン系薄膜に対して赤外光を照射して、シリコン系薄膜で反射された反射波のスペクトルを分析することによってシリコン系薄膜の膜質を評価する方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
太陽電池に用いられる結晶質シリコンの場合、ラマンピーク強度比の適正範囲は、要求される品質に応じて決定され、例えば、ラマンピーク強度比の計測値が、この適正範囲内であるか否かにより膜質の評価が行われる。
一方、上述したラマンピーク強度比を用いた膜質評価においては、ラマンピーク強度比の測定にラマン分光測定装置等を用いる必要がある。そのため、評価検査を行う場合には、製造ラインからラインアウトした基板から試験片を切り取り、この試験片を製造ラインとは個別に設けられているラマン分光分析装置に載置し、この状態で試験片の評価を行う。
従って、検査を行うために用いた薄膜シリコンを形成した基板は、商品として使用できなくなり、製造効率が低下するという不都合があった。また、作業員がシリコン基板から試験片を切り出し、検査を行う必要があることから、作業員の負担が大きいという問題があった。特に基板が1mを越えるような大型サイズになると、基板における膜質分布が多少なりとも存在し、この膜質分布を考慮した評価が重要になるため、分布を把握できるような多くの測定点を得るには作業員の負担はますます大きくなる。
更に、全ての基板を検査することができず、評価結果が出るまで時間を要し、製造ラインへの結果のフィードバックが出来ずに生産の安定性を低下し歩留まりが低下する要因になっていた。
また、製造ラインにおいては簡単かつ高精度で膜質をオンライン評価できる手法が望まれている。
本発明は、基板上に形成された結晶質シリコン膜の膜質を計測する膜質計測装置であって、前記基板に対して前記結晶質シリコン膜の形成された膜面側から白色光を照射する光源装置と、前記白色光が照射されている状態での前記基板からの反射光を検出する反射光検出装置と、前記反射光検出装置の検出結果に基づいて前記反射光の輝度に係るパラメータを計測し、該反射光の輝度に係るパラメータに基づいて前記基板上の前記結晶質シリコン膜の膜質を計測する演算装置と、前記反射光検出装置の周囲を覆う遮光部材とを有し、該遮光部材が、前記基板に対向する部位に、前記反射光の通過を許容する反射光通過部を有している結晶質シリコン膜の膜質計測装置を提供する。
ここで、本発明で用いられる反射光検出装置としては、例えば、CCDカメラ、ラインカメラ、エリアカメラ等の撮像装置を用いることができる。
また、遮光部材は、反射光検出装置の周囲を覆うだけでなく、さらに、基板における白色光の照射位置の周囲を、光源装置から基板への白色光の照射を許容しつつ覆う形状・配置とすることが好ましい。このように、遮光部材を、反射光検出装置の周囲だけでなく基板における白色光の照射位置の周囲も覆う形状・配置とすることで、反射光検出装置に対して基板からの反射光以外の光がさらに当たりにくくなるとともに、基板における白色光の照射位置に対しても、光源装置からの白色光以外の光が当たりにくくなる。すなわち、反射光検出装置に検出される反射光のうち、光源装置の白色光に由来する反射光量が他からの入射光量より十分に大きくなるので、反射光検出装置への外乱による影響がさらに低減されて、より高精度な膜質の計測が可能となる。
そこで、上記のように、光源本体の長手方向の両端部を、搬送経路上の基板(白色光の照射対象)が通過する領域よりも搬送方向に交差する方向に張り出して配置することで、光源本体の長手方向の端部以外の領域(照射対象の照度が均一となる長手方向中間部)が基板に対向することになる。これにより、この基板のうち、白色光の照射部位における照度が均一になり、高精度な膜質の計測が可能となる。
ここで、光源本体の長手方向の両端部を、搬送経路上の基板が通過する領域よりも張り出させる長さは、照明対象である基板における白色光の照射部位の、光源本体の長手方向に沿った方向での照度分布が、膜質の計測に好適な照度の範囲内に収まるような長さ以上に設定する。
なお、本発明に係る膜質計測装置は、基板を搬送する搬送装置に対して設けてもよく、また、本発明に係る膜質計測装置自体が搬送装置を備えていてもよい。
そこで、上記のように、反射光検出装置を構成する撮像装置の撮像範囲内に基準白色板を設けることで、反射光検出装置を構成する撮像装置が、基板だけでなく、基準白色板についても、カラー画像情報(言い換えると基板及び基準白色板からの反射光のカラー画像情報)を取得することになる。このようにして取得した画像情報中の基準白色板の色情報に基づいて、反射光検出装置のホワイトバランスを調整することで、膜質計測作業と並行して、反射光検出装置のホワイトバランスを調整することができるので、反射光検出装置のホワイトバランスの調整のために膜質計測装置を停止する必要がなく、膜質計測装置、及び膜質計測装置を備える製膜システムのスループットを向上させることができる。
また、このように、反射光検出装置を構成する撮像装置が、基板だけでなく、基準白色板についても、カラー画像情報を取得するので、たとえ反射光検出装置のホワイトバランスがずれていた状態で基板のカラー画像情報を取得したとしても、このカラー画像情報中の基準白色板の色情報に基づいて、取得したカラー画像情報の色情報を補正して、基板の正確な色情報を取得することができる。
このような構成を採用することで、常に反射光検出装置のホワイトバランスが適正に保たれるので、常に基板の膜質の計測を正確に行うことができる。
また、このように、反射光検出装置が、基板の反射光の情報と同時に、基準色板の情報を取得することにより、たとえ光源装置の光量が低下していても、基準色板からの反射光の輝度の情報に基づいて、取得した基板からの反射光の輝度の情報を補正して、基板からの反射光の正確な強度の情報を取得することができる。
この場合には、常に光源装置の出力が適正に保たれるので、常に基板の膜質の計測を正確に行うことができる。
灰色板は、他の色板に比べて、微結晶シリコンの色度(a*,b*)に近く、灰色の濃さ(グレーレベル)を適切に選定することで、微結晶シリコンの明度(L*)に近い色を得ることができる。従って、基準色板として、適切な色の濃さの灰色板を用いることで、基準色板の照度に変化があった場合に、実際の膜質の計測に及ぼす影響を評価しやすい。このため、基準色板としては、灰色板を用いることが好ましい。ここで、L*,a*,b*とは、JIS Z 8729において規定されるL*a*b*(エルスター・エイスター・ビースター)表色系における明度L*、色度a*,b*を指す。
