JP6041044B2 - ショット粒子の製造方法および装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ショット粒子の製造方法および装置に関する。より詳しくは、本発明は、ショットブラスト等の各種研掃装置、各種ショットピーニング装置等で使用される鋳鋼ショット、ステンレスショット等の鉄系合金からなるショット粒子の製造方法および装置に関し、特にショット粒子の製品歩留まりが改善された、遠心方式によるショット粒子の製造方法および装置に関する。
一般的な金属粉末の製造方法としては、水アトマイズ法、ガスアトマイズ法、回転電極法、溶湯滴下法など種々の方法が従来から知られている。ここで、粉末冶金等に用いられる鉄粉としては還元鉄粉やアトマイズ鉄粉が汎用的であり、アトマイズ鉄粉の製法は水アトマイズ法が主流である。この水アトマイズ法による鉄粉は概ね0.2mm以下の粒径であって、粒子は不規則な形状を有する。また、概略球形の鉄粉が必要な場合は、ガスアトマイズ法によって製造されるが、不活性ガスを大量に消費するため製造コストが増大する問題がある。一方、ショット粒子として使用される粒径(平均粒径)は0.03〜4mmであり、非常に粒度範囲が広く、且つ粒子は概略球形である。従って、ショット粒子を製造するためには、幅広い粒度の要求に対応できること、および概略球形の粒子を製造できることが要求される。このような事情から、ショット粒子の製造に対して、一般的な金属粉末の製造方法をそのまま適用することは困難であった。
従来から用いられているショット粒子の代表的な製造方法として、遠心方式と呼ばれ、水を貯蔵した大きな水槽の中央部に、遠心ディスクおよびその回転ユニットを設置し、遠心ディスクの上方からタンディッシュ等を介して細い溶湯流を落下し、遠心力によって溶湯から溶融液滴を形成する方法がある。
遠心方式では、遠心ディスクの周速(溶融液滴が飛び出すディスク外周縁部の速度)を変えることによって、製造するショット粒子の粒度分布をある程度制御できる特徴がある。しかし、製品歩留りが低いという問題があった(米国特許第2310590号明細書、中国実用新案公告第2541089号明細書参照)。
米国特許第2310590号明細書は従来の遠心方式による鋳鉄ショットの製造方法に関する。大きな水槽の中央部に遠心ディスクおよびその回転ユニットを設置し、遠心ディスクの上方から湯道を介して細い溶湯流を落下して、遠心ディスクの遠心力によって溶湯から溶融液滴を形成するという公知の遠心方式において、飛翔している溶融液滴に向かってノズルから加圧水を噴射して溶融液滴を微細化する方法が開示されている。該加圧水の噴射を付加することによって、粗大で必要の無いサイズが形成される問題に対処し、0.068インチ(約1.73mm)以下の細かなサイズの歩留りを大幅に向上している。しかし、歩留りの向上は不十分であった。
中国実用新案公告第2541089号明細書は従来の遠心方式によるスチールショットの製造装置に関する。大きな水槽の中央部に遠心ディスクおよびその回転ユニットを設置し、遠心ディスクの上方からタンディッシュを介して細い溶湯流を落下して、遠心力によって溶湯から溶融液滴を形成するという基本的な装置構成は米国特許第2310590号明細書と同様であるが、溶解炉およびタンディッシュを遠心ディスクの近くに一体的に配置することによって溶湯温度低下による廃品率(不良率)増加の問題に対処しようとしている。
このように、上記の先行技術文献に開示された従来の遠心方式では、製品歩留りが低いという問題に十分に対処できていない。
本発明の課題は、更に歩留りの改善されたショット粒子の製造方法および装置を提供することである。本発明は、即ち、従来の遠心方式によるショット粒子の製造において、粗大で必要の無いサイズや不良品が形成されて製品歩留りが低下する問題、および遠心ディスクから飛び出した溶融液滴が大気中を飛翔して高温酸化が避けられないために製品歩留りが低下する問題、に対処するものである。よって、本発明は、製品歩留りの改善が可能なショット粒子の製造方法および装置を提供することを目的とする。
本発明のショット粒子の製造方法は、
水槽の水面と、該水面の上方に配置された回転する遠心ディスクの周囲を覆うように設けたカバーと、
前記カバーを貫通して設けたタンディッシュと、によって覆われた溶融液滴形成空間内において、
該溶融液滴形成空間内に発生するガスを排出するための開口部からガス排出するガス排出工程と、
前記カバーの内面に沿った水膜を形成する水膜形成工程と、
溶融金属を前記タンディッシュに注入して、前記タンディッシュ底部の孔部から溶融金属を流出して前記回転する遠心ディスク上に供給する溶融金属供給工程と、
前記回転する遠心ディスクに供給された溶融金属から遠心力によって溶融液滴を形成する溶融液滴形成工程と、
前記水膜形成工程で内面に水膜が形成された前記カバーに前記溶融液滴を衝突させて前記溶融液滴よりも小さな小滴に分裂させた後、前記小滴を冷却、凝固させる小滴凝固工程と、
を含み、前記水膜形成工程は、カバーの内面に冷却水を供給し、該冷却水により形成する水膜の厚さを0.5〜10mmに調整する
本発明によれば、溶融液滴形成空間内において、ガス排出工程と、水膜形成工程と、溶融金属供給工程と、溶融液滴形成工程と、小滴凝固工程と、を含むので、大気が溶融液滴形成空間内に流入することを抑制し、溶融液滴の高温酸化を低減することができる。また、回転する遠心ディスクの周囲を覆うようにカバー設け、さらにカバーの内面に沿った厚さ0.5〜10mmの水膜を形成しているので、遠心ディスクの遠心力によって形成された溶融液滴は内面に水膜が形成されたカバーに衝突して溶融液滴よりも小さな小滴に分裂し、その後、速やかに冷却、凝固する。よって、溶融液滴が飛翔する距離を短くできるため高温酸化を低減することが可能である。加えて、粗大な溶融液滴(概略直径5mm以上)が形成された場合でも、溶融液滴よりも小さな小滴に分裂できるため、製品とならない粗大粒子の発生を低減することが可能である。従って、高温酸化の低減および粗大粒子発生の低減という2つの効果によって、製品歩留りの更なる改善が可能となる。
一方、水槽の水面と、カバーと、タンディッシュと、によって覆われた溶融液滴形成空間を形成すると、溶融液滴形成空間内に発生するガスが前記空間内に充満して爆発等が発生する危険が生じる。そこで、溶融液滴形成空間内に発生するガスを排出するための開口部からガス排出するガス排出工程を設ける。よって、溶融液滴形成空間内に発生する水蒸気、酸素、水素等のガスが充満して爆発等が発生する危険を回避することができるため、安全性が確保できる。
