JP6057956B2 - マイクロ波アシスト磁気記録のための高Hkアシスト層を有する粒状媒体 - Google Patents

マイクロ波アシスト磁気記録のための高Hkアシスト層を有する粒状媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP6057956B2
JP6057956B2 JP2014173439A JP2014173439A JP6057956B2 JP 6057956 B2 JP6057956 B2 JP 6057956B2 JP 2014173439 A JP2014173439 A JP 2014173439A JP 2014173439 A JP2014173439 A JP 2014173439A JP 6057956 B2 JP6057956 B2 JP 6057956B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
magnetic
recording
assist
magnetic field
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014173439A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015049926A (ja
Inventor
檜上 竜也
竜也 檜上
玉井 一郎
一郎 玉井
根本 広明
広明 根本
Original Assignee
エイチジーエスティーネザーランドビーブイ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エイチジーエスティーネザーランドビーブイ filed Critical エイチジーエスティーネザーランドビーブイ
Publication of JP2015049926A publication Critical patent/JP2015049926A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6057956B2 publication Critical patent/JP6057956B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/64Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent
    • G11B5/66Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent the record carriers consisting of several layers
    • G11B5/672Record carriers characterised by the selection of the material comprising only the magnetic material without bonding agent the record carriers consisting of several layers having different compositions in a plurality of magnetic layers, e.g. layer compositions having differing elemental components or differing proportions of elements
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B2005/0002Special dispositions or recording techniques
    • G11B2005/0005Arrangements, methods or circuits
    • G11B2005/0024Microwave assisted recording
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/31Structure or manufacture of heads, e.g. inductive using thin films
    • G11B5/3109Details
    • G11B5/313Disposition of layers
    • G11B5/3133Disposition of layers including layers not usually being a part of the electromagnetic transducer structure and providing additional features, e.g. for improving heat radiation, reduction of power dissipation, adaptations for measurement or indication of gap depth or other properties of the structure
    • G11B5/314Disposition of layers including layers not usually being a part of the electromagnetic transducer structure and providing additional features, e.g. for improving heat radiation, reduction of power dissipation, adaptations for measurement or indication of gap depth or other properties of the structure where the layers are extra layers normally not provided in the transducing structure, e.g. optical layers

Landscapes

  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Recording Or Reproducing By Magnetic Means (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