ここで、遮光部材によって反射光検出装置の周囲を覆うだけでなく、さらに、基板における白色光の照射位置の周囲を、光源装置から基板への白色光の照射を許容しつつ覆うことが好ましい。このように、遮光部材によって、反射光検出装置の周囲だけでなく基板における白色光の照射位置の周囲も覆うことで、反射光検出装置に対して基板からの反射光以外の光が当たりにくくなるとともに、基板における白色光の照射位置に対しても、光源装置からの白色光以外の光が当たりにくくなる。すなわち、反射光検出装置に検出される反射光のうち、光源装置の白色光に由来する反射光量が他からの入射光量より十分に大きくなることになるので、反射光検出装置への外乱による影響がさらに低減されて、より高精度な膜質の計測が可能となる。
ここで、光源本体の長手方向の両端部を、搬送経路上の基板が通過する領域よりも張り出させる長さは、照明対象である基板における白色光の照射部位の、光源本体の長手方向に沿った方向での照度分布が、膜質の計測に好適な照度の範囲内に収まるような長さ以上に設定する。
また、このように、反射光検出装置を構成する撮像装置が、基板だけでなく、基準白色板についても、カラー画像情報を取得するので、たとえ反射光検出装置のホワイトバランスがずれていた状態で基板のカラー画像情報を取得したとしても、このカラー画像情報中の基準白色板の色情報に基づいて、取得したカラー画像情報の色情報を補正して、基板の正確な色情報を取得することができる。
また、このように、反射光検出装置が、基板の反射光の情報と同時に、基準色板の情報を取得することにより、たとえ光源装置の光量が低下していても、基準色板からの反射光の輝度の情報に基づいて、取得した基板からの反射光の輝度の情報を補正して、基板からの反射光の正確な強度の情報を取得することができる。
灰色板は、他の色板に比べて、微結晶シリコンの色度(a*,b*)に近く、灰色の濃さ(グレーレベル)を適切に選定することで、微結晶シリコンの明度(L*)に近い色を得ることができる。従って、基準色板として、適切な色の濃さの灰色板を用いることで、基準色板の照度に変化があった場合に、実際の膜質の計測に及ぼす影響を評価しやすい。このため、基準色板としては、灰色板を用いることが好ましい。
同様に、膜質計測時における基板からの反射光も、反射光検出装置に対して、それぞれ基板の各部位ごと(各反射部位ごと)に異なる角度で入射する。
また、基準白色板が理想的な散乱体であっても、その散乱光強度は角度依存性を持つため、反射光検出装置が取得する画像情報中の色情報は、反射光検出装置を構成する撮像装置の撮像範囲内であっても、測定対象物の位置によって異なる。このため、色情報の評価のためには、反射光検出装置の取得する画像への、基準白色板の散乱強度の角度依存性による影響を解析するため基準データが必要となる。
標準基板としては、例えば、結晶質シリコン膜の膜質が評価基準を満たしている領域を切り出して張り合わせた基板を用いることができる。
そこで、基準白色板を計測サンプルとして、該基準白色板に対して前記光源装置から前記白色光を照射し、前記反射光検出装置の取得した画像中の前記基準白色板の色情報と、前記標準基板の色情報との比に基づいて、前記反射光検出装置の較正情報を取得し、以降は、前記反射光検出装置の取得する画像の解析用基準データ取得にあたって、前記基準白色板を計測サンプルとして用い、前記反射光検出装置の取得した画像中の前記基準白色板の色情報を前記較正情報に基づいて較正して、前記反射光検出装置の取得する画像の解析用基準データ取得を行うようにしてもよい。
これにより、標準基板の数を最低限に抑えて、コストを低減することができる。
このため、膜質の評価基準として、単純に基板全体での特性の平均値を用いると、正確な膜質の評価ができなくなる可能性がある。
この結晶質シリコン膜の膜質評価方法においては、良否判定基準値に基づく膜質評価を行った後に標準偏差に基づく膜質評価を行ってもよく、この逆の順番で膜質評価をおこなってもよい。
この結晶質シリコン膜の膜質評価方法によれば、基板の各部位のうち、膜質評価が不良と判定された部位の位置関係に基づいて、基板全体の膜質の良否を判定するので、基板の用途に応じて、基板全体としての膜質の良否を適切に判定することができる。
例えば、太陽電池に用いられる基板において、同一のセルが形成される長手方向領域に、基準値以上の数の膜質不良箇所が存在している場合には、基板全体について膜質が不良であると判定する。
また、本発明によれば、製膜処理終了後に早々に、製膜基板を非破壊で膜質変動を監視できるので、発電効率を高く、歩留まりを向上し、製造効率を向上させるという効果を奏する。
さらに、本発明によれば、反射光検出装置への外乱による影響が低減されるので、高精度な膜質の計測が可能となり、基板の膜質を正確に評価することが可能となる。
ここで、本実施形態に係る膜質計測装置は、薄膜シリコン系デバイス、特に薄膜シリコン系太陽電池の製造装置の製造工程の一部に設けられて利用されるものであって、太陽電池の基板上に製膜された薄膜、特に、結晶質シリコン膜の膜質計測を行うために利用されて好適なものである。ここで、シリコン系とはシリコン(Si)やシリコンカーバイト(SiC)やシリコンゲルマニウム(SiGe)を含む総称であり、結晶質シリコン系とは、アモルファスシリコン系すなわち非晶質シリコン系以外のシリコン系を意味するものであり、微結晶シリコン系や多結晶シリコン系も含まれる。また薄膜シリコン系とは、アモルファスシリコン系、結晶質シリコン系、アモルファスシリコン系と結晶質シリコン系とを積層させた多接合型(タンデム型)を含むものを表す。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る膜質計測装置1の主要部の構成を示す斜視図であり、図2は、膜質計測装置1の各構成要素と計測対象であるガラス基板W(以下、「基板W」とする)との位置関係を示す図であり、図3は、膜質計測装置1の、計測対象である基板Wの搬送方向に略直交する断面を示す縦断面図である。
本実施形態に係る膜質計測装置1は、基板Wの表面に対して製膜処理を施す製膜システム(図示せず)上に設けられて、基板Wの表面に形成された結晶質シリコン膜の膜質を計測するものである。ここで、基板Wは、例えば、透明ガラス基板の上に、熱CVD装置で透明導電膜、プラズマCVD装置でアモルファスシリコン膜の光電変換層、プラズマCVD装置で結晶質シリコン膜の光電変換層がこの順で製膜されたものである。あるいは、透明ガラス基板の上に、熱CVD装置で透明導電膜、プラズマCVD装置で結晶質シリコン膜の光電変換層がこの順で製膜されたものでもよい。あるいは、透明ガラス基板の上に、プラズマCVD装置で結晶質シリコン膜が製膜されたものでもよい。
ここで、製膜装置は、基板Wを、製膜される面が斜め上方を向くように、鉛直面に対して傾斜させた状態で保持し、この状態で基板Wに製膜処理を施す構成とされている。基板Wのサイズは例えば1100mm×1400mmという1000mmを越える大型サイズであってもよく、本実施形態による膜質計測装置1は、この大型サイズの基板に対しても精度良く計測できるよう工夫されたものである。
