JP6048667B2 - スパッタ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スパッタ装置および太陽電池の製造方法に関する。
一般に太陽電池のITO(Indium-Tin-Oxide)層はスパッタ装置により成膜される。
図1には特許文献1に記載の太陽電池の構造を示す。太陽電池1はITO層15,16を有する。
従来、スパッタ装置等の真空プロセス装置において、生産性の向上を図るために、さまざまな提案がなされている。
例えば、特許文献2には、太陽電池用の薄膜を生成するスパッタ装置等の真空プロセス装置において、複数の基板を1つのトレイに載せて移動させながら成膜処理する方法が開示されている。
また、特許文献3には、ターゲットからスパッタされた粒子の拡散を防止するシールド部材の表面を粗面化することが開示されている。
シールド部材は、スパッタされた粒子が飛散する範囲に配置されるため、スパッタ装置の成膜処理の際に膜が堆積する。シールド部材の使用期間中、シールド部材に堆積した膜が剥離すると、チャンバ内で発塵またはパーティクルが発生する。そして、これらの塵またはパーティクルがターゲットに付着すると、異常放電の発生、並びに、スプラッシュまたはターゲット割れの原因となる。
一般に、粗面化された表面についた膜は、応力が分断されて剥がれにくくなる。また、粗面化された表面と膜との間にはアンカー効果が働くので、膜が剥がれ難くなる。よって、シールド部材の表面が粗面化されることで、シールド部材に堆積した膜が容易に剥離することを防止できる。
特開2009−88564号公報 国際公開第2009/107196号 特開2008−291299号公報
太陽電池においては、光電変換効率の向上、および、生産性の向上が求められる。生産性の向上は太陽電池のコストダウンに寄与する。
ここでは、生産性の向上のため、太陽電池の基板をトレイに載せてスパッタ装置で成膜処理する工程を考察する。この場合、トレイは、スパッタされた粒子が飛散する範囲に配置されることになるため、スパッタ装置の成膜処理の際にトレイにも膜が生成される。トレイに生成される膜は容易に剥離しないようにする必要があることから、トレイ全体の面を粗面化することが検討できる。
しかしながら、トレイの表面を粗面化すると、トレイの表面積が増大して、トレイに吸着する水分(HO)が増加するという課題が生じる。一般に、ITOなどのTCO(Transparent-Conductive-Oxide)の成膜雰囲気にHOが混ざると、太陽電池の特性が低下することが知られている。このため、TCOの成膜前には、真空引きによりHOの脱離を十分に行う必要がある。
よって、トレイの粗面化に伴って、トレイに多くの水分が吸着していると、HOの脱離のために長い時間をかけて真空引きを行わなければならず、スパッタ装置の稼働率が低下し、太陽電池の生産性が低下するという課題が生じる。
本発明は、トレイに堆積した膜が容易に剥離してしまうことを防止でき、且つ、トレイに吸着する水分量が低減されて稼働率の向上を図れるスパッタ装置、および、太陽電池の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るスパッタ装置は、スパッタターゲットを配置した成膜室と、成膜対象の基板を保持して成膜処理中に前記成膜室に配置される保持具と、を具備し、前記保持具は、前記スパッタターゲットに対向する面の表面粗さが、スパッタ粒子が飛散する領域に晒される他の面の表面粗さより大きい、構成を採る。
本発明の一態様に係る太陽電池の製造方法は、上記のスパッタ装置を用いてTCO層を形成するものである。
本発明によれば、保持具に堆積した膜が容易に剥離してしまうことを防止でき、且つ、保持具に吸着する水分量が低減されてスパッタ工程の稼働率の向上を図ることができる。
太陽電池の一例を示す断面図 本発明実施の形態1に関わるスパッタ装置を示す図 本発明実施の形態1に関わるスパッタ装置の処理工程の1ステップを示す図 本発明実施の形態1に関わるスパッタ装置の処理工程の1ステップを示す図 本発明実施の形態1に関わるスパッタ装置の処理工程の1ステップを示す図 本発明実施の形態1に関わるスパッタ装置の処理工程の1ステップを示す図 本発明実施の形態1に関わるスパッタ装置の処理工程の1ステップを示す図 本発明実施の形態1のスパッタ装置の成膜中の状態を説明する図 本発明実施の形態1のスパッタ装置のトレイにおいて1枚の太陽電池基板が載置される一区分を拡大した平面図 図4のB−B線断面図 図4のC−C線断面図 図5のD部の拡大図 比較例のスパッタ装置におけるトレイのD部の拡大図 表面粗さと吸着量との関係を示すグラフ 本発明実施の形態1のスパッタ装置におけるトレイの変形例を説明する図 本発明実施の形態2のスパッタ装置の成膜中の状態を説明する図 本発明実施の形態2のスパッタ装置のトレイの一区分を示す平面図 図12のB−B線断面図 図12のC−C線断面図 図13のD部の拡大図 本発明実施の形態3のスパッタ装置の成膜中の状態を説明する図 本発明実施の形態3のスパッタ装置のトレイの一区分を示す平面図 図17のB−B線断面図 図17のC−C線断面図 図18のD部の拡大図
