JP6050832B2 - インク組成物、表面にメッキする方法 - Google Patents

インク組成物、表面にメッキする方法 Download PDF

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Description

本発明は、物質科学の分野に関し、特にはインク組成物、絶縁基板の表面にメッキする方法に関する。
本節の記載は、本開示に関する背景の情報を単に提供するだけであり、先行技術を構成し得ない。
金属層は、電磁信号の変換経路として絶縁基板の表面上に形成され、例えば、自動車、コンピュータ、及び通信等の分野に応用されている。例えばプラスチック等の絶縁基板の表面に金属層を形成するために、多くの手段が用いられ得る。
中国特許出願公開第1400107号明細書
しかしながら、絶縁体基板の表面にメッキする手段は更に改善される必要がある。
この要約は、下記の詳細な説明に更に記載された概念の選択を単純な形式で導入するために提供される。この要約は、請求された主題における重要な特徴又は本質的な特徴を特定することを意図せず、請求された主題の範囲を決定する目的として用いられることも意図しない。
それについて見ると、本開示は先行技術が有する少なくとも一つの問題を解決することを目的とする。従って、絶縁基板の表面にメッキする手段が提供され得る。
TiO2-σ(0.05≦σ<1.8)の化合物とインク媒剤とを混合したインク組成物を調製され得、その後当該インク組成物が線状となるように絶縁基板の表面に塗布され得、また絶縁基板の表面の少なくとも一部にインク層が形成され得、その後、化学メッキ又は電気メッキの手段によって、インク層を有する絶縁基板の表面に金属層が形成され得、更に、信号変換経路が絶縁基板の表面に直接形成され得ることに基づいて、本開示は達成される。
本開示の第1の態様によれば、インク組成物を提供する。当該組成物は、金属化合物とインク媒剤とを備え、当該金属化合物は下記式Iの化合物及び下記式IIの化合物からなる群から選択される。
TiO2-σ (I)
1 2 p q (II)
上記式I及びIIにおいて、0.05≦σ<1.8であり、M1 は、IUPACの命名法に従う周期表の2、9〜12族からなる群から選択される元素の少なくとも一つであり、M2 は、IUPACの命名法に従う周期表の3〜8、10、及び13族からなる群から選択される元素の少なくとも一つであり、0<p≦2であり、0<q<4である。
本開示の第2の態様によれば、絶縁基板におけるメッキするための表面上に本開示によるインク組成物を塗布し、インク層を有する絶縁基板を得るステップと、インク層を有する絶縁基板上に少なくとも一つの金属層をメッキするステップとを備える、絶縁基板の表面にメッキする方法を提供する。
本開示の第3の態様によれば、本開示の方法により製造され得る、金属表面を有する物品を提供する。
本開示によるインク組成物は、絶縁基板におけるメッキするための表面に塗布される。インク組成物を用いることで、電気メッキ又は化学メッキの前に、化学メッキの触媒を事前に調整すること又はレーザーエッチングを行うことを必要とせず、インク層を有する絶縁基板上に電気メッキ又は化学メッキを直接行い得る。信号変換経路を形成するために、絶縁基板の表面にメッキが行われ得る。本開示による絶縁基板の表面にメッキする方法は、種々の素材からなる絶縁基板に適用し得る良好な普遍性を有し、かつ工程が複雑でない。
加えて、一般的な導電性の貴金属(例えば銀)と比べ、本開示のインク組成物における導電性の金属化合物の原料は海外で低価格であり、信号変換部品の製造コストを著しく低減することができる。
本開示の実施形態における更なる態様及び効果は、以下の記載において部分的に与えられ、以下の記載から部分的に明らかとなり、又は本開示の実施形態の応用から知られる。
本開示の第1の態様によれば、インク組成物を提供する。当該組成物は、金属化合物及びインク媒剤とを備え、金属化合物は、下記式Iの化合物及び下記式IIの化合物からなる群から少なくとも一つ選択され得る。
TiO2-σ (I)
1 2 p q (II)
上記式I及びIIにおいて、0.05≦σ<1.8であり、M1 は、IUPACの命名法に従う周期表の2、9〜12族からなる群から選択される元素の少なくとも一つであり、M2 は、IUPACの命名法に従う周期表の3〜8、10、及び13族からなる群から選択される元素の少なくとも一つであり、0<p≦2であり、0<q<4である(例えば本開示の一例として、qは、1〜3.98となり得る)。
本開示の一の実施形態において、σは約0.05〜1.5となり得る。好ましくは、σは約0.05〜1.2となり得る。より好ましくは、σは約0.3〜1.2となり得る。
本開示の一の実施形態において、金属化合物の平均粒子は、特定の適用状況に従って、適切に選択され得る。好ましくは、金属化合物は、約1nm〜1ミクロンの平均粒子径を有する。インクジェット印刷又はレーザー印刷の手段によって絶縁基板上にインク組成物を適用するとき、好ましくは、金属化合物は約1〜100nmの平均粒子径を有するということを、本開示の発明者は発見した。本開示のインク組成物によれば、金属化合物における上記範囲内の平均粒子径を作るために、先行技術において一般的に用いられている種々の方法を適用し得る。例えば、金属化合物における上記範囲内の平均粒子径を作るために、切削法(grinding method)を適用することができる。
本開示の好ましい実施形態において、式Iの化合物は、約1〜100nmの平均粒子径を有する。また、本開示の一の実施形態においては、式Iの化合物を含むインク組成物を有する絶縁基板上の金属層を形成する場合、式Iの化合物の総体積に基づいて、式Iの化合物の約50〜100体積%は、約1〜50nmの粒子径を有しており、メッキ速度は速くなり得る。また形成される金属層は、基板に対するより強い接着力を持ち得る。
本開示において、特に明記しない限り、平均粒子径は、スタティックレーザーテスター(static laser tester)を用いて計測されてもよいし、体積平均粒子径であってもよい。
本開示の一の実施形態において、式Iの化合物は市販されていてもよく、例えば大韓民国のボークワンケミカルカンパニー(Bo Kwang Chemical Company)から、Tiloxという商標で市販されているチタンブラックであってもよい。
本開示の一の実施形態において、式Iの化合物は、先行技術におけるどのような従来の方法によって製造されてもよい。例えば、二酸化チタンが還元性雰囲気内で、か焼されることで式Iの化合物を得てもよい。か焼の温度及び時間は、式Iのσの値に従って適切に温度が選択され得る。一般的に、か焼の温度は約730〜830℃であってよく、か焼の時間は約2.5〜8時間であってもよい。当該還元性雰囲気は、従来技術で一般的に用いられている還元性雰囲気であってもよく、例えば、アンモニアガスによって雰囲気が形成されている。アンモニアガスによって形成されている雰囲気を用いたとき、当該アンモニアガスは、好ましくは、式Iの化合物を収容しているコンテナ内に継続的に投入されてもよく、アンモニアガスの流速は従来から選択されているものであってもよい。例えば、当該流速は約2〜6cm3 /sでもよい。
本開示の一の実施形態において、M1 の具体例は、限定されないが、Mg、Ca、Sr、Ba、Co、Ni、Cu、及びZnの内の少なくとも一つとなり得、M2 の具体例は、限定されないが、Sc、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Fe、Ru、B、Al、Ga、及びInの内の少なくとも一つとなり得る。
本開示の一の実施形態において、M1 は、IUPACの命名法に従う周期表の11族からなる群から選択される一つの元素であり例えばCuである。M2 は、IUPACの命名法に従う周期表の8族からなる群から選択される一つの元素であり、例えば、Fe又はRuである。
本開示の一の実施形態において、金属化合物は、下記式IIIの化合物から選択される少なくとも一つである。
CuFeO4-δ (III)
上記式IIIにおいて、0<δ≦3であり、好ましくは、δは約0.01〜2となり得、より好ましくは、δは約0.02〜1となり得る。
本開示の一の実施形態において、M1 は、IUPACの命名法に従う周期表の11族からなる群から選択される一つの元素であり、例えばCuである。M2 は、M21及びM22を有してもよく、M21は、IUPACの命名法に従う周期表の8族からなる群から選択される一つの元素であり、例えば、Fe又はRuであってもよく、M22は、IUPACの命名法に従う周期表の13及び7族からなる群から選択される元素の少なくとも一つであり、例えば、Mn、Al、B、Ga、及びInから少なくとも一つ選択されてもよい。本開示の一の実施形態において、M1 及びM2 のモル比は約1:1となり得、M21及びM22のモル比は約1:0.1〜10となり得る。M21及びM22のモル比は、好ましくは、1:0.5〜5となり得、より好ましくは、M21及びM22のモル比は1:0.5〜3となり得、更に好ましくは、M21及びM22のモル比は1:1〜3となり得る。
本開示の一の実施形態において、M22は、IUPACの命名法に従う周期表の13族からなる群から選択される一つの元素(例えば、M22は、B、Al、Ga、又はInであってもよい)であってもよい。同様に、M22は、IUPACの命名法に従う周期表の7族からなる群から選択される一つの元素であってもよい(例えば、M22は、Mnであってもよい)。また同様に、M22は、IUPACの命名法に従う周期表の13族からなる群から選択される一つの元素及び7族からなる群から選択される一つの元素であってもよい(例えば、M22は、Al及びMnであってもよい)。本開示の一の実施形態において、M22は、M221 及びM222 を有し、M221 は、IUPACの命名法に従う周期表の13族からなる群から選択される一つの元素であり、M222 は、IUPACの命名法に従う周期表の7族からなる群から選択される一つの元素である。また、M221 及びM222 のモル比は、約1:0.1〜10となり得、好ましくは、1:0.5〜2となり得る。本開示の一の実施形態において、金属化合物によって製造されたインク組成物を用いて基板上にインク層を形成し、インク層の表面に金属を更にメッキする場合、M22は、好ましくはIUPACの命名法に従う周期表の7族からなる群から選択される一つの元素であってもよい(例えば、M22はMnであってもよい)。そうすることで、速いメッキ速度となり得る。
本開示の一の実施形態において、金属化合物は、好ましくは、CuFe0.5 Mn0.5 2.5 、CuFe0.5 Al0.5 2.5 、及びCuFe0.5 Al0.25Mn0.5 2.5 から選択される少なくとも一つを含み、より好ましくは、CuFe0.5 Mn0.5 2.5 を含む。
本開示の一の実施形態において、M1 は、IUPACの命名法に従う周期表の2族からなる群から選択される一つの元素であり、例えば、M1 は、Mg、Ca、Sr、又はBaであってもよい。また、M2 は、IUPACの命名法に従う周期表の13族からなる群から選択される一つの元素であり、例えば、M2 は、B、Al、Ga、又はInであってもよい。
本開示の一の実施形態において、金属化合物は、下記式IVの化合物から選択される少なくとも一つを好ましくは含んでいる。
MgGa2 4-λ (IV)
上記式IVにおいて、0<λ≦3、λは、0.01〜2であることが好ましく、0.1〜1であることがより好ましく、0.1〜0.5であることが更に好ましい。
本開示の一の実施形態において、M1 は、IUPACの命名法に従う周期表の10族からなる群から選択される一つの元素であり、例えば、M1 はNiであってもよい。また、M2 は、IUPACの命名法に従う周期表の6族からなる群から選択される一つの元素であり、例えば、M2 はCr、Mo、又はWであってもよい。
本開示の一の実施形態において、金属化合物は好ましくは、下記式Vの化合物から選択される少なくとも一つを含む。
NiMoO4-μ (V)
上記式Vは、0<μ≦3、μは、0.01〜2であることが好ましく、0.1〜1であることがより好ましく、0.2〜0.5であることが更に好ましい。
