JP2002241809A - 金属粒子の製造方法および製造装置 - Google Patents

金属粒子の製造方法および製造装置

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JP2002241809A
JP2002241809A JP2001043268A JP2001043268A JP2002241809A JP 2002241809 A JP2002241809 A JP 2002241809A JP 2001043268 A JP2001043268 A JP 2001043268A JP 2001043268 A JP2001043268 A JP 2001043268A JP 2002241809 A JP2002241809 A JP 2002241809A
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rotating body
metal material
nozzle
metal particles
metal
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Koichi Yamazaki
幸一 山崎
Akira Takara
晃 宝
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融状態の金属材料から、長軸方向の粒径が
3mm以上である金属粒子を直接的に製造することがで
きる、新規な製造方法を提供する。 【解決手段】 まず、溶融状態の金属材料をその下方に
位置する回転体に向けて落下させて回転体の表面に接触
させる。この金属材料は、回転体の回転による遠心力に
よって分断され、回転体の周りに飛散する。飛散した金
属材料を、回転体の周囲に配置された壁面に、少なくと
も部分的に溶融した状態で接触させる。この金属材料を
壁面に接触した状態で完全に固化させ、金属材料から成
る金属粒子を形成する。この金属粒子を剥離手段を用い
て壁面から離して集め、これにより長軸方向の粒径が3
mm以上である金属粒子を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属粒子の製造方
法および製造装置に関する。より詳細には、本発明は、
チクソモールド成形のための原料として用いるのに適し
た寸法を有する金属粒子を遠心噴霧法を利用して製造す
る方法およびそのための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子・電気機器の筐体などを成形
する方法として、軽量で、強度が高く、リサイクル性の
高い成形品を得る観点から、Mg合金材料を用いるチク
ソモールド成形法が利用され、その技術開発が進められ
ている。チクソモールド成形法は、材料のチクソトロピ
ー性を利用した射出成形法であり、スクリューを用いて
材料を半固溶状態で金型内に供給して成形している。
【0003】チクソモールド成形に用いられる原料は、
成形機の内部を半固溶状態でスクリュー送りするのに適
するように、ある程度の大きさを有することが必要であ
る。具体的には、長軸方向の粒径が3〜12mmで短軸
方向の粒径が1〜5mmの寸法(または1〜5mm×1
〜5mm×3〜12mmの寸法)を有する金属粒子(ま
たは塊)から成る原料が用いられている。従来、このよ
うな大きさの金属粒子は、Mg合金材料を溶融させた
後、インゴット状に加工し、このインゴットを上記の大
きさに切削加工することにより製造されている。
【0004】また、成形の際には、成形機のスプルやラ
ンナ内でMg合金材料が固化することにより残留物が生
じるが、この残留物は、再び溶融させて上記と同様にし
て切削加工され、チクソモールド成形のための原料とし
てリサイクルして使用され得る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】今後、Mg合金材料を
用いるチクソモールド成形法により製造された製品の市
場が拡大し、また、使用済みの製品からMg合金材料を
回収してリサイクルすることが盛んになると予想され
る。リサイクルに関しては、成形時に生じる不要な材料
を家電メーカーの自社内でリサイクルすることに加え