以下、本発明の各実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1〜図10を用いて本発明実施の形態1のスパッタ装置および太陽電池の製造方法について説明する。
<スパッタ装置の概要>
図2Aは、本発明実施の形態1に関わるスパッタ装置100である。図2A〜図2Fは、スパッタ装置100の処理工程の各ステップを示す。
実施の形態1のスパッタ装置100は、ロードロック室111、成膜室112、リターン室113、および、移載ポジション114を具備する。
ロードロック室111、成膜室112、および、リターン室113の各々は、排気系と繋がっており、真空チャンバとなっている。
成膜室112には円筒型のスパッタターゲット(以下、ターゲットと呼ぶ)20が配置されている。
なお、図2A〜図2Fでは、一般的なスパッタ装置の構成要素の図示を省略している。例えば、各室を真空排気するポンプおよび配管、成膜室112にプロセスガスを導入するガス流量計および配管、ターゲット20に電力を供給する電源および配線、各室を真空状態から大気に戻すためのパージガスライン、並びに、ロードロック室111だけを大気圧に戻すためのゲートバルブなどが省略されている。
実施の形態1のスパッタ装置100は、太陽電池基板40の保持具としてトレイ30をさらに具備する。
トレイ30には複数の太陽電池基板40が載置される。特に制限されないが、太陽電池基板40の大きさは、一辺が100〜200mmであり、例えば、トレイ30におよそ10〜20mmの間隔をおいて載置される。
次に、実施の形態1のスパッタ装置100の動作を説明する。
先ず、図2Aに示すように、移載ポジション114において、複数の太陽電池基板40がロボット等を使用してトレイ30に載置される。この時、ロードロック室111は大気圧にされ、ロードロック室111と成膜室112との間のゲートバルブによって成膜室112およびリターン室113は真空に保たれている。
次に、図2Bに示すように、複数の太陽電池基板40を載置したトレイ30がロードロック室111まで搬送される。搬送する機構は図示を省略している。ロードロック室111にトレイ30が搬送された後、ロードロック室111は真空引きされる。ロードロック室111が10−1Paまで真空引きされると、ロードロック室111と成膜室112の間のゲートバルブが開いてトレイ30が成膜室112に搬送される。
次に、図2Cに示すように、複数の太陽電池基板40を載置したトレイ30が成膜室112に入った状態で、成膜室112は、所定の圧力、例えば10−3Paになるまで真空引きされる。これは、移載ポジション114でトレイ30に吸着したHOを脱離するためである。この段階でHOを脱離しておかなければ、成膜中にターゲット20からの熱でHOが多量に放出されて、太陽電池の特性を低下させるという問題が生じる。
所定の圧力まで真空引きがなされると、次に、成膜室112ではプロセスガスが導入され調圧される。ターゲット20がITO等のTCOの場合は、プロセスガスとしてArとO2が使用される。調圧する圧力は10−1Pa〜10Paである。調圧は開度を調整できるバルブによってなされる。
次に、図示しない電源によって、ターゲット20に電圧が印加され、ターゲット20の表面にプラズマが発生する。プラズマ中のArイオンはターゲット電位によって加速され、ターゲット20に衝突する。この衝突により、ターゲット原子または分子がターゲット20より弾き出され、放出される(スパッタされるという)。
ターゲット20に電圧が印加されスパッタが開始された状態で、図2Dのごとく、太陽電池基板40を載置したトレイ30は、成膜室112内を搬送方向に沿ってターゲット20に対向する位置に搬送される。続いて、トレイ30は、図2Eのごとく、ターゲット20と対向する位置を完全に通過し、リターン室113に入るまで搬送される。
トレイ30が、図2Dのごとく、ターゲット20と対向する位置を通過する際には、ターゲット20からスパッタされたターゲット20の原子または分子が太陽電池基板40に到達し、ターゲット材料が太陽電池基板40に成膜される。
リターン室113まで到達したトレイ30は、ロードロック室111まで搬送される。すると、ロードロック室111と成膜室112との間のゲートバルブが閉じられる。そして、ロードロック室111が大気圧に戻され、図2Fのごとく、トレイ30は移載ポジション114に戻る。その後、成膜された太陽電池基板40はロボット等を用いて回収される。
