JP7312006B2 - 成膜方法 - Google Patents

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本発明は、真空チャンバ内で物理蒸着法により粒子放出源から所定の余弦則に従って粒子を放出させて被処理基板表面に透明導電性酸化物膜を成膜する成膜方法に関し、より詳しくは、真空チャンバ内に存する部品の表面に所謂回り込み膜が形成されたときに、当該膜がパーティクルの発生源とならないようにしたものに関する。
フラットパネルディスプレイ装置の製造工程には、透明導電膜を成膜する工程があり、透明電極膜としては、酸化インジウム系酸化物膜(例えば、ITO膜)を含む透明導電性酸化物(Transparent Conductive Oxide)膜が用いられ、このような透明導電性酸化物膜の成膜には、一般に、真空蒸着法やスパッタリング法などの物理蒸着法が利用されている。スパッタリング法によりITO膜を成膜する場合を例に説明すると、スパッタリング装置の真空チャンバ内に、被処理基板と、粒子放出源としてのITOターゲットとを対向配置し、真空雰囲気中の真空チャンバ内に希ガス(または希ガス及び酸素ガス)を導入し、ITOターゲットに負の電位を持った所定電力を投入する。すると、真空チャンバ内にプラズマ雰囲気が形成されて、プラズマ雰囲気中の希ガスのイオンによりITOターゲットがスパッタリングされ、ITOターゲットから所定の余弦則に従って飛散したスパッタ粒子が被処理基板に付着、堆積して被処理基板表面にITO膜が成膜される(例えば、特許文献1参照)。
上記のようにして被処理基板表面にITO膜を成膜するとき、例えば真空チャンバの内壁への着膜を防止する防着板のような真空チャンバ内に存する各種の部品(即ち、成膜対象ではないもの)の表面にもスパッタ粒子が付着、堆積してITO膜が形成されることとなる。そして、複数枚の被処理基板に対してITO膜を継続して成膜していくと、被処理基板にパーティクルが付着して、製品歩留まりを低下させることが判明した。そこで、本発明者は、鋭意研究を重ね、次のことを知見するのに至った。
即ち、各種の部品の表面のうち、例えば防着板の裏面側(真空チャンバの壁面に面する側)に形成されるITOの所謂回り込み膜(ITOターゲット表面からみて所定の余弦則による直接のスパッタ粒子の付着(入射)を受けない領域であって、反跳したスパッタ粒子が付着、堆積して形成されたもの)は、結晶粒界の隙間が大きい単結晶のような膜質(一般に黄色の膜)となり、且つ、針状構造で内部に空間を多く持つ(具体的には、柱状の幹部から針状の枝部の複数が張り出したような構造となる)ことを知見するのに至った。そして、このような回り込み膜は、各種の部品の表面のうち、ITOターゲットから所定の余弦則に従って飛散したスパッタ粒子が直接付着する領域(ターゲット表面を直視できるような領域)に形成されたもの(一般に黒色の膜)とは異なり、外力からの影響に弱くて脆いため、これが、何らかの原因で黄色の粉状体(イエローパウダー)となって真空チャンバ内に飛散し、この飛散したものがパーティクルとなって被処理基板表面に付着するものと考えられる。このような場合、被処理基板へのパーティクルの付着を可及的に抑制して製品歩留まりを高く保持するには、所謂回り込み膜が形成される部品の交換頻度を高めればよいが(即ち、メンテナンスサイクルを短くする)、これでは、量産性が損なわれる。
特開2015-994号公報
本発明は、上記知見に基づきなされたものであり、真空チャンバ内に存する各種の部品の交換頻度が高くなることを可及的に抑制できる成膜方法を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するために、真空チャンバ内で物理蒸着法により粒子放出源から所定の余弦則に従って粒子を放出させて被処理基板表面に透明導電性酸化物膜を成膜する本発明の成膜方法は、真空チャンバ内に存する部品の表面のうち、粒子放出源からみて所定の余弦則による直接の粒子の付着を受けない領域に、反跳した粒子が付着、堆積して透明導電性酸化物からなる第1回り込み膜が所定膜厚で形成されると、反跳した粒子の少なくとも一部が当該領域に付着するときの角度を変えて当該粒子を更に付着、堆積させて透明導電性酸化物からなる第2回り込み膜を積層させる工程を含むことを特徴とする。
