JP6048190B2 - 光ファイバ用線引炉のシール構造、光ファイバの線引方法 - Google Patents

光ファイバ用線引炉のシール構造、光ファイバの線引方法 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバ用線引炉の上端開口部と光ファイバ用ガラス母材との間の隙間を塞ぐための光ファイバ用線引炉のシール構造、光ファイバの線引方法に関する。
光ファイバは、石英を主成分とする光ファイバ用ガラス母材(以下、ガラス母材という)を光ファイバ用線引炉(以下、線引炉という)の上端開口部から炉心管内に下降させながらその先端を加熱溶融し、このガラス母材の先端を細径化して下端開口部から線引きすることにより製造される。このときの線引炉内の温度は、約2000℃と非常に高温となるので、線引炉内の部品には、耐熱性に優れたカーボンが用いられている。
このカーボンは、高温の酸素含有雰囲気中で酸化して消耗する性質を有する。このため、線引炉内は、アルゴンガスやヘリウムガス等の希ガス、窒素ガス(以下、不活性ガス等という)の雰囲気に保つ必要がある。
この場合、線引炉内を陽圧にし、外気(酸素)が線引炉内に入り込むことを防いでいるが、線引炉の上端開口部とガラス母材との隙間でうまく気密が取れていないと(シールされていないと)、外気を線引炉内に巻き込んで線引炉の寿命に影響を与え、また、不活性ガス等の使用量が多くなって光ファイバの製造コストを減らせなくなる。そこで、線引炉の上端開口部とガラス母材との隙間を塞ぐためのシール機構が必要となる。
例えば、特許文献1には、線引炉の上端開口部とガラス母材との隙間を、ガラス母材の側面に当接するブレード部材で塞いでいるシール構造が開示されている。
特開2012−106915号公報
しかしながら、特許文献1のブレード部材は、ガラス母材の側面を常時押圧するように構成されているので、ブレード部材への負荷が大きくなる。例えば、線引準備時にガラス母材を線引炉にセットする場合や線引終了時に線引炉から取り外す場合においても、ブレード部材がガラス母材に接触し続けると、ブレード部材の破損や損傷が発生しやすくなるという問題がある。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたもので、ブレード部材への負荷を軽減し、長寿命のシール構造を提供することができる光ファイバ用線引炉のシール構造、光ファイバの線引方法の提供を目的とする。
本発明による光ファイバ用線引炉のシール構造は、光ファイバ用線引炉の上端開口部と上端開口部から挿入される光ファイバ用ガラス母材との間の隙間を塞ぐための光ファイバ用線引炉のシール構造であって、光ファイバ用ガラス母材の側面に当接するように設けたシール部材と、シール部材を収容する環状の筐体と、筐体の内部空間へのガスの供給と内部空間からのガスの排出とによって、シール部材を光ファイバ用線引炉の径方向でみて前記光ファイバ用ガラス母材に近づく方向と該光ファイバ用ガラス母材から離れる方向に移動させる押引作用機構とを備えている。
また、押引作用機構は、内部空間へのガスの供給によって、シール部材を光ファイバ用ガラス母材に近づくように移動させ、内部空間からのガスの排出によって、シール部材を光ファイバ用ガラス母材から離れるように移動させている。
また、筐体の内部空間に供給されるガスは、光ファイバ用線引炉の炉内ガスと同じガスであってもよい。また、筐体内に配置され、シール部材をガイド・収納する収納部をさらに備え、収納部は、シール部材の脱落を防止するために、シール部材に係合するストッパを有することができる。
また、シール部材は、ガスが作用する箇所において、光ファイバ用線引炉の径方向に垂直な面での断面積が0.1cm以上であることが好ましい。
本発明による光ファイバの線引方法は、上述の光ファイバ用線引炉のシール構造を用いて光ファイバを線引している。
本発明の光ファイバ用線引炉のシール構造、光ファイバの線引方法によれば、筐体の内部空間へのガスの供給・排出によって、シール部材が線引炉の径方向に移動するため、シール部材がガラス母材から退避可能となる。この結果、シール部材への負荷を軽減し、長寿命のシール構造を提供することができる。
