JP6042222B2 - L形ペット用トイレ - Google Patents
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Description
なお、尿吸収性のシーツは、その周縁部に吸湿部のない薄い部分があり、その内側に吸湿部が設けられているのが一般的であるが、上記薄い部分の幅は製品によって区々であり、本明細書において「シーツの周縁部」という場合、上記薄い部分に限定する趣旨ではなく、文字通りシーツの周縁部を指しており、上記薄い部分のみの場合や、薄い部分と吸湿部の両方を含む場合がある。
しかしながら、平板状のトイレ本体の場合、特に雄犬が片足を上げて排尿する際に、トイレ本体の縁から尿が外部に飛び散る可能性がある。
そこで、このような尿の外部への飛び散りを防止するものとして、トイレ本体を、床部と縦壁部とで構成し、床部に対して縦壁部を略90度になるように立設して全体形状をL形にしたものがある。このような、L形ペット用トイレの例としては、特許文献1に「折り畳み式ペットトレー」として開示されている。
また、連結部において、凸条の固定用凸部と、凹溝状の固定用凹部によってシーツを挟持するようにしているが、シーツの厚みは種々あるため、このような構造の場合、特定の厚みのシーツであれば固定することができるが、厚みの薄いものでは固定力が弱くなり、ペットが引っ掻いたときにずれやすく、尿の漏れ出しの原因となる。逆に、厚みが厚いシーツでは縦壁部を垂直にするために回動したときに、シーツが固定用凸部に当たり、回動の邪魔になって、縦壁部を所定角度まで回動ができなくなるという問題がある。
つまり、特許文献1の連結部におけるシーツ固定構造では、一対のトイレ本体の回動を円滑にし、かつシーツの固定と尿の漏れ出し防止の両方を確実にできる構造とは言い難い。
また、他の目的として、一対のトイレ本体の回動を円滑にし、かつ連結部におけるシーツの固定と尿の漏れ出し防止の両方を確実にできるL形ペット用トイレを提供することを目的とするものである。
前記一対のトレー本体における各トレー本体は、同形状の成形品からなり、
各トレー本体は、
回動可能に連結するヒンジ部と、
該ヒンジ部が設けられた辺部に形成されると共に互いに当接して互いの成す角度を規制する角度規制当接面と、
前記辺部に設けられて、互いに対向配置されることで前記シーツを挟持する同形状のシーツ挟持部とを備えてなることを特徴とするものである。
枠部材は、前記メッシュ部材の周縁部が載置される載置部と、該載置部に載置された前記メッシュ部材の前記垂下片に係合する垂下片係合部と、前記載置部に載置された前記メッシュ部材の周縁部の上面側に配置されて前記メッシュ部材が上方に外れるのを防止するメッシュ部材外れ防止片とを有することを特徴とするものである。
トレー本体7は、図8に示すように、平面視において略長方形状からなる。
トレー本体7の上面には、矩形状の低台からなりシーツ5を設置するシーツ敷設部15が設けられている。シーツ敷設部15は、トレー本体7の周縁部(立設部19、連結辺部21)の内側に前記周縁部から隙間を介して設けられ、この隙間には平坦部16が形成されている。
シーツ敷設部15の周囲には、枠部材9と協働してシーツ5をトレー本体7側に固定するための先端が円錐状の突起からなる固定突起部17が所定間隔で複数設けられている(図7、図13参照)。
立設部19は尿等が外側に流れ出さないようにする機能を有する。なお、立設部19は、必ずしも立設部19全体にわたって、均一の高さにする必要はなく、部分的に凹部等が存在してもよい。
連結辺部21にはシーツ敷設部15に対して45度に傾斜する角度規制当接面21aが形成されている(図8参照)。それ故に、各トレー本体7の角度規制当接面21aが当接したときにはトレー本体7同士のなす角度が略90度になるように、連結された各トレー本体7の成す角度が規制される。
各軸受部13bは、図7に示すように、一方のトレー本体7の一対の軸受部13bの間に、他方のトレー本体7の片側1箇の軸受部13bが挿入されて、各軸受部13bの穴が連通するようになっている。この状態で、軸受部13bの穴に軸13aを挿通することで、図9に示すようにトレー本体7同士が連結される。
各トレー本体7は、このような構造のヒンジ部13を有しているが故に同一形状でありながら回動可能に連結することができる。
姿勢ロックばね23は、図10に示すように、帯状の金属板を略L字状に屈曲させてなり、一端に略U字状に折り返した折り返し部23aを有している。姿勢ロックばね23の他端部には、ねじ孔23bが設けられており、このねじ孔23bによって姿勢ロックばね23は姿勢ロックばね取付部21bにねじ止めされている。
各トレー本体7を、連結辺部21で連結したときに、一方のトレー本体7に形成した姿勢ロックばね取付部21bと、他方のトレー本体7に形成した切欠き部21cとが連結辺部21を挟んで対応する位置に配置される。
