JP6055580B2 - 体位変換用マットレス - Google Patents

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Description

本発明は、自力で体位を変えることのできない患者に対する体位変換機能を有する体位変換用マットレスに関する。
図25乃至図28は特許文献1で開示された体位変換機能を有する体位変換用マットレス121を示す。図25において、体位変換用マットレス121は、主マットレス122と、主マットレス122の下に敷かれる体位変換エアセル123と、主マットレス122及び体位変換エアセル123に対する給気排気機構124とを備える。主マットレス122の短手方向に横長であると共に長手方向に並列に配置された複数個のエアセル125は、給気排気機構124のエアーポンプ126からエアーチューブ127を経由して給気又は排気されて膨張又は収縮する。体位変換エアセル123は、主マットレス122とウレタンマットレス等の静止型マット141との間に配置される。体位変換エアセル123の左エアセル131又は右エアセル132は、体位変換時、通路切換機構128の通路切換動作によりエアーポンプ126からエアーチューブ129;130を経由して給気又は排気されて膨張又は収縮する。左エアセル131では、左背用エアセル133と左尻用エアセル134とが互いにエアーチューブ135で給気又は排気可能に連結されている。右エアセル132では、右背用エアセル136と右尻用エアセル137とが互いにエアーチューブ138で給気又は排気可能に連結されている。又、左背用エアセル133と右背用エアセル136とは互いに紐139で繋がっている。左尻用エアセル134と右尻用エアセル137とは互いに紐140で繋がっている。図26に示すように、左背用エアセル133と右背用エアセル136とが仰臥位の患者65の左肩と右肩とに対して別々に配置され、左尻用エアセル134と右尻用エアセル137とが仰臥位の患者65の左尻と右尻とに対して別々に配置される。その状態において、図27に示すように、例えば、患者65の左側を右側よりも上方となるように傾けるように体位変換する場合には、左エアセル131だけが給気により膨張される。図25乃至図27に示すように、体位変換エアセル123が患者65の肩及び尻に対応して配置される構造であるので、患者65の体位を変換する場合に、患者65の床ずれの起きやすい仙骨部が主マットレス122の左エアセル131又は右エアセル132で上に押し上げられて膨らんだ部分で圧迫を受けるという欠点があるうえ、図28に示すように、側臥位体位変換する場合、患者65の片側を膨張した左尻用エアセル134と右尻用エアセル137又は左背用エアセル133と右背用エアセル136とで持ち上げるので、患者65の背中、腰、尻、膝が浮き上がり、患者65に不安を与えるという欠点もある。
特開平8−52180号公報
本発明は、上記背景技術に鑑みてなされたものであり、患者の床ずれを防止することを目的とする。
本発明は、主マットレスと、前記主マットレスの下に敷かれる体位変換エアセルと、前記主マットレス及び前記体位変換エアセルに対する給気排気機構とを備え、前記体位変換エアセルが膝用エアセルと左肩用エアセルと右肩用エアセルとを備え、前記給気排気機構が前記膝用エアセルと前記左肩用エアセルと前記右肩用エアセルとに互いに独立して給気排気可能に構成され、前記膝用エアセルと前記左肩用エアセルとが及び膝用エアセルと右肩用エアセルとがそれぞれの間に患者の尻及び腰を取り込み得るように離れた体位変換用マットレスにおいて、前記左肩用エアセルの一部と前記右肩用エアセルの一部とが互いに連結され、前記左肩用エアセルは主体部とこの主体部の右側下部から右側に突出した突出部とを備え、前記右肩用エアセルは主体部と主体部の左側下部から左側に突出した突出部とを備えたことを特徴とする。
本発明は、膝用エアセルと左肩用エアセルとが及び膝用エアセルと右肩用エアセルとがそれぞれの間に患者の尻及び腰を取り込み得るように離れたことにより、体位変換時に、主マットレスより患者の腰を浮かさずに、患者の背中と膝とを持ち上げることにより、患者の床ずれの発生しやすい仙骨部を保護することができるという効果がある。本発明にあっては、左肩用エアセルの一部と右肩用エアセルの一部とが互いに連結されれば、左肩用エアセルと右肩用エアセルとによる段差が解消され、主エアセルが患者の背中に安定して接触して体変換時に違和感がないという効果がある。又、本発明にあっては、給気排気機構が第1給気制御手段又は第1排気制御手段を備え、第1給気制御手段が膝用エアセルを膨らませた後に左肩用エアセル又は右肩用エアセルの一方を膨らませ、第1排気制御手段が左肩用エアセル又は右肩用エアセルの一方の空気を抜いた後に膝用エアセルの空気を抜けば、患者の体が回転しやすくなり、患者の腰や床ずれの発生しやすい仙骨部に負担がかからず、体位変換できるという効果がある。又、本発明にあっては、膝用エアセルが左右に分かれており、給気排気機構が第2給気制御手段又は第2排気制御手段を備え、第2給気制御手段が左膝用エアセルを膨らませた後に右肩用エアセルを膨らませるか又は右膝用エアセルを膨らませた後に左肩用エアセルを膨らませ、第2排気制御手段が右肩用エアセルの空気を抜いた後に左膝用エアセルの空気を抜くか又は左肩用エアセルの空気を抜いた後に右膝用エアセルの空気を抜けば、患者に腰ひねりストレッチ効果を与えることができる。又、本発明にあっては、給気排気機構が第3給気制御手段又は第3排気制御手段を備え、第3給気制御手段が膝用エアセルを膨らませた後に左肩用エアセル及び右肩用エアセルを膨らませ、第3排気制御手段が左肩用エアセル及び右肩用エアセルの空気を抜いた後に膝用エアセルの空気を抜けば、ベッド上で、腰椎やその周囲組織に最も負担の少なりセミファウラー位を取ることができる効果がある。又、本発明にあっては、主エアセルと膝用エアセルと左肩用エアセルと右肩用エアセルとがカバーで被覆されると共にカバーに固定されれば又は膝用エアセルと左肩用エアセルと右肩用エアセルとがカバーで被覆されると共にカバーに固定されれば、主エアセルと膝用エアセルと左肩用エアセルと右肩用エアセルとの設置又は膝用エアセルと左肩用エアセルと右肩用エアセルとの設置が容易であるという効果がある。
実施の形態1に係る体位変換用マットレスを分解して示す斜視図。 実施の形態1に係る体位変換エアセルと側臥位の患者との関係を示す模式図。 実施の形態1に係る体位変換エアセルを示す斜視図。 A図は実施の形態1に係る左肩用エアセルを示す平面図、B図はA図の106−106線断面図に相当する模式図。 A図は実施の形態1に係る右肩用エアセルを示す平面図、B図はA図の107−107線断面図に相当する模式図。 実施の形態1に係る体位変換エアセルの仰臥位の患者への配置関係を示す平面図。 実施の形態2に係る体位変換用マットレスの背上げ状態を示す側面図。 実施の形態2に係る体位変換用マットレスの背下げ状態を示す側面図。 実施の形態2に係る主マットレスに対する給気排気機構を示す模式図。 実施の形態2に係る主マットレスの工程を示す図表。 実施の形態2に係る主マットレスへの患者の配置関係を示す側面図。 実施の形態2に係る主マットレスの膨張及び収縮の状態を示す側面図。 実施の形態2に係る主マットレスの膨張及び収縮の状態を示す側面図。 実施の形態2に係る主マットレスの膨張及び収縮の状態を示す側面図。 実施の形態3に係る主マットレスの工程を示す図表。 実施の形態3に係る主マットレスへの患者の配置関係を示す側面図。 実施の形態3に係る主マットレスの膨張及び収縮の状態を示す側面図。 実施の形態3に係る主マットレスの膨張及び収縮の状態を示す側面図。 実施の形態3に係る主マットレスの膨張及び収縮の状態を示す側面図。 実施の形態4に係る主マットレスの工程を示す図表。 実施の形態4に係る主マットレスへの患者の配置関係を示す側面図。 実施の形態4に係る主マットレスの膨張及び収縮の状態を示す側面図。 実施の形態4に係る主マットレスの膨張及び収縮の状態を示す側面図。 実施の形態4に係る主マットレスの膨張及び収縮の状態を示す側面図。 従来の体位変換用マットレスを分解して示す斜視図。 従来の体位変換エアセルの仰臥位の患者への配置関係を示す平面図。 従来の体位変換用マットレスの体位変換の状態を示す正面図。 従来の体位変換エアセルと側臥位の患者との関係を示す模式図。