本発明の光ファイバ用線引炉の概略を説明する図である。 本発明によるシール構造の一例を示す図である。 図2のシール構造のA−A断面を示す図である。 図2のシール構造におけるブレード部材の一例と動作を説明する図である。 本発明によるシール構造の他の例を示す図である。
図1により、本発明が適用される線引炉の概略を説明する。なお、以下ではヒータにより炉心管を加熱する抵抗炉を例に説明するが、コイルに高周波電源を印加し、炉心管を誘導加熱する誘導炉にも、本発明は適用可能である。線引炉1は、炉筐体2と、炉心管3と、加熱源(ヒータ)4と、シール機構8とを備えている。炉筐体2は、上端開口部2aと下端開口部2bを有し、例えば、ステンレス鋼製で形成されている。炉心管3は、炉筐体2の中央部に円筒状で形成され、上端開口部2aと連通している。炉心管3はカーボン製で、この炉心管3内には、ガラス母材5が上端開口部2aからシール機構8でシールされて挿入されるようになっている。
炉筐体2内には、ヒータ4が炉心管3を囲むように配置され、断熱材7がヒータ4の外側を覆うように収納される。ヒータ4は、炉心管3の内部に挿入されたガラス母材5を加熱溶融し、その下端部5aから溶融縮径された光ファイバ5bを溶融垂下させる。ガラス母材5は、別途設けた移動機構により線引方向(下側方向)に移動させることが可能となっており、ガラス母材5の上側には、ガラス母材5を吊り下げて支持するための支持棒6が連結されている。また、線引炉1には不活性ガス等による炉内ガスの供給機構(図示省略)が設けられており、炉心管3内やヒータ4の周りに酸化や劣化防止のために不活性ガス等を供給するようになっている。
なお、図1では、炉心管3の内壁の上端部がそのまま上端開口部2aを形成している例を挙げているが、これに限ったものではない。例えば、炉心管3の内径dよりさらに狭い上端開口部となる上蓋を炉心管3の上側に設けてもよく、この場合にシール対象となる隙間は、この狭い上端開口部とガラス母材5との間に生じる隙間となる。また、ガラス母材5の断面形状は、基本的に真円を目指して生成されたものとするが、その精度を問わず一部で非円が存在してもよく、また楕円形などであってもよい。また、上端開口部2aの断面は円形としておけばよいが、この精度は問わない。
本発明は、線引炉1の上端開口部2aと上端開口部2aから挿入されたガラス母材5の外周との間の隙間Sを塞ぐためのシール機構8を対象とするもので、特に、上端開口部2aに設けたシール機構8によって炉外の外気を巻き込まないようにしながら、炉内のガラス母材5をヒータ4により加熱することを特徴とする。
以下、図2〜図4を参照して本発明によるシール機構の一例を説明する。図2はシール構造10の概略を示す断面図、図3はシール構造10におけるブレード部材の収納部の一例を示す図で、図4はシール構造10におけるブレード部材の動作の説明図である。
図2に示すように、シール構造10は、耐熱性を持った複数のブレード部材14,15と、ブレード部材14,15を収容する環状の筐体11と、ブレード部材14,15を内方及び外方に圧力差を利用して押し付けたり引っ張ったりする作用を備えた機構(以下、押引作用機構という)とを備える。
筐体11には、その内部のガス溜り12と後述のガス供給部21やガス排出部22とを接続する吸排ポート16が設けられており、ガス供給部21からの不活性ガス等がガス溜り12に供給可能に構成されている。ブレード部材14,15等のシール構造10を構成する部材として、後述のようにカーボンを使用する場合には、この不活性ガス等がガス溜り12やブレード部材14,15等に行き渡り、各部材の酸化や劣化を防止することができる。
ガス溜り12に供給される不活性ガス等は、例えば、炉心管内やヒータの周りに供給される炉内ガスと同じガスが使用されている。このため、仮に、ガス溜り12の不活性ガス等がブレード部材14,15の周囲から線引炉に向けて漏れたとしても、このガス溜り12に供給される不活性ガス等で炉内ガスを補充することになるため、問題は生じない。なお、ガス溜り12が本発明の筐体の内部空間に相当し、ブレード部材14,15が本発明のシール部材に相当する。
筐体11の内部には、ガス溜り12を区画する一部となる収納部13が収容されている。
収納部13は、円盤状の部材であり、図3,4に示すように、ブレード部材14,15をスライド移動させるための複数のガイド孔13a,13bが、その収納部13の円周上に、例えば、互い違いに2段備えられている。ガイド孔13a,13bは、収納部13の中心軸に対して放射状に設けられていて、ブレード部材14,15も放射状に直線的に移動可能に設置される。なお、ブレード部材14,15は、収納部13に設けるのではなく、筐体11に直接設けることも可能である。