そのため、連結されたトレー本体7同士のなす角度を略90度にしたとき、図10に示すように、姿勢ロックばね23の折り返し部23aが、他方のトレー本体7の切欠き部21cの上方の部分を押圧し、トレー本体7同士の成す角度が略90度になった姿勢を維持(ロック)できるようになっている。
トレー本体7同士のなす角度を略90度にすると、シーツ挟持面25aは互いに対向配置され、一方のトレー本体7のシーツ挟持面25aに形成した凸部25bの先端部が他方のトレー本体7のシーツ挟持面25aに形成した凹部25cに挿入される。
このとき、シーツ挟持面25a同士の間には、1.5mm〜2.2mm程度の隙間(シーツにおける吸湿部を2枚重ねた程度の隙間)が形成され、凸部25bの先端は凹部25cの底部に当接又は近接するようになっている(図8、図10参照)。なお、図10には、この点を説明するため、点線の丸で囲んだ部位を、凸部25b及び凹部25cの中心で断面にした状態を拡大して示している。
そして、シーツ5の吸湿部が尿を吸い込むことで、吸湿部が膨張して、シーツ挟持面25a同士の隙間を塞ぎ、尿の外部への漏れ出しを防止する。
メッシュ部材11は、図1、図2、図7および図11に示すように、枠状の周縁部の内側にメッシュ11aが形成されてなる。なお、図1、図7および図11においては、図が煩雑にならないように、メッシュ11aの一部のみ図示している。
メッシュ部材11は、トレー本体7のシーツ敷設部15を覆うように枠部材9に着脱可能に取り付けられる。
さらに、メッシュ部材11の周縁部における裏面側には、メッシュ部材11の強度を向上させるためのリブ11bが複数設けられている。
枠部材9は、図7に示す通り、トレー本体7の立設部19の形状に対応して略コ字状になっており、立設部19を上方から覆うようにして装着される。
枠部材9の内周縁には、メッシュ部材11の周縁部が設置される載置部31が前記内周縁に沿うように設けられており、さらに載置部31の内周縁端部には、下方に延出するように垂下する垂下部33が形成されている。
メッシュ部材11を枠部材33に設置するには、まず、メッシュ部材11の垂下片27を枠部材9の載置部31に位置させて、枠部材9側に押し付ける。そうすると、メッシュ部材11の垂下片27が撓むことで、垂下片27の爪部27aが垂下片係合部35と係合する。
メッシュ部材11の垂下片27と垂下片係合部35の係合状態を図11中の拡大図(a)および図12に示す。
メッシュ部材外れ防止片41は、メッシュ部材11の設置時にメッシュ部材11の上面に近接配置される(図10参照)。
メッシュ部材11は、枠部材9に取り付けられた状態では、垂下片係合部35と垂下片27とが係合しているため、多少のことでは外れることはない。しかし、枠部材9はコ字状であるため、矩形状に形成した場合と比較的すると開放辺側が撓みやすくなっている。そのため、枠部材9は、トレー本体7から取り外す場合等に撓みが生じて、垂下片係合部35と垂下片27の係合が外れてしまうことがある。
メッシュ部材外れ防止片41は、このような場合にメッシュ部材11の周縁部上面と当接することで、メッシュ部材11が上方に外れることを防止する。
各トレー本体7から枠部材9、メッシュ部材11を外した状態で、一対のトレー本体7を連結状態のまま片方のトレー本体7を床面に載置する。
そして、床面に載置したトレー本体7側のシーツ敷設部15を覆うようにシーツ5を敷設する。このとき、縦壁部側のトレー本体を少し倒すことにより、対向するシーツ挟持面25a同士の隙間を広げ、この隙間にシーツ5の一辺を挿入する。このとき、シーツ5における吸湿部がシール挟持面25aを覆うようにするのが好ましい。
このようにして、床部側と縦壁部側の両方のトレー本体7にシーツ5を敷設した状態では、対向するシーツ挟持面25a同士の間に、2枚のシーツ5が重なった状態で配置される。この場合であっても、上述したように、対向するシーツ挟持面25a同士の間には、図10に示したように、1.5mm〜2.2mmの隙間があるので、2枚のシーツ5を挿入することが可能であり、かつトレー本体7の回動に支障が出ることもない。その一方で、シーツ挟持面25aに設けられた凸部25bと凹部25cによってシーツ5が挟み込まれて保持されるので、シーツ5がペットのいたずらによってずれることがない。
まず、メッシュ部材11の辺部を、メッシュ部材外れ防止片41の下に潜らせるように挿入して、メッシュ部材11を枠部材9の載置部31に載置する。このとき、前述したように、メッシュ部材外れ防止片41のメッシュ部材11が挿入される側(枠部材9の反開放辺側)の先端部が上方に反った形状になっているため、メッシュ部材11の辺部を挿入しやすくなっている。
メッシュ部材11が設置されることで、シーツ5の吸湿部が覆われて、シーツ5をペットのいたずらから保護することができる。また、例えばペットの爪などがメッシュ11aに引っ掛かってメッシュ部材11に外力が作用しても、メッシュ部材11は枠部材9と係合しているため外れないようになっている。
