JP6053604B2 - 製剤 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、化粧用、医薬用などの製剤に関する。
例えば、ユーザーにより、炭酸塩及びアルギン酸ナトリウムを含有する含水粘性組成物と、酸を含む顆粒とを混ぜ合わせて、化粧料や治療用医薬組成物として使用される二酸化炭素含有粘性組成物を得ることができるキットが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許4659980号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたキットでは、二酸化炭素含有粘性組成物を得るために、ユーザーが含水粘性組成物と顆粒とを混ぜ合わせることを要する。このため、手間がかかる、使いづらい、などの問題があった。
ところで、例えば、化粧料、加圧ガスをアルミなどの金属製密閉容器内に収容し、ガス圧により化粧料をバルブから吐出する物が知られている。この場合、容器内からバルブを介して容器外部へ化粧料を吐出するために、所定の圧力以上の高圧ガスを要する。一般的に、金属容器内に高圧ガスを封入する場合、高圧のLPガスなどを採用している。このLPガスを用いた場合、LPガスにより吐出した化粧品を肌に塗布すると、肌へ刺激感、不快感を与える虞がある。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたもので、簡単な構成で、煩雑な作業を行うことなく、二酸化炭素(炭酸ガス)を含有した粘性組成物としての製剤を提供すること、簡単に製剤を製造することができる、製剤の製造方法を提供すること、などを目的とする。
本発明の製剤は、二酸化炭素含有粘性組成物を吐出可能な密閉容器に収容される製剤であって、水、油脂、活性剤(乳化剤)、乳化安定剤、高級アルコール、及び、酸性剤を含む第1の剤(A剤)と、水、増粘剤、及び、炭酸塩を含む第2の剤(B剤)と、を有し、前記第1の剤と前記第2の剤が前記密閉容器内で混合された状態であることを特徴とする。
本発明の製剤の製造方法は、二酸化炭素含有粘性組成物を吐出可能な密閉容器に収容される製剤の製造方法であって、水、油脂、活性剤(乳化剤)、乳化安定剤、高級アルコール、及び、酸性剤を含む第1の剤(A剤)と、水、増粘剤、及び、炭酸塩を含む第2の剤(B剤)とを密閉容器内に混合した状態とする工程と、前記密閉容器を二酸化炭素含有粘性組成物を吐出可能に密閉する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構成で、煩雑な作業を行うことなく、大量に二酸化炭素(炭酸ガス)を含有した粘性組成物としての製剤を提供することができる。
また、簡単に上記製剤を製造可能な製剤の製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態に係る製剤の一例を示す図、(a)は製剤を収容する吐出器の一例を示す断面図、(b)は製剤を収容する吐出器の一例を示す断面図、(c)は気泡状の二酸化炭素ガス(炭酸ガス)を内包する粘着性組成物としての製剤の一例を示す図。 本発明の実施形態に係る製剤の製造方法の一例を示す図。 本発明の実施形態に係る製剤の製造方法の一例を示すフローチャート。
図1は本発明の実施形態に係る製剤の一例を示す図である。詳細には、図1(a)、図1(b)は製剤を収容する吐出器の一例を示す断面図、図1(c)は気泡状の二酸化炭素ガス(炭酸ガス)を内包する粘着性組成物10としての製剤の一例を示す図である。図2は本発明の実施形態に係る製剤の製造方法の一例を示す図である。本発明の実施形態に係る製剤を収容する吐出器は、吐出口を吐出器本体部よりも下にした状態で使用される形態である。尚、本発明の実施形態に係る製剤を収容する吐出器は、図1に示した形態に限られるものではなく、例えば、倒立タイプの缶を採用してもよいし、吐出器本体部を倒立した状態で保持可能なキャップを、吐出器本体部に着脱自在に設けてもよい。
本発明の実施形態に係る製剤は、図1、図2に示したように、二酸化炭素含有粘性組成物10を吐出可能な密閉容器100に収容される製剤(パック剤など)である。この製剤は、化粧用製剤、医薬用製剤などに用いることができる。例えば、化粧用製剤として、顔、手、全身などへ塗布されるパック剤に、本発明に係る製剤を適用することができる。また、頭部などに塗布する製剤に、本発明に係る製剤を適用することで、製剤を塗布した皮膚の毛細血管を拡充させて、育毛効果を得ることができる。