本実施の形態においてターゲット20に印加する電圧は200〜600Vである。電圧の印加形態はDC(直流)、DCパルス、AC(交流)いずれでも良い。ターゲット20と太陽電池基板40の距離は50〜150mmである。トレイ30の搬送速度は1〜100mm/secである。
<太陽電池の構成>
次に、図1を用いて太陽電池について説明する。
図1は太陽電池の断面図の一例である。
太陽電池1は、単結晶または多結晶シリコン基板10と、真性半導体層11,12と、ドーピングされた半導体層13,14と、TCO層15,16と、電極17,18とを具備する。
具体的には、太陽電池1は、シリコン基板10の一主面上に、真性半導体層11と、半導体層13と、TCO層15と、電極17と、が順次積層された構造を有する。また、太陽電池1は、シリコン基板10の一主面と対向する他の主面上には、真性半導体層12と、半導体層14と、TCO層16と、電極18と、が順次積層された構成を有する。
単結晶または多結晶シリコン基板10は、50〜200μmの厚みである。本実施の形態においては、n型の単結晶シリコン基板を用いた。真性半導体層11,12と、ドーピングされた半導体層13,14とは、各々が1〜100nmの厚みである。本実施の形態においては、ドーピングされた半導体層13,14として、n型の半導体層13とp型の半導体層14を用いた。
TCO層15,16は、スパッタ装置100で成膜され、10〜500nmの膜厚である。TCOとしては、ITOの他、ITiO(Indium-Titanium-Oxide)、IWOタングステン(Indium-Wolframium-Oxide)等のさまざまな透明な金属酸化物を用いることができる。
本実施の形態の太陽電池の製造方法は、TCO層15,16以外の構成は、一般的なエッチング処理および成膜処理などの工程により形成し、TCO層15,16は、スパッタ装置100の成膜処理により形成する。上述の太陽電池基板40は、シリコン基板10の一主面に真性半導体層11と半導体層13とが積層され、且つ、他の主面に真性半導体層12と半導体層14とが積層された基板、すなわち、TCO層15,16の成膜前の基板に相当する。
このように構成された太陽電池は、光を単結晶シリコン基板10で吸収し、正孔および電子を生成し、n型の半導体層13上に形成された電極17より電子を、p型の半導体層14上に形成された電極18より正孔を収集することにより発電する。
実施の形態1のスパッタ装置100においては、ターゲット20に印加する電圧、ターゲット20と太陽電池基板40との距離、トレイ30の搬送速度を上記の範囲で調整し所望の膜厚のTCO層15,16を成膜する。
TCOの成膜雰囲気にHOが入ると太陽電池の特性が低下する理由はよくわかっていないが、HOから分離したHがTCOの結晶化を阻害しTCO層15,16の抵抗が高くなるためと考えられている。
<スパッタ装置の詳細>
図3は、本発明実施の形態1のスパッタ装置の成膜中の状態を説明する図である。図3は、図2DのX−X線断面図に相当する。
スパッタ装置100は、円筒型のターゲット20の内側に、バッキングチューブ60と、マグネット70とを具備している。符号Cは円筒型のターゲット20の回転軸を示す。
ターゲット20は、図示していないボンディング材によって、バッキングチューブ60に固定されている。バッキングチューブ60内には図示しない水路によって水が流れており、ターゲット20を冷却している。
ターゲット20およびバッキングチューブ60は両端を図示しないエンドブロックによって支持されている。電力、冷却水はエンドブロックより供給される。
またエンドブロックには、ターゲット20およびバッキングチューブを回転するターゲット回転機構が組み込まれている。ターゲット回転機構により、ターゲットは図3の紙面に垂直な回転軸Cを中心に回転する。
マグネット70は回転せずに、太陽電池基板40に対向する側にプラズマ80を閉じ込め、ターゲットの太陽電池基板40に対向した面でのスパッタを促進する。
図4は、トレイにおける1枚の太陽電池基板が載置される一区分を拡大した平面図である。図4は、図2Dの範囲Aの部分に相当する。図5は、図4のB−B線断面図、図6は、図4のC−C線断面図、図7は、図3および図5のD部の拡大図である。
本発明実施の形態1のスパッタ装置100は、図7に示すように、トレイ30のターゲット20に対向する面34の表面粗さが、トレイ30の側面35およびトレイ30の上面(ターゲット20の反対側)36より大きく構成されている。
具体的には、トレイ30は、格子状の枠30aと、格子の各孔の四隅に配置された支持部30fと、から主に構成される。そして、枠30aのターゲット20に対向する面34の表面粗さが、枠30aの側面35および枠30aの上面36より大きく構成されている。
