JP6046975B2 - 研磨パッドの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は研磨パッドの製造方法に関する。
シリコン、ヒ化ガリウムやリン化ガリウム、リン化インジウムなどの半導体基板または半導体ウエハ、また、ガラス、LCD(液晶ディスプレイ)、ディスク等の各種基板には高度な平坦性が求められる。これらの高度な平坦性が求められる基板等を製造する場合は、研磨粒子などを用いた表面の研磨が行われる。
通常、これらの被研磨物の研磨加工には片面研磨機が使用される。かかる研磨加工においては、例えば、表面が平坦な定盤に保持した基板に対し、高硬度の研磨パッドを用いて荒削りを行い、次に中硬度の研磨パッド、最後に低硬度の仕上げ用パッドで順次磨く工程を経る。当然のことながら、基板の種類及び平滑度の要求レベルにより、各工程数及び条件は異なってくる。
例えば、ポリウレタン発泡体製の研磨パッドを製造する場合、通常、ポリウレタン反応原液を80mm程度の厚みのモールド(型)に注入して発泡硬化させて発泡ウレタンブロックを得る。この発泡ウレタンブロックの6面の外皮を削った後、2mm程度の厚さにスライスしてシート形状の研磨パッドが製造される(例えば、特許文献1〜3参照)。
一方、ポリオール、イソシアネート、研磨促進材等を含む混合液を一定の間隔を保って配置された2枚の無限軌道ステンレス製スチールベルト間に吐出し、加熱硬化させてシート状成形物とした後、両面のベルトから分離することにより、密度のばらつきが小さい研磨シート材を連続的に製造する方法が提案されている(特許文献4参照)。
特開2002−192454号公報 特開2000−343412号公報 特開2005−068168号公報 特開2004−169038号公報
特許文献1〜3等に開示されているようにモールドを用いて発泡ウレタンブロックを作製した後、これをスライスして得た研磨パッドは、スライス前のブロックの全面に生じた大きな気泡(ボイド)を有し、密度のばらつきも大きい。
なお、ブロック状の発泡体の全面に大きな気泡が発生するメカニズムは定かでないが、ポリウレタンの原液をモールドに注入する時の泡カミや、発泡反応による自己発熱が激しく、厚い発泡体の特に中心部は発熱のため反応原液の粘度が低下し、その結果消泡現象が生じ、気泡サイズが大きくなるものと考えられる。
研磨パッドにおけるボイドの存在は研磨砥粒がボイドに入り込み、研磨レートが低下することにつながり、密度のばらつきは硬さや気泡サイズのばらつきにつながり、結果的に被研磨物の品質に大きく影響する。
また、研磨パッドを研磨装置に取り付けるとき、通常、プラテンと呼ばれる支持板に粘着テープを用いて研磨パッドを取り付けるが、発泡ウレタンブロックをスライスして得た研磨パッドでは、両面とも粗面であるため粘着テープの密着性が劣る。その為、密着性を向上するため表面処理を行なうか、粘着テープの粘着剤の厚みを増す、あるいは粘着性の高いテープを使用するなどの対策を施す必要がある。
一方、特許文献4に開示されている方法では、予めシート状の発泡ポリウレタンシートを製造するものであるが、厚さ方向の気泡径や密度に関しては考慮されていない。更に、発泡ポリウレタンシートの硬度が高くなると、漉き割にて半裁できなくなるなど、硬度を考慮していない。
本発明は、高い研磨性能を有するとともに、定盤による高い保持力を有する研磨パッドを高い歩留まりで製造することができる研磨パッドの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、以下の発明が提供される。
請求項の発明は、気泡構造を有する発泡ポリウレタンシートを有し、前記発泡ポリウレタンシートの一方の面は気泡が露出した気泡面であり、他方の面は気泡が露出せずに皮膜を有する皮膜面であり、前記皮膜面側の表層部における平均気泡径をDs(μm)、前記気泡面側の表層部における平均気泡径をDf(μm)、シートの厚さ方向の中央部における平均気泡径をDm(μm)、としたときに、Ds≦Df<Dmの関係を満たす研磨パッドの製造方法であって、
ポリイソシアナート、ポリオール、及び発泡剤を含む塗布膜を2枚の連続ウエブ間に設ける塗布工程と、
前記2枚の連続ウエブ間の前記塗布膜を加熱して硬化及び発泡させて発泡ポリウレタンシートを形成する加熱工程と、
前記加熱工程において形成された発泡ポリウレタンシートの両面に接している前記2枚の連続ウエブのうち少なくとも1枚の連続ウエブを剥離する剥離工程と、
前記連続ウエブが剥離された発泡ポリウレタンシートの一方の面側の皮膜を除去する皮膜除去工程と、
を有する研磨パッドの製造方法である。
請求項2の発明は、前記2枚の連続ウエブが樹脂フィルムである請求項1に記載の研磨パッドの製造方法である。