また、図1、図2に示したように、製剤は、例えば、水、油脂、活性剤(乳化剤)、乳化安定剤、高級アルコール、及び、酸性剤を含有した第1の剤11(A剤)と、水、増粘剤及び炭酸塩を含む第2の剤(B剤)とを、密閉容器100内で混合した状態となっている。
第1の剤11(A剤)としては、油脂としてスクワラン、ステアリン酸など、活性剤 乳化剤)としてステアレス−2、ステアレス−21、PPG−15ステアリルなど、乳化安定剤としてパルミチン酸デキストリンなど、高級アルコールとしてセタノールなど、酸 剤として酸性ピロリン酸ナトリウム、グリコール酸など、を含むことが好ましい。この第1の剤(A剤)は、クリーム、ジェル、顆粒などであってもよい。
また、第2の剤12(B剤)としては、増粘剤としてアルギン酸ナトリウム、キサンタンガムなど、炭酸塩として炭酸水素ナトリムなど、を含むことが好ましい。この第2の剤12(B剤)は、クリーム、ジェル、顆粒などであってもよい。
また、本発明の実施形態に係る酸剤としては、有機酸、無機酸のいずれでもよく、これらの1種または2種以上を用いていてもよい。
有機酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸等の直鎖脂肪酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、フマル酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のジカルボン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸等の酸性アミノ酸、グリコール酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、ヒドロキシアクリル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルトロン酸、サリチル酸、没食子酸、トロパ酸、アスコルビン酸、グルコン酸等のオキシ酸などが挙げられる。
無機酸としては、リン酸、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸カリウム、酸性ヘキサメタリン酸ナトリウム、酸性ヘキサメタリン酸カリウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸カリウム、スルファミン酸などが挙げられる。
本発明に用いる炭酸塩としては、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、セスキ炭酸カリウム、セスキ炭酸カルシウム、セスキ炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウムなどであってもよく、これらの1種または2種以上が用いられる。
また、第2の剤12(B剤)増粘剤としては、例えば、天然高分子、半合成高分子、合成高分子、無機物などがあげられ、これらの1種又は2種以上が用いられてもよい。
天然高分子としては、例えば植物系高分子、微生物系高分子、蛋白系高分子が挙げられる。半合成高分子としては、例えばセルロース系高分子、澱粉系高分子、アルギン酸系高分子、その他の多糖類系高分子が挙げられる。
本発明の増粘剤に用いる天然高分子の中の植物系高分子としては、アラビアゴム、カラギーナン、ガラクタン、寒天、クインスシード、グアガム、トウガントガム、ペクチン、マンナン、ローカストビーンガム、小麦澱粉、米澱粉、トウモロコシ澱粉、馬鈴薯澱粉などが挙げられる。本発明の増粘剤に用いる天然高分子の中の微生物系高分子としてはカードラン、キサンタンガム、サクシノグルカン、デキストラン、ヒアルロン酸、プルランなどが挙げられる。本発明の増粘剤に用いる天然高分子の中の蛋白系高分子としてはアルブミン、カゼイン、コラーゲン、ゼラチン、フィブロインなどが挙げられる。
本発明の増粘剤に用いる半合成高分子の中のセルロース系高分子としては、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及びその塩類、カルボキシメチルエチルセルロース及びその塩類、カルボキシメチルスターチ及びその塩類、クロスカルメロース及びその塩類、結晶セルロース、酢酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、粉末セルロース、メチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロースなどが挙げられる。