より具体的には、ターゲット20に対向する面34の表面粗さは中心線平均粗さRa(算術平均粗さとも呼ばれる)で10〜20μmである。一方、側面35および上面36の表面粗さはその1/2程度である。
中心線平均粗さRaとは、対象面の断面曲線を粗さ曲線とし、この粗さ曲線からその平均線の方向に基準長さだけを抜き取り、この抜き取り部分の平均線の方向にX軸を、対象面の直交方向に平均線を基準点(0)としてY軸を取り、粗さ曲線をY=f(X)で表したときに、基準長さにおけるf(X)の絶対値の平均を表わす値を表したものをいう。
このような粗面化は、ガラスまたはアルミナのビーズを使ったブラスト処理、アルミなどの溶射、またはエッチング処理によって実現できる。
図7に示すように、トレイ30の枠30aの幅aおよび高さbは、トレイ30に要求される強度、および、載置可能な太陽電池基板40の枚数から主に決まる。特に制限されないが、トレイ30に載置する太陽電池基板40の枚数が、図2Aのように縦6枚横6枚の36枚の時は、幅aは10mm、高さbは10mm程度である。
太陽電池においては、より広い発電領域を確保するために、成膜エリアをできるだけ広くする必要がある。それゆえ、図6に示すごとく、トレイ30は、太陽電池基板40のコーナー(例えば単結晶基板であれば、面取りされたコーナー)41のみを支持部30fで支持している。太陽電池基板40の各辺42(図4参照)と枠30aとの間には隙間51(図5参照)が設けてある。これは、太陽電池基板40に成膜する際にトレイ30によって影をつくらないようにするためである。隙間51は0.1〜1mmである。トレイ30のターゲット20に対向する面34以外の部分に付着する膜は少ない方がよいので、この隙間51は小さい方がよいが、太陽電池基板40の大きさのバラツキから、0.1〜1mm程度の隙間が生じる。
次に、本発明の実施の形態1の成膜動作について詳細に説明する。
電源によってターゲット20に電圧を印加すると、ターゲット20の表面にプラズマ80が発生する。プラズマ中のArイオンはターゲット電位によって加速され、ターゲット20に衝突する。この衝突により、ターゲット原子または分子がターゲット20より弾き出され、放出される(スパッタされるという)。
スパッタされたターゲット材料は太陽電池基板40のターゲット20に対向する面43に付着し薄膜が形成される。このときトレイ30にも膜が付着するが、表面を粗面化しているので、その膜が剥離してターゲット20上に落下し異常放電を引き起こすという問題は発生しない。しかも、本実施の形態1では膜の付着が少ない枠30aの側面35や枠30aの上面36の粗面化の表面粗さは、ターゲット20に対向する面34に比べて小さくしている。具体的には、トレイ30の側面35やトレイ30の上面36の粗面化の表面粗さは、ターゲット20に対向する面34に比べて小さくしている。
図8は、比較例のスパッタ装置におけるトレイのD部の拡大図である。
図8に示すように、比較例のトレイにおいては、枠30aのターゲット対向面31、両側面32、および、上面33が、同じ表面粗さに形成された構成とした。
本実施の形態1のスパッタ装置100では、図8のような比較例のトレイと比べて、トレイ30に吸着するHOの量が少なくなる。その結果、HOを脱離するための真空引き時間を短縮することができ、スパッタ装置100の稼働性を向上することができる。
図9は、昇温脱離法で測定した表面粗さとHO吸着量の関係を示すグラフである。図9において、HO吸着量は中心線平均粗さ10μmの値で規格化している。
図9からわかるように、表面粗さが小さいほどHOの吸着量は少なくなる。これは、表面粗さが小さいほどHOの吸着に寄与する表面積が小さくなっているためだと考えられる。
ここで、図8の比較例のトレイとして、枠30aのターゲット対向面31、側面32および上面33を、すべて中心線平均粗さ10μmで粗面化した構成を想定する。また、図7に示した本実施の形態1のトレイ30は、ターゲット対向面34を中心線平均粗さ10μmで粗面化し、側面35および上面36を中心線平均粗さ5μmで粗面化した構成とする。この場合、本実施の形態1の方がHO脱離の時間を短縮することができる。
トレイ30の側面35に付着する膜の量は、厚いところでもトレイ30のターゲット20に対向する面34に付着する膜の量の1/2程度である。これはトレイ30の側面35はトレイ30のターゲット20に対向する面34の影になっているからである。よって、本実施の形態1のように、トレイ30の側面35の粗面化の粗さを、トレイ30のターゲット20に対向する面の1/2にしても、そこから膜剥離が容易に生じることはない。
なお、堆積膜の剥離の防止と、HO脱離にかかる時間短縮との両方の効果を得るために、側面35および上面36の好ましい表面粗さは、ターゲット対向面34の表面粗さの10%〜60%とすると良い。より好ましくは、側面35および上面36の表面粗さは、ターゲット対向面34の表面粗さの20%〜50%とすると良い。
