JP5386329B2 - マグネトロンスパッタ電極用の磁石ユニット及びスパッタリング装置 - Google Patents

マグネトロンスパッタ電極用の磁石ユニット及びスパッタリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、マグネトロンスパッタ電極用の磁石ユニット及びスパッタリング装置に関する。
従来、マグネトロン方式のスパッタリング(以下、「スパッタ」という)装置は、マグネトロンスパッタ電極を有し、このマグネトロンスパッタ電極が、処理すべき基板に対向配置されるターゲットと、このターゲットの基板と対向する側を上として、ターゲットの下側に配置されてこのターゲット上方にトンネル状の磁束を形成する磁石ユニットとを有する。
ターゲットに負の直流電圧または交流電圧を印加してターゲットをスパッタする際、上記磁束にてターゲット前方で電離した電子及びスパッタリングによって生じた二次電子を捕捉してターゲット上方での電子密度を高め、これらの電子と真空チャンバ内に導入される希ガスのガス分子との衝突確率を高めることでプラズマ密度を高めている。上記スパッタ装置によれば、例えば処理基板の著しい温度上昇を伴うことなく成膜速度を向上できる等の利点があり、近年では、大面積のフラットパネルディスプレイの製造工程にて透明電導膜の形成等に広く利用されている。
ターゲットとして平面視略矩形のものを用いる場合、磁石ユニットとしては、ターゲットに平行に配置される平面視略矩形の支持板(ヨーク)上に、その長手方向に沿って線状に中央磁石と、中央磁石両側で平行にのびる直線部及び各直線部両端をそれぞれ橋し渡すコーナー部からなる無端状の周辺磁石とをターゲット側の極性をかえて有するものが例えば特許文献1で知られている。一般に、磁石ユニットの組立時に中央磁石及び周辺磁石が支持板表面に接着剤を介して固定される。また、この磁石ユニットでは、磁場の垂直成分が0となる位置の下方でターゲットが優先的に侵食される。このことから、支持板の幅をターゲット幅より小さく形成し、スパッタ中、磁石ユニットをターゲットの幅方向(ターゲットの長手方向に直行する方向)に沿う2点間で所定速度で往復動させるようにしている。
ここで、図4を参照して説明すれば、ターゲット41の幅方向において、両磁束M1、M2との関係でターゲット41のうち最も侵食される部分相互の間の間隔をエロージョンピッチEPとする。そして、図4中、実線で示す位置に磁石ユニットが存する場合を起点とし、この起点から磁石ユニット5を、ターゲット41の他側(図4中、二点鎖線で示す所定位置)に移動する。このとき、磁石ユニット5のストロークMS(移動量)を、ターゲット41の中央にて侵食領域ER1、ER2が相互に近接(つまり、図4中左側の侵食領域EP1が、所定ストロークで移動したとき、起点位置における右側の侵食領域EP2に近接)するか、またはその一部が重なるように設定すると、最小のストロークにてターゲット41がその幅方向で効率よく略均等に侵食できる(図4(a)参照)。然し、エロージョンピッチEPは、ターゲット種やターゲットの厚み、または、スパッタ時に成膜室の真空圧やスパッタガスの分圧等のスパッタ条件によりかわり得る。
例えば、磁石ユニットの設計値からシュミレーション等により設定されたエロージョンピッチEP(以下、これを「設定エロージョンピッチ」という)を基に、ストロークMSを設定した後、実際にターゲットをスパッタすると、このときの実際のエロージョンピッチEPが、設定エロージョンピッチより大きくなっている場合がある。このような場合、例えば磁石ユニット5が往動しても、図4中左側の侵食領域EP1は、起点位置における右側の侵食領域EP2に近接するまで移動せず、また、復動する場合も同様となって、ターゲット41の幅方向中央に非侵食領域が発生する(図4(b)参照)。
