JP6053602B2 - 液圧緩衝器 - Google Patents

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Description

本発明は、液圧緩衝器に関する。
従来、ソレノイドによって駆動される伸び側減衰力発生機構および縮み側減衰力発生機構を備える減衰力調整式液圧緩衝器が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−264364号公報
ところで、減衰力調整式のユニフロー型油圧緩衝器を備える鉄道車両のセミアクティブダンパ制御システムにおいて、例えば、伸び側減衰力発生機構(以下、伸び側ソレノイドバルブ)の電磁ソレノイドバルブがソフト側で固着してしまうと(以下、ソフト固着)、ハード特性が必要な状態のときに所望の減衰力を発生させることができない。その結果、車体の揺れが大きくなり、車両の乗り心地ならびに走行安定性が低下する。
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、減衰力発生機構のソフト固着を検出することが可能な液圧緩衝器を提供することを課題としてなされたものである。
上記課題を解決するために、本発明の液圧緩衝器は、相対変位する部材間に介装される液圧緩衝器であって、作動流体が封入されるシリンダと、前記シリンダ内に摺動可能に嵌装され、前記シリンダ内を2室に区画するピストンと、一端が前記ピストンに連結されるとともに他端が前記シリンダ外へ延出するピストンロッドと、作動流体の流れを制御して伸び側の減衰力を調整するソレノイドによって駆動される伸び側減衰力発生機構と、作動流体の流れを制御して縮み側の減衰力を調整するソレノイドによって駆動される縮み減衰力発生機構と、制御手段と、を備え、前記制御手段は、一方の前記部材に伝達される振動を検出する振動検出手段と、前記振動検出手段の検出値に応じて前記ソレノイドの制御電流値を調整し、前記伸び側減衰力発生機構および前記縮み側減衰力発生機構が発生する減衰力をハードとソフトとの間で調整する減衰力調整手段と、を有し、前記伸び側減衰力発生機構および前記縮み側減衰力発生機構がハード側に設定された状態で、前記振動検出手段の検出値が予め決められた値よりも大きい状態が一定時間継続していると判断した場合、前記伸び側減衰力発生機構または前記縮み側減衰力発生機構がソフト側で固着していると判定することを特徴とする。
本発明によれば、減衰力発生機構のソフト固着を検出することができる。
第1実施形態のユニフロー型油圧緩衝器(液圧緩衝器)を含むセミアクティブダンパ制御システムの説明図である。 第1実施形態のユニフロー型油圧緩衝器の説明図であり、油圧緩衝器の軸平面による断面図である。 第1実施形態の説明図であり、制御モードがセミアクティブ制御モード時のシステムの状態を示す図である。 第1実施形態の説明図であり、制御モードがフェールモード時のシステムの状態を示す図である。 第1実施形態の説明図であり、制御モードがパッシブモード時のシステムの状態を示す図である。 第1実施形態を説明するための図表であり、各制御モードにおけるシステムの状態を示す図表である。 第2実施形態を説明するための図表であり、各減衰力発生機構の減衰力線図、ならびに各減衰力発生機構の開弁圧力(作動圧力)を比較するための図表である。 第2実施形態の説明図であり、制御モードがセミアクティブ制御モード時のシステムの状態を示す図である。 第2実施形態の説明図であり、伸び側減衰力発生機構、縮み側減衰力発生機構およびパッシブ減衰力発生機構を含む平面によるバルブブロックの断面図である。 第2実施形態の説明図であり、パイロット圧が供給された作動状態のパイロット型遮断弁の軸断面図である。 第2実施形態の制御フローを示す図である。 第2実施形態の説明図であり、第1作動状態における制御システムを示す図である。 第2実施形態の説明図であり、第2作動状態における制御システムを示す図である。 第2実施形態の説明図であり、第5作動状態における制御システムを示す図である。 第2実施形態の説明図であり、第6作動状態における制御システムを示す図である。 第3実施形態の説明図であり、制御モードがセミアクティブ制御モード時のシステムの状態を示す図である。 第3実施形態の説明図であり、制御モードがフェールモード時のシステムの状態を示す図である。 第3実施形態の説明図であり、伸び側減衰力発生機構がソフト固着したパッシブモード時のシステムの状態を示す図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態を添付した図を参照して説明する。なお、第1実施形態では、液圧緩衝器として、鉄道車両のセミアクティブダンパ制御システムに使用されるユニフロー型油圧緩衝器(ダンパ)を例示するが、本発明の液圧緩衝器を限定することを意図していない。
図1は、第1実施形態のユニフロー型油圧緩衝器1を含むセミアクティブダンパ制御システム(以下、必要に応じて制御システム)の説明図である。図1に示されるように、制御システムは、鉄道車両の横方向(図1における左右方向)へ相対変位される台車31と車体32との間(部材間)に介装される油圧緩衝器1(液圧緩衝器)と、車体32(一方の部材)に取り付けられる加速度センサ33(振動検出手段)と、加速度センサ33によって検出された検出値、すなわち、車体32に伝達される振動に応じて油圧緩衝器1をセミアクティブ制御(例えば、スカイフック制御)する制御装置34(制御手段)と、を有する。なお、車体32は、台車31との間に介装されたエアばね35によって弾性支持される。制御手段は、振動検出手段と後述する減衰力調整手段とを有する。