本明細書における「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」の方向は、仰臥位の患者から見て特定される方向である。図1を参照し、実施の形態1に係る体位変換用マットレス1について説明する。体位変換用マットレス1は、主マットレス2と体位変換エアセル3と給気排気機構4とを備える。主マットレス2は、中空で膨張可能な複数個のエアセル5が主マットレス2の短手方向に横長であると共に主マットレス2の長手方向に並列に配置された体圧分散性能の有る造形である。各エアセル5が主マットレス2の短手方向に長いかまぼこ形の造形を構成し、このかまぼこ形になった各エアセル5が主マットレス2の長手方向に並列に配置されて互いに通気可能に連結されて主マットレス2を構成する。よって、エアセル5における主マットレス2の長手方向に沿う断面が略四角形状になっているので、エアセル5における主マットレス2の長手方向に沿う断面が円形状又は楕円形状の場合よりも、患者を支えやすい。エアセル5における主マットレス2の長手方向に沿う断面とは、エアセル5を主マットレス2の長手方向に沿って切断した場合の断面である。主マットレス2としてウレタンマットレスを用いてもよい。体位変換エアセル3は、主マットレス2の下に敷かれるものであり、膝用エアセル6と肩用エアセル7とを備える。
膝用エアセル6は、仰臥位の患者の左膝を持ち上げたり下ろしたりすることの可能な中空で膨張可能な左膝用エアセル8と、仰臥位の患者の右膝を持ち上げたり下ろしたりすることの可能な中空で膨張可能な右膝用エアセル9とを備える。肩用エアセル7は、仰臥位の患者の左背を持ち上げたり下ろしたりすることの可能な中空で膨張可能な左肩用エアセル10と、仰臥位の患者の右背を持ち上げたり下ろしたりすることの可能な中空で膨張可能な右肩用エアセル11とを備える。左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と左肩用エアセル10と右肩用エアセル11とは、互いに別々に膨張又は収縮する独立したエアセルになっている。
尚、膝用エアセル6は、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9とに別々に膨張又は収縮するように仕切られた2つのエアセルを連接した一体に構成されているので、膝用エアセル6の取り扱いが容易である。左膝用エアセル8と右膝用エアセル9とが互いに別々に膨張又は収縮するように分離された2つのエアセルで構成されるか、又は、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9とに仕切られていない1つのエアセルにより構成された造形でもよい。尚、主マットレス2と左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と左肩用エアセル10と右肩用エアセル11とウレタンマットレス35とを覆うカバー12については、図3で説明する。図1に示すように、給気排気機構4が左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と左肩用エアセル10と右肩用エアセル11とに互いに独立して給気排気可能に構成されている。
図2に示すように膝用エアセル6と肩用エアセル7とがそれぞれの間に患者65の尻70及び腰を取り込み得るように離れた造形に構成されたことにより、図1の体位変換用マットレス1は、体位変換時に、図1の主マットレス2より患者65の腰を浮かさずに、患者の背中と膝103とを持ち上げることにより、患者65の床ずれの発生しやすい仙骨部を保護することができるようになっている。患者65の腰103が上がらないことで、患者が不安定な状態とならないうえ、患者65が図1の体位変換用マットレス1から外にずれ落ちない。
図1に戻り、給気排気機構4は、エアーポンプ15とエアーチューブ16;17;18;19;20とバルブ21;22;23;24;25と操作部26と制御ボックス27とを備える。エアーチューブ16は、エアーポンプ15の圧縮空気を排出する出口と主マットレス2におけるエアセル5の入口とを接続する。エアーチューブ17は、エアーポンプ15の圧縮空気を排出する出口と左膝用エアセル8の入口とを接続する。エアーチューブ18は、エアーポンプ15の圧縮空気を排出する出口と右膝用エアセル9の入口とを接続する。エアーチューブ19は、エアーポンプ15の圧縮空気を排出する出口と左肩用エアセル10の入口とを接続する。エアーチューブ20は、エアーポンプ15の圧縮空気を排出する出口と右肩用エアセル11の入口とを接続する。
バルブ21は、エアーチューブ16に設置される。バルブ22は、エアーチューブ17に設置される。バルブ23は、エアーチューブ18に設置される。バルブ24は、エアーチューブ19に設置される。バルブ25は、エアーチューブ20に設置される。尚、図1において、エアーポンプ15とバルブ21乃至25と制御ボックス27と操作部26とを結ぶ仮想線は、信号線である。制御ボックス27には、第1給気制御手段28Aと第1排気制御手段28Bと第2給気制御手段29Aと第2排気制御手段29Bと第3給気制御手段30Aと第3排気制御手段30Bとが設けられる。
第1給気制御手段28Aは、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9とを膨らませた後に左肩用エアセル10又は右肩用エアセル11の一方を膨らませるようにエアーポンプ15とバルブ22乃至25とを制御する手段である。第1排気制御手段28Bは、膨らんでいる左肩用エアセル10又は膨らんでいる右肩用エアセル11の一方の空気を抜いた後に膨らんでいる左膝用エアセル8と膨らんでいる右膝用エアセル9の空気を抜くようにバルブ22乃至25を制御する手段である。第2給気制御手段29Aは、左膝用エアセル8を膨らませた後に右肩用エアセル11を膨らませるか又は右膝用エアセル9を膨らませた後に左肩用エアセル10を膨らませるようにエアーポンプ15とバルブ22乃至25とを制御する手段である。第2排気制御手段29Bは、膨らんでいる右肩用エアセル11の空気を抜いた後に膨らんでいる左膝用エアセル8の空気を抜くか又は膨らんでいる左肩用エアセル10の空気を抜いた後に膨らんでいる右膝用エアセル8の空気を抜くようにバルブ22乃至25を制御する手段である。第3給気制御手段30Aは、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9とを膨らませた後に左肩用エアセル10と右肩用エアセル11とを膨らませるようにエアーポンプ15とバルブ22乃至25とを制御する手段である。第3排気制御手段30Bは、膨らんでいる左肩用エアセル10と右肩用エアセル11との空気を抜いた後に膨らんでいる左膝用エアセル8と右膝用エアセル9との空気を抜くようにバルブ22乃至25を制御する手段である。第1給気制御手段28A及び第2給気制御手段29Aは、設定空気圧力又は設定空気流量を変更することにより、体位変換角度を切り替えることが可能となっている。
給気排気機構4において、介護者が操作部26を操作すると、操作部26が介護者の操作に対応する操作信号を制御ボックス27に出力し、制御ボックス27が操作信号に基づきエアーポンプ15とバルブ21乃至25とを制御することにより、圧縮空気がエアーポンプ15からエアーチューブ16乃至20を経由して主マットレス2又は体位変換エアセル3に給気されたり、又は、圧縮空気が主マットレス2又は体位変換エアセル3からバルブ21乃至25を経由して排気されたりする。
体位変換用マットレス1の使用されるベッド31としては、複数個の脚32で床に支持されたフレーム33に図外の背上げ下げ機能を有する介護用ベッドを例示する。ベッド31のヘッドボード34には、制御ボックス27が装着される。フレーム33の上には、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と左肩用エアセル10と右肩用エアセル11とをカバー12で被覆した造形の体位変換エアセル3が置かれる。体位変換エアセル3の上には、ウレタンマットレス35が置かれる。ウレタンマットレス35には、収容部36がウレタンマットレス35の上面から内部への窪みとして形成される。収容部36には、主マットレス2が収容される。つまり、ベッド31のフレーム33の上には体位変換エアセル3が置かれ、体位変換エアセル3の上にはウレタンマットレス35が置かれ、ウレタンマットレス35の上には主マットレス2が置かれる。尚、主マットレス2としてウレタンマットレスを用いた場合にはウレタンマットレス35を省いてもよい。