ここで、物理蒸着法、特にプラズマを利用したものにより粒子放出源から所定の余弦則に従って粒子を放出させて被処理基板表面に透明導電性酸化物膜を成膜する間、真空チャンバ内に存する各種の部品のうち、所定の余弦則による直接の粒子の付着を受けない領域にも、反跳した粒子により単結晶のような膜質を持つ(第1)回り込み膜が形成される。このときの回り込み膜を解析すると、結晶粒が一方向に揃うように成長していることが見出された。そこで、本発明では、所定以上の膜厚で第1回り込み膜が形成された後は、当該領域に付着する反跳した粒子の入射角を、第1回り込み膜が形成されたときのものから変わるようにして、第1回り込み膜に連続して第2回り込み膜を積層させるようにした。これにより、反跳した粒子の少なくとも一部が第1回り込み膜における針状構造の内部空間にも侵入して付着、堆積しながら成長して第1回り込み膜をキャップするように第2回り込み膜が形成される。このとき、第2回り込み膜は、その結晶粒界の隙間が可及的に小さくなってより強固な膜質へと改善される。その結果、外力からの影響に強くでき、黄色の粉状体(イエローパウダー)となって真空チャンバ内に飛散するものを可及的に減少させることができる。このため、製品歩留まりを高く維持するのに必要な真空チャンバ内に存する各種の部品の交換頻度を低くできる。
本発明において、粒子放出源を透明導電性酸化物で構成されるスパッタリング用のターゲットとし、真空チャンバ内に被処理基板とターゲットとを対向配置し、真空雰囲気中の真空チャンバ内にスパッタガスを導入し、ターゲットに負の電位を持つ所定電力を投入してプラズマ雰囲気を形成し、プラズマ雰囲気中の希ガスのイオンでターゲットをスパッタリングすることで被処理基板表面に透明導電性酸化物膜を成膜する場合、前記工程は、前記ターゲットのスパッタリング中に、前記部品に、ターゲットに印加される電位より高い電位を印加することで実施されることが好ましい。ここで、上記領域に付着する反跳した(スパッタ)粒子の中には、プラズマ雰囲気中で電離したものも(ITOターゲットの場合、例えば、InOxやSnOx)も含まれる。このため、回り込み膜が形成される部品にターゲットに印加される電位より高い電位を印加しておけば、電位差により反跳した粒子のイオンが部品表面に対して略直交する方向から引き込まれることで、被処理基板表面に透明導電性酸化物膜を成膜するときの真空チャンバ内の雰囲気を変えることなく、簡単な構成で上記領域に付着する反跳した粒子の入射角を変えることができる。
本発明の実施形態のスパッタリング装置を示す模式的断面図。 第1回り込み膜が形成された状態を説明する模式図。 第1回り込み膜に第2回り込み膜を積層した状態を説明する模式図。 (a)及び(b)は、本発明の効果を示す実験で成膜された防着板のSEM画像。
以下、図面を参照して、物理蒸着法をスパッタリング法、粒子放出源をITOターゲットとし、また、真空チャンバ内に存してその表面にも回り込み膜が成膜される部品を真空チャンバ内に配置される防着板とし、本発明の成膜方法の実施形態を説明する。
図1を参照して、SMは、ガラス基板などの被処理基板(以下「基板Sw」という)表面に対して透明導電性酸化物膜としてのITO膜を成膜できるマグネトロン方式のスパッタリング装置である。スパッタリング装置SMは、真空チャンバ1を備え、真空チャンバ1の天井部には、公知の方法で製作されたITO製のターゲット2が取り付けられている。以下においては、図1に示すスパッタリング装置SMの姿勢を基準に、真空チャンバ1の天井部側を向く方向を「上」とし、その底部側を向く方向を「下」として説明する。
