JP5026631B2 - スパッタリング装置 - Google Patents

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    • H01J37/3402Gas-filled discharge tubes operating with cathodic sputtering using supplementary magnetic fields
    • H01J37/3405Magnetron sputtering

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体装置や液晶パネルを製造するためのスパッタリング装置に関し、特に、小型のターゲットを用いるスパッタリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スパッタリングは、グロー放電によって生ずる例えばアルゴンガスイオンをスパッタリングターゲット(以下適宜「ターゲット」という。)に対して衝突させることによってターゲットからスパッタ粒子を放出させるものである。
【0003】
従来、この種のスパッタリング装置101としては、例えば図12に示すように、真空処理槽102の上部にターゲット106が配置され、このターゲット106から放出されたスパッタ粒子を、真空処理槽102の下部に配置された基板104上に堆積させるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スパッタリングにおいては、図13に示すように、アルゴンガスイオン100がターゲット106に対して垂直に入射した場合に、ターゲット106の表面から所定の角度分布をもってスパッタ粒子120が放出すると考えられている。
【0005】
ここで、例えばターゲットが銅である場合には、図14に示すように、スパッタ粒子120は、ターゲット106の表面に対して約150°付近の角度をピークとして種々の方向に放出される。
【0006】
このため、従来のスパッタリング装置101にあっては、ターゲット106から放出されたスパッタ粒子120の一部しか基板104に到達せず、成膜効率が良くないという問題があった。
【0007】
また、図12に示すように、従来のスパッタリング装置101においては、真空処理槽102の内部へのスパッタ粒子120の付着を防止するための防着部材112が設けられているが、上述したようにスパッタ粒子120が多く放出される方向は防着部材112に向かう方向であるため、ターゲット106から放出されるスパッタ粒子120の大半は防着部材112に付着していることになり、その結果、防着部材112の交換サイクルも短いという問題もあった。
【0008】
本発明は、このような従来の技術の課題を解決するためになされたもので、ターゲットから放出されたスパッタ粒子を効率良く成膜対象物に導くとともに、防着部材の交換サイクルを長くしうるスパッタリング装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するためになされた請求項1記載の発明は、円柱形状に形成された上記スパッタリングターゲットに、上記成膜対象物の表面に対して所定の角度傾斜し、かつ、漏斗の内面状に互いに向き合うように構成された粒子放出が設けられ、上記スパッタリングターゲットの粒子放出の上記成膜対象物の表面の法線に対する傾斜角度θが、30°〜60°であり、上記スパッタリングターゲットの背面側の部位に、一対の磁極のうち一の磁極を向けた第1のマグネットが配設されるとともに、上記スパッタリングターゲットの周囲に、上記一対の磁極のうち他の磁極を向けた第2のマグネットが配設され、上記スパッタリングターゲットと上記成膜対象物との間に、当該スパッタリングターゲットに対応する孔部を有する複数のシールド板が上記成膜対象物の表面と平行に配設されていることを特徴とする。
請求項1記載の発明の場合、スパッタリングターゲットの粒子放出が成膜対象物の表面に対して30°〜60°の角度θをもって配置されており、このため、スパッタリングターゲットから放出されたスパッタ粒子のうち多くの粒子を成膜対象物に向って飛翔させるとともに、粒子が防着部材に到達しにくくすることが可能になる。