本発明の増粘剤に用いる半合成高分子の中の澱粉系高分子としてはアルファー化澱粉、部分アルファー化澱粉、カルボキシメチル澱粉、デキストリン、メチル澱粉などが挙げられる。
本発明の増粘剤に用いる半合成高分子の中のアルギン酸系高分子としてはアルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステルなどが挙げられる。
本発明の増粘剤に用いる半合成高分子の中のその他の多糖類系高分子としてはコンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウムなどが挙げられる。
本発明の増粘剤に用いる合成高分子としては、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メタアクリル酸−アクリル酸エチルコポリマー、メタアクリル酸−メタアクリル酸エチルコポリマー、メタアクリル酸エチル・メタアクリル酸塩化トリメチルアンモニウムエチルコポリマー、メタアクリル酸ジメチルアミノエチル・メタアクリル酸メチルコポリマーなどが挙げられる。
本発明の増粘剤に用いる無機物としては含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、コロイダルアルミナ、ベントナイト、ラポナイトなどが挙げられる。
一具体例に係る製剤は、第1の剤11(A剤)の酸性剤としてグリコール酸を採用し、第2の剤(B剤)の炭酸塩として炭酸水素ナトリウムを採用してもよい。
図1に示したように、第1の剤11(A剤)と第2の剤12(B剤)が密閉容器100内で混合された状態で炭酸塩と酸剤とが反応して、二酸化炭素ガス10g(炭酸ガス)を発生し、密閉容器100内が二酸化炭素ガス10gで高圧状態となる。
密閉容器100内のガス圧が所定値(高圧状態)になると、炭酸塩と酸性剤の化学反応が平衡状態となり、炭酸塩と酸性剤から二酸化炭素を発生する反応の進行が見かけ上とまる。
図1に示したように、密閉容器100内からバルブ150を介して密閉容器100の外部へ、二酸化炭素含有粘性組成物10である製剤が吐出された場合、密閉容器100内の圧力よりも、密閉容器100の外部の圧力が低いので、炭酸塩と酸性剤から二酸化炭素を発生する化学反応が進行し、二酸化炭素ガスが気泡状となった状態で粘性組成物10vに内包される。
つまり、密閉容器100外に吐出された二酸化炭素含有粘性組成物10は、クリーム状、ムース状、ジェル状、泡状などになっている。
バルブ150は、例えば、図1、図2に示したように、密閉容器100の開口部100aに取り付けられている。バルブ150の上部には、上下方向に可動自在な可動部材150aが備えられている。この可動部材150aが下方向に押圧された場合、二酸化炭素含有粘性組成物10が密閉容器100内からバルブ150を介して密閉容器100の外部へ吐出される。
また、可動部材150aへの下方向の押圧力がない場合、可動部材150aが上方へ移動し、密閉容器100を密閉状態となるように、バルブ150が構成されている。
例えば、二酸化炭素含有粘性組成物10をパック剤などの化粧用製剤として用いる場合、それを皮膚に付与すると、粘性組成物10vに内包された二酸化炭素ガス10g(炭酸ガス)の気泡により、皮膚に刺激を与え、マッサージ効果を得ることができる。また、粘性組成物10vに内包された二酸化炭素ガス10g(炭酸ガス)により血行促進効果を得ることができる。
<製剤の製造方法の一例>
次に、図3は、本発明の実施形態に係る製剤の製造方法の一例を示すフローチャートである。図1〜図3を参照しながら、製剤の製造方法の一例を説明する。
ステップS1において、水、油脂、活性剤(乳化剤)、乳化安定剤、高級アルコール、及び、酸性剤などを含む第1の剤11(A剤)と、水、増粘剤、及び、炭酸塩を含む第2の剤12(B剤)とを、密閉容器100内で混合した状態とする。
詳細には、図2に示したように、密閉容器100の開口部100a(バルブ取付口)から、第1の剤11(A剤)と、第2の剤12(B剤)とを密閉容器100内に投入し、容器100内で混合した状態とする。
ステップS3において、二酸化炭素含有粘性組成物を吐出可能に、密閉容器100を密閉する。詳細には、図2に示したように、密閉容器100の開口部100a(バルブ取付口)にバルブ150を取り付ける。
