JPH1180813A - 急冷凝固金属粉末の製造方法および装置 - Google Patents

急冷凝固金属粉末の製造方法および装置

Info

Publication number
JPH1180813A
JPH1180813A JP24001397A JP24001397A JPH1180813A JP H1180813 A JPH1180813 A JP H1180813A JP 24001397 A JP24001397 A JP 24001397A JP 24001397 A JP24001397 A JP 24001397A JP H1180813 A JPH1180813 A JP H1180813A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling
container
metal powder
cooling liquid
metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24001397A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshimasa Okuno
良誠 奥野
Isao Endo
功 遠藤
Hideo Koshimoto
秀生 越本
Yasushi Yamamoto
裕史 山本
Isamu Otsuka
勇 大塚
Masanori Yoshino
正規 吉野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kubota Corp filed Critical Kubota Corp
Priority to JP24001397A priority Critical patent/JPH1180813A/ja
Publication of JPH1180813A publication Critical patent/JPH1180813A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却液層に入らずに凝固した金属粉末の混在
しない良品質の急冷凝固金属粉末を得ることができ、品
質の劣化を防止しかつ生産性の向上を図ることが可能な
急冷凝固金属粉末を得る。 【解決手段】 原料容器3から流下する溶融金属2A
を、これに高圧ガスジェット25を吹きつけて微細な溶
滴8に分断し、該溶滴8を下方に形成される旋回冷却液
層5に供給して急冷凝固させて急冷凝固金属粉末を製造
するに際し、前記ガスジェット25により微細化された
溶滴8のうち、旋回冷却液層5に入らずに空胴17内を
飛散中に凝固した結晶化金属粉末を、冷却容器6内に設
けた回収容器10により回収し、冷却容器6外に取り出
して再度原料金属として利用する。これにより、冷却容
器6の排出開口から急冷凝固金属粉末のみを取り出すこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶融金属を旋回す
る冷却液層中に供給し急冷凝固させて急冷凝固金属粉末
を製造する方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶融金属を旋回冷却液層中に供給し急冷
凝固させて微細な急冷凝固金属粉末を製造する方法及び
その装置が知られている。この種金属粉末の製造装置の
一例として、図3に示すものがある(例えば実開平6−
39929号公報参照)。この装置31は、溶融金属3
2を収容し、かつその底部の溶湯ノズル孔33から溶融
金属32を流下させる原料容器(るつぼ)34と、該容
器34の下方に傾斜状に配設され、かつ円筒内周面35
に冷却液供給孔36から接線方向に供給され前記内周面
35に沿って旋回しながら流下する冷却液層37が形成
される冷却容器38と、前記原料容器34の下側に配設
され、かつ前記溶融金属の下降流32Aに高圧ガスを吹
きつけて溶融金属32を微細な溶滴39に分断して前記
冷却液層37に供給する高圧ガス噴射ノズル40とを備
え、該ノズル40からアルゴンガスや窒素ガス等の不活
性ガスが、逆円錐状のガスジェット41として噴射され
るようになっている。
【0003】したがって、前記溶滴39は、冷却容器3
8内に形成されている旋回冷却液層37にガスジェット
41と共に運ばれて供給され、ここでさらに分断され急
冷凝固されるという二段階分断によって、より微細化さ
れた金属粉末を得ることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、前記冷却容器38内には、層状の旋
回冷却液層37の中心側に空胴42が形成されるため、
ガスジェット41に随伴された溶滴39の一部が、旋回