さらに、本実施形態に係る膜質計測装置1は、反射光検出装置12の周囲を覆う遮光部材14を有している。この遮光部材14には、基板Wに対向する部位に、基板Wからの反射光の通過を許容する反射光通過部14aが設けられている。
以下、上記の膜質計測装置1を構成する各構成要素について詳細に説明する。
本実施形態では、光源本体11aは、複数の白色LED(Light Emitting Diode)を、互いの光軸を略平行にした状態で、光軸に略直交する方向に直線状に連結した構成とされている(以下では、「光源本体11a」を、「LEDライン光源11a」と記載する)。また、出力制御装置11bは、LEDライン光源11aに供給する電力を制御する電力供給制御部によって構成されている。出力制御装置11bは、LEDライン光源11aに供給する電力を制御することで、LEDライン光源11aの出力(LEDライン光源11aが発する白色光の照度)を制御することができるものである。複数の白色LEDのほかに蛍光灯を利用することも可能である。蛍光灯を利用する場合には、白色LEDより照度の均一性が得られるよう、背面反射板や蛍光灯の長手方向の照明範囲を調整することが望ましい。ここで、光源本体11aとしてLEDライン光源11aを用いた場合には、光源本体11aの寿命が長いため、メンテナンス費用を低減することができる。また、光源本体11aとして蛍光灯を用いた場合には、光源本体11aの低コスト化を図ることができる。
上記の構成により、搬送装置2によって搬送される基板Wは、搬送方向前方側の端部から、光源装置11による白色光の照射位置(計測位置P)に順次送り込まれてゆく。これにより、基板Wの搬送と並行して、基板Wにおける搬送方向の各部(搬送方向に略直交する向きに延びる帯状の領域)について、順次膜質計測装置1による膜質の計測が行われる。
LEDライン光源11aは、長手方向と略平行な平面が照射対象である場合、長手方向の端部では、長手方向の中間部に比べて、照射対象の照度が低下しやすい。そこで、上記のように、LEDライン光源11aにおいて、照射対象の照度が均一となる長手方向の中間部のみを基板Wに対向させることで、この基板Wのうち、白色光の照射部位における照度が均一になり、高精度な膜質の計測が可能となる。
具体的には、演算装置13は、基板先端位置検出装置から検査スタート信号を受信した後において、基板移動量検出装置からパルス信号を受信するごとに、トリガ信号Tをカラーラインカメラ12に送るようになっている。
カラーラインカメラ12は、演算装置13からトリガ信号Tを受けるごとに、基板Wの撮影動作を行い、各撮影動作ごとに、光源装置11から白色光を照射された基板Wからの反射光を取り込んで基板Wの搬送方向に略直交する方向に伸びる帯状の領域の画像情報を持つカラー画像信号Cを生成し、これを演算装置13に送る構成とされている。
演算装置7は、カメラ12からのカラー画像信号Cを受信すると、これらのカラー画像信号Cをメモリ上で二次元的に配列することにより、基板Wの表面画像を示す二次元画像、膜質分布状態を作成する。
また、演算装置13は、光源装置11の、出力制御装置11bに対して、LEDライン光源11aの出力調整指示を送ることによって、LEDライン光源11aの出力を調整することができるようになっている。
本実施形態では、搬送装置2の上部フレーム7に、先端を搬送経路上の基板Wの上方に突出させた状態にしてステー18aが設けられており、基準白色板18は、このステー18aの先端に、着脱を可能にして取り付けられている。
本実施形態では、基準白色板18は、ステー18aの先端に対して、面ファスナー等を介して着脱可能にして取り付けられている。
この基準白色板18は、基準となる輝度情報を取得するために用いられるものである。この基準白色板18の材料については特に指定はなく、画像撮影の技術分野において、輝度情報の基準とみなせる材質でかつ均一性の高いものであれば使用可能である。ここでは便宜上、白色と書いているが、色彩学的に厳密に白である必要はなく、固有の色を有していてもよい。例えば、分光計測用で常用される白板(硫酸アルミニウム粉末をペレット状に固めたもの)や、紙、市販の色差計で常用される白色基準、その他、均一性の高い、かつ輝度情報の基準となりうる物体などが使用できる。
また、演算装置13は、カラーラインカメラ12が取得した基準色板19からの反射光の輝度の情報に基づいて、光源装置11の出力調整装置11bの動作を制御して、LEDライン光源11aの出力を適正な出力に自動調整する照度調整装置を構成している。
まず、所定位置に基板Wが搬入されると、光源装置11のLEDライン光源11aが点灯した状態になり、搬送装置2によって基板Wを搬送方向に搬送させる。これにより、LEDライン光源11aから発せられた白色光は、基板Wのうち、計測位置P上に位置する部位の表面に形成されている結晶質シリコン膜上において反射される。また、この基板Wの移動に応じて、移動量検出装置からパルス信号が演算装置13に送られる。演算装置13は、このパルス信号を受信するごとに、トリガ信号Tをカラーラインカメラ12に送る。これにより、基板Wの移動に応じてカラーラインカメラ12により基板Wからの反射光が検出され、基板Wの搬送方向の各部ごとのカラー画像信号Cが、次々と演算装置13に送られることとなる。演算装置13は、カラーラインカメラ12からの複数のカラー画像信号Cを受信すると、これらを二次元配置することにより、二次元画像を作成する。
このようにして二次元画像が作成されると、演算装置13は、次に示す膜質評価処理を実行することにより、膜質評価を行う。LEDライン光源11aは常時点灯していてもよいが、時間の経過とともに照度が低下してくることを極力抑制するためには、基板Wを搬入して、二次元画像が作成されるときのみに点灯していることが好ましい。以下、薄膜評価処理について具体的に説明する。
続いて、CIE−XYZ表色系をCIE−L*a*b*表色系に変換する(ステップSA2)。L*a*b*は、JIS Z 8729において規定されるL*a*b*(エルスター・エイスター・ビースター)表色系であり、色差を表す。ここで、L*は明度(輝度)、a*は赤−緑色相のクロマティックネス指数、b*は黄−青色相のクロマティックネス指数をそれぞれ表している。このようにして、二次元画像におけるL*値(輝度)が求まると、演算装置13は、カラーラインカメラ12で取り込んだ各単位画像ごと(例えば撮像装置の各画素ごと)に、L*値が予め設定されている適正範囲に入るか否かを判定することにより、2次元画像全体を適正領域と不適正領域とに区分する(ステップSA3)。これにより、基板Wを適正領域と不適正領域とに分けることができる。
続いて、適正領域の面積が基板全体の面積に占める割合を求め(ステップSA4)、この割合が予め設定されている基準範囲以上であるかを判断し(ステップSA5)、基準範囲以上であれば、良品であると判断し(ステップSA6)、基準範囲未満であれば不具合品であると判断して(ステップSA7)、本処理を終了する。
