JP7139851B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP7139851B2
JP7139851B2 JP2018185534A JP2018185534A JP7139851B2 JP 7139851 B2 JP7139851 B2 JP 7139851B2 JP 2018185534 A JP2018185534 A JP 2018185534A JP 2018185534 A JP2018185534 A JP 2018185534A JP 7139851 B2 JP7139851 B2 JP 7139851B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
tire
circumferential main
circumferential
edge portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018185534A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020055356A (ja
Inventor
博憲 和田
公太郎 岩渕
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP2018185534A priority Critical patent/JP7139851B2/ja
Priority to PCT/JP2019/033149 priority patent/WO2020066404A1/ja
Priority to US17/276,666 priority patent/US11999199B2/en
Publication of JP2020055356A publication Critical patent/JP2020055356A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7139851B2 publication Critical patent/JP7139851B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Description

この発明は、空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、タイヤの耐偏摩耗性能を維持しつつ耐ティア性能を向上できる空気入りタイヤに関する。
重荷重用タイヤ、特に高い負荷荷重での走行条件下にて街中を走行するゴミ収集車用タイヤでは、走行路の縁石や突起物への乗り上げに起因してリブティアが発生し易い傾向にある。このため、ジグザグ形状の周方向主溝が採用されて、タイヤの耐リブティア性が高められている。しかしながら、かかるジグザグ形状の周方向主溝を備える構成では、各陸部の剛性が不均一となり、偏摩耗が発生し易いという課題がある。このような課題に関する従来の空気入りタイヤとして、特許文献1に記載される技術が知られている。
特許第5629519号公報
この発明は、タイヤの耐偏摩耗性能を維持しつつ耐ティア性能を向上できる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝と、前記周方向主溝に区画された複数の陸部とを備える空気入りタイヤであって、相互に隣り合う第一および第二の前記周方向主溝の溝開口部および溝底部のそれぞれが、タイヤ幅方向に振幅をもつジグザグ形状あるいは波状形状を有し、前記溝開口部および前記溝底部のそれぞれにてタイヤ幅方向の外側にある外側エッジ部および内側にある内側エッジ部を定義し、前記外側エッジ部および前記内側エッジ部のそれぞれにてタイヤ幅方向の外側に凸となる外側最大振幅位置および内側に凸となる内側最大振幅位置を定義し、前記第一周方向主溝にて、前記溝開口部の前記外側最大振幅位置と、前記溝底部の前記外側最大振幅位置とのタイヤ周方向のオフセット量φooが、前記溝開口部の前記外側エッジ部の波長λ1oに対して0.03≦φoo/λ1o≦0.25の関係を有し、前記第一周方向主溝の前記溝底部における前記外側最大振幅位置と、前記第二周方向主溝の前記溝底部における前記外側最大振幅位置とのタイヤ周方向のズレ量δが、前記第一周方向主溝の前記溝開口部の波長λ1oに対して0≦δ/λ1o≦0.03の関係を有し、且つ、前記溝開口部の前記外側エッジ部の波長λ1oが、前記溝底部の前記外側エッジ部の波長λ2oに対して0.90≦λ2o/λ1o≦1.10の関係を有する
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝と、前記周方向主溝に区画された複数の陸部とを備える空気入りタイヤであって、相互に隣り合う第一および第二の前記周方向主溝の溝開口部および溝底部のそれぞれが、タイヤ幅方向に振幅をもつジグザグ形状あるいは波状形状を有し、前記溝開口部および前記溝底部のそれぞれにてタイヤ幅方向の外側にある外側エッジ部および内側にある内側エッジ部を定義し、前記外側エッジ部および前記内側エッジ部のそれぞれにてタイヤ幅方向の外側に凸となる外側最大振幅位置および内側に凸となる内側最大振幅位置を定義し、前記第一周方向主溝にて、前記溝開口部の前記外側最大振幅位置と、前記溝底部の前記外側最大振幅位置とのタイヤ周方向のオフセット量φooが、前記溝開口部の前記外側エッジ部の波長λ1oに対して0.03≦φoo/λ1o≦0.25の関係を有し、前記第一周方向主溝の前記溝底部における前記外側最大振幅位置と、前記第二周方向主溝の前記溝底部における前記外側最大振幅位置とのタイヤ周方向のズレ量δが、前記第一周方向主溝の前記溝開口部の波長λ1oに対して0≦δ/λ1o≦0.03の関係を有し、且つ、前記第一および第二の周方向主溝のうちタイヤ幅方向外側にある前記周方向主溝の前記溝開口部の前記外側エッジ部の最大傾斜角θ1o_shが、タイヤ幅方向内側にある前記周方向主溝の前記溝開口部の前記外側エッジ部の最大傾斜角θ1o_ceに対して0.50≦θ1o_sh/θ1o_ce<1.00の関係を有することを特徴とする。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝と、前記周方向主溝に区画された複数の陸部とを備える空気入りタイヤであって、相互に隣り合う第一および第二の前記周方向主溝の溝開口部および溝底部のそれぞれが、タイヤ幅方向に振幅をもつジグザグ形状あるいは波状形状を有し、前記溝開口部および前記溝底部のそれぞれにてタイヤ幅方向の外側にある外側エッジ部および内側にある内側エッジ部を定義し、前記外側エッジ部および前記内側エッジ部のそれぞれにてタイヤ幅方向の外側に凸となる外側最大振幅位置および内側に凸となる内側最大振幅位置を定義し、前記第一周方向主溝にて、前記溝開口部の前記外側最大振幅位置と、前記溝底部の前記外側最大振幅位置とのタイヤ周方向のオフセット量φooが、前記溝開口部の前記外側エッジ部の波長λ1oに対して0.03≦φoo/λ1o≦0.25の関係を有し、前記第一周方向主溝の前記溝底部における前記外側最大振幅位置と、前記第二周方向主溝の前記溝底部における前記外側最大振幅位置とのタイヤ周方向のズレ量δが、前記第一周方向主溝の前記溝開口部の波長λ1oに対して0≦δ/λ1o≦0.03の関係を有し、且つ、前記溝開口部および前記溝底部の最大傾斜角θ1o、θ2oが、1.50≦θ2o/θ1o≦2.00の関係を有することを特徴とする。
この発明にかかる空気入りタイヤでは、(1)第一周方向主溝のタイヤ幅方向の外側エッジ部にて溝開口部と溝底部とがタイヤ周方向に相互にオフセットするので、周方向主溝の外側エッジ部に区画された陸部の剛性が補強される。これにより、陸部のティアが抑制されて、タイヤの耐ティア性能が向上する。同時に、(2)隣り合う周方向主溝の溝底部の外側最大振幅位置がタイヤ周方向の位置を揃えて配置されるので、陸部の剛性が均一化される。これにより、陸部の偏摩耗が抑制されて、タイヤの耐偏摩耗性能が維持される。上記(1)、(2)により、タイヤの耐偏摩耗性能を維持しつつ耐ティア性能を向上できる利点がある。
図1は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。 図2は、図1に記載した空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図である。 図3は、図2に記載した周方向主溝の溝壁構造を示す説明図である。 図4は、図2に記載した周方向主溝の溝壁構造を示す説明図である。 図5は、図2に記載した周方向主溝の溝壁構造を示す説明図である。 図6は、図3に記載したショルダー主溝の内側エッジ部を示す説明図である。 図7は、図2に記載した周方向主溝の溝壁構造を示す説明図である。 図8は、図2に記載したショルダー主溝およびセンター主溝を示す拡大図である。 図9は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[空気入りタイヤ]
図1は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。同図は、タイヤ径方向の片側領域の断面図を示している。また、同図は、空気入りタイヤの一例として、ゴミ収集車に装着される重荷重用タイヤを示している。
同図において、タイヤ子午線方向の断面とは、タイヤ回転軸(図示省略)を含む平面でタイヤを切断したときの断面をいう。また、符号CLは、タイヤ赤道面であり、タイヤ回転軸方向にかかるタイヤの中心点を通りタイヤ回転軸に垂直な平面をいう。また、タイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸に平行な方向をいい、タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸に垂直な方向をいう。
空気入りタイヤ1は、タイヤ回転軸を中心とする環状構造を有し、一対のビードコア11、11と、一対のビードフィラー12、12と、カーカス層13と、ベルト層14と、トレッドゴム15と、一対のサイドウォールゴム16、16と、一対のリムクッションゴム17、17とを備える(図1参照)。
一対のビードコア11、11は、スチールから成る1本あるいは複数本のビードワイヤを環状かつ多重に巻き廻して成り、ビード部に埋設されて左右のビード部のコアを構成する。一対のビードフィラー12、12は、一対のビードコア11、11のタイヤ径方向外周にそれぞれ配置されてビード部を補強する。