また、ガス排出工程は、溶融液滴形成空間内の圧力に応じて開口部に接続したバルブの開閉を制御することができる。本発明によれば、溶融液滴形成空間内の圧力を検知し、圧力が一定の範囲内となるようにバルブを開閉して制御することとすると、溶融液滴形成空間内に発生するガスを効果的に排出することができると共に、大気が過度に流入することを抑制することができる、という利点がある。大気が過度に流入すると、溶融液滴形成空間内の酸素濃度が上昇して高温酸化が増加するため好ましくない。
さらに、ガス排出工程は、溶融液滴形成空間内のガスの種類および濃度を把握して開口部に接続したバルブの開閉を制御することができる。本発明によれば、溶融液滴形成空間内に発生する水蒸気、酸素、水素等のガスの種類および濃度を把握してバルブの開閉を制御することとすると、溶融液滴形成空間内のガス濃度を安定化して高温酸化を低減することができる、という利点がある。
加えて、ガス排出工程は、開口部の開口度Kを、溶融液滴形成空間の体積をVm、開口部の総面積をSmとした時に、K=S/V=0.005〜1.0の範囲で制御されることができる。本発明によれば、溶融液滴形成空間内に発生する水蒸気、酸素、水素等のガスが充満して爆発等が発生する危険を回避することができると同時に、空間内の酸素濃度を低下させて高温酸化を効果的に低減することが可能である。開口度Kが0.005未満では爆発の危険性があり、1.0を超えると大気が流入することによって溶融液滴形成空間内の酸素濃度が上昇して高温酸化が増加するため好ましくない。なお、開口度Kは、カバーに開口部を形成することにより、または、カバーとタンディッシュの隙間を利用して調整することができる。あるいは、カバーに形成した開口部と、カバーとタンディッシュの隙間の両方によって調整することも可能である。
そして、水膜形成工程は、前記カバーが円錐台形の側部を有し、溶融液滴が衝突するカバーの内面が水槽の水面となす角度θを20〜80度に設定してなされることができる。本発明によれば、溶融液滴が分裂して形成される小滴が、水槽の水面に向かって跳ね返り易いため、小滴と溶融液滴の衝突を低減することができる、という利点がある。角度θが20度未満では、溶融液滴が飛翔して、水膜が形成されたカバー内面に衝突するまでの距離が大きくなるため高温酸化が増加し、角度θが80度を超えると小滴が水槽の水面に向かって跳ね返りにくいため溶融液滴との衝突が増加するため好ましくない。なお、小滴が溶融液滴と衝突すると、2つ以上の小滴が結合した異形粒子が増加して製品歩留りが低下するため好ましくない。なお、角度θは、異なった角度のカバーを複数準備し、交換することによって容易に調整できる。
より好適には、水膜形成工程は、溶融液滴が衝突するカバーの内面が水槽の水面となす角度θを30〜70度に設定してなされることができる。本発明によれば、溶融液滴が飛翔して、水膜が形成されたカバー内面に衝突するまでの距離が小さくなるため、さらに高温酸化を低減できると共に、小滴と溶融液滴の衝突を低減できて製品歩留りが改善されるため、より好ましい、という利点がある。
そしてまた、溶融液滴形成工程は、遠心ディスクの外周縁部と前記溶融液滴が衝突する前記カバーの内面との距離Lを200〜5000mmの範囲に調整してなされることができる。
このように、距離Lを200〜5000mmの範囲に調整すると、溶融液滴の高温酸化を低減しつつ、小滴(ショット粒子)の粒度分布および形状の制御が可能となる。距離Lが200mm未満では、溶融液滴が分裂して形成される小滴(ショット粒子)の粒度分布は全体に小さくなり高温酸化は減少するものの小滴が2つ以上結合した異形粒子が増加し、5000mmを超えると、異形粒子が極めて少ない良好な形状が得られるものの高温酸化が増加し、小滴(ショット粒子)の粒度分布が全体に大きくなって粗大粒子が混入するため、好ましくない。なお、距離Lは、異なった大きさのカバーを複数準備し、交換することによって容易に調整できる。
また、水膜形成工程は、カバーの内面に冷却水を供給し、冷却水により形成する水膜の厚さを0.5〜10mmに調整する。このように、水膜の厚さを0.5〜10mmに設定すると、溶融液滴がカバーの内面に溶着することなく、溶融液滴が分裂して小滴が形成される。水膜の厚さが0.5mm未満では、カバーの内面に溶着が発生して製品歩留りが低下する危険があり、10mmを超えると溶融液滴が小滴に分裂する途中で凝固することにより粗大な異形粒子が増加して製品歩留りが低下するため好ましくない。なお、水膜の厚さは、カバーの内面において、溶融液滴が衝突する領域における水膜の厚さを意味しており、カバー内面の全体に均一な厚さの水膜を形成する必要はない。
また、溶融金属供給工程は、溶融金属を遠心ディスク上に供給する供給速度が70〜600kg/minに調整されることができる。本発明によれば、ショット粒子として使用される粒径(平均粒径)である0.03〜4mmの要求に対して柔軟に対応することができる。供給速度が70kg/min未満では、小滴(ショット粒子)の粒径(平均粒径)が小さくなる方向に調整することができるものの生産性が確保できず、600kg/minを超えると粗大な溶融液滴(概略直径5mm以上)が形成される割合が増加することによって、溶融液滴よりも小さな小滴に分裂できなくなるため製品歩留りが低下する。
また、本発明のショット粒子の製造装置は、水を貯蔵する水槽と、前記水槽の水面よりも上方に位置した遠心ディスクと、前記遠心ディスクの上方に設置したタンディッシュと、前記遠心ディスクの周囲を覆い、前記水槽の水面と前記タンディッシュとで溶融液滴形成空間を形成するカバーと、前記カバーに形成され、前記溶融液滴形成空間内に発生するガスを排出する開口部と、前記カバーの内面に対して冷却水を供給して前記カバーの内面に沿った厚さ0.5〜10mmの水膜を形成する注水ノズルと、を備える。
本発明によれば、ショット粒子の製造装置は、水を貯蔵する水槽と、前記水槽の水面よりも上方に位置した遠心ディスクと、前記遠心ディスクの上方に設置したタンディッシュと、前記遠心ディスクの周囲を覆い、前記水槽の水面と前記タンディッシュとで溶融液滴形成空間を形成するカバーとを備えるので、大気が溶融液滴形成空間内に流入することを抑制し、溶融液滴の高温酸化を低減することができる。また、遠心ディスクの周囲を覆うカバーを備え、さらにカバーの内面に冷却水を供給してカバーの内面に沿った厚さ0.5〜10mmの水膜を形成する注水ノズルを備えるので、遠心ディスクの遠心力によって形成された溶融液滴は内面に水膜が形成されたカバーに衝突して溶融液滴よりも小さな小滴に分裂し、その後、速やかに冷却、凝固する。よって、溶融液滴が飛翔する距離を短くできるため高温酸化を低減することが可能である。加えて、粗大な溶融液滴(概略直径5mm以上)が形成された場合でも、溶融液滴よりも小さな小滴に分裂できるため、製品とならない粗大粒子の発生を低減することが可能である。従って、高温酸化の低減および粗大粒子発生の低減という2つの効果によって、製品歩留りの改善が可能となる。
