JP4707693B2 - スパッタリング装置及びスパッタリング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、処理基板表面に所定の薄膜を形成するためのスパッタリング装置及びスパッタリング方法に関する。
マグネトロンスパッタリング方式のスパッタリング装置では、ターゲットの後方(スパッタ面と背向する側)に、交互に極性を変えて複数の磁石を設けた磁石組立体を配置し、この磁石組立体によってターゲットの前方(スパッタ面側)にトンネル状の磁束を形成して、ターゲットの前方で電離した電子及びスパッタリングによって生じた二次電子を捕捉することで、ターゲットの前方での電子密度を高め、これらの電子と、真空チャンバ内に導入される希ガスのガス分子との衝突確率を高めてプラズマ密度を高くできる。このため、成膜速度を向上できる等の利点があり、処理基板表面に所定の薄膜を形成するのによく利用され、近年では、FPD製造用のガラス基板のように、面積の大きい処理基板に対しても多く利用されている。
大面積の処理基板に対して効率よく成膜するものとして、真空チャンバ内で処理基板に対向させて複数枚のターゲットを並設し、並設したターゲットのうち対をなすターゲット毎に所定の周波数で交互に極性をかえて電圧を印加する交流電源を設け、各ターゲットをアノード電極、カソード電極に交互に切替え、アノード電極及びカソード電極間にグロー放電を生じさせてプラズマ雰囲気を形成し、各ターゲットをスパッタリングするものが知られている(特許文献1)。
上記スパッタリング装置を用いて処理基板表面に所定の薄膜を形成する場合、処理基板全面に亘って均一な膜厚で成膜できるだけではなく、スパッタガスと共に、酸素、窒素などの反応ガスを導入して反応性スパッタリングを行う際には、反応ガスが偏ってスパッタ室に導入され、処理基板面内での反応性にむらが生じて処理基板面内で比抵抗値などの膜質が不均一になることを防止する必要がある。このことから、並設した各ターゲット相互間の各間隙に、ターゲットの長手側面に沿ってスパッタガスや反応ガスを導入するガス管を設け、ガス管によって各ターゲット相互間の各間隙から処理基板に向かってガスを噴出することが知られている(特許文献2)。
特開2005−290550号公報(例えば、特許請求の範囲の記載参照) 特開2004−91927号公報(例えば、図1及び図4参照)
ところで、処理基板に対向させて複数枚のターゲットを並設してスパッタリング装置を構成した場合、スパッタリングの際に各ターゲット相互間の各間隙からはスパッタ粒子が放出されない。このため、処理基板全面に亘る均一な膜厚分布を得るには、スパッタ粒子が放出されないこの空間を可能な限り小さくすることが望ましい。ところが、上記のように、ターゲット相互間の各間隙にその長手側面に沿ってガス管を設けたのでは、この空間を小さくすることに限界がある。また、この小さな空間に、所定の外径を有するガス管を配置するのは困難であり、装置構成が複雑になってその組付作業が困難となる。
そこで、本発明の第一の課題は、上記点に鑑み、簡単な構造で、ガス管の配管が容易であり、その上、処理基板全面に亘って膜厚分布や比抵抗値などの膜質を略均一にできるスパッタリング装置を提供することにある。また、本発明の第二の課題は、反応性スパッタリングにより所定の薄膜を形成する場合に、処理基板全面に亘って膜厚分布や比抵抗値などの膜質を略均一にできるスパッタリング方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1記載のスパッタリング装置は、スパッタ室内に所定の間隔を置いて並設した複数枚のターゲットと、各ターゲットへの電力投入を可能とするスパッタ電源と、スパッタ室へのスパッタガス及び反応ガスの導入を可能とするガス導入手段とを備え、前記反応ガスをスパッタ室に導入するガス導入手段は、各ターゲットの並設方向に延びる少なくとも1本のガス管を有し、このガス管は、並設した各ターゲットの背面側で各ターゲットから離間させて配置されると共に、ターゲットに向かって反応ガスを噴射する噴射口を有することを特徴とする。