例えば、ベッド31の上に体位変換エアセル3が置かれ、体位変換エアセル3の上にウレタンマットレス35が置かれ、ウレタンマットレス35の上に主マットレス2が置かれた状態において、介護者が操作部26の主給気スイッチを操作すると、制御ボックス27がエアーポンプ15を駆動すると共にバルブ21を開動作し、主マットレス2における全部のエアセル5がエアーポンプ15から主マットレス2に給気された圧縮空気により膨張する。そして、主マットレス2の圧力又は流量を検出する図外の圧力センサー又は流量センサーにより検出された圧力又は流量が制御ボックス27に設定された所定圧力又は所定流量になるように、制御ボックス27がバルブ21を制御して主マットレス2を所定圧力又は所定流量に維持する。
又、圧縮空気で膨張された主マットレス2の上に患者が仰臥位で寝かされた状態において、例えば仰臥位の患者の左が上で右が下になるように、介護者が仰臥位の患者を左に傾けた左側臥位となるように体位変換する場合には、介護者が操作部26の左体位変換スイッチを操作する。介護者が患者を右側臥位に体位変換する場合に操作するスイッチが右体位変換スイッチであってもよい。これにより、制御ボックス27の第1給気制御手段28Aがエアーポンプ15を駆動すると共にバルブ22乃至24を開動作し、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と左肩用エアセル10とがエアーポンプ15から給気された圧縮空気により膨張する。そして、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と左肩用エアセル10との圧力又は流量を検出する図外の圧力センサー又は流量センサーにより検出された圧力又は流量が制御ボックス27に設定された所定圧力又は所定流量になるように、制御ボックス27がバルブ22乃至24を制御して左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と左肩用エアセル10とを所定圧力又は所定流量に維持する。これにより、上記左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と左肩用エアセル10との膨張された態様が維持される。
上記のように主マットレス2が圧縮空気で膨張されて患者のベッド31への底づきを解消し、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と左肩用エアセル10とが圧縮空気で膨張されて患者の膝及び左肩が持ち上げていることから、患者の体が回転しやすくなり、主マットレス2より患者の腰を浮かさずに、患者の背部と膝部とを持ち上げるように体位変換することができ、患者の床ずれの発生しやすい仙骨部を保護することができる。
又、圧縮空気で膨張された主マットレス2の上に患者が仰臥位で寝かされた状態において、例えば仰臥位の患者の右が上で左が下になるように、介護者が仰臥位の患者を右に傾けた右側臥位となるように体位変換する場合には、介護者が操作部26の右体位変換スイッチを操作する。介護者が患者を左側臥位に体位変換する場合に操作するスイッチが左体位変換スイッチであってもよい。これにより、制御ボックス27の第1給気制御手段28Aがエアーポンプ15を駆動すると共にバルブ22;23;25を開動作し、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と右肩用エアセル11とがエアーポンプ15から給気された圧縮空気により膨張する。そして、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と右肩用エアセル11との圧力又は流量を検出する図外の圧力センサー又は流量センサーにより検出された圧力又は流量が制御ボックス27に設定された所定圧力又は所定流量になるように、制御ボックス27がバルブ22;23;25を制御して左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と右肩用エアセル11とを所定圧力又は所定流量に維持する。これにより、上記左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と右肩用エアセル11の膨張された態様が維持される。
上記のように主マットレス2が圧縮空気で膨張されて患者のベッド31への底づきを解消し、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と右肩用エアセル11とが圧縮空気で膨張されて患者の膝及び右肩が持ち上げていることから、患者の体が回転しやすくなり、膨張した主マットレス2より患者の腰を浮かさずに、患者の背部と膝部とを持ち上げるように体位変換することができ、患者の床ずれの発生しやすい仙骨部を保護することができる。
段落0017乃至段落0020のように患者の体位変換が終了した場合には、介護者が操作部26の停止スイッチを操作すると、制御ボックス27がバルブ24又はバルブ25を排気動作し、左肩用エアセル10又は右肩用エアセル11の圧縮空気がバルブ24又はバルブ25から排気された後、バルブ22;23を排気動作し、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9との圧縮空気とがバルブ22;23から排気され、体位変換エアセル3が収縮する。
又、圧縮空気で膨張された主マットレス2の上に患者が仰臥位で寝かされた状態において、介護者が仰臥位の患者に腰ひねりストレッチ効果を与える場合には、介護者が操作部26のストレッチスイッチを操作する。これにより、制御ボックス27の第2給気制御手段29Aがエアーポンプ15を駆動すると共にバルブ22又はバルブ23を開動作し、エアーポンプ15から給気された圧縮空気により、左膝用エアセル8又は右膝用エアセル9が膨張する。そして、左膝用エアセル8又は右膝用エアセル9の圧力又は流量を検出する図外の圧力センサー又は流量センサーにより検出された圧力又は流量が制御ボックス27に設定された所定圧力又は所定流量になるように、制御ボックス27がバルブ22又はバルブ23を制御して左膝用エアセル8又は右膝用エアセル9を所定圧力又は所定流量に維持する。次に、制御ボックス27がバルブ24又はバルブ25を開動作し、エアーポンプ15から給気された圧縮空気により、左肩用エアセル10又は右肩用エアセル11が膨張する。そして、左肩用エアセル10又は右肩用エアセル11の圧力又は流量を検出する図外の圧力センサー又は流量センサーにより検出された圧力又は流量が制御ボックス27に設定された所定圧力又は所定流量になるように、制御ボックス27がバルブ24又はバルブ25を制御して左肩用エアセル10又は右肩用エアセル11を所定圧力又は所定流量に維持する。これにより、上記左膝用エアセル8と右肩用エアセル11との膨張された態様又は上記右膝用エアセル9と左肩用エアセル10との膨張された態様が維持される。
上記のように左膝用エアセル8と右肩用エアセル11との膨張された態様又は上記右膝用エアセル9と左肩用エアセル10との膨張された態様が維持された状態の後、第2排気制御手段29Bがバルブ25を排気動作して右肩用エアセル11の圧縮空気を抜いた後にバルブ22を排気動作して左膝用エアセル8の圧縮空気を抜くか又はバルブ24を排気動作して左肩用エアセルの圧縮空気を抜いた後にバルブ23を排気動作して右膝用エアセルの圧縮空気を抜く。上記段落0023と段落24との記載により、仰臥位の患者に腰ひねりストレッチ効果を与えることができる。
又、圧縮空気で膨張された主マットレス2の上に患者が仰臥位で寝かされた状態において、介護者が仰臥位の患者をセミファウラー位(患者が頭部と上半身を15度〜30度起こした姿勢)にする場合には、介護者が操作部26のセミファウラー位スイッチを操作する。これにより、制御ボックス27の第3給気制御手段30Aがエアーポンプ15を駆動すると共にバルブ22;23を開動作し、エアーポンプ15から給気された圧縮空気により、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9とが膨張する。そして、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9との圧力又は流量を検出する図外の圧力センサー又は流量センサーにより検出された圧力又は流量が制御ボックス27に設定された所定圧力又は所定流量になるように、制御ボックス27がバルブ22;23を制御して左膝用エアセル8と右膝用エアセル9を所定圧力又は所定流量に維持する。次に、制御ボックス27がバルブ24;25を開動作し、エアーポンプ15から給気された圧縮空気により、左肩用エアセル10と右肩用エアセル11とが膨張する。そして、左肩用エアセル10と右肩用エアセル11との圧力又は流量を検出する図外の圧力センサー又は流量センサーにより検出された圧力又は流量が制御ボックス27に設定された所定圧力又は所定流量になるように、制御ボックス27がバルブ24;25を制御して左肩用エアセル10と右肩用エアセル11を所定圧力又は所定流量に維持する。これにより、上記左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と左肩用エアセル10と右肩用エアセル11との膨張された態様が維持され、患者がセミファウラー位の状態になる。つまり、患者を仰臥位からセミファウラー位にする場合は、患者の両膝を上げてから両肩を上げるようにする。