請求項の発明は、前記塗布工程において、前記2枚の連続ウエブとして、前記発泡ポリウレタンシートに対して離型性を有する離型性樹脂フィルムと、前記発泡ポリウレタンシートに対して接着性を有する接着性樹脂フィルムとを用い、
前記剥離工程において、前記発泡ポリウレタンシートから前記離型性樹脂フィルムを剥離し、
前記皮膜除去工程において、前記発泡ポリウレタンシートの前記離型性樹脂フィルムが剥離された面側の皮膜を研磨又は研削により除去する請求項1又は請求項2に記載の研磨パッドの製造方法である。
本発明によれば、高い研磨性能を有するとともに、定盤による高い保持力を有する研磨パッドを高い歩留まりで製造することができる研磨パッドの製造方法が提供される。
本発明の研磨パッドの厚さ方向における断面の一例を概略的に示す概略断面図である。 本発明の研磨パッドの製造方法に用いられる装置構成の一例を示す概略図である。 実施例で作製した発泡ポリウレタンシートの厚さ方向の断面を写したSEM写真である。 実施例で作製した発泡ポリウレタンシートの厚さ方向における気泡径の分布を示すグラフである。 比較例1で作製したモールドからスライスしたシート面のSEM写真である。 比較例2で作製した漉き割りしたシート面のSEM写真である。
以下、本発明の研磨パッド及びその製造方法について具体的に説明する。
<研磨パッド>
本発明の研磨パッドは、気泡構造を有する発泡ポリウレタンシートを有し、前記発泡ポリウレタンシートの一方の面は気泡が露出した気泡面であり、他方の面は気泡が露出せずに皮膜を有する皮膜面であり、前記皮膜面側の表層部における平均気泡径をDs(μm)、前記気泡面側の表層部における平均気泡径をDf(μm)、厚さ方向の中央部における平均気泡径をDm(μm)、としたときに、Ds≦Df<Dmの関係を満たして構成されている。
図1は、本発明に係る発泡ポリウレタンシートの厚さ方向における断面の一例を概略的に示している。図1に示す発泡ポリウレタンシート30は、片面に皮膜を有する皮膜面34であり、皮膜面側の表層部には中央部の気泡よりも小さい微小な気泡が存在している。皮膜面34とは反対側の面は気泡面32であり、表面の皮膜が除去され、表層部に存在する微小な気泡の一部が露出している。
本発明の発泡ポリウレタンシート30はこのような気泡構造を有し、両面側の表層部は厚さ方向の中央部よりも密度が高く、各面から厚さ方向の中心部に向けて密度が低下している。また、本発明の発泡ポリウレタンシート30は、研磨面となる気泡面32においてボイドが存在せず、密度、気泡径、独立気泡率などのばらつきが小さい構造となっている。
なお、本発明に係る発泡ポリウレタンシート30において、気泡面側又は皮膜面側の表層部とは、各面側の表面から厚さ方向に200μm以内の部分を意味し、中央部とは発泡ポリウレタンシートの厚さ方向の中心から±200μm以内の部分を意味する。
また、本発明に係る発泡ポリウレタンシートにおける平均気泡径は、発泡ポリウレタンシートの厚さ方向断面において、各部に存在する気泡から無作為に選んだ13個の気泡についてそれぞれの気泡の最大径を測定してそれらの平均値として求められる値である。
本発明の発泡ポリウレタンシート30の気泡面側の表層部における平均気泡径Dfは、高い研磨効率を発揮する観点から、50〜300μmであることが好ましく、50〜200μmであることがより好ましい。
また、発泡ポリウレタンシート30の皮膜面側の表層部における平均気泡径Dと厚さ方向の中央部における平均気泡径Dmが、Ds≦Df<Dmの関係を満たしていればよいが、発泡ポリウレタンシート30の厚さ方向の中央部における平均気泡径Dmは、研磨パッドとしての強度を保つ観点から、80〜400μmであることが好ましい。
本発明に係る発泡ポリウレタンシート30は、その気泡構造を構成するポリウレタンからなる皮膜(自己スキン)が片面に存在するため、例えば、粘着テープとの高い密着性が得られる。そのため、研磨パッド(発泡ポリウレタンシート)に粘着テープに対する接着性を向上させるための表面処理を施したり、粘着テープの粘着剤の厚みを厚くしたり、あるいは粘着テープの粘着層を強粘着性の組成にする必要がない。
また、プラテンに真空吸引できる研磨装置を用いて本発明の発泡ポリウレタンシート30の皮膜面側を真空吸引することで、空気モレが生じ難く、効率的に吸着でき、使い終わった後は容易に取り外しができる。これにより、粘着テープを用いなくてもプラテンに研磨パッドの装着・脱着が効率的にでき、研磨作業の効率が図れる。
本発明の発泡ポリウレタンシート30の厚みは特に限定されないが、研磨パッドとしての強度、成膜性、厚み精度などの観点から、通常は、0.2mm〜10mmであり、好ましくは0.5mm〜5mmであり、より好ましくは1.0mm〜2.5mmである。