本開示の一の実施形態において、M1 は、IUPACの命名法に従う周期表の11族からなる群から選択される一つの元素であり、M1 は例えばCuであってもよい。また、M2 は、IUPACの命名法に従う周期表の13族からなる群から選択される元素の少なくとも一つである。また、M2 は、IUPACの命名法に従う周期表の13族からなる群から選択される元素の少なくとも一つと、IUPACの命名法に従う周期表の8族及び10族からなる群から選択される元素の少なくとも一つとを備える。好ましい実施形態においては、M1 及びM2 のモル比は、好ましくは1:0.5〜1である。
本開示の一の実施形態において、M2 は、M23及びM24を有する。M23は、IUPACの命名法に従う周期表の8族、10族、及び13族からなる群から選択される一つの元素であり、例えばM23は、Gaであるか、又はGaとFe及びNiから選択される少なくとも一つの元素とである。M24は、IUPACの命名法に従う周期表の13族からなる群から選択される一つの元素であり、好ましくは、Bである。好ましい実施形態において、M23及びM24の両方が、IUPACの命名法に従う周期表の13族からなる群から選択される一つの元素である場合、M23及びM24は異なる元素である。M23及びM24のモル比は、1:0.1〜10であってもよく、1:0.5〜2であることが好ましく、1:0.5〜1.5であることがより好ましく、1:1であることが更に好ましい。
本開示の一の実施形態において、金属化合物は好ましくは、CuFe0.5 0.5 2.5 、CuNi0.5 0.5 2.5 、CuGa0.5 0.5 2.5 、及びCuB0.7 2 から選択される少なくとも一つを含む。
本開示の一の実施形態において、金属化合物は下記式VIの化合物を含む。
CaαCu1-αTiO3-β (VI)
上記式VIにおいて、0≦α<1かつβが約0〜2である。αは0.05〜0.5であることが好ましく、αは0.1〜0.25であることがより好ましい。βは0.01〜2であることが好ましく、βは0.01〜0.5であることがより好ましく、βは0.05〜0.4であることが更に好ましい。
本開示の一の実施形態において、上に定義した金属化合物は、単体で用いられてもよいし、組み合わせて用いられてもよく、特別な制限はない。例えば、金属化合物は、上記式IIIの化合物、CuFe0.5 Mn0.5 2.5 、CuFe0.5 Al0.5 2.5 、CuFe0.5 Al0.25Mn0.5 2.5 、上記式IVの化合物、上記式Vの化合物、CuFe0.5 0.5 2.5 、CuNi0.5 0.5 2.5 、CuGa0.5 0.5 2.5 、CuB0.7 2 、及び上記式VIの化合物から選択される少なくとも一つとなり得る。
上の金属化合物を用いることによって本開示の目的は達成し得るが、金属化合物を含むインク組成物を用いることにより絶縁基板の表面にインク層が形成され、その後金属層が形成されるときに、インク組成物における式Iの金属化合物が以下の化合物から選択される少なくとも一つである場合、より高速のメッキ速度(特には電気メッキの方法を用いることによる)を得ることができることを、本開示の発明者は発見した。
(1)M1 がIUPACの命名法に従う周期表の11族からなる群から選択される一つの元素であり、M2 がIUPACの命名法に従う周期表の8族からなる群から選択される一つの元素である式IIの化合物。
(2)M1 がIUPACの命名法に従う周期表の11族からなる群から選択される一つの元素であり、M2 がM21及びM22を有し、M21がIUPACの命名法に従う周期表の8族からなる群から選択される一つの元素であり、M22がIUPACの命名法に従う周期表の13族及び7族からなる群から選択される元素の少なくとも一つ(M22がIUPACの命名法に従う周期表の7族からなる群から選択される一つの元素であることが好ましい)である式IIの化合物。
また、(3)M1 がIUPACの命名法に従う周期表の11族からなる群から選択される一つの元素であり、M2 がIUPACの命名法に従う周期表の13族からなる群から選択される元素の少なくとも一つであり、M2 がIUPACの命名法に従う周期表の13族からなる群から選択される元素の少なくとも一つと、IUPACの命名法に従う周期表の8族及び10族からなる群から選択される元素の少なくとも一つとを備える式IIの化合物。
また、(4)式VIの化合物(例えば、CaαCu1-αTiO3-β)。
メッキ速度を更に向上するために、金属化合物は、以下の化合物から少なくとも一つ選択されてもよい。
(1)M1 がIUPACの命名法に従う周期表の11族からなる群から選択される一つの元素であり、M2 がIUPACの命名法に従う周期表の8族からなる群から選択される一つの元素である式IIの化合物。
(2)M1 がIUPACの命名法に従う周期表の11族からなる群から選択される一つの元素であり、M2 がM21及びM22を有し、M21がIUPACの命名法に従う周期表の8族からなる群から選択される一つの元素であり、M22がIUPACの命名法に従う周期表の7族からなる群から選択される元素の少なくとも一つである式IIの化合物。
また、(3)式VIの化合物(例えば、Caα Cu1-αTiO3-β)。
金属化合物は、以下の化合物から少なくとも一つ選択されることがより好ましい。
(1)M1 がIUPACの命名法に従う周期表の11族からなる群から選択される一つの元素であり、M2 がIUPACの命名法に従う周期表の8族からなる群から選択される一つの元素である式IIの化合物。
(2)式VIの化合物(例えば、CaαCu1-αTiO3-β)。
金属化合物は式IIIの化合物(例えば、CuFeO4-δ)から少なくとも一つ選択されることが更に好ましく、向上したより速いメッキ速度を得ることができる。
加えて、インク組成物における金属化合物が次の化合物から少なくとも一つ選択された場合、当該インク組成物を用いることで基板表面上にインク層を形成することと金属層をメッキすることとにより形成される信号経路が、高い信号感度を有し得ることを、本開示の発明者は発見した。(1)式IVの化合物、(2)M1 がIUPACの命名法に従う周期表の10族からなる群から選択される一つの元素であり、M2 がIUPACの命名法に従う周期表の6族からなる群から選択される一つの元素である式Vの化合物、(3)式VIの化合物(CaαCu1-αTiO3-β)である。
本開示の一の実施形態において、更に好ましい金属化合物は、式VIの化合物から選択された少なくとも一つであり、それ故、より速いメッキ速度だけでなく、より高い信号感度を得ることができる。
本開示の一の実施形態において、式IIの化合物は市販のものであってもよく、また先行技術における従来の方法によって製造されてもよい。
本開示の一の実施形態において、金属化合物の製造方法は、
1 の酸化物(M1 oxide)又はM1 の炭酸塩(M1 carbonate)(M1 の酸化物においては、M1 及びOのモル比は(2/m1 ):1であり、m1 はM1 の価数である)と、M2 の酸化物(M2 oxide)(M2 の酸化物においては、M2 及びOのモル比は(2/m2 ):1であり、m2 は、M2 の価数である)とを均一に混合し、混合物を形成するステップと、
非反応性雰囲気(non-reactive atmosphere)又は還元性雰囲気内で、形成した混合物をか焼し、金属化合物(例えば、M1 2 p q )を得るステップとを備える。
1 の酸化物(M1 oxide)の量又はM1 の炭酸塩(M1 carbonate)の量とM2 の酸化物(M2 oxide)の量とは、最初に得られる金属化合物において、M1 及びM2 のモル比が1:pとなるように適切に選択される。
例えば、式IIIの化合物に関しては、当該化合物は、
酸化銅及び酸化鉄を混合し、混合物を形成するステップと、
式IIIの化合物(例えば、CuFeO4-δ)を得るために、非反応性雰囲気(non-reactive atmosphere)及び還元性雰囲気内で、当該混合物をか焼するステップと
によって得てもよい。
式IVの化合物に関しては、当該化合物は、
酸化マグネシウム及び酸化ガリウムを均一に混合し、混合物を形成するステップと、
式IVの化合物(例えば、MgGa2 4-λ)を得るために、非反応性雰囲気(non-reactive atmosphere)及び還元性雰囲気内で、当該混合物をか焼するステップと
によって得てもよい。
式Vの化合物に関しては、当該化合物は、
酸化ニッケル及び酸化モリブデンを均一に混合し、混合物を形成するステップと、
式Vの化合物(例えば、NiMoO4-μ)を得るために、非反応性雰囲気(non-reactive atmosphere)及び還元性雰囲気内で、当該混合物をか焼するステップと
によって得てもよい。
式VIの化合物に関しては、当該化合物は、
炭酸カルシウム、酸化銅、及び酸化チタンを均一に混合し、混合物を形成するステップと、
式VIの化合物(例えば、CaαCu1-αTiO3-β)を得るために、非反応性雰囲気(non-reactive atmosphere)及び還元性雰囲気内で、当該混合物をか焼するステップと
によって得てもよい。
本開示の一の実施形態において、か焼の温度は約500〜1000℃であってもよく、か焼の時間は約1〜12時間であってもよい。
本開示の一の実施形態においては、非反応性雰囲気(non-reactive atmosphere)は、か焼の過程の間に反応物質及び反応生成物との化学的な相互作用を生じ得ない気体に関し、例えば、窒素とゼロ族の気体(例えば、アルゴン)とである。本開示の一の実施形態においては、還元性雰囲気は、水素と非反応性気体とが混合されたものを有し、水素濃度は、先行技術において従来のように選択され得る。
本開示の一の実施形態において、インク組成物はまた、インク媒剤を備えてもよい。絶縁基板の表面上にインク組成物を塗布するとき、インク媒剤は、絶縁基板の表面上に金属化合物を均一に分散させ、当該絶縁基板に対して、いくらかの強度及び接着力を有する層を形成する役割を果たし得る。
インク媒剤が上記役割を果たし得るように選択される限りにおいては、当該インク媒剤の種類について、本開示は特別の制限を持たない。インク媒剤は、有機バインダであることが好ましい。インク媒剤は、アセチルセルロース、ポリアクリレート系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン、及びポリホスホン酸からなる群から選択される少なくとも一つであることがより好ましい。
本開示の一実施形態においては、インク媒剤は、アメリカ合衆国のイーストマンカンパニー(Eastman Company)からCABシリーズとして市販されているセルロースアセトブチレート(例えば、CAB381−0.5、CAB381−20 of CAB551−0.2、及びCAB381−2の商標のセルロースアセトブチレート)であってもよい。また、インク媒剤は、日本の株式会社クラレからモビタール(Mowital)シリーズとして市販されているポリビニルブチラール(例えば、Mowital B of 60T、 Mowital B 75H 、及びMowital B 60Hの商標のポリビニルブチラール)であってもよい。
本開示の一の実施形態においては、インク媒剤及び金属化合物の相対比は、金属化合物を絶縁基板の表面上に均一に分散させ得、いくらかの強度及び絶縁基板に対するいくらかの接着力を有するインク層を形成し得、インク層上に金属層をメッキし得る。一般的に、本開示によるインク組成物においては、金属化合物の100重量部を基準として、インク媒剤の量は約1〜30重量部であってもよい。式Iの化合物の100重量部を基準として、インク媒剤の量は好ましくは約1.5〜15重量部であってもよい。式IIの化合物の100重量部を基準として、インク媒剤の量は好ましくは約15〜30重量部であってもよい。
本開示の一の実施形態においては、インク媒剤中に分散する金属化合物の均一性を更に改良するため、及び絶縁基板の表面上により均一な塗膜を形成するために、インク組成物はまた、溶媒を備えることが好ましい。本開示のインク組成物は、溶媒の種類に特別な制限を持たず、先行技術において従来から選択されている溶媒であってもよい。好ましくは、溶媒は、H2 O、C1 〜C12アルコール、C3 〜C12ケトン、C6 〜C12アレーン、C1 〜C12ハロゲン化アルキル、及びC2 〜C12ハロゲン化オレフィンからなる群から選択される少なくとも一つである。特には、溶媒は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、アセトン、2−n−アミルケトン、2−n−ブタノン、3−メチル−2−ペンタノン、2,3−ブタンジオン、2,3−ペンタンジオン、2,5−ヘキサンジオン、1,3−シクロヘキサンジオン、トルエン、キシレン、及びトリクロロエチレンからなる群から選択される少なくとも一つであってもよい。