上記のように患者がセミファウラー位になった後、介護者が患者を仰臥位にする場合は、介護者がセミファウラー位停止スイッチを操作する。これにより、制御ボックス27の第3排気制御手段30Bがバルブ24;25を排気動作して左肩用エアセル10と右肩用エアセル11の圧縮空気を抜いた後にバルブ22;23を排気動作して左膝用エアセル8と右膝用エアセル9との圧縮空気を抜いく。これにより、上記左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と左肩用エアセル10と右肩用エアセル11が収縮して患者がセミファウラー位から仰臥位になる。つまり、患者をセミファウラー位から仰臥位にする場合は、患者の両肩を下げから両膝を下げるようにする。
尚、体位変換については、図1の制御ボックス27に両側体位変換モードと片側体位変換モード及び膝上げだけの体位変換モードを設定してもよい。両側体位変換モードは、仰臥位から右側臥位又は左側臥位に変換した後、右側臥位又は左側臥位から仰臥位に変換し、この仰臥位から左側臥位又は右側臥位に変換し、更に、左側臥位又は右側臥位から仰臥位に変換するモードである。片側体位変換モードは、仰臥位から右側臥位又は左側臥位に変換した後、右側臥位又は左側臥位から仰臥位に変換仰臥位に変換するモードである。膝上げだけの体位変換モードは、仰臥位において、膝上げと膝下げとを行なうモードである。これらの両側体位変換モードと片側体位変換モード及び膝上げだけの体位変換モードは、介護者が図1の操作部26におけるそれぞれに対応するスイッチを操作することにより、制御ボックス27がバルブ22乃至25を制御することにより、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と左肩用エアセル10と右肩用エアセル11が膨張と収縮とを行なうことにより実行される。又、上記両側体位変換モードと片側体位変換モード及び膝上げだけの体位変換モードは、介護者が操作部26におけるそれぞれに対応するスイッチを1回操作することにより、制御ボックス27による制御が周期的に繰り返すようにしてもよい。
図3を参照し、実施の形態1に係る主マットレス2と左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と左肩用エアセル10と右肩用エアセル11とウレタンマットレス35とをカバー12で覆う場合について説明する。図3では、カバー12が展開された状態である。この展開されたカバー12は、カバー12の一半部39と他半部40とが仮想線で示す折り曲げ線41より2つに折り畳まれるようになっている。一半部39にはフック等の支持部42;43が複数個設けられる。支持部42には、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9とからなる膝用エアセル6が引っ掛けられ、支持部43には左肩用エアセル10と右肩用エアセル11とからなる肩用エアセル7が引っ掛けられることで、膝用エアセル6と肩用エアセル7とがそれらの間に患者の尻及び腰を取り込み得るように離れた造形となるように、膝用エアセル6と肩用エアセル7とがカバー12の一半部39に固定される。
このように膝用エアセル6と肩用エアセル7とがカバー12の一半部39に固定された後、ウレタンマットレス35が膝用エアセル6と肩用エアセル7との上に置かれ、主マットレス2がウレタンマットレス35の収容部36に収容される。つまり、主マットレス2とウレタンマットレス35とが上記一半部39に固定された膝用エアセル6と肩用エアセル7との上に置かれる。そして、上記展開されたカバー12の他半部40が折り曲げ線41より主マットレス2と膝用エアセル6と肩用エアセル7とウレタンマットレス35とを覆うように一半部39の側に折り曲げられ、更に、カバー12の周縁部に設けられた図外のファスナーが閉じられることにより、カバー12が一半部39と他半部40とからなる方形な袋状となる。その袋状となったカバー12は、その中に主マットレス2と膝用エアセル6と肩用エアセル7とウレタンマットレス35を収容した態様となる。
つまり、実施の形態1では、主マットレス2と膝用エアセル6と肩用エアセル7とウレタンマットレス35とがカバー12に被覆されて固定されているので、主マットレス2と膝用エアセル6と肩用エアセル7とウレタンマットレス35との設置が容易である。主マットレス2と左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と左肩用エアセル10と右肩用エアセル11とのそれぞれから延びるエアーチューブ16乃至20は、袋状となったカバー12の中からカバー12の外に出る。尚、主マットレス2とウレタンマットレス35とを除き、膝用エアセル6と肩用エアセル7とをカバー12で被覆すると共にカバー12に固定することも考えられ、このように膝用エアセル6と肩用エアセル7とをカバー12で被覆すると共にカバー12に固定すれば、膝用エアセル6と肩用エアセル7との設置が容易である。
図4を参照し、実施の形態1に係る左肩用エアセル10について説明する。図4のA図に示すように、左肩用エアセル10は、平面視方形な主体部46と主体部46の右側下部から右側に突出した平面視方形な突出部47とからなる1つのエアセル48を備える。エアセル48を囲むよう封じされた周縁部49には、連結部50と周縁接合部51と被支持部52とが設けられる。被支持部52は、図3の支持部43を結合する部分である。
図4のA図に戻り、主体部46と突出部47とには表裏接合部53が複数個点在配置されており、圧縮空気が給気排気機構4(図1参照)から左肩用エアセル10に給気された場合には、主体部46と突出部47との表裏接合部53の設けられた部分が主体部46の表裏接合部53の設けられていない部分よりも表裏の側への突出量が少なくなるように構成されている。つまり、左肩用エアセル10が給気された圧縮空気により膨張した場合には、複数個の表裏接合部53により、左肩用エアセル10は図4のB図に示すように左側から右側に下り勾配となる傾斜が実現される造形である。
図5を参照し、実施の形態1に係る右肩用エアセル11について説明する。図5のA図に示すように、右肩用エアセル11は、平面視方形な主体部56と主体部56の左側下部から左側に突出した平面視方形な突出部57とからなる1つのエアセル58を備える。エアセル58を囲むよう封じされた周縁部59には、連結部60と周縁接合部61と被支持部62とが設けられる。被支持部62は、図3の支持部43を結合する部分である。
図5のA図に戻り、主体部56と突出部57とには表裏接合部63が複数個点在配置されており、圧縮空気が給気排気機構4(図1参照)から右肩用エアセル11に給気された場合には、主体部56と突出部57との表裏接合部63の設けられた部分が主体部56の表裏接合部63の設けられていない部分よりも表裏の側への突出量が少なくなるように構成されている。つまり、右肩用エアセル11が給気された圧縮空気により膨張した場合には、複数個の表裏接合部63により、右肩用エアセル11は図5のB図に示すように右側から左側に下り勾配となる傾斜が実現される造形である。
図6を参照し、実施の形態1に係る体位変換エアセル3の仰臥位の患者65に対する配置関係について説明する。例えば、左肩用エアセル10の突出部47と右肩用エアセル11の突出部57とが上下に重なり合うように、つまり、左肩用エアセル10の一部と右肩用エアセル11の一部とが上下に重なり合うように、左肩用エアセル10と右肩用エアセル11とが互いに連結されている。具体的には、左肩用エアセル10の突出部47と右肩用エアセル11の突出部57とが上下に重なり合わされ、左肩用エアセル10の連結部50と右肩用エアセル11の連結部60とが互いに連結されることにより、左肩用エアセル10と右肩用エアセル11とが互いに連結された態様になる。