冷却液層37に入らずに前記空胴42内を降下している
間に凝固した金属粉末となってこれが冷却液中に落下混
入する。したがって、前記旋回冷却液層37に入って急
冷凝固した金属粉末と、冷却液層に入らずに凝固した金
属が混在した粉末となり、品質が低下するという問題点
がある。
【0005】本発明は、上述のような問題点に鑑みてな
されたもので、冷却液層に入らずに凝固した金属粉末の
混在しない良品質の急冷凝固金属粉末を得ることがで
き、品質の劣化を防止しかつ生産性の向上を図ることが
可能な急冷凝固金属粉末の製造方法及びその装置を提供
することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係る急冷凝固金属粉末の製造方法は、原
料容器から流下させた溶融金属に、高圧ガスを吹きつけ
て溶融金属を微細な溶滴に分断し、該溶滴を下方の傾斜
した冷却容器内周面に形成される旋回冷却液層に供給し
て急冷凝固させ金属粉末を製造する方法であって、前記
冷却容器内の旋回冷却液層の中心側に形成される空胴内
を、前記旋回冷却液層に入ることなく噴射ガス流に随伴
され飛散している間に凝固した金属を回収して冷却容器
外に排出することを特徴としている(請求項1)。
【0007】この場合、前記溶滴のうち旋回冷却液層に
入らないで飛散し、凝固するものは、冷却容器内で別個
に回収されるため、冷却容器の排出口からは、旋回冷却
液層に入って急冷凝固された金属粉末が、冷却液と共に
排出端から外部へ排出される。したがって、冷却液層に
入らずに凝固した金属粉末の混在しない、良品質の急冷
凝固金属粉末を得ることができ、生産性が大幅に向上す
る。しかも、冷却容器内で回収された金属粉末は、再
度、金属粉末製造原料として利用できる。
【0008】また、本発明に係る急冷凝固金属粉末の製
造方法は、請求項2に記載の本発明装置、即ち、溶融金
属を収容しかつその底部から溶融金属を流下させる原料
容器と、該容器の下方に傾斜状に配設されかつ円筒内周
面に旋回冷却液層が形成される冷却容器と、前記原料容
器から流下する溶融金属に高圧ガスを吹きつけてこれを
微細な溶滴に分断して前記冷却液層に供給する高圧ガス
噴射手段とを備えた急冷凝固金属粉末の製造装置であっ
て、前記冷却容器内に、前記旋回冷却液層に入らずに凝
固した金属の回収容器を、前記冷却容器の円筒部と同心
的で前記旋回冷却液が入らないようにかつ着脱可能に配
設した装置を用いて好適に実施することができる。
【0009】本発明に係る上記製造装置において、前記
回収容量内に入ってくる凝固した金属粉末の量が満杯に
近くなると、溶融金属の流下及び冷却液の供給を停止
し、前記回収容器を冷却容器から取り出し、回収容器内
の金属粉末を回収した後、再び前記冷却容器内に回収容
器を設置し、再び、冷却液の供給を開始して旋回冷却液
層を形成してから、溶融金属の流下を再開する。このよ
うにして、冷却容器の排出端から冷却液と共に排出され
る金属粉末は、すべてが良質の金属粉末となる。
【0010】さらに、本発明に係る急冷凝固金属粉末の
製造方法は、請求項3に記載の本発明装置、即ち、前記
冷却容器内に、前記旋回冷却液層に入らずに凝固した金
属の回収筒体を、前記冷却容器の円筒内周面と同心的で
前記旋回冷却液が入らないようにかつ下端開口が冷却容
器外に延出するように配設した装置を用いて連続的にか
つ能率的に実施することができる。
【0011】請求項3に記載の本発明装置によれば、前
記旋回冷却液層に入らない溶滴は、飛散中に凝固して粉
末金属となって回収筒体に入り、ここから連続的に冷却
容器外に排出され、冷却容器の排出端からは冷却液と共
に急冷凝固金属粉末のみが連続的に排出されるので、良
質の金属粉末を製造することが可能である。そして、請
求項4に記載の本発明装置は、前記冷却容器を、その軸
線方向に複数分割したものであり、前記回収容器の取出
し及び組み込み、或いは冷却容器の製作を容易にしうる
と共にその強度即ち器壁厚さを冷却液圧力に対応させる
ことができ、重量軽減及びコスト低下を図ることが可能
である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。図1は、本発明に係る急冷凝固金属粉
末の製造装置の第1実施形態を示している。この製造装
置1は、溶融金属供給手段としての溶融金属2を収容す
る原料容器3と、該容器3の下方に傾斜状に配設されか
つ円筒内周面4に旋回冷却液層5が形成される冷却容器
6と、冷却液供給手段7と、流下する溶融金属2Aを微
細な溶滴8に分断して前記冷却液層5に供給する高圧ガ
ス噴射手段9と、前記冷却液層5に入らないで飛散する
溶滴8Aが凝固した金属の回収容器10とにより主構成
されている。
【0013】前記原料容器3は、具体的には高周波溶解
