JP6047201B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、優れた耐石噛み性能を有する空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤにおいて、耐石噛み性能を向上させることが望まれている。耐石噛み性能を向上するために、下記特許文献1には、タイヤ周方向にのびる主溝の両側の溝壁を、溝底側の急傾斜部と、トレッド踏面側の緩傾斜部とで形成し、緩傾斜部のタイヤ半径方向高さを主溝の長手方向に沿って変化させた空気入りタイヤが示されている。
特開2010−18125号公報
しかしながら、小石の多い砂利道等の不整地路面を走行する機会の多い空気入りタイヤでは、さらに耐石噛み性能を向上させることが望まれている。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、主溝の溝底を改善することを基本として、優れた耐石噛み性能を有する空気入りタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部に、複数の屈曲部を有してタイヤ周方向にジグザグ状に連続してのびる少なくとも1本の主溝が設けられた空気入りタイヤであって、前記主溝は、溝底と、溝縁とを有し、前記溝底は、タイヤ軸方向の溝底幅が最大となる最大部と、前記溝底幅が最小となる最小部とが前記屈曲部に交互に表れるように、前記溝底幅が増加と減少を繰り返しながらタイヤ周方向にジグザグ状にのびており、前記溝底のジグザグ振幅は、前記溝縁のジグザグ振幅よりも大きいことを特徴とする。
本発明に係る前記空気入りタイヤは、前記主溝が、前記溝底からトレッド踏面へのびる一対の溝壁面を含み、前記各溝壁面は、溝内に凸となる出隅コーナ部と、溝内で凹となる入隅コーナ部とを有し、前記最小部での前記出隅コーナ部のトレッド法線に対する傾斜角度α2は、前記最大部での前記出隅コーナ部のトレッド法線に対する傾斜角度α1よりも大きいのが望ましい。
本発明に係る前記空気入りタイヤは、前記主溝が、前記溝底からトレッド踏面へのびる一対の溝壁面を含み、前記各溝壁面は、溝内に凸となる出隅コーナ部と、溝内で凹となる入隅コーナ部とを有し、前記最大部での前記入隅コーナ部のトレッド法線に対する傾斜角度は、前記最小部での前記入隅コーナ部のトレッド法線に対する傾斜角度以下であるのが望ましい。
本発明に係る前記空気入りタイヤは、前記主溝が、トレッド端側をのびるショルダー主溝であり、前記最大部は、前記ショルダー主溝のタイヤ軸方向内側に凸となるジグザグ内側頂部に設けられているのが望ましい。
本発明に係る前記空気入りタイヤは、前記主溝が、前記最大部に、前記溝底を隆起させた隆起部が設けられ、前記最小部には、前記隆起部が設けられていないのが望ましい。
本発明に係る前記空気入りタイヤは、前記隆起部の幅が、前記最大部の前記溝底幅よりも小さいのが望ましい。
本発明に係る前記空気入りタイヤは、前記隆起部の幅が、前記最大部の前記溝底幅の20%〜40%であるのが望ましい。
本発明に係る前記空気入りタイヤは、前記隆起部のタイヤ半径方向の高さが、前記主溝の最大溝深さの5%〜25%であるのが望ましい。
本発明の空気入りタイヤでは、トレッド部に、複数の屈曲部を有してタイヤ周方向にジグザグ状に連続してのびる主溝が設けられている。主溝の溝底は、タイヤ軸方向の溝底幅が最大となる最大部と、溝底幅が最小となる最小部とが屈曲部に交互に表れるように、溝底幅が増加と減少を繰り返しながらタイヤ周方向にジグザグ状にのびている。最大部は、主溝内に噛み込んだ石への押圧力が小さいため、石が脱落し易く、そこでの石噛みを低減する。また、最小部に噛み込んだ石は、接地時の主溝の開閉に伴い、最大部と最小部との押圧力の差を利用して、徐々に最大部へと移動し、排出される。これにより、耐石噛み性能が向上する。
溝底幅のジグザグ振幅は、主溝の溝縁のジグザグ振幅よりも大きい。このような主溝は、その溝壁面のトレッド踏面に対する傾斜が、主溝の長手方向に沿って変化する。このため、小石への押圧力の方向が主溝に沿って異なるため、主溝内に噛み込んだ石は、さらに移動し易くなる。従って、本発明の空気入りタイヤは、優れた耐石噛み性能を有する。