また、実施の形態1においては、枠30aの側面35と枠30aの上面36の表面粗さを同じにしているが、上面36に付着する膜の量は、ターゲット20に対向する面34に付着する量の1/10以下である。よって、上面36の表面粗さはさらに小さくしてもよい。
ここで、図8の比較例のトレイとして、枠30aのターゲット対向面31、側面32および上面33を、すべて中心線平均粗さ10μmで粗面化した構成を想定する。また、図7に示した本実施の形態1のトレイ30は、ターゲット対向面34を中心線平均粗さ10μmで粗面化し、側面35を中心線平均粗さ5μmで粗面化し、上面36を中心線平均粗さ1μmで粗面化した構成とする。この場合、本実施の形態1の方がHO脱離の時間を短縮することができる。
なお、堆積膜の剥離の防止と、HO脱離にかかる時間短縮との両方の効果を得るために、上面36の好ましい表面粗さは、ターゲット対向面34の表面粗さの5%〜40%とすると良い。より好ましくは、上面36の表面粗さは、ターゲット対向面34の表面粗さの10%〜30%とすると良い。
このように面ごとに異なる表面粗さとすることは、トレイ30の製作工程を増やし、トレイ30の製造コストが上昇する。しかしながら、スパッタ装置100の稼働率の向上と比較して、トレイ30の製造コストの上昇の影響は非常に小さい。このため、実施の形態1のスパッタ装置100によれば、成膜製品の生産性が向上して、成膜製品の製造コストを低減することができる。
さらに、図10に示すように、実施の形態1のトレイ30においては、ターゲット20に対向する面において、トレイ30の端部132の表面粗さを、トレイ30の中央部131の表面粗さより小さくしてもよい。
図10は、本発明実施の形態1のスパッタ装置におけるトレイの変形例を説明する図である。図10(A)は、トレイ30とターゲット20との位置関係をトレイ30の搬送方向から見た図である。図10(B)のグラフは、トレイ30のターゲット20に対向する面に付着する膜厚をトレイ30の中心での膜厚で規格化して示したグラフである。
図10(B)のグラフの横軸は、トレイ30の中心からの距離を示し、ターゲット20の長さを1として規格化されている。また、図10(B)のグラフは、ターゲット20とトレイ30間の距離(TS)が50mmおよび100mmの場合について示してある。
このグラフから分かるように、ターゲット20の端に対応するあたりから外側の膜厚は、中心の膜厚の1/2以下になる。これより、トレイ30の中央部131の面粗さを中心線平均粗さ10μmとした時、ターゲット20の端に対応する点から外側にあたる部分であるトレイ30の端部132の表面粗さを中心線平均粗さ5μmにしても、膜剥離が容易に生じない。このような表面粗さの構成とすることで、図8の比較例に比べてHO脱離の時間を短縮することができる。
以上では、表面粗さの指標として中心線平均粗さを用いて説明したが、その他の表面粗さの指標を用いても良い。例えばBET法などを用いて測定する単位面積あたりの吸着量を表面粗さの指標としても良い。すなわち吸着量が多いほうを表面粗さが大きいとしてもよい。
以上のように本実施の形態1のスパッタ装置100によれば、トレイ30において付着する膜の少ない部分の表面粗さを小さくしているため、トレイ30のHO吸着量を低減できる。これによって、HO脱離のための真空引き時間を短縮できるので高い生産性を実現できる。
また、スパッタ装置100を用いてTCO層を形成する本実施の形態の太陽電池の製造方法によれば、TCO成膜処理における生産性の向上により、低いコストで太陽電池を製造することができる。
(実施の形態2)
実施の形態2のスパッタ装置は、実施の形態1とトレイ30の構造が異なり、他の構成は実施の形態1と同様である。よって、同様の構成については詳細な説明を省略する。
図11は、本発明実施の形態2のスパッタ装置の成膜中の状態を説明する図である。図11は、図2DのX−X線断面図に相当する。
図12は、トレイにおける1枚の太陽電池基板40が載置される一区分を拡大した平面図である。図12は、図2Dの範囲Aの部分に相当する。図13は、図12のB−B線断面図、図14は、図12のC−C線断面図、図15は、図11および図13のD部の拡大図である。
本実施の形態2のスパッタ装置においては、図15に示すように、トレイ30の側面部が、ターゲット20に対向する面34に連なるストレート部35tと、ストレート部35tに連なるテーパ部37とを有する構成となっている。例えば、両側面のストレート部35t,35tは略平行であり、且つ、ターゲット対向面34とほぼ垂直な面である。テーパ部37はターゲット20から遠い方に進むほど間隔が狭くなる傾きに構成されている。