さらに、溶融液滴形成空間内に発生するガスを排出する開口部を備えるので、溶融液滴形成空間内に発生する水蒸気、酸素、水素等のガスを排出することができる。よって、溶融液滴形成空間内にガスが充満して爆発等が発生する危険を回避することができるため、安全性が確保できる。また、装置構造が簡易であるため、装置の製作およびメンテナンスが容易である。
本発明のショット粒子の製造装置は、遠心ディスクを前記遠心ディスクを回転させる回転ユニットの上端に設置することができる。本発明によれば、遠心ディスクの交換やメンテナンスが容易である、という利点がある。なお、回転ユニットは防水対策を施して水槽の水面よりも下方に設置し、回転ユニットの回転軸の上端が水槽の水面よりも上方に位置するように設置することができる。
本発明のショット粒子の製造装置は、カバーが板状のカバー板で構成され、カバーは遠心ディスクの回転軸に対して軸対称とすることができる。本発明によれば、汎用の各種鋼板からカバー板を製作することができるため装置の製作およびメンテナンスが容易である、という利点がある。さらに、カバーを遠心ディスクの回転軸に対して軸対称とすると、遠心ディスクの外周縁部と溶融液滴が衝突するカバーの内面との距離Lが、水平方向の全周において均一となり、ショット粒子の粒度分布および形状等の品質が向上する。
本発明のショット粒子の製造装置は、カバーが板状のカバー板で構成され、カバーの下端は水槽の水面よりも下に位置することができる。本発明によれば、カバーの下端を水槽の水面よりも下に位置すると、溶融液滴および小滴がカバーの外に飛び出す危険がないため安全性が確保できる、という利点がある。
本発明のショット粒子の製造装置は、カバーは円錐台形の側部を有し、該側部の内面が水槽の水面となす角度θが20〜80度である傾斜面を有することができる。本発明によれば、溶融液滴が分裂して形成される小滴が、水槽の水面に向かって跳ね返り易いため、小滴と溶融液滴の衝突を低減することができる、という利点がある。角度θが20度未満では、溶融液滴が飛翔して、水膜が形成されたカバー板内面に衝突するまでの距離が大きくなるため高温酸化が増加し、角度θが80度を超えると小滴が水槽の水面以外に向かって跳ね返り易くなるため溶融液滴との衝突が増加し、好ましくない。なお、小滴が溶融液滴と衝突すると、2つ以上の小滴が結合した異形粒子が増加して製品歩留りが低下するため好ましくない。
本発明のショット粒子の製造装置は、より好適には、前記側部の内面が水槽の水面となす角度θが30〜70度とすることができる。このように、カバー板の内面が水槽の水面となす角度θを30〜70度とすると、溶融液滴が飛翔して、水膜が形成されたカバーの内面に衝突するまでの距離が小さくなるため、さらに高温酸化を低減できると共に、小滴と溶融液滴の衝突を低減できて製品歩留りが改善される。
本発明のショット粒子の製造装置は、タンディッシュの底部に溶融金属を流出する孔部を設けることができる。本発明によれば、回転する遠心ディスク上に溶融金属を安定して供給できると共に、孔部の大きさを変えることによって溶融金属を遠心ディスク上に供給する供給速度を調整することができる、という利点がある。
本発明のショット粒子の製造装置は、注水ノズルを、冷却水を注水する注水口がカバーの内面に位置し、且つ遠心ディスクの上端面よりも上方に複数設置することができる。本発明によれば、カバーの内面における溶融液滴が衝突する領域を覆う水膜を形成できる、という利点がある。
本発明のショット粒子の製造装置は、カバーが上部に中央開口部を有し、この中央開口部にタンディッシュを貫通して設けることができる。本発明によれば、遠心ディスクの直上にタンディッシュを設置することが容易であると共に、タンディッシュの交換やメンテナンスが容易となる、という利点がある。
本発明のショット粒子の製造装置は、開口部の開口度Kが、カバーとタンディッシュおよび水槽の水面で覆われる溶融液滴形成空間の体積をVm、開口部の総面積をSmとした時に、K=S/V=0.005〜1.0とすることができる。このように、開口度Kを0.005〜1.0の範囲に設定すると、溶融液滴形成空間内に発生する水蒸気、酸素、水素等のガスが充満して爆発等が発生する危険を回避することができる。さらに、空間内の酸素濃度を低下させて高温酸化を効果的に低減することが可能である。開口度Kが0.005未満では溶融液滴形成空間内のガスを排出しきれずに爆発を生ずる危険性があり、1.0を超えると大気が流入することによって溶融液滴形成空間内の酸素濃度が上昇して高温酸化が増加するため好ましくない。なお、開口度Kは、カバーに形成する開口部の大きさや数により、調整することができる。また、開口部にバルブを設けて、バルブの開度を変えることにより調整することもできる。または、カバー上部の中央開口部にタンディッシュを設置する際に、中央開口部とタンディッシュの隙間を利用して調整することができる。あるいは、カバーに形成した開口部と、カバー上部の中央開口部とタンディッシュの隙間の両方によって調整することも可能である。
上述のように、本発明のショット粒子の製造方法によれば、高温酸化を低減することが可能となり、且つ粗大な溶融液滴(概略直径5mm以上)が形成された場合でも、溶融液滴よりも小さな小滴に分裂できるため、製品とならない粗大粒子の発生を低減することが可能である。よって、高温酸化の低減および粗大粒子発生の低減という2つの効果によって製品歩留りが向上する。
また、上述のように、本発明のショット粒子の製造装置によれば、高温酸化を低減することが可能であり、且つ粗大な溶融液滴(概略直径5mm以上)が形成された場合でも、溶融液滴よりも小さな小滴に分裂できるため、製品とならない粗大粒子の発生を低減することが可能である。よって、高温酸化の低減および粗大粒子発生の低減という2つの効果によって製品歩留りが向上する。さらに、爆発等が発生する危険を回避することができるため安全性が確保できる。加えて、装置構造が簡易であり、装置の製作およびメンテナンスが容易である。
この出願は、日本国で2013年3月27日に出願された特願2013−066298号に基づいており、その内容は本出願の内容として、その一部を形成する。
また、本発明は以下の詳細な説明により更に完全に理解できるであろう。しかしながら、詳細な説明および特定の実施例は、本発明の望ましい実施の形態であり、説明の目的のためにのみ記載されているものである。この詳細な説明から、種々の変更、改変が、当業者にとって明らかだからである。