ステップS5において、密閉容器100内で第1の剤11(A剤)と第2の剤12(B剤)とを混合した状態で、密閉容器100内に高圧の二酸化炭素ガス(炭酸ガス)などの高圧ガスを封入する。
例えば、バルブ150から、密閉容器100内に高圧の二酸化炭素ガス(炭酸ガス)などの高圧ガスを注入する。このように、密閉容器100内を高圧状態とすることで、密閉容器100内で、第1の剤11(A剤)と第2の剤12(B剤)の混合による、炭酸塩と酸性剤から二酸化炭素を発生する反応の進行を見かけ上とめることができる(平衡状態)。
上述したステップS1、S3、S5を実行することにより、本発明の実施形態に係る製剤を製造することができる。
第1の剤(A剤)と第2の剤(B剤)とを、密閉容器100の開口部100a(バルブ取付口)から密閉容器100内に投入すると同時に、二酸化炭素ガス(炭酸ガス)を供給して、バルブ150を開口部100aに取付けてもよい。
また、第1の剤(A剤)と第2の剤(B剤)とを、密閉容器100の開口部100a(バルブ取付口)から密閉容器100内に投入すると同時に二酸化炭素ガス(炭酸ガス)を供給して、バルブ150を開口部100aに取付けて密閉してもよい。
例えば、密閉容器100に、二酸化炭素含有粘性組成物10を吐出可能なバルブ150と、第1の剤11(A剤)及び/又は第2の剤12(B剤)を流入可能な注入バルブとを設ける。注入バルブから第1の剤11(A剤)、第2の剤12(B剤)を密閉容器100内に注入してもよい。
また、第1の剤11(A剤)と第2の剤12(B剤)と二酸化炭素ガス(炭酸ガス)を密閉容器100内に注入可能、且つ、二酸化炭素含有粘性組成物10を吐出可能に構成されたバルブ150を密閉容器に設ける。そのバルブ150から、第1の剤11(A剤)と第2の剤12(B剤)と、二酸化炭素ガスを密閉容器100内に注入してもよい。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る製剤は、水、油脂、活性剤(乳化剤)、乳化安定剤、高級アルコール、及び、酸性剤を含む第1の剤11(A剤)と、水、増粘剤、及び、炭酸塩を含む第2の剤12(B剤)とを有し、第1の剤11(A剤)と第2の剤12(B剤)が二酸化炭素含有粘性組成物10を吐出可能な密閉容器100に収容されている。
詳細には、第1の剤11(A剤)と第2の剤12(B剤)が密閉容器100内で混合された状態で発生する二酸化炭素ガス(炭酸ガス)により、密閉容器100内を高圧状態となっている。
詳細には、第1の剤11(A剤)と第2の剤12(B剤)の混合により、炭酸塩と酸性剤の化学反応により二酸化炭素ガス(CO2)が発生し、密閉容器100内に充満する。このため、密閉容器100内が二酸化炭素ガス10gにより高圧状態となる。密閉容器100内のガス圧が所定値(高圧状態)になると、炭酸塩と酸性剤の化学反応が平衡状態となり、見かけ上、炭酸塩と酸性剤から二酸化炭素を発生する反応の進行がとまる。つまり、密閉容器100内の高圧環境下で、酸と炭酸塩による反応の均衡を利用した二酸化炭素(CO2)含有の製剤を提供することができる。
密閉容器100内からバルブ150を介して密閉容器100の外部へ、二酸化炭素含有粘性組成物10である製剤が吐出された場合、密閉容器100内の圧力よりも、密閉容器100の外部の圧力が低いので、炭酸塩と酸性剤から二酸化炭素を発生する化学反応が一気に進行する。
すなわち、本発明の実施形態に係る二酸化炭素含有粘性組成物10である製剤は、密閉容器100内に、第1剤(A剤)と第2剤(B剤)が混合した状態で、二酸化炭素を発生させる反応が進行せず(平衡状態)、二酸化炭素含有粘性組成物10を密閉容器100外に吐出した場合、その二酸化炭素含有粘性組成物10の炭酸塩と酸性剤の反応が一気に進行して、気泡状の二酸化炭素ガス10gを発生し、炭酸ガス(二酸化炭素ガス)を気泡状に大量に内包する、新鮮な二酸化炭素含有粘性組成物10を得ることができる。
例えば、製剤が密閉容器100内に高圧環境下で収容された状態(平衡状態)で長期間経過後であっても、二酸化炭素含有粘性組成物10を密閉容器100外に吐出した場合、その密閉容器100外(容器内よりも低圧状態)の二酸化炭素含有粘性組成物10において、減圧により炭酸塩と酸性剤の反応が一気に進行して、炭酸ガス(二酸化炭素ガス)を気泡状に大量に内包する、新鮮な二酸化炭素含有粘性組成物10を得ることができる。
つまり、簡単な構成で、煩雑な作業を行うことなく、大量に二酸化炭素(炭酸ガス)を含有した粘性組成物10としての製剤を提供することができる。