ここで、膜表面における散乱特性は表面形状に影響を受けるため、下地膜、たとえば太陽電池における透明導電膜の凹凸の直接的影響を受ける。このためサンプル膜質にもとづく図6のような輝度特性を作成する際は、サンプルにおける下地膜とその膜厚は、実際に評価する基板Wの下地膜と膜厚とほぼ同一であることが、より好ましい。
各種下地膜について処理した製膜を評価するためには、各種下地膜に対して製膜処理を行ったサンプルの膜質にもとづく輝度特性のテーブルを準備しておき、製膜装置の製膜処理形態に対比して適切な輝度特性を選択できるようになっていると、さらに好ましい。
輝度に係るパラメータとして反射率を用いる場合、コンピュータ7は、カラー画像信号に基づいて反射率を検出する。なお、反射率の計測方法については、公知の手法を適宜採用することが可能である。そして、このようにして計測した反射率が所定の適正範囲内であるか否かにより2次元画像を適正領域と不適正領域とに区分し、適正領域が全体面積に占める割合によって、当該基板が不具合品か否かを判定する。
このように、ラマンピーク強度比がaからbの範囲に対応する反射率c´からd´を求め、この範囲を反射率に係る適正範囲として実際の膜質評価にて用いればよい。
膜質計測装置1では、カラーラインカメラ12の撮像範囲内に基準白色板18を設けることができるようになっている。このため、カラーラインカメラ12が、基板Wだけでなく、基準白色板18についても、カラー画像情報(言い換えると基板W及び基準白色板18からの反射光のカラー画像情報)を取得することができる。
このようにして取得した画像情報中の基準白色板18の色情報に基づいて、カラーラインカメラ12のホワイトバランスを調整することができる。具体的には、カラーラインカメラ12が取得したカラー画像情報のうち、基準白色体18の画像情報に含まれる、赤色成分画像信号Rの強度と、緑色成分画像信号Gの強度と、青色成分画像信号Bの強度とが、同レベルになるよう、各色の画像信号のゲインを調整することで、カラーラインカメラ12のホワイトバランスを調整することができる。
また、このように、カラーラインカメラ12が、基板Wだけでなく、基準白色板18についても、同時にカラー画像情報を取得することができるので、たとえカラーラインカメラ12のホワイトバランスがずれていた状態で基板Wのカラー画像情報を取得したとしても、このカラー画像情報中の基準白色板18の色情報に基づいて、取得したカラー画像情報の色情報を補正して、基板Wの正確な色情報を取得することができる。
また、このように、カラーラインカメラ12が、基板Wの反射光の情報と同時に、基準色板19の情報を取得することにより、たとえ光源装置11の光量が低下していても、基準色板19からの反射光の輝度の情報に基づいて、取得した基板Wからの反射光の輝度の情報を補正して、基板Wからの反射光の正確な強度の情報を取得することができる。
これらホワイトバランス調整作業及び光量調整作業は、例えば、膜質計測装置1の点検の際や定期的校正確認などに、制御装置13によって自動的に、または手動によって行うことができる(これらの作業は、膜質計測装置1の動作中に行ってもよい)。
尚、この実際の基板Wの特性に合致した基準基板を用いる理由は次である。
反射光は、白色光の反射が行われた部位(反射部位)のカラーラインカメラ12に対する位置(カラーラインカメラ12の撮像範囲における反射部位の位置)によってそれぞれ異なる角度で入射するので、カラーラインカメラ12に対する位置によっては、反射光の特性(輝度)が異なる場合がある。このため、結晶質シリコン膜の膜質が評価基準を満たしている、基板Wと同形状同寸法の標準基板を計測サンプルとして用い、この標準基板に対して光源装置11から白色光を照射し、カラーラインカメラ12の取得した画像情報中の標準基板の色情報に基づいて、カラーラインカメラ12のホワイトバランスの調整を行うことで、実際の基板Wの反射光の特性に基づいて解析用基準データ取得を行うことができ、その後の実際の基板Wの膜質計測時において、より高精度な膜質計測を行うことが可能となる。
この感度点検において各色の画像信号の強度が規格内に収まっていると判定された場合には、膜質計測装置1が使用可能であると判定される(ステップSC4)。
解析用基準データ取得は、搬送装置2上の計測位置Pに、基板Wと同形状同寸法の基準白色板18を設け、カラーラインカメラ12が取得した画像情報中の基準白色板18の色情報に基づいて行うことが可能である。基準白色板18は、カラーラインカメラ12の撮影幅よりも少し広い範囲のみをカバーする基準白色板18でもよい。
この場合、基板Wと同形状同寸法の基準白色板18からの反射光は、白色光の反射が行われた部位(反射部位)のカラーラインカメラ12に対する位置(カラーラインカメラ12の撮像範囲における反射部位の位置)によってそれぞれ異なる角度で入射する。例えば、基板Wと同形状同寸法の基準白色板18によってカラーラインカメラ12の光軸O2上に位置する部位で反射された反射光のうち、カラーラインカメラ12に入射する反射光は、カラーラインカメラ12に対して、光軸O2に沿って入射する。一方、基板Wと同形状同寸法の基準白色板18によってカラーラインカメラ12の光軸O2上から外れた部位で反射された反射光のうち、カラーラインカメラ12に入射する反射光は、カラーラインカメラ12の光軸O2に対して斜めに入射する。
同様に、膜質計測時における基板Wからの反射光も、カラーラインカメラ12に対して、それぞれ基板Wの各部位ごと(各反射部位ごと)に異なる角度で入射する。
標準基板としては、例えば、結晶質シリコン膜の膜質が評価基準を満たしている領域を切り出して張り合わせた基板を用いることができる。
そこで、基板Wと同形状同寸法の基準白色板18を計測サンプルとして、この基準白色板に対して光源装置11から白色光を照射し、カラーラインカメラ12の取得した画像中の基準白色板18の色情報と、標準基板の色情報との比に基づいて、カラーラインカメラ12の較正情報を取得し、以降は、カラーラインカメラ12の取得する画像のホワイトバランスの調整にあたって、基板Wと同形状同寸法の基準白色板18を計測サンプルとして用い、カラーラインカメラ12の取得した画像中の基準白色板18の色情報を前記較正情報に基づいて較正して、カラーラインカメラ12の解析用基準データ取得を行うようにしてもよい。
これにより、標準基板の作成数を最低限に抑えて、コストを低減することができる。
以下、上記第1の実施形態に示す膜質計測装置1を用いた、膜質評価方法の他の例について説明する。