本発明によれば、各ターゲットの並設方向に延びる少なくとも1本のガス管を、各ターゲットから離間させて配置したため、ガス管に形成した噴射口から反応ガスを噴射すると、この反応ガスが、並設された各ターゲットの背面側の空間で一旦拡散され、次いで、ターゲット相互間の各間隙を通って処理基板に向かって供給される。これにより、簡単な構成で、処理基板に対して反応ガスが偏って導入されることが防止でき、処理基板面内で反応性にむらが生じて処理基板面内で比抵抗値などの膜質が不均一になることが防止できる。
また、ガス管を、各ターゲットの後方に配置することで、スパッタ粒子が放出されない各ターゲット相互間の空間を可能な限り小さくでき、処理基板全面に亘って均一な膜厚分布で薄膜を形成できる。その上、ターゲット相互間の各間隙に、その長手側面に沿ってガス管を設けたものと比較して装置構成が簡単になり、また、各ターゲットの並設方向に沿ってガス管を配管すればよいので、その組付作業は容易である。
前記スパッタ電源は、並設された複数枚のターゲットのうち一対のターゲット毎に所定の周波数で交互に極性をかえて電圧を印加する交流電源であり、各ターゲットをアノード電極、カソード電極に交互に切替え、アノード電極及びカソード電極間にグロー放電を生じさせてプラズマ雰囲気を形成し、各ターゲットをスパッタリングするものとすれば、各ターゲット相互間の空間にアノードやシールドなどの構成部品を何ら設ける必要がないため、スパッタ粒子が放出されないこの空間を可能な限り小さくできてよい。
尚、前記並設したターゲットとガス管との間に、各ターゲットの前方にトンネル状の磁束を形成する磁石組立体を設けばよい。
この場合、ターゲットの使用効率を高めるために、前記磁石組立体を、ターゲットの裏面に沿って平行に往復動させる駆動手段を備えることが好ましい。
また、上記課題を解決するために、請求項5記載のスパッタリング方法は、スパッタ室内で処理基板と対向させ、かつ、所定の間隔を置いて並設した複数枚のターゲットのうち一対のターゲット毎に所定の周波数で交互に極性をかえて交流電圧を印加し、スパッタガスを導入しつつ各ターゲットをアノード電極、カソード電極に交互に切替え、アノード電極及びカソード電極間にグロー放電を生じさせてプラズマ雰囲気を形成し、各ターゲットをスパッタリングすると共に、反応ガスを導入し、処理基板表面に所定の薄膜を形成するスパッタリング方法において、前記反応ガスを、ターゲットの背面側の空間で一旦拡散させた後、各ターゲット相互間の間隙を通って処理基板に向かって供給することを特徴とする。
以上説明したように、本発明のスパッタリング装置は、簡単な構造で、ガス管の組付作業が容易であり、その上、処理基板全面に亘って膜厚分布や比抵抗値などの膜質を略均一にできるという効果を奏する。また、本発明のスパッタリング方法では、処理基板に対して反応ガスが偏って導入されることはないため、処理基板全面に亘って膜厚分布や比抵抗値などの膜質を略均一にできるという効果を奏する。
図1を参照して説明すれば、1は、本発明のマグネトロン方式のスパッタリング装置(以下、「スパッタ装置」という)である。スパッタ装置1は、インライン式のものであり、ロータリーポンプ、ターボ分子ポンプなどの真空排気手段(図示せず)を介して所定の真空度に保持できる真空チャンバ11を有し、スパッタ室を構成する。真空チャンバ11の上部には基板搬送手段2が設けられている。この基板搬送手段2は、公知の構造を有し、例えば、処理基板Sが装着されるキャリア21を有し、駆動手段を間欠駆動させて、後述するターゲットに対向した位置に処理基板Sを順次搬送できる。真空チャンバ11の下側には、カソード電極Cが配置されている。
本実施の形態に係るカソード電極Cは、処理基板Sに対向して配置された4枚のターゲット31a、31b、31c、31dを有する。各ターゲット31a、31b、31c、31dは、Al、Ti、MoやITOなど、処理基板S上に成膜しようする薄膜の組成に応じて公知の方法で作製され、例えば略直方体(上面視において長方形)に形成されている。各ターゲット31a、31b、31c、31dは、スパッタリング中、ターゲット31a、31b、31c、31dを冷却するバッキングプレート32に、インジウムやスズなどのボンディング材を介して接合され、真空チャンバ11内でフローティング状態となるように、図示しない絶縁材を介してカソード電極Cのフレームに取付けられる。