他方、実際のエロージョンピッチEPが設定エロージョンピッチより小さくなっていると、磁石ユニット5を往復動させたときに、ターゲット41の幅方向中央で侵食領域EP1、EP2が重なって滞在する領域が多くなり、この領域で局所的な侵食が生じる(図4(C)参照)。このように、設定したストロークとエロージョンピッチEPとの関係が変化すると、ターゲット41の使用効率が低下するという不具合が生じる。また、非侵食領域が多くなると、スパッタによる成膜の積算時間が長くなるに従い異常放電を誘発し易くなる。
上記不具合を解消する方法として、磁石ユニット5のストロークを変更することが考えられるが、実際のスパッタ装置では、磁石ユニットの周囲に他の構成部品が多数設けられているため、ストロークを大幅に変更するのは、他の構成部品と干渉するため、困難であり、しかも、ターゲットの幅方向端まで磁石ユニットを移動させるような場合には、却って異常放電を誘発する虞がある。他方、エロージョンピッチを変更することが考えられるが、上記従来技術のように、中央磁石52と、両側の周辺磁石の直線部53aとの間の間隔が固定であると、磁石ユニット自体を交換する必要があり、スパッタ装置設置後にそのような変更作業を行うのは著しく面倒である。
特開2005−354765号公報
本発明は、上記点に鑑み、磁石ユニットを交換することなく、簡単にターゲットの侵食領域を変更できてターゲットの利用効率が良いマグネトロンスパッタ電極用の磁石ユニット及びスパッタリング装置を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するために、本発明のマグネトロンスパッタ電極用の磁石ユニットは、スパッタ室で相互に対向配置されるターゲットから基板に向う方向を上として、ターゲットの下側に配置されてこのターゲットの上方にトンネル状の磁束を形成する磁石ユニットであって、前記磁石ユニットが、ターゲットの長手方向に沿って線状に配置された中央磁石と、中央磁石両側で平行にのびる直線部及び各直線部両端をそれぞれ橋し渡すコーナー部からなる無端状の周辺磁石とをターゲット側の極性をかえて有するものにおいて、前記中央磁石と周辺磁石の直線部とを相対移動させて、中央磁石及び周辺磁石相互の間隔を変更可能とする変更手段を更に備えることを特徴とする。
本発明によれば、中央磁石及び周辺磁石の直線部相互の間隔を変更自在とする変更手段を備えたため、磁石ユニット自体を交換する必要がある従来技術と比較して、簡単な作業でエロージョンピッチをかえることができる。その結果、スパッタによる成膜時に、ターゲットの利用効率を高めるために、磁石ユニットがターゲットの幅方向に往復動されるものに適用すれば、ターゲット種やスパッタ条件に応じて、エロージョンピッチとストロークとの関係を最適化してターゲットの幅方向でこのターゲットを略均等に侵食する構成を実現できる。
本発明においては、前記コーナー部は、長さが同一または異なる複数の磁石片を組み付けて構成され、中央磁石及び周辺磁石の直線部との間の間隔に応じて磁石片をかえることで前記周辺磁石の無端状を維持するように構成しておけばよい。
また、上記間隔を変更するときに、中央磁石及び周辺磁石の直線部相互の間隔がその長手方向で常に均一となるように、前記中央磁石が固定台上に設けられていると共に、周辺磁石の直線部が可動台上に設けられ、前記変更手段が、固定台に対して可動台を相対移動させる調整ねじと、調整ねじをガイドするガイド部とを備え、中央磁石及び周辺磁石相互の間隔を変更後、可動台を固定する固定手段を設けた構成を採用することが望ましい。
また、上記課題を解決するために、本発明のスパッタ装置は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の電極用の磁石ユニットを有するマグネトロンスパッタ電極と、真空状態の保持が可能なスパッタ室と、このスパッタ室内に所定のガスを導入するガス導入手段と、ターゲットへの電力投入を可能とするスパッタ電源とを備えることを特徴とする。