発泡ポリウレタンシート30の独立気泡率(以下、独泡率という場合がある。)は、原料の選定により制御することができる。例えば発泡剤の量が少ないほど独泡率が高く、鎖延長剤は3官能の低分子トリオールを用いることが、触媒としてはゲル化の高くなる環状アミン系化合物、整泡剤は水酸基などの活性水素含有のシリコーン化合物は独泡率が高くなる。
なお、本発明の発泡ポリウレタンシート30に係る気泡構造は、独立気泡構造に限定されず、隣接した気泡が連通した連続気泡構造であってもよい。
本発明の研磨パッドは、上記発泡ポリウレタンシート30のみで構成されてもよいが、発泡ポリウレタンシート30の皮膜面34に直接接着した樹脂フィルムを有する構成としてもよい。発泡ポリウレタンシート30の皮膜面34に樹脂フィルムが接着した構成を有することで、発泡ポリウレタンシート30が柔らかくても研磨作業で伸びたりしわになることが効果的に抑制される。
また、本発明の発泡ポリウレタンシート30が連続気泡構造を有する場合には独立気泡構造を有する場合に比べて、通常は強度が小さくなるが、発泡ポリウレタンシート30の皮膜面34に樹脂フィルムを接着した構造を有することで高い強度を発揮することができる。
また、本発明の研磨パッドは、通常、研磨定盤(プラテン)に両面粘着シート又は吸引によって固定して使用されるが、皮膜面34に樹脂フィルムが接着していることで両面粘着シート又は吸引による固定を容易、かつ、確実に行うことができる。
発泡ポリウレタンシート30の皮膜面34に接着させる樹脂フィルムとしては、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、ポリフェニレンサルファイド(PPS)などのフィルムが好ましく、必要に応じ、フィルム表面を研磨等による粗化処理や、コロナ放電処理、プラズマ処理などにより接着性を向上させることが好ましい。
上記樹脂フィルムの厚みは特に限定されないが、研磨パッドの強度を向上させるとともに、取り扱い性等の観点から、通常は、0.02mm〜0.3mmであり、好ましくは0.05mm〜0.2mmである。
樹脂フィルムを発泡ポリウレタンシート30に接着させる方法として、接着剤を使用することもできるが、本発明の発泡ポリウレタンシートを製造する際、接着性を有する樹脂フィルム上に発泡ポリウレタンシートを成膜することで接着剤を用いずに発泡ポリウレタンの接着力を利用して樹脂フィルムと強固に反応接着させることができる。
本発明の発泡ポリウレタンシート30は、気泡面側に溝を形成してもよい。本発明の研磨パッドを用いて半導体ウエーハなどの被研磨物を研磨する場合、例えば、発泡ポリウレタンシート30の気泡面32に研磨スラリーを供給するとともに被研磨物を接触させて研磨を行うが、気泡面32に溝が形成されていることで供給された研磨液が気泡面32の溝を伝って全面に供給されるとともに排出され易くなり、目詰まりを抑制することができる。気泡面32に設ける溝のパターン、幅、深さなどは用途に応じて適宜決めればよい。
また、本発明の発泡ポリウレタンシート30は、皮膜面34に、又は、皮膜面34に接着している樹脂フィルムに粘着層を設けてもよい。粘着層を設けることで研磨定盤(プラテン)に容易に固定することができる。粘着層としては、粘着剤、両面粘着テープ、両面粘着シートなどが挙げられる。
<研磨パッドの製造方法>
次に、本発明の研磨パッドを製造する方法について説明する。
本発明の研磨パッドを製造する方法は特に限定されないが、例えば、ポリオール、ポリイソシアナート、発泡剤、必要であれば触媒、整泡剤、無機フィラー等を混合し、撹拌装置内の空気を排除した反応原液を樹脂フィルム等の1枚の支持体に塗布して塗布膜を発泡硬化させるか、塗布膜が2枚の樹脂フィルム等の支持体に挟まれた状態で発泡硬化させる。2枚の樹脂フィルムの間に塗布膜を設ける方法は、反応原液が同一組成であっても低密度品が得られ、かつ製品の表裏ともに平滑な皮膜面が得られるため好ましい方法である。例えば、上記反応原液の塗布膜が2枚の樹脂フィルム等の支持体に挟まれるように薄く塗布し、発泡硬化して発泡ポリウレタンシート(シート状のポリウレタン発泡体)を形成し、支持体を剥離した片面側の皮膜を研磨等により除去することで本発明の研磨パッドを作製することができる。
本発明の研磨パッドは、好ましくは、
(A)ポリイソシアナート、ポリオール、及び発泡剤を含む塗布膜を2枚の連続ウエブ間に設ける塗布工程と、
(B)前記2枚の連続ウエブ間の前記塗布膜を加熱して硬化及び発泡させて発泡ポリウレタンシートを形成する加熱工程と、
(C)前記発泡ポリウレタンシートの両面に接している前記2枚の連続ウエブのうち少なくとも1枚の連続ウエブを剥離する剥離工程と、