また、本発明においては、粒子放出面が漏斗の内面状に互いに向き合うように構成され、さらに、スパッタリングターゲットの背面側の部位に、一対の磁極のうち一の磁極を向けた第1のマグネットが配設されるとともに、スパッタリングターゲットの周囲に、一対の磁極のうち他の磁極を向けた第2のマグネットが配設されていることから、スパッタリングターゲットから放出されたスパッタ粒子の一部の粒子が再びターゲットの粒子放出に付着するため、スパッタリングターゲットの掘れ量を減少させてスパッタリングターゲットの寿命を延ばすことが可能になる。
さらに、本発明によれば、複数のシールド板に設けた孔部を通過したスパッタ粒子のみが成膜対象物の表面に到達するように構成されており、成膜対象物に対して入射角の小さいスパッタ粒子だけが入射させることができるため、高アスペクトの微細孔及び微細溝内に薄膜を形成することが可能になる。
さらにまた、本発明によれば、シールド板に付着したスパッタ粒子は下方に落下することがないため、真空処理槽内に付着したスパッタ粒子に起因するパーティクルの発生を防止することが可能になる
方、請求項記載の発明は、請求項1記載の発明において、複数のスパッタリングターゲットが隣接配置され、当該複数のスパッタリングターゲットが上記成膜対象物に対して相対的に回転できるように構成されていることを特徴とする。
請求項記載の発明によれば、小型のスパッタリングターゲットを複数有するマルチカソード方式のスパッタリング装置において、各スパッタリングターゲットの寿命を大幅に延ばすことが可能になる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るスパッタリング装置の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施の形態のスパッタリング装置の全体構成を示す断面図である。
本実施の形態のスパッタリング装置1は、一つのカソード電極10を備えたマグネトロンスパッタリング装置1で、図1に示すように、図示しない真空排気系に接続された真空処理槽2を有している。そして、この真空処理槽2内の下部にはサセプタ3が設けられ、このサセプタ3上に成膜対象物であるシリコン基板等の基板4を載置するように構成されている。
【0011】
一方、真空処理槽2の内部の上部にはターゲットホルダ5が配設され、このターゲットホルダ5に、例えば銅(Cu)等の金属からなる後述する形状のターゲット6が保持されるようになっている。
【0012】
本実施の形態の場合、カソード電極10は、サセプタ3上に載置された基板4の中心部分の上方に一つ配設されており、このカソード電極10には250V〜500Vの高電圧が印加されるように構成されている。
【0013】
本実施の形態にあっては、ターゲット6の背面側及び周囲に磁界発生用の第1及び第2のマグネット7a、7bが配設されている。ここで、ターゲット6の周囲のマグネット7bは、ターゲットホルダ5に内蔵されるようになっている。
【0014】
また、ターゲットホルダ5の下部には、グランドに接地されたアノード電極8が取り付けられている。
【0015】
なお、ターゲット6の上部には冷却水循環路9が設けられ、この冷却水循環路9内に水を循環させることによってターゲット6を冷却するようになっている。
【0016】
さらに、基板4とターゲット6との間には、真空処理槽2の内部へのスパッタ粒子の付着を防止するための防着部材12が設けられている。
【0017】
図2(a)(b)は、本発明の原理を示すための説明図で、図2(a)は、従来のマグネトロンスパッタリング装置の要部構成を示すもの、図2(b)は、本発明のマグネトロンスパッタリング装置の一例の要部構成を示すものである。
【0018】
図2(a)に示すように、従来のマグネトロンスパッタリング装置101は、ターゲット106の背面側に配置されたマグネット107aのN極から放出される磁力線113が、一旦ターゲット106を貫いた後、ターゲット106の背面側に戻り、マグネット107aの近傍に配置されたマグネット107bのS極に到達するように構成されている。
【0019】
このため、従来のマグネトロンスパッタリング装置101にあっては、アルゴンガスの衝突によってターゲット106の表面から放出されたスパッタ粒子120は、上記図13に示す角度分布を持って放出されると仮定すればその多くの粒子120bが防着部材112に向って飛翔し、基板4に向かう粒子120aは一部分に過ぎない。
【0020】