図2に示されるように、油圧緩衝器1は、シリンダ2の外側にアウタチューブ3が設けられた2重筒構造であり、シリンダ2とアウタチューブ3との間にリザーバ4が形成される。シリンダ2内には、ピストン5が摺動可能に嵌装され、ピストン5によってシリンダ2内が第1シリンダ室2Aと第2シリンダ室2Bとの2つのシリンダ室に分画される。
ピストン5は、ピストンロッド6の一端(図2における右側の端部)に連結される。ピストンロッド6は、第1シリンダ室2Aを貫通してシリンダ2及びアウタチューブ3の開口側(図2における左側)の端部に装着されたロッドガイド7に挿通され、他端(図2における左側の端部)がシリンダ2の外部へ延びる。シリンダ2のロッドガイド7が装着された側とは反対側の端部(図2における右側の端部)には、第2シリンダ室2Bとリザーバ4とを分画するベースバルブ8が装着される。さらに、シリンダ2内には作動油(作動流体)が封入され、リザーバ4内には作動油及びガスが封入される。
ピストン5は、第1シリンダ室2Aと第2シリンダ室2Bとの間を連通する流路9と、流路9における作動油の第2シリンダ室2B側から第1シリンダ室2A側への流通を許容するとともに第1シリンダ室2A側から第2シリンダ室2B側への流通を阻止する逆止弁10と、を有する。ベースバルブ8は、第2シリンダ室2Bとリザーバ4との間を連通する流路11と、流路11における作動油のリザーバ4側から第2シリンダ室2B側への流通を許容するとともに第2シリンダ室2B側からリザーバ4側への流通を阻止する逆止弁12と、を有する。
油圧緩衝器1は、円筒状に形成されてシリンダ2の外周に嵌合される通路部材13を有する。通路部材13の内周面13bには、周方向へ延びて軸線方向(図2における左右方向)に間隔をあけて配置された2つの環状溝(符号省略)が形成される。これにより、図2における左側の環状溝とシリンダ2の外周面2aとの間には環状流路15が形成され、図2における右側の環状溝とシリンダ2の外周面2aとの間には環状流路18が形成される。そして、環状流路15は、シリンダ2の側壁に設けられた流路16によって第1シリンダ室2Aに連通され、環状流路18は、シリンダ2の側壁に設けられた流路19によって第2シリンダ室2Bに連通される。
図2に示されるように、アウタチューブ3と通路部材13とは、環状流路15に連通される接続管21および環状流路18に連通される接続管22によって接続される。アウタチューブ3の外周面3aには、減衰力発生装置25が取り付けられる。なお、減衰力発生装置25は、後述する伸び側減衰力発生機構26と縮み側減衰力発生機構27とを有する先行技術(例えば、特許文献1)の減衰力発生装置の基本構造を適用する。ここでは、明細書の記載を簡潔にするため、減衰力発生装置25の周知の基本構造に係る説明を省く。
図3は、第1実施形態のユニフロー型油圧緩衝器1の減衰力発生装置25を説明するための概略的な油圧回路図である。図3に示されるように、減衰力発生装置25は、油圧緩衝器1の第1シリンダ室2Aと第2シリンダ室2Bとを接続する流路37を有する。流路37には、第1シリンダ室2Aから第2シリンダ室2Bへ向けて順に、フィルタ38、伸び側減衰力発生機構26および縮み側減衰力発生機構27が配置される。なお、第1実施形態では、伸び側減衰力発生機構26および縮み側減衰力発生機構27として比例ソレノイドバルブが適用される。以下、必要に応じて、伸び側減衰力発生機構26を比例ソレノイドバルブ26、および縮み側減衰力発生機構27を比例ソレノイドバルブ27という。
減衰力発生装置25は、流路37における比例ソレノイドバルブ26と比例ソレノイドバルブ27との間に配置される分岐部39と第2シリンダ室2Bとを接続する流路40を有する。流路40には、分岐部39から第2シリンダ室2Bへ向けて順に、フィルタ41、第2開閉弁42(弁機構)が配置される。また、減衰力発生装置25は、比例ソレノイドバルブ26および比例ソレノイドバルブ27をバイパスするバイパス通路43を有する。バイパス通路43には、流路37との分岐部44から分岐部45へ向けて順に、パッシブ減衰力発生機構46(以下、必要に応じてパッシブバルブ46)、第1開閉弁47(弁機構)が配置される。
なお、第2開閉弁42には、ノーマリクローズ型の電磁ソレノイドバルブが適用される。また、第1開閉弁47には、ノーマリオープン型の電磁ソレノイドバルブが適用される。さらに、パッシブバルブ46には、作動油の流れ、換言すると、ピストン5の移動速度に応じたパッシブ特性の減衰力を発生するリリーフバルブが適用される。また、上述した制御装置34は、加速度センサ33によって検出された加速度信号に応じて比例ソレノイドバルブ26および比例ソレノイドバルブ27の電磁ソレノイドの制御電流値を調整し、伸び側減衰力発生機構26および縮み側減衰力発生機構27が発生する減衰力をハード(側)とソフト(側)との間で調整する減衰力制御部(減衰力調整手段)を含む。
次に、第1実施形態の作用を説明する。
[セミアクティブ制御モード]
図3は、制御装置34による減衰力発生装置25の制御モード(以下、制御モード)がセミアクティブ制御モードである時の制御システムの作動状態を示す図である。図3および図6に示されるように、セミアクティブ制御モードでは、第1開閉弁47(弁機構)は電源ONで閉弁状態であり、第2開閉弁42(弁機構)は電源ONで開弁状態である。
油圧緩衝器1の伸び行程(以下、伸び行程)時には、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)がオンロード制御されるとともに比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)がオフロード(ソフト固定)となる。この伸び行程では、第1シリンダ室2Aの作動油は、流路37へ流れ、フィルタ38、比例ソレノイドバルブ26を通過して流路40へ流れる。そして、流路40へ流入した作動油は、フィルタ41、第2開閉弁42を通過して第2シリンダ室2Bへ流れる。ここで、作動油が比例ソレノイドバルブ26を通過することにより、制御装置34から比例ソレノイドバルブ26の電磁ソレノイドへ供給された制御電流に応じた伸び側の減衰力が発生する。なお、ピストンロッド6の体積補償のための作動油が、リザーバ4から第2シリンダ室2Bへ供給される。