本発明は、大量の情報の記録を可能にするためにマイクロ波アシスト磁気記録(MAMR:microwave-assisted magnetic recording)を利用する磁気記憶装置に関し、特に、高Hkアシスト層を有する粒状媒体に関する。
コンピュータの心臓部は、回転磁気ディスクと、読み取りおよび書き込みヘッドを有するスライダと、回転ディスクの上のサスペンションアームと、読み取りおよび/または書き込みヘッドを回転ディスク上の選択された環状トラックの上に置くためにサスペンションアームを振るアクチュエータアームとを通常は含む磁気ハードディスクドライブ(HDD)である。サスペンションアームは、ディスクが回転していないときにスライダを付勢してディスクの表面と接触させるが、ディスクが回転すると、空気が、スライダの空気軸受け表面(ABS:air bearing surface)に隣接する回転ディスクにより渦巻かれ、これによりスライダを回転ディスクの表面からわずかな距離離れた空気軸受け上に乗せる。スライダが空気軸受け上に乗ると、磁気的痕跡を回転ディスクに書き込むおよびそれから磁気信号電界を読み取るために読み取りおよび書き込みヘッドを使用する。読み取りおよび書き込みヘッドは、読み取りおよび書き込み機能を実施するためにコンピュータプログラムに従って動作する処理回路に接続される。
情報時代の情報処理の量は急激に増加している。特に、より多くの情報をHDDがその限られた面積と容積内に格納できることが望まれる。この要望に対する技術的手法は、HDDの記憶密度を増加することにより容量を増加することである。より高い記憶密度を実現するために、記録ビットのさらなる微細化が効果的であるが、これはひいては、通常、ますます小さな部品の設計を必要とする。
しかし、様々な部品のさらなる微細化はそれ独自の課題と障害を生じる。記録媒体中のより微細な強磁性結晶粒と雑音低減は記憶密度を上げるための効果的なやり方である。しかし、結晶粒の大きさが低下するにつれ、記録磁化は熱的に不安定になり、熱消磁(例えば、劣化)が出力信号に発生し、磁気記憶装置の読み取り/書き込み特性が時間とともに劣化する。熱消磁を防止するための効果的な方法は強磁性結晶粒の磁気結晶異方性を増加することであるが、大きな磁気結晶異方性を有する媒体上の記録を可能にするために大きな磁界が磁気ヘッドにおいて必要とされる。
磁気ヘッドにおけるより狭いトラック幅が高記録密度を実現するために効果的である。しかし、磁気ヘッドにおけるトラック幅が狭くなるにつれて、磁気ヘッドの記録磁界は小さくなる。この現象は高記録密度の「トリレンマ(trilemma)」と呼ばれ、従来技術を使用する際に高記録密度の発展を妨げる。
マイクロ波アシスト磁気記録(MAMR)は高い磁気結晶異方性を有する媒体に記録することができ、このトリレンマを克服するために使用され得る。MAMRは、マイクロ波磁界発振素子を記録ヘッドに組み込み、ヘッドの記録磁界にマイクロ波磁界を重畳することにより記録する。強磁気共鳴(FMR:Ferro-magnetic resonance)は、マイクロ波磁界の周波数が媒体の磁化の共振周波数に一致すると発生し、回転歳差運動をさらに活性化する。このFMRは、エネルギー障壁を磁化反転まで低下させることができる。非磁気層により強磁性薄膜から分離されたスピントルク発振器(STO:spin torque oscillator)と呼ばれる素子は、マイクロ波磁界発振素子として使用され得る。この構造は、主磁極と後縁(trailing)シールド間に配置されると、MAMR記録ヘッドを形成する。
FMRはMAMRにおいて使用されるので、高アシスト効果を得るためにマイクロ波磁界の周波数に対応するように媒体の磁気特性を適切に制御することが重要である。例えば、特許文献1は、主磁極と主磁極に近接して配置されたスピントルク発振器とを有し、スピン注入層と発振器層の少なくとも2つの磁気層を含む磁気記録ヘッドと、記録層とアンテナ層の2つの磁気層を含む磁気記録媒体であって、少なくとも記録層は硬質磁性材料であり、アンテナ層は記録層より磁気記録ヘッドに近い位置に形成され、アンテナ層の共振周波数faは記録層の共振周波数frより低く、記録層とアンテナ層は強磁性的に結合され、アンテナ層の共振周波数は発振器層の共振周波数より高い、磁気記録媒体とを備える磁気記録装置を提案する。これはマイクロ波磁界を使用することにより高いアシスト効果を得ることができる。
しかし、MAMRを使用し高記録密度を実現するためにマイクロ波磁界による高いアシスト効果を実現するだけでは十分ではない。媒体の磁気特性がヘッドの記録磁界に対応するように適切に制御されなければ、高いアシスト効果が得られても満足のいく記録特性は得られないことになる。
特許第4960319号公報
一実施形態では、磁気記録媒体は、基板上に直接または間接的に配置された少なくともCo、Pt、および酸化物または酸素を含む記録層と、記録層の上に配置されたアシスト層であって、記録層より磁気ヘッドの空気軸受け表面(ABS)近くに配置された少なくともCoおよびPtを含むアシスト層とを含み、記録層の少なくとも一部はアシスト層より小さな異方性磁界を有する。
別の実施形態では、磁気記憶装置は、それぞれがスピントルク発振器(STO)を含む少なくとも1つのマイクロ波アシスト磁気記録(MAMR)ヘッドと、磁気記録媒体と、少なくとも1つのMAMRヘッドの上に磁気媒体を通過させるための駆動機構と、少なくとも1つのMAMRヘッドの動作を制御するための少なくとも1つのMAMRヘッドに電気的に接続された制御装置とを含み、磁気記録媒体は、基板上に直接または間接的に配置された記録層と記録層の上に配置されたアシスト層を含み、記録層は少なくともCo、Pt、および酸化物または酸素を含み、アシスト層は少なくとも1つのMAMRヘッドのより近くに配置され、少なくともCoとPtを含み、記録層の少なくとも一部はアシスト層より小さな異方性磁界を有する。
別の実施形態では、磁気記録媒体を形成する方法は、少なくともCo、Pt、および酸化物または酸素を含む記録層を基板の上に直接または間接的に形成する工程と、少なくともCoおよびPtを含むアシスト層を記録層の上に形成する工程であって、記録層の少なくとも一部はアシスト層より小さな異方性磁界を有する、工程とを含む。
これらの実施形態のいずれも、磁気ヘッドと、磁気ヘッド上に磁気記憶媒体(例えば、ハードディスク)を通過させるための駆動機構と、ヘッドの動作を制御するためにヘッドに電気的に接続された制御装置とを含み得るディスク駆動システムなどの磁気データ記憶システムにおいて実施され得る。
本発明の他の態様および利点は、一例として本発明の原理を示す添付図面と併せ以下の詳細説明から明らかになる。
好ましい使用の態様だけでなく本発明の性質と利点をより十分に理解するためには、添付図面と併せて読まれる以下の詳細な説明を参照すべきである。
磁気記録ディスク駆動システムの簡略図である。 長手方向記録フォーマットを利用する記録媒体の断面の概略図である。 図2Aのような長手方向記録のための従来の磁気記録ヘッドと記録媒体の組み合わせの概略図である。 垂直磁気記録フォーマットを利用する磁気記録媒体を示す。 片側の垂直磁気記録のための記録ヘッドと記録媒体の組み合わせの概略図である。 媒体の両側に別々に記録する記録装置の概略図である。 螺旋コイルを有する垂直磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 螺旋コイルを有するピギーバック磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 ループコイルを有する垂直磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 ループコイルを有するピギーバック磁気ヘッドの特定の一実施形態の断面図である。 一実施形態による磁気記憶装置に関係する磁気ヘッドと磁気記録媒体の断面図を示す。 一実施形態による磁気記録媒体の断面図を示す。 一実施形態による磁気記録媒体の一部の断面図を示す。 一実施形態による磁気記録媒体の断面図を示す。 一実施形態による方法のフローチャートである。
以下の説明は、本発明の一般的原理を示すためになされるのであって、本明細書において請求される発明概念を制限することを意味しない。さらに、本明細書に記載の特定の特徴は、様々な可能な組み合わせおよび置換のそれぞれにおいて他の記載された特徴と組み合わせて使用できる。
本明細書に特記ある場合を除き、すべての用語は、当業者により理解される意味および/または辞書、論文等に定義される意味だけでなく本明細書から示唆される意味も含む最も広い可能な解釈を与えられるものする。
本明細書と添付特許請求の範囲において使用されるように、単数形式の表現は特記ある場合を除き複数の参照を含むということに留意されたい。
一実施形態によると、高記録密度を可能にする満足のいく記録特性は、媒体の磁気特性を適切に制御することによりマイクロ波磁界による高いアシスト効果を得る間に実現され得る。
一般的な実施形態では、磁気記録媒体は、基板上に直接または間接的に配置された少なくともCo、Pt、および酸化物または酸素を含む記録層と、記録層の上に配置されたアシスト層であって、記録層より磁気ヘッドの空気軸受け表面(ABS)近くに配置された少なくともCoおよびPtを含むアシスト層とを含み、記録層の少なくとも一部はアシスト層より小さな異方性磁界を有する。