カーカス層13は、1枚のカーカスプライから成る単層構造あるいは複数枚のカーカスプライを積層して成る多層構造を有し、左右のビードコア11、11間にトロイダル状に架け渡されてタイヤの骨格を構成する。また、カーカス層13の両端部は、ビードコア11およびビードフィラー12を包み込むようにタイヤ幅方向外側に巻き返されて係止される。また、カーカス層13のカーカスプライは、スチールあるいは有機繊維材(例えば、アラミド、ナイロン、ポリエステル、レーヨンなど)から成る複数のカーカスコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成され、絶対値で80[deg]以上100[deg]以下のカーカス角度(タイヤ周方向に対するカーカスコードの長手方向の傾斜角として定義される。)を有する。
ベルト層14は、一対の交差ベルト141、142を積層して成り、カーカス層13の外周に掛け廻されて配置される。一対の交差ベルト141、142は、スチールあるいは有機繊維材から成る複数のベルトコードをコートゴムで被覆して圧延加工して構成され、絶対値で15[deg]以上55[deg]以下のベルト角度を有する。また、一対の交差ベルト141、142は、相互に異符号のベルト角度(タイヤ周方向に対するベルトコードの長手方向の傾斜角として定義される)を有し、ベルトコードの長手方向を相互に交差させて積層される(いわゆるクロスプライ構造)。
トレッドゴム15は、カーカス層13およびベルト層14のタイヤ径方向外周に配置されてタイヤのトレッド部を構成する。一対のサイドウォールゴム16、16は、カーカス層13のタイヤ幅方向外側にそれぞれ配置されて左右のサイドウォール部を構成する。一対のリムクッションゴム17、17は、左右のビードコア11、11およびカーカス層13の巻き返し部のタイヤ径方向内側からタイヤ幅方向外側に延在して、ビード部のリム嵌合面を構成する。
[トレッドパターン]
図2は、図1に記載した空気入りタイヤのトレッド面を示す平面図である。同図は、オンロードおよびオフロードを走行可能なオールポジションタイヤのトレッド面を示している。同図において、タイヤ周方向とは、タイヤ回転軸周りの方向をいう。また、符号Tは、タイヤ接地端であり、寸法記号TWは、タイヤ接地幅である。
図2に示すように、空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝21、22と、これらの周方向主溝21、22に区画された複数の陸部31、32、33とをトレッド面に備える。
主溝は、JATMAに規定されるウェアインジケータの表示義務を有する溝であり、7.0[mm]以上の最大溝幅および12[mm]以上の最大溝深さを有する。
溝幅は、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を充填した無負荷状態にて、溝開口部における左右の溝壁間の距離として測定される。陸部が切欠部や面取部をエッジ部に有する構成では、溝長さ方向を法線方向とする断面視にて、トレッド踏面と溝壁の延長線との交点を測定点として、溝幅が測定される。
溝深さは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を充填した無負荷状態にて、トレッド踏面から溝底までの距離として測定される。また、溝が部分的な凹凸部やサイプを溝底に有する構成では、これらを除外して溝深さが測定される。
規定リムとは、JATMAに規定される「標準リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、規定内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、規定荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。ただし、JATMAにおいて、乗用車用タイヤの場合には、規定内圧が空気圧180[kPa]であり、規定荷重が規定内圧での最大負荷能力の88[%]である。
例えば、図2の構成では、空気入りタイヤ1が、タイヤ赤道面CL上に中心点をもつ略点対称なトレッドパターンを有している。しかし、これに限らず、空気入りタイヤ1が、例えば、タイヤ赤道面CLを中心とする左右線対称なトレッドパターンあるいは左右非対称なトレッドパターンを有しても良いし、タイヤ回転方向に方向性を有するトレッドパターンを有しても良い(図示省略)。
また、図2の構成では、タイヤ赤道面CLを境界とする左右の領域が2本の周方向主溝21、22をそれぞれ有している。また、これらの周方向主溝21、22が、タイヤ赤道面CLを中心として、左右対称に配置されている。また、これらの周方向主溝21、22により、5列の陸部31~33が区画されている。また、1つの陸部33が、タイヤ赤道面CL上に配置されている。
しかし、これに限らず、3本あるいは5本以上の周方向主溝が配置されても良いし、周方向主溝がタイヤ赤道面CLを中心として左右非対称に配置されても良い(図示省略)。また、1つの周方向主溝がタイヤ赤道面CL上に配置されることにより、陸部がタイヤ赤道面CLから外れた位置に配置されても良い(図示省略)。
また、タイヤ赤道面CLを境界とする1つの領域に配置された周方向主溝21、22のうち、タイヤ幅方向の最も外側にある周方向主溝21をショルダー主溝として定義し、タイヤ赤道面CL側にある周方向主溝22をセンター主溝として定義する。
例えば、図2の構成では、タイヤ赤道面CLから左右のショルダー主溝21、21の溝中心線までの距離Dg1が、タイヤ接地幅TWの26[%]以上32[%]以下の範囲にある。また、タイヤ赤道面CLから左右のセンター主溝22、22の溝中心線までの距離Dg2が、タイヤ接地幅TWの8[%]以上12[%]以下の範囲にある。
溝中心線は、溝幅の測定点の中点を接続した仮想線として定義される。主溝の溝中心線がジグザグ形状あるいは波状形状を有する場合の溝中心線までの距離は、溝中心線の左右の最大振幅位置の中点を通りタイヤ周方向に平行な直線を測定点として測定される。
タイヤ接地幅TWは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に静止状態にて平板に対して垂直に置いて規定荷重に対応する負荷を付与したときのタイヤと平板との接触面におけるタイヤ軸方向の最大直線距離として測定される。
タイヤ接地端Tは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に静止状態にて平板に対して垂直に置いて規定荷重に対応する負荷を加えたときのタイヤと平板との接触面におけるタイヤ軸方向の最大幅位置として定義される。
また、ショルダー主溝21に区画されたタイヤ幅方向外側の陸部31をショルダー陸部として定義する。ショルダー陸部31は、タイヤ幅方向の最も外側の陸部であり、タイヤ接地端T上に位置する。また、ショルダー主溝21に区画されたタイヤ幅方向内側の陸部32をセカンド陸部として定義する。セカンド陸部32は、ショルダー主溝21を挟んでショルダー陸部31に隣り合う。また、セカンド陸部32よりもタイヤ赤道面CL側にある陸部33をセンター陸部として定義する。センター陸部33は、タイヤ赤道面CL上に配置されても良いし(図2参照)、タイヤ赤道面CLから外れた位置に配置されても良い(図示省略)。
なお、図2のような4本の周方向主溝21、22を備える構成では、一対のショルダー陸部31、31と、一対のセカンド陸部32、32と、単一のセンター陸部33とが定義される。また、例えば、5本以上の周方向主溝を備える構成では、2列以上のセンター陸部が定義され(図示省略)、3本の周方向主溝を備える構成では、セカンド陸部がセンター陸部を兼ねる(図示省略)。
また、図2の構成では、ショルダー陸部31の最大接地幅Wb1が、タイヤ接地幅TWに対して0.15≦Wb1/TW≦0.25の関係を有する。また、タイヤ赤道面CLに最も近いセンター陸部33の最大接地幅Wb3が、タイヤ接地幅TWに対して0.15≦Wb3/TW≦0.25の関係を有することが好ましく、0.18≦Wb3/TW≦0.23の関係を有することがより好ましい。また、図2のような4本の周方向主溝21、22と5列の陸部31~33とを備える構成では、セカンド陸部32の最大接地幅Wb2がショルダー陸部31の最大接地幅Wb1に対して若干狭く、具体的には0.85≦Wb2/Wb1≦0.95の範囲にあることが好ましい。
また、図2の構成では、すべての周方向主溝21、22が、タイヤ幅方向に振幅を有するジグザグ形状あるいは波状形状を有する。
また、ショルダー陸部31が、タイヤ周方向に連続した踏面を有するリブであり、ラグ溝を備えていない。また、セカンド陸部32およびセンター陸部33が複数のラグ溝321、331をそれぞれ備えている。また、これらのラグ溝321、331が、陸部32、33を貫通するオープン構造を有すると共にタイヤ周方向に所定間隔で配列されている。これにより、セカンド陸部32およびセンター陸部33がラグ溝321、331によりタイヤ周方向に分断されて、ブロック列となっている。
[ショルダー主溝の外側エッジ部]
図3~図5は、図2に記載した周方向主溝の溝壁構造を示す説明図である。これらの図において、図3は、ショルダー主溝21の拡大図を示し、図4および図5は、ショルダー主溝21の溝深さ方向の断面図を示している。
図2の構成では、図3に示すように、ショルダー主溝21の溝開口部211および溝底部212のそれぞれが、タイヤ幅方向に振幅をもつジグザグ形状あるいは波状形状を有する。
ここで、主溝の溝開口部および溝底部のそれぞれにおいて、タイヤ幅方向の外側エッジ部および内側エッジ部を定義する。また、外側エッジ部および内側エッジ部のそれぞれにおいて、タイヤ幅方向外側に凸となる外側最大振幅位置およびタイヤ幅方向内側に凸となる内側最大振幅位置を定義する。
溝開口部のエッジ部は、溝深さ方向の断面視における溝壁とトレッドプロファイルとの交点(例えば図4参照)を接続した仮想線により定義される。エッジ部が面取部を有する構成では、溝開口部のエッジ部が溝壁の延長線とトレッドプロファイルとの交点(図示省略)が接続されて仮想線が作図される。
溝底部のエッジ部は、溝深さ方向の断面視における最大溝深さ位置を接続した仮想線により定義される。主溝の溝底部が最大溝深さ位置でフラットな直線となる場合(例えば図4参照)には、溝底部の外側エッジ部および内側エッジ部が上記フラットな直線の両端点にてそれぞれ定義される。一方、主溝の溝底部が円弧形状あるいは漏斗形状を有する場合(図示省略)には、最大溝深さ位置が一点となり、溝底部のエッジ部が一点で定義される。このため、上記した溝底部の外側エッジ部および内側エッジ部が、同位置にある。また、主溝の最大溝深さ位置は、主溝の溝底部に形成された部分的な底上部を除外して定義される。
図3の構成では、ショルダー主溝21の溝開口部211が、ショルダー陸部31側の外側エッジ部211oおよびセカンド陸部32側の内側エッジ部211iのそれぞれにて、タイヤ幅方向に振幅をもつジグザグ形状を有している。さらに、ショルダー主溝21の溝底部212が、ショルダー陸部31側の外側エッジ部212oおよびセカンド陸部32側の内側エッジ部212iのそれぞれにて、タイヤ幅方向に振幅をもつジグザグ形状を有している。