炉が採用され、外周に収容された原料金属を加熱溶融す
るための加熱コイル11が設けられ、該容器3底壁中央
に溶湯ノズル孔12が設けられると共に溶湯ノズル13
が連通状にかつ垂直状に装着されており、溶融金属2を
鉛直方向に流下可能にしている。なお、前記原料容器3
には、溶湯ノズル孔12を開閉する棒状の閉塞栓(図示
省略)が設けられる。
【0014】前記冷却容器6は、円筒形で上端開口には
外向き鍔6Aが設けられ、下端開口が縮径されて外向き
鍔6Bが設けられており、器体軸心Cが鉛直線Lに対し
て任意の傾斜角度をもって傾斜状に設置されている。そ
して、冷却容器6の上端には開口を塞ぐ環状蓋14の中
央部には流下する溶融金属2Aを冷却容器6内に供給す
ると共に高圧ガス噴射手段9を貫通装着するための開口
部15が設けられている。
【0015】また、冷却容器6の上部には、冷却液供給
手段7を構成する冷却液噴出流路7Aが、周方向等間隔
で複数形成されており、該噴出流路7Aの出口は前記円
筒内周面4に沿って接続方向から冷却液を噴出供給でき
るように開口されている。なお、前記流路7Aの出口中
心線は、前記器体軸心Cに直交する平面に対して例えば
20度以下程度の斜め下方に設定されている。
【0016】したがって、冷却液例えば純水、フッ素系
不活性液等を、前記噴出流路7Aから円筒内周面4側に
噴出供給すると、該内周面4にこれに沿って旋回しなが
ら流下する冷却液層5が形成される。そして、冷却容器
6の円筒内周面4には、その適所に冷却液層5の層厚を
調整するための層厚調整用リング16が、ボルト等によ
り着脱・交換可能に取付けられている。該リング15に
よって、冷却液の流下速度が抑制されて略一定内径の旋
回冷却液層5が少ない流量で容易に形成されると共に、
該冷却液層5の中心側に形成される空胴17も安定す
る。
【0017】なお、冷却容器6の下端開口には、粉末回
収容器又は/及び排出管18が、前記鍔6Bにフランジ
19を介して着脱可能に接続されている。前記高圧ガス
噴射手段9は、ガスジェットノズル9Aとそのガス供給
装置(図示省略)とからなり、該ジェットノズル9Aの
上部中心に溶融金属供給ノズル孔20を備えると共に下
部がノズル孔20と同心的な円筒部21とされ、該円筒
部21が前記冷却容器6の蓋14に設けた前記開口部1
5に気密状に嵌装され、固定手段22により前記蓋14
に着脱可能に取付けられている。
【0018】そして、該ガスジェットノズル9Aの前記
供給ノズル孔20の外周側には、ガス室23がノズル孔
30を囲むように形成されると共に、ガス室23下部に
複数のガス噴射孔24が同心円状にかつノズル孔20側
に下向きに傾斜した角度で設けられている。したがっ
て、前記ガス室23に所要圧力の不活性ガス例えばアル
ゴンガスや窒素ガスを供給することによって、図1に矢
印で示すようなガスジェット25が、ガス噴射孔24か
ら逆円錐状に吹き出されて、溶融金属供給ノズル20の
下端部よりもやや下側の位置で交差した後、円錐状に拡
がり、ガスジェット25が旋回冷却層5に衝当し、一部
のガスジェット25Aは旋回冷却液層5に衝当すること
なく空胴17内を下降する。
【0019】そして、ガスジェットノズル9Aの上端面
中央に、前記溶湯ノズル13の下端が、両ノズル孔1
2,20の中心線が一致するようにボルト等の固着手段
により連結され、溶融金属2が原料容器3からガスジェ
ットノズル9Aのノズル孔20から流下するまでの間に
おいても、空気に触れないように気密性を確保し、酸化
を防止している。
【0020】なお、前記ガスジェットノズル9Aの円筒
部21内空間及び冷却容器6内空胴17には、ガス噴射
孔24から噴射される不活性ガスが充満するので、溶融
金属流2Aが空気に触れることはなく、酸化は防止され
る。前記冷却容器6は、その軸線方向に任意の個所例え
ば層厚調整リング16の位置で複数分割し、図示してい
ないが、フランジ連結することができる。そして、冷却
容器6内圧力に対応して適度の強度とすべく器壁厚さを
変え、重量軽減してコスト低下を図ることができる。
【0021】飛散した溶滴が空胴17内で凝固した金属
の回収容器10は、有底筒体からなり、その外径が前記
旋回冷却液層5の内径よりも小さく、かつ冷却液が流入
しない大きさとされる共に、上端開口が、前記冷却液層
5に入らないで飛散する溶滴8Aが空胴17内で凝固し
た金属のすべてを回収できる個所に位置せられ、容器底
10A中央に固着された支持部材26等を介して前記排
出管18に着脱可能に取付けられている。
【0022】即ち、前記排出管18の冷却液入口中央
に、排気管18内面に一端が固着された放射状のアーム
27により支持された支持リング28が設けられ、排気
管18の内面で冷却容器6の中心軸線上に位置して位置