別の一般的な実施形態では、磁気記憶装置は、それぞれがスピントルク発振器(STO)を含む少なくとも1つのマイクロ波アシスト磁気記録(MAMR)ヘッドと、磁気記録媒体と、少なくとも1つのMAMRヘッドの上に磁気媒体を通過させるための駆動機構と、少なくとも1つのMAMRヘッドの動作を制御するための少なくとも1つのMAMRヘッドに電気的に接続された制御装置とを含み、磁気記録媒体は、基板上に直接または間接的に配置された記録層と記録層の上に配置されたアシスト層を含み、記録層は少なくともCo、Pt、および酸化物または酸素を含み、アシスト層は少なくとも1つのMAMRヘッドのより近くに配置され、少なくともCoとPtを含み、記録層の少なくとも一部はアシスト層より小さな異方性磁界を有する。
別の一般的な実施形態では、磁気記録媒体を形成する方法は、少なくともCo、Pt、および酸化物または酸素を含む記録層を基板の上に直接または間接的に形成する工程と、少なくともCoおよびPtを含むアシスト層を記録層の上に形成する工程であって、記録層の少なくとも一部はアシスト層より小さな異方性磁界を有する、工程とを含む。
次に図1を参照すると、本発明の一実施形態によるディスク駆動装置100が示される。図1に示すように、少なくとも1つの回転可能磁気媒体(例えば、磁気ディスク)112がスピンドル114上に支持され、ディスク駆動モータ118を含み得る駆動機構により回転される。各ディスク上の磁気記録は通常、ディスク112上の環状パターンの同心データトラック(図示せず)の形式である。したがって、ディスク駆動モータ118は好適には、直ぐ後に説明するように、磁気ディスク112を磁気読み取り/書き込み部分121全体にわたって通過させる。
例えば本明細書で説明されるおよび/または示唆される手法のいずれかによる磁気ヘッドの、それぞれが1つまたは複数の磁気読み込み/書き込み部分121を支持する少なくとも1つのスライダ113がディスク112近傍に配置される。ディスクが回転するにつれ、スライダ113は、所望のデータが読み取られるおよび/または書き込まれるディスクの様々なトラックを上記部分121がアクセスするようにディスク面122の上で半径方向に出たり入ったりする。各スライダ113はサスペンション115によりアクチュエータアーム119に取り付けられる。サスペンション115は、ディスク面122に対してスライダ113を付勢するわずかなスプリング力を供給する。各アクチュエータアーム119はアクチュエータ127に取り付けられる。図1に示すようなアクチュエータ127はボイスコイルモータ(VCM)であり得る。VCMは固定磁界内で移動可能なコイルを含み、コイル運動の方向と速度は制御装置129により供給されるモータ電流信号により制御される。
ディスク記憶システムの動作中、ディスク112の回転は、スライダ上に押し上げ力すなわち揚力を働かせるスライダ113とディスク面122間の空気軸受けを生成する。したがって空気軸受けはサスペンション115のわずかなスプリング力と釣り合い、通常動作中に、スライダ113を、小さくほぼ一定の間隔だけディスク面から離しディスク面の若干上に支持する。いくつかの実施形態ではスライダ113はディスク面122に沿って滑走し得るということに留意されたい。
ディスク記憶システムの様々な部品は、アクセス制御信号と内部クロック信号など制御装置129により生成される制御信号により動作が制御される。通常、制御装置129は、論理制御回路、記憶装置(例えば、メモリ)、マイクロプロセッサを含む。好適な手法では、制御装置129は、その動作を制御するために1つまたは複数の磁気読み取り/書き込み部分121へ(例えば、配線、ケーブル、線などを介し)電気的に接続される。制御装置129は、様々なシステム動作を制御するために、線123上の駆動モータ制御信号、線128上のヘッド位置およびシーク制御信号などの制御信号を生成する。線128上の制御信号は、スライダ113をディスク112上の所望のデータトラックへ最適に移動し配置するために所望の電流プロファイルを提供する。読み取りおよび書き込み信号は記録チャネル125を経由して読み取り/書き込み部分121へ伝達される。
典型的な磁気ディスク記憶システムの上記説明と図1の付随説明は代表的目的のためだけである。ディスク記憶システムが多数のディスクとアクチュエータを含み、各アクチュエータが多数のスライダを支持し得るということは明らかである。
当業者によりすべて理解されるように、データを送受信するためにディスク駆動装置とホスト(一体型または外付け)間の通信のための、そしてディスク駆動装置の動作を制御するとともにディスク駆動装置の状態をホストに伝達するためのインターフェースがまた設けられ得る。
典型的ヘッドでは、誘導性書き込み部分は、第1と第2の磁極片層(pole piece layer)間に位置する1つまたは複数の絶縁層(絶縁スタック)に埋め込まれたコイル層を含む。書き込み部分のABSにおけるギャップ層によりギャップが第1と第2の磁極片層間に形成される。磁極片層同士は後方ギャップにおいて接続され得る。電流がコイル層に導通され、磁極片内に磁界を生成する。磁界は、回転磁気ディスク上の環状トラックなどの動く媒体上のトラックに磁界情報のビットを書き込む目的のために、ABSにおけるギャップを跨いで広がる。
第2の磁極片層は、ABSからフレア点まで延伸する磁極先端部と、フレア点から後方ギャップまで延伸するヨーク部とを有する。フレア点は、第2の磁極片がヨークを形成するために広がり始める場所である。フレア点の配置は、記録媒体上に情報を書き込むために生成される磁界の大きさに直接影響を与える。
図2Aに、図1に示すような磁気ディスク記録システムと共に使用される従来の記録媒体を図式的に示す。この媒体は、媒体自体の面内にまたはそれと平行に磁気インパルスを記録するために利用される。記録媒体(この事例では記録ディスク)は基本的に、従来の磁性体層の上層被膜202を有するガラスなどの好適な非磁性材料の支持基板200を含む。
図2Bに、好適には薄膜ヘッドであり得る従来の読み取り/書き込みヘッド204と図2Aのものなどの従来の記録媒体との動作関係を示す。
図2Cに、図1に示すものなどの磁気ディスク記録システムと共に使用されるような記録媒体の表面にほぼ垂直な磁気インパルスの配向を図式的に示す。このような垂直磁気記録に関しては、媒体は通常、高透磁率を有する材料の下層212を含む。このとき下僧212は、下僧212に対し高保磁力を好適には有する磁性材料の上層被膜214を備える。
図2Dに、垂直ヘッド218と記録媒体との動作関係を示す。図2Dに示す記録媒体は、図2Cに関して説明した高透磁率下僧212と磁性材料の上層被膜214との両方を含む。但しこれらの層212と214の両方は好適な基板216に塗布されて示されている。通常、層212と214間には「交換ブレーク(exchange-break)」層または「中間層」と呼ばれる追加層(図示せず)もまた存在する。
この構造では、垂直ヘッド218の磁極間に延伸する磁束線は、記録媒体(軟質磁気下層)の高透磁率下層212を有する記録媒体の上層被膜214にループ状に入りそれから出る。これにより、下僧212に対して高い保磁力を好適には有する磁性材料の上層被膜214内に、磁束線を、媒体の表面にほぼ垂直方向に上層被膜214を通過させ、情報を媒体の表面に対しほぼ垂直な磁化の軸を有する磁気インパルスの形式で記録する。磁束は、下層212により導かれヘッド218の戻り層(P1)へ戻される。
図2Eに、基板216がその両側のそれぞれに層212と214を担持する同様の構造を示す。好適な記録ヘッド218が媒体の各側の磁性被膜214の外面に隣接して配置され、媒体の各側への記録を可能にする。
図3Aは垂直磁気ヘッドの断面図である。図3Aでは、ステッチ磁極(stitch pole)308内に磁束を生成するために螺旋コイル310と312が使用される。ステッチ磁極308は磁束を主磁極306へ供給する。コイル310は紙面外に延伸するコイルを示し、一方、コイル312は紙面内に延伸するコイルを示す。ステッチ磁極308はABS318から窪められ得る。絶縁316はコイルを囲み、素子のいくつかを支持し得る。本構造の右側の矢印により示すように、媒体走行の方向は、媒体を、最初に下側戻り磁極(シールド)314を通過させ、次に、取り巻き(wrap around)シールド(図示せず)に接続され得るステッチ磁極308、主磁極306、後縁シールド(trailing shield)304を通過させ、そして最後に上側戻り磁極302通過させる。これらの部品のそれぞれはABS318と接する部分を有し得る。ABS318は構造の右側全体に示されている。
垂直書き込みは、磁束を、ステッチ磁極308を介し主磁極306中へ押し込み、そして次にABS318に向けて配置されたディスクの表面へ押し出すことにより達成される。
図3Bに、図3Aのヘッドと同様の特徴を有するピギーバック磁気ヘッドを示す。2つのシールド304、314はステッチ磁極308と主磁極306を挟む。また、センサシールド322、324が示される。センサ326は通常、センサシールド322、324間に配置される。
図4Aは、ステッチ磁極408へ磁束を供給するために、時にはパンケーキ構成と呼ばれるループコイル410を使用する一実施形態の概略図である。ステッチ磁極はこの磁束を主磁極406へ供給する。この配向では、下側戻り磁極は任意選択的である。絶縁416はコイル410を囲み、ステッチ磁極408と主磁極406を支持し得る。ステッチ磁極はABS418から窪められ得る。構造の右側の矢印により示すように媒体走行の方向は、媒体を、取り巻きシールド(図示せず)へ接続され得るステッチ磁極408、主磁極406、後縁シールド404を通過させ、そして最後に上側戻り磁極402(これらのすべてはABS418と接する部分を有しても有しなくてもよい)を通過させる。ABS418は構造の右側全体に示されている。後縁シールド404はいくつかの実施形態では主磁極406と接触し得る。