具体的には、トレイ30は、格子状の枠30aと、格子の各孔の四隅に配置された支持部30fと、から主に構成される。そして、各枠30aの側面が、ストレート部35tおよびテーパ部37を有している。
そして、図15に示すように、ターゲット対向面34の表面粗さは、ストレート部35tまたはテーパ部37の表面粗さより大きく構成されている。より具体的には、ターゲット対向面34の表面粗さは中心線平均粗さRaで10μmであり、ストレート部35tの表面粗さは5μm、テーパ部37の表面粗さは1μmである。表面粗さの大きさおよび各面間の比率は、トレイ30に堆積する膜厚の許容値の設定、および、各面の寸法および角度等に応じて変更可能である。粗面化は、ガラスまたはアルミナのビーズを使ったブラスト処理、アルミなどの溶射、またはエッチング処理によって実現できる。
図15に示すトレイ30の枠30aの幅aおよび高さbは、トレイ30に要求される強度、および、載置可能な太陽電池基板40の枚数から主に決まる。
次に本実施の形態2の成膜動作について詳細に説明する。
電源によってターゲット20に電圧を印加すると、ターゲット20の表面にプラズマ80が発生する。プラズマ中のArイオンはターゲット電位によって加速され、ターゲット20に衝突する。この衝突により、ターゲット原子または分子がターゲット20より弾き出され、放出される(スパッタされるという)。
スパッタされたターゲット材料は太陽電池基板40のターゲット20に対向する面43に付着し薄膜が形成される。このときトレイ30にも膜が付着するが、表面を粗面化しているので、その膜が剥離してターゲット20上に落下し異常放電を引き起こすという問題は発生しない。しかも、本実施の形態2では膜の付着が少ないトレイ30のストレート部35tおよびトレイ30のテーパ部37の粗面化の表面粗さは、ターゲット20に対向する面34に比べて小さくしている。その結果、トレイ30に吸着するHOの量は少なくなり、HOを脱離するための真空引き時間を短縮することができ、スパッタ装置の稼働率を向上することができる。
ここで、図8の比較例のトレイとして、枠30aのターゲット対向面31、側面32および上面33を、すべて中心線平均粗さ10μmで粗面化した構成を想定する。また、図15に示した本実施の形態2のトレイ30は、ターゲット対向面34は中心線平均粗さ10μmで粗面化し、ストレート部35tを中心線平均粗さ5μmで粗面化し、テーパ部37を中心線平均粗さ1μmで粗面化した構成とする。この場合、本実施の形態2の方がHO脱離の時間を短縮することができる。
なお、堆積膜の剥離の防止と、HO脱離にかかる時間短縮との両方の効果を得るために、ストレート部35tの好ましい表面粗さは、ターゲット対向面34の表面粗さの10%〜60%とすると良い。より好ましくは、ストレート部35tの表面粗さは、ターゲット対向面34の表面粗さの20%〜50%とすると良い。また、堆積膜の剥離の防止と、HO脱離にかかる時間短縮との両方の効果を得るために、テーパ部37の好ましい表面粗さは、ターゲット対向面34の表面粗さの5%〜40%とすると良い。より好ましくは、ストレート部35tの表面粗さは、ターゲット対向面34の表面粗さの10%〜30%とすると良い。
実施の形態2は、実施の形態1と比較して、テーパ部37を設けることによって、トレイ30に膜の付着しにくい部分の割合を拡大し、表面粗さの小さい部分の割合を拡大できるので、よりHOの吸着量を低減できる。
これは、隙間51を通過したスパッタ粒子は指向性が高いためである。隙間51を通過したスパッタ粒子は、指向性が高いので、大部分がストレート部35tに付着する。そして、テーパ部37まで回り込む量は少量となり、ターゲット20に対向する面の1/10以下程度となる。よって、テーパ部37ではストレート部35tより小さい表面粗さの粗面化処理を採用してもパーティクルによる問題が生じない。
以上のように本実施の形態3のスパッタ装置によれば、トレイ30において付着する膜の少ない部分の表面粗さを小さくしているで、トレイ30のHO吸着量を低減できる。これによって、HO脱離のための真空引き時間を短縮できるので高い稼働率を実現できる。
また、実施の形態2のスパッタ装置を用いてTCO層を形成する本実施の形態の太陽電池の製造方法によれば、TCO成膜処理における生産性の向上により、低いコストで太陽電池を製造することができる。
(実施の形態3)
実施の形態3のスパッタ装置は、実施の形態1および2とトレイ30の構造が異なり、他の構成は実施の形態1および2と同様である。よって、同様の構成については詳細な説明を省略する。
図16は、本発明実施の形態3のスパッタ装置の成膜中の状態を説明する図である。図16は、図2DのX−X線断面図に相当する。