上記のように左肩用エアセル10と右肩用エアセル11とが互いに連結された態様で、左肩用エアセル10が仰臥位の患者65の左肩66の下に配置され、右肩用エアセル11が仰臥位の患者65の右肩67の下に配置された場合において、左肩用エアセル10の突出部47と右肩用エアセル11の突出部57とが重なり合わされたことにより、左肩用エアセル10と右肩用エアセル11とによる段差が解消され、左肩用エアセル10と右肩用エアセル11とが患者65の背中に安定して接触して患者65に体変換時の違和感を与えない。
そして、仰臥位の患者65の左肩66が左肩用エアセル10に対して配置され、仰臥位の患者65の右肩67が右肩用エアセル11に対して配置され、仰臥位の患者65の左膝68が左膝用エアセル8に対して配置され、仰臥位の患者65の右膝69が右膝用エアセル9に対して配置されることにより、仰臥位の患者65の尻70及び腰71が膝用エアセル6と肩用エアセル7との間の空間72に対して配置される。又、膝用エアセル6は、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9とを囲むよう封じされた周縁部73を備える。周縁部73には、周縁接合部74と被支持部75とが設けられる。被支持部75は、図3の支持部42を結合する部分である。
上記のように膝用エアセル6が仰臥位の患者65の左膝68及び右膝69の下に配置され、肩用エアセル7が仰臥位の患者65の左肩66及び右肩67の下に配置された状態において、左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と左肩用エアセル10とが給気された圧縮空気により膨張されることにより患者65の左膝68と右膝69と左肩66と持ち上げられるか又は左膝用エアセル8と右膝用エアセル9と右肩用エアセル11とが給気された圧縮空気により膨張されることにより患者65の左膝68と右膝69と右肩67とが持ち上げられるので、患者65の体が回転しやすくなり、膨張した主マットレス2(図1参照)より患者の腰を浮かさずに、患者の背部と膝部とを持ち上げるように体位変換することができ、患者の床ずれの発生しやすい仙骨部を保護することができる。
又、図6に示すように膝用エアセル6が仰臥位の患者65の左膝68及び右膝69の下に配置され、肩用エアセル7が仰臥位の患者65の左肩66及び右肩67の下に配置された状態において、左膝用エアセル8と右肩用エアセル11とが給気された圧縮空気により膨張されることにより患者65の左膝68と右肩67とが持ち上げられるか又は右膝用エアセル9と左肩用エアセル10とが給気された圧縮空気により膨張されることにより患者65の右膝69と左肩66とが持ち上げられるので、患者65の体をねじらせて、患者の委縮しやすい筋肉を伸ばすことができる。つまり、患者65への腰ひねりストレッチ効果ができる。
図7及び図8を参照し、実施の形態2に係る体位変換用マットレス1について説明する。体位変換用マットレス1は、ベッド31による背上げ又は背下げ動作において、患者65の背中がベッドから持ち上げられたり持ち下げられたりした後、患者65をベッド31から浮かせてずれなくすことにより、床ずれを防止する構造になっている。
エアマットレス78は、主マットレス2における複数個のエアセル5の直径よりも大きな直径を有する中空で膨張可能な複数個のエアセル79が主マットレス2の短手方向に横長であると共に主マットレス2の長手方向に並列に配置された体圧保持性能の有る造形である。複数個のエアセル79は、図外の給気排気機構から給気された圧縮空気により膨張された態様になっている。ベッド31のフレーム33の上には膝用エアセル6と肩用エアセル7とからなる体位変換エアセル3が置かれ、体位変換エアセル3の上にはエアマットレス78が置かれ、エアマットレス78の上には主マットレス2が置かれる。フレーム33には背フレーム80が設けられる。背フレーム80は、図外の背上げ下げ機構により軸81を回転中心として背上げ又は背下げ可能に動作する。図7は背フレーム80が軸81を回転中心として背上げされた態様を示し、図8は背フレーム80が軸81を回転中心として背下げされた態様を示す。
図9を参照し、実施の形態2に係る主マットレス2に対する給気排気機構83について説明する。給気排気機構83は、図1の給気排気機構4から主マットレス2に対する部分を抜粋した構造であり、エアーチューブ16における主マットレス2とバルブ21との間に流路切換機構84と流路85;86;87;88とを備える。流路切換機構84は4個の出口を有する。主マットレス2におけるエアセル5は、4個ずつを1つのグループとして複数個のグループに分けられている。各エアセル5を表す丸枠の中に表示された「1乃至4」は、各エアセル5が流路85乃至88に別々に接続されたことを表す数値である。つまり、通路85は、流路切換機構84の1つの出口と数値「1」の付されたエアセル5とを接続する。通路86は、流路切換機構84の別の1つの出口と数値「2」の付されたエアセル5とを接続する。通路87は、流路切換機構84の別のもう1つの出口と数値「3」の付されたエアセル5とを接続する。通路88は、流路切換機構84の別の更にもう1つの出口と数値「4」の付されたエアセル5とを接続する。1つのグループにおけるエアセル5の個数は、4個以外に、2個又は3個又は5個以上であってよいが、2個の場合は流路が2個、3個の場合は流路が3個、5個以上の場合は流路が5個以上というように、1つのグループにおけるエアセル5の個数と流路の個数とは同数である。グループの個数は4個以上であってよい。
例えば、介護者が操作部26の動作スイッチを操作すると、操作部26が人により操作された動作スイッチの信号を制御ボックス27に入力し、制御ボックス27がエアーポンプ15を駆動すると共にバルブ21を開動作しかつ流路切換機構84を駆動する。具体的には、流路切換機構84がエアーポンプ15からバルブ21を経由して給気された圧縮空気を通路85に給気するように動作すると、数値「1」の付されたエアセル5が通路85から給気された圧縮空気により膨張する。流路切換機構84がエアーポンプ15からバルブ21を経由して給気された圧縮空気を通路86に給気するように動作すると、数値「2」の付されたエアセル5が通路86から給気された圧縮空気により膨張する。流路切換機構84がエアーポンプ15からバルブ21を経由して給気された圧縮空気を通路87に給気するように動作すると、数値「3」の付されたエアセル5が通路87から給気された圧縮空気により膨張する。流路切換機構84がエアーポンプ15からバルブ21を経由して給気された圧縮空気を通路88に給気するように動作すると、数値「4」の付されたエアセル5が通路88から給気された圧縮空気により膨張する。
又、流路切換機構84が数値「1」の付されたエアセル5の圧縮空気を排気するように動作すると、数値「1」の付されたエアセル5が収縮する。流路切換機構84が数値「2」の付されたエアセル5の圧縮空気を排気するように動作すると、数値「2」の付されたエアセル5が収縮する。流路切換機構84が数値「3」の付されたエアセル5の圧縮空気を排気するように動作すると、数値「3」の付されたエアセル5が収縮する。流路切換機構84が数値「4」の付されたエアセル5の圧縮空気を排気するように動作すると、数値「4」の付されたエアセル5が収縮する。つまり、数値「1」乃至「4」のエアセル5のそれぞれは、圧縮空気の給気で別々に膨張する一方、圧縮空気の排気で別々に収縮する。
主マットレス2は、制御ボックス27に設定された動作モードに基づき膨張又は圧縮を行うようになっている。制御ボックス27に設定された動作モードとしては、全体膨張モードと全体収縮モードと部分膨張モードと部分収縮モードと部分収縮膨張モード等である。全体膨張モードは、数値「1」乃至「4」のエアセル5の全部が圧縮空気の給気で膨張するように、制御ボックス27が流路切換機構84を制御する。全体収縮モードは、数値「1」乃至「4」のエアセル5の全部が圧縮空気の排気で収縮するように、制御ボックス27が流路切換機構84を制御する。部分膨張モードは、数値「1」乃至「4」のエアセル5のうちの少なくとも1つが圧縮空気の給気で膨張するように、制御ボックス27が流路切換機構84を制御する。部分収縮モードは、数値「1」乃至「4」のエアセル5のうちの少なくとも1つが圧縮空気の排気で収縮するように、制御ボックス27が流路切換機構84を制御する。部分膨張モードと部分収縮モードとが、同じ1つのエアセル5で同時に発生しないように、制御ボックス27が流路切換機構84を制御する。部分収縮膨張モードは、各グループにおける1つ置きに並んだエアセル5が圧縮空気の排気で収縮した後に圧縮空気の給気で膨張するように、制御ボックス27が流路切換機構84を制御する。