出願人は、記載された実施の形態のいずれをも公衆に献上する意図はなく、開示された改変、代替案のうち、特許請求の範囲内に文言上含まれないかもしれないものも、均等論下での発明の一部とする。
本明細書あるいは請求の範囲の記載において、名詞及び同様な指示語の使用は、特に指示されない限り、または文脈によって明瞭に否定されない限り、単数および複数の両方を含むものと解釈すべきである。本明細書中で提供されたいずれの例示または例示的な用語(例えば、「等」)の使用も、単に本発明を説明し易くするという意図であるに過ぎず、特に請求の範囲に記載しない限り本発明の範囲に制限を加えるものではない。
本発明の実施形態によるショット粒子の製造方法における溶融液滴形成空間およびガス排出工程を概略的に示す図である。 本発明の実施形態によるショット粒子の製造方法における水膜形成工程、溶融金属供給工程、溶融液滴形成工程、小滴凝固工程を概略的に示す部分拡大図である。 本発明の実施形態におけるショット粒子の製造装置の断面概略図である。 本発明の実施形態におけるショット粒子の製造方法を示すフローチャートである。
以下、本発明のショット粒子の製造方法および製造装置に関して、図1〜図4を参照して説明する。
本実施形態におけるショット粒子の製造装置は、図3に示すように、水を貯蔵する水槽20と、水槽20の水面よりも上方に位置した遠心ディスク2と、遠心ディスクの上方に設置したタンディッシュ4と、遠心ディスク2の周囲を覆い、水槽20の水面1とタンディッシュ4とで溶融液滴形成空間5を形成するカバー3と、該溶融液滴形成空間5内に発生するガスを排出する開口部6と、前記カバー3内面に対して冷却水を供給する注水ノズル15と、を備えている。なお、図3における注湯装置17は溶解炉、または溶解炉から溶融金属を受湯する容器(取鍋等)であり、容器(取鍋等)は自動注湯装置に搭載されることができる。また、自動注湯装置は自動的に走行する機能を具備すると共に、容器(取鍋等)を自動的に傾動、上下動、前後動させて溶融金属をタンディッシュに注入する機能を備えることができる。
ここで、水槽20の水面1とは、小滴13を落下させて冷却、凝固させるための冷却媒体(水)を貯蔵し、上方が開放された水槽20の水の表面を意味する。本発明において、水槽20は従来の遠心方式において使用されていたものを活用することもできる。また、連続的に大量生産を実施するためには、十分な水量を貯蔵できる構造であると共に、水槽20の水が設定温度(例えば60〜80℃)を超えないように水の循環冷却設備を備えていることが望ましい。さらに、冷却、凝固された小滴13(ショット粒子)は水槽20の底面に落下して一時的に蓄積されるため、十分な水深を確保し、必要に応じて水槽20底面に傾斜を設けて小滴13(ショット粒子)が蓄積される位置を調整することができる。
次いで、水槽20の水面1よりも上方に位置した遠心ディスク2とは、遠心方式において溶融金属10から溶融液滴12を形成するために使用される円板状、カップ状等の形状を有する容器であり、耐火物によって形成され鋼材等で補強された構造を有し、回転によって破損しない強度を有する。本発明では、従来の遠心方式で使用されていた種々の遠心ディスクを使用することができる。遠心ディスク2は回転ユニット7により回転させられる。回転ユニット7は、防水対策を施して水槽20の水面1よりも下方に設置し、回転ユニット7の回転軸の上端が水槽20の水面1よりも上方に位置するように設置することができる。そして、遠心ディスク2を回転ユニット7の上端に設置することができる。回転ユニット7は、遠心ディスク2を回転軸で支持し、遠心ディスク2を回転させる。回転ユニット7は、典型的にはモーター(図示せず)で軸を回転する装置であるが、その他の周知の構造であってもよい。
また遠心ディスクの周囲を覆うカバー3とは、水槽20の水面1よりも上方に位置した遠心ディスク2の周囲を覆い、溶融液滴形成空間5を形成するために不可欠の役割を果たすものである。カバー3により、大気が溶融液滴形成空間5内に流入することを抑制し、よって、溶融液滴12の高温酸化を低減することができる。本実施の形態では、カバー3の形状は、カップを伏せた形状である。すなわち、上部の円形平面と側部の円錐台形を有する。しかし、カバー3は、例えば、半球形、半楕円体形等、他の形状でもよい。また、カバー3が板状のカバー板であり、カバー3は遠心ディスク2の回転軸に対して軸対称形状とすることができる。カバー3を軸対称形状とすることにより、遠心ディスク2の外周縁部と溶融液滴が衝突するカバー3の内面との距離Lが、水平方向の全周において均一となり、ショット粒子の粒度分布および形状等の品質が向上する。さらに、カバー3の下端は水槽20の水面1よりも下に位置するようにできる。カバー3の下端を水槽2の水面1よりも下に位置すると、溶融液滴12および小滴13がカバー3の外に飛び出す危険がなくなり、安全性が確保できる。加えて、カバー3は円錐台形の側部を有し、カバー3の内面が水槽20の水面1となす角度θ(図3参照)が20〜80度である傾斜面を有することができる。また、より好適には、カバー3の内面が水槽20の水面1となす角度θが30〜70度とすることができる。カバー3の側部を図1および3に示すように円錐台形として、水面となす角度θを20〜80度、より好適には、30〜70度とすると、溶融液滴12がカバー3の内面に衝突し分裂して形成される小滴13が、水槽20の水面1に向かって跳ね返り易いため、小滴13と溶融液滴12の衝突を低減することができる。加えて、カバー3は、上部に中央開口部16を有し、この中央開口部16にタンディッシュ4を貫通して設けることができる。すなわち、タンディッシュ4を遠心ディスク2の直上に配置し、タンディッシュ4からの溶融金属10を確実に遠心ディスク2に導くことができる。なお、カバー板は、一般構造用圧延材、溶接構造用圧延鋼材、ボイラ用圧延鋼材、ステンレス鋼材など汎用の各種鋼板から製作することができる。また、カバー3は、カバー3を支えて固定するための支柱を水槽20中に設置する等適宜の構造を採用することができる。
さらに遠心ディスク2の上方に位置したタンディッシュ4とは、注入された溶融金属10を一定量貯留しつつ、孔部11から溶融金属10を一定の速度で流出して遠心ディスク2上に供給するものであり、内面が耐火物で成形され外面が鋼材等で補強された構造を有する。
そして、溶融液滴形成空間5は、水槽20の水面1と、遠心ディスク2の周囲を覆うカバー3と、遠心ディスク2の上方に設置したタンディッシュ4と、で覆われた空間であり、大気が溶融液滴形成空間5内に流入することを抑制し、溶融液滴12の高温酸化を低減することができる。