本開示の実施形態によれば、溶媒の量に特別な制限はなく、先行技術において従来から使用されている量の何れであってもよい。金属化合物がインク媒剤中に均一に分散され、絶縁基板上に塗膜層を形成可能となることを確保するために、溶媒の含有量は、金属化合物の100重量部を基準として、約20〜200重量部である。溶媒の含有量は、式Iの化合物の100重量部を基準として、約30〜120重量部が好ましい。溶媒の含有量は、式IIの化合物の100重量部を基準として、約20〜100重量部が好ましい。
本開示の一の実施形態において、インク組成物はまた、本開示のインク組成物に特定の性能又は機能性を与えるための特定の目的に従う各種の一般的な助剤を含んでいてもよい。助剤は、分散剤、消泡剤、つや消し剤、及び粘度調整剤からなる群から選択される少なくとも一つであることが好ましい。
助剤の使用量は、先行技術において従来選択されている量であってもよい。助剤の総量は、金属化合物の100重量部を基準として、約0.1〜20重量部であることが好ましく、約0.5〜10重量部であることが好ましい。
本開示の一の実施形態においては、分散剤は、インク媒剤及び任意の溶媒中の金属化合物を分散させるための時間を短縮するためと、インク媒剤及び任意の溶媒中の金属化合物の分散安定性を高めるためとに用いられる。分散剤は、先行技術において上記機能を達成することができる各種の一般的な物質であってもよい。例えば当該分散剤は、脂肪族アミンの分散剤、アルコールアミンの分散剤、環状不飽和アミン(cyclic unsaturated amine)の分散剤、脂肪酸の分散剤、脂肪族アミドの分散剤、エステルの分散剤、パラフィンの分散剤、リン酸塩(phosphate)の分散剤、ポリマーの分散剤(例えば、アクリレートの分散剤及びポリエステルの分散剤)、並びに有機ホスホン酸の分散剤(organic phosphonic dispersant)のような、先行技術において一般的に使用されている有機分散剤であってもよい。
本開示の一の実施形態においては、分散剤は、先行技術における各種の一般的な市販の分散剤であってもよい。具体的には、当該分散剤は、以下の分散剤からなる群から少なくとも一つ選択されてもよい。ANTI−TERRA−U、ANTI−TERRA−U 80、ANTI−TERRA−U 100、DISPERBYK−101、DISPERBYK−130、BYK−220 S、LACTIMON、LACTIMON−WS、BYK−W 966、DISPERBYK、BYK−154、BYK−9076、DISPERBYK−108、DISPERBYK−109、DISPERBYK−110、DISPERBYK−102、DISPERBYK−111、DISPERBYK−180、DISPERBYK−106、DISPERBYK−187、DISPERBYK−181、DISPERBYK−140、DISPERBYK−142、DISPERBYK−145、DISPERBYK−115、DISPERBYK−160、DISPERBYK−161、DISPERBYK−162、DISPERBYK−163、DISPERBYK−164、DISPERBYK−165、DISPERBYK−166、DISPERBYK−167、DISPERBYK−182、DISPERBYK−183、DISPERBYK−184、DISPERBYK−185、DISPERBYK−168、DISPERBYK−169、DISPERBYK−170、DISPERBYK−171、DISPERBYK−174、DISPERBYK−190、DISPERBYK−2150、BYK−9077、DISPERBYK−112、DISPERBYK−116、DISPERBYK−191、DISPERBYK−192、DISPERBYK−2000、DISPERBYK−2001、DISPERBYK−2010、DISPERBYK−2020、DISPERBYK−2025、DISPERBYK−2050、及びDISPERBYK−2070の商標で、ドイツのビーワイケイカンパニー(BYK Company)から市販されている分散剤。PHOSPHLAN PS−26の商標でオランダのアクゾノーベルカンパニー(Akzo Nobel Company)から市販されている分散剤。PS−21Aの商標でアメリカ合衆国のウィトコケミカルカンパニー(Witco Chemical Company)から市販されている分散剤。イギリスのコロダカンパニー(Croda Company)から市販されている、ハイペルマー・ケイディー(Hypermer KD)シリーズ及びゼフリム・ピーディー(Zephrym PD)シリーズの分散剤。
本開示の一の実施形態において、分散剤の使用量は、先行技術における従来の使用量であってもよい。一般的には、分散剤の量は、金属化合物100重量部を基準として、約0.1〜4重量部であってもよい。
本開示の一の実施形態において、消泡剤は、先行技術において泡の形成を抑えることができる各種の一般的な物質であってもよく、形成された泡を破壊又は系から遊離することができる各種の一般的な物質であってもよい。例えば、当該消泡剤は、有機シリコーンの消泡剤、ポリエーテルの消泡剤、高級アルコールの消泡剤であってもよい。当該消泡剤は、有機シリコーンの消泡剤が好ましい。
本開示の一の実施形態において、消泡剤は、先行技術における各種の一般的な市販の消泡剤であってもよい。具体的には、当該消泡剤は、BYK−051、BYK−052、BYK−053、BYK−055、BYK−057、BYK−020、BYK−065、BYK−066N、BYK−067A、BYK−070、BYK−080A、BYK−088、BYK−141、BYK−019、BYK−021、BYK−022、BYK−023、BYK−024、BYK−025、BYK−028、BYK−011、BYK−031、BYK−032、BYK−033、BYK−034、BYK−035、BYK−036、BYK−037、BYK−038、BYK−045、BYK−A530、BYK−A555、BYK−071、BYK−060、BYK−018、BYK−044、及びBYK−094の商標で、ドイツのビーワイケイカンパニー(BYK Company)から市販されている消泡剤からなる群から少なくとも一つ選択されてもよい。
本開示の一の実施形態において、消泡剤の使用量は、先行技術における従来からの使用量であってもよい。好ましくは、消泡剤の使用量は、金属化合物の100重量部を基準として、約0.1〜3重量部であってもよい。
本開示の一の実施形態において、つや消し剤は、インクがより平坦で、滑らかで、均一な塗膜層を、乾燥及び塗膜形成の工程中に形成することを促進するために用いられる。本開示は、つや消し剤の種類に特別な制限を持たず、先行技術において上記機能を達成することができる各種の一般的な物質であってもよい。例えば、当該つや消し剤は、ポリアクリレートのつや消し剤、ポリジメチルシロキサンのつや消し剤、ポリメチルフェニルシロキサンのつや消し剤、及び含フッ素界面活性剤からなる群から少なくとも一つ選択されてもよい。
本開示の一の実施形態において、つや消し剤は、先行技術における各種の一般的な市販のつや消し剤であってもよい。例えば、当該つや消し剤は、BYK−333、BYK−306、BYK−358N、BYK−310、BYK−354、及びBYK−356の商標で、ドイツのビーワイケイカンパニー(BYK Company)から市販されているつや消し剤からなる群から少なくとも一つ選択されてもよい。
本開示の一の実施形態において、つや消し剤の使用量は、従来の使用量であってもよく、特別な制限はない。つや消し剤の量は、金属化合物の100重量部を基準として、約0.3〜4重量部(例えば約0.3〜1重量部であってもよい)であることが好ましい。
本開示の一の実施形態において、粘度調整剤は、インク組成物の粘度を調整するために用いられる。本開示は、粘度調整剤の種類に特別の制限を持たず、先行技術において従来から選択されるものであってもよい。例えば、粘度調整剤は、ガスシリカ(gas silica)、ポリアミドのろう、有機ベントナイト、水素化ヒマシ油(hydrogenated castor oil)、金属せっけん、ヒドロキシアルキルセルロース及びその誘導体、ポリビニルアルコール、並びにポリアクリレートからなる群から少なくとも一つ選択されてもよい。
本開示の一の実施形態において、使用量は、先行技術において従来から選択される程度であってもよい。粘度調整剤の量は、金属化合物の100重量部を基準として、約0.3〜3重量部(例えば、約0.3〜1重量部であってもよい)であることが好ましい。
本開示の一の実施形態において、インク組成物は、上記のように定義された、金属化合物、インク媒剤、溶媒、消泡剤、つや消し剤、及び粘度調整剤を備える。金属化合物の100重量部を基準として、インク媒剤の量は約1〜30重量部であり、溶媒の量は約20〜200重量部であり、分散剤の量は約0.4〜4重量部であり、消泡剤の量は約0.1〜3重量部であり、つや消し剤の量は約0.3〜4重量部であり、粘度調整剤の量は約0.3〜3重量部である。
本開示によるインク組成物の製造方法は、金属化合物及びインク媒剤と任意の溶媒及び助剤とを均一に混合し得る限りにおいては特別に制限されない。例えば、金属化合物及びインク媒剤と任意の溶媒及び助剤とを混合器(遊星型ボールミル等)内で混合し、本開示のインク組成物を得てもよい。混合器内で均一に混合する方法及び条件は当技術分野で知られているため、繰り返し言及する必要はない。
本開示によるインク組成物は、絶縁(例えば、非導電性)基板の表面に塗布され得、また、絶縁基板の表面に化学メッキ又は電気メッキが施されることで絶縁基板の表面にメッキし得、その後、非導電性基板の表面に信号伝送路が形成される。
本開示の他の態様においては、絶縁基板の表面にメッキする方法が同様に提供され、当該方法は、絶縁基板におけるメッキするための表面に、本開示によるインク組成物を塗布し、インク層を有する絶縁基板を得るステップ、及びインク層を有する絶縁基板上に少なくとも一つの金属層をメッキするステップを備える。
本開示の実施形態によれば、絶縁基板の表面上に本開示のインク組成物を塗布するために、先行技術における各種の一般的な方法を適用し得る。例えば、スクリーン印刷、吹き付け、レーザー印刷、インクジェット印刷、転写印刷、グラビア印刷、活版印刷、及びリトグラフからなる群から選択される少なくとも一つの方法を用いることにより、絶縁基板におけるメッキするための表面上に、本開示のインク組成物により形成されるインクを塗布してもよく、一般的な方法を繰り返し言及する必要はない。
本開示の一の実施形態において、当該方法はまた、絶縁基板の表面上にインク組成物を塗布し、インク組成物を有する基板に乾燥を施すことを備えていてもよい。本開示の乾燥方法は特別な制限を持たず、インク組成物中のインク媒剤及び任意の溶媒の種類によって適切に選択され得る。例えば、乾燥温度は約40〜150℃であってもよいし、乾燥時間は約0.5〜5時間であってもよい。乾燥は、大気圧の下で実行されてもよいし、また、減圧下で実行されてもよい。
本開示の一の実施形態において、絶縁基板の表面上に電気メッキ又は化学メッキが実行し得る限り、インク層の厚さは、インク組成物の構成物質によって適切に選択し得る。好ましくは、インク層は約8〜50ミクロンの厚さを有し得る。より好ましくは、インク層は、約12〜40ミクロンの厚さを有し得る。更に好ましくは、インク層は、約12〜25ミクロンの厚さを有し得る。
本開示の一の実施形態において、当該方法はまた、電気メッキ又は化学メッキを用いることによりインク層を有する絶縁基板上に少なくとも一つの金属層をメッキすることを備えていてもよい。絶縁基板の表面上に形成され、本開示によって提供されたインク組成物を有するインク層は、電気伝導性を有し得る。また、絶縁基板の表面に直接化学メッキ又は電気メッキを行い得る。また、化学メッキ又は電気メッキの工程中、インク層を有さない絶縁基板の表面にはメッキされない。
本開示の一の実施形態において、基板表面のインク層上への化学メッキ又は電気メッキの方法は、特別の制限を持たず、先行技術において従来から選択されるものであってもよく、繰り返し言及する必要はない。