図11を参照し、実施の形態2に係る主マットレス2への日本人の平均身長と平均体重とを有する平均的な体形の患者65の配置について説明する。エアセル5が患者65の足101の側から頭102の側に行くに従ってグループ91乃至98の8個のグループに分かれており、グループ91乃至95では数値「1乃至4」の4個のエアセル5が患者65の足101の側から頭102の側に「1」「2」「3」「4」の順序に配置され、グループ96;97では数値「1乃至4」の4個のエアセル5が患者65の足101の側から頭102の側に「1」「4」「3」「2」の順序に配置され、グループ98では数値「1及び4」の2個のエアセル5が患者65の足101の側から頭102の側に「1」「4」の順序に配置され、グループ95乃至98が背可動フレーム30(図7参照)により背上げされ、患者65の膝103が図外の膝可動フレーム又は図外の圧縮空気で膨張した膝用エアセルにより持ち上げられ、患者65の尻70がグループ94の上に配置され、患者65の肩104がグループ96の上に配置された場合を例示する。尚、グループの個数は8個に限定されるものではない。又、エアセル5の配置からすると、グループの種類はグループ91乃至95の1種類と、グループ96乃至98の1種類の合計2種類を例示したが、2種類に限定されるものではない。
図10を参照し、実施の形態2に係る主マットレス2の動作について説明する。主マットレス2の動作は、全部のエアセル5が圧縮空気の給気で膨張した状態において、ベッドによる背上げ又は背下げ後に、介護者が図9の操作部26の動作スイッチを操作することにより、エアセル5が図10に示す第1乃至第4工程からなる圧抜きモードに従って動作する。つまり、制御ボックス27に設定された動作モードが人の操作で開始されるので、介護者による介護が行き届きやすい。第1乃至第4工程は、図9の制御ボックス27に設定された部分収縮モードと部分膨張モードと第1部分収縮膨張モードと第2部分収縮膨張モードとにより実行される。第1部分収縮膨張モードと第2部分収縮膨張モードとは、各グループにおける1つ置きに並んだエアセル5が圧縮空気の排気で収縮した後に圧縮空気の給気で膨張する部分収縮膨張モードである。
図10において、第1工程は、全部のエアセル5が膨張した状態から、数値「1」乃至「4」のエアセル5が1つずつ数値「1」から「4」の順番に圧縮空気の排気で収縮する部分収縮モードであり、時間は3分に設定されている。第2工程は、全部のエアセル5が収縮した状態から、数値「1」乃至「4」のエアセル5が1つずつ数値「1」から「4」の順番に圧縮空気の給気で膨張する部分膨張モードであり、時間は4分に設定されている。第3工程は、全部のエアセル5が膨張した状態から、数値「1」「3」のエアセル5が同時に圧縮空気の排気で収縮した後、数値「1」「3」のエアセル5が1つずつ数値「1」「3」の順番に圧縮空気の給気で膨張する第1部分収縮膨張モードであり、時間は1分に設定されている。第4工程は、全部のエアセル5が膨張した状態から、数値「2」「4」のエアセル5が同時に圧縮空気の排気で収縮した後、数値「2」「4」のエアセル5が1つずつ数値「2」「4」の順番に圧縮空気の給気で膨張する第2部分収縮膨張モードであり、時間は1分に設定されている。尚、第1乃至第4工程以外に、新たなる部分収縮モード、部分膨張モード、部分収縮膨張モードによる工程の追加又は全体膨張モードによる工程、全体収縮モードによる工程を入れてもよい。
図12乃至図13を参照し、実施の形態2に係る主マットレス2の動作について考察する。図12乃至図13では、圧縮空気の給気で膨張したエアセル5は網がけに表示し、圧縮空気の排気で収縮したエアセル5はしぼんだ状態になるが白抜きで膨らんだ状態に表示した。第1工程では、図12に示すように、数値「1」「2」「3」のエアセル5が1つずつ圧縮空気の排気で収縮したとき、数値「4」のエアセルが膨張して残っていることから、背上げされた患者65の頭102と肩104とが首を中心として徐々に仰け反るような姿勢になり、患者65の首周りの血行が良くなる一方、背上げされた患者65の背中と腰と尻と大腿と脹脛及び足首が多点で支えられる。第2工程では、図13に示すように、数値「1」のエアセル5が圧縮空気の給気で膨張することにより、背上げされた患者65の体全体が膨張した8個のエアセル5で一様に支えられる。
そして、第3工程では、図14に示すように、数値「1」「3」のエアセル5が同時に圧縮空気の排気で収縮することにより、背上げされた患者65の体全体を数値「2」「4」の膨張したエアセル5で支えつつ少し沈み込ませる。その後、数値「1」「3」のエアセル5が1つずつ数値「1」「3」の順序で圧縮空気の給気で膨張することにより、膨張した全部のエアセル5が背上げされた患者65の体全体を曲げないよう持ち上げる。又、第4工程では、数値「2」「4」のエアセル5が同時に圧縮空気の排気で収縮した後、数値「2」「4」のエアセル5が1つずつ数値「2」「4」の順序で圧縮空気の給気で膨張する。このように第3工程及び第4工程では、背上げされた患者65の体全体を少し沈み込ませた後、背上げされた患者65の体全体を曲げないよう持ち上げることにより、背上げされた患者65の体全体が上下して血行が良くなる。これより、ベッドの背上げ背下げ機構による背上げ又は背下げに並行するか又は背上げ又は背下げ後に、患者65を主マットレス2から浮かせてずれをなくし、患者65の痛みや床ずれを防止できると同時に介護者の負担もなくなる。
図15乃至図19を参照し、実施の形態3に係る主マットレス2について説明する。先ず、図16を参照し、実施の形態3に係る主マットレス2への日本人の平均的な体形の患者65の配置について説明する。エアセル5が6個ずつを1つのグループとして複数個のグループに分けられた場合で、患者65の足101の側から頭102の側に行くに従ってグループ111乃至115の5個のグループに分かれており、グループ111乃至115では数値「1」乃至「6」の6個のエアセル5が患者65の足101の側から頭102の側に「1」乃至「6」の順序に配置された場合を例示する。
尚、図示は省略するが、図9の給気排気機構83に相当する給気排気機構を備え、各グループにおける数値「1」乃至「4」のエアセル5は図9の流路85乃至流路88に相当する流路で図9の流路切換機構84に相当する流路切換機構に別々に接続され、各グループにおける数値「5」「6」のエアセル5は2個の流路で図9の流路切換機構84に相当する流路切換機構に別々に接続される。この実施の形態2に係る流路切換機構は6個の流路を別々に接続する6個の出口を備える。
図15を参照し、実施の形態3に係る主マットレス2の動作について説明する。主マットレス2の動作は、全部のエアセル5が圧縮空気の給気で膨張した状態において、ベッドによる背上げ又は背下げ後に、介護者が図9の操作部22の動作スイッチを操作することにより、エアセル5が図15に示す第1乃至第4工程からなる圧抜きモードに従って動作する。つまり、制御ボックス27に設定された動作モードが人の操作で開始されるので、介護者による介護が行き届きやすい。第1乃至第4工程は、図9の制御ボックス27に設定された部分収縮モードと部分膨張モードと第1部分収縮膨張モードと第2部分収縮膨張モードとにより実行される。第1部分収縮膨張モードと第2部分収縮膨張モードとは、各グループにおける1つ置きに並んだエアセル5が圧縮空気の排気で収縮した後に圧縮空気の給気で膨張する部分収縮膨張モードである。
図15において、第1工程は、全部のエアセル5が膨張した状態から、数値「1」乃至「6」のエアセル5が1つずつ数値「1」から「6」の順番に圧縮空気の排気で収縮する部分収縮モードであり、時間は5分に設定されている。第2工程は、全部のエアセル5が収縮した状態から、数値「1」乃至「6」のエアセル5が1つずつ数値「1」から「6」の順番に圧縮空気の給気で膨張する部分膨張モードであり、時間は6分に設定されている。第3工程は、全部のエアセル5が膨張した状態から、数値「1」「3」「5」のエアセル5が同時に圧縮空気の排気で収縮した後、数値「1」「3」「5」のエアセル5が1つずつ数値「1」から「5」の順番に圧縮空気の給気で膨張する第1部分収縮膨張モードであり、時間は1.5分に設定されている。第4工程は、全部のエアセル5が膨張した状態から、数値「2」「4」「6」のエアセル5が同時に圧縮空気の排気で収縮した後、数値「2」「4」「6」のエアセル5が1つずつ数値「2」から「6」の順番に圧縮空気の給気で膨張する第2部分収縮膨張モードであり、時間は1.5分に設定されている。尚、第1乃至第4工程以外に、新たなる部分収縮モード、部分膨張モード、部分収縮膨張モードによる工程の追加又は全体膨張モードによる工程、全体収縮モードによる工程を入れてもよい。