本発明のスパッタ装置を模式的に説明する図。 (a)及び(b)は、磁石ユニットを基準位置で示す平面図及びB−B断面図。 (a)及び(b)は、間隔変更を説明する図。 (a)〜(c)は、磁石ユニットを往復動させながらターゲットをスパッタする場合に、エロージョンピッチとストロークとの関係がかわったときののターゲットの幅方向における侵食を説明する断面図。
以下、図面を参照して、処理すべき基板Sとして、フラットパネルディスプレイの製作に用いられる平面視矩形のガラス基板を用い、その表面に、Al等の所定の薄膜を形成する場合を例に本発明のマグネトロンスパッタ電極Cを有するスパッタ装置SMを説明する。
図1に示すように、スパッタ装置SMは、例えばインライン式のものであり、ロータリーポンプ、ターボ分子ポンプなどの真空排気手段(図示せず)を介して所定の真空度に保持できるスパッタ室1を備える。スパッタ室1の上部空間には基板搬送手段2が設けられている。基板搬送手段2は、公知の構造を有し、例えば、基板Sが装着されるキャリア21を有し、駆動手段を間欠駆動させて、後述するターゲットと対向した位置に基板Sを順次搬送できるようになっている。
スパッタ室1にはガス導入手段3が設けられている。ガス導入手段3は、マスフローコントローラ31を介設したガス管32を通じてガス源33に連通し、アルゴン等の希ガスからなるスパッタガスや反応性スパッタリングの際に用いる反応ガスがスパッタ室1内に一定の流量で導入できる。反応ガスとしては、基板S表面に成膜しようとする薄膜の組成に応じて選択され、酸素、窒素、炭素、水素を含むガス、オゾン、水若しくは過酸化水素またはこれらの混合ガスなどが用いられる。スパッタ室1の下側には、マグネトロンスパッタ電極Cが配置されている。
マグネトロンスパッタ電極Cは、スパッタ室1を臨むように設けた略直方体(平面視矩形)のターゲット41と磁石ユニット5とを備える。以下においては、ターゲット41から基板Sに向かう方向を「上」とし、基板Sからターゲット41に向かう方向を「下」として説明する。また、ターゲットの幅方向をX方向として説明する。
ターゲット41は、Al合金、MoやITOなど基板S上に成膜しようとする薄膜の組成に応じて公知の方法でそれぞれ作製されている。ターゲット41の上面たるスパッタ面411の面積は、基板Sの外形寸法より大きく設定されている。また、ターゲット41の下面には、スパッタリング中、ターゲット41を冷却するバッキングプレート42がインジウムやスズなどのボンディング材を介して接合されている。そして、バッキングプレート42にターゲット41を接合した状態で、絶縁板43を介してフレーム44に装着される。スパッタ室1内にターゲット41を配置した後、ターゲット41のスパッタ面411の周囲には、グランド接地されたアノードとしての役割を果たすシールド45が装着される。また、ターゲット41には、公知の構造を有するスパッタ電源Eからの出力端が接続され、負の直流電圧または高周波電圧を印加されるようになっている。
図2(a)及び(b)に示すように、磁石ユニット5は、ターゲット41のスパッタ面411に平行に設けられ、磁石の吸着力を増幅する磁性材料製で略長円形状の平板からなる支持板(ヨーク)51を備える。支持板51上には、支持板51の長手方向にのびる中心線上に位置させて配置した中央磁石52と、この中央磁石52の周囲を囲うように、支持板51の上面外縁部に沿って環状(無端状)に配置した周辺磁石53とがターゲット側の極性をかえて設けられている。周辺磁石53は、中央磁石52両側で平行にのびる直線部53a及び各直線部53a両端をそれぞれアーチ状に橋し渡すコーナー部53bからなる。