また、油圧緩衝器1の縮み行程(以下、縮み行程)時には、比例ソレノイドバルブ27がオンロード制御されるとともに比例ソレノイドバルブ26がオフロード(ソフト固定)となる。この縮み行程では、第2シリンダ室2Bの作動油は、流路9および逆止弁10を通過して第1シリンダ室2Aへ流れる。そして、ピストンロッド6の体積補償のための作動油が、流路40へ流れ、第2開閉弁42、フィルタ41を通過して流路37へ流れる。そして、流路37へ流入した作動油は、比例ソレノイドバルブ27を通過してリザーバ4へ流れる。ここで、作動油が比例ソレノイドバルブ27を通過することにより、制御装置34から比例ソレノイドバルブ27の電磁ソレノイドへ供給された制御電流に応じた縮み側の減衰力が発生する。
[フェールモード]
他方、制御装置34は、車体32の揺れが予め決められた閾値を超えたと判断した場合、制御システムに異常が発生したと判定し、制御モードをセミアクティブ制御モードからフェールモードへ切り替える。図4および図6に示されるように、フェールモードでは、制御装置34は、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)および比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)を電源OFFしてハード固定するとともに、第1開閉弁47を電源OFFして開弁させる。
なお、第1実施形態において、制御装置34は、例えば、加速度センサ33の検出値に基づき算出された車体32の加速度を閾値と比較する方法、車体32の単位時間当たりの加速度の積分値を閾値と比較する方法、車両情報(車両速度情報および位置情報)を過去のデータと比較する方法、距離または時間当たりの乗り心地レベルを算出して閾値と比較する方法、圧力センサによって検出された比例ソレノイドバルブ26、27の圧力値を閾値と比較する方法、あるいは、これらの方法を組み合わせた方法等の周知の方法によって、車体32の揺れが予め決められた閾値を超えたこと、すなわち、制御システムの異常を判定することができる。
フェールモードにおける伸び行程時には、第1シリンダ室2Aの作動油は、流路37へ流れ、フィルタ38を通過してバイパス通路43へ流れる。そして、バイパス通路43へ流入した作動油は、パッシブバルブ46、第1開閉弁47を通過し、さらに流路37を経由して第2シリンダ室2Bへ流れる。ここで、作動油がパッシブバルブ46を通過することにより、作動油の流れ、換言すると、ピストン5の移動速度、に応じたパッシブ特性の減衰力が発生する。なお、ピストンロッド6の体積補償のための作動油が、リザーバ4から第2シリンダ室2Bへ供給される。
また、フェールモードにおける縮み行程時には、第2シリンダ室2Bの作動油は、流路9および逆止弁10を通過して第1シリンダ室2Aへ流れる。そして、ピストンロッド6の体積補償のための作動油が、第1シリンダ室2Aから流路37へ流れ、フィルタ38を通過してバイパス通路43へ流れる。そして、バイパス通路43へ流入した作動油は、パッシブバルブ46、第1開閉弁47を通過し、さらに流路37を経由してリザーバ4へ流れる。ここで、作動油がパッシブバルブ46を通過することにより、作動油の流れに応じたパッシブ特性の減衰力が発生する。
[パッシブモード]
例えば、伸び側減衰力発生機構(比例ソレノイドバルブ26)がソフト固着した場合、先行技術においては、ソフトよりも大きい電流指令を出したとしても、比例ソレノイドバルブ26がソフト固着しているので、ソフトより大きな所望の減衰力を発生させることができない。その結果、車体32の揺れが大きくなり、車両の乗り心地および走行安定性が低下する。
そこで、第1実施形態では、予め設定した振動よりも大きな振動が所定時間継続して発生すると、制御装置34は、制御モードがセミアクティブ制御モードからフェールモードへ切り替えられ、すなわち、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)および比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)が電源OFFでハード固定された状態となる。そして、フェールモードが予め決められた一定時間継続した時点で予め設定した振動よりも大きな振動が継続している場合には、比例ソレノイドバルブ26または比例ソレノイドバルブ27がソフト固着していると判定し、制御モードをフェールモードからパッシブモードへ切り替える。
図5は、制御モードがパッシブモードである時の制御システムの作動状態を示す図である。図5および図6に示されるように、パッシブモードでは、制御装置34は、第2開閉弁42を電源OFFして閉弁させる。なお、第1開閉弁47は電源OFFで開弁状態が保持されるとともに、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)および比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)は電源OFFでハード固定が維持される。