加えて、溶融液滴形成空間5内に発生するガスを排出する開口部6とは、溶融液滴形成空間5内において、該溶融液滴形成空間5内に発生するガスを排出するため設けるものである。即ち、溶融液滴12および小滴13がカバー3の内面に形成された水膜9および水槽20の水と接触することによって水蒸気が発生し、さらに水蒸気の一部が分解して水素、酸素が発生する。このため、溶融液滴形成空間5を密閉した場合、前記のような発生ガスが充満して爆発等が発生する危険がある。そこで、発生ガスを排出するための開口部6を設ける。さらに、開口部6には、開口部6から排出されるガス等の量を調整するバルブ8を設けることができる。バルブ8は、全ての開口部6に設けずに、一部の開口部6だけに設けてもよい。そして、バルブ8は、溶融液滴形成空間5内の圧力を計測するセンサー(圧力計)(図示せず)での計測値に基づき、開度を調整するとよい。センサーは、任意の位置に配置できるが、溶融液滴12や小滴13が衝突しにくいように、遠心ディスク2より上方のカバー3(例えば、カバー3の上面)の内面に配置するのがよい。さらに、開口部6は、溶融液滴形成空間5の体積をVm、開口部6の総面積をSmとした時に、開口部6の開口度Kを、K=S/V=0.005〜1.0とすることができる。開口度Kを0.005〜1.0とすることにより、溶融液滴形成空間5内に発生する水蒸気、酸素、水素等のガスが充満して爆発等が発生する危険を回避することができると同時に、空間内の酸素濃度を低下させて高温酸化を効果的に低減することが可能である。開口度Kが0.005未満では発生したガスが充満して爆発する危険性があり、1.0を超えると大気が流入することによって溶融液滴形成空間内の酸素濃度が上昇して高温酸化が増加するため好ましくない。なお、開口部6の位置、数、形状は図3の例に限定されるものではなく、任意の数の如何なる形状の開口部6を、カバー3の溶融液滴12が衝突しない位置に設けることができる。また、カバー3の上部の中央開口部16とタンディッシュ4に隙間を形成して、開口部6として利用してもよい。
また、溶融液滴形成空間5内のガスの種類および濃度を検知するためのセンサー(図示せず)を設けてもよい。センサーとしては、例えば、酸素センサーや水素センサーが使用される。
そして、カバー3内面に対して冷却水を供給する注水ノズル15とは、カバー3内面における溶融液滴が衝突する領域を覆う水膜9を形成するために設けるものである。また、注水ノズル15を、冷却水14を注水する注水口15aがカバー3の内面に位置し、且つ遠心ディスク2の上端面よりも上方に複数設置することができる。注水口15aがカバー3の内面に位置するとは、例えば図3に示すように、注水口15aが、カバー3の内面側に位置して、注水口15aから吐出される冷却水14がカバー3の内面に沿って流れる程度にカバー3の内面から近い位置に注水口15aが配置されることをいう。注水口15aとカバー3の内面との間の距離は、例えば2cm以下であり、あるいは1cm以下である。なお注水ノズル15の形状は図3に示すものには限られず、カバー3の上面を貫通せずに、側面を貫通し、曲がり部を有さずに、吐出口15aが溶融液滴形成空間5の中心を向いていてもよい。この場合には、吐出される冷却水14の流速を遅くすることにより、冷却水は、カバー3の内面を伝って流れるようになる。ここで、注水ノズル15は、市販の各種ノズルを利用することができ、2つ以上の注水口15aを有するノズルを利用することもできる。また、環状に加工した鋼管に複数の注水口15aを設けたものも、本発明における注水ノズルに含まれる。
以下、上記のショット粒子製造装置の作動、すなわち、本実施形態におけるショット粒子の製造方法を説明する。
本実施形態におけるショット粒子の製造方法は、図4のフローチャートに示すように、水槽20の水面1と、該水面1の上方に配置された回転する遠心ディスク2の周囲を覆うように設けたカバー3と、カバー3を貫通して設けたタンディッシュ4と、によって覆われた溶融液滴形成空間5内において、
該溶融液滴形成空間5内に発生するガスを排出するための開口部6からガスを排出するガス排出工程と、
カバー3の内面に水膜9を形成する水膜形成工程と、
溶融金属10をタンディッシュ4に注入して、タンディッシュ4底部の孔部11から溶融金属10を流出して回転する遠心ディスク2上に供給する溶融金属供給工程と、
回転する遠心ディスク2に供給された溶融金属10から遠心力によって溶融液滴12を形成する溶融液滴形成工程と、
水膜形成工程で形成したカバー3内面の水膜9に溶融液滴12を衝突させて溶融液滴12よりも小さな小滴13に分裂させた後、小滴13を冷却、凝固させる小滴凝固工程と、を含む。
以下、各工程を説明する。まず、ガス排出工程について説明する。
本発明の実施形態では、溶融液滴形成空間5内において以下のような現象が発生する。即ち、溶融液滴12および小滴13がカバー3の内面に形成された水膜9および水槽20に貯留された水と接触することによって水蒸気が発生し、さらに水蒸気の一部が分解して水素、酸素が発生する。このため、溶融液滴形成空間5を密閉した場合、前記のような発生ガスが充満して爆発等が発生する危険があるため、開口部6からガスを排出するためのガス排出工程を設ける。また、ガス排出工程は、溶融液滴形成空間5内の圧力により開口部6に設けたバルブ8の開閉を制御することができる。即ち、開口部6にバルブ8を配置すると共に、溶融液滴形成空間5内の圧力を検知するセンサーを設置して、圧力が一定の範囲内となるように制御することができる。圧力が上限値を超えた場合にはバルブ8を開いてガスを排出することによって爆発を防止し、圧力が下限値を下回った場合はバルブ8を閉じて大気の流入を抑制することによって高温酸化を低減できる。さらに、ガス排出工程は、ガスの種類および濃度を把握して開口部6に設けたバルブ8の開閉を制御することができる。即ち、ガスの種類および濃度を検知するためのセンサーを設置し、開口部6に配置したバルブ8の開閉を制御することによって、溶融液滴形成空間5内のガス濃度を安定化させることができる。加えて、ガス排出工程は、開口部6の開口度Kを、溶融液滴形成空間の体積をVm、開口部6の総面積をSmとした時に、K=S/V=0.005〜1.0の範囲で制御することができる。
次いで、水膜形成工程について説明する。