本発明の一実施形態を示すトレッド部の展開図である。 (a)は、図1のショルダー主溝の溝底の拡大図、(b)は、図1のショルダー主溝の溝縁の拡大図である。 図1のショルダー主溝の拡大図である。 図1のX−X断面図である。 図1のY−Y断面図である。 比較例の実施形態のトレッド部の展開図である。 他の比較例の実施形態のトレッド部の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本発明の一実施形態を示す空気入りタイヤ1のトレッド部2の展開図が示される。図1に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1は、例えば、トラック・バス等の重荷重用として好適に利用される。
トレッド部2には、タイヤ周方向に連続してのびる主溝が設けられている。本実施形態の主溝は、トレッド端Te側をのびる一対のショルダー主溝3、及び、タイヤ赤道C上をのびる1本のセンター主溝4で構成されている。本発明のトレッド部2の実施態様は、このような3本の主溝に限定されるものではなく、少なくとも1本の主溝が設けられていれば良い。
前記「トレッド端」Teは、外観上、明瞭なエッジによって識別しうるときには当該エッジとする。しかしながら、エッジが識別不能の場合には、正規リムにリム組みされかつ正規内圧を充填した無負荷である正規状態のタイヤに、正規荷重を負荷してキャンバー角0度で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方向外側の接地位置として定められる。正規状態において、トレッド端Te、Te間のタイヤ軸方向の距離がトレッド接地幅TWとして定められる。特に断りがない場合、タイヤの各部の寸法等は、正規状態で測定された値である。
「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば "Measuring Rim" である。
「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。
ショルダー主溝3は、タイヤ周方向にジグザグ状にのびている。ショルダー主溝3は、第1溝部3Aと、第1溝部3Aとは逆向きに傾斜する第2溝部3Bとを交互に含んでいる。ショルダー主溝3は、第1溝部3Aと第2溝部3Bとの交差部に屈曲部7を有している。このようなショルダー主溝3は、タイヤ軸方向のエッジ成分を有しているため、大きなトラクションを発揮することができる。従って、本実施形態のタイヤは、小石の多い砂利道等の不整地路面でも安定して走行することができる。
ショルダー主溝3は、溝底8と、ショルダー主溝3とトレッド踏面2aとが交差する一対の溝縁9と、溝底8からトレッド踏面2aへのびる一対の溝壁面10とを含んでいる。本明細書では、溝底8は、ショルダー主溝3の最大溝深さD1(図4に示す)位置でタイヤ軸方向にのびるトレッド踏面2aに対し平行な面である。ただし、図4に示されるように、この面と溝壁面10とが円弧で接続される場合、溝底8は、最大溝深さD1の90%の溝深さ位置B、B間の領域として定義される。
図2(a)は、図1の右側のショルダー主溝3の溝底8の拡大図である。図2(a)に示されるように、溝底8は、第1底部8Aと、第1底部8Aとは逆向きに傾斜する第2底部8Bとを含んでいる。本実施形態の第1底部8Aは、タイヤ周方向の一方側から他方側に向かってタイヤ軸方向の溝底幅Wが漸増する台形状である。第2底部8Bは、タイヤ周方向の一方側から他方側に向かって溝底幅Wが漸減する台形状である。第1底部8Aと第2底部8Bとは、交互に設けられている。これにより、溝底8は、第1底部8Aと第2底部8Bとの接続位置に、溝底幅Wが最大となる最大部12と、溝底幅Wが最小となる最小部13とが交互に表れる。従って、溝底8は、溝底幅Wが、増加と減少とを繰り返しながらタイヤ軸方向にジグザグ状にのびている。