パッシブモードにおける伸び行程時には、第1シリンダ室2Aの作動油は、流路37へ流れ、フィルタ38を通過してバイパス通路43へ流れる。そして、バイパス通路43へ流入した作動油は、パッシブバルブ46、第1開閉弁47を通過し、さらに流路37を経由して第2シリンダ室2Bへ流れる。ここで、作動油がパッシブバルブ46を通過することにより、作動油の流れ、換言すると、ピストン5の移動速度、に応じたパッシブ特性の減衰力が発生する。なお、ピストンロッド6の体積補償のための作動油が、リザーバ4から第2シリンダ室2Bへ供給される。
また、パッシブモードにおける縮み行程時には、第2シリンダ室2Bの作動油は、流路9および逆止弁10を通過して第1シリンダ室2Aへ流れる。そして、ピストンロッド6の体積補償のための作動油が、第1シリンダ室2Aから流路37へ流れ、フィルタ38を通過してバイパス通路43へ流れる。そして、バイパス通路43へ流入した作動油は、パッシブバルブ46、第1開閉弁47を通過し、さらに流路37を経由してリザーバ4へ流れる。ここで、作動油がパッシブバルブ46を通過することにより、作動油の流れに応じたパッシブ特性の減衰力が発生する。
[作用効果]
先行技術においては、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)または比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)がソフト固着した場合、制御モードがセミアクティブ制御モードからフェールモードへ切り替えられたとしても、油圧緩衝器(液圧緩衝器)は減衰力を発生させることができない。その結果、車体32の揺れが大きくなり、車両の乗り心地および走行安定性が低下する。
そこで、第1実施形態では、制御装置34は、制御モードがセミアクティブ制御モードからフェールモードへ切り替えられた状態、すなわち、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)および比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)が電源OFFでハード固定された状態で、異常が発生した状態(フェールモード)が予め決められた一定時間継続した時点で、比例ソレノイドバルブ26または比例ソレノイドバルブ27がソフト固着していると判定し、制御モードをフェールモードからパッシブモードへ切り替える。
第1実施形態によれば、パッシブモード時に、ピストン5の移動によって第1シリンダ室2Aから流出した作動油がセミアクティブ制御系へ流れない、すなわち、バイパス通路43へ流れてパッシブバルブ46(パッシブ減衰力発生機構)を通過するように構成したので、作動油の流れ、換言すると、ピストン5の移動速度、に応じたパッシブ特性の減衰力を発生させることができる。
これにより、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)または比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)がソフト固着した場合であっても、ユニフロー型油圧緩衝器1(液圧緩衝器)を通常のパッシブダンパとして機能させる、すなわち、パッシブ特性の減衰力を発生させることができる。
その結果、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)または比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)がソフト固着した場合であっても、車両の乗り心地および走行安定性を確保することができる。
なお、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)または比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)をハード特性とソフト特性との2位置に切り替える切換え弁としてもよい。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態を添付した図に基づき説明する。なお、上述した第1実施形態と同一又は相当の構成には、同一の名称及び符号を付与する。また、明細書の記載を簡潔にするため、第1実施形態と重複する説明を省く。
図8に示されるように、第2実施形態のユニフロー型油圧緩衝器51は、第1実施形態のユニフロー型油圧緩衝器1におけるセミアクティブダンパ制御システムの流路40に配置された第2開閉弁42(図3、図4、図5参照)をパイロット型遮断弁52に換装して構成される。
パイロット型遮断弁52は、流路37(パイロット流路54)の圧力が高まって予め決められたパイロット圧に到達した時点で、開弁状態から閉弁状態へ切り替わる。パイロット型遮断弁52のパイロット圧は、図7に示される図表を参照してわかるように、フェールモード時にハードの減衰力を発生する比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)および比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)の開弁圧力(スーパーハード開弁圧)よりも低く、且つセミアクティブ制御モード時にハード側の減衰力を発生する比例ソレノイドバルブ26、27の開弁圧力(ハード側開弁圧)よりも高く設定される。
なお、図7から理解できるように、パッシブバルブ46(パッシブ減衰力発生機構)の開弁圧力(減衰力)は、セミアクティブ制御モード時にソフト側の減衰力を発生する比例ソレノイドバルブ26、27の開弁圧力(ソフト側開弁圧、減衰力)よりも高く、且つセミアクティブ制御モード時にハード側の減衰力を発生する比例ソレノイドバルブ26、27の開弁圧力(ハード側開弁圧、減衰力)よりも低く設定される。