て、家電リサイクル法の下、家電メーカーが特定商品に
ついては回収責任を負うため、今後、家電メーカーの自
社内で、使用済み製品からMg合金材料をリサイクルす
る必要性が生じ得る。このため、チクソモールド成形の
ための原料として用いるのに適した寸法を有する金属粒
子の製造に対して一層の効率化を図ることが要求され
る。上記のような従来の金属粒子の製造方法ではMg合
金材料を溶融させた後、一旦インゴット状に加工し、こ
れを切削加工しているが、溶融状態の金属材料から、チ
クソモールド成形のための原料として用いるのに適した
寸法を有する金属粒子を直接的に製造することができれ
ば、労力および製造コストを削減することが可能とな
る。このような新規な金属粒子の製造方法を開発するこ
とが望まれている。
【0006】金属材料を溶融させて一旦インゴット状に
加工し、これを切削加工する上述の金属粒子の製造方法
とは別に、溶融状態の金属材料(溶融金属)から直接的
に金属粒子を製造する方法として、ガスアトマイズ法や
遠心噴霧法などが従来から知られている。ガスアトマイ
ズ法は、溶融金属をノズルを通して落下させ、この溶融
金属に向けてガスを噴射して、溶融金属を分断および噴
霧し、そのまま冷却・固化させることにより金属粒子を
得るものである。一方、遠心噴霧法は、一般的には、平
坦な表面を有する円板状の回転体上に溶融金属をノズル
を通して落下し、回転体表面と接触した溶融金属を、回
転による遠心力を利用して分断して回転体の周りに飛散
させ、飛散している間にそのまま冷却・固化させること
により金属粒子を得るものである。しかし、通常のガス
アトマイズ法や遠心噴霧法では、ほぼ球形で、粒径約5
00μm以下の金属粒子しか製造できず、上述のような
大きさの粒子(即ち、長軸方向の粒径が3〜12mmで
短軸方向の粒径が1〜5mmの寸法を有する粒子)に比
べて小さ過ぎるため、チクソモールド成形に用いる原料
としては適当でない。
【0007】また、一般的な遠心噴霧法を改変した1つ
の例が、特開平10-17909号公報に記載されている。この
公報によれば、回転体の表面に、中央部より放射状に延
びる複数本の凸部(突起部)を中心部分を切り離して設
け、これにより、金属粒子の粒径分布を小さくすること
が記載されている。しかし、この場合においても、ほぼ
球形で粒径約500μm以下の金属粒子しか製造できな
い。
【0008】更に、遠心噴霧法を改変して、約500μ
mより大きな粒径の金属粒子を製造する方法が特開平05-
171228号公報および特開平05-171229号公報に記載され
ている。より詳細には、特開平05-171228号公報には、
回転体の表面に凸状壁を設けることが、特開平05-17122
9号公報には、溶融金属をノズルより断続的に滴下する
ことが記載されている。しかし、これらの方法によって
得られる金属粒子は、いずれも約0.5〜2.0mmの
粒径を有するほぼ球形の粒子であり、上述のような大き
さの粒子(即ち、長軸方向の粒径が3〜12mmで短軸
方向の粒径が1〜5mmの寸法を有する粒子)に比べて
依然として小さく、チクソモールド成形に用いる原料と
しては適当でない。
【0009】以上のように、従来から知られているガス
アトマイズ法や遠心噴霧法をそのまま適用して、チクソ
モールド成形のための原料に適した寸法を有する金属粒
子を製造することはできない。
【0010】本発明は上記のような従来技術を鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、チクソモールド成
形のための原料として用いるのに適した寸法を有する金
属粒子、具体的には、長軸方向の粒径が3mm以上であ
る金属粒子を、溶融状態の金属材料から直接的に製造す
ることが可能な、新規な金属粒子の製造方法および製造
装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、溶融状態
の金属材料から直接的に製造するために、遠心噴霧法を
利用してチクソモールド成形のための原料として用いる
のに適した寸法を有する金属粒子を製造することを検討
した。
【0012】遠心噴霧法は、基本的には以下のような原
理に基づくものである。溶融状態の金属材料を回転体表
面に落下させると、金属材料の表面張力と重力の影響下