最大部12では、ショルダー主溝3内に噛み込んだ石への押圧力が小さいため、石が脱落し易く、そこでの石噛みを低減する。最小部13に噛み込んだ石は、接地時のショルダー主溝3の開閉に伴い、徐々により抵抗の小さい最大部12へと移動し、最終的に排出される。従って、本実施形態の溝底8は、耐石噛み性能を大きく向上する。
第1底部8A及び第2底部8Bは、台形状に限定されるものではなく、例えば、円弧状、即ち、溝底8としては、波形状のジグザグ状にのびるものでも良い。
図2(b)は、図1の右側のショルダー主溝3の溝縁9の拡大図である。図2(a)、(b)に示されるように、溝底8のジグザグ振幅V1は、溝縁9のジグザグ振幅V2よりも大きく形成されている。このようなショルダー主溝3は、その溝壁面10のトレッド踏面2aに対する傾斜が、ショルダー主溝3の長手方向に沿って変化する。このため、小石への押圧力の方向がショルダー主溝3に沿って異なるため、ショルダー主溝3内に噛み込んだ石は、さらに移動し易くなる。従って、本実施形態のショルダー主溝3では、優れた耐石噛み性能を発揮する。また、溝縁9のジグザグ振幅V2が、溝底8のジグザグ振幅V1よりも小さいため、ショルダー主溝3近傍の陸部の踏面側の剛性を大きく確保することができる。これにより、優れた耐偏摩耗性能が発揮される。溝底8のジグザグ振幅V1は、溝底8の溝底幅Wの中間位置を結ぶ溝底中心線8cで定義される。溝縁9のジグザグ振幅V2は、溝縁9、9間のタイヤ軸方向の中間位置を結ぶ溝縁中心線9cで定義される。
ショルダー主溝3は、旋回走行時に大きな横力が作用するため、旋回走行時に、とりわけ、主溝内への石噛みが生じ易い。従って、ショルダー主溝3を上述のような態様とすることにより、優れた耐石噛み性能が発揮される。
溝底8のジグザグ振幅V1が、溝縁9のジグザグ振幅V2よりも過度に大きい場合、溝壁面10のタイヤ軸方向成分が大きくなり、十分な耐石噛み性能が得られないおそれがある。このため、溝縁9のジグザグ振幅V2は、好ましくは、溝底8のジグザグ振幅V1の20%〜50%である。
上述の作用をより効果的に発揮させるため、溝底中心線8cのタイヤ周方向に対する角度θ1は、好ましくは、10〜40度である。溝底中心線8cの角度θ1と、溝縁中心線9cのタイヤ周方向に対する角度θ2との差(θ1−θ2)は、好ましくは、10〜30度である。
図1に示されるように、最大部12は、ショルダー主溝3のタイヤ軸方向内側に凸となるジグザグ内側頂部11Aに設けられている。最大部12の近傍の陸部は、溝底幅Wの小さい最小部13の近傍の陸部に比して、剛性が小さい。このため、ジグザグ外側頂部11Bよりも旋回走行時の横力の影響が小さいジグザグ内側頂部11Aに最大部12が設けられることにより、耐偏摩耗性能が向上する。
最小部13は、ショルダー主溝3のジタイヤ軸方向外側に凸となるジグザグ外側頂部11Bに設けられている。これにより、ショルダー主溝3の近傍の剛性がタイヤ周方向で均一化され、耐偏摩耗性能が大きく向上する。
上述の作用を効果的に発揮させるため、最小部13の溝底幅Wbは、好ましくは、最大部12の溝底幅Wa(図2(a)に示す)の50%〜80%である。
図3は、図1の右側のショルダー主溝3の拡大図である。図3に示されるように、溝壁面10は、トレッド端Te側の溝壁面10aと、タイヤ赤道C側の溝壁面10bとを有している。
溝壁面10は、ショルダー主溝3内に凸となる出隅コーナ部15、及び、ショルダー主溝3内で凹となる入隅コーナ部16を含んでいる。
最大部12は、本実施形態では、ジグザグ内側頂部11Aに設けられているため、その出隅コーナ部15aは、トレッド端Te側の溝壁面10aに設けられ、その入隅コーナ部16aは、タイヤ赤道C側の溝壁面10bに設けられている。最小部13は、本実施形態では、ジグザグ外側頂部11Bに設けられているため、その出隅コーナ部15bは、タイヤ赤道C側の溝壁面10bに設けられ、その入隅コーナ部16bは、トレッド端Te側の溝壁面10aに設けられている。