ターゲット31a、31b、31c、31dは、その未使時のスパッタ面310が、処理基板Sに平行な同一平面上に位置するように並設され、その周囲を囲うように第1のアースシールド33aと、第1のアースシールド33a及び基板搬送手段2の間に位置させて真空チャンバ11内壁やキャリア21にスパッタ粒子等が付着することを防止する第2のアースシールド33とが配置されている。各ターゲット31a、31b、31c、31dの向かい合う側面311相互の間には、アノードやシールドなどの構成部品を何ら設けていない。これにより、スパッタリング時にスパッタ粒子が放出されない空間を可能な限り小さくできる。各ターゲット31a、31b、31c、31dの外形寸法は、各ターゲット31a、31b、31c、31dを並設した際に処理基板Sの外形寸法より大きくなるように設定している。
また、カソード電極Cは、ターゲット31a、31b、31c、31dの背面側(スパッタ面310と反対側、図1で下側)にそれぞれ位置させて磁石組立体4を有する。同一構造の各磁石組立体4は、各ターゲット31a、31b、31c、31dに平行に設けられた支持板41を有する。この支持板41は、各ターゲット31a、31b、31c、31dの横幅より小さく、ターゲット31a、31b、31c、31dの長手方向に沿ってその両側に延出するように形成した長方形状の平板から構成され、磁石の吸着力を増幅する磁性材料製である。支持板41上には、その中央部で棒状に配置された中央磁石42と、支持板41の外周に沿って配置された周辺磁石43とが設けられている。この場合、中央磁石42の同磁化に換算したときの体積を、例えば周辺磁石43の同磁化に換算したときの体積の和(周辺磁石:中心磁石:周辺磁石=1:2:1)に等しくなるように設計している。
これにより、各ターゲット31a、31b、31c、31dの前方(スパッタ面310側)に、釣り合った閉ループのトンネル状の磁束がそれぞれ形成され、ターゲット31a、31b、31c、31dの前方で電離した電子及びスパッタリングによって生じた二次電子を捕捉することで、ターゲット31a、31b、31c、31dのそれぞれ前方での電子密度を高くしてプラズマ密度を高くできる。
各磁石組立体4は、モータやエアーシリンダなどから構成される駆動手段5の駆動軸51にそれぞれ連結され、ターゲット31a、31b、31c、31dの並設方向に沿った2箇所の位置の間で平行かつ等速で一体に往復動できるようになっている。これにより、各ターゲット31a、31b、31c、31dの全面に亘って均等に侵食領域が得られる。また、各ターゲット31a、31b、31c、31dのうち相互に隣接する2個が対をなし、対をなす各ターゲット31a、31bまたは31c、31dには、交流電源E1、E2からの出力ケーブルK1、K2がそれぞれ接続されている。そして、交流電源E1、E2を介して、一対のターゲット31a、31bまたは31c、31dに所定の周波数(1〜400KHz)で交互に極性をかえて電圧が印加される。
交流電源E1、E2は、公知の構造を有し、例えば、電力の供給を可能とする電力供給部と、所定の周波数で交互に極性をかえて電圧を各ターゲット31a、31bまたは31c、31dに出力する発振部とから構成される。交流電源E1、E2からの出力電圧の波形については、略正弦波であるが、これに限定されるものではなく、例えば略方形波でもよい。
また、真空チャンバ11には、Ar等の希ガスからなるスパッタガスを導入するガス導入手段6aが設けられている。ガス導入手段6aは、真空チャンバ11の側壁に取付けられたガス管61aを有し、ガス管61aは、マスフローコントローラ62aを介してガス源63aに連通している。ガス管61aを介して真空チャンバ11内に導入されるスパッタガスは、第1及び第2のアースシールド33a、33b相互間及び第2のアースシールド33bと基板搬送手段2との間の間隙を通ってターゲット31a、31b、31c、31d前方の空間に供給される。
そして、基板搬送手段2によって処理基板Sを一対のターゲット31a、31b、31c、31dと対向した位置に搬送し、上記のようにスパッタガスを導入して、交流電源E1、E2を介して一対のターゲット31a、31b及び31c、31dにそれぞれ交流電圧を印加し、各ターゲット31a、31b及び31c、31dをアノード電極、カソード電極に交互に切替え、アノード電極及びカソード電極間にグロー放電を生じさせてプラズマ雰囲気を形成する。これにより、プラズマ雰囲気中のイオンがカソード電極となった一方のターゲット31a、31b、31c、31dに向けて加速されて衝撃し、ターゲット原子が飛散され、処理基板S表面に付着、堆積して所定の薄膜が処理基板表面に形成される。