図9は、減衰力発生装置25のバルブブロック53の比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)、比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)およびパッシブバルブ46(パッシブ減衰力発生機構)を含む平面による断面図である。図9に示されるように、パッシブバルブ46は、一端(図9における下端)が流路54(パイロット流路)を介して流路37に接続されるとともに他端がバルブブロック53の外部へ開口されるシリンダ55と、シリンダ55の開口部に固定(螺着)されるスクリュ56と、シリンダ55内に収容される弁体57と、を有する。
弁体57は、シリンダ55に摺動可能に嵌合される大径部57Aと、スクリュ56の軸穴56Aに摺動可能に嵌合される小径部57Bとを有する。大径部57Aの外周には、周方向へ延びる環状溝(符号省略)が形成され、これにより、環状溝とシリンダ55との間に環状流路58が形成される。そして、パイロット型遮断弁52は、流路54を介して第1シリンダ室2A(図2参照)から供給される圧力がパイロット圧(作動圧力)に到達していない状態(図9参照)では、比例ソレノイドバルブ26と比例ソレノイドバルブ27との間の流路37と第2シリンダ室2Bに連通する流路40とが環状流路58を介して連通される。
他方、パイロット型遮断弁52は、流路54を介して第1シリンダ室2Aから供給される圧力がパイロット圧に到達すると、図10に示されるように、弁体57がシリンダ55に対して軸方向(図10における上方向)へ移動する。これにより、比例ソレノイドバルブ26と比例ソレノイドバルブ27との間の流路37と第2シリンダ室2Bに連通する流路40との連通が遮断される。
次に、第2実施形態の作用を説明する。
図11は、第2実施形態のユニフロー型油圧緩衝器51の制御フローを示す図である。
セミアクティブ制御モードでは、第1開閉弁47(弁機構)は電源ONで閉弁状態であり、パイロット型遮断弁52(弁機構)は供給される圧力がパイロット圧に到達していないため開弁状態である。これにより、伸び行程では、制御装置34から供給される制御電流に応じて比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)によって調整された減衰力が発生し、縮み行程では、制御装置34から供給される制御電流に応じて比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)によって調整された減衰力が発生する。
まず、制御装置34は、車体32の揺れ、すなわち、加速度センサ33(振動検出手段)の検出値が予め決められた閾値を超えたと判断すると、制御システムに異常が発生したと判定し(図11におけるステップ1)、制御モードをセミアクティブ制御モードからフェールモードへ切り替える(図11におけるステップ2)。フェールモードでは、制御装置34は、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)および比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)を電源OFFしてハード固定する。
次に、制御装置34は、車体32の揺れが適正であるか否かを判定する(図11におけるステップ3)。ここで、車体32の揺れが適正であると判定すると(図11におけるステップ3のYES)、フェールモードへの切り替えを完了する(図11におけるステップ4)。他方、車体32の揺れが適正ではないと判定すると(図11におけるステップ3のNO)、制御装置34は、フェールモードへ切り替えられた状態、すなわち、比例ソレノイドバルブ26および比例ソレノイドバルブ27がハード固定された状態で、異常が発生した状態が予め決められた一定時間継続した時点で、比例ソレノイドバルブ26または比例ソレノイドバルブ27がソフト固着していると判定する(図11におけるステップ5)。
この時点では、第1開閉弁47は電源ONで閉弁状態であるため、ソフト固着していない側、すなわち、ハード固定された側の比例ソレノイドバルブ26あるいは27の圧力、延いては、第1シリンダ室2Aの圧力が高まる。そして、第1シリンダ室2Aに連通される流路54の圧力がパイロット圧に到達することで、パイロット型遮断弁52が作動して閉弁され、比例ソレノイドバルブ26および比例ソレノイドバルブ27へ流れる作動油の流れが遮断される(図11におけるステップ6)。
引き続き、制御装置34は、制御モードをフェールモードからパッシブモードへ切り替える(図11におけるステップ7)。これにより、第1開閉弁47(弁機構)は、電源OFFで開弁され、作動油がバイパス通路43へ流れるようになる。バイパス通路43を流れる作動油がパッシブバルブ46を通過することで、作動油の流れ、すなわち、ピストン5の移動速度に応じたパッシブ特性の減衰力が発生する。そして、制御モードがフェールモードからパッシブモードへ切り替えられた時点で、制御モードの切り替えが完了する(図11におけるステップ8)。
次に、上述した制御フローに基づき作動するユニフロー型油圧緩衝器51の制御システムの作動状態を説明する。
[第1作動状態]
第1作動状態は、制御モードがセミアクティブ制御モード時の制御システムの作動状態であり、図12は、第1作動状態における制御システムを示す図である。図12に示されるように、第1作動状態では、パイロット型遮断弁52(パッシブ減衰力発生機構)は開弁状態である。また、第1開閉弁47(弁機構)は電源ONで閉弁状態であり、これにより、バイパス通路43へ流れる作動油の流れが遮断される。