(D)前記連続ウエブが剥離された前記発泡ポリウレタンシートの一方の面側の皮膜を除去する皮膜除去工程と、
を経て製造することができる。
図2は、本発明の研磨パッドの製造方法のうち上記(A)〜(C)工程までを実施するための装置構成の一例を概略的に示している。図2に示す発泡ポリウレタンシート製造装置100は、第1の連続ウエブ14Aを巻き出す第1ウエブロール14、反応原液を第1の連続ウエブ14A上に塗布する塗布装置12、第1ウエブロール14から巻き出された第1の連続ウエブ14Aを塗布装置12の直下に導く大径ローラ18、第2の連続ウエブ16Aを巻き出す第2ウエブロール16、第2の連続ウエブ16Aを第1の連続ウエブ14A上の塗布膜10上に導くガイドローラ20、2枚の連続ウエブ14A,16Aの間に挟まれた反応原液の塗布膜10を加熱装置22に導くとともに加熱装置22により加熱して硬化した発泡ウレタンシート30Aを搬送する搬送ローラ28B、発泡ウレタンシート30Aから剥離された連続ウエブ14Aを巻き上げて回収する回収ローラ24を備えている。
(A)塗布工程
ポリイソシアナート、ポリオール、及び発泡剤を含む反応原液を用意し、該反応原液の塗布膜を2枚の連続ウエブ14A,16A間に設ける。
例えば、第1ウエブロール14から繰り出される第1の連続ウエブ14A上に発泡ポリウレタンシート30Aを形成するための反応原液を連続的に塗布して塗布膜10を形成した後、第2ウエブロール16から連続的に繰り出される第2の連続ウエブ16Aを第1の連続ウエブ14A上の塗布膜10上に被せることで2枚の連続ウエブ14A,16A間に塗布膜10を設けることができる。
発泡ポリウレタンシート30Aを形成するための反応原液としては、ポリイソシアナート、ポリオール及び発泡剤を含み、必要に応じて、触媒、整泡剤、鎖延長剤、無機フィラーなどを添加したものを用いる。
ポリオールとしては、ポリオキシアルキレン系として、ポリオキシプロピレンポリオール、ポリオキシエチレンポリオール、ポリオキシテトラメチレンポリオールが例示できる。その他ポリオールとしては、ジカルボン酸とグリコールとのポリエステルポリオールや、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオールなども例示できる。
イソシアナートとしては、トルエンジイソシアナート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)、ナフタレンジイソシアナート(NDI)、ヘキサメチレンジイソシアナート(HDI)等、単独で又は併用して用いられる。また、これらイソシアナートとポリオールの反応生成物である末端NCO基のプレポリマーは研磨パッドの強靭性や耐摩耗性を高めるため好ましく用いられる。
発泡剤としては、水、シクロペンタン、ジクロロメタンなどの低沸点の有機溶剤、ハロゲン系炭化水素、発泡マイクロカプセルなどが用いられる。また、ポリオールやプレポリマーを空気や窒素を用いて気泡を巻き込む方法(メカニカルフロス法)を採用してもよい。
触媒としては、トリエチレンジアミンなどのアミン触媒やジブチルチンジラウレートなどの有機金属化合物を用いることができる。
整泡剤としては、ポリジメチルシロキサンとポリオキシアルキレンポリオールの共重合体を代表例としたシリコーン系化合物が好適に用いられる。
末端NCO基のプレポリマーを用いる場合は、鎖延長剤として低分子ポリオールや芳香族ジアミンを用いることが好ましい。低分子ポリオールは分子量500以下の、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセリン、トリメチロールプロパンのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールAのエチレンオキシドないしはプロピレンオキシド付加物が例示できる。芳香族ジアミンとしては、4,4‘−ジアミノ−3,3’−ジクロロジフェニルメタン(MOCA)が例示できる。
反応原液は、できるだけポットライフの長い処方、つまりゲル化時間が長いものが好ましく、2〜5分程度が好ましい。ゲル化時間が短いと塗布時に原料がゲル化して長時間塗工できず、ゲル化時間が長すぎると発泡硬化に長時間必要である。ここで、反応原液のゲル化時間は、必要な原料を配合し、所定の温度で撹拌し、ゲル化する時間と定義する。ゲル化時間の制御は触媒の選択と混合原液の温度で調整することができる。
また、製造する発泡ポリウレタンシートの独立気泡率(独泡率)は、原料の選定により制御することができる。例えば発泡剤の添加量が少ないほど独泡率が高くなる。また、鎖延長剤として3官能の低分子トリオールを用いることが、触媒としてゲル化の高くなる環状アミン系化合物、整泡剤として水酸基などの活性水素含有のシリコーン化合物をそれぞれ用いることで独泡率が高くなる。