図4Bに、パンケーキコイルを形成するように包み込むループコイル410を含む図4Aのヘッドと同様の特徴を有する別のタイプのピギーバック磁気ヘッドを示す。また、センサシールド422、424が示される。センサ426は通常、センサシールド422、424間に配置される。
図3Bと図4Bでは、任意選択的ヒータが磁気ヘッドの非ABS側の近くに示される。発熱素子(ヒータ)もまた図3Aと図4Aに示す磁気ヘッド内に含まれ得る。ここのヒータの位置は、突起が望まれる場合などの設計パラメータ、周囲層の熱膨張率などに基づき変わり得る。
本明細書に別途記載されない限り、当業者により理解されるであろうように図3A〜4Bの構造の様々な部品は従来の材料と設計のものであり得る。
マイクロ波磁界により高いアシスト効果を得る一方で高記録密度を可能にする満足のいく記録特性を実現するために、磁気記憶装置は、一実施形態では、磁気記録媒体とSTOなどのマイクロ波磁界発振素子を備えた磁気ヘッドとを含む。磁気記録媒体は、基板上に直接的および間接的に形成された記録層と記録層より磁気ヘッドのABSの近くに配置されたアシスト層とを含む。記録層は少なくともCo、Pt、およびある材料の酸化物(酸素)を含む。アシスト層は少なくともCoおよびPtを含む。記録層は、一手法では複数の磁気層から作製され得る。様々な手法では、磁気層の少なくとも1つはアシスト層より小さな異方性磁界を有し、記録層を形成する複数の磁気層の少なくとも1つはアシスト層より少ない含有量のPtを有する。
アシスト層の異方性磁界Hk_ass、アシスト層および記録層の飽和磁化の平均値Ms_ave、ヘッドの記録磁界Hの関係式は、より大きな記録性能を提供するために一実施形態によるとHk_ass−4πMs_ave−H>0であり得る。
アシスト層の異方性磁界Hk_ass、アシスト層および記録層の飽和磁化の平均値Ms_ave、(記録周波数から判断される)磁界掃引時間tにおける磁気記録媒体の保磁力H(t)の関係式は、別の実施形態によるとHk_ass−4πMs_ave−H(t)>0であり得る。
別の実施形態では、記録層の膜厚はアシスト層の膜厚の約2倍以上であり得る。別の手法では、アシスト層の異方性磁界は約14kOe以上であり得る。また、別の手法によると、交換結合制御層は記録層を形成する複数の磁気層間およびアシスト層と記録層との間に構成され得る。
図5に、一実施形態による磁気記憶装置500に含まれ得る磁気ヘッド502と磁気記録媒体504の断面図を示す。磁気記憶装置500は、磁気記録媒体504と、磁気記録媒体504の上に配置される(磁気記録媒体504の上を飛行する)ようにされた少なくとも1つの磁気ヘッド502とを含む構造である。磁気記録媒体504は、記録層508の上に配置されたアシスト層506を含む。磁気ヘッド502は書き込みヘッド510と読み取りヘッド512のうちの1つまたはその両方を含む。書き込みヘッド510は、マイクロ波磁界を生成するようにされたSTO516と、記録磁界を生成しデータを磁気記録媒体504へ書き込むようにされた主磁極514と、少なくとも1つの磁気シールド518と、これらの部品を励起するためのコイル520であって、紙面に入りそれから出るように見えるように断面で示されたコイルとを含む。読み取りヘッド512は、読み取りセンサ522、後縁シールド524、前縁(leading)シールド526を含み、磁気記録媒体504からデータを読み取るようにされる。
当業者により理解されるように、磁気記憶装置500は図5に示すものよりより多いまたは少ない部品を含み得、複数の読み取りヘッド512、書き込みヘッド510、より多くのシールド、相互配線、チャネルなどが磁気記憶装置500に含まれ得る。
次に図6を参照すると、一実施形態による磁気記録媒体504の層構造が示されている。基板600の上に接着層602、接着層602の上に軟磁性下層604、軟磁性下層604の上に結晶成長制御層606、結晶成長制御層606の上に記録層508、記録層508の上にアシスト層506、アシスト層506の上にオーバーコート膜608、オーバーコート膜608の上に潤滑膜610が配置される。潤滑膜610は作製されるときに磁気記録媒体504上に存在しなくてもよく、その場でまたは後で付着され得る。一実施形態では、これらの層は基板600の上に連続的に積層され得、より多いまたは少ない層が存在する可能性がある。
オーバーコート膜608は、炭素などの任意の好適な材料と、ダイヤモンド状炭素(DLC:diamond-like carbon)、AlTiCなどの炭素ベース硬質被膜とを含み得る。
約30nmなどの約20nm〜約40nmの厚さを有するアモルファスNiTa合金が、一手法では接着層602として使用され得る。この材料を使用する効果は、磁気記録媒体504の平面性と、接着層602の基板600に対する粘着性である。
様々な実施形態では、軟磁性下層604は、約20nmなどの約10nm〜約30nmの膜厚を有する軟磁性合金の層と、約0.5nmなどの約0.1nm〜約2nmの膜厚を有する軟磁性合金の層間に挿入されたRuなどの非磁性材料層と、の2層を少なくとも含む反強磁性結合軟磁性下層であり得る。軟磁性合金は一実施形態ではFeCoTaZrの合金であり得る。軟磁性下層604は、記録磁界の磁路を形成する効果と、磁気ヘッドの記録特性を概して改善する効果とを有する。さらに、反強磁性結合配置を使用することにより雑音を抑制し得る。
様々な実施形態では、結晶成長制御層606は、約12nmなどの約10nm〜約16nmの合計厚に積層されたRuなどの六方最密充填(hcp:hexagonal close packed)材料層と共に、約7nmなどの約5nm〜約9nmの厚さに積層されたNiCrW合金などの面心立方(fcc:face-centered cubic)材料層から作製され得る。この層が提供する効果は、記録層508とアシスト層506を形成する結晶粒の垂直配向が促進されることと、結晶粒径が適切に制御されることである。結晶成長制御層606の下の構造は、磁気記憶装置に使用される典型的または一般的構造である。他の材料と設計とを使用して同様な効果が得られれば、結晶成長制御層606の下に使用される材料と構造に関する何ら特定の制限も無い。
記録層508は積層構造または単一磁気層を含み得る。次に図7を参照すると、積層構造700が一実施形態に従って示されおり、積層構造700は、第1の磁気層702、交換結合制御層704、第2の磁気層706を連続的に積層することにより製造され得る。第1の磁気層702は、一実施形態では、約19.6kOeの異方性磁界と600emu/ccの飽和磁化とを有するCo−11Cr−19Pt−5SiO−5TiO−2Co合金(各元素の前に置かれた数字は、そのmol%を示す)を含み得る。この合金は様々な実施形態では約6nmなどの約4nm〜約8nmの厚さに形成される。交換結合制御層704は、一実施形態では、約0.2nmなどの約0.1nm〜約0.5nmの厚さのRuを含み得る。また、第2の磁気層706は、一実施形態では、約13.2kOeの異方性磁界と380emu/ccの飽和磁化とを有するCo−21Cr−14Pt−6SiO合金を含み得る。この合金は様々な実施形態では約5nmなどの約3nm〜約7nmの厚さに形成される。
再び図6を参照すると、アシスト層506は、CoCrなどのCo合金、または約16.8kOeの異方性磁界と390emu/ccの飽和磁化とを有するCo−20Cr−16PtなどのCoCrPt合金の膜であり得る。アシスト層506の厚さは様々な実施形態では約4nmなど2nm〜約6nmであり得る。
様々な実施形態では、オーバーコート膜608の膜厚は約3nmなどの約1nm〜約5nmであり得、潤滑膜610の膜厚は約1nmなどの約0.5nm〜約2nmであり得る。
再び図5を参照すると、マイクロ波磁界によるアシスト効果を得るためには、アシスト層506の有効磁界を適切に制御することが有用である。アシスト層506の共振周波数は、アシスト層506内の有効磁界とジャイロ磁気比との積により表される。これは、有効磁界が負の場合共振周波数が負値として計算されることを意味するが、これは共振ではない。アシスト効果は共振の無い状態下で得られる。
具体的には、アシスト層506の有効磁界はアシスト効果を得るためには正値でなければならない。アシスト層506の有効磁界は記録状況に応じて異なるが、最小値はHk_ass−4πMs_ave−Hにより表される。ここで、アシスト層506の異方性磁界はHk_ass、アシスト層506および記録層508の飽和磁化の平均値はMs_ave、磁気ヘッド502の記録磁界は記録中Hである。数式の第2項4πMs_aveは反磁界の最大値である。Hk_ass−4πMs_ave >0が適用できる場合、マイクロ波磁界によるアシストは記録状態とは独立して効果的に得られる。反磁界の最大値はこの実施形態では5.9kOeであり、磁気ヘッド502の記録磁界は記録中8.4kOeであり、この条件が適用できる。磁気記憶装置500が約8kOeの磁気ヘッド502の記録磁界を有し、アシスト層506および記録層508の飽和磁化の平均値が約500のemu/ccであり、アシスト層506の異方性磁界が約14kOeであれば、アシスト効果が得られる。