この評価方法では、まず、第1の実施形態に示した膜質計測方法を用いて、基板Wの各部位について、複数回に分けて各部位の反射光の輝度に係るパラメータ(例えば明度L*)を計測する(図10のステップSD1)。ここでは、図11に示すように、基板W上に、測定点を縦方向(基板Wの搬送方向に略直交する方向)に例えば100点ずつ(これらの測定点は同時にパラメータの測定が行われる)、横方向(基板Wの搬送方向)に例えば100点ずつ、計10000点の計測点を設定し、各計測点について、明度L*を計測する。以下、各計測点について、基板Wの最も右下に位置する測定点を原点(0,0)として、各測定点を、座標(m,n)で表す。ここで、mの値は、原点から数えた横方向の測定点の順番であり、nの値は、原点から数えた縦方向の測定点の順番である。また、各測定点の明度L*は、各測定点の座標を用いて、L*(m,n)として表す。
ステップSD2において、膜質評価が悪かった場合(L*R≧L*(m,n)≧L*Sを満たさない場合)には、その基板Wを、高輝度反射領域が形成された不具合品(NG基板)と判定し(ステップSD3)、この基板Wをロットアウトして、作業員が膜質を再度判定する(ステップSD4)。
一方、ステップSD2においてL*R≧L*(m,n)≧L*Sを満たすと判定された基板Wについては、その基板Wを、良品(OK基板)と判定し(ステップSD5)、膜質評価工程の後段の工程に移行させる(ステップSD6)。
このような膜質評価方法では、基板W全体に対して膜質の評価を行うことができる。
この評価方法では、上記評価方法1と同様にして、基板Wの各部位について、複数回に分けて明度L*を計測する(図12のステップSE1)。
次に、各回の測定ごとに、同時に測定の行われた測定点について、明度L*の標準偏差σ(m)を求め、この標準偏差σ(m)と、予め設定された閾値σsと比較して、この比較結果に基づいて基板Wの各部位の膜質評価の良否を判定する(ステップSE2)。
ステップSE2において、膜質評価が悪かった場合(σ(m)≧σSを満たさない場合)には、その基板Wを、高輝度反射領域が形成された不具合品(NG基板)と判定し(ステップSE3)、この基板Wをロットアウトして、作業員が膜質を再度判定する。
このような膜質評価方法では、同時に膜質の計測が行われた計測点の組において、測定条件のばらつき等によって他の計測点の組に比べてカラーラインカメラ12が取得した画像が暗くなっていて、実際に高輝度反射領域が形成されているのに評価方法1によっては高輝度反射領域が形成されていることが検出されず、不良基板と判定されない場合であっても、高輝度反射領域の有無を判定することができる。
このため、膜質の評価基準として、単一の評価基準のみを用いると、正確な膜質の評価ができなくなる可能性がある。そこで、基板Wの膜質評価に当たっては、以下のいずれかのような評価方法を用いることが好ましい。
この評価方法では、まず、上記評価方法1と同様にして、基板Wの各部位について、複数回に分けて反射光の輝度に係るパラメータ(例えば明度L*)を計測する(図13のステップSF1)。
次に、基板Wの各部位の反射光の輝度に係るパラメータを、予め設定された膜質評価の良否判定基準値L*Sと比較して、この比較結果に基づいて基板Wの各部位の膜質評価の良否を判定する(ステップSF2)。
ステップSF2において、膜質評価が悪かった場合(L*R≧L*(m,n)≧L*Sを満たさない場合)には、その基板Wを不具合品(NG基板)と判定し(ステップSF3)、この基板Wをロットアウトして、作業員が膜質を再度判定する(ステップSF4)。
ステップSF5において、膜質評価が悪かった場合(σ(m)≧σSを満たさない場合)には、その基板Wを不具合品(NG基板)と判定し(ステップSF3)、この基板Wをロットアウトして、作業員が膜質を再度判定する(ステップSF4)。
一方、ステップSF5においてσ(m)≧σSを満たすと判定された基板Wについては、良品(OK基板)と判定し(ステップSF6)、その基板Wを膜質評価工程の後段の工程に移行させる(ステップSF7)。
この評価方法では、まず、上記評価方法2と同様にして、基板Wの各部位について、複数回に分けて明度L*を計測する(図14のステップSG1)。
次に、各回の測定ごとに、同時に測定の行われた測定点について、明度L*の標準偏差σ(m)を求め、この標準偏差σ(m)と、予め設定された閾値σsと比較して、この比較結果に基づいて基板Wの各部位の膜質評価の良否を判定する(ステップSG2)。
ステップSG2において、膜質評価が悪かった場合(σ(m)≧σSを満たさない場合)には、その基板Wを不具合品(NG基板)と判定し(ステップSG3)、この基板Wをロットアウトして、作業員が膜質を再度判定する(ステップSG4)。
ステップSG5において、膜質評価が悪かった場合(L*R≧L*(m,n)≧L*Sを満たさない場合)には、その基板Wを不具合品(NG基板)と判定し(ステップSG3)、この基板Wをロットアウトして、作業員が膜質を再度判定する(ステップSG4)。
一方、ステップSG5においてL*R≧L*(m,n)≧L*Sを満たすと判定された基板Wについては、良品(OK基板)と判定し(ステップSG6)、その基板Wを、膜質評価工程の後段の工程に移行させる(ステップSG7)。
以下、上記第1の実施形態に示す膜質計測装置1を用いた、膜質評価方法の他の例について説明する。この膜質評価方法は、第1の実施形態に示した膜質評価方法よりも高精度な膜質評価を行うためのものである。
ここで、基板Wの用途によっては、基板W全体に占める膜質不良箇所の割合だけでなく、基板Wにおける膜質不良箇所同士の位置関係が問題になる場合がある。例えば、基板Wを短冊状のセルが直列接続するように集積する太陽電池用の基板として用いる場合、基板Wにおいて1つのセルが形成される長手方向の多くの領域に膜質不良箇所が存在すると、その膜質不良箇所がボトルネックとなって、膜質不良のあるセルに沿った領域での発電効率が低下する。これにより、太陽電池用の基板Wでは、同一のセルが形成される領域に沿って複数の膜質不良箇所が存在すると、各セルを直列接続した時に不良セルが電流通過の大きな抵抗になり、太陽電電池の発電効率が基準値に達しなくなる可能性がある。
このため、基板Wの膜質評価を、第1の実施形態に示すように、基板W全体に占める膜質不良箇所の割合のみに基づいて基板W全体の膜質の良否の判定を行うと、基板W全体としての膜質の良否を正確に判定することができなくなる可能性がある。
まず、第1の実施形態に示した膜質計測方法を用いて、基板Wの各部位について反射光の輝度に係るパラメータ(例えばL*)を計測し(図15のステップSH1)、基板Wの各部位の反射光の輝度に係るパラメータを、予め設定された膜質評価の良否判定基準値L*Sと比較して、この比較結果に基づいて基板の各部位の膜質評価の良否を判定する(ステップSH2)。ステップSH2において、膜質評価が良好であった場合(例えばL*R≧L*≧L*Sであった場合)、その基板Wを良品(OK基板)と判定し(ステップSH3)、その基板Wを、膜質評価工程の後段の工程に移行させる(ステップSH4)。
11 光源装置
11a LEDライン光源(光源本体)
11b 出力調整装置(照度調整装置)
12 カラーラインカメラ(反射光検出装置)