本開示の一の実施形態において、特定の動作要件に従って、基板表面のインク層上に化学メッキ又は電気メッキが少なくとも1回実行され、基板表面上に少なくとも一つの金属層を形成してもよい。本開示の一の実施形態においては、基板上に少なくとも1回化学メッキ又は金属メッキを行い、基板表面上に多層化した金属層を形成する場合、各金属層の構成物質及び厚さは、特定の動作要件によって適切に選択され得、各金属層は同じであってもよいし異なっていてもよい。
好ましくは、金属層は少なくとも2層を備え得る。一の実施形態において、基板表面上にCuの層が形成され、当該Cuの層の外面にNiの層が形成される。一の実施形態において、基板表面上に第1のNiの層が形成され、当該第1のNiの層の外面にCuの層が形成され、当該Cuの層の外面に第2のNiの層が形成される。一の実施形態において、基板表面上に第1のNiの層が形成され、当該第1のNiの層の外面にCuの層が形成され、当該Cuの層の外面に第2のNiの層が形成され、当該第2のNiの層の外面にAuの層が形成される。一の実施形態において、基板表面上にCuの層が形成され、当該Cuの層の外面にNiの層が形成され、当該Niの層の外面にAgの層が形成される。当該特定の動作要件を満たし得る限りにおいては、各金属層の厚さに対して、本開示の方法は特別の制限を持たない。一般的には、Niの層の厚さは約3〜4ミクロンとなり得、Cuの層の厚さは約10〜60ミクロンとなり得、Auの層の厚さは約0.02〜0.08ミクロンとなり得る。
本開示の方法は様々な絶縁基板にメッキし得、例えば絶縁基板は、プラスチック基板、ゴム基板、繊維基板、コーティングによって形成されたコーティング層、セラミック基板、ガラス基板、木質基板、セメント基板、又は紙であってもよい。好ましくは、絶縁基板は、プラスチック基板又はセラミック基板となり得る。絶縁基板が可撓性プラスチック(例えば、ポリエチレン−グリコール−テレフタレート、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエーテル−ケトン、ポリエーテル−エーテル−ケトン、又は液晶ポリマー)である場合、本開示のインク組成物は基板表面上に塗布され得る。また、基板をメッキすることにより得られる物品は、特にはフレキシブル回路基板を製造することに適している。
本開示の一の実施形態における一の好ましい実施形態においては、絶縁基板はガラス基板、セラミック基板、又はセメント基板(好ましくはセラミック基板)であってもよい。当該方法は更に、メッキするステップの前に、インク層を有する絶縁基板に非反応性雰囲気(non-reactive atmosphere)内において約500〜1000℃の温度で加熱処理を施すことを備えていてもよい。これは、本開示の方法によって形成される金属層の基板に対する接着力(例えば、結合力)を更に向上し得る。基板に対する金属層の接着力を更に向上するためには、加熱処理の温度を約700〜900℃とする。最終的に形成される金属層の基板に対する接着力の向上を確保する限りにおいては、本開示は加熱処理の時間に対して特別の制限を持たない。加熱処理の時間は、約1〜5時間が好ましい。本開示の一の実施形態においては、非反応性雰囲気(non-reactive atmosphere)は、化学的に不活性の気体によって形成されている雰囲気に関し、例えば、窒素雰囲気、ゼロ族ガス(例えば、Ar)によって形成される雰囲気である。
本開示の一の実施形態においては、最終的に形成される金属層の基板に対する接着力を更に向上するために、絶縁基板におけるメッキするための表面上にインク組成物を塗布する方法は、インク組成物及び無機バインダを混合し、混合物を形成することと、メッキするための表面上に混合物を塗布することとを備える。無機バインダの量は、インク組成物の100重量部を基準として、約1〜15重量部である。無機バインダの量は、インク組成物の100重量部を基準として、約5〜15重量部であることが好ましく、無機バインダの量は、インク組成物の100重量部を基準として、約5〜10重量部であることがより好ましい。
本開示の方法は、無機バインダの種類に特別の制限を持たず、先行技術における各種の一般的な無機バインダであってもよい。無機バインダは、SiO2 、CaO、Na2 O、ZnO、及びNi2 3 からなる群から少なくとも一つ選択されることが好ましい。
本開示の他の好ましい実施形態においては、基板は、ポリマー基板又は紙基板である。絶縁基板におけるメッキするための表面上にインク組成物を塗布する方法は、インク組成物及びエポキシ樹脂バインダを混合して、混合物を形成することと、メッキするための表面上に混合物を塗布することと、約60〜150℃の温度で表面上のインク組成物を硬化することとを備える。エポキシ樹脂バインダの量は、インク組成物の100重量部を基準として、約5〜10重量部である。このことは、最終的に基板に対して形成される金属層の接着力を更に向上させ得る。
本開示の一の実施形態において、エポキシ樹脂バインダは、エポキシ樹脂及びエポキシ樹脂を硬化するための硬化剤を含む。
本開示の一の実施形態においては、当該方法は、エポキシ樹脂におけるエポキシドの値に特別の制限を持たず、先行技術において従来から選択されるものであってもよい。エポキシ樹脂におけるエポキシドの値は、約0.5〜0.9mol/100gが好ましい。本開示は、エポキシ樹脂の種類に特別の制限を持たず、先行技術における各種の一般的なエポキシ樹脂であり、例えば、芳香族エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂であってもよい。特には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラフェノールエタン型エポキシ樹脂(tetraphenols ethane epoxy resin)、N,N,N’,N’−エポキシプロピル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(N,N,N',N'-four epoxy propyl-4,4'-diaminodiphenylmethane)、4−(2,3−エポキシプロポキシ)−N,N−ジ(2,3−エポキシプロピル)アニリン(4-(2,3-epoxypropoxy)-N,N-di(2,3-epoxy propyl) aniline)、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキシルカルボン酸エステル(3,4-epoxy cyclohexyl methyl-3,4-epoxycyclohexyl carboxylic acid ester)、4−ビニル−1−シクロヘキセンジエポキシド(4-vinyl-1-cyclohexene diepoxide)、ジシクロペンタジエンエポキシド(dicyclopentadiene epoxide)、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル(pentaerythritol diglycidyl ether)、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(1,4-butanediol diglycidyl ether)、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル環(1,6-ring hexanediol diglycidyl ether)、テトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル(tetrahydrophthalic acid diglycidyl ester)、ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジルエステル(hexahydrophthalic acid diglycidyl ester)、4,5−エポキシテトラヒドロフタル酸ジグリシジルエステル(4,5-epoxytetrahydrophthalic acid diglycidyl ester)、1,2−エポキシヘキサデカン、n−ブチルグリシジルエーテル(n-butyl glycidyl ether)、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル(polyethylene glycol diglycidyl ether)、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、及びグリセロールジグリシジルエーテルからなる群から、エポキシ樹脂は少なくとも一つ選択されるものであってもよい。
本開示による方法は硬化剤の種類に特別の制限を持たず、エポキシ樹脂に架橋反応を起こさせる各種の一般的なアミン硬化剤及び/又は無水物硬化剤であってもよい。例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ピロメリト酸二無水物(pyromellitic dianhydride)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(benzophenone tetracarboxylic acid dianhydride)、無水マレイン酸、桐油無水物(tung anhydride)、オレフィンコハク酸無水物(olefinic succinic anhydride)、テトラヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルテトラヒドロフタル酸無水物(methyl-tetrahydro-phthalic anhydride)、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物(methyl-hexahydrophthalic anhydride)、ナド酸無水物 (例えば、ノルボンネン無水物(norbornene anhydride))、水素化ナド酸無水物(hydrogenated nadic anhydride)、メチルナド酸無水物、グルタル酸無水物、テルペン酸無水物(terpene anhydride)、メチルヘキセン環テトラカルボン酸二無水物(methyl ring hexene tetracarboxylicdianhydride)、ドデセニル無水コハク酸、ポリアゼライン酸無水物(polyazelaic anhydride)、ポリセバシン酸無水物(poly sebacic anhydride)、テトラブロモフタル酸無水物、テトラクロロフタル酸無水物(tetrachlorophthalic anhydride)、トリメリト酸無水物、エチレングリコールエステル類(ethylene glycol esters)、トリメリト酸無水物グリセリド類(the trimellitic anhydride glycerides)、ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(diphenylsulfonetetracarboxylic acid dianhydride)、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、ジシアンジアミド、ポリエーテルアミン(a polyether amine)、ジエチレントリアミン、ヘキシルジアミン(hexyldiamine)、トリメチルヘキサメチレンジアミン(trimethyl hexamethylene diamine)、及びテトラエチレンペンタミンからなる群から、硬化剤は少なくとも一つ選択されるものであってもよい。
本開示によれば、硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂における種類及びエポキシドの値に従って適切に選択され得る。例えば、硬化剤がアミン硬化剤である場合、硬化剤の理論的な使用量は下記式によって決定することができる(但し、エポキシ樹脂の100重量部が基準である)。
アミン硬化剤の使用量=(アミンの等価重量/エポキシ樹脂の等価重量)×100
アミンの等価重量=アミン硬化剤の分子量/アミンの活性水素
硬化剤が無水物硬化剤である場合、硬化剤の理論的な使用量は下記式によって決定することができる(但し、エポキシ樹脂の100重量部が基準である)。