図4は、図1のX−X断面図(最大部12の断面図)である。図5は、図1のY−Y断面図(最小部13の断面図)である。図4、図5に示されるように、本実施形態では、最小部13での出隅コーナ部15bのトレッド法線nに対する傾斜角度α2は、最大部12での出隅コーナ部15aのトレッド法線nに対する傾斜角度α1よりも大きい。これにより、最小部13に噛みこんだ石に対する出隅コーナ部15bの反力R2が、最大部12の石に対する出隅コーナ部15aの反力R1よりもタイヤ半径方向外側方向を向く。このため、最小部13において押圧力を大きく緩和することができるので、最小部13の石が移動し易くなり、耐石噛み性能がさらに向上する。
最小部13での出隅コーナ部15bの傾斜角度α2が、最大部12での出隅コーナ部15aの傾斜角度α1よりも過度に大きい場合、最小部13の溝底幅Wbが小さくなる。これにより、最大部12及び最小部13における陸部の剛性段差が大きくなり、耐偏摩耗性能が悪化するおそれがある。このような観点より、最大部12での出隅コーナ部15aの傾斜角度α1と最小部13での出隅コーナ部15bの傾斜角度α2との差(α2−α1)は、好ましくは、1.5〜6.0度である。
上述の作用を効果的に発揮させるために、最大部12での出隅コーナ部15aの傾斜角度α1は、好ましくは8度以上、より好ましくは11度以上であり、好ましくは20度以下、より好ましくは16度以下である。また、最小部13での出隅コーナ部15bの傾斜角度α2は、好ましくは14度以上、より好ましくは15度以上であり、好ましくは22度以下、より好ましくは19度以下である。
最大部12での入隅コーナ部16aのトレッド法線nに対する傾斜角度α3は、最小部13での入隅コーナ部16bのトレッド法線nに対する傾斜角度α4以下である。これにより、出隅コーナ部15と同様に、溝底幅Wが小さいため石を噛み込みやすい最小部13において、入隅コーナ部16bの反力R4が、最大部12の入隅コーナ部16aの反力R3よりもタイヤ半径方向外側を向く。このため、最小部13が石を保持する力が減り、石が移動し易くなる。
最大部12での入隅コーナ部16aの傾斜角度α3が、最小部13での入隅コーナ部16bの傾斜角度α4よりも過度に小さい場合、出隅コーナ部15の場合と同様に、最大部12及び最小部13における陸部の剛性段差が大きくなる。これにより、耐偏摩耗性能が悪化するおそれがある。このような観点より、最大部12での入隅コーナ部16aの傾斜角度α3と最小部13での入隅コーナ部16bの傾斜角度α4との差(α4−α3)は、好ましくは、1〜4度である。
上述の作用を効果的に発揮させる観点より、最大部12での入隅コーナ部16aの傾斜角度α3は、好ましくは2度以上、より好ましくは2.5度以上であり、好ましくは7度以下、より好ましくは6度以下である。また、最小部13での入隅コーナ部16bの傾斜角度α4は、好ましくは2.5度以上、より好ましくは3度以上であり、好ましくは10度以下、より好ましくは7度以下である。
ショルダー主溝3には、溝底8を隆起させた隆起部20が設けられている。このような隆起部20は、ショルダー主溝3が石を噛み込んだ際に圧縮変形し、その復元力によってショルダー主溝3内から石を排出する。
隆起部20は、例えば、最大部12に設けられている。最大部12の近傍の陸部剛性は、最小部13の近傍の陸部剛性に比して小さい。このため、最大部12に隆起部20を設けることにより、最大部12の近傍の陸部の剛性が高められ、耐摩耗性能が向上する。
図2(a)に示されるように、本実施形態の隆起部20は、溝底8の溝底中心線8cに沿ってのびている。隆起部20は、最大部12で屈曲するV字状である。このような隆起部20は、溝底8の剛性を高め、溝壁面10の溝底中心線8c側への変形を効果的に抑制するため、耐石噛み性能をさらに向上する。
隆起部20の幅(タイヤ軸方向の幅)W1は、好ましくは、最大部12の溝底幅Waよりも小さい。これにより、隆起部20の剛性を小さく確保することができ、隆起部20の圧縮変形がスムーズに行われるため、石を効果的に排出できる。
隆起部20の幅W1が過度に小さい場合、隆起部20の剛性が過度に低下し、隆起部20の欠けや、復元力が低下し、石を効果的に排出できないおそれがある。また、溝壁面10の溝底中心線8c側への変形を抑制できないおそれがある。このため、隆起部20の幅W1は、好ましくは、最大部12の溝底幅Waの20%以上、より好ましくは25%以上であり、また好ましくは40%以下、より好ましくは35%以下である。