本発明の場合は、ターゲット6の基板4(サセプタ3)に対向する粒子放出面60が、漏斗の内面状に互いに向き合うように形成されているとともに、ターゲット6の背面側に配置されたマグネット7aのN極から放出された磁力線13がターゲット6の周囲に設けられたマグネット7bのS極に到達するように構成されている。
【0021】
すなわち、本発明の場合は、ターゲット6の粒子放出面60が基板4の法線Nに対して所定の角度θをもって配置されており、このため、後述するように、ターゲット6から放出されたスパッタ粒子20の一部の粒子20aを基板4に向って飛翔させるとともに、粒子20が防着部材12に到達しにくくすることができる。
【0022】
さらに、本発明においては、粒子放出面60が互いに向き合うように形成されていることから、ターゲット6から放出されたスパッタ粒子20の一部の粒子20cが再びターゲット6の粒子放出面60に付着し、後述するようにターゲット6の寿命を延ばすことが可能になる。
【0023】
図3は、本発明のマグネトロンスパッタリング装置の他の例の要部構成を示すものである。
図3に示すように、本例においては、ターゲット6の周囲に配置されたマグネット7bのN極から放出された磁力線13がターゲット6の背面側に設けられたマグネット7aのS極に到達するように構成されている。
このような構成を有する本例によれば、上述したように、ターゲット6から放出されたスパッタ粒子20の一部の粒子20aを基板4に向って飛翔させるとともに、粒子20が防着部材12に到達しにくくすることができる。
また、ターゲット6から放出されたスパッタ粒子20の一部の粒子20cが再びターゲット6の粒子放出面60に付着させてターゲット6の寿命を延ばすことが可能になる。
【0024】
図4は、ターゲットの粒子放出面の角度変化に伴いターゲット及び防着部材に付着するスパッタ粒子の割合のシミュレーション結果を示すグラフ、図5は、ターゲットの粒子放出面の角度変化に伴い基板に付着するスパッタ粒子の割合のシミュレーション結果を示すグラフである。
【0025】
ここでは、ターゲット6から放出するスパッタ粒子20の数を一定に保ち、ターゲット6の粒子放出面60の角度を0°、30°、45°、60°に変えてシミュレーションを行った。
【0026】
図4に示すように、ターゲット6の粒子放出面60の傾斜角度θが増加するに伴い、防着部材12に付着するスパッタ粒子20bが減少する一方で、ターゲット6の粒子放出面60に付着するスパッタ粒子20cが増加することが理解される。これは、ターゲット6の粒子放出面60の傾斜角度θが増加するに伴って、防着部材12に付着するスパッタ粒子がターゲット6に付着するようになることを意味している。
【0027】
一方、図5に示すように、基板4に付着するスパッタ粒子20aの割合は、ターゲット6の粒子放出面60の傾斜角度θを45°にした場合が最大となる。これは、基板4上における成膜速度を最大にするには、ターゲット6の粒子放出面60の傾斜角度θを45°にするのが最適であることを意味する。
【0028】
また、図4に示すように、防着部材12に付着するスパッタ粒子を最も少なくするには、ターゲット6の粒子放出面60の傾斜角度θを大きくすればよい。例えば、ターゲット6の粒子放出面60の傾斜角度θが0°の場合と45°の場合とを比較すると、当該傾斜角度θが45°の場合、防着部材12に付着するスパッタ粒子20bは0°の場合に比べて約1/2になり、これは、防着部材12の寿命が約2倍に延びることを意味している。
【0029】
図6は、上述のシミュレーションにターゲット6からのリスパッタ効果(ターゲット6にスパッタ粒子20cが再び付着する効果)を考慮したシミュレーション結果を示すグラフである。
【0030】
上述したように、本実施の形態においては、ターゲット6の粒子放出面60から放出されたスパッタ粒子20cがターゲット6の粒子放出面60に付着することから、この付着したスパッタ粒子20cを再度ターゲット6として利用することができ、これによりターゲット6の寿命を延ばすことが可能になる。
【0031】
すなわち、図6に示すように、従来の平板型のターゲット6(θ=0°)の場合は、ターゲット6の質量の6%程度しか基板4に付着していないのに対し、本実施の形態のターゲット6(θ=45°)の場合は、ターゲット6の質量の12%以上が基板4に付着する。これは、ターゲット6の寿命が従来のものより2倍程度延びたことを意味している。