第1作動状態における伸び行程時には、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)がオンロード制御されるとともに比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)がオフロード(ソフト固定)となる。この伸び行程では、第1シリンダ室2Aの作動油は、流路37へ流れ、フィルタ38、比例ソレノイドバルブ26を通過して流路40へ流れる。そして、流路40へ流入した作動油は、フィルタ41、パイロット型遮断弁52を通過して第2シリンダ室2Bへ流れる。ここで、作動油が比例ソレノイドバルブ26を通過することにより、制御装置34から比例ソレノイドバルブ26の電磁ソレノイドへ供給された制御電流に応じた伸び側の減衰力が発生する。なお、ピストンロッド6の体積補償のための作動油が、リザーバ4から第2シリンダ室2Bへ供給される。
また、第1作動状態における縮み行程時には、比例ソレノイドバルブ27がオンロード制御されるとともに比例ソレノイドバルブ26がオフロード(ソフト固定)となる。この縮み行程では、第2シリンダ室2Bの作動油は、流路9および逆止弁10を通過して第1シリンダ室2Aへ流れる。そして、ピストンロッド6の体積補償のための作動油は、流路40へ流れ、第2開閉弁42、フィルタ41を通過して流路37へ流れる。そして、流路37へ流入した作動油は、比例ソレノイドバルブ27を通過してリザーバ4へ流れる。ここで、作動油が比例ソレノイドバルブ27を通過することにより、制御装置34から比例ソレノイドバルブ27の電磁ソレノイドへ供給された制御電流に応じた縮み側の減衰力が発生する。
[第2作動状態]
他方、制御装置34は、車体32の揺れが予め決められた閾値を超えたと判断した場合、制御システムに異常が発生したと判定し、制御モードをセミアクティブ制御モードからフェールモードへ切り替える。第2作動状態は、制御モードがフェールモード時の制御システムの作動状態であり、図13は、第2作動状態における制御システムを示す図である。第2作動状態では、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)および比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)は電源OFFでハード固定されるとともに、第1開閉弁47は電源OFFで開弁状態である。なお、第2作動状態は、図11に示される制御フローのステップ4における作動状態である。
第2作動状態における伸び行程時には、第1シリンダ室2Aの作動油は、流路37へ流れ、フィルタ38を通過してバイパス通路43へ流れる。そして、バイパス通路43へ流入した作動油は、パッシブバルブ46、第1開閉弁47を通過し、さらに流路37を経由して第2シリンダ室2Bへ流れる。ここで、作動油がパッシブバルブ46を通過することにより、作動油の流れ、換言すると、ピストン5の移動速度に応じたパッシブ特性の減衰力が発生する。なお、ピストンロッド6の体積補償のための作動油が、リザーバ4から第2シリンダ室2Bへ供給される。
また、第2作動状態における縮み行程時には、第2シリンダ室2Bの作動油は、流路9および逆止弁10を通過して第1シリンダ室2Aへ流れる。そして、ピストンロッド6の体積補償のための作動油が、第1シリンダ室2Aから流路37へ流れ、フィルタ38を通過してバイパス通路43へ流れる。そして、バイパス通路43へ流入した作動油は、パッシブバルブ46、第1開閉弁47を通過し、流路43を経由してリザーバ4へ流れる。ここで、作動油がパッシブバルブ46を通過することにより、作動油の流れに応じたパッシブ特性の減衰力が発生する。
[第3作動状態]
第3作動状態は、図12に示される第1作動状態において、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)がソフト固着した状態である。第3作動状態では、第1シリンダ室2Aに連通される流路54の圧力がパイロット圧に到達していないため、パイロット型遮断弁52は開弁状態である。第3作動状態では、伸び行程および縮み行程における作動油の流れは第1作動状態と同一である。このため、縮み行程では、セミアクティブ制御、すなわち、制御装置34の制御電流に応じた減衰力を発生させることができるが、伸び行程では、比例ソレノイドバルブ26で減衰力を発生させることができない。その結果、車両の揺れは大きくなる。なお、第3作動状態は、図11に示される制御フローのステップ1における作動状態である。
[第4作動状態]
第4作動状態は、図13に示される第2作動状態において、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)がソフト固着した状態である。第4作動状態における縮み行程では、比例ソレノイドバルブ27が発生する減衰力によってセミアクティブ制御することができるが、第4作動状態における伸び行程では、作動油は、バイパス通路43へ流れずに、より開弁圧力(減衰力)が低いソフト固着した比例ソレノイドバルブ26側へ逃げてしまう。その結果、伸び行程で減衰力を発生させることができず、車両の揺れは大きくなる。
[第5作動状態]
第5作動状態は、第3作動状態で車両の揺れが一定の度合いを超えた時、換言すると、ピストン5の移動速度が一定の速度を超えた時の作動状態である。図14に示されるように、第5作動状態では、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)はソフト固着(電源OFFでハード指令)、比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)は電源OFFでハード固定、第1開閉弁47(弁機構)は電源ONで閉弁状態であり、バイパス通路43へ流れる作動油の流れが遮断される。また、第1シリンダ室2Aに連通される流路54の圧力がパイロット圧に到達することで、パイロット型遮断弁52が作動して閉弁される。