塗布装置12は特に限定されないが、ダイスコーター、コンマコーターなどを用いると泡カミ(塗布液が流れる時に泡を巻き込む現象)がなく塗布できるので好ましい。
塗布膜10の厚みは用途に応じて決めればよいが、塗布膜10の厚みが薄過ぎると、その後の加熱工程で発泡・硬化しても研磨パッドとしての強度が不十分となる可能性があり、厚過ぎると、ウレタンの自己発熱のため、厚さ方向の中央部にボイドの生成の可能性がある。これらの観点から、塗布膜10の厚みは、通常は、0.1〜5.0mmであり、好ましくは0.25mm〜1.5mmであり、より好ましくは0.5mm〜1.25mmである。
塗布膜を挟む2枚の連続ウエブ14A,16Aとしては、樹脂フィルムが好適であり、具体的には、加熱工程での発泡及び硬化によって形成される発泡ポリウレタンシート30Aに対して離型性を有する離型性樹脂フィルムと、当該発泡ポリウレタンシート30Aに対して接着性を有する接着性樹脂フィルムとを用いることが好ましい。離型性フィルムと接着性フィルムを組み合わせて用いることで、発泡ポリウレタンシート30Aを形成した後、離型性フィルムは片面から剥離し、接着性フィルムはそのまま発泡ポリウレタンシート30Aの片面に反応接着した研磨パッドとすることができる。
接着性フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリプロピレン等のフィルム表面をコロナ放電処理、プラズマ処理などにより接着性を向上させたものを用いることができ、離型性フィルムとしては、例えば、シリコーンコーティング等で離型処理したPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムを用いることができる。
2枚の連続ウエブ14A,16Aとして離型性フィルムと接着性フィルムを用いる場合は、いずれか一方のフィルムを下側にして塗布すればよい。
なお、2枚の連続ウエブは離型性フィルムと接着性フィルムの組み合わせに限定されず、例えば、いずれも離型性フィルムを用い、加熱工程により発泡ポリウレタンシート30Aを形成した後に両面からフィルムを剥離して発泡ポリウレタンシートのみからなる研磨パッドとしてもよい。
(B)加熱工程
次いで、2枚の連続ウエブ14A,16A間の塗布膜10を加熱して硬化及び発泡させて発泡ポリウレタンシート30Aを形成する。
加熱装置22としては、例えば、赤外線ヒータ、電気ヒータやガス燃焼炉などを用いることができる。
加熱による発泡及び硬化は50〜120℃の温度で行なうことが好ましい。また、加熱時間は、塗布膜の構成や加熱温度にもよるが、上記温度範囲であれば、通常は、3〜30分で発泡及び硬化させて発泡ポリウレタンシート30Aを形成することができる。
(C)剥離工程
次いで、発泡ポリウレタンシート30Aの両面に接している2枚の連続ウエブ14A,16Aのうち少なくとも1枚の連続ウエブを剥離する。
例えば、連続ウエブ14Aとして離型性フィルムを、連続ウエブ16Aとして接着性フィルムを用いた場合は、図2に示すように離型性フィルム14Aのみ剥離して回収ローラ24に巻き取って回収し、片面に接着性フィルム16Aが接着した発泡ポリウレタンシート30Aを巻き取るか、次の(D)皮膜除去工程以降の工程を経た後に巻き取ってもよい。
一方、2枚の連続ウエブ14A,16Aがともに離型性フィルムである場合は、発泡ウレタンシート30Aから離型性フィルムを剥離してそれぞれ回収ローラに巻き取って回収する。なお、いずれの場合も、硬度の高い製品で巻取りが困難な場合は、定尺で切断しても良い。
なお、各連続ウエブ14A,16Aを回収したロールはそれぞれ供給ロール14,16として再利用することができる。
(D)皮膜除去工程
剥離工程後、連続ウエブが剥離された発泡ポリウレタンシート30Aの一方の面側の皮膜を除去する。
発泡ポリウレタンシート30Aから離型性フィルムが剥離された面はウレタンの緻密な皮膜が形成された面(皮膜面)となっている。本発明では、発泡ポリウレタンシート30Aの片面のみ皮膜を除去して気泡面32にする。
例えば、フィルムを剥離した発泡ポリウレタンシート30Aの一方の面をバフ研磨装置や研削装置によって研磨又は研削することで皮膜を除去することができる。
発泡ポリウレタンシート30Aの片面側の皮膜を研磨等で除去する工程では、発泡ポリウレタンシート30Aが連続した成形体であるため、連続研磨工程とすることができ、モールド物をスライスして発泡ポリウレタンシートを作製するバッチ処理に比べ厚み精度が大幅に向上し、しかも大変効率的である。