他方で、上記スパッタ装置1を用いて反応性スパッタリングを行う際には、スパッタガスと共に、酸素や窒素などの反応ガスを導入することになるが、反応ガスが偏って真空チャンバ1に導入されると、処理基板S面内で反応性にむらが生じるため、処理基板面S内で比抵抗値などの膜質が不均一になることを防止する必要がある。
本実施の形態では、各ターゲット31a、31b、31c、31dから離間するように、並設した各磁石組立体4の背面側にターゲット31a、31b、31c、31dの並設方向であって各ターゲットの中心を通って延びる1本のガス管61bを設け、このガス管61bの一端を、マスフローコントローラ62bを介して酸素等の反応ガスのガス源63bに接続し、反応ガス用のガス導入手段6bを構成した。
ガス管61bは、例えばφ5〜10mmの径を有するステンレス製であり、並設したターゲット31a、31b、31c、31dの全幅と同等またはより長くなるように定寸され、そのターゲット側の面には、所定の間隔を置いて3個の噴射口610が形成されている。これにより、ガス管61bに形成した噴射口610から反応ガスを噴射すると、各ターゲット31a、31b、31c、31dの背面側の空間で反応ガスが一旦拡散され、次いで、並設した各ターゲット31a、31b、31c、31d相互間の各間隙を通って処理基板Sに向かって供給されるようになる。
噴射口610の開設位置やその個数及びターゲット31a、31b、31c、31dとガス管61bとの距離は、マスフロコントローラ62bにより流量制御された反応ガスが噴射口610から噴射されたとき、各ターゲット31a、31b、31c、31dの背面側の空間で反応ガスが一旦拡散されるものであれば、特に限定されないが、ターゲット相互の間の間隙の下方に1個の噴射口610が位置することが好ましい。また、噴射口610の開口径は、ガス管61bの肉厚に応じて適宜設定され、例えばφ1〜2mmに設定される。
他方で、本実施の形態では、最小本数のガス管61bで効率よく反応ガスを導入するために、ターゲット31a、31b、31c、31dの中心を通って延びる1本のガス管61bを設けたものを例として説明したが、装置の構成上(磁石組立体の駆動手段等があるため)、上記のようにガス管61bを配置できない場合がある。この場合、ターゲットの並設方向と直交する方向にオフセットして配置してもよい。その際、ターゲット31a、31b、31c、31dの並設方向と直交する方向で所定の間隔を置いて複数本のガス管51を配置し、並設した各ターゲット31a、31b、31c、31d相互間の各間隙を通って処理基板Sに向かって供給される反応ガスの量を調節するようにしてもよい。
上記のように、反応ガス用のガス導入手段6bを構成することで、処理基板Sに対して反応ガスが偏って供給されることはなく、処理基板Sのターゲット側の空間で反応ガスが略均等に存在し、この反応ガスが、処理基板Sに向かってターゲット31a、31b、31c、31dから飛散し、プラズマによって活性化されたスパッタ粒子と反応して処理基板表面に付着、堆積する。その結果、処理基板面S内で反応性にむらが生じて処理基板面S内で比抵抗値などの膜質が不均一になることが防止できる。
また、ガス管61bを、各ターゲット31a、31b、31c、31dの背面側に配置することで、スパッタ粒子が放出されない各ターゲット31a、31b、31c、31d相互間の空間を可能な限り小さくでき、また、処理基板S全面に亘って均一な膜厚分布で成膜できる。さらに、磁石組立体4と真空チャンバ11の壁面との間の空間で各ターゲット31a、31b、31c、31dの並設方向に沿ってガス管61bを配管すればよいので、装置構成が簡単になり、また、その組付作業も容易である。
尚、本実施の形態では、スパッタガス用のガス管61aを、真空チャンバ11の側壁に設けたものについて説明したが、これに限定されるものではなく、反応ガス用のガス管61bと同様、ガス管61aを、ターゲット31a、31b、31c、31dの並設方向に延びるように配置してもよい。
本実施例1では、図1に示すスパッタリング装置を用い、反応性スパッタリングによって処理基板SにMoNxの薄膜を形成した。この場合、ターゲットとして、Moを用い、公知の方法で200mm×2650mm×厚さ16mmの平面視略長方形に成形し、バッキングプレート32に接合した後、未使用時のスパッタ面が処理基板Sに略平行な同一平面上に14枚並設した。ガス管61aとして、φ6mm(内径4.3mm)で長さ3000mmのものを用い、磁石組立体の裏面から400mmの位置にターゲットに平行に配管した。この場合、ターゲット相互の間の間隙の下方に噴射口610がそれぞれ位置するように、100mm間隔でφ2mmの噴射口610を形成した。