シーツ5を交換するには、まず、枠部材9を取り外すが、枠部材9にメッシュ部材11が設置してある場合には、メッシュ部材11ごと枠部材9を取り外す。
このとき、枠部材9が撓んでもメッシュ部材外れ防止片41がメッシュ部材11の上面と当接するため、メッシュ部材11が上方に外れるのが防止される。また、メッシュ部材スライド防止片37がメッシュ部材11のリブ11bに当接しているので、メッシュ部材11が、枠部材9の開放辺側にスライドして外れることもない。
このように、枠部材9をトレー本体7から取り外す際に、メッシュ部材11が枠部材9から外れることがないので、尿が付いたメッシュ部材が不意に床面に落下して床面を汚損することがない。
また、本実施の形態では、メッシュ部材外れ防止片41とメッシュ部材スライド防止片37を設けたことにより、メッシュ部材11を枠部材9に設置した場合でも、シーツ交換時にメッシュ部材11が枠部材から容易に外れることがないので、尿のついたメッシュ部材11の不意の落下で床面を汚損することがない。
また、上記のような優れた作用効果を有する各トレー本体7であるが、これが同一の形状であるため1種類の金型で成形可能であり、それ故、金型コストを抑えることができる。
5 シーツ
7 トレー本体
9 枠部材
11 メッシュ部材
11a メッシュ
11b リブ
13 ヒンジ部
13a 軸
13b 軸受部
15 シーツ敷設部
16 平坦部
17 固定突起部
19 立設部
21 連結辺部
21a 角度規制当接面
21b 姿勢ロックばね取付部
21c 切欠き部
23 姿勢ロックばね
23a 折り返し部
23b ねじ孔
25 シーツ挟持台
25a シーツ挟持面
25b 凸部
25c 凹部
27 垂下片
27a 爪部
31 載置部
33 垂下部
35 垂下片係合部
37 メッシュ部材スライド防止片
39 固定円筒部
41 メッシュ部材外れ防止片
Claims (7)
- シーツが敷設されるシーツ敷設部を有する一対のトレー本体と、前記シーツ敷設部に敷設されたシーツを固定するシーツ固定部を有し、各トレー本体は、回動可能に連結されて、一方を床部側とし、他方を縦壁部とするL形に設置可能なL形ペット用トイレであって、
前記一対のトレー本体における各トレー本体は、同形状の成形品からなり、
各トレー本体は、
回動可能に連結するヒンジ部と、
該ヒンジ部が設けられた辺部に形成されると共に互いに当接して互いの成す角度を規制する角度規制当接面と、
前記辺部に設けられて、互いに対向配置されることで前記シーツを挟持する同形状のシーツ挟持部とを備えてなることを特徴とするL形ペット用トイレ。 - 前記シーツ固定部は、前記ヒンジ部が設けられた辺部を除く前記トレー本体の周縁部に
形成された立設部と、該立設部を覆うように該立設部に着脱可能に取り付けられて、前記シーツ敷設部に敷設された前記シーツにおける周縁部を前記トレー本体と共に挟持して前記シーツを固定する枠部材とを備えてなることを特徴とする請求項1記載のL形ペット用トイレ。 - 前記シーツ敷設部に被せるように設置されるメッシュ部材を有し、該メッシュ部材が前記各トレー本体における少なくとも一方の枠部材に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする請求項2に記載のL形ペット用トイレ。
- 前記枠部材は前記立設部を覆う辺部以外の辺部が開放された開放辺となっており、前記メッシュ部材が該開放辺側にスライドするのを防止するスライド防止片を有することを特徴とする請求項3記載のL形ペット用トイレ。
- メッシュ部材は、その周縁部に、下面側に垂下する垂下片を有し、
枠部材は、前記メッシュ部材の周縁部が載置される載置部と、該載置部に載置された前記メッシュ部材の前記垂下片に係合する垂下片係合部と、前記載置部に載置された前記メッシュ部材の周縁部の上面側に配置されて前記メッシュ部材が上方に外れるのを防止するメッシュ部材外れ防止片とを有することを特徴とする請求項3又は4に記載のL形ペット用トイレ。 - 前記シーツ挟持部は、傾斜面からなり、該傾斜面に互いに対向配置される凸部と凹部を有し、各トレー本体をL形にしたときに前記傾斜面同士には所定の隙間が形成されると共に前記凸部と凹部は当接又は近接するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のL形ペット用トイレ。
- 前記ヒンジ部は、該ヒンジ部が設けられた辺部の一方の端部に設けられて軸挿通穴を有する凸片部と、前記辺部の他方の端部に設けられて軸挿通穴を有すると共に前記凸片部が挿入可能な隙間を介して対向するように配置された一対の凸片部によって構成されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のL形ペット用トイレ。
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