また、図3に示すように、ショルダー主溝21の溝開口部211の外側エッジ部211oの外側最大振幅位置P1ooが、溝底部212の外側エッジ部212oの外側最大振幅位置P2ooに対してタイヤ周方向にオフセットして配置される。すなわち、ショルダー主溝21のショルダー陸部31側の溝壁では、溝開口部211の外側エッジ部211oのジグザグ形状と溝底部212の外側エッジ部212oのジグザグ形状とが、タイヤ幅方向外側に凸となる外側最大振幅位置P1oo、P2ooにて相互に位相をずらして配置される。
上記の構成では、(1)ショルダー主溝21の溝底部212の外側エッジ部212oの外側最大振幅位置P2ooが、ショルダー陸部31の接地幅が最小となる位置(すなわち溝開口部211の外側最大振幅位置P1oo)に対してタイヤ周方向にオフセットして配置されるので、溝開口部211および溝底部212の外側最大振幅位置P1oo、P2ooがタイヤ周方向の同位置にある構成(図示省略)と比較して、ショルダー陸部31の溝壁の剛性が立体的に補強される。これにより、ショルダー陸部31のティアが抑制されて、タイヤの耐ティア性能が向上する。
また、(2)ショルダー主溝21の溝開口部211および溝底部212の外側最大振幅位置P1oo、P2ooが溝深さ方向に向かってタイヤ周方向に移動するので、溝開口部211および溝底部212の外側最大振幅位置P1oo、P2ooがタイヤ周方向の同位置にある構成(図示省略)と比較して、ショルダー主溝21への異物の侵入が抑制され、また、ショルダー主溝21からの異物の排出が促進される。これにより、タイヤの耐石噛み性能が向上する。
また、ショルダー主溝21の溝開口部211および溝底部212の外側エッジ部211o、212oにおける外側最大振幅位置P1oo、P2ooのオフセット量φoo(図3参照)が、溝開口部211の外側エッジ部211oの波長λ1oに対して0.03≦φoo/λ1o≦0.45の関係を有することが好ましく、0.10≦φoo/λ1o≦0.25の関係を有することがより好ましい。これにより、外側最大振幅位置P1oo、P2ooのオフセット量φooが適正化される。
最大振幅位置のオフセット量は、トレッド平面視における最大振幅位置のタイヤ周方向の距離であり、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に無負荷状態として測定される。
また、ショルダー主溝21の溝開口部211の外側エッジ部211oの波長λ1oが、溝底部212の外側エッジ部212oの波長λ2oに対して略同一に設定される。具体的には、溝開口部211および溝底部212の波長λ1o、λ2oが0.90≦λ2o/λ1o≦1.10の範囲にある。
また、ショルダー主溝21の溝開口部211の波長λ1oが、セカンド陸部32のラグ溝321のピッチ長Pa(図2参照)に対して0.90≦λ1o/Pa≦1.10の範囲にあることが好ましく、0.95≦λ1o/Pa≦1.05の範囲にあることがより好ましい。したがって、溝開口部211の波長λ1oがラグ溝321のピッチ長Paに対して略同一に設定される。なお、図3の構成では、タイヤ全周におけるセカンド陸部32のラグ溝321の総ピッチ数が、30以上60以下の範囲にある。
また、ショルダー主溝21の溝開口部211の外側エッジ部211oの振幅A1oが、溝底部212の外側エッジ部212oの振幅A2oに対して1.00≦A2o/A1o≦2.00の関係を有することが好ましく、1.30≦A2o/A1o≦1.80の関係を有することがより好ましい。したがって、溝底部212のジグザグ形状の振幅A2oが溝開口部211のジグザグ形状の振幅A1o以上に設定される。なお、ショルダー主溝21の溝開口部211の振幅A1oが、ショルダー陸部31の溝開口部211の波長λ1oに対して0.10≦A1o/λ1o≦0.25の関係を有する。
また、ショルダー主溝21の溝開口部211の外側エッジ部211oのタイヤ周方向に対する最大傾斜角θ1oが、溝底部212の外側エッジ部212oのタイヤ周方向に対する最大傾斜角θ2oに対してθ1o<θ2oの関係を有する。すなわち、溝底部212の最大傾斜角θ2oが溝開口部211の最大傾斜角θ1oよりも大きく、ショルダー主溝21の溝壁の傾斜角が溝開口部211から溝底部212に向かって増加する。
エッジ部の傾斜角は、トレッド平面視にて、エッジ部のジグザグ形状あるいは波状形状の最大振幅位置を接続した仮想直線のタイヤ周方向に対する傾斜角として測定される。
また、溝開口部211および溝底部212の最大傾斜角θ1o、θ2oが、1.50≦θ2o/θ1o≦2.00の関係を有することが好ましい。これにより、溝開口部211および溝底部212の最大傾斜角θ1o、θ2oの比θ2o/θ1oが適正化される。また、最大傾斜角θ1o、θ2oの差θ2o-θ1oが5[deg]以上であることが好ましい。
また、図3の構成では、ショルダー主溝21の溝開口部211が、略同一長さの直線部をタイヤ周方向に接続して成るジグザグ形状を有している。また、溝開口部211の外側エッジ部211oにおける外側最大振幅位置P1ooと内側最大振幅位置P1oiとのタイヤ周方向の最大距離L1oが、外側エッジ部211oのジグザグ形状の波長λ1oに対して0.50≦L1o/λ1o≦0.60の関係を有することが好ましく、0.50≦L1o/λ1o≦0.55の関係を有することが好ましい。これにより、タイヤ新品時におけるトレッド踏面の剛性がタイヤ周方向で均一化される。
外側最大振幅位置と内側最大振幅位置とのタイヤ周方向の最大距離は、隣り合う外側最大振幅位置と、これらの外側最大振幅位置の間にある内側最大振幅位置とのタイヤ周方向の距離のうち大きい方の距離として測定される。
一方、ショルダー主溝21の溝底部212が、長尺部と短尺部とをタイヤ周方向に交互に接続して成るジグザグ形状を有している。このため、溝底部212のジグザグ形状が、溝開口部211のジグザグ形状に対して異なる屈曲形状を有している。これにより、上記した溝開口部211および溝底部212の外側エッジ部211o、212oにおける外側最大振幅位置P1oo、P2ooのオフセット量φooが形成されている。また、溝底部212の外側エッジ部212oにおける外側最大振幅位置P2ooと内側最大振幅位置P2oiとのタイヤ周方向の最大距離L2oが、外側エッジ部212oジグザグ形状の波長λ2oに対して0.55≦L2o/λ2o≦0.65の関係を有することが好ましく、0.57≦L2o/λ2o≦0.63の関係を有することがこのましい。
また、ショルダー主溝21の溝開口部211における外側最大振幅位置P1ooと内側最大振幅位置P1oiとのタイヤ周方向の最大距離L1oが、溝底部212における外側最大振幅位置P2ooと内側最大振幅位置P2oiのタイヤ周方向の最大距離L2oに対して1.10≦L2o/L1o≦1.40の関係を有することが好ましく、1.20≦L2o/L1o≦1.30の関係を有することが好ましい。したがって、溝底部212における最大振幅位置P2oo、P2oiの最大距離L2oが溝開口部211における最大振幅位置P1oo、P1oiの最大距離L1oよりも大きく設定される。例えば、図3の構成では、上記のように、溝開口部211および溝底部212の波長λ1o、λ2oが略同一に設定され、一方で、ショルダー主溝21の溝底部212が長尺部と短尺部とをタイヤ周方向に交互に接続して成るジグザグ形状を有することにより、比L2o/L1oが上記の範囲内に設定されている。
また、図3に示すように、ショルダー主溝21の溝開口部211および溝底部212の外側エッジ部211o、212oにおける外側最大振幅位置P1oo、P2ooのオフセット量φooが、内側最大振幅位置P1oi、P2oiのオフセット量φoiに対してφoi<φooの関係を有する。すなわち、溝開口部211および溝底部212のジグザグ形状の屈曲部が、タイヤ幅方向外側への外側最大振幅位置P1oo、P2ooにて大きくオフセットする一方で、タイヤ幅方向内側への内側最大振幅位置P1oi、P2oiにて位置を揃えて配置される。これにより、上記した比L2o/L1oが確保される。オフセット量φoo、φoiの差φoo-φoiは、特に限定がないが、上記した比L1o/λ1oおよびL2o/L1oなどの他の条件により制約を受ける。また、オフセット量φoiは、φoi=0であっても良い。
また、図4において、ショルダー主溝21の溝開口部211の外側エッジ部211oの外側最大振幅位置P1ooにおける溝壁角度α1ooが、溝底部212の外側エッジ部212oの外側最大振幅位置P2ooにおける溝壁角度α2ooに対してα2oo<α1ooの関係を有する。このように、上記した溝開口部211と溝底部212との外側最大振幅位置P1oo、P2ooのオフセットに起因して、ショルダー主溝21の溝壁角度α1oo、α2ooがタイヤ周方向に向かって立体的に変化する。これにより、ショルダー主溝21への石噛みが効果的に抑制される。
同様に、図5において、ショルダー主溝21の溝開口部211の外側エッジ部211oの外側最大振幅位置P1ooおよび内側最大振幅位置P1oiにおける溝壁角度α1oo、α1oiが、α1oo<α1oiの関係を有する。このように、溝底部212のジグザグ形状の振幅A2oが溝開口部211のジグザグ形状の振幅A1oよりも大きいことに起因して、ショルダー主溝21の溝壁角度α1oo、α1oiがタイヤ周方向に向かって立体的に変化する。これにより、ショルダー主溝21への石噛みが効果的に抑制される。
また、図4において、ショルダー主溝21の溝底部212の最大幅Wg2が、溝開口部211の最大幅Wg1(すなわちショルダー主溝21の溝幅)に対して0≦Wg2/Wg1≦0.60の関係を有することが好ましく、0.35≦Wg2/Wg1≦0.45の関係を有することがより好ましい。
[ショルダー主溝の内側エッジ部]
図6は、図3に記載したショルダー主溝21の内側エッジ部を示す説明図である。同図は、ショルダー主溝21のジグザグ形状のタイヤ幅方向内側への最大振幅位置の拡大図を示している。
図3の構成では、上記のように、ジグザグ形状を有するショルダー主溝21のタイヤ幅方向外側の溝壁にて、溝開口部211の外側エッジ部211oの外側最大振幅位置P1ooが、溝底部212の外側エッジ部212oの外側最大振幅位置P2ooに対してタイヤ周方向にオフセットして配置される。また、溝開口部211および溝底部212の内側最大振幅位置P1oi、P2oiがタイヤ周方向の位置を揃えて配置される。このように、ショルダー主溝21のタイヤ幅方向外側の溝壁が上記の構成を有することにより、ショルダー陸部31のティアが抑制され、また、ショルダー主溝21の石噛みが抑制される。