記録中の磁気ヘッド502の記録磁界Hは、記録周波数から判断される磁界掃引時間tにおける磁気記録媒体504の保磁力H(t)で置換され得る。磁化の反転は、磁気ヘッド502が保磁力H(t)と同じ値を有する記録磁界を印加するタイミングで発生する。磁気記録媒体504の保磁力の磁界掃引時間への依存性は、所謂シャーロック(Sharrock)方程式により以下のように表される。
(t)=H[1−kT/KV・ln(At/0.693)1/2
この方程式において、H(t)はある磁界掃引時間tにおける保磁力、kはボルツマン定数、Tは温度、頻度係数Aは10−1である。この実施形態の磁気記録媒体は、8.6kOeのH0と97の熱的安定性係数KV/kTを有する。この実施形態では、最大記録周波数は487MHzであり、磁界掃引時間は周期の2分の1である1.0nsである。磁界掃引時間における保磁力は上記方程式から8.6kOeであると判断される。小数第1位の数字は誤差を含むので、この値は記録中の磁気ヘッド502の記録磁界の値と同じであり得る。特に、Hk_ass−4πMs_ave−H(t)>0が適用できる場合、マイクロ波磁界によるアシスト効果が効果的に得られる。
STO516により生成されるマイクロ波磁界のうち、STO516からわずかにオフセットされた位置における主磁極514下の面内成分は、アシストに有効なマイクロ波磁界である。したがって、マイクロ波磁界は、磁気記録媒体504の表面層の近くで適切に印加されるだけであり、深さ方向に急激に低下する。したがって、記録層508内では、マイクロ波磁界の印加は不十分であり、効果的なアシストは望まれない。一方、磁気ヘッド502の記録磁界は、磁気記録媒体504の軟磁性下層を通過し、記録層508内でも適切な強度を維持する。
したがって、記録層508を形成する複数の磁気層内では、磁気層の少なくとも一部の異方性磁界がアシスト層506の異方性磁界より小さい場合、磁気ヘッド502の記録磁界による磁化の反転は、効果的に開始され、記録特性を改善し得る。
再び図7を参照すると、第1の実施形態では、第2の磁気層706の異方性磁界はアシスト層506の異方性磁界より小さくなり得、磁気ヘッド502の記録磁界による記録層508の磁化反転は効果的に開始され得る。CoPt合金中のPt含有量が増加するにつれ異方性磁界は増加するので、アシスト層506のPt含有量より小さい第2の磁気層706中のPt含有量を有する構造が実現され得る。
第1の磁気層702の異方性磁界は磁気記録媒体504を形成する層内で最も高くなり得る。その理由は、磁気記録媒体504全体の異方性磁界の平均値が高レベルに保持されるからであり、熱的安定性が維持される。磁化がアシスト層506と第2の磁気層706内で反転し始めると、第1の磁気層702の付随磁化反転も始まるので、記録特性は第1の磁気層702の異方性磁界が高くても適切に維持され得る。
図7に示すように、一実施形態では、交換結合制御層704は第1の磁気層702と第2の磁気層706間に挿入され得る。適切な膜厚を有する交換結合制御層704を挿入することにより、磁気記録媒体の保磁力は熱的安定性を悪化することなく低減され得、記録特性はさらに改善され得る。
この第1の実施形態による磁気ヘッドと磁気記録媒体とを有する磁気記憶装置の読み取り/書き込み特性はスピンスタンドを使用して評価された。表1は、最大記録周波数の2分の1で記録する際の信号対雑音比(SNR)を評価した結果を示す。
Figure 0006057956
初期SNRはマイクロ波磁界を印加することなく書き込む際のSNRを示す。最終SNRはマイクロ波磁界を印加しながら書き込む際のSNRを示す。SNR利得は最終SNRと初期SNRとの差異である。表1は、4つの異なる磁気ヘッドの結果を示す。SNR値は各磁気ヘッドで異なるが、SNR利得は、得られるアシスト効果によりマイクロ波磁界を印加することにより得られる。
磁気ヘッドの製造工程では、複数の素子が各ウェハーから切り出され、それぞれの磁気ヘッドに組み込まれる。ウェハー内の位置に依存する製造変動のために各ヘッドには性能差がある。マイクロ波磁界の周波数は各ヘッドで異なり、最小約12GHzから最大約30GHzの範囲である。
第2の実施形態では、第1の実施形態のアシスト層506がCo−19Cr−20Pt合金に変更された磁気記録媒体504を製造し、読み取り/書き込み特性を第1の実施形態と同様に評価した。Co−19Cr−20Pt合金の飽和磁化は380emu/ccである。異方性磁界は19.7kOeである。この実施形態の磁気記録媒体504のHは8.8kOe、KV/kTは100、H(t)は8.8kOeである。反磁界の最大値4πMs_aveは5.9kOeである。この比較例はHk_ass−4πMs_ave−H(t)>0の関係式を満たす。
表2に評価結果を示す。
Figure 0006057956
初期SNRは第1の実施形態に対して比較して低く、一方SNR利得は第1の実施形態と比較して高く、最終SNRはほぼ等しかった。アシスト層506の異方性磁界が増加すると、共振周波数は増加し、マイクロ波磁界によるアシスト効果が強化される。したがって、この実施形態では、SNR利得は増加した。しかし、アシスト層506の異方性磁界が増加すると、磁気記録媒体504全体の異方性磁界の平均値は増加し、磁気ヘッド502の記録磁界が記録媒体に不十分であるので記録性能は劣化する。したがって、この実施形態では、初期SNRは低下された。
この実施形態の初期SNRを増加するために、磁気記録媒体504全体の異方性磁界の平均値は、第1の磁気層702または第2の磁気層706の異方性磁界を低下させることにより低下され得る。しかし、熱的安定性は、第1または第2の磁気層702または706の異方性磁界が低減されると劣化する。記録特性とアシスト効果の両方に対処するための熱的安定性を維持することができる範囲内で第1または第2の磁気層702または706の異方性磁界を低下させる一方でアシスト層506の異方性磁界が増加することが有益である。
比較例として、読み取り/書き込み特性を、磁気記録媒体504のアシスト層506としてCo−21Cr−12Pt合金を有する第1の実施形態と同様に評価した。Co−21Cr−12Pt合金の飽和磁化は370emu/ccである。異方性磁界は12.2kOeである。この比較例の磁気記録媒体504のHは8.3kOe、KV/kTは92、H(t)は8.3kOeである。反磁界の最大値4πMs_aveは5.8kOeである。この比較例はHk_ass−4πMs_ave−H(t)<0である。アシストを効率的に得るための条件が満たされない。
表3に評価結果を示す。
Figure 0006057956
第1の実施形態と比較して、この比較例における初期SNRは少なくとも同じであり、SNR利得は第1の実施形態におけるものより低かった。最終SNRは第1の実施形態のすべてのケースで少なくとも11dBである。対照的に、この比較例の最終SNRは11dB未満であり、第1の実施形態と比較してすべてのケースで少なくとも0.7dBだけ低い。アシスト層506の異方性磁界は余りに低くアシストを効率的に得られなかった。しかし、SNR利得は零ではなく、小さいがアシストは得られた。マイクロ波磁界は記録層内で小さくなるが零ではなく、第1の磁気層702の異方性磁界は高く、アシストに寄与する。
第2の比較例では、読み取り/書き込み特性は、磁気記録媒体504の第2の磁気層706としてCo−20Cr−20Pt−6SiO合金を有する第1の実施形態と同様に評価された。Co−20Cr−20Pt−6SiO合金の飽和磁化は460emu/ccである。異方性磁界は19.0kOeである。この比較例の磁気記録媒体504のHは9.2kOe、KV/kTは102、H(t)は9.2kOeである。消磁磁界の最大値4πMs_aveは6.2kOeである。この比較例はHk_ass−4πMs_ave−H(t)>0の関係式を満たす。
表4に、第2の比較例の評価結果を示す。
Figure 0006057956
この第2の比較例は第1の実施形態と比較して高いSNR利得を有するが、初期SNRは低下した。結果は、この第2の比較例の最終SNRが第1の実施形態と比較して少なくとも0.4dBだけ低下し、最終SNRの平均値は11dB未満であった。記録層508を形成する層のすべての層内の異方性磁界はアシスト層506の異方性磁界より高いので、記録層508の異方性磁界は磁気ヘッド504の記録磁界として余りに高かった。これは性能劣化を引き起こす。高いSNR利得は、第2の磁気層706の異方性磁界の増加と磁気記録媒体504の共振周波数の増加により引き起こされた。しかし、第2の実施形態に示すような、磁気ヘッド502に最も近いアシスト層506の異方性磁界が高い場合と比較して、この第2の比較例のアシスト効果の改善は実質的に無く、SNR利得における改善はより小さかった。
第3の実施形態では、読み取り/書き込み特性は、第1の実施形態の磁気記録媒体504のアシスト層506の膜厚が、5.0nm、6.0nm、7.0nmである各ケースの第1の実施形態と同様に評価された。表5に評価結果を示す。