硬化剤の使用量=(K×M×E)/N
但し、
Mは、硬化剤の相対分子質量であり、単位はg/molである。
Nは、一の硬化剤の分子における無水物単位の数である。
Eは、エポキシドの値であり、単位はmol/100gである。
Kは、実験係数である。促進剤が用いられていない場合、塩素含有の無水物に関しては、Kは0.6であり、残りの無水物に関しては、Kは0.85である。また、促進剤として第三級アミンが用いられている場合、Kは1.0である。また、促進剤として第三級アミン及びM(BF4 n が用いられている場合、Kは0.8である。
通常は、硬化剤の使用量は、理論量の約0.9〜1.2倍となり得る。
本開示によれば、エポキシ樹脂バインダはまた、硬化促進剤を含んでいてもよく、硬化促進剤は、先行技術における各種の一般的な硬化剤であってもよく、本開示においては特に限定されない。例えば、硬化促進剤は、2MZ、C11Z、C17Z、1.2DMZ、2E4MZ、2PZ、2P4MZ、1B2MZ、1B2PZ、2MZ−CN、C11Z−CN、C11Z−CNS、2E4MZ−CN、2PZ−CN、2PZCNS−PW、2MZ−A、C11Z−A、2E4MZ−A、AMA−OK、2PZ−OK、2PHZ−PW、2P4MHZ−PW、及びP−0505の商標で日本の四国化成から市販されているTBZの促進剤からなる群から選択される少なくとも一つであってもよい。硬化促進剤の使用量は、当技術分野で知られているため、繰り返し言及する必要はない。
本開示は、硬化時間に対しては特別な制限を持たず、先行技術において従来から選択されるものであってもよい。例えば、硬化時間は約1〜5時間であってもよい。
本開示はまた、本開示の方法によって製造されたメッキされている表面を有している物品を提供する。上述のインク組成物又は方法の特徴及び効果はまた、当該物品に適用できることに留意されたい。
本発明は更に、以下に実験例として記載される。実験例及び比較例での原料は、全て市販されているものである。
以下の実験例においては、金属化合物の組成は、X線光電子分光法(XPS)によって計測される。
以下の実験例においては、金属化合物の粒子径は、チョントゥーファインニューパウダーテスティングイクイップメント(Chengdu fine new Powder Testing Equipment)株式会社から市販されているレーザー粒子径テスター(laser particle size tester)を用いて計測される。
以下の実験例においては、インク層の厚さは、走査電子顕微鏡法(SEM)を用いて計測される。
以下の実験例においては、基板表面に形成される金属層の接着力は、クロスカットテープ試験(Cross-Cut Tape Test)の手段によって計測される。特には、クロスカットテープ試験は、10×10の正方形からなり、各正方形が1mm×1mmである格子模様の切れ目を試験試料の表面に入れることを備え、各切れ目は金属層の底層まで達している。またクロスカットテープ試験は、ブラシを用いて試験試料を清掃し、試験領域から屑を取り除くことと、格子模様を覆ってテープ(3M No.600のテープ)を接着することと、自由端をつかみ、垂直方向に素早く引張り取ることによってテープを取り除くこととを備えている。同じ部分に同じ試験が2回繰り返され、以下の基準に従って、接着力の等級が決定される。
5B:切れ目の縁が滑らかであり、格子の正方形が何れも剥離していない。
4B:格子の交差点で小さな薄片の剥離があり、かつ剥離した領域が5%未満である。
3B:格子の交差点及び縁に小さな薄片の剥離があり、かつ剥離した領域が5〜15%である。
2B:格子の交差点及び縁に大きな薄片の剥離があり、かつ剥離した領域が15〜35%である。
1B:格子の交差点及び縁に大きな薄片の剥離があり、かつ剥離した領域が35〜65%である。
0B:格子の交差点及び縁に大きな薄片の剥離があり、かつ剥離した領域が65%よりも大きい。
以下の実験例においては、全等方感度(Total Isotropic Sensitivity: TIS)は、YD/T 1484−2006に規定する方式を用いて計測され、GMS1800のシステムが適用される。また、基板の表面がメッキされ、受信機のアンテナとしてのパターンを形成する。計測は、自由空間中においてアンテナが機能しないモードの下で行われ、計測の周波数は2112MHzである。計測結果は、dBmの単位で示され、その絶対値が大きくなるにつれ、信号の感度が高くなる。
実験例1〜12は、本開示によるインク組成物及びその塗布と、メッキされた表面を有する物品及びその製造方法とを説明するために用いられる。
実験例1
(1)二酸化チタン(アラジンリージェントカンパニー(Aladdin Reagent Company)から市販され、約60nmの平均粒子径を有する)が磁器製の舟形皿の中央に載置され、当該舟形皿は、反応管内に配置され、その後マッフル炉の高温部に配置された。反応管の両端は、ゴム栓で密閉され、滴下している水によって冷やされた。また、アンモニアガスの雰囲気は、反応管内の空気を置き換えるように当該反応管内に充満された。加えて、反応装置の密閉状態を検査するためにpH試験紙が用いられた。アンモニアの漏れがない場合、電源が投入され、アンモニアの流速は4cm3 /sに制御された。マッフル炉の温度は780℃に上げられ、4時間維持された。その後、舟形皿はアンモニアガス雰囲気の下で100℃まで冷却された。アンモニアガスが止まった後、舟形皿が取り出され、デシケーター内に配置され、室温まで冷却し、その後、式Iの化合物が得られた。製造された酸化チタンは、高速のボールミルによって約40nmの平均粒子径となるまで砕かれた。酸化チタンの総体積を基準とした場合、酸化チタンの約80体積%は約1〜50nmの粒子径を有していた。得られた酸化チタンは、計測された結果、TiO1.67として決定された。
(2)ステップ(1)で製造された100gの酸化チタンと、20gのインク媒剤(CAB381−0.5の商標でイーストマンケミカルカンパニー(Eastman chemical Company)から市販されている)と、100gのn−ヘプタノールと、2gの分散剤(DISPERBYK−165の商標でドイツのビーワイケイカンパニー(BYK Company)から市販されている)と、0.2gの消泡剤(BYK−051の商標で、ドイツのビーワイケイカンパニーから市販されている)と、0.4gのつや消し剤(BYK−333の商標でドイツのビーワイケイカンパニーから市販されている)と、0.5gの水素化ヒマシ油(ウーハンジンヌオケミカル(Wuhan JINNUO Chemical)株式会社から市販されている)とが均一に混合され、本実験例のインク組成物を得た。
(3)インク組成物は、吹き付けによってポリイミド基板の表面上に塗布され、その後100℃の温度で約2時間乾燥された。そうすることで、インク層が基板表面上に形成され、当該インク層は約15μmの厚さを有した。
(4)ステップ(3)において製造されたインク層を有する基板が、メッキ溶液内に配され、化学メッキを施した。メッキ溶液の組成は、0.12mol/LのCuSO4 ・5H2 O、0.14mol/LのNa2 EDTA・2H2 O、10mg/Lのフェロシアン化カリウム、10mg/Lの2,2’−ビピリジン、0.10mol/Lのグリオキシル酸であった。メッキ溶液は、NaOH及びH2 SO4 の溶液を用いることによりpH12.5〜13に調整された。また、メッキ溶液の温度は50℃であった。
計測された結果、メッキ層は約20μmの厚さを有し、メッキ速度は3.0μm/hであった。また、基板表面上に形成された金属層の接着力は3Bであった。
実験例2
以下を除いて実験例1の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板がメッキされた。ステップ(3)においては、ステップ(2)で製造されたインク組成物とエポキシ樹脂バインダとを混合し、混合物を形成した後、吹き付けによってポリイミド基板の表面に混合物を塗布し、その後100℃の温度で約2時間乾燥し、その後120℃の温度で約1.5時間表面上のインク組成物を硬化した。また、エポキシ樹脂バインダに関しては、エポキシ樹脂は、約0.58mol/100gのエポキシドの値を有するビスフェノールA型のエポキシ樹脂であり、硬化剤は無水フタル酸であった。ステップ(2)で得られたインク組成物の100gを基準として、エポキシ樹脂の使用量は10gであり、硬化剤の使用量は7.2gであった。
計測された結果、メッキ層は約20μmの厚さを有し、メッキ速度は3.1μm/hであった。また、基板表面上に形成された金属層の接着力は4Bであった。
実験例3
(1)二酸化チタン(アラジンリージェントカンパニー(Aladdin Reagent Company)から市販され、約60nmの平均粒子径を有する)が磁器製の舟形皿の中央に載置され、当該舟形皿は、反応管内に配置され、その後マッフル炉の高温部に配置された。反応管の両端は、ゴム栓で密閉され、滴下している水によって冷やされた。また、アンモニアガスの雰囲気は、反応管内の空気を置き換えるように当該反応管内に充満された。加えて、反応装置の密閉状態を検査するためにpH試験紙が用いられた。アンモニアの漏れがない場合、電源が投入され、アンモニアの流速は2cm3 /sに制御された。マッフル炉の温度は800℃に上げられ、3時間維持された。その後、舟形皿はアンモニアガス雰囲気の下で80℃まで冷却された。アンモニアガスが止まった後、舟形皿が取り出され、デシケーター内に配置され、室温まで冷却し、その後、式Iの化合物が得られた。製造された酸化チタンは、高速のボールミルによって約50nmの平均粒子径となるまで砕かれた。酸化チタンの総体積を基準としてみなした場合、酸化チタンの約90体積%は約1〜50nmの粒子径を有していた。得られた酸化チタンは、計測された結果、TiO1.95として決定された。
(2)ステップ(1)で製造された100gの酸化チタンと、30gのインク媒剤(EVA 210の商標で日本の三井化学株式会社から市販されている)と、110gのトルエンと、3gの分散剤(ANTI−TERRA−U 80の商標で、ドイツのビーワイケイカンパニー(BYK Company)から市販されている)と、0.5gの消泡剤(BYK−065の商標でドイツのビーワイケイカンパニーから市販されている)と、0.5gのつや消し剤(BYK−306の商標で、ドイツのビーワイケイカンパニーから市販されている)と、0.4gのヒドロキシエチルセルロース(ルーチョウノースファンダードンケミカルカンパニー(Luzhou North Fangda Dong Chemical Company)から市販されている)とが均一に混合され、本実験例のインク組成物を得た。
(3)インク組成物は、転写印刷の方法によってポリカーボネート基板の表面に塗布され、その後80℃の温度で約4時間乾燥された。そうすることで、インク層が基板表面上に形成され、当該インク層は35μmの厚さを有した。
(4)インク層を有する表面を持つ基板に電気メッキが施され、銅板層を形成した。また、電流の強さは3A/cm2 であった。
計測された結果、メッキ層は約20μmの厚さを有し、メッキ速度は92μm/hであった。また、基板表面上に形成された金属層の接着力は3Bであった。
実験例4
(1)二酸化チタン(アラジンリージェントカンパニー(Aladdin Reagent Company)から市販され、約60nmの平均粒子径を有する)が磁器製の舟形皿の中央に載置され、当該舟形皿は、反応管内に配置され、その後マッフル炉の高温部に配置された。反応管の両端は、ゴム栓で密閉され、滴下している水によって冷やされた。また、アンモニアガスの雰囲気は、反応管内の空気を置き換えるように当該反応管内に充満された。加えて、反応装置の密閉状態を検査するためにpH試験紙が用いられた。アンモニアの漏れがない場合、電源が投入され、アンモニアの流速は2.4cm3 /sに制御された。マッフル炉の温度は800℃に上げられ、5時間維持された。その後、舟形皿はアンモニアガス雰囲気の下で80℃まで冷却された。アンモニアガスが止まった後、舟形皿が取り出され、デシケーター内に配置され、室温まで冷却し、その後、式Iの化合物が得られた。製造された酸化チタンは、高速のボールミルによって約100nmの平均粒子径となるまで砕かれた。酸化チタンの総体積を基準としてみなした場合、酸化チタンの約30体積%は約1〜50nmの粒子径を有していた。計測された結果、得られた酸化チタンは、TiO0.9 であった。