13 演算装置(照度調整装置、ホワイトバランス調整装置)
14 遮光部材
14a 反射光通過部
18 基準白色板
19 基準色板
W 基板
Claims (16)
- 基板上に形成された結晶質シリコン膜の膜質を計測する膜質計測装置であって、
前記基板に対して前記結晶質シリコン膜の形成された膜面側から白色光を照射する光源装置と、
前記白色光が照射されている状態での前記基板からの反射光を検出する反射光検出装置と、
前記反射光検出装置の検出結果に基づいて前記反射光の輝度に係るパラメータを計測し、該反射光の輝度に係るパラメータに基づいて前記基板上の前記結晶質シリコン膜の膜質を計測する演算装置と、
前記反射光検出装置の周囲を覆う遮光部材とを有し、
該遮光部材が、前記基板に対向する部位に、前記反射光の通過を許容する反射光通過部を有している結晶質シリコン膜の膜質計測装置。 - 前記基板を搬送する搬送装置による前記基板の搬送経路上に設けられる請求項1記載の結晶質シリコン膜の膜質計測装置であって、
前記光源装置は、線状の光源本体を有し、
該光源本体は、前記搬送経路に対して前記基板の前記膜面の向く側に対向配置され、長手方向が前記搬送経路上の前記基板の前記膜面に沿う平面上でかつ前記基板の搬送方向に交差する向きにして配置されており、
該光源本体は、前記長手方向の両端部を、それぞれ前記搬送経路の前記基板が通過する領域よりも前記搬送方向に交差する方向に張り出して配置されている結晶質シリコン膜の膜質計測装置。 - 前記反射光検出装置が、カラー画像の取得が可能な撮像装置であり、
該反射光検出装置の撮像範囲内に、該反射光検出装置の取得する画像のホワイトバランス調整に用いられる基準白色板が設けられている請求項1または2に記載の結晶質シリコン膜の膜質計測装置。 - 前記反射光検出装置が取得した画像情報中の前記基準白色板の色情報に基づいて、前記反射光検出装置のホワイトバランスを自動調整するホワイトバランス調整装置を有している請求項3に記載の結晶質シリコン膜の膜質計測装置。
- 前記光源装置による前記白色光の照射範囲内で、かつ前記反射光検出装置の反射光検出範囲内に、前記光源装置の光量調整に用いられる基準色板が設けられている請求項1から4のいずれか1項に記載の結晶質シリコン膜の膜質計測装置。
- 前記反射光検出装置が取得した前記基準色板からの反射光の輝度の情報に基づいて、前記光源装置の出力を自動調整する照度調整装置を有している請求項5に記載の結晶質シリコン膜の膜質計測装置。
- 前記基準色板が、灰色板である請求項5または6に記載の結晶質シリコン膜の膜質計測装置。
- 基板上に形成された結晶質シリコン膜の膜質を計測する膜質計測方法であって、
前記基板に対して前記結晶質シリコン膜の形成された膜面側から白色光を照射する光源装置と、
前記白色光が照射されている状態での前記基板からの反射光を検出する反射光検出装置と、
前記反射光検出装置の周囲を覆うとともに、前記基板に対向する部位に前記反射光の通過を許容する反射光通過部を有する遮光部材とを用い、
前記反射光検出装置の検出結果に基づいて前記反射光の輝度に係るパラメータを計測し、該反射光の輝度に係るパラメータに基づいて前記基板上の前記結晶質シリコン膜の膜質を計測する結晶質シリコン膜の膜質計測方法。 - 搬送装置によって搬送経路上を搬送されている前記基板を対象とした請求項8記載の結晶質シリコン膜の膜質計測方法であって、
前記光源装置を、線状の光源本体を有する構成とし、
該光源本体を、前記搬送経路に対して前記基板の前記膜面の向く側に対向配置し、
前記光源本体の長手方向を前記搬送経路上の前記基板の前記膜面に沿う平面上でかつ前記基板の搬送方向に交差する向きにし、
該光源本体を、前記長手方向の両端部が、それぞれ前記搬送経路の前記基板が通過する領域よりも前記搬送方向に交差する方向に張り出して配置する結晶質シリコン膜の膜質計測方法。 - 前記反射光検出装置として、カラー画像の取得が可能な撮像装置を用い、
該反射光検出装置の撮像範囲内に基準白色板を設け、
前記反射光検出装置の取得した画像情報中の、前記基準白色板の色情報に基づいて、前記反射光検出装置の取得する画像のホワイトバランスを調整する請求項8または9に記載の結晶質シリコン膜の膜質計測方法。 - 前記光源装置による前記白色光の照射範囲内で、かつ前記反射光検出装置の反射光検出範囲内に基準色板を設け、
前記反射光検出装置の取得した反射光の輝度情報中の、前記基準色板からの反射光の輝度情報に基づいて、前記光源装置が発する前記白色光の強度が適正範囲内になるよう前記光源装置の光量調整を行う請求項8から10のいずれか1項に記載の結晶質シリコン膜の膜質計測方法。 - 前記基準色板として、灰色板を用いる請求項11に記載の結晶質シリコン膜の膜質計測方法。
- 前記反射光検出装置として、カラー画像の取得が可能な撮像装置を用い、
前記結晶質シリコン膜の膜質が評価基準を満たしている標準基板を計測サンプルとして、該標準基板に対して前記光源装置から前記白色光を照射し、
前記反射光検出装置の取得した画像中の前記標準基板の色情報に基づいて、該反射光検出装置の取得する画像の解析用基準データ取得を行う請求項8または9に記載の結晶質シリコン膜の膜質計測方法。 - 基準白色板を計測サンプルとして、該基準白色板に対して前記光源装置から前記白色光を照射し、
前記反射光検出装置の取得した画像中の前記基準白色板の色情報と、前記標準基板の色情報との比に基づいて、前記反射光検出装置の較正情報を取得し、
以降は、前記反射光検出装置の取得する画像の解析用基準データ取得にあたって、前記基準白色板を計測サンプルとして用い、
前記反射光検出装置の取得した画像中の前記基準白色板の色情報を前記較正情報に基づいて較正して、前記反射光検出装置の取得する画像の解析用基準データ取得を行う請求項13に記載の結晶質シリコン膜の膜質計測方法。 - 請求項8から14のいずれか1項に記載の結晶質シリコン膜の膜質計測方法を用いて、前記基板の各部位について、複数回に分けて前記反射光の輝度に係るパラメータを計測し、
前記基板の各部位の前記反射光の輝度に係るパラメータを、予め設定された膜質評価の良否判定基準値と比較して、この比較結果に基づいて前記基板の各部位の膜質評価の良否を判定するとともに、
前記基板の各部位のうち、同時に前記反射光の輝度に係るパラメータの計測が行われた部位について、それぞれ前記反射光の輝度に係るパラメータの標準偏差を算出し、
該標準偏差が、予め設定された閾値よりも膜質評価の悪い側に位置している部位について、膜質不良と評価する結晶質シリコン膜の膜質評価方法。 - 請求項8から14のいずれか1項に記載の結晶質シリコン膜の膜質計測方法を用いて、前記基板の各部位について前記反射光の輝度に係るパラメータを計測し、
前記基板の各部位の前記反射光の輝度に係るパラメータを、予め設定された膜質評価の良否判定基準値と比較して、この比較結果に基づいて前記基板の各部位の膜質評価の良否を判定し、