Figure 0006057956
第1の実施形態と比較して、5.0nmの膜厚では、初期SNRはわずかに増加したがSNR利得はわずかに低下し、一方、最終SNRの平均値は11.3dBであり第1の実施形態と等しかった。6.0nmと7.0nmの膜厚では、初期SNRは増加したが、SNR利得は膜厚が増加するにつれ徐々に増加した。6nmの膜厚では、最終SNRの平均値は11.1dBであり第1の実施形態よりわずかに低かった。最終SNRはすべてのケースで少なくとも11dBであり良好なSNRが得られた。対照的に、7nmの膜厚では、最終SNRはすべてのケースで11dB未満だった。
上述のように、STO516により生成されるマイクロ波磁界は深さ方向に急激に低下した。したがって、アシスト層506の膜厚が厚くなると、アシスト層506全体の平均マイクロ波磁界の強度は小さくなり、アシスト効果は低下する。この実施形態では、アシスト層506の膜厚は5.0nm(記録層508の1/2)であり、最終SNRは第1の実施形態と同じレベルに維持された。アシスト効果と記録特性の両方に対処するために、アシスト層506の膜厚を記録層508の2分の1以下に設定することが最も好ましい。しかし、良好なSNRはアシスト層506の膜厚が6.0nmである場合でも得られるので、アシスト層506の膜厚は記録層508の約2分の1以上であるが記録層508の厚さ未満であり得る。
第4の実施形態では、第1の実施形態の磁気記録媒体504は図8に示す構造に変更され、読み取り/書き込み特性が同じ様に評価された。基板600、接着層602、軟磁性下層604、結晶成長制御層606、オーバーコート膜608、潤滑膜610は、第1の実施形態において使用されるものと同じである。記録層508は、630emu/ccの飽和磁化と20.4kOeの異方性磁界を有するCo−11Cr−19Pt−3SiO−3TiO−2Co合金を含む3.6nm厚の第1の磁気層802と、400emu/ccの飽和磁化と15.4kOeの異方性磁界を有するCo−27Cr−14Pt−5SiO−3Co合金を含む2.2nm厚の第2の磁気層804と、Co−40Cr−6SiO−3Co合金を含む0.8nm厚の交換結合制御層806、450emu/ccの飽和磁化と19.2kOeの異方性磁界を有するCo−21Cr−20Pt−3SiO−3TiO−2Co合金を含む3.8nm厚の第3の磁気層808とを連続的に積層することにより構築される。Co−40Cr−6SiO−3Co合金は、第3の磁気層808上の交換結合制御層810として0.4nm厚膜として堆積された。次に、570emu/ccの飽和磁化と17.2kOeの異方性磁界を有するCo−11Cr−21Pt−7B合金の2.0nm厚膜が、アシスト層506としてその上に堆積された。この実施形態では、磁気記録媒体504のHは9.0kOe、KV/kTは93、H(t)は9.0kOeである。反磁界の最大値4πMs_aveは6.5kOeである。この第4の実施形態はHk_ass−4πMs_ave−H(t)>0の関係式を満たす。
表6は、第4の実施形態の評価結果を示す。
Figure 0006057956
第1の実施形態と比較して、この第4の実施形態はより高い初期SNR、ほぼ同じSNR利得、より高い最終SNRを有する。第2の磁気層804の異方性磁界がアシスト層506の異方性磁界より小さいことに加えて、より多くの層が記録層508を形成する磁気層内に使用され、複数の交換結合制御層が使用され、このようにして媒体の記録特性はヘッドの記録磁界にとってより好ましくなるように改善された。これは、初期SNRの改善を引き起こした。
次に図9を参照すると、一実施形態による磁気記録媒体を形成する方法900が示される。方法900は、様々な実施形態では、特に図1〜図8に描写された環境のいずれかにおける本発明に従って行われ得る。当然、本明細書を読むと当業者により理解されるであろうように、図9に具体的に説明されたものより多いまたは少ない動作が方法900に含まれ得る。
本明細書に記載の方法900の層、構造、膜、他の部品のうちの任意のものを形成するため、スパッターリング、めっき、スピン塗布、化学気相蒸着(CVD:chemical vapor deposition)、原子層成長法(ALD:atomic layer deposition)、物理的蒸着(PVD:physical vapor deposition)など任意の形成技術が使用され得る。
さらに、方法900に記載された磁気層を形成するために、CoとPtの合金、特にCo−40Cr−6SiO−3Co、Co−11Cr−21Pt−7B、Co−21Cr−20Pt−3SiO−3TiO−2Co、Co−27Cr−14Pt−5SiO−3Co、Co−11Cr−19Pt−3SiO−3TiO2−2Coなど、または当該技術領域で知られた任意の他の好適な材料など任意の磁性材料が使用され得る。
本方法900は動作902で開始し得、ここでは、少なくともCo、Pt、および酸化物または酸素を含む記録層が基板上に直接または間接的に形成される。前述の材料または当該技術領域で知られた他の材料の任意のものが使用され得る。
動作904では、少なくともCoおよびPtを含むアシスト層が記録層の上に形成される。アシスト層は、磁気記録媒体が磁気記憶装置において動作中に、磁気ヘッドのABSの形成後にその近くに配置される。アシスト層は当業者により知られているように形成され得る。一実施形態では、アシスト層は、Crまたは当該技術領域で知られた他の好適な材料を含み得るCoとPtの合金を含み得る。
一手法では、記録層の少なくとも一部はアシスト層より小さな異方性磁界を有する。これは、アシスト層より低いPt含有量を有する記録層により引き起こされ得る。
一実施形態によると、アシスト層の異方性磁界(Hk_ass)、アシスト層および記録層の飽和磁化の平均値(Ms_ave)、磁気ヘッドの記録磁界(H)間の関係式は、Hk_ass−4πMs_ave−H>0である。
別の実施形態では、アシスト層の異方性磁界(Hk_ass)、アシスト層および記録層の飽和磁化の平均値(Ms_ave)、記録周波数から判断される磁界掃引時間(t)における磁気記録媒体の保磁力(H(t))間の関係式は、Hk_ass−4πMs_ave−H(t)>0である。
本明細書に記載の実施形態によると、マイクロ波磁界により提供される高いアシスト効果を有し、高記録密度を可能にする満足のいく記録特性を有する磁気記憶装置が製造され得る。
様々な実施形態の少なくともいくつかの本明細書で提示された方法論は、全体的または部分的に、コンピュータハードウェア、ソフトウェアで、専門装置などを使用して手動で、およびその組み合わせで、実施され得るということに注意すべきである。
さらに、本明細書を読むと当業者に明白になるであろうように、構造および/または工程の任意のものは公知の材料および/または技術を使用して実施され得る。
様々な実施形態について上に説明したが、これらはほんの一例として提示したのであって制限するためではないということを理解すべきである。したがって本発明の実施形態の広さと範囲は、上記例示的実施形態のいずれによっても制限されるべきでなく、以下の特許請求範囲とそれらの等価物だけにより定義されるべきである。
100 ディスク駆動装置
112 磁気媒体
113 スライダ
114 スピンドル
115 サスペンション
118 駆動モータ
119 アクチュエータアーム
121 磁気読み取り/書き込み部分
122 ディスク面
123 線
125 記録チャネル
127 アクチュエータ
128 線
129 制御装置
200 支持基板
202 上層被膜
204 読み取り/書き込みヘッド
212 下層
214 上層被膜
216 基板
218 垂直ヘッド
302 上側戻り磁極
304 後縁シールド
306 主磁極
308 ステッチ磁極
310 螺旋コイル
312 螺旋コイル
314 下側戻り磁極(シールド)
316 絶縁
318 ABS
322 センサシールド
324 センサシールド
326 センサ
402 上側戻り磁極
404 後縁シールド
406 主磁極
408 ステッチ磁極
410 コイル
416 絶縁
418 ABS
422 センサシールド
424 センサシールド
426 センサ
500 磁気記憶装置
502 磁気ヘッド
504 磁気記録媒体
506 アシスト層
508 記録層
510 書き込みヘッド
512 読み取りヘッド
514 主磁極
516 STO
518 磁気シールド
520 コイル
522 センサ
524 後縁シールド
526 前縁シールド
600 基板
602 接着層
604 軟質磁気下層
606 結晶成長制御層
608 オーバーコート膜
610 潤滑膜
700 積層構造
702 第1磁気層
704 交換結合制御層
706 第2磁気層
802 第1磁気層
804 第2磁気層
806 交換結合制御層
808 第3磁気層
810 交換結合制御層
900 方法
902 動作
904 動作