ブレード部材14,15は、例えば、移動方向に垂直な面での断面形状が略長方形となる略直方体形状とする。なお、上述のガイド孔13a,13bはブレード部材14,15の断面形状に合った形状の孔となっている。
ブレード部材14,15の厚み(収納部13の高さ方向に平行な長さ)は薄くてよく、例えば、厚さ1mm(0.1cm)程度であってもよい。本発明では、ブレード部材14,15の断面形状が、ガスが作用する箇所において、0.1cm以上の断面積を有するように厚みや幅(収納部13の接線方向に平行な長さ)が設定されており、例えば、厚み0.2cm、幅0.5cm程度に設定されている。
ブレード部材14,15の先端は、後述のように、押引作用機構によって押圧された時にガラス母材の側面に当接される。従って、ブレード部材14,15の先端は、当接時にガラス母材との隙間を可能な限り小さくするために、ガラス母材の半径として想定される最大値(使用されるガラス母材の最大径)に合うような曲率を持つ円弧形状にしておくことが好ましい。図4は、このような円弧を採用した例で示してある。
また、ブレード部材14,15の材料はカーボンであることが好ましい。カーボンは、耐熱性に優れるだけでなく、摩擦係数を小さく加工することができるやわらかい素材であるためガラス母材を傷付ける心配もない。特に、本例のブレード部材14,15には、ショア硬度100以下の軟質のカーボンを採用することが好ましい。また、カーボンは、プレス成型や削り出しなどにより容易に成型することができる点でも好ましい。
ブレード部材14,15の材料としては、カーボンの他に、例えば、ガラス(石英)、SiCコートカーボンなどを採用することもできる。また、他の硬質の材料を用いた場合でも、例えば、先端部分のみだけでも軟質のカーボンを使用することでガラス母材を傷付けることはない。
ブレード部材14,15は、線引炉の熱では溶けない材質であることが必要であり、200℃程度以上の耐熱性を持つことが好ましい。なお、ブレード部材14,15の耐熱性が十分でない場合は、ブレード部材14,15を冷却するような機構(例えば水冷方式)を持つようにさせてもよい。
なお、収納部13の内径やブレード部材14,15の移動方向の長さは、線引炉とガラス母材との間に生じる隙間を埋めることができるように決めておけばよい。図1の例では、上端開口部2aにおける炉心管3とガラス母材5との間に生じる隙間Sの幅は、炉心管3の直径dからガラス母材5の直径φを引いて半分にした値となる。
しかし、実際上は、ガラス母材5の外径に変動があるため、上記隙間Sとして想定される距離(好ましくは想定される最大距離)に基づき、収納部13の内径やブレード部材14,15の移動方向の長さを決定すればよい。例えば、ガラス母材5の直径φが90mmで±10mmの径変動で形成されている場合には、炉心管3の直径dが120mm程度あればよいので、隙間Sの幅は10〜20mm程度となる。
また、ブレード部材14,15の幅や枚数は、使用するガラス母材の外径や外径変動量や曲がり量などに応じて、適宜選べばよい。基本的には、ブレード部材14,15の枚数が多いほど気密がとりやすい。
上述したように、収納部13には、複数のガイド孔13a,13bがその円周上に互い違いに2段設けられており、これらのガイド孔にブレード部材14,15が直線的に移動可能な状態で挿入される。従って、ブレード部材14は収納部13の円周上に等間隔で複数設けられ、ブレード部材15も収納部13の円周上に等間隔で複数設けられる。そして、図3,4で示すように、ブレード部材14とブレード部材15との間は、上下方向に間隔が生じないようにする。
さらに、ブレード部材14,15は、隣接するブレード部材14で生じる隙間をブレード部材15で埋めて、隣接するブレード部材15で生じる隙間をブレード部材14で埋めるようにする。すなわち、隣接するブレード部材14同士間の隙間と隣接するブレード部材15同士間の隙間とが重ならないように配置されている。これにより、図1の隙間Sを塞ぎ、不活性ガス等が漏れにくいようにシールすることができる。