ここで、中央磁石52の同磁化に換算したときの体積が周辺磁石53の同磁化に換算したときの体積の和(周辺磁石:中心磁石:周辺磁石=1:2:1(図1参照))程度になるように設計している。これにより、ターゲット41の上方で釣り合ったトンネル状の磁束M1、M2が形成される(図1参照)。中央磁石52及び周辺磁石53は、ネオジム磁石等の公知のものであり、これらの中央磁石52及び周辺磁石53は例えば所定体積の磁石片MP、MP1を複数列設して構成されている。この場合、周辺磁石53のコーナー部53bを構成する磁石片のうち、少なくとも幅方向に直交するものMP1は、支持板51に図示省略のねじ等を用いて固定することで簡単に着脱できるように取り付けられている。
支持板51の幅はターゲット41の幅より小さく形成され、支持板51には移動手段6が付設されている(図1参照)。移動手段6は、直動式アクチュエータ等の公知のものが用いられる。そして、スパッタ中、磁石ユニット5がX方向に同一平面上を所定速度かつ一定のストロークMSで往復動されるようになっている。ここで、上述したように、エロージョンピッチEPとストロークMSとの関係が最適であれば、ターゲット41をその幅方向で略均等に侵食できるが、エロージョンピッチEPは、ターゲット種やターゲット厚み、または、スパッタ時に成膜室の真空圧やスパッタガスの分圧等のスパッタ条件によりかわり得る。
そこで、本実施形態の磁石ユニット5では、中央磁石52を、支持板51の中心線上に位置させかつ支持板51全長に亘って形成した所定高さの突条からなる固定台51a上に設けると共に、周辺磁石の両直線部53bを、支持板51上に載置された、中央磁石52の長さと略一致する可動台54上に設けている。また、固定台51a及び可動台54上に中央磁石52及び周辺磁石53を設けたとき、中央磁石52と周辺磁石53の上面が、ターゲット41のスパッタ面に略平行な同一平面上に位置するように固定台51a及び可動台54の高さが設定されると共に、周辺磁石53のコーナー部53bの磁石片MP、MP1も高さが揃えるようなものを用いている。そして、磁石ユニット5に、固定台51aに対して可動台54を相対移動させて中央磁石52と周辺磁石53の直線部53aとの間隔を変更可能とする変更手段を備えている。
変更手段は、支持板の側面51に立設したガイド部51bと、ガイド部51bの所定位置に形成されたねじ孔51cと、一端が可動台54の外側面に当接するまでねじ孔51cに着脱自在に螺挿される調整ねじ55とを備える。なお、ガイド部51bは、支持板51の長手方向で所定間隔を存して複数箇所(3箇所程度)設けられているが、その長手方向の全長に亘って形成することもできる。また、調整ねじ55を設ける個数は、可動台54の長さ等を考慮して適宜設定される。
支持板51の下面には、幅方向にのびる横長の凹部51dが支持板51の長手方向で所定間隔を存して複数個所(3箇所程度)形成されている(図2(b)参照)。そして、可動台54の下面に、凹部51dの形成位置に対応させてねじ孔が形成され、凹部51dを挿通させたボルト56により可動台54を支持板51に固定できるようになっている。凹部51dを設ける個数は、支持板51の長さ等を考慮して適宜設定される。
次に、本実施形態の磁石ユニット5にて、スパッタ装置SMに取り付けた状態のまま、中央磁石52と周辺磁石53の直線部53aとの間隔の変更する手順について説明する。図2(b)に示す磁石ユニット5の基準位置(可動台54が固定台51aとガイド部51bとの中間に存する位置)にて、ボルト56をゆるめて可動台54の支持板51への固定を解放し、可動台54を移動可能とする。この状態で、一端が可動台54の外側面に当接するまで、各ねじ孔51cに調整ねじ55をそれぞれ螺挿する。そして、例えば中央磁石52と周辺磁石53の直線部53aとの間隔を拡げる場合には、調整ねじ55を一方に回転させると、これに同期して可動台54が固定台51aに対して相対移動する。