で、金属材料は回転体表面で一様に広がろうとする。回
転体表面においては、金属材料には、回転体の回転中心
からの距離が大きい位置では大きな遠心力が働き、より
小さい位置ではより小さな遠心力が働いて、回転体中心
からの距離よって加わる遠心力に差が生じる。金属材料
が回転体表面で広がっていくにつれて、この遠心力の差
が次第に大きくなり、遠心力の差が金属材料の表面張力
(または凝集力)を超えると金属材料が分断される。分
断された金属材料は、遠心力によって回転体から飛び出
して回転体の周囲に飛散する。飛散した金属材料は、重
力の影響を受けるが、表面張力によりほぼ球形を成す程
度に十分に小さく、飛散している間に十分に冷却されて
(または放冷により)固化する。その後、固化した粒子
を集めて、ほぼ球形の金属粒子を得ることができる。
【0013】このような遠心噴霧法の原理によれば、回
転体上に落下させる金属材料の供給量に対して、回転体
の回転速度を遅くすることによって、金属材料の分断に
必要な遠心力差を生じにくくさせ、よって、金属材料を
より大きな塊で分断して飛散させることが考えられ得
る。しかし、単に回転体の回転速度を遅くする方法で
は、金属材料の塊をより大きくすることはできるが、そ
の一方で遠心力が減少するため、分断された金属材料が
十分な速度で回転体から飛散せず、自重によって回転体
の外周部からその直ぐ下方に落下することになる。この
ため、まだ溶融状態にある金属材料の塊が回転体の直ぐ
下方に次々と落下してその場で金属材料の塊が堆積して
固化し、所望の寸法を有する金属粒子を得ることは困難
である。
【0014】そこで、本発明者らは、従来よりも大きな
寸法を有する、具体的には長軸方向の粒径が3mm以上
である金属粒子を得るために、遠心噴霧法を利用して、
金属材料を従来よりも大きな塊に分断して飛散させ、か
つ、金属材料を粒子の形態で集めることが可能な方法お
よび装置について検討し、本発明を完成するに至った。
【0015】本発明の1つの要旨によれば、遠心噴霧法
を用いて金属粒子を製造する方法であって:溶融状態の
金属材料(本明細書において溶融金属とも言う)をその
下方に位置する回転体に向けて落下させ、回転体の表面
に接触させる工程と;回転体の回転による遠心力を利用
して、金属材料を回転体の周りに分断して飛散させる工
程と;回転体の周囲に配置された壁面に、金属材料を少
なくとも部分的に溶融した状態で接触させる工程と;金
属材料を完全に固化させて、金属材料から成る金属粒子
を形成する工程と;壁面に接触して付着した金属粒子
を、剥離手段を用いて壁面から離して集める工程とを含
む方法が提供される。
【0016】上記のような本発明の方法によれば、回転
体の周囲に配置された壁面に金属材料を少なくとも部分
的に溶融した状態で接触(または衝突)させ、壁面との
接触により金属材料から熱を奪って金属材料を固化さ
せ、壁面に付着した金属粒子を剥離手段を用いて壁面か
ら離して集めている。このため、金属材料を従来よりも
大きな塊に分断して飛散させ、かつ、金属材料を粒子の
形態で集めることが可能となる。従来の一般的な遠心噴
霧法では、2.0mm以下の粒径を有するほぼ球形の金
属粒子しか製造することができなかったが、本発明の方
法によれば、従来の遠心噴霧法によって得られる金属粒
子より大きい、具体的には、長軸方向の粒径が3mm以
上である金属粒子、例えば、長軸方向の粒径が3〜12
mmで短軸方向の粒径が1〜5mmの寸法を有する金属
粒子を連続的に製造することができる。本発明に従って
製造される金属粒子は、例えば1.0〜5.0、好まし
くは1.2〜2.0のアスペクト比(短軸方向の粒径に
対する長軸方向の粒径の比)を有する。尚、本明細書を
通じて、用語「長軸方向の粒径」および「短軸方向の粒
径」について、「長軸方向の粒径」の方が「短軸方向の
粒径」よりも大きいことが容易に理解されるであろう。
【0017】尚、本発明の方法においては、回転体より
飛散する金属材料が壁面と接触して固化する限り、飛散
した全ての金属材料が壁面に付着したままで金属粒子を
形成する必要はない。例えば、回転体より飛散した金属
材料のうちの一部は、壁面との接触により熱を奪われて
固化し、その後、自重により壁面から剥がれ落ちてもよ
い。