また、図3の構成では、図6に示すように、ショルダー主溝21のタイヤ幅方向内側の溝壁にて、溝開口部211の内側エッジ部211iの内側最大振幅位置P1iiが、溝底部212の内側エッジ部212iの内側最大振幅位置P2iiに対してタイヤ周方向の位置を揃えて配置される。このように、ショルダー主溝21におけるタイヤ幅方向内側への屈曲位置では、溝開口部211および溝底部212の最大振幅位置P1ii、P2iiがタイヤ周方向の位置を揃えて配置される。また、溝開口部211および溝底部212の内側最大振幅位置P1ii、P2iiのオフセット量φiiは、φii=0であっても良い。
また、図2の構成では、上記のようにセカンド陸部32がラグ溝321を備える。ラグ溝321は、細浅溝であり、セカンド陸部32をタイヤ幅方向に貫通してショルダー主溝21に開口する。また、ラグ溝321の溝幅W21(図3参照)が、ラグ溝321のピッチ長Pa(図2参照)に対して0.02≦W21/Pa≦0.10の関係を有することが好ましく、0.04≦W21/Pa≦0.06の関係を有することがより好ましい。また、ラグ溝321の溝深さH21(図5参照)が、ショルダー主溝21の溝深さHg1に対して0.10≦H21/Hg1≦0.50の関係を有することが好ましく、0.15≦H21/Hg1≦0.28の関係を有することがより好ましい。
また、図2に示すように、ショルダー主溝21に対するラグ溝321の開口部が、主溝21、22のジグザグ形状の屈曲部に対してタイヤ周方向にオフセットして配置される。また、ラグ溝321の開口部とショルダー主溝21の溝開口部211の内側最大振幅位置P1iiとのタイヤ周方向の最大距離Lp(図6参照)が、ラグ溝321のピッチ長Pa(図2参照)に対して0.03≦Lp/Pa≦0.15の範囲にあることが好ましく、0.04≦Lp/Pa≦0.08の範囲にあることがより好ましい。
[センター主溝の溝壁構造]
図7は、図2に記載した周方向主溝の溝壁構造を示す説明図である。同図は、センター主溝22の拡大図を示している。
図2の構成では、図3および図7の比較が示すように、ショルダー主溝21の溝壁構造がセンター主溝22の溝壁構造に対して若干相異している。しかし、これに限らず、ショルダー主溝21の溝壁構造が、センター主溝22の溝壁構造と同一構造を有しても良い。ここでは、センター主溝22の溝壁構造について、ショルダー主溝21の溝壁構造との相異点を中心に説明し、共通点については、その説明を省略する。
図7の構成では、センター主溝22の溝開口部221が、セカンド陸部32側の外側エッジ部221oおよびセンター陸部33側の内側エッジ部221iのそれぞれにて、タイヤ幅方向に振幅をもつジグザグ形状を有している。さらに、センター主溝22の溝底部222が、セカンド陸部32側の外側エッジ部222oおよびセンター陸部33側の内側エッジ部222iのそれぞれにて、タイヤ幅方向に振幅をもつジグザグ形状を有している。
また、図7の構成では、センター主溝22の溝開口部221および溝底部222のエッジ部221o、221i、222o、222iが、長尺部と短尺部とをタイヤ周方向に交互に接続して成るジグザグ形状を有している。また、溝開口部221のエッジ部221o、221iの長尺部がタイヤ幅方向内側に凸となる円弧形状を有し(図中の仮想線を参照)、短尺部が直線形状を有している。また、溝底部222のエッジ部222o、222iの長尺部および短尺部の双方が直線形状を有している。
また、センター主溝22の溝開口部221の外側エッジ部221oの外側最大振幅位置P1ooが、溝底部222の外側エッジ部222oの外側最大振幅位置P2ooに対してタイヤ周方向にオフセットして配置される。すなわち、センター主溝22のセカンド陸部32側の溝壁では、溝開口部221の外側エッジ部221oのジグザグ形状と溝底部222の外側エッジ部222oのジグザグ形状とが、タイヤ幅方向外側に凸となる外側最大振幅位置P1oo、P2ooにて相互に位相をずらして配置される。
また、センター主溝22の溝開口部221および溝底部222の外側エッジ部221o、222oにおける外側最大振幅位置P1oo、P2ooのオフセット量φoo(図7参照)が、溝開口部221の外側エッジ部221oの波長λ1oに対して上記したショルダー主溝21における比φoo/λ1oの条件を満たす。なお、図3におけるショルダー主溝21のオフセット量φooが図7におけるセンター主溝22のオフセット量φooよりも大きく設定されている。これにより、ショルダー陸部31の溝壁の剛性が立体的に補強されて、ショルダー陸部31におけるティアの発生が効果的に高められている。
また、センター主溝22の溝開口部221の外側エッジ部221oの波長λ1oが、溝底部222の外側エッジ部222oの波長λ2oに対して略同一に設定される。具体的には、溝開口部221および溝底部222の波長λ1o、λ2oが上記したショルダー主溝21における比λ2o/λ1oの条件を満たす。
また、センター主溝22の溝開口部221の外側エッジ部221oの振幅A1oが、溝底部222の外側エッジ部222oの振幅A2oに対して上記したショルダー主溝21における比A2o/A1oの条件を満たす。なお、図3におけるショルダー主溝21の振幅A1oが図7におけるセンター主溝22の振幅A1oよりも小さく設定され、その結果としてショルダー主溝21の比A2o/A1oがセンター主溝22の比A2o/A1oよりも大きく設定されている。これにより、ショルダー陸部31の溝壁の剛性が立体的に補強されて、ショルダー陸部31におけるティアの発生が効果的に高められている。
また、センター主溝22の溝開口部221の外側エッジ部221oのタイヤ周方向に対する最大傾斜角θ1oが、溝底部222の外側エッジ部222oのタイヤ周方向に対する最大傾斜角θ2oに対して略同一に設定されている。具体的には、溝開口部221および溝底部222の最大傾斜角θ1o、θ2oが、1.00≦θ2o/θ1o≦1.10の関係を有する。このため、図3におけるショルダー主溝21の比θ2o/θ1oが図7におけるセンター主溝22の比θ2o/θ1oよりも大きく設定されている。これにより、ショルダー陸部31の溝壁の剛性が立体的に補強されて、ショルダー陸部31におけるティアの発生が効果的に高められている。
また、センター主溝22の溝開口部221の外側エッジ部221oにおける外側最大振幅位置P1ooと内側最大振幅位置P1oiとのタイヤ周方向の最大距離L1oが、外側エッジ部221oのジグザグ形状の波長λ1oに対して上記したショルダー主溝21における比L1o/λ1oの条件を満たす。ただし、図7の構成では、上記のように、センター主溝22の溝開口部221のエッジ部221o、221iが、長尺部と短尺部とをタイヤ周方向に交互に接続して成るジグザグ形状を有している。このため、図7におけるセンター主溝22の比L1o/λ1oが図3におけるショルダー主溝21の比L1o/λ1oよりも大きく設定されている。これにより、センター主溝22に侵入した異物の排出性が向上する。
また、センター主溝22の溝底部222の外側エッジ部222oにおける外側最大振幅位置P2ooと内側最大振幅位置P2oiとのタイヤ周方向の最大距離L2oが、外側エッジ部222oのジグザグ形状の波長λ2oに対して上記したショルダー主溝21における比L2o/λ2oの条件を満たす。なお、図7の構成においても、上記のように、センター主溝22の溝底部222のエッジ部222o、222iが、長尺部と短尺部とをタイヤ周方向に交互に接続して成るジグザグ形状を有している。
また、図7の構成では、図3におけるショルダー主溝21の溝壁構造との相異点として、センター主溝22の溝開口部221における外側最大振幅位置P1ooと内側最大振幅位置P1oiとのタイヤ周方向の最大距離L1oが、溝底部222における外側最大振幅位置P2ooと内側最大振幅位置P2oiのタイヤ周方向の最大距離L2oに対して略同一であり、比L2o/L1oが1.00≦L2o/L1o≦1.10の関係を有している。また、上記のように、センター主溝22の溝開口部221の外側エッジ部221oの波長λ1oが、溝底部222の外側エッジ部222oの波長λ2oに対して略同一に設定されるので、センター主溝22の外側最大振幅位置P1oo、P2ooのオフセット量φooが内側最大振幅位置P1oi、P2oiのオフセット量φoiに対して略同一となっている。これにより、センター主溝22に侵入した異物の排出性が向上する。
[隣り合う主溝の溝底部のズレ量]
図8は、図2に記載したショルダー主溝21およびセンター主溝22を示す拡大図である。同図の説明では、図3におけるショルダー主溝21の寸法および符号に「_sh」を付し、図7におけるセンター主溝22の寸法および符号に「_ce」を付して、両者を区別する。
図8において、上記のように、ショルダー主溝21およびセンター主溝22におけるタイヤ幅方向の外側エッジ部にて、溝開口部211、221の外側最大振幅位置P1oo_sh、P1oo_ceが溝底部212、222の外側最大振幅位置P2oo_sh、P2oo_ceに対してタイヤ周方向にオフセットし、また、これらのオフセット量φoo_sh、φoo_ceが、溝開口部211、221の外側エッジ部211o、221oの波長λ1o_sh、λ1o_ceに対して3[%]以上に設定されている。
このとき、ショルダー主溝21における溝底部212の外側最大振幅位置P2oo_shと、ショルダー主溝21に隣り合うセンター主溝22における溝底部222の外側最大振幅位置P2oo_ceとのタイヤ周方向のズレ量δが、ショルダー主溝21の溝開口部211の波長λ1o_shに対して0≦δ/λ1o_sh≦0.03の関係を有することが好ましく、0≦δ/λ1o_sh≦0.015の関係を有することがより好ましい。すなわち、隣り合う一対の周方向主溝21、22における溝底部212、222の外側最大振幅位置P2oo_sh、P2oo_ceが、タイヤ周方向の位置を揃えて配置される。
ズレ量δは、隣接する第一の周方向主溝の最大振幅位置と第二の周方向主溝の最大振幅位置とのタイヤ周方向の距離として測定される。
また、上記した溝底部212、222の外側最大振幅位置P2oo_sh、P2oo_ceのズレ量δが、タイヤ接地面内における3[%]以上の周方向領域にて上記範囲内にあることが好ましい。したがって、タイヤ接地面内の大部分の領域におけるズレ量δが上記範囲にあれば良く、一部の外側最大振幅位置P2oo_sh、P2oo_ceにおけるズレ量δが上記範囲を超えても良い(図示省略)。
例えば、図8の構成では、タイヤ全周にて、トレッドパターンの同一ピッチにおけるショルダー主溝21の溝底部212の波長λ2o_shとセンター主溝22の溝底部222の波長λ2o_ceと(図示省略)が略同一に設定される。具体的には、ショルダー主溝21およびセンター主溝22の波長λ2o_sh、λ2o_ceが、0.95≦λ2o_sh/λ2o_ce≦1.05の範囲にある。これにより、ショルダー主溝21およびセンター主溝22における溝底部212、222の外側最大振幅位置P2oo_sh、P2oo_ceがタイヤ周方向の位置を揃えて配置されている。