ターゲット2は、内部に冷媒循環通路(図示省略)が形成された銅等の熱伝導に優れた金属製のバッキングプレート21の下面にインジウム等の公知のボンディング剤(図示省略)を介して接合され、この状態でスパッタ面2aを下方にして絶縁体Iを介して真空チャンバ1の側壁上部に取り付けられている。バッキングプレート21にはスパッタ電源E1が接続され、スパッタリングによる成膜時、例えば、バッキングプレート21を介してターゲット2に負の電位を持った電力が投入できるようにしている。バッキングプレート21の上方には、ターゲット2を貫通する漏洩磁場を作用させる閉鎖磁場若しくはカスプ磁場構造の磁石ユニット3が配置されている。なお、磁石ユニット3としては、固定式、回転式、往復動式などの公知のものが利用できるため、これ以上の説明は省略する。
真空チャンバ1の底部中央には、ターゲット2に対向させてステージ4が絶縁体Iを介して配置されている。ステージ4は、基板Swの輪郭に対応した上面形状を有し、基板Swをその成膜面を上側にして位置決め保持できるようにしている。また、真空チャンバ1内には、真空チャンバ1の内壁への着膜を防止すると共に処理室10を画成する防着板5が配置され、本実施形態のスパッタリング装置用の部品を構成する。防着板5は、ステンレス、アルミニウム、チタン等から選択される金属又は合金製である。
真空チャンバ1の側壁上部には、マスフローコントローラ61が介設された、アルゴン等の希ガスからなるスパッタガス(場合によっては、希ガスと酸素を含有する反応ガス)を導入するガス導入管6の先端部が貫設されて防着板5の近傍まで達している。そして、マスフローコントローラ61によりスパッタガスを処理室10に所定の流量で導入できるようにしている。また、真空チャンバ1の側壁下部に開設された排気口11には、ターボ分子ポンプやロータリーポンプ等からなる真空ポンプユニットPuに通じる排気管12が接続され、処理室10を真空引きできるようになっている。上記スパッタリング装置SMは、特に図示しないが、マイクロコンピュータやシーケンサ等を備えた公知の制御手段を有し、制御手段により、スパッタ電源E1や後述の直流電源E2の稼働、マスフローコントローラ61の稼働、真空ポンプユニットPuの稼働等を統括制御するようになっている。
次に、スパッタリング装置SMにより所定の成膜条件で基板Sw表面にITO膜を成膜するのに際しては、先ず、図示省略の搬送ロボットを用いて、真空チャンバ1内のステージ4に基板Swをセットする。真空ポンプユニットPuを稼働させて処理室10内を所定の真空度(例えば、1×10-5Pa)まで真空引きした後、マスフローコントローラ61を制御してスパッタガスたるアルゴンガスを所定の流量(例えば、100~1500sccm)で導入する(このとき、処理室10の圧力は、0.1~1Paの範囲となる)。尚、反応ガスとしての酸素ガスを導入する場合、例えば、1~100sccmの範囲で導入される。そして、スパッタ電源E1によってターゲット2に500~5000Wの範囲で負の電位(例えば、-100V~-1000Vの範囲)をもった直流電力を投入して処理室10内にプラズマ雰囲気を形成する。これにより、ITOターゲット2のスパッタ面2aがプラズマ雰囲気中の希ガスのイオンでスパッタされ、所定の余弦則に従って飛散するスパッタ粒子Dsが基板Sw表面に付着、堆積してITO膜が成膜される。