決めリング29が固着されており、両リング28,29
が前記支持部材26が挿通支持され、該支持部材26が
前記支持リング28にこれに設けたボルト30により、
着脱可能に取付けられている。
【0023】したがって、前記回収容器10が、旋回冷
却液層5を乱すことなく、飛散する溶滴8Aを回収して
凝固させることができる。次に、第一実施形態の上記装
置1により急冷凝固金属粉末を製造する本発明方法につ
いて説明する。先ず、冷却容器6内に冷却液を供給して
その円筒内周面4に旋回冷却液層5を形成する。次に、
ガスジェットノズル9Aのガス室23に、不活性ガス等
の圧縮ガスを供給することにより、ガス噴射孔24から
噴出された多数のガスジェット25によって逆円錐形状
のジェット集合体が形成される。
【0024】この状態で、原料容器3内の溶融金属2の
上部室間に不活性ガス等を加圧注入し、溶融金属2をノ
ズル孔12、溶湯ノズル13及び供給ノズル孔20から
逆円錐形状のジェット集合体の交点に向けて噴出する。
ここで、細流状溶融金属2Aにガスジェット25が吹き
つけられ、該溶融金属2Aが分断されると共に、分断さ
れた溶滴8は旋回冷却層5に向けて円錐形状となったジ
ェット集合体により飛散されかつ供給される。
【0025】このようにして、ガスジェット25により
分断された溶滴8の大部分が、旋回しながら円筒内周面
4を流下する冷却液層5内に供給され、急冷凝固されて
金属粉末となる。そして、冷却液層5中の金属粉末は、
冷却液と共に旋回しながら層厚調整リング16を越えて
流下し、冷却容器6の下端開口から排出管18へと冷却
液と共に排出され、この排出管18の下流端に設けられ
ている回収用網かご(図示省略)内で冷却液から分離さ
れ回収される。
【0026】他方、ガスジェット25Aにより飛散され
て旋回冷却層5内に入ることのない溶滴8Aは、空胴1
7内で凝固して金属粉末となって前記冷却容器6内に設
けた回収容器10内に飛び込んで堆積する。したがっ
て、前記排出管18から排出される急冷凝固金属粉末中
に、急冷層5内に入らない金属粉末が混在しないので、
製品の品質が向上し、その劣化が防止される。
【0027】なお、前記回収容器10内に金属粉末が満
杯になる前に、装置1の運転を停止し、冷却容器6と排
出管18の接続を分離し、回収容器10を冷却容器6か
ら取り出して金属粉末を取り除き、再び回収容器10を
冷却容器6内に挿入し、冷却容器6と排出管18とを接
続した後、前述のようにして装置1の運転を再開するこ
とができる。
【0028】そして、回収容器10により回収した金属
粉末は、再度製造原料として原料容器3に投入し利用す
ることができる。なお、前記排出管18の途中に流量調
整弁(図示省略)を設け、冷却液を排出管18内に満た
した状態で排出することにより、冷却容器6の下端から
ガスの流出を阻止して、旋回冷却液層5の中心側空胴1
7に、不活性ガス等を充満させた状態で運転することが
できる。
【0029】図2は、本発明に係る急冷凝固金属粉末製
造装置1の第2実施形態の要部を示し、第1実施形態と
異なるところは、回収容器10に代えて回収筒体110
を冷却容器6の円筒内周面4と同心的にかつ下端開口1
10Aが冷却容器6外に延出され、前記旋回冷却液層5
に入らない溶滴8Aの凝固した金属を連続的に回収して
排出できる点であり、急冷凝固金属粉末の連続生産を行
なうことが可能である。
【0030】また、第2実施形態では、回収筒体110
は、排出管18の屈曲部を貫通して冷却容器6外に延出
され、排出管18に溶接されており、前記下端開口11
0Aの下側には、冷却層5内に入らない金属粉末受タン
ク111が設置されている。なお、該実施形態におい
て、第1実施形態と共通する構成部分については、図1
と同符号を付し、詳細説明を省略する。
【0031】第2実施形態によれば、良品質の急冷凝固
金属粉末を連続的に製造できる点において、第1実施形
態に勝っている。上記各実施形態では、高圧ガス噴射手
段9としての前記ノズル9Aにおいて、逆円錐形状に集
合する線状のガスジェット22を噴出する多数のガス噴
射孔24を採用したが、逆円錐形状の面状ガスジェット
を形成するようなスリットノズルを用いることができ
る。
【0032】そして、前記層厚調整リング16は、その
上面がテーパ面で形成されているが、これに限らず、例
えば平坦面或いはリング上端外周縁から下端内周縁にか
けて漸次縮径する流線形曲面で形成してもよく、また、
リング16設置数も2個に限らず1個又は3個以上とす
ることもできる。さらに、原料容器3内の溶融金属2の
噴出には、圧媒を作用させることなく、溶融金属2自体
に作用する重力(自重)により、ノズル孔12から流出
するようにしてもよい。