これにより、中央磁石52と周辺磁石53の直線部53aとの間隔が拡がるように直線部53aが移動する。このとき、各調整ねじ55は順次または同時に同一方向に同一の回転角(または回転数)だけ回転される。その結果、直線部53aを移動させても、中央磁石52との間隔をその全長に亘り均一に保持できる。なお、直線部53aは、その外側面がガイド部51bに当接するまで移動できるようになっている。他方、例えば中央磁石52と周辺磁石53の直線部53aとの間隔を狭める場合には、予めコーナー部53bの磁石片MP1のうち、中央のもの以外を取り外した後、調整ねじ55を他方に回転させて、上記同様、直線部53aを移動させる。
次に、中央磁石52と周辺磁石53の直線部53aとの間隔が所望の位置までくると、調整ねじ55の回転を停止し、この状態でボルト56により可動台54を再び支持板51に固定する。この状態では、コーナー部53bに、その幅方向で磁石片531の両側に直線部53aを移動させただけの隙間が生じる。この隙間には、隙間に応じた長さの他の磁石片MP2がねじにより支持板51に固定されて取り付けられ、無端状が保持され(図3(a)参照)、磁石ユニット5の変更作業終了する(図3(a)参照)。なお、周辺磁石53の直線部53aとの間隔を狭める場合には、可動台54の内側面が固定台51aに当接するまで移動したとき、取り外さない中央の磁石片MP1に周辺磁石53の磁石片が当接して無端状が維持されるように、上記磁石片MP1の長さを定寸しておけばよく(図3(b)参照)、また、間隙の生じる場合には、上記同様、隙間に応じた長さの他の磁石片が取り付けられる。
上記作業が終了すると、スパッタ室1を所定の真空度まで真空引きし、基板搬送手段2により基板Sをターゲット41と対向した位置に搬送する。そして、ガス導入手段3を介して所定のスパッタガスや反応ガスを導入した後、スパッタ電源Eを介して負の直流電圧または高周波電圧をターゲット41に印加する。これにより、基板S及びターゲット41に垂直な電界が形成され、ターゲット41の上方にプラズマが発生してターゲット41がスパッタされることで基板S表面に所定の薄膜が形成される。このとき、磁束M1、M2にてターゲット上方で電離した電子及びスパッタリングによって生じた二次電子を捕捉してターゲット前方での電子密度を高め、これらの電子と真空チャンバ1内に導入されるスパッタガスのガス分子との衝突確率を高めることでターゲット41上方でのプラズマ密度が高まる。
以上説明したように本実施形態によれば、中央磁石52及び周辺磁石53の直線部53a相互の間隔を、スパッタ装置SMから磁石ユニット5を取り外すことなく変更することができるため、磁石ユニット5自体を交換する必要がある従来技術と比較して、簡単な作業でエロージョンピッチEPをかえることができる。その結果、エロージョンピッチEPとストロークMSとの関係を最適化してターゲットをその幅方向で略均等に侵食できる。この場合、ストロークMSも、スパッタ装置の構成上可能な範囲で変更してもよい。
以上の効果を確認するため、以下の実験を行った。ターゲット41としてAlを用い、公知の方法で180mm×2650mm×厚さ16mmの平面視略長方形に成形し、バッキングプレート42に接合した。また、磁石組立体の支持板51として、100mm×2640mmの外形寸法を有するものを用い、各支持板51上に、ターゲット41の長手方向に沿った棒状の中央磁石52と、支持板51の外周に沿って周辺磁石53とを設けた。この場合、当初の中央磁石52と、周辺磁石53の直線部53aとの中心間隔を34mmとした。