図17乃至図19を参照し、実施の形態3に係る主マットレス2の動作について考察する。図17乃至図19では、圧縮空気の給気で膨張したエアセル5は網がけに表示し、圧縮空気の排気で収縮したエアセル5はしぼんだ状態になるが白抜きで膨らんだ状態に表示した。第1工程では、図17に示すように、数値「1」乃至「4」のエアセル5が1つずつ圧縮空気の排気で収縮したとき、数値「5」6」のエアセルが膨張して残っていることから、背上げされた患者65の頭102と肩104と腰と尻70と大腿と脹脛及び足首が多点で一様に支えられる。第2工程では、図18に示すように、数値「1」のエアセル5が圧縮空気の給気で膨張することにより、背上げされた患者65の頭102と肩107とが首を中心として徐々に仰け反るような姿勢になり、患者65の首周りの血行が良くなる一方、背上げされた患者65の腰と大腿及び脹脛が3個のエアセル5で一様に支えられる。これより、ベッドの背上げ背下げ機構による背上げ又は背下げ後に、患者65の痛みや床ずれを防止できると同時に介護者の負担もなくせる。
そして、第3工程では、図19に示すように、数値「1」「3」「5」のエアセル5が同時に圧縮空気の排気で収縮することにより、背上げされた患者65の体全体を数値「2」「4」「6」の膨張したエアセル5で支えつつ少し沈み込ませる。その後、数値「1」「3」「5」のエアセル5が1つずつ数値「1」「3」「5」の順序で圧縮空気の給気で膨張することにより、膨張した全部のエアセル5が背上げされた患者65の体全体を曲げないよう持ち上げる。又、第4工程では、数値「2」「4」「6」のエアセル5が同時に圧縮空気の排気で収縮した後、数値「2」「4」「6」のエアセル5が1つずつ数値「2」「4」「6」の順序で圧縮空気の給気で膨張する。このように第3工程及び第4工程では、背上げされた患者65の体全体を少し沈み込ませた後、背上げされた患者65の体全体を曲げないよう持ち上げることにより、背上げされた患者65の体全体が上下して血行が良くなる。これより、ベッドの背上げ背下げ機構による背上げ又は背下げに並行するか又は背上げ又は背下げ後に、患者65を体位変換用マットレス1から浮かせてずれをなくし、患者65の痛みや床ずれを防止できると同時に介護者の負担もなくなる。
図20乃至図24を参照し、実施の形態4に係る主マットレス2について説明する。先ず、図21を参照し、実施の形態4に係る主マットレス2の日本人の平均的な体形の患者65への配置について説明する。エアセル5が8個ずつを1つのグループとして複数個のグループに分けられた場合で、患者65の足101の側から頭102の側に行くに従ってグループ116乃至119の4個のグループに分かれており、グループ116乃至119では数値「1」乃至「8」の8個のエアセル5が患者65の足101の側から頭102の側に「1」乃至「8」の順序に配置された場合を例示する。
尚、図示は省略するが、図9の給気排気機構83に相当する給気排気機構を備え、各グループにおける数値「1」乃至「4」のエアセル5は図9の流路85乃至流路88に相当する流路で図9の流路切換機構84に相当する流路切換機構に別々に接続され、各グループにおける数値「5」乃至「8」のエアセル5は4個の流路で図9の流路切換機構84に相当する流路切換機構に別々に接続される。この実施の形態4に係る流路切換機構は8個の流路を別々に接続する8個の出口を備える。
図20を参照し、実施の形態4に係る主マットレス2の動作について説明する。主マットレス2の動作は、全部のエアセル5が圧縮空気の給気で膨張した状態において、ベッドによる背上げ又は背下げ後に、介護者が図9の操作部22の動作スイッチを操作することにより、エアセル5が図20に示す第1乃至第4工程からなる圧抜きモードに従って動作する。つまり、制御ボックス27に設定された動作モードが人の操作で開始されるので、介護者による介護が行き届きやすい。第1乃至第4工程は、図9の制御ボックス27に設定された部分収縮モードと部分膨張モードと第1部分収縮膨張モードと第2部分収縮膨張モードとにより実行される。第1部分収縮膨張モードと第2部分収縮膨張モードとは、各グループにおける1つ置きに並んだエアセル5が圧縮空気の排気で収縮した後に圧縮空気の給気で膨張する部分収縮膨張モードである。
図20において、第1工程は、全部のエアセル5が膨張した状態から、数値「1」乃至「8」のエアセル5が1つずつ数値「1」から「8」の順番に圧縮空気の排気で収縮する部分収縮モードであり、時間は2.5分に設定されている。第2工程は、全部のエアセル5が収縮した状態から、数値「1」乃至「8」のエアセル5が1つずつ数値「1」から「8」の順番に圧縮空気の給気で膨張する部分膨張モードであり、時間は3分に設定されている。第3工程は、全部のエアセル5が膨張した状態から、数値「1」「3」「5」「7」のエアセル5が同時に圧縮空気の排気で収縮した後、数値「1」「3」「5」「7」のエアセル5が1つずつ数値「1」から「7」の順番に圧縮空気の給気で膨張する第1部分収縮膨張モードであり、時間は2分に設定されている。第4工程は、全部のエアセル5が膨張した状態から、数値「2」「4」「6」「8」のエアセル5が同時に圧縮空気の排気で収縮した後、数値「2」「4」「6」「8」のエアセル5が1つずつ数値「2」から「8」の順番に圧縮空気の給気で膨張する第2部分収縮膨張モードであり、時間は2分に設定されている。尚、第1乃至第4工程以外に、新たなる部分収縮モード、部分膨張モード、部分収縮膨張モードによる工程の追加又は全体膨張モードによる工程、全体収縮モードによる工程を入れてもよい。
図22乃至図24を参照し、実施の形態4に係る主マットレス2の動作について考察する。図22乃至図24では、圧縮空気の給気で膨張したエアセル5は網がけに表示し、圧縮空気の排気で収縮したエアセル5はしぼんだ状態になるが白抜きで膨らんだ状態に表示した。第1工程では、図22に示すように、数値「1」乃至「6」のエアセル5が1つずつ圧縮空気の排気で収縮したとき、数値「7」「8」のエアセルが膨張して残っていることから、背上げされた患者65の頭と背中とが首を中心として徐々に仰け反るような姿勢になり、患者65の首周りの血行が良くなる一方、背上げされた患者65の尻及び脹脛が4個のエアセル5で一様に支えられる。第2工程では、図23に示すように、数値「1」「2」のエアセル5が圧縮空気の給気で膨張することにより、背上げされた患者65の頭と背中とが首を中心として徐々に仰け反るような姿勢になり、患者65の首周りの血行が良くなる一方、背上げされた患者65の腰及び膝が4個のエアセル5で一様に支えられる。
そして、第3工程では、図24に示すように数値「1」「3」「5」「7」のエアセル5が同時に圧縮空気の排気で収縮することにより、背上げされた患者65の体全体を数値「2」「4」「6」「8」の膨張したエアセル5で支えつつ少し沈み込ませる。その後、数値「1」「3」「5」「7」のエアセル5が1つずつ数値「1」から「7」の順序で圧縮空気の給気で膨張することにより、膨張した全部のエアセル5が背上げされた患者65の体全体を曲げないよう持ち上げる。又、第4工程では、数値「2」「4」「6」「8」のエアセル5が同時に圧縮空気の排気で収縮した後、数値「2」「4」「6」「8」のエアセル5が1つずつ数値「2」から「8」の順序で圧縮空気の給気で膨張する。このように第3工程及び第4工程では、背上げされた患者65の体全体を少し沈み込ませた後、背上げされた患者65の体全体を曲げないよう持ち上げることにより、背上げされた患者65の体全体が上下して血行が良くなる。これより、ベッドの背上げ背下げ機構による背上げ又は背下げに並行するか又は背上げ又は背下げ後に、患者65を体位変換用マットレス1から浮かせてずれをなくし、患者65の痛みや床ずれを防止できると同時に介護者の負担もなくなる。
第1実施の形態では、図1に示すウレタンマットレス35に代替して図7に示すエアマットレス78を使用してもよい。又、第2実施の形態では、図7に示すエアマットレス78に代替して図1に示すウレタンマットレス35を使用してもよい。
実施の形態2乃至実施の形態4において、エアセル2が収縮する場合、当該隣接する膨張したエアセル2の圧力又は流量を排気で調整して、上記収縮するエアセル2と隣接する膨張したエアセル2との段差を減少するようにしてもよい。又、平均的な体形よりも小柄又は大柄な患者に対しては、エアセル2に対する流路の接続を変更することで体に対するエアセル2の位置を変更してもよい。