前記基板の各部位のうち、膜質評価が不良と判定された部位の位置関係に基づいて、基板全体の膜質の良否を判定する結晶質シリコン膜の膜質評価方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008051049A JP2009212148A (ja) | 2008-02-29 | 2008-02-29 | 結晶質シリコン膜の膜質計測装置、結晶質シリコン膜の膜質計測方法、及び結晶質シリコン膜の膜質評価方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008051049A JP2009212148A (ja) | 2008-02-29 | 2008-02-29 | 結晶質シリコン膜の膜質計測装置、結晶質シリコン膜の膜質計測方法、及び結晶質シリコン膜の膜質評価方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009212148A true JP2009212148A (ja) | 2009-09-17 |
Family
ID=41185044
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008051049A Pending JP2009212148A (ja) | 2008-02-29 | 2008-02-29 | 結晶質シリコン膜の膜質計測装置、結晶質シリコン膜の膜質計測方法、及び結晶質シリコン膜の膜質評価方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009212148A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110694942A (zh) * | 2019-10-21 | 2020-01-17 | 武汉纺织大学 | 一种太阳能电池片的色差分选方法 |
CN115046478A (zh) * | 2022-08-10 | 2022-09-13 | 深之蓝海洋科技股份有限公司 | 水下相对位姿的测量方法和装置 |
JP2023524029A (ja) * | 2020-04-30 | 2023-06-08 | シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレイテッド | 装置、装置を較正する方法、および装置を較正するためのデバイス |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08182002A (ja) * | 1994-12-21 | 1996-07-12 | Tec Corp | 物品認識装置 |
JP2001110861A (ja) * | 1999-10-06 | 2001-04-20 | Seiko Epson Corp | 半導体膜の検査方法、薄膜トランジスタの製造方法、および半導体膜の検査装置 |
JP2004095731A (ja) * | 2002-08-30 | 2004-03-25 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 太陽電池パネル色むら検査装置 |
JP2004265995A (ja) * | 2003-02-28 | 2004-09-24 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 結晶系薄膜の評価方法およびその装置、光電変換装置 |
JP2004342785A (ja) * | 2003-05-15 | 2004-12-02 | Sony Corp | 半導体製造方法および半導体製造装置 |
JP2005229076A (ja) * | 2004-02-16 | 2005-08-25 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 太陽電池用透明導電膜評価方法およびその装置 |
JP2007234720A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-09-13 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 太陽電池パネルの検査装置、膜研磨検査方法、及び太陽電池パネルの製造方法 |
JP2008205189A (ja) * | 2007-02-20 | 2008-09-04 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 膜質評価方法およびその装置ならびに薄膜製造システム |
-
2008
- 2008-02-29 JP JP2008051049A patent/JP2009212148A/ja active Pending
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH08182002A (ja) * | 1994-12-21 | 1996-07-12 | Tec Corp | 物品認識装置 |
JP2001110861A (ja) * | 1999-10-06 | 2001-04-20 | Seiko Epson Corp | 半導体膜の検査方法、薄膜トランジスタの製造方法、および半導体膜の検査装置 |
JP2004095731A (ja) * | 2002-08-30 | 2004-03-25 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 太陽電池パネル色むら検査装置 |
JP2004265995A (ja) * | 2003-02-28 | 2004-09-24 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 結晶系薄膜の評価方法およびその装置、光電変換装置 |
JP2004342785A (ja) * | 2003-05-15 | 2004-12-02 | Sony Corp | 半導体製造方法および半導体製造装置 |
JP2005229076A (ja) * | 2004-02-16 | 2005-08-25 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 太陽電池用透明導電膜評価方法およびその装置 |
JP2007234720A (ja) * | 2006-02-28 | 2007-09-13 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 太陽電池パネルの検査装置、膜研磨検査方法、及び太陽電池パネルの製造方法 |