(2)ステップ(1)で製造された100gの酸化チタンと、12gのインク媒剤(A−11の商標でアメリカ合衆国のロームアンドハースカンパニー(Rohm and HaasCompany)から市販されている)と、100gのエタノールと、0.6gの分散剤(BYK−220 Sの商標でドイツのビーワイケイカンパニー(BYK Company)から市販されている)と、0.4gの消泡剤(BYK−065の商標で、ドイツのビーワイケイカンパニーから市販されている)と、0.5gのつや消し剤(BYK−306の商標で、ドイツのビーワイケイカンパニーから市販されている)と、0.3gのポリアクリル酸ナトリウム(アラジンリージェントカンパニー(Aladdin Reagent Company)から市販されている)とが均一に混合され、本実験例のインク組成物を得た。
(3)インク組成物は、インクジェットの方法を用いることによりZrO2 基板の表面に塗布され、170℃の温度で約5時間乾燥された。そうすることで、インク層が基板表面上に形成され、当該インク層は約30μmの厚さを有した。
(4)金属層は、実験例3のステップ(4)と略同じ方法によって、ステップ(3)で得られた基板表面上に形成された。
計測された結果、メッキ層は約50μmの厚さを有し、メッキ速度は91μm/hであった。また、基板表面上に形成された金属層の接着力は3Bであった。
実験例5
以下を除いて実験例4の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。製造された酸化チタンは、高速のボールミルによって約60nmの平均粒子径となるまで砕かれた。また、酸化チタンの総体積を基準としてみなした場合、酸化チタンの約90体積%は約1〜50nmの粒子径を有していた。
計測された結果、メッキ層は約50μmの厚さを有し、メッキ速度は92μm/hであった。また、基板表面上に形成された金属層の接着力は4Bであった。
実験例6
以下を除いて実験例4の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(3)においては、インク組成物は、170℃の温度で5時間乾燥された後、窒素雰囲気内において約500℃の温度で5時間加熱処理が施された。
計測された結果、メッキ層は約50μmの厚さを有し、メッキ速度は96μm/hであった。また、基板表面上に形成された金属層の接着力は4Bであった。
実験例7
以下を除いて実験例6の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(3)においては、インク組成物は170℃の温度で5時間乾燥された後、窒素雰囲気内において約700℃の温度で3時間加熱処理が施された。
計測された結果、メッキ層は約50μmの厚さを有し、メッキ速度は100μm/hであった。また、基板表面上に形成された金属層の接着力は5Bであった。
実験例8
以下を除いて実験例4の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(3)においては、ステップ(2)で製造された100gのインク組成物がNi2 3 と均一に混合され(100gのインク組成物と比較すると、Ni2 3 の使用量は14gであった)、混合物を形成した。その後、得られた混合物は、インクジェット印刷の方法によってZrO2 セラミック基板の表面に塗布された。インク組成物は170℃の温度で5時間乾燥された後、窒素雰囲気内において約500℃の温度で5時間加熱処理が施された。
計測された結果、メッキ層は約50μmの厚さを有し、メッキ速度は97μm/hであった。また、基板表面上に形成された金属層の接着力は5Bであった。
実験例9
(1)ナノ二酸化チタン(Nano-titanium dioxide)(アラジンリージェントカンパニー(Aladdin Reagent Company)から市販され、約60nmの平均粒子径を有する)が磁器製の舟形皿の中央に載置され、当該舟形皿は、反応管内に配置され、その後マッフル炉の高温部に配置された。反応管の両端は、ゴム栓で密閉され、滴下している水によって冷やされた。また、アンモニアガスの雰囲気は、反応管内の空気を置き換えるように当該反応管内に充満された。加えて、反応装置の密閉状態を検査するためにpH試験紙が用いられた。アンモニアの漏れがない場合、電源が投入され、アンモニアの流速は5cm3 /sに制御された。マッフル炉の温度は900℃に上げられ、5時間維持された。その後、舟形皿はアンモニアガス雰囲気の下で80℃まで冷却された。アンモニアガスが止まった後、舟形皿が取り出され、デシケーター内に配置され、室温まで冷却し、その後、式Iの化合物が得られた。製造された酸化チタンは、高速のボールミルによって約50nmの平均粒子径となるまで砕かれた。酸化チタンの総体積を基準としてみなした場合、酸化チタンの約90体積%は約1〜50nmの粒子径を有していた。計測された結果、得られた酸化チタンは、TiO1.2 であった。
(2)ステップ(1)で製造された100gの酸化チタンと、30gのインク媒剤(Mowital B 75Hの商標で日本のクラレ株式会社から市販されている)と、100gのエタノールと、4gのトリオレイン(BYK−220 Sの商標でドイツのビーワイケイカンパニー(BYK Company)から市販されている)、3gの消泡剤(BYK−022の商標でドイツのビーワイケイカンパニーから市販されている)と、0.5gのつや消し剤(BYK−306の商標でドイツのビーワイケイカンパニーから市販されている)と、0.3gのポリアクリル酸ナトリウム(アラジンリージェントカンパニー(Aladdin Reagent Company)から市販されている)とが均一に混合され、本実験例のインク組成物を得た。
(3)インク組成物は、インクジェット印刷の方法を用いることにより紙基板の表面上に塗布され、50℃の温度で約3時間乾燥された。そうすることで、インク層が基板表面上に形成され、当該インク層は約30μmの厚さを有した。
(4)金属層は、実験例3のステップ(4)と略同じ方法によって、ステップ(3)で得られた基板表面上に形成された。
計測された結果、メッキ層は約40μmの厚さを有し、メッキ速度は92μm/hであった。また、基板表面上に形成された金属層の接着力は4Bであった。
実験例10
以下を除いて実験例9の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(1)においては、約200nmの平均粒子径を有するTiO2 は、か焼された。製造された酸化チタンは、高速のボールミルによって約200nmの平均粒子径となるまで砕かれた。また、酸化チタンの総体積を基準としてみなした場合、酸化チタンの約10体積%は約1〜50nmの粒子径を有していた。
計測された結果、メッキ層は約40μmの厚さを有し、メッキ速度は89μm/hであった。また、基板表面上に形成された金属層の接着力は2Bであった。
実験例11
(1)ナノ二酸化チタン(Nano-titanium dioxide)(アラジンリージェントカンパニー(Aladdin Reagent Company)から市販され、約60nmの平均粒子径を有する)が磁器製の舟形皿の中央に載置され、当該舟形皿は、反応管内に配置され、その後マッフル炉の高温部に配置された。反応管の両端は、ゴム栓で密閉され、滴下している水によって冷やされた。また、アンモニアガスの雰囲気は、反応管内の空気を置き換えるように当該反応管内に充満された。加えて、反応装置の密閉状態を検査するためにpH試験紙が用いられた。アンモニアの漏れがない場合、電源が投入され、アンモニアの流速は5cm3 /sに制御された。マッフル炉の温度は800℃に上げられ、8時間維持された。その後、舟形皿はアンモニアガス雰囲気の下で80℃まで冷却された。アンモニアガスが止まった後、舟形皿が取り出され、デシケーター内に配置され、室温まで冷却し、その後、式Iの化合物が得られた。製造された酸化チタンは、高速のボールミルによって約50nmの平均粒子径となるまで砕かれた。酸化チタンの総体積を基準としてみなした場合、酸化チタンの約90体積%は約1〜50nmの粒子径を有していた。計測された結果、得られた酸化チタンは、TiO1.1 であった。
(2)ステップ(1)で製造された50gの酸化チタンと、1gのインク媒剤(CAB381−2の商標でイーストマンケミカルカンパニー(Eastman chemical Company)から市販されている)と、20gのジメチルベンゼンと、0.2gの分散剤(PS−21Aの商標でアメリカ合衆国のウィトコ(Witco)社から市販されている)と、0.2gの消泡剤(BYK−051の商標でドイツのビーワイケイカンパニー(BYK Company)から市販されている)と、0.3gのつや消し剤(BYK−333の商標でドイツのビーワイケイカンパニーから市販されている)と、0.3gのポリアミドのろう(FA1の商標でドイツのクラインカンパニー(Klein Company)から市販されている)とが、均一に混合されることで、本実験例のインク組成物を得た。
(3)ステップ(2)で得られたインク組成物が、SiO2 と均一に混合され(100gのインク組成物と比較すると、SiO2 の使用量は5gであった)、混合物を形成した。その後、得られた混合物は、リトグラフの方法によってガラス基板の表面に塗布された。インク組成物が、90℃の温度で5時間乾燥された後、約1000℃の温度で2時間加熱処理が施され、基板表面上にインク層を形成し、当該インク層は約15μmの厚さを有した。
(4)金属層は、実験例3のステップ(4)と略同じ方法によって、ステップ(3)で得られた基板表面上に形成された。
計測された結果、メッキ層は約20μmの厚さを有し、メッキ速度は97μm/hであった。また、基板表面上に形成された金属層の接着力は4Bであった。
実験例12
以下を除いて実験例11の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(3)において、インク組成物は、約900℃の温度で2時間加熱処理が施された。
計測された結果、メッキ層は約20μmの厚さを有し、メッキ速度は100μm/hであった。また、基板表面上に形成された金属層の接着力は5Bであった。
実験例1’
(1)80gのCuO及び80gのFe2 3 を均一に混合することで混合物を形成し、その後混合物をエタノールの媒体下において12時間ボールミル内で砕いた。ボールミル生成物が乾燥した後、乾燥した混合物には、水素及び窒素の混合雰囲気(水素及び窒素の体積の比率は2:1であった)下で750℃の温度で5時間か焼が施され、か焼された生成物が形成された。その後、か焼された生成物は、約80nmの平均粒子径になるまで砕かれた。製造された生成物はCuFeO3.98であった。
(2)ステップ(1)で製造された100gの生成物と、15gのポリビニルブチラール(Mowitalの商標で日本の株式会社クラレから市販されている)と、20gのトルエンとが均一に混合されることで、本実験例のインク組成物が得られた。
(3)ステップ(2)で製造されたインク組成物は、インクジェット印刷の方法によりAl2 3 セラミック基板の表面上に塗布され、約120℃の温度で3時間乾燥され、その後、窒素雰囲気下で約800℃の温度で2時間加熱処理が施された。そうすることで、インク層が基板表面に形成され、当該インク層は12μmの厚さを有した。
(4)ステップ(3)で製造された基板に電気メッキが施され、銅板層を形成した。また、電流の強さは3A/cm2 であった。
実験例2’
以下を除いて実験例1’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(3)において、窒素雰囲気下で約800℃の温度で2時間加熱処理を施す処理は省略された。
実験例3’
(1)80gのCuO及び80gのFe2 3 を均一に混合することで混合物を形成し、その後混合物をエタノールの媒体下において12時間ボールミル内で砕いた。ボールミル生成物が乾燥した後、乾燥した混合物には、水素及び窒素の混合雰囲気(水素及び窒素の体積の比率は1:1であった)下で800℃の温度で6時間か焼が施され、か焼された生成物を形成した。その後、か焼された生成物は、約100nmの平均粒子径になるまで砕かれた。製造された生成物はCuFeO3.9 であった。