Claims (16)

  1. 基板上に直接または間接的に配置された少なくともCo、Pt、および酸化物または酸素を含む記録層と、
    前記記録層の上に配置されたアシスト層であって、前記記録層より磁気ヘッドの空気軸受け表面(ABS)近くに配置された少なくともCoおよびPtを含むアシスト層とを含む磁気記録媒体であって、
    前記記録層の少なくとも一部は前記アシスト層より小さな異方性磁界を有し、
    前記記録層の膜厚は前記アシスト層の膜厚の少なくとも2倍であ
    前記アシスト層の異方性磁界(H k_ass )、前記アシスト層および前記記録層の飽和磁化の平均値(M s_ave )、記録周波数から判断される磁界掃引時間(t )における前記磁気記録媒体の保磁力(H (t ))間の関係式は、H k_ass −4πM s_ave −H (t )>0である、磁気記録媒体。
  2. 前記アシスト層の異方性磁界(Hk_ass)、前記アシスト層および前記記録層の飽和磁化の平均値(Ms_ave)、前記磁気ヘッドの記録磁界(H)間の関係式は、Hk_ass−4πMs_ave−H>0であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 前記アシスト層の前記異方性磁界は約14kOe以上であることを特徴とする請求項2に記載の磁気記録媒体。
  4. 前記アシスト層の前記異方性磁界は約14kOe以上であることを特徴とする請求項に記載の磁気記録媒体。
  5. 前記記録層は複数の磁気層を含み、
    前記磁気層の少なくとも1つは前記アシスト層より低いPt含有量を含み、
    前記アシスト層の前記異方性磁界より小さい異方性磁界を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  6. 前記アシスト層と前記記録層との間および前記複数の磁気層のそれぞれの間に配置された交換結合制御層をさらに含む請求項に記載の磁気記録媒体。
  7. 前記記録層は、
    第1の磁気層と、
    前記第1の磁気層の上に配置された交換結合層と、
    前記交換結合層の上に配置された第2の磁気層と、
    を含み、
    前記第2の磁気層は前記アシスト層より低いPt含有量を含み、前記アシスト層の前記異方性磁界より小さい異方性磁界を有する、請求項1に記載の磁気記録媒体。
  8. 前記アシスト層より小さな異方性磁界を有する前記記録層の前記一部もまた、前記アシスト層より低いPt含有量を有する、請求項1に記載の磁気記録媒体。
  9. 前記アシスト層と前記記録層との間に配置された交換結合制御層をさらに含む請求項1に記載の磁気記録媒体。
  10. それぞれがマイクロ波磁界発振素子を含む少なくとも1つの磁気ヘッドと、
    請求項1に記載の磁気記録媒体と、
    前記少なくとも1つの磁気ヘッドの上に前記磁気記録媒体を通過させるための駆動機構と、
    前記少なくとも1つの磁気ヘッドの動作を制御するための前記少なくとも1つの磁気ヘッドに電気的に接続された制御装置と、
    を含む磁気記憶装置。
  11. それぞれがスピントルク発振器(STO)を含む少なくとも1つのマイクロ波アシスト磁気記録(MAMR)ヘッドと、
    磁気記録媒体であって、
    基板上に直接または間接的に配置された少なくともCo、Pt、および酸化物または酸素を含む記録層と、
    前記記録層の上に配置され、前記少なくとも1つのMAMRヘッドにより近い記録層の上に配置され、少なくともCoおよびPtを含むアシスト層と、
    を含み、前記記録層の少なくとも一部は前記アシスト層より小さな異方性磁界を有する、磁気記録媒体と、
    前記少なくとも1つのMAMRヘッドの上に磁気記録媒体を通過させるための駆動機構と、
    前記少なくとも1つのMAMRヘッドの動作を制御するための前記少なくとも1つのMAMRヘッドに電気的に接続された制御装置と、
    を含み、
    前記記録層の膜厚は前記アシスト層の膜厚の少なくとも2倍であ
    前記アシスト層の異方性磁界(H k_ass )、前記アシスト層および前記記録層の飽和磁化の平均値(M s_ave )、記録周波数から判断される磁界掃引時間(t )における前記磁気記録媒体の保磁力(H (t ))間の関係式は、H k_ass −4πM s_ave −H (t )>0である、磁気記憶装置。
  12. 前記アシスト層の異方性磁界(Hk_ass)、前記アシスト層および前記記録層の飽和磁化の平均値(Ms_ave)、前記MAMRヘッドの記録磁界(H)間の関係式は、Hk_ass−4πMs_ave−H>0であることを特徴とする請求項1に記載の磁気記憶装置。
  13. 前記記録層は複数の磁気層を含み、前記磁気層の少なくとも1つは前記アシスト層より低いPt含有量を含み、前記アシスト層の異方性磁界より小さい異方性磁界を有する、請求項1に記載の磁気記憶装置。
  14. 前記記録層は、
    第1の磁気層と、
    前記第1の磁気層の上に配置された交換結合層と、
    前記交換結合層の上に配置された第2の磁気層と、
    を含み、
    前記第2の磁気層は前記アシスト層より低いPt含有量を含み、前記アシスト層の異方性磁界より小さい異方性磁界を有することを特徴とする請求項1に記載の磁気記憶装置。
  15. 磁気記録媒体を形成する方法であって、
    少なくともCo、Pt、および酸化物または酸素を含む記録層を基板の上に直接または間接的に形成する工程と、
    少なくともCoおよびPtを含むアシスト層を前記記録層の上に形成する工程と
    を含み、
    前記記録層の少なくとも一部は前記アシスト層より小さな異方性磁界を有し、
    前記記録層の膜厚は前記アシスト層の膜厚の少なくとも2倍であ
    前記アシスト層の異方性磁界(H k_ass )、前記アシスト層および前記記録層の飽和磁化の平均値(M s_ave )、記録周波数から判断される磁界掃引時間(t )における前記磁気記録媒体の保磁力(H (t ))間の関係式は、H k_ass −4πM s_ave −H (t )>0である、方法。
  16. 前記アシスト層の異方性磁界(Hk_ass)、前記アシスト層および前記記録層の飽和磁化の平均値(Ms_ave)、磁気ヘッドの記録磁界(H)間の関係式は、Hk_ass−4πMs_ave−H>0であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
JP2014173439A 2013-08-30 2014-08-28 マイクロ波アシスト磁気記録のための高Hkアシスト層を有する粒状媒体 Active JP6057956B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US14/015,824 US9406327B2 (en) 2013-08-30 2013-08-30 Granular media with a high-Hk assist layer for microwave-assisted magnetic recording
US14/015,824 2013-08-30