上記の構成では、周方向主溝21、22のタイヤ幅方向の外側エッジ部211o、221oにて溝開口部211、221と溝底部212、222とがタイヤ周方向に相互にオフセットするので、上記のように、周方向主溝21、22の外側エッジ部に区画された陸部31、32の剛性が補強されて、陸部31、32のティアが抑制される。同時に、隣り合う周方向主溝21、22の溝底部212、222の外側最大振幅位置P2oo_sh、P2oo_ceがタイヤ周方向の位置を揃えて配置されるので、陸部31、32の剛性が均一化されて、陸部31、32の偏摩耗(特にラグ溝321を有する陸部32のヒール・アンド・トゥ摩耗)が抑制される。これにより、タイヤの耐偏摩耗性能を維持しつつ耐ティア性能を向上できる。
また、図8において、ショルダー主溝21の溝開口部211および溝底部212のオフセット量φoo_shが、センター主溝22の溝開口部221および溝底部222のオフセット量φoo_ceに対してφoo_ce<φoo_shの関係を有する。すなわち、ショルダー主溝21のオフセット量φoo_shがセンター主溝22のオフセット量φoo_ceよりも大きく設定される。また、オフセット量φoo_sh、φoo_ceが、ショルダー主溝21の溝開口部211の波長λ1o_shに対して0<(φoo_sh-φoo_ce)/λ1o_sh≦0.050の範囲にあることが好ましく、0.025≦(φoo_sh-φoo_ce)/λ1o_sh≦0.035の範囲にあることがより好ましい。これにより、ティアが発生し易いショルダー陸部31の剛性が相対的に補強されて、上記した耐ティア性能の向上作用が効率的に得られる。
また、図8において、ショルダー主溝21の溝開口部211の外側エッジ部211oの振幅A1o_shが、センター主溝22の溝開口部221の外側エッジ部221oの振幅A1o_ceに対して0.40≦A1o_sh/A1o_ce≦0.80の関係を有することが好ましく、0.60≦A1o_sh/A1o_ce≦0.70の関係を有することがより好ましい。したがって、ショルダー主溝21の溝開口部211の振幅A1o_shがセンター主溝22の振幅A1o_ceよりも小さく設定される。これにより、ショルダー陸部31の剛性が相対的に補強される。
また、図8において、ショルダー主溝21の溝底部212の外側エッジ部212oの振幅A2o_shが、センター主溝22の溝底部222の外側エッジ部222oの振幅A2o_ceに対して0.80≦A2o_sh/A2o_ce≦1.50の関係を有することが好ましく、1.10≦A2o_sh/A2o_ce≦1.30の関係を有することがより好ましい。したがって、ショルダー主溝21の溝底部212の振幅A2o_shがセンター主溝22の振幅A2o_ceよりも大きく設定される。これにより、ショルダー陸部31の剛性が相対的に補強される。
また、ショルダー主溝21の溝開口部211の外側エッジ部211oの最大傾斜角θ1o_sh(図3の角度θ1oを参照)が、センター主溝22の外側エッジ部221oの溝開口部221の最大傾斜角θ1o_ce(図7の角度θ1oを参照)に対して0.40≦θ1o_sh/θ1o_ce<1.00の関係を有することが好ましく、0.50≦θ1o_sh/θ1o_ce≦0.80の関係を有することが好ましい。したがって、ショルダー主溝21の溝開口部211の最大傾斜角θ1o_shがセンター主溝22の最大傾斜角θ1o_ceよりも小さく設定される。これにより、ショルダー陸部31の剛性が相対的に補強される。
また、ショルダー主溝21の溝底部212の外側エッジ部212oの最大傾斜角θ2o_sh(図3の角度θ2oを参照)が、センター主溝22の溝底部222の外側エッジ部222oの最大傾斜角θ2o_ce(図7の角度θ2oを参照)に対して1.00<θ2o_sh/θ2o_ce≦1.50の関係を有することが好ましく、1.05≦θ2o_sh/θ2o_ce≦1.80の関係を有することがより好ましい。したがって、ショルダー主溝21の溝底部212の最大傾斜角θ2o_shがセンター主溝22の最大傾斜角θ2o_ceよりも大きく設定される。これにより、ショルダー陸部31の剛性が相対的に補強される。
また、ショルダー主溝21の溝開口部211の外側エッジ部211oにおける外側最大振幅位置P1oo_shと内側最大振幅位置P1oi_shとのタイヤ周方向の最大距離L1o_sh(図3の距離L1oを参照)が、センター主溝22の溝開口部221の外側エッジ部221oにおける外側最大振幅位置P1oo_ceと内側最大振幅位置P1oi_ce(図7の距離L1oを参照)とのタイヤ周方向の最大距離L1o_ceに対して0.60≦L1o_sh/L1oi_ce≦1.10の関係を有することが好ましく、0.80≦L1o_sh/L1oi_ce≦0.90の関係を有することがより好ましい。
また、ショルダー主溝21の溝底部212の外側エッジ部212oにおける外側最大振幅位置P2oo_shと内側最大振幅位置P2oi_shとのタイヤ周方向の最大距離L2o_sh(図3の距離L2oを参照)が、センター主溝22の溝底部222の外側エッジ部222oにおける外側最大振幅位置P2oo_ceと内側最大振幅位置P2oi_ceとのタイヤ周方向の最大距離L2o_ce(図7の距離L2oを参照)に対して0.80≦L2o_sh/L2oi_ce≦1.20の関係を有することが好ましく、0.90≦L2o_sh/L2oi_ce≦1.00の関係を有することがより好ましい。
また、ショルダー主溝21の溝開口部211の最大幅Wg1_sh(図4の幅Wg1を参照)が、センター主溝22の溝開口部221の最大幅Wg1_ceに対して0.65≦Wg1_sh/Wg1_ce≦1.00の関係を有することが好ましく、0.80≦Wg1_sh/Wg1_ce≦1.00の関係を有することがより好ましい。したがって、ショルダー主溝21の溝開口部211の最大幅Wg1_shが相対的に小さく設定される。これにより、ショルダー陸部31の剛性が相対的に補強される。
また、ショルダー主溝21の溝底部212の最大幅Wg2_sh(図4の幅Wg2を参照)が、センター主溝22の溝底部222の最大幅Wg2_ceに対して0.55≦Wg2_sh/Wg2_ce≦0.75の関係を有することが好ましく、0.55≦Wg2_sh/Wg2_ce≦0.65の関係を有することがより好ましい。したがって、ショルダー主溝21の溝底部212の最大幅Wg2_shが相対的に小さく設定される。これにより、ショルダー陸部31の剛性が相対的に補強される。
[変形例]
図8の構成では、上記のように、ショルダー主溝21およびセンター主溝22におけるタイヤ幅方向の外側エッジ部211o、212o、221o、222oにて、溝開口部211、221の外側最大振幅位置P1oo_sh、P1oo_ceが、溝底部212、222の外側最大振幅位置P2oo_sh、P2oo_ceに対してタイヤ周方向に所定のオフセット量φoo_sh、φoo_ceをもってオフセットしている。
しかし、これに限らず、ショルダー主溝21およびセンター主溝22のいずれか一方の外側エッジ部211o、212o;221o、222oにて、溝開口部211;221が溝底部212;222に対してオフセットし、他方の周方向主溝の外側エッジ部にて、溝開口部および溝底部がオフセットしていなくとも良い(図示省略)。また、かかる構成では、少なくともショルダー主溝21の溝開口部211が溝底部212に対してオフセットすることが好ましい。これにより、特にリブティアが発生し易いショルダー陸部31の剛性が適正に補強される。
また、図2の構成は、ジグザグ形状を有する4本の周方向主溝21、22を備え、これらの周方向主溝21、22の溝開口部211、221および溝底部212、222のそれぞれが相互にオフセットしている。このように、3本以上の周方向主溝を備える構成では、すべての周方向主溝21、22間にて、溝開口部211、221および溝底部212、222のオフセット量φooが上記した比φoo/λ1oの条件を満たし、同時に、溝底部212のズレ量δの総和Σδがショルダー主溝21の溝開口部211の波長λ1oに対して0≦Σδ/λ1o≦0.03の関係を有することが好ましい。
[溝底の底上部]
図2の構成では、周方向主溝21、22のいずれもが、底上部を溝底部212、222に備えていない。
しかし、これに限らず、全部あるいは一部の周方向主溝21、22、特にセンター主溝22が底上部を溝底部212、222に備えることが好ましい(図示省略)。底上部は、溝底部212、222から突出して溝底部212、222を部分的に底上げする構造を有する。また、周方向主溝21、22の最大溝深さ位置を起点とした底上部の最大高さが、周方向主溝21、22の最大溝深さHg1(図5参照)に対して10[%]以上20[%]以下の範囲内にある。かかる構成では、底上部が、周方向主溝21、22への異物の噛み込みを抑制し、また、周方向主溝21、22からの異物の排出を促進する。これにより、タイヤの耐石噛み性が向上する。
[効果]
以上説明したように、この空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝21、22と、これらの周方向主溝21、22に区画された複数の陸部31~33とを備える(図2参照)。また、相互に隣り合う第一および第二の周方向主溝(例えば、図8におけるショルダー主溝21およびセンター主溝22)の溝開口部211、221および溝底部212、222のそれぞれが、タイヤ幅方向に振幅をもつジグザグ形状あるいは波状形状を有する(図3および図7参照)。また、第一周方向主溝(図8におけるショルダー主溝21およびセンター主溝22の一方。特に図8におけるショルダー主溝21)にて、溝開口部211の外側最大振幅位置P1oo_shと、溝底部212の外側最大振幅位置P2oo_shとのタイヤ周方向のオフセット量φoo_shが、溝開口部211の外側エッジ部211oの波長λ1o(図8におけるショルダー主溝21の溝開口部211の波長λ1o_sh)に対して0.03≦φoo/λ1o≦0.25の関係を有する(図8参照)。また、第一周方向主溝21の溝底部212における外側最大振幅位置P2oo_shと、第二周方向主溝(図8におけるショルダー主溝21およびセンター主溝22の他方。特に図8におけるセンター主溝22)の溝底部222における外側最大振幅位置P2oo_ceとのタイヤ周方向のズレ量δが、第一周方向主溝21の溝開口部211の波長λ1oに対して0≦δ/λ1o≦0.03の関係を有する。