本発明の実施形態では、図2に示すように、溶融液滴12がカバー3に衝突して溶融液滴12よりも小さな小滴13に分裂する。この時、溶融液滴12が衝突するカバー3の内面温度が上昇し、溶融液滴12がカバー3の内面に溶着するのを防止するため、カバー3の内面に冷却水14を供給して水膜9を形成する水膜形成工程を設ける。この水膜形成工程によって形成された水膜9により、溶融液滴12がカバー3の内面に溶着することなく、効果的に溶融液滴12を小滴13に分裂させることができる。また、水膜9の厚さは供給する冷却水の水量を変えることによって調節できる。さらに、水膜形成工程は、溶融液滴12が衝突するカバー3の内面が水槽20の水面1となす角度θを20〜80度に設定してなされることができる。より好適には、前記角度θを30〜70度に設定してなされることができる。加えて、水膜形成工程は、カバーの内面に冷却水を供給して形成する水膜9の厚さを0.5〜10mmに調整することができる。なお、角度θは、カバー3の内面において溶融液滴12が衝突する領域が水槽20の水面1となす角度を意味しており、必ずしもカバー3の内面が水槽20の水面1と接した部分の角度を示すものではない。角度θが20度未満では、遠心ディスク2から飛び出した溶融液滴12が、水膜9が形成されたカバー3の内面に衝突するまでの飛翔距離が長くなり、特に水面1に近い位置に飛ぶ溶融液滴12では長くなり、高温酸化が増加してしまう。また、角度θが80度を超えると、水膜9が形成されたカバー3の内面に衝突して反射する小滴13が水面1方向ではなく、水平に近い方向に反射し易くなり、溶融液滴12と衝突して、異形粒子が増加し製品歩留りが低下してしまう。そこで、角度θを20〜80度、より好適には30〜70度に設定することにより、溶融液滴12の飛翔距離も長くなく、高温酸化が防止され、かつ、小滴13と溶融液滴12との衝突が防止され、製品歩留りが高く維持される。また、水膜9の厚さとは、溶融液滴12が衝突する領域における水膜9の厚さのことである。水膜9の厚さが0.5mm未満だと、カバー3の内面に溶融液滴12が溶着して製品歩留りが低下する。また、水膜9の厚さが10mmを超えると、溶融液滴12が小滴13に分裂する途中で凝固してしまい、粗大な異形粒子が発生して、歩留りが低下する。水膜9の厚さを0.5〜10mmとすることにより、製品歩留りを高く維持できる。
溶融金属供給工程について説明する。
本発明の実施形態では、溶解炉(図示せず)等で所定の化学成分となるように溶解された溶融金属10をタンディッシュ4に注入して、タンディッシュ4底部の孔部11から溶融金属10を流出して回転する遠心ディスク2上に供給する溶融金属供給工程を設ける。ここで、タンディッシュ4は、注入された溶融金属10を一定量貯留しつつ、孔部11から溶融金属10を一定の速度で流出して遠心ディスク2上に供給する。さらに、カバー3を貫通してタンディッシュ4が設けられるので、溶融液滴形成空間5の外部から溶融金属10を回転する遠心ディスク2上に供給することができる。また、溶融金属10を遠心ディスク2上に供給する供給速度を、70〜600kg/minに調整することができる。供給速度の調整は、孔部11の大きさや数を変更し、また、タンディッシュ4に貯留する溶融金属の深さを変更して、調整することができる。供給速度が70kg/min未満では、小滴(ショット粒子)の粒径(平均粒径)が小さくなる方向に調整することができるものの生産性が確保できず、600kg/minを超えると粗大な溶融液滴(概略直径5mm以上)が形成される割合が増加することによって、所望の粒径(たとえば、0.03〜4mm)の小滴に分裂できなくなるため製品歩留りが低下する。そこで、供給速度を70〜600kg/minに調整することにより、所望の粒径の小滴(ショット粒子)を適正に生産することができる。
溶融液滴形成工程について説明する。
本発明の実施形態では、回転する遠心ディスク2に供給された溶融金属10から遠心力によって溶融液滴12を形成する溶融液滴形成工程を設ける。ここで、遠心ディスク2は、円板状、カップ状等の形状を有する容器であり、耐火物によって形成され鋼材等で補強された構造を有し、回転によって破損しない強度を有する。遠心ディスク2は、回転ユニット7により駆動され、回転する。溶融液滴形成工程において、回転する遠心ディスク2の中心付近に供給された溶融金属10は、遠心力によって遠心ディスク2の外周縁部へと広がり、外周縁部から飛び出す時点あるいは飛翔中に溶融液滴12が形成される。また、溶融液滴形成工程は、遠心ディスク2の外周縁部と前記溶融液滴12が衝突する前記カバー3の内面との距離Lを200〜5000mmの範囲に調整してなされることができる。距離Lが200mm未満では、溶融液滴12がカバー3の内面に衝突して分裂して飛翔する小滴13と衝突し易く、2つ以上結合した異形粒子が増加し、小滴(ショット粒子)の粒度分布が全体に大きくなって粗大粒子が混入するため、好ましくない。距離Lが5000mmを超えると、高温酸化し易くなり、好ましくない。そこで、距離Lを200〜5000mmの範囲に調整すると、溶融液滴の高温酸化を低減しつつ、小滴(ショット粒子)の粒度分布および形状の制御が可能となる。なお、距離Lは、異なった大きさのカバーを複数準備し、交換することによって容易に調整できる。
小滴凝固工程について説明する。
本発明の実施形態では、水膜形成工程で形成したカバー3内面の水膜9に溶融液滴12を衝突させて溶融液滴12よりも小さな小滴13に分裂させた後、小滴13を冷却、凝固させる小滴凝固工程を設ける。小滴凝固工程において、溶融液滴12はカバー3内面の水膜9に衝突することによって機械的衝撃と局所的な水蒸気爆発による衝撃を受け、小滴13に分裂されると推定される。さらに小滴13は、図2に示すように、水槽20の水中に落下して冷却、凝固し、ショット粒子となる。
また、ショット粒子について説明する。
本発明の実施形態におけるショット粒子とは、例えば日本においてはJIS Z0311(2004年)に定められている高炭素鋳鋼ショット、低炭素鋳鋼ショット等の鋳鋼ショット、およびステンレス鋳鋼からなるステンレスショット等の鉄系合金からなるショットである。また、ショット粒子の粒径(平均粒径)は概略0.03〜4mmの範囲内において、各種粒度のショットが規定されている(JIS Z0311(2004年))。
上述のように、本実施形態のショット粒子の製造方法および製造装置によれば、高温酸化を低減することが可能となり、且つ粗大な溶融液滴(概略直径5mm以上)が形成された場合でも、溶融液滴よりも小さな小滴に分裂できるため、製品とならない粗大粒子の発生を低減することが可能である。よって、高温酸化の低減および粗大粒子発生の低減という2つの効果によって製品歩留りが向上する。
また、上述のように、本実施形態のショット粒子の製造装置によれば、さらに、爆発等が発生する危険を回避することができるため安全性が確保できる。加えて、装置構造が簡易であり、装置の製作およびメンテナンスが容易である。