ここで、発泡ポリウレタンシート30Aの片面側を除去する量(厚み)が少な過ぎると、皮膜の一部が残存して表層部の気泡が十分露出せず、研磨パッドとしての研磨性能に劣ってしまう。一方、研磨代が多過ぎると、気泡面側の表層部の緻密な気泡がほとんど除去されて研磨性能が劣ってしまう可能性がある。かかる観点から、発泡ポリウレタンシート30Aの片面側を除去する量(厚み)は、通常は、30〜200μmである。
なお、発泡ポリウレタンシート30Aの片面のみ皮膜を除去する方法としては、研磨又は研削限定されず、表層をスライスして皮膜を除去してもよい。
例えば、厚みが1〜3mm程度の薄い発泡ポリウレタンシート30Aを2枚のフィルム間で製造すると、上下面に形成される皮膜が最も密度が高く厚さ方向に内部に向けて密度が低下する。この上下面のいずれか一方の皮膜を研磨あるいは切削手段などで薄く除去することでボイドがなく、気泡が緻密な面(気泡面32)が現れ、かかる気泡面32は研磨作業に好適である。
なお、上記(A)、(B)工程を経て形成された発泡ポリウレタンシート30Aでは、下面側の表層部は上面側の表層部よりも更に緻密な気泡構造を有するので、図2に示すように、発泡ポリウレタンシート30Aの下面側のウエブ14Aを剥離して現れた皮膜を除去して気泡面32とすることが最も緻密な気泡構造を有する気泡面32が得られ、研磨効率を高めることになり好ましい。
(E)溝形成工程
さらに、発泡ポリウレタンシートの気泡面32には溝を形成してもよい。
気泡面32に溝を形成する方法は特に限定されないが、例えば、木材や樹脂板などの薄板加工機によって所定の幅及び深さを有する溝を所定の溝パターンに形成することができる。このとき、発泡ポリウレタンシート30Aが柔らかくても裏面(皮膜面)側に樹脂フィルムが接着したままとなっていれば、容易に溝加工を施すことができる。
(F)粘着層形成工程
さらに、発泡ポリウレタンシート30の皮膜面34に、又は、皮膜面34に接着している樹脂フィルムに粘着層を設けてもよい。粘着層を設ける方法としては、粘着剤を塗工する方法、両面粘着テープ又は両面粘着シートを貼り付ける方法などが挙げられる。
上記(A)〜(D)工程、さらに必要により(E)工程、(F)工程を経て、本発明の研磨パッドを作製することができる。
このような方法によれば、例えば、モールド製品から外皮を削り取り、スライスすると云う作業の煩雑さが無く、材料を捨てる量も少ないので、高い歩留まりで本発明の研磨パッドを製造することができる。
以下に本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、配合量(含有量、添加量)に関する「部」、「%」はすべて質量基準である。
[使用原料]
(末端NCO基プレポリマー)
PP−A:PTMG−1000(三菱化学社製ポリオキシテトラメチレングリコール、分子量1000)を100部、及び、ピュアーMDI(日本ポリウレタン社製ジフェニルメタンジイソシアナート)を50部混合し、70℃で2時間反応させてNCO%が5.25%のNCO基末端のプレポリマーを得た。
PP−B:プラクセル210(ダイセル社製ポリカプロラクトンジオール、分子量1000)を100部、及び、ピュアーMDIを125部混合し、70℃で2時間反応させてNCO%が15%のNCO基末端のプレポリマーを得た。
(カルボジイミド変性MDI)
C98:日本ポリウレタン社製カルボジイミド変性MDI、NCO%=29.5%
(鎖延長剤)
14BD:1,4−ブタンジオール
N−4038:ニッポラン4038、日本ポリウレタン社製架橋剤、OH価=1249
(発泡剤)
(整泡剤)
NP−100:水酸基末端ポリエーテル変性シリコーン整泡剤(信越化学社製)
SF2938F:ポリエーテル変性シリコーン整泡剤(東レ・ダウコーニング社製)
(触媒)
DB−60:東ソー社製アミン触媒
(樹脂フィルム)
フィルムA:厚さ100μmのポリエステルフィルムの片面に離型性シリコーン樹脂を0.3μm塗布したもの。
フィルムB:厚さ75μmのポリエステルフィルムの片面をコロナ放電処理したもの。
<実施例1>
PP−Aを100部、助剤として14BDを5.28部、水を0.05部、整泡剤NP−100を0.5部、触媒DB−60を0.3部それぞれ加えたプレミックスをタンクに投入し、定量ポンプでミキシングヘッドへ搬送して機械撹拌した。
撹拌した反応原液を離型処理したポリエステルフィルム(フィルムA)の上にダイスコーターを用い、厚さ1mmに塗布し、塗布膜の上にコロナ放電処理した別のポリエステルフィルム(フィルムB)を被せた。
この連続塗工品を60℃のオーブンで1分、その後100℃のオーブンで10分加熱して発泡硬化させた。
両面に自己スキン(皮膜)を有する発泡ポリウレタンシートが得られ、下面側のフィルムAを剥離し、現れた自己スキン面(皮膜面)を研磨装置を用いて約50μm研磨して皮膜を除去した。