【0032】
以上の結果を考慮すると、ターゲット6の粒子放出面60の傾斜角度θは、30°〜60°であることが好ましく、ターゲット6からのスパッタ粒子20aを基板4上に最も有効に成膜する粒子放出面60の傾斜角度θは、45°である。
【0033】
【実施例】
以下、本発明に係るスパッタリング装置の実施例を比較例とともに詳細に説明する。
図1に示すマグネトロンスパッタリング装置1を用いてスパッタリングを行った。この場合、ターゲットとしては、チタン(Ti)からなり、傾斜角度θが45°の漏斗形状の粒子放出面を設けたものを用いた。
また、ターゲットエロージョンについては、ターゲットと同心的に直径35mmの円が形成されるようにターゲットの周囲及び背面にマグネットを配設した。
【0034】
一方、比較例として、直径70mmの平板型のターゲットを用い、ターゲットと同心的に直径35mmの円が形成されるようにターゲットの背面にマグネットを配設したマグネトロンスパッタリング装置を用いた。
【0035】
このような実施例と比較例の装置を用い、同一の投入電力で同一時間成膜した場合のターゲット直下の成膜速度を図7に示す。
図7に示すように、本実施例の装置は、比較例の装置に比べて成膜速度が約1.3倍大きい。これは、ターゲットから放出されるスパッタ粒子が効率良く基板に付着するからであると考えられる。
【0036】
また、実施例と比較例の装置を用い、同一の投入電力で同一の長時間成膜した場合のターゲットのエロージョンを図8(a)(b)に示す。ここで、図8(a)は、比較例の装置、図8(b)は、実施例の装置を示すものである。
【0037】
図8(a)(b)に示すように、比較例の装置の場合はターゲット106がa=5mm削られたのに対し、実施例の装置の場合はA=2.5mmしか削られておらず、ターゲット6の掘れ量が約1/2となった。これは、上述したシミュレーションから推測されるように、ターゲット6の粒子放出面60から放出されたスパッタ粒子20を再度ターゲットに付着させることによってターゲット6の寿命が延びたからであると考えられる。
【0038】
図9〜図11は、本発明の他の実施の形態を示すもので、いわゆるマルチカソード方式のスパッタリング装置に適用したものである。以下、上述の実施の形態と対応する部分には同一の符号を付しその詳細な説明を省略する。
【0039】
図9及び図10に示すマグネトロンスパッタリング装置1Aにおいては、真空処理槽2内に、上述の構成を有する複数(本実施の形態の場合は7つ)のターゲット6が隣り合うように配置されている。
【0040】
図9に示すように、本実施の形態の場合は、一つのターゲット6aを中心として、その周囲に6つのターゲット6bが等間隔で配置されている。
ここで、各ターゲット6(6a、6b)の周囲及び背面の部位には、それぞれ上述したマグネット7a、7bが配設されている。この場合、マグネット7a、7bは、図2(b)に示すタイプのもの、図3に示すタイプのもののいずれも使用することができる。さらに、図2(b)に示すタイプのものと図3に示すタイプのものの両方が混在した構成を採用することもできる。
【0041】
また、これらのターゲット6(6a、6b)は、基板4に対して相対的に回転できるように構成されている。なお、本実施の形態においては、膜厚の均一化を図るため、図9に示すように、基板4の中心に対してターゲット6の回転中心を偏芯させるように構成されている。
【0042】
このような構成を有する本実施の形態によれば、小型のターゲット6を有するマルチカソード方式のスパッタリング装置1Aにおいて、各ターゲット6の寿命を大幅に延ばすことが可能になる。その他の構成及び作用効果については上記実施の形態と同一であるのでその詳細な説明を省略する。
【0043】
図11は、本発明のさらに他の実施の形態のマグネトロンスパッタリング装置を示すもので、このマグネトロンスパッタリング装置1Bにおいては、真空処理槽2内に、複数(本実施の形態の場合は3つ)のシールド板30、31、32が配設されている。
【0044】
各シールド板30〜32は、ターゲット6と基板4との間において基板4と平行に配置され、各ターゲット6の直下の部位に、例えば各ターゲット6の径と同等な径を有する円形の孔部30a、31a、32aが設けられている。
【0045】