【0018】本発明の方法によれば、チクソモールド成
形のための原料として用いるのに適した寸法を有する金
属粒子を、溶融状態の金属材料を一旦インゴット状に加
工し、これを切削加工することなく、溶融状態の金属材
料から直接的に製造することができるので、従来よりも
労力および製造コストを削減することが可能な、より効
率的な方法で製造することが可能となる。
【0019】また、本発明の方法によって得られる金属
粒子は、壁面に衝突してから固化するため、球形から変
形された形状を有し得る。このような球形から変形され
た金属粒子は、球形の金属粒子に比べて、チクソモール
ド成形機の内部を半固溶状態でスクリュー送りしやす
く、チクソモールド成形の原料として用いるのに好まし
い。
【0020】本発明の1つの態様においては、溶融状態
の金属材料を回転体の表面に接触させる上記工程は、回
転体の表面を加熱した状態で実施される。これにより、
比熱が比較的小さい金属材料、例えば後述のMg合金材
料などから成る金属粒子を製造する場合であっても、回
転体の表面に金属材料が付着・固化することなく、金属
粒子を効率的に製造することができる。
【0021】本発明の1つの態様においては、本発明の
方法は還元性ガスおよび/または不活性ガスの雰囲気下
にて実施される。金属材料は、周囲雰囲気に存在する酸
素により酸化され得るが、雰囲気ガスとして還元性ガス
および/または不活性ガスを用いることにより金属材料
の酸化(場合によっては発火)が防止され、よって、得
られる金属粒子中に金属酸化物が混入することが防止さ
れる。還元性ガスには、例えば水素(H)ガス、一酸
化炭素(CO)ガスなどが用いられる。また、不活性ガ
スには、例えばアルゴン(Ar)ガス、ヘリウム(H
e)ガス、ネオン(Ne)ガス、窒素(N)ガスなど
が用いられる。還元性ガスおよび不活性ガスは、いずれ
かを単独で用いても、あるいは混合して用いてもよい。
【0022】本発明のもう1つの要旨によれば、遠心噴
霧法を用いて金属粒子を製造する装置であって:溶融状
態の金属材料を落下させるためのノズルと;ノズルの下
方に配置され、ノズルから落下する金属材料と接触する
表面を有する回転体と;回転体の周囲を取り囲んで配置
された壁面であって、回転体から飛散した金属材料と接
触し、金属材料から成る金属粒子を形成する壁面と;金
属粒子を壁面から離す剥離手段とを含む装置が提供され
る。このような装置は、本発明の上記方法を実施するの
に好適に用いられ、回転体から飛散した金属材料が少な
くとも部分的に溶融した状態で壁面と接触し、固化して
金属粒子となり、この金属粒子は剥離手段により壁面か
ら離されて集められ得る。これにより、本発明の装置は
本発明の上記方法によって得られる効果と同様の効果を
奏し得る。
【0023】剥離手段としては、壁面に対して相対的に
動いて壁面に付着した金属粒子を機械的に掻き取ること
ができるような掻き取り手段を用い得る。このような掻
き取り手段を用いる場合、例えば、壁面を固定しておい
て掻き取り手段を動かすようにしても、あるいは掻き取
り手段を固定しておいて壁面を動かすようにしてもよ
い。掻き取り手段には、例えば、スクレーパー(または
ブレード)、ブラシ、スクリューブレード付きローラな
どを用いることができる。
【0024】また、剥離手段として、壁面を振動させ、
この振動により壁面に付着した金属粒子を振るい落とす
ことができるような振動手段を用いてもよい。振動手段
には、例えば超音波振動発生器などを用いることができ
る。
【0025】本発明の上記装置において、壁面は、回転
体から飛散する金属材料が付着するように配置される限
り、どのような形態であってもよい。例えば、壁面は鉛
直方向に対して平行であっても、傾斜していても、水平
であってもよい。しかし、剥離手段によって壁面から離
された金属粒子が、重力によって下方に集まるように、
鉛直方向に対して傾斜しているほうが好ましい。
【0026】本発明の1つの態様においては、上記回転
体はチャンバの内部に配置され、上記壁面はこのチャン
バの内壁の一部を形成する。この場合、チャンバの内部
が上記のような還元性ガスおよび/または不活性ガスで
満たされることが好ましい。
【0027】本発明の上記のタイプの装置においては、
平坦な表面を有するものを用いてもよく、後述するよう