かかる構成では、(1)第一周方向主溝21のタイヤ幅方向の外側エッジ部211oにて溝開口部211と溝底部212とがタイヤ周方向に相互にオフセットするので、周方向主溝21の外側エッジ部211oに区画された陸部(特に図8におけるショルダー陸部31)の剛性が補強される。これにより、陸部31のティアが抑制されて、タイヤの耐ティア性能が向上する。同時に、(2)隣り合う周方向主溝21、22の溝底部212、222の外側最大振幅位置P2oo_sh、P2oo_ceがタイヤ周方向の位置を揃えて配置されるので、陸部31、32の剛性が均一化される。これにより、陸部31、32の偏摩耗(具体的には、ショルダーリブ31の波状摩耗、ラグ溝321に区画されたブロックのヒール・アンド・トゥ摩耗など)が抑制されて、タイヤの耐偏摩耗性能が維持される。上記(1)、(2)により、タイヤの耐偏摩耗性能を維持しつつ耐ティア性能を向上できる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、上記した第一周方向主溝が、タイヤ幅方向の最も外側に配置されたショルダー主溝21である。これにより、ティアが発生し易いショルダー陸部31の剛性が相対的に補強されて、上記した耐ティア性能の向上作用が効率的に得られる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、第一および第二の周方向主溝21、22のうちタイヤ幅方向外側にある周方向主溝21の溝開口部211および溝底部212のオフセット量φoo_shが、タイヤ幅方向内側にある周方向主溝22の溝開口部221および溝底部222のオフセット量φoo_ceに対して、φoo_ce<φoo_shの関係を有する(図8参照)。これにより、ティアが発生し易いタイヤ幅方向外側の陸部31の剛性が相対的に補強されて、上記した耐ティア性能の向上作用が効率的に得られる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、第一周方向主溝21の溝開口部211の外側エッジ部211oの振幅A1o_shが、前記第二周方向主溝22の溝開口部221の外側エッジ部221oの振幅A1o_ceに対して0.40≦A1o_sh/A1o_ce≦0.80の関係を有する(図8参照)。これにより、ティアが発生し易いタイヤ幅方向外側の陸部31の剛性が相対的に補強される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、第一周方向主溝21の溝底部212の外側エッジ部212oの振幅A2o_shが、第二周方向主溝22の溝底部222の外側エッジ部222oの振幅A2o_ceに対して0.80≦A2o_sh/A2o_ce≦1.50の関係を有する(図8参照)。これにより、ティアが発生し易いタイヤ幅方向外側の陸部31の剛性が相対的に補強される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、第一および第二の周方向主溝21、22のうちタイヤ幅方向外側にある周方向主溝21の溝開口部211の外側エッジ部211oの最大傾斜角θ1o_shが、タイヤ幅方向内側にある周方向主溝22の溝開口部221の外側エッジ部221oの最大傾斜角θ1o_ceに対して0.50≦θ1o_sh/θ1o_ce<1.00の関係を有する(図8参照)。これにより、ティアが発生し易いタイヤ幅方向外側の陸部31の剛性が相対的に補強される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、第一および第二の周方向主溝21、22のうちタイヤ幅方向外側にある周方向主溝21の溝底部212の外側エッジ部212oの最大傾斜角θ2o_shが、タイヤ幅方向内側にある周方向主溝22の溝底部222の外側エッジ部222oの最大傾斜角θ2o_ceに対して1.00<θ2o_sh/θ2o_ce≦1.50の関係を有する(図8参照)。これにより、ティアが発生し易いタイヤ幅方向外側の陸部31の剛性が相対的に補強される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、第一および第二の周方向主溝21、22のうちタイヤ幅方向外側にある周方向主溝21の溝開口部211の最大幅Wg1_shが、タイヤ幅方向内側にある周方向主溝22の溝開口部221の最大幅Wg1_ceに対して0.65≦Wg1_sh/Wg1_ce≦1.00の関係を有する(図8参照)。これにより、ティアが発生し易いタイヤ幅方向外側の陸部31の剛性が相対的に補強される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、第一および第二の周方向主溝21、22のうちタイヤ幅方向外側にある周方向主溝21の溝底部221の最大幅Wg2_shが、タイヤ幅方向内側にある周方向主溝22の溝底部222の最大幅Wg2_ceに対して0.55≦Wg2_sh/Wg2_ce≦0.75の関係を有する(図8参照)。これにより、ティアが発生し易いタイヤ幅方向外側の陸部31の剛性が相対的に補強される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、溝開口部211、221および溝底部212、222の最大傾斜角θ1o、θ2oが、1.50≦θ2o/θ1o≦2.00の関係を有する(図3および図7参照)。これにより、最大傾斜角θ1o、θ2oの比θ2o/θ1oが適正化される利点がある。すなわち、上記下限により、溝壁の傾斜角の変化によるタイヤの耐ティア性能および耐石噛み性能の向上作用が確保される。また、上記上限により、溝壁の傾斜角の変化が過大となることに起因する負荷の一極集中が抑制される。
また、この空気入りタイヤ1では、溝底部212、222の外側エッジ部212o、222oにおける外側最大振幅位置P2ooと内側最大振幅位置P2oiとのタイヤ周方向の最大距離L2oが、外側エッジ部212o、222oの波長λ2oに対して0.55≦L2o/λ2o≦0.65の関係を有する(図3および図7参照)。これにより、上記した外側最大振幅位置P1oo、P2ooのオフセット量φooを効率的に形成できる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、溝開口部211、221の外側エッジ部211o、221oにおける外側最大振幅位置P1ooと内側最大振幅位置P1oiとのタイヤ周方向の最大距離L1oが、外側エッジ部211o、221oの波長λ1oに対して0.50≦L1o/λ1o≦0.60の関係を有する(図3および図7参照)。これにより、タイヤ新品時におけるトレッド踏面の剛性がタイヤ周方向で均一化される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、3本以上の周方向主溝21、22と、周方向主溝21、22に区画された4列以上の陸部31~33とを備え(図2参照)、すべての周方向主溝21、22の溝底部212、222における外側最大振幅位置P1oo_sh、P1oo_ceのズレ量δの総和Σδが、タイヤ幅方向の最も外側にある周方向主溝21の溝開口部211の波長λ1oに対して0≦Σδ/λ1o≦0.03の関係を有する(図8参照)。かかる構成では、すべての周方向主溝21、22の溝底部212、222の外側最大振幅位置P2oo_sh、P2oo_ceがタイヤ周方向の位置を揃えて配置されるので、陸部21、22の剛性がトレッド全体で均一化される。これにより、陸部31、32の偏摩耗が効果的に抑制される利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、第一周方向主溝21が、6.0[mm]以上の最大溝幅Wg1および10[mm]以上の最大溝深さHg1を有する(図4参照)。具体的には、上記の構成が、大きな溝幅および溝深さをもつ周方向主溝を備える重荷重用タイヤなどに採用されることにより、タイヤの耐ティア性能および耐偏摩耗性能に関する効果が顕著に得られる利点がある。
また、この空気入りタイヤ1では、陸部32がラグ溝321を備え、且つ、ラグ溝321の溝幅W21(図3参照)が、ラグ溝321のピッチ長Pa(図2参照)に対して0.02≦W21/Pa≦0.10の関係を有する。かかる構成では、陸部32が狭い溝幅をもつラグ溝321を備えることにより、タイヤの耐偏摩耗性能が向上する利点がある。
図9は、この発明の実施の形態にかかる空気入りタイヤの性能試験の結果を示す図表である。
この性能試験では、複数種類の試験タイヤについて、(1)耐ティア性能および(2)耐偏摩耗性能に関する評価が行われた。また、タイヤサイズ315/80R22.5の試験タイヤがJATMAの規定リムに組み付けられ、この試験タイヤにJATMAの規定内圧および規定荷重が付与される。また、試験タイヤが、試験車両である2-DD(フロントローダー)のドライブ軸に装着される。
(1)耐ティア性能に関する評価では、試験車両が旋回走行しつつ高さ200[mm]の縁石に20回乗り上げた後に、ショルダー陸部におけるティアの発生が観察される。そして、この観察結果に基づいて、従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この数値は、大きいほど好ましい。
(2)耐偏摩耗性能に関する評価では、試験車両が一般舗装路を2万[km]走行した後にミドル陸部のブロックの周方向エッジ部の摩耗量の差(ヒール・アンド・トゥ摩耗量)が測定される。そして、この結果に基づいて、従来例を基準(100)とした指数評価が行われる。この数値は、大きいほど好ましい。また、数値が97以上であれば、耐偏摩耗性能が維持されているといえる。
実施例1~13の試験タイヤは、図1および図2の構成を備え、周方向主溝21、22の溝開口部のジグザグ形状と溝底部のジグザグ形状とがタイヤ周方向にオフセットして配置される。また、すべてのショルダー主溝21およびセンター主溝22が図3および図7に示す構造を有し、溝開口部211および溝底部212のジグザグ形状の屈曲部にて、タイヤ幅方向外側の最大振幅位置P1oo、P2ooがタイヤ周方向にオフセットしている。一方で、図8に示すように、すべての周方向主溝21、22の溝底部212、222の外側最大振幅位置P2oo_sh、P2oo_ceがタイヤ周方向の位置を揃えて配置されている。また、タイヤ接地幅TWが275[mm]であり、周方向主溝21、22の距離Dg1、Dg2がDg1=80[mm]、Dg2=29[mm]である。また、周方向主溝21、22の溝開口部211、221のジグザグ形状の波長λ1oがλ1o=77[mm]であり、振幅A1oが=13[mm]である。
従来例の試験タイヤは、実施例1の試験タイヤにおいて、すべての周方向主溝21、22における溝開口部のジグザグ形状と溝底部のジグザグ形状とがタイヤ幅方向外側および内側の双方の最大振幅位置をタイヤ周方向に揃えて配置されている。
試験結果が示すように、実施例の試験タイヤでは、タイヤの耐偏摩耗性能を維持しつつ耐ティア性能を向上できることがわかる。
1 空気入りタイヤ;11 ビードコア;12 ビードフィラー;13 カーカス層;14 ベルト層;141、142 交差ベルト;15 トレッドゴム;16 サイドウォールゴム;17 リムクッションゴム;21 ショルダー主溝;211 溝開口部;212 溝底部;22 センター主溝;31 ショルダー陸部;32 セカンド陸部;321 ラグ溝;33 センター陸部