なお、本実施形態のショット粒子の製造方法では、ガス排出工程と、水膜形成工程と、溶融金属供給工程と、溶融液滴形成工程と、小滴凝固工程と、を含み、この順番で説明した。しかし、他の実施の形態としては、これらの幾つかの工程を同時に行ったり、幾つかを順番を逆にしたりしても本発明が成立する。
例えば、ガス排出工程と、水膜形成工程とは逆の順序でも、同時であっても良い。
(試験例1)
以下、本発明の試験例1について説明する。
本試験例では高炭素鋳鋼ショットによるショット粒子を製作して本発明の効果を確認した。まず、スチールスクラップ、Fe−Si、Fe−Mn、加炭材等を原材料として所定の成分になるように原料配合を調整し、鉄換算溶解量5000kgの高周波誘導炉を使用して5000kgの原材料を溶解した後、全量を出湯して試験に供した。溶解温度は1640〜1680℃として、出湯直前に純アルミニウムによる脱酸を行った。溶解した溶湯は、500kgずつ10回に分けて取鍋に受湯し、図3に示すショット粒子の製造装置のタンディッシュ4に注湯してショット粒子を製作した。製作したショット粒子は水槽20から全量を回収し、流動床式乾燥装置によって熱風乾燥した後、回収重量を測定した。そして、以下の式から高温酸化による損失割合を求めた。
高温酸化による損失割合(重量%)=(1−ショットの回収重量/溶解重量)×100。また、乾燥後のショット粒子を篩分けして粒度分布を測定した。なお、高温酸化によって形成された酸化物の多くは、水槽20の水によって急冷されてショット粒子から剥離し、且つ微細な粉末に破砕するため、乾燥中に集塵機へ吸引されてショット粒子と分離される。
本試験例では遠心ディスク2への溶湯供給速度を170kg/min、遠心ディスク2の周速を10.5m/s、カバー3の内面が水槽20の水面1となす角度θを50度、水膜9の厚さを2mm、開口部6の開口度Kを0.3とし、遠心ディスク2の外周縁部とカバー3の内面との距離Lについては1200mmと2500mmとして実施例1と実施例2とした。カバーなしで水槽の中央部に遠心ディスクおよびその回転ユニットを設置し、遠心ディスクの上方から細い溶湯流を落下して、遠心ディスクの遠心力によって溶湯から溶融液滴を形成するだけの従来の遠心方式を比較例1として、実施例1および2と比較した。
粒度分布の測定結果を表1に示す。従来の遠心方式である比較例1では、3.350mm以上が8.4%であったのに対して、実施例1では0.8%、実施例2では2.9%であり、粗大粒子の発生が減少した。また、比較例1において3.350mm以上のショット粒子を観察したところ、その約半分が4mmを超えており、再溶解する必要があった。一方、実施例1および実施例2では4mmを超えるショット粒子は殆ど含まれておらず、再溶解の必要がないため、製品歩留りが向上することが確認された。さらに、実施例1および実施例2では、比較例1と比較して全体に粒度分布が細かい方に移行しており、遠心ディスクの遠心力によって形成された溶融液滴がカバー内面の水膜に衝突して溶融液滴よりも小さな小滴に分裂することによる効果が確認された。また、遠心ディスク2の外周縁部とカバー3の内面との距離Lの影響については、Lの小さい実施例1の方が実施例2よりも粒度分布が少し細かくなった。なお、実施例1および実施例2では、溶融液滴がカバーに溶着する、或いは粗大な異形粒子が形成される現象は全く発生しなかった。また、溶融液滴形成空間内で発生するガスによる爆発等の現象も発生しなかった。なお、表1中、「PAN」とは、最小の篩目を通過した微粒子を指す。
Figure 0006041044
(試験例2)
本試験例では、ショット粒子の高温酸化に関する本発明の効果を確認した。試験例1では実施例と比較例を同じ条件(溶湯供給速度および遠心ディスクの周速)で製作したため、比較例1に対して実施例1および実施例2の粒度分布が細かくなった。ここで、高温酸化による損失割合(重量%)はショット粒子の粒度の影響を受け、一般に粒度が小さくなるほど高温酸化は増加する。そこで、実施例1と同程度の粒度分布となるように比較例2のショット粒子を製作した。比較例2の製作条件は、遠心ディスク2への溶湯供給速度を170kg/min、遠心ディスク2の周速を15m/s、に設定した。
粒度分布の測定結果を表2に、高温酸化による損失割合(重量%)を求めた結果を表3に示す。従来の遠心方式である比較例2では、遠心ディスクの遠心力によって形成された溶融液滴がカバー内面の水膜に衝突して溶融液滴よりも小さな小滴に分裂する効果が得られないため、粗大粒子を含む広い粒度分布を有する。比較例2の粒度分布を比較例1と比較すると、1mm未満の割合が顕著に増加して49.3%(比較例1では12.9%)となった。また、実施例1における1mm未満の割合は66.1%であった。実施例1と比較例2について高温酸化による損失割合(重量%)を比較すると、表3より、実施例1では1.8%、比較例2では14.6%であった。比較例2は、1mm未満の割合が実施例1よりも少ないにもかかわらず高温酸化による損失割合が大きい。これは遠心ディスクから飛び出した溶融液滴において大気中で顕著に高温酸化が進行するためである。
Figure 0006041044
Figure 0006041044
以上のように、本試験例1および本試験例2のショット粒子の製造方法によれば、高温酸化を低減することが可能となり、且つ粗大な溶融液滴(概略直径5mm以上)が形成された場合でも、溶融液滴よりも小さな小滴に分裂できるため、製品とならない粗大粒子の発生を低減することが可能である。よって、高温酸化の低減および粗大粒子発生の低減という2つの効果によって製品歩留りが向上する。
(試験例3)
本試験例では、開口部の開口度Kの影響について確認した。本試験例では、試験例1と同様の方法で高炭素鋳鋼ショットによるショット粒子を製作し、遠心ディスク2への溶湯供給速度を220kg/min、遠心ディスク2の周速を11m/s、カバー3の内面が水槽20の水面1となす角度θを40度、水膜9の厚さを1.5mm、遠心ディスク2の外周縁部とカバー3の内面との距離Lを2000mmとした。開口度Kが0.005〜1.0の範囲内の実施例3では開口度Kを0.01、実施例4では開口度Kを0.9とし、範囲外の比較例3では開口度Kを0.003、比較例4では開口度Kを1.5とした。そして、発生するガスによる爆発の有無と、高温酸化による損失割合を計測した。