な表面に凹部が設けられたものを用いてもよい。
【0028】本発明の別の要旨によれば、遠心噴霧法を
用いて金属粒子を製造する装置であって:溶融状態の金
属材料を落下させるためのノズルと;ノズルの下方に配
置され、ノズルから落下する金属材料と接触する表面を
有する回転体であって、該表面の中央部に凸部を有し、
外周部に環状の凹部を有する回転体とを含む装置が提供
される。あるいはまた、本発明の更にもう1つの要旨に
よれば、遠心噴霧法を用いて金属粒子を製造する装置で
あって:溶融状態の金属材料を落下させるためのノズル
と;ノズルの下方に配置され、ノズルから落下する金属
材料と接触する表面を有する回転体であって、該表面の
中央部を通って放射状に設けられた1本または複数本の
凹部を有する回転体とを含む装置が提供される。
【0029】上述の特開平10-17909号公報および特開平
05-171228号公報には、表面に凸部を有する回転体を用
いることが記載されているが、このような回転体を用い
ても本発明のような長軸方向の粒径が3mm以上である
ような粒径の大きな金属粒子を得ることはできない。
【0030】しかし、上記の本発明の装置のように、回
転体の金属材料と接触する表面(以下、回転体表面とも
言う)に凹部(または溝)を有する回転体を用いること
により、溶融状態の金属材料を回転体表面で受け、回転
体表面の凹部にて、溶融状態の金属材料の表面張力を利
用してある程度の寸法を有する金属材料から成る塊の形
態としてから、回転体の周囲に金属材料を飛散させるこ
とができる。これにより、本発明のこのようなタイプの
装置によっても、従来の遠心噴霧法によって得られる金
属粒子より大きい、具体的には、長軸方向の粒径が3m
m以上である金属粒子、例えば長軸方向の粒径が3〜1
2mmで短軸方向の粒径が1〜5mmの寸法を有し、例
えば1.0〜5.0、好ましくは1.2〜2.0のアス
ペクト比(短軸方向の粒径に対する長軸方向の粒径の
比)を有する金属粒子を連続的に製造することができ
る。
【0031】本発明の上記装置の回転体に設けられる凹
部は、長軸方向の粒径と短軸方向の粒径との差がより大
きな粒子を得るためには、金属材料(溶融金属)の表面
張力に応じた断面輪郭形状、例えば円弧状の断面輪郭形
状(または表面形状)を有することが好ましい。
【0032】本発明の1つの態様においては、上記回転
体もまたチャンバの内部に配置される。この場合、チャ
ンバの内部が上記のような還元性ガスおよび/または不
活性ガスで満たされることが好ましい。
【0033】尚、表面に凹部が設けられた回転体を用い
るタイプの本発明の装置においては、回転体から飛散す
る金属材料は、飛散している間に完全に固化してもよ
く、あるいは、回転体の周囲を取り囲んで配置され得る
壁面などに部分的に溶融した状態で接触してから固化し
てもよい。後者の場合、回転体の周囲に壁面が配置され
たタイプの上述の本発明の装置のように、金属粒子を壁
面から離す剥離手段を更に備えることが好ましい。
【0034】本発明のいずれの装置においても、上記回
転体はヒータを内部に備え得る。これにより、比熱が比
較的小さい金属材料を回転体上に供給しても、回転体の
表面に金属材料が付着・固化することがない。
【0035】本発明の方法および装置のいずれにおいて
も、金属材料としてMg合金材料を用いることができ
る。このMg合金材料は、代表的にはMg−Al−Zn
系合金材料であるが、Mg−Zn−Zr系合金材料、M
g−Li−Al系合金材料や、Mg−Al−Zn系合金
材料、Mg−Zn−Zr系合金材料、またはMg−Li
−Al系合金材料に微量の他の元素、例えばMnなどを
添加したものなども含む。本発明の方法および/または
装置によって得られたMg合金材料から成る金属粒子
は、チクソモールド成形のための原料として好適に用い
られる。しかし、本発明はこれに限定されず、種々の金
属材料から成る金属粒子の製造に利用可能である。金属
材料には、Mg合金材料以外の金属材料、例えば、Al
合金材料またはCu合金材料などを用いてもよい。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の1つの実施形態に
ついて図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形