上述の作用を効果的に発揮させるために、隆起部20のタイヤ半径方向の高さH1(図3に示す)は、好ましくは、ショルダー主溝3の最大溝深さD1の5%以上、より好ましくは10%以上である。隆起部20の高さH1が過度に大きい場合、隆起部20と石との接触する機会が大きくなり、隆起部20に欠けやクラックが発生して復元力が低下し易くなり、逆に石噛み性能が悪化するおそれがある。このため、隆起部20の高さH1は、好ましくは、ショルダー主溝3の最大溝深さD1の25%以下、より好ましくは20%以下である。また、同様の観点より、隆起部20のタイヤ周方向の長さL1は、好ましくは、溝底8のタイヤ周方向ピッチP1の20%〜40%である。
隆起部20は、最小部13に設けられていない。これにより、最小部13の近傍の陸部の剛性と、隆起部20の設けられた最大部12の近傍の陸部の剛性とがバランス良く確保され、耐偏摩耗性能が向上する。
ショルダー主溝3のタイヤ軸方向の溝幅Wsは、耐石噛み性能とトレッド部2の陸部の剛性とをバランス良く確保する観点より、好ましくは、トレッド接地幅TWの2%〜8%である。ショルダー主溝3の最大溝深さD1は、好ましくは、15〜25mmでる。
図1に示されるように、センター主溝4は、本実施形態では、ジグザグ状にのびている。
本実施形態のセンター主溝4は、溝底4aの溝底幅Wdがタイヤ周方向に亘って一定である。また、センター主溝4の溝底4aのジグザグ振幅と、センター主溝4の溝縁4bのジグザグ振幅は、同じである。
センター主溝4のタイヤ軸方向の溝幅Wcは、好ましくは、トレッド接地幅TWの2%〜8%である。センター主溝4の最大溝深さは、好ましくは、15〜25mmでる。
以上、本発明の空気入りタイヤについて詳細に説明したが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施しうるのは言うまでもない。
図1の基本パターンを有するサイズ11R22.5のタイヤが、表1の仕様に基づき試作され、テストされた。各試供タイヤの共通仕様やテスト方法は、以下の通りである。
トレッド接地幅TW:218mm
ショルダー主溝・センター主溝の溝幅:13.2mm
ショルダー主溝・センター主溝の溝深さ:21.6mm
比較例1及び2の傾斜角度α1乃至α4は、実施例の傾斜角度α1乃至α4と同じ位置で測定された値である。
<耐石噛み性能>
各試供タイヤが、下記の条件で、2−DD車(バス)の全輪に装着され、テストドライバーが、上記車両を砂利道を含む路面のテストコースを30000km走行させた。その後、後輪のショルダー主溝に噛み込んだ石の個数を調べた。結果は、石噛み個数の逆数で評価され、実施例1の値を100とする指数で表示されている。数値が大きいほど良好である。
リム(全輪):22.5×8.25
内圧(全輪):830kPa
無積載荷重
<耐偏摩耗性能>
上述の耐石噛み性能後、前輪のタイヤのトレッド部の肩落ち摩耗・段差摩耗・軌道摩耗等の摩耗状態がテストドライバーの目視により観察された。結果は、最も良い摩耗状態のタイヤを5点満点とする5点法で表示している。数値が大きいほど良好である。
テストの結果が表1に示される。
Figure 0006047201
Figure 0006047201
Figure 0006047201
テストの結果、実施例のタイヤは、比較例に比べて耐石噛み性能及び耐偏摩耗性能がバランス良く向上していることが確認できる。また、上記と異なるサイズのタイヤ等についてテストを行ったが、このテスト結果と同じ傾向が見られた。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
7 屈曲部
8 溝底
9 溝縁
12 最大部
13 最小部
W 溝底幅

Claims (8)

  1. トレッド部に、複数の屈曲部を有してタイヤ周方向にジグザグ状に連続してのびる少なくとも1本の主溝が設けられた空気入りタイヤであって、
    前記主溝は、溝底と、溝縁とを有し、