このように、本発明では、複数のブレード部材14,15を2層構造で互い違いに重ね合わせることが好ましい。このような構造により、ブレード部材14,15の先端をガラス母材に接触させることで、線引炉の上端開口部に生じる隙間を閉鎖する。そして、複数のブレード部材14,15のそれぞれは、ガラス母材の中心に向かって水平方向に独立してスライド移動可能に設置されている。
ここで、上記押引作用機構は、複数のガイド孔13a、13bのそれぞれにブレード部材14,15を挿入した状態で、ブレード部材14,15の先端をガラス母材の側面に当接させるように、複数のブレード部材14,15を個別に線引炉の径方向(より正確には収納部13の径方向)に押圧する。この押圧力は、ガラス母材の下降を阻害しない程度に弱いものとする。
図2に示すように、ガス供給部21やガス排出部22はコントローラ20に電気的に接続されている。ガス溜り12には例えば炉内圧検出部17が設置されており、ガス溜り12内の圧力は、炉内圧検出部17で検出され、コントローラ20に出力されている。
炉内圧検出部17の検出結果や作業者からの指示などに基づき、コントローラ20がガス供給部21に駆動信号を出力すると、不活性ガス等が吸排ポート16を介してガス溜り12に供給される。ガス溜り12は、加圧されて陽圧の雰囲気(圧力P1)ができ、この圧力P1がガス溜り12内のブレード部材14,15に作用する。
一方、ガス溜り12外のブレード部材14,15に線引炉内の圧力P2(<P1)が作用している場合、ブレード部材14,15の断面積Aとすると、圧力P1と圧力P2との差圧分ΔPと断面積Aとの積(ΔP×A)が、ブレード部材14,15への力Fとして作用する。これにより、ブレード部材14,15は、図4(A)のように、ブレード部材14の先端同士やブレード部材15の先端同士が接触する程度まで突出可能になり、この力Fでガラス母材5の側面に接触する。
なお、ガスが作用する箇所において、0.1cmの断面積を有したブレード部材を想定すると、上記の差圧分ΔPが0.01MPaである場合には、1Paは約0.01g重/cmのため、ブレード部材は10g程度の力でガラス母材に接触することになる。
これに対し、図2のコントローラ20がガス排出部22に駆動信号を出力すると、ガス溜り12内の不活性ガス等が吸排ポート16を介して真空引きされる。ガス溜り12は、減圧されて例えば、負圧の雰囲気(圧力p1)ができ、この圧力p1がガス溜り12内のブレード部材14,15に作用する。
一方、ガス溜り12外のブレード部材14,15に線引炉内の圧力P2(>p1)が作用している場合、圧力p1と圧力P2との差圧分Δpと断面積Aとの積(Δp×A)が、ブレード部材14,15への力fとして作用する。これにより、ブレード部材14,15は、ガラス母材5の側面との接触が解かれ、図4(B)のように、ブレード部材14,15が収納部13にほぼ収納されるようになるまで退避可能になる。
従って、例えば、ガラス母材を線引炉にセットする場合や線引炉から取り外す場合のように、ガラス母材を線引炉に対して早い速度で出し入れする際には、ブレード部材を予め退避させておけるので、ブレード部材の破損や損傷を回避することができる。
なお、上記のようにガス溜り12を負圧に減圧すれば、ブレード部材14,15を収納部13に速やかに退避できるが、ガス溜り12を大気圧程度まで減圧させた場合でも、ガラス母材5への押圧力が解除された状態になるので、ブレード部材への負荷軽減が達成可能である。
また、ブレード部材14,15は、個々に図4(A)の直径Daと図4(B)の直径Dbとで例示する間の範囲を水平方向にスライド移動することで、ガラス母材5の径変動を吸収し、炉内への外気の流入を抑制することができる。
具体的には、図2に示すように、線引きの進行によりガラス母材5が矢印で示すように下降し、ガラス母材5の外径が、例えば、φからφ(>φ)まで増加しても、ブレード部材14,15は、ガラス母材5を均一に押圧した状態で外方に移動することができる。逆に、ガラス母材5の外径が減少した場合には、ブレード部材14,15は、ガラス母材5を均一に押圧した状態で内方に移動することができる。
なお、ガラス母材5の外径の増減により、ガス溜り12の加圧、減圧を行い、ガラス母材5への押圧力を調整することとしてもよい。
さらに、複数のブレード部材14,15のそれぞれが独立してスライド移動する構造を持つため、ガラス母材5の径が同一断面上で一定でない場合、つまり非円形の断面を持つ場合にも対応させることができる。