(2)ステップ(1)で製造された100gの生成物と、20gのインク媒剤(CAB381−0.5の商標でイーストマンケミカルカンパニー(Eastman chemical Company)から市販されている)と、100gのn−ヘプタノールと、2gの分散剤(DISPERBYK−165の商標でドイツのビーワイケイカンパニー(BYK Company)から市販されている)と、0.2gの消泡剤(BYK−051の商標で、ドイツのビーワイケイカンパニーから市販されている)と、0.4gのつや消し剤(BYK−333の商標でドイツのビーワイケイカンパニーから市販されている)と、0.5gの水素化ヒマシ油(ウーハンジンヌオケミカル(Wuhan JINNUO Chemical)株式会社から市販されている)とが均一に混合され、本実験例のインク組成物を得た。
(3)ステップ(2)で製造されたインク組成物及びエポキシ樹脂バインダを混合することで混合物を形成した後、混合物は、レーザー印刷方法によりポリイミド(PI)基板の表面上に塗布され、約100℃の温度で2時間乾燥された。その後、インク組成物は、約120℃の温度で1.5時間硬化が行われた。そうすることで、インク層が基板表面上に形成され、当該インク層は約15μmの厚さを有した。エポキシ樹脂バインダに関しては、エポキシ樹脂はビスフェノールA型エポキシ樹脂であった(エポキシドの値は0.58mol/100gであった)。硬化剤は、無水フタル酸であった。ステップ(2)で製造されたインク組成物の100gを基準として、エポキシ樹脂の使用量は10gであり、硬化剤の使用量は7.2gであった。
(4)インク層を有する表面を持つ基板は、電気メッキが施されることで銅板層を形成した。また、電流の強さは2A/cm2 であった。
実験例4’
以下を除いて実験例3’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(3)において、エポキシ樹脂バインダは使用されない。
実験例5’
(1)80gのCuO及び80gのFe2 3 を均一に混合することで混合物を形成し、その後混合物をエタノールの媒体下において12時間ボールミル内で砕いた。ボールミル生成物が乾燥した後、乾燥した混合物には、水素及び窒素の混合雰囲気(水素及び窒素の体積の比率は2:1であった)下で1000℃の温度で12時間か焼が施され、か焼された生成物を形成した。その後、か焼された生成物は、約80nmの平均粒子径になるまで砕かれた。製造された生成物はCuFeO3.2 であった。
(2)以下を除いて実験例1’のステップ(2)と略同じ方法によって、インク組成物が製造された。金属化合物が、実験例5’のステップ(1)で製造された金属化合物であった。
(3)ステップ(2)で製造されたインク組成物が、Ni2 3 と均一に混合され(100gのインク組成物を基準として、Ni2 3 の使用量は14gであった)、混合物を形成した。得られた混合物は、インクジェット印刷の方法によってZrO2 セラミック基板の表面に塗布され、約120℃の温度で3時間乾燥された。その後、乾燥した混合物は、窒素雰囲気内において約900℃の温度で1時間加熱処理が施された。そうすることで、基板表面上にインク層が形成され、当該インク層は約20μmの厚さを有した。
(4)ステップ(3)で製造された基板がメッキ溶液内に配され、で化学メッキを施した。メッキ溶液の組成は、0.12mol/LのCuSO4 ・5H2 O、0.14mol/LのNa2 EDTA・2H2 O、10mg/Lのフェロシアン化カリウム、10mg/Lの2,2’−ビピリジン、0.10mol/Lのグリオキシル酸であった。メッキ溶液は、NaOH及びH2 SO4 の溶液を用いることにより約pH12.5〜13に調整された。また、メッキ溶液の温度は50℃であった。
実験例6’
以下を除いて実験例5’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(3)において、Ni2 3 は使用されない。
実験例7’
(1)CaCu3 Ti4 12(フゥ チアーン(Fu Qiang)等著,CaCu3 Ti4 12セラミックの製造方法及びその特質(Preparation method of CaCu3 Ti4 O12ceramics and property thereof),ウーハン大学アカデミックジャーニー(自然科学版)(Wuhan University Academic Journey (Natural Science Version)),2008年,54(4)巻381〜384ページ、その後の同様のもの)は、水素及び窒素の混合雰囲気(水素及び窒素の体積の比率は2:1であった)下で約1000℃の温度で2時間か焼が施され、か焼された生成物を形成した。その後、か焼された生成物は、約100nmの平均粒子径になるまでボールミル内で砕かれた。製造された生成物はCa0.25Cu0.75TiO2.65であった。
(2)ステップ(1)で製造された100gの生成物と、30gのEVAインク媒剤(アメリカ合衆国のイーストマンカンパニー(Eastman Company)から市販されている)と、110gのトルエンと、3gの分散剤(ANTI−TERRA−U 80の商標で、ドイツのビーワイケイカンパニー(BYK Company)から市販されている)と、0.5gの消泡剤(BYK−065の商標でドイツのビーワイケイカンパニーから市販されている)と、0.5gのつや消し剤(BYK−306の商標で、ドイツのビーワイケイカンパニーから市販されている)と、0.4gのヒドロキシエチルセルロース(ルーチョウノースファンダードンケミカルカンパニー(Luzhou North Fangda Dong Chemical Company)から市販されている)とが、均一に混合されることで本実験例のインク組成物が得られた。
(3)ステップ(2)で製造されたインク組成物は、ポリエーテル・エーテル・ケトン(PEEK)基板上に塗布され、約150℃の温度で4時間乾燥された。そうすることで、基板表面上にインク層が形成され、当該インク層は約25μmの厚さを有した。
(4)ステップ(3)で製造された基板は、実験例3’の方法と略同じ方法によって、電気メッキが施された。
実験例8’
以下を除いて実験例1’の方法と略同じ方法によって、基板表面がメッキされた。金属化合物は、以下の方法によって製造された。CaCu3 Ti4 12が水素及び窒素の混合雰囲気(水素及び窒素の体積の比率は2:1であった)下で約800℃の温度で5時間か焼が施され、か焼された生成物を形成した。その後、か焼された生成物は、約80nmの平均粒子径になるまでボールミル内で砕かれた。製造された生成物はCa0.1 Cu0.9 TiO2.95であった。
実験例9’
以下を除いて実験例8’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(3)において、窒素雰囲気下で約800℃の温度で2時間加熱処理を施す処理は省略された。
実験例10’
以下を除いて実験例8’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(2)で製造されたインク組成物がSiO2 と均一に混合され(100gのインク組成物と比較すると、SiO2 の使用量は10gであった)、混合物を形成した。その後、混合物は、インクジェット印刷の方法によってAl2 3 セラミック基板の表面上に塗布された。そうすることで、基板表面上にインク層が形成された。
実験例11’
以下を除いて実験例8’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、以下の方法によって製造された。100gのCaCO3 と、240gのCuOと320gのTiO2 とが均一に混合され、混合物を形成した。その後、混合物はボールミル内に配され、溶媒として無水エチルアルコールを用いて8時間砕かれた。砕かれた生成物は乾燥された後、約800℃の温度で約10時間か焼が施され、か焼された生成物を形成した。か焼された生成物は、高純度のアルゴンの雰囲気内で約900℃の温度で約4時間か焼を施した。その後、再度か焼された生成物は、ボールミル内で、約100nmの平均粒子径となるまでボールミル内で砕かれた。最終的な生成物は、Ca0.25Cu0.75TiO2.84であった。
実験例12’
以下を除いて実験例11’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(3)においては、エポキシ樹脂バインダは使用されない。
実験例13’
以下を除いて実験例1’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、以下の方法によって製造された。4gのMgO及び18.7gのGa2 3 が均一に混合され、混合物を形成した。その後、混合物はボールミル内に配され、媒体として水を用いて12時間砕かれ、砕かれた生成物を得た。砕かれた生成物は乾燥された後、約1000℃の温度で約12時間か焼が施され、か焼された生成物を形成した。その後、か焼された生成物は、約80nmの平均粒子径となるまで砕かれた。最終的に製造された生成物は、MgGa2 3.8 であった。
実験例14’
(1)54.1gのCuO(アラジンリージェントカンパニー(Aladdin Reagent Company)から市販され、約40nmの平均粒子径を有する)と、27.1gのFe2 3 (アラジンリージェントカンパニーから市販され、約100nmの平均粒子径を有する)と、29.6gのMn2 3 (アラジンリージェントカンパニーから市販され、約200nmの平均粒子径を有する)とが均一に混合され、混合物を形成した。その後、混合物がボールミル内に配され、約1000℃の温度で10時間か焼され、か焼された生成物を得た。得られたか焼された生成物は、約80nmの平均粒子径となるまで砕かれた。最終的に製造された生成物は、CuFe0.5 Mn0.5 2.5 であった。
(2)ステップ(1)で最終的に製造された生成物100gと、16gのインク媒剤(CAB381−20の商標でアメリカ合衆国のイーストマンカンパニー(Eastman Company)から市販されている)と、80gのトリクロロエチレンと、4gの分散剤(BYK−220 Sの商標でドイツのビーワイケイカンパニー(BYK Company)から市販されている)と、3gの消泡剤(BYK−065の商標でドイツのビーワイケイカンパニーから市販されている)と、0.5gのつや消し剤(BYK−306の商標でドイツのビーワイケイカンパニーから市販されている)と、0.3gのポリアクリル酸ナトリウム(アラジンリージェントカンパニー(Aladdin Reagent Company)から市販されている)とが均一に混合され、本実験例のインク組成物を得た。
(3)ステップ(2)で製造されたインク組成物は、レーザー印刷方法によってポリカーボネート(PC)基板の表面上に塗布され、約120℃の温度で5時間乾燥された。そうすることで、基板表面に約20μmの厚さを有するインク層が形成された。
(4)基板表面は、実験例1’の方法と略同じ方法によってメッキされた。
実験例15’
以下を除いて実験例3’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、実験例14’のステップ(1)と略同じ方法によって製造された生成物とした。
実験例16’
以下を除いて実験例1’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、実験例14’の方法と略同じ方法によって製造された生成物とした。
実験例17’
以下を除いて実験例16’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(3)において、窒素雰囲気下で約800℃の温度で2時間加熱処理を施す処理は省略された。
実験例18’
以下を除いて実験例5’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、以下の方法によって製造された。54.1gのCuO(アラジンリージェントカンパニー(Aladdin Reagent Company)から市販され、約40nmの平均粒子径を有する)と、27.1gのFe2 3 (アラジンリージェントカンパニーから市販され、約100nmの平均粒子径を有する)と、17.3gのAl2 3 (アラジンリージェントカンパニーから市販され、約100nmの平均粒子径を有する)とが均一に混合され、混合物を形成した。その後、混合物がN2 雰囲気内で1000℃の温度で10時間か焼され、か焼された生成物を得た。その後、か焼された生成物は、ボールミル内で約80nmの平均粒子径を有する粉末となるまでボールミル内で砕かれた。最終的に製造された生成物は、CuFe0.5 Al0.5 2.5 であった。