また、上述したように、二酸化炭素含有粘性組成物である製剤は、密閉容器100内で、高圧状態の環境下で長期保存が可能となっている。
また、本発明の実施形態に係る二酸化炭素含有粘性組成物である製剤は、上述したように、密閉容器100内で二酸化炭素ガス(炭酸ガス)などによる高圧下に存在しており、バルブを開状態とすることで、その高圧ガスの圧力を利用して、二酸化炭素含有粘性組成物10をバルブ150を介して密閉容器100の外部に容易に吐出することができる。
また、本発明の実施形態に係る二酸化炭素含有粘性組成物である製剤は、密閉容器100内を高圧とするために、二酸化炭素含ガス(CO2)などを利用しているので、肌への不快感などがない。
つまり、アルミ缶などの密閉容器100内に、第1剤(A剤)と第2剤(B剤)が混合した状態で、二酸化炭素含ガス(CO2)による高圧状態で、且つ、化学反応が平衡状態となり、二酸化炭素を生成する反応の進行が見かけ上とまった状態の製剤を提供することができる。
また、本発明の実施形態において第1の剤11(A剤)としては、油脂としてスクワラン、ステアリン酸など、活性剤としてステアレス−2、ステアレス−21、PPG−15ステアリルなど、乳化安定剤としてパルミチン酸デキストトリンなど、高級アルコールとしてセタノールなど、酸剤としてグリコール酸などを含むことが好ましい。
また、第2の剤12(B剤)は、増粘剤としてアルギン酸ナトリウム、キサンタンガムなど、炭酸塩として炭酸水素ナトリムなどを含むことが好ましい。
こうすることで、簡単に、且つ、安価に、本発明の実施形態に係る製剤(パック剤)を提供することができる。
密閉容器100内に収容された、本発明の実施形態に係る製剤の成分、成分比率(配合%)の一例を表1に示す。表1において、成分比率(配合%)は重量%を示している。表1において、空白となっている成分比率(配合%)は、微量であることを示す。こうすることで、本発明の実施形態に係る製剤(パック剤)を容易に得ることができる。
尚、製剤の成分、成分比率(配合%)は、これに限られるものではない。
Figure 0006053604
また、上述したように、本発明の実施形態に係る製剤は、化粧用製剤、医薬用製剤などに用いることができる。化粧用製剤としては、例えば、パック剤などを挙げることができる。例えば、化粧用製剤として、顔、手、全身などへ塗布されるパック剤に、本発明に係る製剤を適用することができる。また、頭部などに塗布する製剤に、本発明に係る製剤を適用することで、製剤を塗布した皮膚の毛細血管を拡充させて、育毛効果を得ることができる。
また、本発明の実施形態に係る製剤の製造方法は、酸性剤を含む第1の剤11(A剤)と、増粘剤および炭酸塩を含む第2の剤12(B剤)とを密閉容器内に混合した状態とする工程(S1)と、二酸化炭素含有粘性組成物を吐出可能に密閉容器100を密閉する工程(S3)と、を有する。
このように、第1の剤11と第2の剤12とを密閉容器100内に混合し、二酸化炭素含有粘性組成物10を吐出可能に密封することで、簡単に本発明に係る製剤を製造することができる。
また、上述したように、本発明の実施形態に係る製剤の製造方法は、第1の剤11と第2の剤12とを密閉容器100内に収容してバルブ150を取り付け、バルブ150または他のバルブなどから、高圧の二酸化炭素ガスを密閉容器100内に密封する工程(S5)を有する。この際、密閉容器100内で、第1の剤11と第2の剤12との混合物が少ない量となった場合であっても、二酸化炭素ガスを発生する反応を抑制するような高圧状態となるように、製剤の製造の初期段階(第1剤と第2剤を密閉容器100内に混合させた段階)で、二酸化炭素ガスなどの比較的高圧のガスを密閉容器100内に封入することが好ましい。
こうすることで、密閉容器100内で第1の剤11と第2の剤12との混合物が少ない量となった場合であっても、二酸化炭素ガスを発生させる反応を抑制するような加圧状態となっており(平衡状態)、その反応を抑制した状態で長期保存が可能である。この密閉容器100内の第1の剤11と第2の剤12の混合物を密閉容器100外に吐出することで、炭酸塩と酸性剤の反応が一気に進行して、炭酸ガス(二酸化炭素ガス)を気泡状に大量に内包する、新鮮な二酸化炭素含有粘性組成物10を得ることができる。
尚、酸性剤を含む第1の剤11がクリーム状であり、炭酸塩を含む第2の剤12がジェル状であってもよい。逆に、酸性剤を含む第1の剤11がジェル状であり、炭酸塩を含む第2の剤12がクリーム状であってもよい。また、第1の剤11、第2の剤12はそれぞれジェル状、クリーム状、顆粒状、など任意の状態であってもよい。