JP2008205189A (ja) * | 2007-02-20 | 2008-09-04 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 膜質評価方法およびその装置ならびに薄膜製造システム |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN110694942A (zh) * | 2019-10-21 | 2020-01-17 | 武汉纺织大学 | 一种太阳能电池片的色差分选方法 |
JP2023524029A (ja) * | 2020-04-30 | 2023-06-08 | シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレイテッド | 装置、装置を較正する方法、および装置を較正するためのデバイス |
JP7438403B2 (ja) | 2020-04-30 | 2024-02-26 | シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレイテッド | 装置、装置を較正する方法、および装置を較正するためのデバイス |
US12022584B2 (en) | 2020-04-30 | 2024-06-25 | Siemens Healthcare Diagnostics Inc. | Apparatus, method for calibrating an apparatus and device therefor |
CN115046478A (zh) * | 2022-08-10 | 2022-09-13 | 深之蓝海洋科技股份有限公司 | 水下相对位姿的测量方法和装置 |
CN115046478B (zh) * | 2022-08-10 | 2022-12-02 | 深之蓝海洋科技股份有限公司 | 水下相对位姿的测量方法和装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4241843B2 (ja) | 膜質評価方法およびその装置ならびに薄膜製造システム | |
US8902428B2 (en) | Process and apparatus for measuring the crystal fraction of crystalline silicon casted mono wafers | |
US8184303B2 (en) | Film-thickness measurement method and apparatus therefor, and thin-film device fabrication system | |
US7755777B2 (en) | Wavelength selection method, film thickness measurement method, film thickness measurement apparatus, and system for producing thin film silicon device | |
JP4796160B2 (ja) | 薄膜の検査装置及び検査方法 | |
TWI391645B (zh) | 晶圓或其他工作表面下污染物及缺陷非接觸測量之差分波長光致發光 | |
US8203705B2 (en) | Inspection apparatus and inspection method | |
TW201602580A (zh) | 線性檢查系統 | |
CN1926665A (zh) | 用于制造半导体设备的方法和用于检查半导体的装置 | |
US9255893B2 (en) | Apparatus for illuminating substrates in order to image micro cracks, pinholes and inclusions in monocrystalline and polycrystalline substrates and method therefore | |
JP5831425B2 (ja) | 太陽電池セルの検査装置 | |
TWI545314B (zh) | Method and method for checking unevenness of film thickness | |
JP2009212148A (ja) | 結晶質シリコン膜の膜質計測装置、結晶質シリコン膜の膜質計測方法、及び結晶質シリコン膜の膜質評価方法 | |
JP2010044004A (ja) | 透過光検出装置、透過光検出方法、透過光検出プログラム及びシート材の製造方法 | |
US10557796B2 (en) | Method and device for determining the transmittance of a flat glass substrate | |
KR101569853B1 (ko) | 기판 결함 검사 장치 및 방법 | |
TW201819895A (zh) | Ltps背板結晶品質檢測裝置及其方法 | |
US20180266966A1 (en) | Method and device for verifying the transmittance of a flat glass substrate | |
CN105874318B (zh) | 一种测量谷物光泽的方法及装置 | |
JP2021067588A (ja) | 被検査体の表面検査装置および被検査体の表面検査方法 | |
JP4175475B2 (ja) | 太陽電池用透明導電膜評価方法およびその装置 | |
US11828713B1 (en) | Semiconductor inspection tool system and method for wafer edge inspection | |
WO2024003903A1 (en) | A semiconductor inspection tool system and method for wafer edge inspection | |
KR20230099257A (ko) | 대면적 검사 조명 장치 | |
NO20110073A1 (no) | Sprekkdeteksjon i tynne skiver |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091210 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120207 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20120409 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130122 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20130521 |