図17は、トレイにおける1枚の太陽電池基板40が載置される一区分を拡大した平面図である。図17は、図2Dの範囲Aの部分に相当する。図18は、図17のB−B線断面図、図19は、図17のC−C線断面図、図20は、図16および図18のD部の拡大図である。
本発明実施の形態3のスパッタ装置においては、図20に示すように、トレイ30が、ターゲット20に対向する側の成膜側部品50と、成膜側部品50の上(ターゲット20に対向する側の反対側)に配置される非成膜側部品52とから構成されている。非成膜側部品52は、成膜側部品50より横方向(ターゲット20に対向する面と平行な方向)の幅が小さい。そして、成膜側部品50の表面粗さが非成膜側部品52の表面粗さより大きくなるように構成されている。
具体的には、トレイ30は、格子状の枠30aと、格子の各孔の支持部30fと、から主に構成される。そして、各枠30aが、上記の成膜側部品50と非成膜側部品52とから構成されている。
図20に示すように、ターゲット20に対向する成膜側部品50の幅aは、非成膜側部品52の幅dより大きい。また、成膜側部品50の表面粗さは、非成膜側部品52の表面粗さより大きい。具体的には、成膜側部品50の表面粗さは中心線平均粗さRaで5μmで、非成膜側部品52の表面粗さは中心線平均粗さ1μmである。このような粗面化は、ガラスまたはアルミナのビーズを使ったブラスト処理、アルミなどの溶射、またはエッチング処理によって実現できる。
トレイ30の枠30aの幅aおよび高さbは、トレイ30に要求される強度、および、載置可能な太陽電池基板40の枚数から主に決まる。
成膜側部品50と非成膜側部品52とは、ボルトやマグネットなどを用いて、分離可能に接合されている。
次に本発明実施の形態3の成膜動作について詳細に説明する。
電源によってターゲット20に電圧を印加すると、ターゲット20の表面にプラズマ80が発生する。プラズマ中のArイオンはターゲット電位によって加速され、ターゲット20に衝突する。この衝突により、ターゲット原子または分子がターゲット20より弾き出され、放出される(スパッタされるという)。
スパッタされたターゲット材料は太陽電池基板40のターゲット20に対向する面43に付着し薄膜が形成される。このときトレイ30にも膜が付着するが、表面を粗面化しているので、その膜が剥離してターゲット20上に落下し異常放電を引き起こすという問題は発生しない。しかも、本実施の形態3では膜の付着が少ない非成膜側部品52の粗面化の表面粗さは、成膜側部品50の表面粗さに比べて小さくしているの。その結果、トレイ30に吸着するHOの量は少なくなり、HOを脱離するための真空引き時間を短縮することができ、スパッタ装置の稼働率を向上することができる。
ここで、図8の比較例のトレイとして、枠30aのターゲット対向面31、側面32および上面33を、すべて中心線平均粗さ10μmで粗面化した構成を想定する。また、図20に示す本実施の形態3のトレイ30は、成膜側部品50を中心線平均粗さ5μmで粗面化し、非成膜側部品52を中心線平均粗さ1μmで粗面化した構成とする。この場合、本実施の形態3の方がHO脱離の時間を短縮することができる。
なお、堆積膜の剥離の防止と、HO脱離にかかる時間短縮との両方の効果を得るために、非成膜側部品52の好ましい表面粗さは、成膜側部品50の表面粗さの5%〜40%とすると良い。より好ましくは、非成膜側部品52の表面粗さは、成膜側部品50の表面粗さの10%〜30%とすると良い。
さらに、本実施の形態3においては、成膜側部品50および非成膜側部品52からなる二つの部品の段差によって、トレイ30に膜の付着しにくい部分の割合を拡大し、表面粗さの小さい部分の割合を拡大できるので、よりHOの吸着量を低減できる。
これは、隙間51を通過したスパッタ粒子は指向性が高いためである。隙間51を通過したスパッタ粒子は、指向性が高いので、大部分が成膜側部品50の側面に付着する。よって、非成膜側部品52まで回り込む量は少量となり、ターゲット20に対向する面の1/10以下程度となる。よって、非成膜側部品52では成膜側部品50より小さい表面粗さの粗面化処理を採用してもパーティクルによる問題が生じることはない。
さらに、本実施の形態3においては、成膜側部品50がトレイ30全体に比べて小型であるので、図8の比較例のトレイを採用した場合と比較して、成膜側部品50に堆積した膜を回収するメンテナンス頻度を上げても、メンテナンスコストは同等となる。よって、成膜側部品50のメンテナンス頻度を上げるかわりに表面粗さを小さくすることができ、トレイ30へのHOの吸着量をより低減できる。
また、本実施の形態3においては、トレイ30の成膜側部品50および非成膜側部品52の各部品においては、一括して表面処理を行うことができる。よって、トレイ30の製作コストを低減できる。特にウェットエッチングなどマスキングが必要な表面処理を使用して粗面化処理する場合には製作コストを顕著に低減できる。