Claims (19)

  1. タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝と、前記周方向主溝に区画された複数の陸部とを備える空気入りタイヤであって、
    相互に隣り合う第一および第二の前記周方向主溝の溝開口部および溝底部のそれぞれが、タイヤ幅方向に振幅をもつジグザグ形状あるいは波状形状を有し、
    前記溝開口部および前記溝底部のそれぞれにてタイヤ幅方向の外側にある外側エッジ部および内側にある内側エッジ部を定義し、前記外側エッジ部および前記内側エッジ部のそれぞれにてタイヤ幅方向の外側に凸となる外側最大振幅位置および内側に凸となる内側最大振幅位置を定義し、
    前記第一周方向主溝にて、前記溝開口部の前記外側最大振幅位置と、前記溝底部の前記外側最大振幅位置とのタイヤ周方向のオフセット量φooが、前記溝開口部の前記外側エッジ部の波長λ1oに対して0.03≦φoo/λ1o≦0.25の関係を有し、
    前記第一周方向主溝の前記溝底部における前記外側最大振幅位置と、前記第二周方向主溝の前記溝底部における前記外側最大振幅位置とのタイヤ周方向のズレ量δが、前記第一周方向主溝の前記溝開口部の波長λ1oに対して0≦δ/λ1o≦0.03の関係を有し、且つ、
    前記溝開口部の前記外側エッジ部の波長λ1oが、前記溝底部の前記外側エッジ部の波長λ2oに対して0.90≦λ2o/λ1o≦1.10の関係を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記第一周方向主溝が、タイヤ幅方向の最も外側に配置されたショルダー主溝である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記第一および第二の周方向主溝のうちタイヤ幅方向外側にある前記周方向主溝の前記溝開口部および前記溝底部のオフセット量φoo_shが、タイヤ幅方向内側にある前記周方向主溝の前記溝開口部および前記溝底部のオフセット量φoo_ceに対して、φoo_ce<φoo_shの関係を有する請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記第一周方向主溝の前記溝開口部の前記外側エッジ部の振幅A1o_shが、前記第二周方向主溝の前記溝開口部の前記外側エッジ部の振幅A1o_ceに対して0.40≦A1o_sh/A1o_ce≦0.80の関係を有する請求項1~3のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記第一周方向主溝の前記溝底部の前記外側エッジ部の振幅A2o_shが、前記第二周方向主溝の前記溝底部の前記外側エッジ部の振幅A2o_ceに対して0.80≦A2o_sh/A2o_ce≦1.50の関係を有する請求項1~4のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記第一および第二の周方向主溝のうちタイヤ幅方向外側にある前記周方向主溝の前記溝開口部の前記外側エッジ部の最大傾斜角θ1o_shが、タイヤ幅方向内側にある前記周方向主溝の前記溝開口部の前記外側エッジ部の最大傾斜角θ1o_ceに対して0.50≦θ1o_sh/θ1o_ce<1.00の関係を有する請求項1~5のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記第一および第二の周方向主溝のうちタイヤ幅方向外側にある前記周方向主溝の前記溝底部の前記外側エッジ部の最大傾斜角θ2o_shが、タイヤ幅方向内側にある前記周方向主溝の前記溝底部の前記外側エッジ部の最大傾斜角θ2o_ceに対して1.00<θ2o_sh/θ2o_ce≦1.50の関係を有する請求項1~6のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記第一および第二の周方向主溝のうちタイヤ幅方向外側にある前記周方向主溝の前記溝開口部の最大幅Wg1_shが、タイヤ幅方向内側にある前記周方向主溝の前記溝開口部の最大幅Wg1_ceに対して0.65≦Wg1_sh/Wg1_ce≦1.00の関係を有する請求項1~7のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  9. 前記第一および第二の周方向主溝のうちタイヤ幅方向外側にある前記周方向主溝の前記溝底部の最大幅Wg2_shが、タイヤ幅方向内側にある前記周方向主溝の前記溝底部の最大幅Wg2_ceに対して0.55≦Wg2_sh/Wg2_ce≦0.75の関係を有する請求項1~8のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  10. 前記溝開口部および前記溝底部の最大傾斜角θ1o、θ2oが、1.50≦θ2o/θ1o≦2.00の関係を有する請求項1~9のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  11. 前記溝底部の前記外側エッジ部における前記外側最大振幅位置と前記内側最大振幅位置とのタイヤ周方向の最大距離L2oが、前記溝底部の前記外側エッジ部の波長λ2oに対して0.55≦L2o/λ2o≦0.65の関係を有する請求項1~10のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  12. 前記溝開口部の前記外側エッジ部における前記外側最大振幅位置と前記内側最大振幅位置とのタイヤ周方向の最大距離L1oが、前記外側エッジ部の波長λ1oに対して0.50≦L1o/λ1o≦0.60の関係を有する請求項1~11のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  13. 3本以上の前記周方向主溝と、前記周方向主溝に区画された4列以上の陸部とを備え、且つ、
    前記すべての周方向主溝の前記溝底部における前記外側最大振幅位置のズレ量δの総和Σδが、タイヤ幅方向の最も外側にある前記周方向主溝の前記溝開口部の波長λ1oに対して0≦Σδ/λ1o≦0.03の関係を有する請求項1~12のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  14. 前記第一周方向主溝が、6.0[mm]以上の最大溝幅および10[mm]以上の最大溝深さを有する請求項1~13のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  15. 前記陸部が、前記陸部を貫通するラグ溝を備え、且つ、前記ラグ溝の最大溝幅W21が、前記ラグ溝のピッチ長Paに対して0.02≦W21/Pc≦0.10の関係を有する請求項1~14のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  16. 前記第一周方向主溝の前記溝開口部における前記ジグザグ形状あるいは波状形状のピッチ数が、前記第一周方向主溝の前記溝底部における前記ジグザグ形状あるいは波状形状のピッチ数に等しい請求項1~15のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  17. 前記第一周方向主溝の前記溝開口部における前記外側最大振幅位置が、前記第一周方向主溝の前記溝底部における前記外側最大振幅位置に対してタイヤ周方向の一方向にオフセットする請求項1~16のいずれか一つに記載の空気入りタイヤ。
  18. タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝と、前記周方向主溝に区画された複数の陸部とを備える空気入りタイヤであって、
    相互に隣り合う第一および第二の前記周方向主溝の溝開口部および溝底部のそれぞれが、タイヤ幅方向に振幅をもつジグザグ形状あるいは波状形状を有し、
    前記溝開口部および前記溝底部のそれぞれにてタイヤ幅方向の外側にある外側エッジ部および内側にある内側エッジ部を定義し、前記外側エッジ部および前記内側エッジ部のそれぞれにてタイヤ幅方向の外側に凸となる外側最大振幅位置および内側に凸となる内側最大振幅位置を定義し、
    前記第一周方向主溝にて、前記溝開口部の前記外側最大振幅位置と、前記溝底部の前記外側最大振幅位置とのタイヤ周方向のオフセット量φooが、前記溝開口部の前記外側エッジ部の波長λ1oに対して0.03≦φoo/λ1o≦0.25の関係を有し、
    前記第一周方向主溝の前記溝底部における前記外側最大振幅位置と、前記第二周方向主溝の前記溝底部における前記外側最大振幅位置とのタイヤ周方向のズレ量δが、前記第一周方向主溝の前記溝開口部の波長λ1oに対して0≦δ/λ1o≦0.03の関係を有し、且つ、
    前記第一および第二の周方向主溝のうちタイヤ幅方向外側にある前記周方向主溝の前記溝開口部の前記外側エッジ部の最大傾斜角θ1o_shが、タイヤ幅方向内側にある前記周方向主溝の前記溝開口部の前記外側エッジ部の最大傾斜角θ1o_ceに対して0.50≦θ1o_sh/θ1o_ce<1.00の関係を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
  19. タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝と、前記周方向主溝に区画された複数の陸部とを備える空気入りタイヤであって、
    相互に隣り合う第一および第二の前記周方向主溝の溝開口部および溝底部のそれぞれが、タイヤ幅方向に振幅をもつジグザグ形状あるいは波状形状を有し、
    前記溝開口部および前記溝底部のそれぞれにてタイヤ幅方向の外側にある外側エッジ部および内側にある内側エッジ部を定義し、前記外側エッジ部および前記内側エッジ部のそれぞれにてタイヤ幅方向の外側に凸となる外側最大振幅位置および内側に凸となる内側最大振幅位置を定義し、
    前記第一周方向主溝にて、前記溝開口部の前記外側最大振幅位置と、前記溝底部の前記外側最大振幅位置とのタイヤ周方向のオフセット量φooが、前記溝開口部の前記外側エッジ部の波長λ1oに対して0.03≦φoo/λ1o≦0.25の関係を有し、
    前記第一周方向主溝の前記溝底部における前記外側最大振幅位置と、前記第二周方向主溝の前記溝底部における前記外側最大振幅位置とのタイヤ周方向のズレ量δが、前記第一周方向主溝の前記溝開口部の波長λ1oに対して0≦δ/λ1o≦0.03の関係を有し、且つ、
    前記溝開口部および前記溝底部の最大傾斜角θ1o、θ2oが、1.50≦θ2o/θ1o≦2.00の関係を有することを特徴とする空気入りタイヤ。
JP2018185534A 2018-09-28 2018-09-28 空気入りタイヤ Active JP7139851B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018185534A JP7139851B2 (ja) 2018-09-28 2018-09-28 空気入りタイヤ
PCT/JP2019/033149 WO2020066404A1 (ja) 2018-09-28 2019-08-23 空気入りタイヤ
US17/276,666 US11999199B2 (en) 2018-09-28 2019-08-23 Pneumatic tire