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015049926A JP2015049926A (ja) 2015-03-16
JP6057956B2 true JP6057956B2 (ja) 2017-01-11

Family

ID=52582898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014173439A Active JP6057956B2 (ja) 2013-08-30 2014-08-28 マイクロ波アシスト磁気記録のための高Hkアシスト層を有する粒状媒体

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9406327B2 (ja)
JP (1) JP6057956B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9640203B1 (en) 2016-02-23 2017-05-02 Seagate Technology Llc Multi-frequency microwave assisted magnetic recording apparatus and method

Family Cites Families (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05217143A (ja) 1992-01-31 1993-08-27 Victor Co Of Japan Ltd 磁気記録媒体
JP3641611B2 (ja) 1999-10-29 2005-04-27 日立マクセル株式会社 磁気記録媒体及びその製造方法並びに磁気記録装置
JP2004005874A (ja) 2001-08-07 2004-01-08 Mitsubishi Chemicals Corp 磁気記録媒体の磁化パターン形成方法及び製造方法、磁化パターン形成装置、磁気記録媒体、並びに磁気記録装置
US6680106B1 (en) 2001-11-08 2004-01-20 Seagate Technology Llc Magnetic recording media with Ru corrosion barrier layer
JP3849606B2 (ja) 2002-08-06 2006-11-22 株式会社日立製作所 情報記録媒体、情報記録方法、情報再生方法
US20040166371A1 (en) * 2003-02-26 2004-08-26 Berger Andreas Klaus Dieter Magnetic recording media with write-assist layer
JP4540557B2 (ja) * 2004-07-05 2010-09-08 富士電機デバイステクノロジー株式会社 垂直磁気記録媒体
US7429427B2 (en) 2004-12-06 2008-09-30 Seagate Technology Llc Granular magnetic recording media with improved grain segregation and corrosion resistance
US7498092B2 (en) 2005-01-26 2009-03-03 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Perpendicular magnetic recording medium with magnetic torque layer coupled to the perpendicular recording layer
JP2006309922A (ja) * 2005-03-31 2006-11-09 Fujitsu Ltd 磁気記録媒体及び磁気記録装置
JP2007172782A (ja) * 2005-12-26 2007-07-05 Fujifilm Corp 磁気記録媒体及び磁気記録媒体の製造方法
US7550210B2 (en) 2006-03-09 2009-06-23 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Perpendicular magnetic recording medium with multiple exchange-coupled magnetic layers having substantially similar anisotropy fields
US7488545B2 (en) * 2006-04-12 2009-02-10 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Perpendicular magnetic recording medium with laminated recording layers formed of exchange-coupled ferromagnetic layers
US20080117545A1 (en) 2006-11-20 2008-05-22 Seagate Technology Llc Data storage system with field assist source
JP2008176858A (ja) 2007-01-18 2008-07-31 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv 垂直磁気記録媒体、及びそれを用いたハードディスクドライブ
US7572526B2 (en) * 2007-02-18 2009-08-11 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Perpendicular magnetic recording medium with exchange-spring structure having multiple exchange-spring layers and recording system for the medium
JP5103097B2 (ja) * 2007-08-30 2012-12-19 エイチジーエスティーネザーランドビーブイ 垂直磁気記録媒体及びそれを用いた磁気記録再生装置
JP2009301686A (ja) * 2008-06-17 2009-12-24 Toshiba Corp 磁気記録媒体、及びこれを用いた磁気記録再生装置
JP4960319B2 (ja) 2008-07-31 2012-06-27 株式会社東芝 磁気記録装置
JP5153575B2 (ja) * 2008-10-31 2013-02-27 株式会社日立製作所 熱アシスト磁気記録媒体及び磁気記録装置
JP2010135024A (ja) * 2008-12-05 2010-06-17 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands Bv 磁気記録媒体及び磁気記録方法
US9142240B2 (en) * 2010-07-30 2015-09-22 Seagate Technology Llc Apparatus including a perpendicular magnetic recording layer having a convex magnetic anisotropy profile
JP5581980B2 (ja) * 2010-11-08 2014-09-03 株式会社日立製作所 磁気記録ヘッドおよび磁気記録装置
US20120147718A1 (en) * 2010-12-09 2012-06-14 Olav Hellwig PATTERNED PERPENDICULAR MAGNETIC RECORDING MEDIUM WITH EXCHANGE-COUPLED COMPOSITE RECORDING STRUCTURE OF A FePt LAYER AND A Co/X MULTILAYER
US8460805B1 (en) * 2010-12-23 2013-06-11 Seagate Technology Llc Magnetic layers
US8481181B2 (en) * 2011-03-31 2013-07-09 Seagate Technology Llc Exchange coupled magnetic elements
US8611045B2 (en) * 2011-09-29 2013-12-17 Tdk Corporation Magnetic recording apparatus
JP5941331B2 (ja) * 2012-04-27 2016-06-29 株式会社日立製作所 磁気記録媒体および磁気記憶装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20150062745A1 (en) 2015-03-05
US9406327B2 (en) 2016-08-02
JP2015049926A (ja) 2015-03-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9047888B2 (en) MAMR head adapted for high speed switching
US9230569B1 (en) Low Bs spin-polarizer for spin torque oscillator
US8988826B2 (en) MAMR head with a multi-layered side gap for stable oscillation of the STO
JP5902071B2 (ja) 磁気ヘッド及び磁気記憶装置
JP5808273B2 (ja) 磁気ヘッド、ヘッド駆動制御装置、磁気記憶装置、その制御方法
US8879205B2 (en) High spin-torque efficiency spin-torque oscillator (STO) with dual spin polarization layer
US9105279B2 (en) Microwave assisted magnetic recording and magnetic storage device
US8705206B1 (en) Microwave assisted magnetic recording (MAMR) head having an offset spin torque oscillator (STO) and narrow trailing gap
US20140104724A1 (en) Perpendicular magnetic recording medium and magnetic storage device
US8902544B2 (en) Spin torque oscillator (STO) reader with soft magnetic side shields
US20110058277A1 (en) Asymmetric writer for shingled magnetic recording
US9007729B1 (en) Reader sensor having a recessed antiferromagnetic (AFM) pinning layer
JP2013008441A (ja) 垂直磁気ヘッドにおける側部シールド用の低透磁率材料
US10121500B2 (en) Magnetic tunnel junction (MTJ) free layer damping reduction
US8873203B2 (en) Magnetic head having a soft magnetic layer formed behind a tunneling magnetoresistance (TMR) sensor in an element height direction
JP5964925B2 (ja) 垂直及び水平に弱結合された垂直小粒子媒体
US9047889B1 (en) Perpendicular magnetic recording head having a trailing side taper angle which is less than a leading side taper angle
JP6057956B2 (ja) マイクロ波アシスト磁気記録のための高Hkアシスト層を有する粒状媒体
US8976492B1 (en) Magnetic head having two domain control layers for stabilizing magnetization of the hard bias layer
US8964336B2 (en) Easy axis hard bias structure
JP2013125579A (ja) 粒界制御層を有する垂直磁気記録媒体
US9406328B2 (en) Soft magnetic underlayer having high temperature robustness for high areal density perpendicular recording media
US8218271B2 (en) TMR sensor with a multilayered reference layer

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150729

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151201

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160607

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161007

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20161017

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161108

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6057956

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250