試験結果を表4に示す。実施例3および実施例4では、爆発の発生は無く、高温酸化による損失割合(重量%)が4%以下であったのに対して、比較例3では小規模な爆発が発生し、比較例4では爆発は発生しなかったものの高温酸化による損失割合(重量%)が10%を超えた。よって、比較例3では開口度Kが小さすぎるため、溶融液滴形成空間内で発生した水素ガスが効果的に排出されずに爆発が発生し、比較例4では開口度Kが大きすぎるため、大気の流入が増加して高温酸化による損失割合(重量%)が増加したと推定される。なお、溶融金属供給工程の開始から2分後に溶融液滴形成空間内の酸素濃度を測定したところ、実施例3では1.8vol%であったのに対して、比較例4では14.2vol%であり、酸素濃度が増大していることが確認された。
Figure 0006041044
上記のように、本試験例3のショット粒子の製造装置によれば、高温酸化を低減することが可能である。また、前記試験例1、2の結果から明らかなように、粗大な溶融液滴(概略直径5mm以上)が形成された場合でも、溶融液滴よりも小さな小滴に分裂できるため、製品とならない粗大粒子の発生を低減することが可能である。よって、高温酸化の低減および粗大粒子発生の低減という2つの効果によって製品歩留りが向上する。さらに、爆発等が発生する危険を回避することができるため安全性が確保できる。加えて、装置構造が簡易であり、装置の製作およびメンテナンスが容易である。
以下に本明細書および図面で用いた主な符号を列挙する。
1 水槽の水面
2 遠心ディスク
3 カバー
4 タンディッシュ
5 溶融液滴形成空間
6 開口部
7 回転ユニット
8 バルブ
9 水膜
10 溶融金属
11 孔部
12 溶融液滴
13 小滴
14 冷却水
15 注水ノズル
16 中央開口部
17 注湯装置
20 水槽

Claims (18)

  1. 水槽の水面と、該水面の上方に配置された回転する遠心ディスクの周囲を覆うように設けたカバーと、前記カバーを貫通して設けたタンディッシュと、によって覆われた溶融液滴形成空間内において、
    該溶融液滴形成空間内に発生するガスを排出するための開口部からガスを排出するガス排出工程と、
    前記カバーの内面に沿った水膜を形成する水膜形成工程と、
    溶融金属を前記タンディッシュに注入して、前記タンディッシュ底部の孔部から溶融金属を流出して前記回転する遠心ディスク上に供給する溶融金属供給工程と、
    前記回転する遠心ディスクに供給された溶融金属から遠心力によって溶融液滴を形成する溶融液滴形成工程と、
    前記水膜形成工程で内面に水膜が形成された前記カバーに前記溶融液滴を衝突させて前記溶融液滴よりも小さな小滴に分裂させた後、前記小滴を冷却、凝固させる小滴凝固工程と、を含み、
    前記水膜形成工程は、カバーの内面に冷却水を供給し、該冷却水により形成する水膜の厚さを0.5〜10mmに調整する、
    ショット粒子の製造方法。
  2. 前記ガス排出工程は、前記溶融液滴形成空間内の圧力に応じて前記開口部に接続したバルブの開閉を制御する請求項1に記載のショット粒子の製造方法。
  3. 前記ガス排出工程は、前記溶融液滴形成空間内のガスの種類および濃度を把握して前記開口部に接続したバルブの開閉を制御する請求項1に記載のショット粒子の製造方法。
  4. 前記ガス排出工程は、前記開口部の開口度Kを、前記溶融液滴形成空間の体積をVm、前記開口部の総面積をSmとした時に、K=S/V=0.005〜1.0の範囲で制御されることを特徴とする請求項1に記載したショット粒子の製造方法。
  5. 前記水膜形成工程は、前記カバーが円錐台形の側部を有し、前記溶融液滴が衝突する前記カバーの内面が水槽の水面となす角度θを20〜80度に設定してなされることを特徴とする請求項1に記載したショット粒子の製造方法。
  6. 前記水膜形成工程は、前記溶融液滴が衝突する前記カバーの内面が水槽の水面となす角度θを30〜70度に設定してなされることを特徴とする請求項5に記載したショット粒子の製造方法。
  7. 前記溶融液滴形成工程は、前記遠心ディスクの外周縁部と前記溶融液滴が衝突する前記カバーの内面との距離Lを200〜5000mmの範囲に調整してなされることを特徴とする請求項1に記載したショット粒子の製造方法。
  8. 前記溶融金属供給工程は、溶融金属を前記遠心ディスク上に供給する供給速度が70〜600kg/minに調整されることを特徴とする請求項1〜7に記載したショット粒子の製造方法。
  9. 水を貯蔵する水槽と、
    前記水槽の水面よりも上方に位置した遠心ディスクと、
    前記遠心ディスクの上方に設置したタンディッシュと、
    前記遠心ディスクの周囲を覆い、前記水槽の水面と前記タンディッシュとで溶融液滴形成空間を形成するカバーと、
    前記カバーに形成され、前記溶融液滴形成空間内に発生するガスを排出する開口部と、
    前記カバーの内面に対して冷却水を供給して前記カバーの内面に沿った厚さ0.5〜10mmの水膜を形成する注水ノズルと、
    を、備えたショット粒子の製造装置。
  10. 前記遠心ディスクは、前記遠心ディスクを回転させる回転ユニットの上端に設置される請求項9に記載のショット粒子の製造装置。
  11. 前記カバーは板状のカバー板で構成され、前記カバーは前記遠心ディスクの回転軸に対して軸対称である請求項9に記載のショット粒子の製造装置。
  12. 前記カバーは板状のカバー板で構成され、前記カバーの下端は前記水槽の水面よりも下に位置する請求項9に記載のショット粒子の製造装置。
  13. 前記カバーは円錐台形の側部を有し、該側部の内面は前記水槽の水面となす角度θが20〜80度である傾斜面を有する請求項11または請求項12に記載のショット粒子の製造装置。
  14. 前記側部の内面が水槽の水面となす角度θが30〜70度であることを特徴とする請求項13に記載したショット粒子の製造装置。
  15. 前記タンディッシュの底部に溶融金属を流出する孔部を設けた請求項9に記載のショット粒子の製造装置。
  16. 前記注水ノズルは、冷却水を注水する注水口がカバーの内面に位置し、且つ遠心ディスクの上端面よりも上方に複数設置された請求項9に記載したショット粒子の製造装置。
  17. 前記カバーは上部に中央開口部を有し、該中央開口部にタンディッシュを貫通して設けた請求項9に記載のショット粒子の製造装置。
  18. 前記開口部の開口度Kが、前記カバーと前記タンディッシュおよび前記水槽の水面で覆われる溶融液滴形成空間の体積をVm、前記開口部の総面積をSmとした時に、K=S/V=0.005〜1.0であることを特徴とする請求項9に記載したショット粒子の製造装置。
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