なお、成膜側部品50と非成膜側部品52との締結部(面同士が重なり合う部位)で、膜が付着しない部分については、粗面化しないか研磨によって粗さを低減してもよい。このようにすることで、さらにHOの吸着量を低減できる。
以上のように本実施の形態3のスパッタ装置によれば、トレイ30において付着する膜の少ない部分の表面粗さを小さくしているで、トレイ30のHO吸着量を低減できる。これによって、HO脱離のための真空引き時間を短縮できるので高い稼働率を実現できる。
また、実施の形態3のスパッタ装置を用いてTCO層を形成する本実施の形態の太陽電池の製造方法によれば、TCO成膜処理における生産性の向上により、低いコストで太陽電池を製造することができる。
以上、本発明の各実施の形態について説明した。
なお、上記実施の形態では、スパッタ装置として、太陽電池のTCO層を生成する装置を例にとって説明したが、HO脱離が必要な成膜処理を行うスパッタ装置であれば、成膜対象および成膜の材料は制限されない。
また、上記実施の形態では、成膜処理中にトレイが成膜室を移動する構成を例にとって説明したが、本発明に係る構成としては、成膜処理中にトレイが静止する構成を採用してもよい。また、保持具の形状は、トレイ形状に限られない。
また、本発明に係る成膜装置は、スパッタ装置に限られず、蒸着装置などの真空引きを要する様々な装置に適用することができる。
本発明は、単結晶または多結晶の太陽電池の製造に使用されるスパッタ装置、およびこのような太陽電池の製造方法に適用できる。
112 成膜室
20 ターゲット
30 トレイ(保持具)
30a 枠
34 ターゲットに対向する面
35 側面
35t ストレート部
36 上面
37 テーパ部
40 太陽電池基板
50 成膜側部品
52 非成膜側部品
60 バッキングチューブ
70 マグネット
80 プラズマ

Claims (4)

  1. スパッタターゲットを配置した成膜室と、
    成膜対象の基板を保持して成膜処理中に前記成膜室に配置される保持具と、
    を具備し、
    前記保持具は、
    前記スパッタターゲットに対向する面の表面粗さが、スパッタ粒子が飛散する領域に晒される他の面の表面粗さより大きく構成され
    前記スパッタターゲットに対向する面を底面部として、前記底面部と連なる側面部と、前記側面部と連なる上面部とを有し、
    前記底面部、前記側面部、前記上面部の各表面粗さが、
    前記底面部の表面粗さ > 前記側面部の表面粗さ >前記上面部の表面粗さ
    である、
    ことを特徴とするスパッタ装置。
  2. スパッタターゲットを配置した成膜室と、
    成膜対象の基板を保持して成膜処理中に前記成膜室に配置される保持具と、
    を具備し、
    前記保持具は、
    前記スパッタターゲットに対向する面の表面粗さが、スパッタ粒子が飛散する領域に晒される他の面の表面粗さより大きく構成され、
    前記スパッタターゲットに対向する面を底面部として、前記底面部と連なる側面部を有し、
    前記側面部の前記底面部から遠い側の区間には、前記底面部の方から見て前記底面部に隠れる側へ傾斜したテーパ部が設けられている、
    ことを特徴とするスパッタ装置。
  3. スパッタターゲットを配置した成膜室と、
    成膜対象の基板を保持して成膜処理中に前記成膜室に配置される保持具と、
    を具備し、
    前記保持具は、
    前記スパッタターゲットに対向する面の表面粗さが、スパッタ粒子が飛散する領域に晒される他の面の表面粗さより大きく構成され、
    前記スパッタターゲットに対向する側に配置される成膜側部品と、
    前記スパッタターゲット側から見て前記成膜側部品に隠れるように配置されて、前記成膜側部品に分離可能に固定される非成膜側部品と、
    を具備し、
    前記成膜側部品の表面粗さが前記非成膜側部品の表面粗さより大きい、
    ことを特徴とするスパッタ装置。
  4. スパッタターゲットを配置した成膜室と、
    成膜対象の基板を保持して成膜処理中に前記成膜室に配置される保持具と、
    を具備し、
    前記スパッタターゲットから放出されるスパッタ粒子は指向性を有し、
    前記保持具は、
    前記スパッタターゲットに対向する面の表面粗さが、スパッタ粒子が飛散する領域に晒される他の面の表面粗さより大きく構成され、
    前記スパッタターゲットに対向する面のうち、前記スパッタ粒子の放出方向と重なる範囲の表面粗さが、前記スパッタ粒子の放出方向から外れる範囲の表面粗さより大きく構成されている、
    ことを特徴とするスパッタ装置。
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