ところで、収納部13は、ブレード部材14,15の脱落を防止するストッパを備えていてもよい。
図5に示すように、ブレード部材15の上面及び下面には、それぞれ突起15aが形成され、このブレード部材15に対応するガイド孔13bには、突起15aをそれぞれ受容する溝13cが設けられている。溝13cは、収納部13を貫通しておらず、突起15aの前端や後端に係合可能に構成されている。なお、ブレード部材14については図示を省略するが、ブレード部材15と同様に突起が形成され、対応する収納部13にも溝が設けられている。
なお、図5の構成はストッパを設けた場合の一例であり、突起、溝は上面側だけにあってもよく、また、ガイド孔側に突起、ブレード部材側に溝があってもよい。
このように、収納部がストッパ機能を有し、ブレード部材のストロークを制限しているため、仮に、ガラス母材が無い場合にブレード部材が上端開口部の中心に向けて移動しても、ブレード部材は炉内に脱落しない。
なお、ブレード部材の先端が収納部の内部に完全に退避するようにしてもよい。また、ブレード部材は、ガス溜りへのガスの供給によってガラス母材から離れ、ガス溜りからのガスの排出によってガラス母材に近づくように移動可能に構成されていてもよい。また、本発明は、上記のブレード部材に限定されるものではなく、例えば、ガラス母材に巻き付けた石英ウールやカーボンフェルトなど、公知のシール部材に対しても適用可能である。
1…光ファイバ用線引炉、2…炉筐体、2a…上端開口部、2b…下端開口部、3…炉心管、4…ヒータ、5…光ファイバ用ガラス母材、5a…下端部、5b…光ファイバ、6…支持棒、7…断熱材、8…シール機構、10…シール構造、11…筐体、12…ガス溜り、13…収納部、13a,13b…ガイド孔、13c…溝、14,15…ブレード部材、15a…突起、16…吸排ポート、17…炉内圧検出部、20…コントローラ、21…ガス供給部、22…ガス排出部。

Claims (6)

  1. 光ファイバ用線引炉の上端開口部と該上端開口部から挿入される光ファイバ用ガラス母材との間の隙間を塞ぐための光ファイバ用線引炉のシール構造であって、
    前記光ファイバ用ガラス母材の側面に当接するように設けたシール部材と、該シール部材を収容する環状の筐体と、該筐体の内部空間へのガスの供給と該内部空間からのガスの排出とによって、前記シール部材を前記光ファイバ用線引炉の径方向でみて前記光ファイバ用ガラス母材に近づく方向と該光ファイバ用ガラス母材から離れる方向に移動させる押引作用機構とを備えていることを特徴とする光ファイバ用線引炉のシール構造。
  2. 前記押引作用機構は、前記内部空間へのガスの供給によって、前記シール部材を前記光ファイバ用ガラス母材に近づくように移動させ、前記内部空間からのガスの排出によって、前記シール部材を前記光ファイバ用ガラス母材から離れるように移動させることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ用線引炉のシール構造。
  3. 前記筐体の内部空間に供給されるガスは、前記光ファイバ用線引炉の炉内ガスと同じガスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ用線引炉のシール構造。
  4. 前記筐体内に配置され、前記シール部材をガイド・収納する収納部をさらに備え、該収納部は、前記シール部材の脱落を防止するために、該シール部材に係合するストッパを有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ファイバ用線引炉のシール構造。
  5. 前記シール部材は、前記ガスが作用する箇所において、前記光ファイバ用線引炉の径方向に垂直な面での断面積が0.1cm2以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光ファイバ用線引炉のシール構造。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ファイバ用線引炉のシール構造を用いて光ファイバを線引することを特徴とする光ファイバの線引方法。
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