実験例19’
以下を除いて実験例1’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、以下の方法によって製造された。54.1gのCuO(アラジンリージェントカンパニー(Aladdin Reagent Company)から市販され、約40nmの平均粒子径を有する)と、13.6gのFe2 3 (アラジンリージェントカンパニーから市販され、約100nmの平均粒子径を有する)と、8.7gのAl2 3 (アラジンリージェントカンパニーから市販され、約100nmの平均粒子径を有する)と、26.9gのMn2 3 (アラジンリージェントカンパニーから市販され、約200nmの平均粒子径を有する)とが均一に混合され、混合物を形成した。その後、混合物がNH3 雰囲気内で1000℃の温度で10時間か焼され、か焼された生成物を得た。その後、か焼された生成物は、ボールミル内で約100nmの平均粒子径を有する粉末となるまでボールミル内で砕かれた。最終的に製造された生成物は、CuFe0.25Al0.25Mn0.5 2.5 であった。
実験例20’
以下を除いて実験例19’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(3)においては、ステップ(2)で製造されたインク組成物がSiO2 と均一に混合され(100gのインク組成物と比較すると、SiO2 の使用量は10gであった)、混合物を形成した。得られた混合物は、インクジェット印刷の方法によってAl2 3 の表面上に塗布された。
実験例21’
以下を除いて実験例3’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、以下の方法によって製造された。58gのCuOと、34gのGa2 3 と、14gのB2 3 とが均一に混合され、混合物を形成した。その後、混合物がボールミル内に配され、媒体として水を用いて12時間砕かれ、砕かれた生成物を得た。砕かれた生成物が、乾燥された後、水素及び窒素の混合雰囲気(水素及び窒素の体積の比率は2:1であった)下で約1000℃の温度で約12時間か焼され、か焼された生成物を得た。その後、か焼された生成物は約80nmの平均粒子径となるまで砕かれた。製造された生成物は、CuGa0.5 0.5 2.5 であった。
実験例22’
以下を除いて実験例1’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、実験例21’で製造された金属化合物であった。
実験例23’
以下を除いて実験例22’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(3)においては、窒素雰囲気下で約800℃の温度で2時間加熱処理を施す処理は省略された。
実験例24’
以下を除いて実験例1’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、以下の方法で製造された。80gのCuOと40gのFe2 3 と17gのB2 3 とが均一に混合され、混合物を形成した。その後、混合物がボールミル内に配され、媒体として水を用いて12時間砕かれ、砕かれた生成物を得た。砕かれた生成物が、乾燥された後、水素及び窒素の混合雰囲気(水素及び窒素の体積の比率は2:1であった)下で約1000℃の温度で約12時間か焼され、か焼された生成物を得た。その後、か焼された生成物は約80nmの平均粒子径となるまで砕かれた。製造された生成物は、CuFe0.5 0.5 2.5 であった。
実験例25’
以下を除いて実験例24’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(3)においては、窒素雰囲気下で約800℃の温度で2時間加熱処理を施す処理は省略された。
実験例26’
以下を除いて実験例3’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、実験例24’で製造された金属化合物とした。
実験例27’
以下を除いて実験例1’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、以下の方法によって製造された。45gのNi2 3 と、80gのCuOと、18gのB2 3 とが均一に混合され、混合物を形成した。その後、混合物がボールミル内に配され、媒体として水を用いて12時間砕かれ、砕かれた生成物を得た。砕かれた生成物が、乾燥された後、水素及び窒素の混合雰囲気(水素及び窒素の体積の比率は2:1であった)下で約1000℃の温度で約12時間か焼され、か焼された生成物を得た。その後、か焼された生成物は約80nmの平均粒子径となるまで砕かれた。製造された生成物は、CuNi0.5 0.5 2.5 であった。
実験例28’
以下を除いて実験例1’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、以下の方法によって製造された。80gのCuO及び25gのB2 3 が均一に混合され、混合物を形成した。その後、混合物がボールミル内に配され、媒体として水を用いて12時間砕かれ、砕かれた生成物を得た。砕かれた生成物は、乾燥された後、空気雰囲気下で約900℃の温度で約6時間か焼された。か焼された生成物は、約80nmの平均粒子径となるまで砕かれた。製造された生成物は、CuB0.7 2 であった。
実験例29’
以下を除いて実験例1’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、以下の方法によって製造された。75gのNi2 3 及び128gのMoO3 が均一に混合され、混合物を形成した。その後、混合物がボールミル内に配され、媒体として水を用いて12時間砕かれ、砕かれた生成物を得た。砕かれた生成物は、乾燥された後、N2 雰囲気下で約900℃の温度で約6時間か焼された。か焼された生成物は、約80nmの平均粒子径となるまで砕かれた。製造された生成物は、NiMoO3.8 であった。
実験例30’
以下を除いて実験例3’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、実験例29’で製造された金属化合物であった。
実験例31’
以下を除いて実験例5’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、以下の方法によって製造された。75gのNi2 3 及び128gのMoO3 が均一に混合され、第1の混合物を形成した。その後、混合物がボールミル内に配され、媒体として水を用いて12時間砕かれ、砕かれた生成物を得た。砕かれた生成物は、乾燥された後、N2 雰囲気下で約900℃の温度で約8時間か焼された。か焼された生成物は、約80nmの平均粒子径となるまで砕かれた。また、ステップ(3)においては、ステップ(2)で製造されたインク組成物がNi2 3 と均一に混合され(100gのインク組成物と比較すると、Ni2 3 の使用量は15gであった)、第2の混合物が形成された。第2の混合物は、インクジェット印刷の方法によりAl2 3 セラミック基板の表面上に塗布された。製造された生成物は、NiMoO3.5 であった。
実験例32’
以下を除いて実験例29’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。ステップ(3)においては、窒素雰囲気下で約800℃の温度で2時間加熱処理を施す処理は省略された。
比較例1
以下を除いて実験例1’の方法と略同じ方法によって、インク組成物が製造され、基板表面がメッキされた。金属化合物は、約80nmの平均粒子径を有する銀の粉末に置き換えられた。
実験例1’〜32’及び比較例1におけるメッキ速度と形成された金属層の厚さと接着力と信号感度とは、表1に示された。
Figure 0006050832
「実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一の実施形態」、「他の実施形態」、「実験例」、「特定の実験例」、又は「いくつかの実験例」に対する本明細書中の参照は、実施形態又は実験例に関連して記載された特定の特性、構造、材料、又は特徴が、本開示の少なくとも一つの実施形態又は実験例に含まれることを意味する。それ故、例えば「いくつかの実施形態において」、「一の実施形態において」、「実施形態において」、「他の実験例において」、「実験例において」、「特定の実験例において」、又は「いくつかの実験例において」等の、本明細書中の様々な場所にある語句の表現は、本開示のいくつかの実施形態又は実験例に関して言及する必要がない。更に、特定の特性、構造、材料、又は特徴は、一若しくは複数の実施形態又は実験例において適切な方法で組み合わされてもよい。
説明的な実施形態が示され、かつ記載されたが、上の実施形態が本開示を制限するものではなく、変更、代替、及び修正は、本開示の趣旨、原理、及び範囲から外れることなく実施形態中で行うことができるということを、当業者によって理解されたい。
関連出願の相互参照
本出願は、出願番号201110442481.8及び出願番号201110442474.8として、2011年12月27日に中国特許庁に出願された両方の中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てが参照によってここに組み込まれる。

Claims (7)

  1. 金属化合物と、
    インク媒剤と
    を備え、
    前記金属化合物は、
    式IIIの化合物、CuFe0.5Mn0.52.5、CuFe0.5Al0.52.5、CuFe0.5Al0.25Mn0.52.5、式IVの化合物、式Vの化合物、CuFe0.50.52.5、CuNi0.50.52.5、CuGa0.50.52.5、CuB0.72 、及び式VIの化合物からなる群から選択される少なくとも一つであることを特徴とするインク組成物。
    CuFeO4-δ (III)
    MgGa2 4-λ (IV)
    NiMoO4-μ (V)
    CaαCu1-αTiO3-β(VI)
    但し、0<δ≦3であり、0<λ≦3であり、0<μ≦3であり、0≦α<1であり、βは0〜2である。
  2. 前記インク媒剤の含有量は、前記金属化合物の100重量部を基準として、1〜30重量部であること
    を特徴とする請求項1に記載のインク組成物。
  3. 前記金属化合物は、1nmから1ミクロンの平均粒子径を有していること
    を特徴とする請求項1に記載のインク組成物。
  4. 前記金属化合物は、1〜100nmの平均粒子径を有していること
    を特徴とする請求項1に記載のインク組成物。
  5. 絶縁基板の表面にメッキする方法において、
    絶縁基板におけるメッキするための表面に、請求項1〜4までの何れか一つに記載のインク組成物を塗布し、インク層を有する絶縁基板を得るステップと、
    前記インク層を有する絶縁基板上に少なくとも一つの金属層をメッキするステップと
    を備えることを特徴とする方法。
  6. 絶縁基板の表面にメッキする方法において、
    絶縁基板におけるメッキするための表面に、インク組成物を塗布し、インク層を有する絶縁基板を得るステップであって、
    前記インク組成物は、式Iで表される金属化合物とインク媒剤とを備えるインク組成物であり、
    TiO2-σ (I)
    但し、0.05≦σ<1.8であるステップと、
    前記インク層を有する絶縁基板上に少なくとも一つの金属層をメッキするステップと
    を備えることを特徴とする方法。
  7. 前記メッキするステップの前に、非反応性雰囲気内で500〜1000℃の温度で、前記インク層を有する絶縁基板に1〜5時間に亘って加熱処理を施すステップを更に備えること
    を特徴とする請求項5又は6に記載の方法。
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