そして、このような構成を有する本実施の形態によれば、ターゲット6から放出されたスパッタ粒子20のうち、垂直かそれに近い角度で飛び出したものだけが孔部30a〜32aを通過して基板4表面に到達することができる。その一方で、斜めに飛び出したスパッタ粒子20は、シールド板30〜32によって遮蔽され、その表面に付着するので基板4に到達できない。その結果、基板4には、入射角の小さいスパッタ粒子20だけが入射するため、高アスペクト比の微細孔及び微細溝内に薄膜を形成することが可能になる。
【0046】
また、本実施の形態によれば、シールド板30〜32に付着したスパッタ粒子20は下方に落下することがないため、真空処理槽2内に付着したスパッタ粒子20に起因するパーティクルの発生を防止することが可能になる。その他の構成及び作用効果については上記実施の形態と同一であるのでその詳細な説明を省略する。
【0047】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、ターゲットから放出されたスパッタ粒子を効率良く成膜対象物に導いてターゲットの寿命を延ばすことができる。
また、本発明によれば、防着部材に付着するスパッタ粒子を減少させて防着部材の交換サイクルを長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスパッタリング装置の一実施の形態の全体構成を示す断面図
【図2】(a):従来のマグネトロンスパッタリング装置の要部構成を示す説明

(b):本発明のマグネトロンスパッタリング装置の一例の要部構成を示す説明図
【図3】本発明のマグネトロンスパッタリング装置の他の例の要部構成を示す説明図
【図4】ターゲットの粒子放出面の角度変化に伴いターゲット及び防着部材に付着するスパッタ粒子の割合のシミュレーション結果を示すグラフ
【図5】ターゲットの粒子放出面の角度変化に伴い基板に付着するスパッタ粒子の割合のシミュレーション結果を示すグラフ
【図6】ターゲットからのリスパッタ効果を考慮したシミュレーション結果を示すグラフ
【図7】実施例と比較例の装置を用い、同一の投入電力で同一時間成膜した場合のターゲット直下の成膜速度を示すグラフ
【図8】(a):比較例の装置のエロージョンを示す説明図
(b):実施例の装置のエロージョンを示す説明図
【図9】本発明の他の実施の形態の要部を示す平面図
【図10】同実施の形態の全体構成を示す断面図
【図11】本発明の更に他の実施の形態の全体構成を示す断面図
【図12】従来のスパッタリング装置の要部構成を示す説明図
【図13】アルゴンガスイオンの入射角度とスパッタ粒子の放出角度との関係を示す説明図
【図14】スパッタ粒子の放出角度のシミュレーション結果を示すグラフ
【符号の説明】
1……スパッタリング装置、2……真空処理槽、4……基板(成膜対象物)、6……ターゲット、7a、7b……マグネット、12……防着部材、60……粒子放出面、30、31、32……シールド板

Claims (2)

  1. 所定のスパッタリングターゲットを成膜対象物に対向させた状態で装填可能な真空処理槽を有し、上記スパッタリングターゲットから放出されたスパッタ粒子を用いて成膜対象物の表面に膜を形成するスパッタリング装置であって、
    円柱形状に形成された上記スパッタリングターゲットに、上記成膜対象物の表面に対して所定の角度傾斜し、かつ、漏斗の内面状に互いに向き合うように構成された粒子放出が設けられ、
    上記スパッタリングターゲットの粒子放出の上記成膜対象物の表面の法線に対する傾斜角度θが、30°〜60°であり、
    上記スパッタリングターゲットの背面側の部位に、一対の磁極のうち一の磁極を向けた第1のマグネットが配設されるとともに、上記スパッタリングターゲットの周囲に、上記一対の磁極のうち他の磁極を向けた第2のマグネットが配設され、
    上記スパッタリングターゲットと上記成膜対象物との間に、当該スパッタリングターゲットに対応する孔部を有する複数のシールド板が上記成膜対象物の表面と平行に配設されていることを特徴とするスパッタリング装置。
  2. 複数のスパッタリングターゲットが隣接配置され、当該複数のスパッタリングターゲットが上記成膜対象物に対して相対的に回転できるように構成されていることを特徴とする請求項1記載のスパッタリング装置。
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