    前記溝底は、タイヤ軸方向の溝底幅が最大となる最大部と、前記溝底幅が最小となる最小部とが前記屈曲部に交互に表れるように、前記溝底幅が増加と減少を繰り返しながらタイヤ周方向にジグザグ状にのびており、
    前記溝底のジグザグ振幅は、前記溝縁のジグザグ振幅よりも大きく、
    前記主溝は、前記溝底からトレッド踏面へのびる一対の溝壁面を含み、
    前記各溝壁面は、溝内に凸となる出隅コーナ部と、溝内で凹となる入隅コーナ部とを有し、
    前記最小部での前記出隅コーナ部のトレッド法線に対する傾斜角度α2は、前記最大部での前記出隅コーナ部のトレッド法線に対する傾斜角度α1よりも大きいことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. トレッド部に、複数の屈曲部を有してタイヤ周方向にジグザグ状に連続してのびる少なくとも1本の主溝が設けられた空気入りタイヤであって、
    前記主溝は、溝底と、溝縁とを有し、
    前記溝底は、タイヤ軸方向の溝底幅が最大となる最大部と、前記溝底幅が最小となる最小部とが前記屈曲部に交互に表れるように、前記溝底幅が増加と減少を繰り返しながらタイヤ周方向にジグザグ状にのびており、
    前記溝底のジグザグ振幅は、前記溝縁のジグザグ振幅よりも大きく、
    前記主溝は、前記溝底からトレッド踏面へのびる一対の溝壁面を含み、
    前記各溝壁面は、溝内に凸となる出隅コーナ部と、溝内で凹となる入隅コーナ部とを有し、
    前記最大部での前記入隅コーナ部のトレッド法線に対する傾斜角度は、前記最小部での前記入隅コーナ部のトレッド法線に対する傾斜角度以下であることを特徴とする空気入りタイヤ。
  3. トレッド部に、複数の屈曲部を有してタイヤ周方向にジグザグ状に連続してのびる少なくとも1本の主溝が設けられた空気入りタイヤであって、
    前記主溝は、溝底と、溝縁とを有し、
    前記溝底は、タイヤ軸方向の溝底幅が最大となる最大部と、前記溝底幅が最小となる最小部とが前記屈曲部に交互に表れるように、前記溝底幅が増加と減少を繰り返しながらタイヤ周方向にジグザグ状にのびており、
    前記溝底のジグザグ振幅は、前記溝縁のジグザグ振幅よりも大きく、
    前記主溝は、トレッド端側をのびるショルダー主溝であり、
    前記最大部は、前記ショルダー主溝のタイヤ軸方向内側に凸となるジグザグ内側頂部に設けられていることを特徴とする空気入りタイヤ。
  4. トレッド部に、複数の屈曲部を有してタイヤ周方向にジグザグ状に連続してのびる少なくとも1本の主溝が設けられた空気入りタイヤであって、
    前記主溝は、溝底と、溝縁とを有し、
    前記溝底は、タイヤ軸方向の溝底幅が最大となる最大部と、前記溝底幅が最小となる最小部とが前記屈曲部に交互に表れるように、前記溝底幅が増加と減少を繰り返しながらタイヤ周方向にジグザグ状にのびており、
    前記溝底のジグザグ振幅は、前記溝縁のジグザグ振幅よりも大きく、
    前記主溝は、前記最大部に、前記溝底を隆起させた隆起部が設けられ、前記最小部には、前記隆起部が設けられていないことを特徴とする空気入りタイヤ。
  5. 前記隆起部は、前記溝底の溝底中心線に沿ってのびている請求項記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記隆起部の幅は、前記最大部の前記溝底幅よりも小さい請求項4又は5に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記隆起部の幅は、前記最大部の前記溝底幅の20%〜40%である請求項記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記隆起部のタイヤ半径方向の高さは、前記主溝の最大溝深さの5%〜25%である請求項乃至7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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