【0033】本発明に係る製造装置は、上記実施形態に
限定されるものではなく、例えば、高圧ガス噴射手段9
を原料容器3の底部に設けて、前記溶湯ノズル13を省
略できる。なお、本発明の製造方法及び装置は、急冷凝
固粉末として例えばアルミニウムやその合金の如き結晶
質系のものの他、アモルファス等の非結晶質系合金を例
示でき、特に後者の場合は製造された粉末のうちアモル
ファス粉末と結晶粉末を分離できるため、軟磁気特性の
劣化が防げる。
【0034】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、高圧ガ
スにより分断されかつ微細化された溶滴のうち、旋回冷
却液層に入ることなく凝固した金属粉末を回収して冷却
器外に排出するものであるから、冷却容器の下端開口か
ら排出される急冷凝固粉末製品の全量が良品質の製品と
なり、かつその特性の劣化を防止できるほか、回収され
た金属粉末は再度原料として利用でき、生産性の向上を
図ることが可能である。
【0035】また、請求項3に記載の本発明装置によれ
ば、高圧ガスにより分断されかつ微細化された溶滴のう
ち、旋回冷却液層に入ることなく冷却容器空胴中を飛散
している間に凝固した金属粉末を、回収筒体により連続
的に冷却容器外に排出するものであるから、該金属粉末
の混在しない良品質の急冷凝固金属粉末を連続的に製造
でき、その特性の劣化防止はもとより、回収された金属
粉末は再度原料として利用でき、生産性を大幅に向上さ
せることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る急冷凝固金属粉末の製造装置の第
1実施形態を示す要部断面図である。
【図2】同装置の第2実施形態の要部を示す断面図であ
る。
【図3】従来例を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 急冷凝固金属粉末の製造装置 2 溶融金属 2A 流下する溶融金属 3 原料容器 4 円筒内周面 5 旋回冷却液層 6 冷却容器 8,8A 溶滴 9 高圧ガス噴射手段 9A ガスジェットノズル 10 旋回冷却液層に入らずに凝固した金属粉
末の回収容器 24 ガス噴射孔 25 ガスジェット 110 回収筒体 110A 下端開口
フロントページの続き (72)発明者 山本 裕史 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内 (72)発明者 大塚 勇 兵庫県尼崎市浜1丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内 (72)発明者 吉野 正規 大阪府大阪市大正区南恩加島7丁目1番22 号 株式会社クボタ恩加島工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料容器から流下させた溶融金属に、高
    圧ガスを吹きつけて溶融金属を微細な溶滴に分断し、該
    溶滴を下方の傾斜した冷却容器内周面に形成される旋回
    冷却液層に供給して急冷凝固させ金属粉末を製造する方
    法であって、 前記冷却容器内の旋回冷却液層の中心側に形成される空
    胴内を、前記旋回冷却液層に入ることなく噴射ガス流に
    随伴され飛散している間に凝固した金属を回収して冷却
    容器外に排出することを特徴とする急冷凝固金属粉末の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 溶融金属を収容しかつその底部から溶融
    金属を流下させる原料容器と、該容器の下方に傾斜状に
    配設されかつ円筒内周面に旋回冷却液層が形成される冷
    却容器と、前記原料容器から流下する溶融金属に高圧ガ
    スを吹きつけてこれを微細な溶滴に分断して前記冷却液
    層に供給する高圧ガス噴射手段とを備えた金属粉末の製
    造装置であって、 前記冷却容器内に、前記旋回冷却液層に入らずに凝固し
    た金属の回収容器を、前記冷却容器の円筒部と同心的で
    前記旋回冷却液が入らないようにかつ着脱可能に配設し
    たことを特徴とする急冷凝固金属粉末の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記冷却容器内に、前記旋回冷却液層に
    入らずに凝固した金属の回収筒体を、前記冷却容器の円
    筒内周面と同心的で前記旋回冷却液が入らないようにか
    つ下端開口が冷却容器外に延出するように配設したこと
    を特徴とする請求項2に記載の急冷凝固金属粉末の製造
    装置。
  4. 【請求項4】 前記冷却容器を、その軸線方向に複数分