得られた発泡ポリウレタンシート(シート状ポリウレタン発泡体)は、どの位置をとっても密度が一定でその値は0.58g/cmであり、独泡率も77%でばらつきはほとんどなかった。
また、発泡体の密度は厚さ方向に中央部から表面に近いほど緻密になり、表層の気泡面には径が0.3mmを超えるボイドは全くなかった。
その他の物性を表1に示した。表1中の「最小最大差」は、発泡ポリウレタンシートの面内50点の測定値の最大値と最小値の差を示したものである。なお、各物性は以下のようにして測定、算出した。
・厚み(mm)
試験片(100mm×100mm)に対し、縦3列、横3列の9箇所を0.01mmの精度の厚み計で測定し、平均を計算する。
・密度(g/cm
体積V(cm):0.1mm精度で縦横の寸法を測定し、この寸法測定値と厚みより算出
重量W(g):0.001g精度で測定
密度(g/cm)D=W/V
・A硬度
試験片の上下面をA硬度計で、硬度計の下平面が皮膜面に接する程度の荷重をかけ、15秒後の値を読み取る。
・独立気泡率(%)
準拠規格:ASTM D−2856
ベックマン空気比較式比重計930型(東京サイエンス社製)を用い、試験片(20mm×20mmの2枚重ね)の全空間体積あたりの独立空間体積の割合を求める(加圧法)。
Vc=(ΔV−E)/(V−E)×100(%)
Vc:試料の空間容積あたりの独立気泡率(%)
ΔV:試料で除かれた空気容積
V:試料の見掛容積
E:樹脂の容積=(重量)/(比重)
比重は1.2g/cm
<実施例2>
PP−Aを100部、追加MDIとしてC98を10部、助剤としてN−4038を8.4部、水を0.05部、NP−100を0.5部、DB−60を0.3部それぞれ混合した塗布液を用い、下面フィルムにはフィルムAを、上面にはフィルムBをそれぞれ用いた。実施例1と同様のプロセスで発泡ポリウレタンシートを作製したところ、上面にポリエステルフィルムBが反応接着した。一方、下面のポリエステルフィルムAは剥離し、現れた自己スキン(皮膜)を研磨により除去した。
得られた発泡ポリウレタンシートはどの位置をとっても密度が一定でその値は0.63g/cmであり、独泡率も90%でばらつきはほとんどなかった。また、発泡体の密度は厚さ方向の中央部から表面に近づくに従って緻密になり、表層の気泡面は極めて緻密で径が0.3mmを超えるボイドは全くなかった。その他物性を表1に示した。
<実施例3>
PP−Bを100部、N−4038を16.07部用いたこと以外は実施例2と同様の配合原料で塗布液を調製し、下面フィルムにはポリエステルフィルムAを、上面フィルムにはポリエステルフィルムBを用いて発泡ポリウレタンシートを作製した。
シートの上面にはポリエステルフィルムBが反応接着し、一方、下面のポリエステルフィルムAは剥離し、現れた自己スキン(皮膜)を研磨により除去した発泡ポリウレタンシートを得た。
得られた発泡ポリウレタンシートはどの位置をとっても密度が0.65g/cmで一定で、独泡率も88%でばらつきはほとんどなかった。また、発泡体の密度は厚さ方向の中央部から表面に近づくに従って緻密になり、表層の気泡面は緻密で径が0.3mmを超えるボイドは全くなかった。その他物性を表1に示した。
<実施例4>
PP−Bを100部、C−98を20部、N−4038を22.40部それぞれ用いた以外は実施例3と同様な方法で発泡ポリウレタンシートを得た。得られた発泡ポリウレタンシートはどの位置をとっても密度が一定でその値は0.65g/cmであり、独泡率も90%、A硬度90でばらつきはほとんどなかった。また、発泡体の密度は厚さ方向の中央部から表面に近づくに従って緻密になり、表層の気泡面は緻密で径が0.3mmを超えるボイドは全くなかった。その他物性を表1に示した。
<実施例5>
PP−Aを100部、助剤として14BDを5.28部、水を0.05部、整泡剤SF2938Fを0.5部、触媒DB−60を0.2部それぞれ用い、下面フィルムにはフィルムAを、上面にはフィルムBを用い、実施例1と同様なプロセスで、片面に自己スキンを研磨により除去した発泡ポリウレタンシートを得た。
得られた発泡ポリウレタンシートはどの位置をとっても密度が一定でその値は0.52g/cmであり、独泡率も0%でばらつきはほとんどなかった。また、発泡体の密度は厚さ方向の中央部から表面に近づくに従って緻密になり、表層の気泡面は極めて緻密で径が0.3mmを超えるボイドは全くなかった。その他物性を表1に示した。
<比較例1>
実施例1の組成を機械撹拌装置にて撹拌した反応原液を、縦200mm×横600mm×高さ100mmの鉄製モールドに注入し、100℃で60分加熱して発泡硬化させた。
得られた発泡体の6面の外皮を20mmずつ漉いて約160×560×60mmの製品を得た。元の発泡体から外皮を漉いた製品の体積歩留りは44.8%で、重量歩留りは35%であった。