また、処理基板として、2200mm×2400mmの外形寸法を有するガラス基板を用い、スパッタリング条件として、真空チャンバ11内の圧力が0.4Paに保持されるように、マスフローコントローラを制御してスパッタガスであるArをに導入すると共に、500sccmの流量で反応ガスである窒素ガスを供給し、噴射口610より噴射させた。
(比較例1)
比較例1では、上記と同じスパッタリング装置を用い、上記と同条件で反応性スパッタリングによって処理基板SにMoNxの薄膜を形成した。但し、窒素ガスは、スパッタガスと同様に、真空チャンバ11側壁に設けたガス管を介して、第1及び第2のアースシールド33a、33b相互間及び第2のアースシールド33bと処理基板Sとの間の間隙を通ってターゲット31a、31b、31c、31d前方の空間に供給されるようにした。
上記により作製した薄膜のガラス基板全面に亘る膜質分布(シート抵抗値)をそれぞれ測定したところ、比較例1では、処理基板の周辺から反応ガスが供給されることで、処理基板外周での反応が局所的に促進され、処理基板の中央領域に向かうに従いシート抵抗値が低下し、その膜質分布は±41.3%であった。それに対して、実施例1では、ターゲット相互の間の間隙を通して反応ガスを供給することで、その膜質分布は±18.4%であり、より均一な膜厚分布で所定の薄膜を形成できた。
本発明のスパッタリング装置を模式的に示す図。 ガス管の配置を説明する図
符号の説明
1 スパッタ装置
11 真空チャンバ
31a乃至31d ターゲット
33a、33b アースシールド
6a、6b ガス導入手段
61a、61b ガス管
610 噴射口
E1、E2 スパッタ電源
S 処理基板

Claims (5)

  1. スパッタ室内に所定の間隔を置いて並設した複数枚のターゲットと、各ターゲットへの電力投入を可能とするスパッタ電源と、スパッタ室へのスパッタガス及び反応ガスの導入を可能とするガス導入手段とを備え、前記反応ガスをスパッタ室に導入するガス導入手段は、各ターゲットの並設方向に延びる少なくとも1本のガス管を有し、このガス管は、並設した各ターゲットの背面側で各ターゲットから離間させて配置されると共に、ターゲットに向かって反応ガスを噴射する噴射口を有することを特徴とするスパッタリング装置。
  2. 前記スパッタ電源は、並設された複数枚のターゲットのうち一対のターゲット毎に所定の周波数で交互に極性をかえて電圧を印加する交流電源であり、各ターゲットをアノード電極、カソード電極に交互に切替え、アノード電極及びカソード電極間にグロー放電を生じさせてプラズマ雰囲気を形成し、各ターゲットをスパッタリングすることを特徴とする請求項1記載のスパッタリング装置。
  3. 前記並設したターゲットとガス管との間に、各ターゲットの前方にトンネル状の磁束を形成する磁石組立体を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のスパッタリング装置。
  4. 前記磁石組立体を、ターゲットの裏面に沿って平行に往復動させる駆動手段を備えたこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のスパッタリング装置。
  5. スパッタ室内で処理基板と対向させ、かつ、所定の間隔を置いて並設した複数枚のターゲットのうち一対のターゲット毎に所定の周波数で交互に極性をかえて交流電圧を印加し、スパッタガスを導入しつつ各ターゲットをアノード電極、カソード電極に交互に切替え、アノード電極及びカソード電極間にグロー放電を生じさせてプラズマ雰囲気を形成し、各ターゲットをスパッタリングすると共に、反応ガスを導入し、処理基板表面に所定の薄膜を形成するスパッタリング方法において、前記反応ガスを、ターゲットの背面側の空間で一旦拡散させた後、各ターゲット相互間の間隙を通って処理基板に向かって供給することを特徴とするスパッタリング方法。
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