そして、基板Sとして、2200mm×2400mmの外形寸法を有するガラス基板を用い、また、スパッタリング条件として、真空排気されているスパッタ室11内の圧力が0.4Paに保持されるように、マスフローコントローラ31を制御してスパッタガスであるアルゴンをスパッタ室11内に導入した。ターゲット41とガラス基板との間の距離は150mm、ターゲット41への投入電力(直流電圧)は75kWとし、10000kWhに達するまでスパッタした。磁石ユニット5をX方向に25mm/secの速度でかつ40mmのストロークで往復動させた。
上記条件で基板表面にAl膜を形成すると、ターゲットの長手方向端部から200mmの位置でターゲット41の幅方向の侵食量をみると、ターゲットの幅方向中央で局所的な侵食が生じており、不均一に侵食されていた。
そこで、ターゲット41の幅方向の侵食形状から相対移動量(ストローク)を算出し、変更手段にて当初の中央磁石52と、周辺磁石53の直線部53aとの間隔を40mmに変更し、その他は上記と同一条件でスパッタを行ったところ、局所的なターゲットの侵食が防止され、ターゲットをその略全面に亘って略均等に侵食できることが確認された。
以上、本発明の実施形態の磁石ユニット5を備えたマグネトロンスパッタ電極Cを装着したスパッタ装置SMについて説明したが、上記の形態のもの限定されるものではない。上記実施形態では、中央磁石を固定台上に設けたものを例に説明したが、中央磁石もまた可動台上に設け、中央磁石及び周辺磁石をX方向に移動できる構成とすることもできる。また、上記実施形態では、調整ねじ55の先端が可動台54の外側面に固定されたものを例に説明したが、調整ねじ55を着脱自在としてもよい。
SM…スパッタリング装置、C…マグネトロンスパッタ電極、1…スパッタ室、41…ターゲット、5…磁石ユニット、51…支持板、51a…固定台(突条)、51b…ガイド部(変更手段)、52…中央磁石、53…周辺磁石、53a…直線部、53b…コーナー部、MP、MP1…マグネットピース、54…可動台、55…調整ねじ(変更手段)、56…固定用のボルト(固定手段)、6…移動手段、3…ガス導入手段、E…スパッタ電源、S…基板、M1、M2…磁束

Claims (2)

  1. スパッタ室で相互に対向配置されるターゲットから基板に向う方向を上として、ターゲットの下側に配置されてこのターゲットの上方にトンネル状の磁束を形成する磁石ユニットであって、
    前記磁石ユニットが、ターゲットの長手方向に沿って線状に配置された中央磁石と、中央磁石両側で平行にのびる直線部及び各直線部両端をそれぞれ橋し渡すコーナー部からなる無端状の周辺磁石とをターゲット側の極性をかえて有するものにおいて、
    前記中央磁石と周辺磁石の直線部とを相対移動させて、中央磁石及び周辺磁石相互の間隔を変更可能とする変更手段を更に備え
    前記コーナー部は、長さが同一または異なる複数の磁石片を組み付けて構成され、中央磁石及び周辺磁石の直線部との間の間隔に応じて磁石片をかえることで前記周辺磁石の無端状を維持するように構成され、
    前記中央磁石が固定台上に設けられていると共に、周辺磁石の直線部が可動台上に設けられ、 前記変更手段が、支持板の側面に立設したガイド部と、ガイド部に形成されたねじ孔と、一端が可動台の外側面に当接するまでねじ孔に着脱自在に螺挿される調整ねじとを有して当該調整ねじにより固定台に対して可動台が相対移動され、中央磁石及び周辺磁石相互の間隔を変更後、可動台の下面側から当該可動台と支持板とを固定するボルトを備えることを特徴とするマグネトロンスパッタ電極用の磁石ユニット。
  2. 請求項1記載の電極用の磁石ユニットを有するマグネトロンスパッタ電極と、真空状態の保持が可能なスパッタ室と、このスパッタ室内に所定のガスを導入するガス導入手段と、ターゲットへの電力投入を可能とするスパッタ電源とを備えることを特徴とするスパッタリング装置。
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