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018185534A JP7139851B2 (ja) 2018-09-28 2018-09-28 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020055356A JP2020055356A (ja) 2020-04-09
JP7139851B2 true JP7139851B2 (ja) 2022-09-21

Family

ID=70106198

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018185534A Active JP7139851B2 (ja) 2018-09-28 2018-09-28 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7139851B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7492123B2 (ja) 2020-04-30 2024-05-29 横浜ゴム株式会社 タイヤ
JP2024066541A (ja) * 2022-11-02 2024-05-16 住友ゴム工業株式会社 重荷重用タイヤ

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012116389A (ja) 2010-12-02 2012-06-21 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2013129409A (ja) 2011-12-22 2013-07-04 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2016005950A (ja) 2014-05-29 2016-01-14 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
WO2018016477A1 (ja) 2016-07-19 2018-01-25 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JP2018076001A (ja) 2016-11-10 2018-05-17 住友ゴム工業株式会社 タイヤ

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3076089B2 (ja) * 1991-06-25 2000-08-14 株式会社ブリヂストン 重荷重用空気入りタイヤ

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012116389A (ja) 2010-12-02 2012-06-21 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JP2013129409A (ja) 2011-12-22 2013-07-04 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ
JP2016005950A (ja) 2014-05-29 2016-01-14 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
WO2018016477A1 (ja) 2016-07-19 2018-01-25 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
JP2018076001A (ja) 2016-11-10 2018-05-17 住友ゴム工業株式会社 タイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020055356A (ja) 2020-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7139851B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP7147354B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2020217935A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP6805535B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP6780687B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2020100337A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP7115132B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2020066404A1 (ja) 空気入りタイヤ
WO2020217964A1 (ja) 空気入りタイヤ
JP7196508B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP7115077B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2022056698A (ja) タイヤ
WO2019151333A1 (ja) 空気入りタイヤ
US11999199B2 (en) Pneumatic tire
JP7457246B2 (ja) タイヤ
JP7485914B2 (ja) タイヤ
JP7283331B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP7276045B2 (ja) 空気入りタイヤ
US11633988B2 (en) Pneumatic tire
JP7293840B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP7283330B2 (ja) 空気入りタイヤ
US11884109B2 (en) Pneumatic tire
JP7215400B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2021160572A (ja) タイヤ
JP2022012888A (ja) タイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220531

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220726

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220809

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220822

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7139851

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350