また、密閉容器100内に封入された高圧ガスとして、二酸化炭素ガスを用いたが、この形態に限られるものではなく、例えば、LPガスなどの炭化水素ガス、その他のガスなどを高圧ガスとして用いてもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載される。
[付記1]
二酸化炭素含有粘性組成物を吐出可能な密閉容器に収容される製剤であって、
酸性剤を含む第1の剤(A剤)と、
増粘剤および炭酸塩を含む第2の剤(B剤)と、を有し、
前記第1の剤と前記第2の剤が前記密閉容器内で混合された状態であることを特徴とする製剤。
[付記2]
前記密閉容器内はガスにより高圧状態となっていることを特徴とする付記1に記載の製剤。
[付記3]
前記密閉容器内はガスにより高圧状態となっていることを特徴とする付記1または付記2に記載の製剤(パック剤)。
[付記4]
前記第1の剤と前記第2の剤が前記密閉容器内で混合された状態で発生する二酸化炭素ガス(炭酸ガス)により、該密閉容器内を高圧状態とすることを特徴とする付記1から付記3のいずれかに記載の製剤(パック剤)。
[付記5]
前記第1の剤(A剤)は、水、油脂、活性剤(乳化剤)、乳化安定剤、高級アルコール、及び、酸性剤を含み、
前記第2の剤(B剤)は、水、増粘剤、及び、炭酸塩を含むことを特徴とする付記1から付記4のいずれかに記載の製剤(パック剤)。
[付記6]
前記第1の剤(A剤)は、
前記油脂として、スクワランまたはステアリン酸、
前記活性剤として、ステアレス−2、ステアレス−21、PPG−15ステアリルのいずれか、
前記乳化安定剤として、パルミチン酸デキストリン、
前記高級アルコールとしてセタノール、
前記酸剤としてグリコール酸、
を含むことを特徴とする付記1から付記5のいずれかに記載の製剤(パック剤)。
[付記7]
前記第2の剤(B剤)は、
前記増粘剤としてアルギン酸ナトリウム、キサンタンガムのいずれか、
前記炭酸塩として炭酸水素ナトリム、
を含むことを特徴とする付記1から付記6のいずれかに記載の製剤(パック剤)。
[付記8]
前記第2の剤(B剤)は、クリーム、ジェル、顆粒などであることを特徴とする付記1から付記4のいずれかに記載の製剤。
[付記9]
化粧用製剤、または、医薬用製剤であることを特徴とする付記1から付記8のいずれかに記載の製剤。
[付記10]
パック剤であることを特徴とする付記1から付記9のいずれかに記載の製剤。
[付記11]
二酸化炭素含有粘性組成物を吐出可能な密閉容器に収容される製剤(パック剤)の製造方法であって、
酸性剤を含む第1の剤(A剤)と、増粘剤及び炭酸塩を含む第2の剤(B剤)とを密閉容器内に混合した状態とする工程と、
二酸化炭素含有粘性組成物を吐出可能に前記密閉容器を密閉する工程と、
を有することを特徴とする製剤の製造方法。
10 二酸化炭素含有粘性組成物(製剤)
10g 二酸化炭素ガス(炭酸ガス)
10v 粘性組成物
11 第1の剤(A剤)
12 第2の剤(B剤)
100 密閉容器
150 バルブ
150a 可動部材

Claims (4)

  1. 二酸化炭素含有粘性組成物を吐出可能な密閉容器に収容された化粧用の製剤であって、
    酸性剤および乳化剤を含む第1の剤と、
    増粘剤および炭酸塩を含む第2の剤と、を有し、
    前記第1の剤と前記第2の剤前記密閉容器内で混合された状態であり、
    前記密閉容器内は炭酸ガスにより高圧状態となっていることを特徴とする製剤。
  2. 前記製剤がパック剤であり、前記密閉容器外に吐出された前記パック剤はクリーム状、 ムース状、ジェル状である請求項1に記載の製剤。
  3. 二酸化炭素含有粘性組成物を吐出可能な密閉容器に収容される化粧用の製剤の製造方法であって、
    酸性剤および乳化剤を含む第1の剤と、増粘剤および炭酸塩を含む第2の剤とを前記密閉容器内に混合した状態とする工程と、
    二酸化炭素含有粘性組成物を吐出可能に前記密閉容器を密閉する工程と、
    を有することを特徴とする製剤の製造方法。
  4. 前記第1の剤と前記第2の剤とを前記密閉容器内に混合した状態とする前記工程の後、 前記密閉容器を密閉する前記工程の前に、高圧の炭酸ガスを前記密閉容器内に封入する工 程をさらに有することを特徴とする請求項3に記載の製剤の製造方法。
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