第5作動状態における伸び行程および縮み行程では、作動油は、比例ソレノイドバルブ26を経由してハード固定された比例ソレノイドバルブ27を通過する。これにより、制御システムは、ハード固定されたリリーフ特性となる。その結果、油圧緩衝器51がロック状態となり、車体32の揺れが大きくなる。また、車両の乗り心地はゴクゴツした不快なものとなる。
[第6作動状態]
制御装置34は、第5作動状態(異常が発生した状態)が予め決められた一定時間継続した時点で、比例ソレノイドバルブ26または比例ソレノイドバルブ27がソフト固着していると判定し、作動状態を第5作動状態から第6作動状態へ切り替える。図15に示されるように、第6作動状態では、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)はソフト固着(電源OFFでハード指令)、比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)は電源OFFでハード固定、パイロット型遮断弁52はパイロット圧が供給されて閉弁状態である。また、第1開閉弁47は電源OFFで開弁状態である。
第6作動状態における伸び行程時には、第1シリンダ室2Aの作動油は、流路37へ流れ、フィルタ38を通過してバイパス通路43へ流れる。そして、バイパス通路43へ流入した作動油は、パッシブバルブ46、第1開閉弁47を通過し、さらに流路37を経由して第2シリンダ室2Bへ流れる。ここで、作動油がパッシブバルブ46を通過することで、作動油の流れ、換言すると、ピストン5の移動速度に応じたパッシブ特性の減衰力が発生する。なお、ピストンロッド6の体積補償のための作動油が、リザーバ4から第2シリンダ室2Bへ供給される。
また、第6実施形態における縮み行程時には、第2シリンダ室2Bの作動油は、流路9および逆止弁10を通過して第1シリンダ室2Aへ流れる。そして、ピストンロッド6の体積補償のための作動油が、第1シリンダ室2Aから流路37へ流れ、フィルタ38を通過してバイパス通路43へ流れる。そして、バイパス通路43へ流入した作動油は、パッシブバルブ46、第1開閉弁47を通過し、さらに流路37を経由してリザーバ4へ流れる。ここで、作動油がパッシブバルブ46を通過することにより、作動油の流れに応じたパッシブ特性の減衰力が発生する。
[作用効果]
第2実施形態によれば、上述した第1実施形態と同一の作用効果を得ることができる。
また、第2実施形態では、第1実施形態の第2開閉弁42(電磁ソレノイドバルブ)に代えてパイロット型遮断弁52(弁機構)を使用したので、第1実施形態と比較した場合、製造コストを削減することができるとともに制御装置34の負担を軽減させることができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態を添付した図に基づき説明する。なお、上述した第1実施形態および第2と同一又は相当の構成には、同一の名称及び符号を付与する。また、明細書の記載を簡潔にするため、第1実施形態および第2実施形態と重複する説明を省く。
図16に示されるように、第3実施形態は、第2実施形態のユニフロー型油圧緩衝器51におけるセミアクティブダンパ制御システムの構成をバイフロー型油圧緩衝器61(液圧緩衝器)に適用したものである。
[セミアクティブ制御モード]
図16は、第3実施形態におけるセミアクティブ制御モード時の制御システムを示す図である。図16に示されるように、セミアクティブ制御モードでは、パイロット型遮断弁52Aおよびパイロット型遮断弁52Bは開弁状態である。また、第1開閉弁47(弁機構)は電源ONで閉弁状態であり、バイパス通路43へ流れる作動油の流れが遮断される。
セミアクティブ制御モードにおける伸び行程時には、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)がオンロード制御されるとともに比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)がオフロード(ソフト固定)となる。この伸び行程では、第1シリンダ室2Aの作動油は、フィルタ38、比例ソレノイドバルブ26、フィルタ41、パイロット型遮断弁52Bおよびパイロット型遮断弁52Aを経由して第2シリンダ室2Bへ流れる。ここで、作動油が比例ソレノイドバルブ26を通過することにより、制御装置34から比例ソレノイドバルブ26の電磁ソレノイドへ供給された制御電流に応じた伸び側の減衰力が発生する。
また、セミアクティブ制御モードにおける縮み行程時には、比例ソレノイドバルブ27がオンロード制御されるとともに比例ソレノイドバルブ26がオフロード(ソフト固定)となる。この縮み行程では、第2シリンダ室2Bの作動油は、比例ソレノイドバルブ27、フィルタ41、パイロット型遮断弁52Bおよびパイロット型遮断弁52Aを経由して第1シリンダ室2Aへ流れる。ここで、作動油が比例ソレノイドバルブ27を通過することにより、制御装置34から比例ソレノイドバルブ27の電磁ソレノイドへ供給された制御電流に応じた縮み側の減衰力が発生する。
[フェールモード]
他方、制御装置34は、車体32の揺れが予め決められた閾値を超えたと判断した場合、制御システムに異常が発生したと判定し、制御モードをセミアクティブ制御モードからフェールモードへ切り替える。図17は、フェールモード時の制御システムを示す図である。フェールモード時には、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)および比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)はハード固定されるとともに、第1開閉弁47は電源OFFで開弁状態である。また、パイロット型遮断弁52Aおよびパイロット型遮断弁52B(弁機構)は開弁状態である。