尚、図示は省略したが、1つのグループを5個のエアセル2で構成し、各グループにおける1つ置きに並んだエアセル5が圧縮空気の排気で収縮した後に圧縮空気の給気で膨張するように、制御ボックス27が流路切換機構84を制御する場合において、第1部分収縮膨張モードでは数値「1」「3」「5」のエアセル5が同時に圧縮空気の排気で収縮した後に数値「1」「3」「5」のエアセル5が1つずつ数値「1」から「5」の順序で圧縮空気の給気で膨張するようにし、第2部分収縮膨張モードでは数値「2」「4」のエアセル5が同時に圧縮空気の排気で収縮した後に数値「2」「4」のエアセル5が1つずつ数値「1」から「5」の順序で圧縮空気の給気で膨張するようにすることも考えられる。
前記各実施の形態は、介護者が図9の操作部26を操作することにより、制御ボックス27が制御ボックス27に設定された動作モードに基づきエアセル5に対する膨張と収縮とを制御する形態である。これに対し、介護者が図9の操作部26を操作することなく、図7のベッド31での背上げ背下げモードやリハビリモードに連動し、制御ボックス27が制御ボックス27に設定された動作モードに基づきエアセル5に対する膨張と収縮とを制御する形態も考えられる。背上げ背下げモードは、背可動フレーム30を背上げ下げ機構により図2又は図3のように背上げ又は背下げするモードである。リハビリモードは、端座位をする場合やリハビリなどで一次的にエアマットレスに圧縮空気を給気してエアマットレスを硬くするモードである。
背上げ又は背下げモードに連動する場合は、介護者が図9の操作部26の背上げ又は背下げモードを開始するスイッチを操作し、このスイッチから背上げ又は背下げモード開始に相当する信号が制御ボックス27に入力されるのに伴い、制御ボックス27が制御ボックス27に設定された動作モードに基づきエアセル5に対する膨張と収縮とを制御する。又、リハビリモードに連動する場合は、介護者が図9の操作部26のリハビリモードを解除するスイッチを操作し、このスイッチからリハビリモード解除に相当する信号が制御ボックス27に入力されるのに伴い、制御ボックス27に設定された動作モードに基づきエアセル5に対する膨張と収縮とを制御する。
例えば、制御ボックス27に設定された動作モードとして図10又は図15又は図20の第1乃至第4工程からなる圧抜きモードが制御ボックス27に設定されている場合は、制御ボックス27が背上げ背下げモード開始に相当する信号の入力又はリハビリモード解除に相当する信号の入力に基づき上記圧抜きモードを背上げ又は背下げモードの開始又はリハビリモードの解除に連動して行なう。
尚、圧抜きモードの開始に対する時間を制御ボックス27に設定してもよい。圧抜きモードの開始に対する時間の制御ボックス27への設定としては、例えば、圧抜きモードを背上げ又は背下げモードに並行して行なうか又は背上げ又は背下げモードの終了後に行なうか又はリハビリモード解除に並行して行なうかリハビリモード解除後に行なうかが考えられる。このように圧抜きモードを背上げ又は背下げモードの開始又はリハビリモードの解除に連動すれば、介護者による図9の操作部26への操作が減り、介護者の負担が前記各実施の形態よりも軽くなる。
1は体位変換用マットレス、2は主マットレス、3は体位変換エアセル、4は給気排気機構、5はエアセル、6は膝用エアセル、7は肩用エアセル、8は左膝用エアセル、9は右膝用エアセル、10は左肩用エアセル、11は右肩用エアセル、12はカバー、13;14は欠番、15エアーポンプ、16乃至20はエアーチューブ、21乃至25はバルブ、26は操作部、27は制御ボックス、28Aは第1給気制御手段、28Bは第1排気制御手段、29Aは第2給気制御手段、29Bは第2排気制御手段、30Aは第3給気制御手段、30Bは第3排気制御手段、31はベッド、32は脚、33はフレーム、34はヘッドボード、35はウレタンマットレス、36は収容部、37;38は欠番、39は一半部、40は他半部、41は折り曲げ線、42;43は支持部、44;45は欠番、46は主体部、47は突出部、48はエアセル、49は周縁部、50は連結部、51は周縁接合部、52は被支持部、53は表裏接合部、54;55は欠番、56は主体部、57は突出部、58はエアセル、59は周縁部、60は連結部、61は周縁接合部、62は被支持部、63は表裏接合部、64は欠番、65は患者、66は左肩、67は右肩、68は左膝、69は右膝、70は尻、71は腰、72は空間、73は周縁部、74は周縁接合部、75は被支持部、76;77は欠番、78はエアマットレス、79はエアセル、80は背フレーム、81は軸、82は欠番、83は給気排気機構、84は流路切換機構、85乃至88は第1乃至通路、89;90は欠番、91乃至98は第1乃至第8グループ、99;100は欠番、100は欠番、101は足、102は頭、103は膝、104は肩、106乃至110は欠番、111乃至119グループ、120は欠番、121は体位変換用マットレス、122は主マットレス、123は体位変換エアセル、124は給気排気機構、125はエアセル、126はエアーポンプ、127はエアーチューブ、128は通路切換機構、129;130はエアーチューブ、131は左エアセル、132は右エアセル、133は左背用エアセル、134は左尻用エアセル、135はエアーチューブ、126は右背用エアセル、127は右尻用エアセル、128はエアーチューブ、139;140は紐、141は静止型マット。

Claims (6)

  1. 主マットレスと、前記主マットレスの下に敷かれる体位変換エアセルと、前記主マットレス及び前記体位変換エアセルに対する給気排気機構とを備え、前記体位変換エアセルが膝用エアセルと左肩用エアセルと右肩用エアセルとを備え、前記給気排気機構が前記膝用エアセルと前記左肩用エアセルと前記右肩用エアセルとに互いに独立して給気排気可能に構成され、前記膝用エアセルと前記左肩用エアセルとが及び膝用エアセルと右肩用エアセルとがそれぞれの間に患者の尻及び腰を取り込み得るように離れた体位変換用マットレスにおいて、前記左肩用エアセルの一部と前記右肩用エアセルの一部とが互いに連結され、前記左肩用エアセルは主体部とこの主体部の右側下部から右側に突出した突出部とを備え、前記右肩用エアセルは主体部と主体部の左側下部から左側に突出した突出部とを備えたことを特徴とする体位変換用マットレス。
  2. 前記左肩用エアセルの一部と前記右肩用エアセルの一部とが互いに連結されたことを構成するために、前記左肩用エアセルの周縁部には連結部が設けられ、前記右肩用エアセル周縁部には連結部が設けられ、前記左肩用エアセルの連結部前記右肩用エアセルの連結部とが互いに連結されたことを特徴する請求項1記載の体位変換用マットレス。
  3. 前記左肩用エアセルは表裏接合部を備え、前記左肩用エアセルが給気された圧縮空気により膨張した場合には前記左肩用エアセルの表裏接合部により前記左肩用エアセルは左側から右側に下り勾配となる傾斜が実現される造形であり、前記右肩用エアセルは表裏接合部を備え、前記右肩用エアセルが給気された圧縮空気により膨張した場合には前記右肩用エアセルの表裏接合部により前記右肩用エアセルは右側から左側に下り勾配となる傾斜が実現される造形であることを特徴とする請求項1記載の体位変換用マットレス。
  4. 前記給気排気機構が第1給気制御手段又は第1排気制御手段を備え、前記第1給気制御手段が前記膝用エアセルを膨らませた後に前記左肩用エアセル又は前記右肩用エアセルの一方を膨らませ、前記第1排気制御手段が前記左肩用エアセル又は前記右肩用エアセルの一方の空気を抜いた後に前記膝用エアセルの空気を抜くことを特徴とする請求項1記載の体位変換用マットレス。
  5. 前記膝用エアセルが左右に分かれており、前記給気排気機構が第2給気制御手段又は第2排気制御手段を備え、前記第2給気制御手段が前記左膝用エアセルを膨らませた後に前記右肩用エアセルを膨らませるか又は前記右膝用エアセルを膨らませた後に左前記肩用エアセルを膨らませ、前記第2排気制御手段が前記右肩用エアセルの空気を抜いた後に前記左膝用エアセルの空気を抜くか又は前記左肩用エアセルの空気を抜いた後に前記右膝用エアセルの空気を抜くことを特徴とする請求項1記載の体位変換用マットレス。
  6. 前記給気排気機構が第3給気制御手段又は第3排気制御手段を備え、前記第3給気制御手段が前記膝用エアセルを膨らませた後に前記左肩用エアセル及び前記右肩用エアセルを膨らませ、前記第3排気制御手段が前記左肩用エアセル及び前記右肩用エアセルの空気を抜いた後に前記膝用エアセルの空気を抜くことを特徴とする請求項1記載の体位変換用マットレス。
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