    割したことを特徴とする請求項2又は3に記載の急冷凝
    固金属粉末の製造装置。
JP24001397A 1997-09-04 1997-09-04 急冷凝固金属粉末の製造方法および装置 Pending JPH1180813A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24001397A JPH1180813A (ja) 1997-09-04 1997-09-04 急冷凝固金属粉末の製造方法および装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24001397A JPH1180813A (ja) 1997-09-04 1997-09-04 急冷凝固金属粉末の製造方法および装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1180813A true JPH1180813A (ja) 1999-03-26

Family

ID=17053171

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24001397A Pending JPH1180813A (ja) 1997-09-04 1997-09-04 急冷凝固金属粉末の製造方法および装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1180813A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010150587A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Seiko Epson Corp 粉末冶金用金属粉末の製造方法および粉末冶金用金属粉末
WO2019049865A1 (ja) * 2017-09-07 2019-03-14 ハード工業有限会社 金属粉末製造装置、及び金属粉末の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010150587A (ja) * 2008-12-24 2010-07-08 Seiko Epson Corp 粉末冶金用金属粉末の製造方法および粉末冶金用金属粉末
WO2019049865A1 (ja) * 2017-09-07 2019-03-14 ハード工業有限会社 金属粉末製造装置、及び金属粉末の製造方法
JP6539793B1 (ja) * 2017-09-07 2019-07-03 ハード工業有限会社 金属粉末製造装置、及び金属粉末の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3689512B1 (en) Metal powder producing apparatus
JP4181234B2 (ja) 非晶質金属粉末の製造方法および装置
JP2719074B2 (ja) 金属粉末製造方法および製造装置
JP2017145494A (ja) 金属粉末製造装置
CN201082470Y (zh) 一种气流雾化喷嘴装置
JPH1180813A (ja) 急冷凝固金属粉末の製造方法および装置
US5482532A (en) Method of and apparatus for producing metal powder
KR0174749B1 (ko) 금속분말 제조방법 및 제조장치
JP2672056B2 (ja) 金属粉末製造方法及びその装置
CN104550987A (zh) 制备金属及合金粉末用的气雾化装置及其粉末制备方法
JP2010090411A (ja) 金属粉末製造装置
JP2672042B2 (ja) 金属粉末製造装置
JPH1143707A (ja) 金属粉末の製造方法およびその装置
JP2672036B2 (ja) 金属粉末の製造方法およびその装置
JP2672043B2 (ja) 金属粉末製造装置
RU2183534C2 (ru) Устройство для получения металлических порошков
JPH0578713A (ja) 金属粉末製造用のノズル装置
JP2618109B2 (ja) 金属粉末の製造方法およびその製造装置
JP2672035B2 (ja) 金属粉末の製造方法およびその装置
JPH11269510A (ja) 金属粉末製造装置
JPH0543920A (ja) 金属粉末製造方法および装置
JP2618108B2 (ja) 金属粉末の製造装置
JPH093511A (ja) 溶融金属の噴霧装置
JP2672044B2 (ja) 金属粉末の製造方法
JP2719053B2 (ja) 金属粉末製造方法