フェールモード時の伸び行程では、第1シリンダ室2Aの作動油は、フィルタ38、パッシブバルブ46A(パッシブ減衰力発生機構)、第1開閉弁47(弁機構)、フィルタ41、パイロット型遮断弁52Bおよびパイロット型遮断弁52Aを経由して第2シリンダ室2Bへ流れる。ここで、作動油がパッシブバルブ46Aを通過することにより、作動油の流れ、換言すると、ピストン5の移動速度、に応じたパッシブ特性の減衰力が発生する。
また、フェールモード時の縮み行程では、第2シリンダ室2Bの作動油は、パッシブバルブ46B、第1開閉弁47(弁機構)、フィルタ41、パイロット型遮断弁52Bおよびパイロット型遮断弁52Aを経由して第1シリンダ室2Aへ流れる。ここで、作動油がパッシブバルブ46Bを通過することにより、作動油の流れに応じたパッシブ特性の減衰力が発生する。
[パッシブモード]
制御装置34は、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)および比例ソレノイドバルブ27(縮み側減衰力発生機構)がハード固定(フェールモード)で、異常が発生した状態が予め決められた一定時間継続した時点で、比例ソレノイドバルブ26または比例ソレノイドバルブ27がソフト固着していると判定し、制御モードをフェールモードからパッシブモードへ切り替える。図18は、比例ソレノイドバルブ26(伸び側減衰力発生機構)がソフト固着(電源OFFでハード指令)したパッシブモードの制御システムを示す。
図18に示されるように、パッシブモードでは、固着していない側のハード固定された比例ソレノイドバルブ27の開弁圧力(スーパーハード)がパイロット型遮断弁52Aのパイロット圧よりも高いため、パイロット型遮断弁52Aが作動して閉弁される。パイロット型遮断弁52Aが閉弁されると、第1開閉弁47は電源OFFで開弁される。なお、第3実施形態におけるパッシブバルブ46Aの開弁圧力とパッシブバルブ46Bの開弁圧力(減衰力)とは同一に設定される。
パッシブモードの伸び行程時には、第1シリンダ室2Aの作動油は、フィルタ38、パッシブバルブ46Aおよびパッシブバルブ46Bを経由して第2シリンダ室2Bへ流れる。ここで、作動油がパッシブバルブ46Aを通過することにより、作動油の流れ、換言すると、ピストン5の移動速度に応じたパッシブ特性の減衰力が発生する。また、パッシブモードの縮み行程時には、第2シリンダ室2Bの作動油は、パッシブバルブ46B、パッシブバルブ46Aおよびフィルタ38を経由して第1シリンダ室2Aへ流れる。ここで、作動油がパッシブバルブ46を通過することにより、作動油の流れに応じたパッシブ特性の減衰力が発生する。
[作用効果]
第3実施形態によれば、上述した第1実施形態および第2実施形態と同一の作用効果を得ることができる。
なお、第3実施形態では、第1開閉弁47にノーマリオープン型の電磁ソレノイドバルブを適用したが、第1開閉弁47にノーマリクローズ型の電磁ソレノイドバルブを適用することができる。
1 油圧緩衝器(液圧緩衝器)、2 シリンダ、5 ピストン、6 ピストンロッド、26 比例ソレノイドバルブ(伸び側減衰力発生機構)、27 比例ソレノイドバルブ(縮み側減衰力発生機構)、33 加速度センサ(振動検出手段)、34 制御装置(制御手段、減衰力調整手段)

Claims (3)

  1. 相対変位する部材間に介装される液圧緩衝器であって、
    作動流体が封入されるシリンダと、
    前記シリンダ内に摺動可能に嵌装され、前記シリンダ内を2室に区画するピストンと、
    一端が前記ピストンに連結されるとともに他端が前記シリンダ外へ延出するピストンロッドと、作動流体の流れを制御して伸び側の減衰力を調整するソレノイドによって駆動される伸び側減衰力発生機構と、
    作動流体の流れを制御して縮み側の減衰力を調整するソレノイドによって駆動される縮み減衰力発生機構と、
    制御手段と、を備え、
    前記制御手段は、
    一方の前記部材に伝達される振動を検出する振動検出手段と、
    前記振動検出手段の検出値に応じて前記ソレノイドの制御電流値を調整し、前記伸び側減衰力発生機構および前記縮み側減衰力発生機構が発生する減衰力をハードとソフトとの間で調整する減衰力調整手段と、を有し、
    前記伸び側減衰力発生機構および前記縮み側減衰力発生機構がハード側に設定された状態で、前記振動検出手段の検出値が予め決められた値よりも大きい状態が一定時間継続していると判断した場合、前記伸び側減衰力発生機構または前記縮み側減衰力発生機構がソフト側で固着していると判定することを特徴とする液圧緩衝器。
  2. 前記伸び側減衰力発生機構および前記縮み側減衰力発生機構をバイパスするバイパス通路と、
    前記バイパス通路に設けられ、作動流体の流れに応じたパッシブ特性の減衰力を発生するパッシブ減衰力発生機構と、
    前記制御手段が、前記伸び側減衰力発生機構または前記縮み側減衰力発生機構がソフト側で固着していると判定した場合、前記パッシブ減衰力発生機構によって減衰力が発生するように切り替えられる弁機構と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の液圧緩衝器。
  3. 前記弁機構は、前記シリンダ内の圧力によって前記伸び側減衰力発生機構および前記縮み側減衰力発生機構を流れる作動流体の流れを遮断し、遮断後、遮断状態を保持するパイロット型遮断弁を含むことを特徴とする請求項2に記載の液圧緩衝器。
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