上記のようにして基板Sw表面にITO膜を成膜するとき、成膜対象ではないが、真空チャンバ1内に存する部品としての防着板5にもITO膜が形成され、このようなITO膜は、処理室10に面する防着板5の表面部分5aだけでなく、処理室10に面しない防着板5の表面の遮蔽部分5bや、真空チャンバ1の壁面側に位置する防着板5の裏面部分5cにも形成される。つまり、ターゲット2から所定の余弦則に従って飛散したスパッタ粒子Dsが直接付着する防着板5の表面部分5aには、基板Sw表面と略同等の付着膜Dfが形成される。一方、ターゲット2から所定の余弦則による直接のスパッタ粒子の付着(入射)を受けない防着板5の遮蔽部分5bや裏面部分5cにも、反跳したスパッタ粒子Rsが回り込んで回り込み膜Wfが成膜される。この場合、成膜時の真空チャンバ1内の圧力などの成膜条件にもよるが、防着板5の表面部分5aに形成される付着膜Dfと比較して1/10程度の膜厚で回り込み膜Wfが形成され、後述のようにパーティクルの発生源になり得る。
ここで、上記回り込み膜Wfを解析すると、図2に示すように、結晶粒界の隙間が大きい単結晶のような膜質(一般に黄色の膜)となり、且つ、針状構造で内部に空間を多く持ち(具体的には、柱状の幹部C1から針状の枝部C2の複数が張り出したような構造となる)、しかも、防着板5の表面に対して傾斜した一方向に結晶粒が揃うように成長していることが判明した。そこで、本実施形態では、回り込み膜Wfを第1回り込み膜Wf1とし、第1回り込み膜Wf1が所定膜厚で形成されると、反跳したスパッタ粒子Rsの少なくとも一部が防着板5の遮蔽部分5bや裏面部分5cに付着するときの角度を変えるようにして第2回り込み膜Wf2が積層されるようにした。
即ち、本実施形態では、防着板5に直流電源E2からの出力を接続し、第1回り込み膜Wf1が所定膜厚で形成された後は、防着板5にターゲット2のスパッタリング時、ターゲット2に印加される電位より高い電位(例えば、+200の範囲)を印加することとした。この場合、反跳したスパッタ粒子Rsの中には、プラズマ雰囲気中で電離したもの(InOx、SnOx、InOxやSnOx等)も含まれるため、防着板5に所定電位を印加することで、電位差により反跳したスパッタ粒子Rsのイオンが防着板5の表面に対して略直交する方向から引き込まれるようになる。この場合、プラズマ雰囲気中で電離した、反跳したスパッタ粒子Rsを効率よく取り込むために、防着板5に印加する電位を、その極性が変化する所定範囲内で連続してまたは段階的に変化させるようにしてもよい。また、防着板5への電位の印加を開始するときの第1回り込み膜Wf1の膜厚は、防着板5の交換頻度等を考慮して適宜設定される。
以上によれば、図3に示すように、反跳したスパッタ粒子Rsの少なくとも一部が第1回り込み膜Wf1における針状構造の内部空間にも侵入して付着、堆積しながら成長して第1回り込み膜Wf1をキャップするように第2回り込み膜Wf2が形成される。このとき、第2回り込み膜Wf2は、その結晶粒界の隙間が可及的に小さくなってより強固な膜質へと改善される。その結果、外力からの影響に強くでき、黄色の粉状体(イエローパウダー)となって真空チャンバ1内に飛散するものを可及的に減少させることができる。このため、製品歩留まりを高く維持するのに必要な真空チャンバ1内に存する防着板5の交換頻度を低くできる。この場合、防着板5に所定電位を印加するだけであるため、真空チャンバ1内の雰囲気を変えることなく(即ち、基板Swへの成膜を停止することなく)、簡単な構成で反跳したスパッタ粒子Rsの入射角を変えることができ、有利である。
次に、上記効果を確認するために、上記スパッタリング装置SMを用いて次の実験を行った。即ち、本実験では、ターゲット2をITO(SnOが10wt%)ターゲット、基板Swをガラス基板とした。成膜条件として、基板Swを真空チャンバ1内のステージ4にセットした後、真空排気後に真空チャンバ1内にアルゴンガスを1000sccm、酸素ガスを20sccmの流量で導入し(このときの処理室10内の圧力は0.7Pa)、ターゲット2に投入する直流電力を2500Wに設定し、処理室10内にプラズマ雰囲気を形成して30時間連続放電させた。図4(a)は、防着板5の裏面部分5cに成膜された第1回り込み膜Wf1のSEM画像である。これによれば、上記成膜条件での成膜により裏面部分5cに約16μmの膜厚で第1回り込み膜Wf1が形成され、これは、針状構造で内部に空間を多く持ち、また、裏面部分5c表面に対して傾斜した一方向に結晶粒が揃うように成長していることが判る。この場合、第1回り込み膜Wf1の表面を指先で触るだけで、微細なパーティクルが多量に発生することが確認された。