漉いた後の発泡体を2mmずつ30枚にスライスした製品の平均密度は0.51g/mであったが、発泡体の上部の密度は0.53g/m、中間部は0.45g/m、下部は0.62g/mと大きくばらついていた。
また、独泡率も平均では50%であるが、上部40%、中間部20%、下部70%と大幅にばらついた。
また、A硬度も平均では70であるが、上部65、中間部40、下部85であった。
なお、図5に示す通り、直径0.5mm以上のボイドが多数散在していた。表1に示した最大値−最小値の差は30枚のスライス品の値の最大値と最小値の差をとったものである。
<比較例2>
実施例1の反応原液の組成とフィルムを用い、塗布厚み2.5mm以外は実施例1と同様の方法で厚み約5mmの発泡ポリウレタンシートを得た。
得られた発泡ポリウレタンシートを漉き割り機で上下2分割に裂いて2枚のシート状製品を得た。得られた製品の密度は上部が0.50g/m、下部が0.55g/mであった。
漉き割り面には図6に示すとおり、約0.3mmの合一セルが存在しあたかもボイドのような気泡が存在していた。表1に上下2分割した製品の最大値−最小値の差を示したが密度を初め、独泡率、A硬度も大きくばらつき、更に厚み精度も悪いものであった。
<比較例3>
実施例4の配合と同様の反応原液を調製し、塗布厚みを2mmとした以外は比較例2と同様のフィルム及びプロセスを用いて、厚み約4mmの製品を得た。得られた発泡ポリウレタンシートを漉き割り機で上下2分割に裂こうとしたが、硬くて精度の良いスライスが出来なかった。更に合一セルが存在し、あたかもボイドのような径が0.3mmを超える気泡が存在していた。表1に上下2分割した製品の最大値−最小値の差を示したが大きなバラツキがあった。
<セル径測定>
図3は、実施例1の発泡ポリウレタンシート(厚み約2mm)の片面の皮膜を除去する前の厚さ方向の断面を拡大した顕微鏡写真である。この発泡ポリウレタンシートを厚さ方向に0.15mm刻みで分け、各範囲における気泡径(セル径)を測定した。各範囲内における気泡径を無作為に13個測定してその平均を平均気泡径とした。発泡ポリウレタンシートの厚さ方向における平均気泡径の分布を図4に示した。
上下の表層部の気泡径は、中央部の気泡径より小さいことがわかる。
本発明の研磨パッドは、シリコン、ヒ化ガリウムやリン化ガリウム、リン化インジウムなどの半導体基板または半導体ウエハ、各種基板、ガラス、LCD、ディスクなどの表面を研磨するために使用する高硬度〜中硬度の研磨パッドの用途に好適に適用される。
10 塗布膜
12 塗布装置
14 第1ウエブロール
14A 第1の連続ウエブ
16 第2ウエブロール
16A 第2の連続ウエブ
18 大径ローラ
22 加熱装置
24 第1回収ロール
30 研磨パッド
30A 発泡ウレタンシート(皮膜除去前)
100 発泡ウレタンシート製造装置

Claims (3)

  1. 気泡構造を有する発泡ポリウレタンシートを有し、前記発泡ポリウレタンシートの一方の面は気泡が露出した気泡面であり、他方の面は気泡が露出せずに皮膜を有する皮膜面であり、前記皮膜面側の表層部における平均気泡径をDs(μm)、前記気泡面側の表層部における平均気泡径をDf(μm)、シートの厚さ方向の中央部における平均気泡径をDm(μm)、としたときに、Ds≦Df<Dmの関係を満たす研磨パッドの製造方法であって、
    ポリイソシアナート、ポリオール、及び発泡剤を含む塗布膜を2枚の連続ウエブ間に設ける塗布工程と、
    前記2枚の連続ウエブ間の前記塗布膜を加熱して硬化及び発泡させて発泡ポリウレタンシートを形成する加熱工程と、
    前記加熱工程において形成された発泡ポリウレタンシートの両面に接している前記2枚の連続ウエブのうち少なくとも1枚の連続ウエブを剥離する剥離工程と、
    前記連続ウエブが剥離された発泡ポリウレタンシートの一方の面側の皮膜を除去する皮膜除去工程と、
    を有する研磨パッドの製造方法。
  2. 前記2枚の連続ウエブが樹脂フィルムである請求項1に記載の研磨パッドの製造方法。
  3. 前記塗布工程において、前記2枚の連続ウエブとして、前記発泡ポリウレタンシートに対して離型性を有する離型性樹脂フィルムと、前記発泡ポリウレタンシートに対して接着性を有する接着性樹脂フィルムとを用い、
    前記剥離工程において、前記発泡ポリウレタンシートから前記離型性樹脂フィルムを剥離し、
    前記皮膜除去工程において、前記発泡ポリウレタンシートの前記離型性樹脂フィルムが剥離された面側の皮膜を研磨又は研削により除去する請求項1又は請求項2に記載の研磨パッドの製造方法。
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