次に、上記と同条件で30時間連続放電させた後、防着板5に対して+200Vの電位を印加して更に20時間連続放電させた。図4(b)は、防着板5の裏面部分5cに成膜された第1回り込み膜Wf1及び第2回り込み膜Wf2のSEM画像である。これによれば、裏面部分5cに約10μmの膜厚で第2回り込み膜Wf2が積層され、このとき、第1回り込み膜Wf1をキャップするように第2回り込み膜Wf2が形成され、その結晶粒界の隙間が小さくなっていることが判る。この場合、第2回り込み膜Wf2の表面を指先で触っても、微細なパーティクルの発生はみられず、強固な膜質のものになっていることが確認された。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記に限定されるものではない。上記実施形態においては、物理蒸着法を実施する装置としてスパッタリング装置SMを例に説明したが、これに限定されるものではなく、真空蒸着法やイオンプレーティング法によりITO膜を成膜する場合にも本発明は適用できる。この場合、真空蒸着法やイオンプレーティング法によるものは、スパッタリング法によるものより防着板への回り込みが多い(つまり、スパッタリング法より広面積に回り込み膜が成膜される)ため、有効である。また、上記実施形態では、部品として防着板5を例に説明したが、真空チャンバ1内に存してITO膜が着膜される部品であれば、本発明を適用することができ、更に、透明導電性酸化物としてITOを例に説明したが、これに限定されるものではなく、他の透明導電性酸化物膜を成膜する際にも本発明は広く適用することができる。
また、上記実施形態では、防着板5に所定電位を印加して反跳したスパッタ粒子Rsの入射角を変えるものを例に説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、防着板5の遮蔽部分5bや裏面部分5cの近傍に電磁石を配置して磁場を適宜作用させ、反跳したスパッタ粒子Rsの入射角を変えるようにしてもよい。
SM…スパッタリング装置(物理蒸着法を実施する装置)、Sw…基板(被処理基板)、Wf1…第1回り込み膜、Wf2…第2回り込み膜、1…真空チャンバ、2…ターゲット(粒子放出源)、5…防着板(真空チャンバ内に存する部品)、Rs…反跳したスパッタ粒子(粒子)。

Claims (1)

  1. 真空チャンバ内で物理蒸着法により粒子放出源から所定の余弦則に従って粒子を放出させて被処理基板表面に透明導電性酸化物膜を成膜する成膜方法において、
    真空チャンバ内に存する部品の表面のうち、粒子放出源からみて所定の余弦則による直接の粒子の付着を受けない領域に、反跳した粒子が付着、堆積して透明導電性酸化物からなる第1回り込み膜が所定膜厚で形成されると、反跳した粒子の少なくとも一部が当該領域に付着するときの角度を変えて当該粒子を更に付着、堆積させて透明導電性酸化物からなる第2回り込み膜を積層させる工程を含み、
    粒子放出源を透明導電性酸化物で構成されるスパッタリング用のターゲットとし、真空チャンバ内に被処理基板とターゲットとを対向配置し、真空雰囲気中の真空チャンバ内にスパッタガスを導入し、ターゲットに負の電位を持つ所定電力を投入してプラズマ雰囲気を形成し、プラズマ雰囲気中の希ガスのイオンでターゲットをスパッタリングすることで被処理基板表面に透明導電性酸化物膜を成膜し、
    前記工程は、前記ターゲットのスパッタリング中に、前記部品に、ターゲットに印加される電位より高い電位を印加することで実施されることを特徴とする成膜方法。
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