態における金属粒子の製造装置の概略断面図を示す。図
2は、本実施形態における金属粒子の製造装置に用いら
れる回転体の拡大図であり、図2(a)は回転体の概略
断面図、図2(b)は回転体の概略斜視図を示す。図3
は、本実施形態における金属粒子の製造装置の部分的な
概略斜視図を示す。
【0037】図1に示すように、本発明の金属粒子の製
造装置30はチャンバ1を有し、このチャンバ1は、上
部チャンバ1aおよび下部チャンバ1bがシール(図示
せず)を介して気密的に連結されて構成される。また、
上部チャンバ1aの頂上にはノズル2が、チャンバ1の
内部の空間に開口した状態で配置されおり、ノズル2の
下方のチャンバ1の内部には円形の輪郭を有する回転体
5が配置されている。装置30は、ノズル2の開口部の
中心と回転体5の回転中心とが実質的に同一の直線上に
位置するように構成される。
【0038】ノズル2は、溶融状態の金属材料(溶融金
属)4をその下方に位置する回転体5に向けて落下させ
るためのものである。一般的には、金属材料4を回転体
5の上に連続的に落下させるが、断続的(または間欠
的)に落下させるようにしてもよい。溶融金属4を所望
の温度で落下することができるように、ヒータ(図示せ
ず)がノズル2の開口端部付近に備えられ得る。ノズル
2は上部チャンバ1aと好ましくは気密的に接続される
が、上部チャンバ1aとノズル2との間に断熱シート
(図示せず)が挟まれていてよい。好ましくは、ノズル
2とその下方に位置する回転体5との間の距離を調節で
きるように、ノズル2は上下に移動可能であるように構
成される。
【0039】回転体5は、モータ7によりシャフト6を
介して矢印18の方向に回転される。回転体5の回転数
は、モータ7の駆動を調節することにより制御すること
ができる。モータ7は、固定された円柱状の支持台8の
内部に配置され得る。回転体5の溶融金属4と接触する
表面は、図2(a)および(b)に示すように、回転体
5の中央部に凸部22を有し、回転体5の外周部に環状
の凹部24を有する。ここで、凹部24は半径方向断面
において任意の輪郭形状(例えば方形、矩形など)を有
し得るが、より大きな塊で溶融金属4を飛散させて、よ
り大きな粒径の粒子を得るためには凹部24により多く
の溶融金属4が溜まるように、金属材料の表面張力に応
じた曲線を含む形状、例えば円弧状の輪郭形状を有する
ことが好ましい。また、金属材料の比熱が小さい場合に
は、溶融金属4が回転体5と接触し、回転体を通じて熱
を奪われることにより固化することを防止するため、回
転体の表面を高温にすることが可能なように、回転体5
の内部にヒーター(図示せず)を設けることが好まし
い。
【0040】下部チャンバ1bの内壁面は鉛直方向(ま
たはノズル2の開口部の中心と回転体5の回転中心とが
位置する直線)に対して傾斜しており、本実施形態にお
いては、下方にて小さく、上方にて大きい内径を有する
円錐または円錐台形の輪郭を有する。この下部チャンバ
1bの内壁面に接触して、掻き取り手段(剥離手段)で
あるスクレーパー(またはブレード)11が備えられ
る。スクレーパー11は、支持台8の周囲を取り巻いて
配置されたプーリー12と連結されており、モータ13
によりプーリー12を介して矢印19の方向に、下部チ
ャンバ1bの内壁面に沿って回転する。スクレーパー1
1の回転数は、モータ13の駆動を調節することにより
制御することができる。本実施形態においては、回転体
5の回転方向(矢印18の方向)と逆の方向(矢印19
の方向)にスクレーパー11を回転させているが、本発
明はこれに限定されず、回転体とスクレーパーを同じ方
向に回転させてもよい。
【0041】また、図3に示すように、下部チャンバ1
bには切り欠き部28が設けられている。回転体5より
飛散して下部チャンバ1bの内壁面に付着・固化して形
成された金属粒子10は、スクレーパー11により下部
チャンバ1bの内壁面から掻き取られ、重力によって下
方に集められ、この切り欠き部28を通してチャンバ1
の外部に取り出され得る。
【0042】他方、上部チャンバ1aには、チャンバ1
の内部の空間に雰囲気ガスを供給するガス入口15と、
この内部空間から雰囲気ガスを排出するガス出口16と
が備えられる。
【0043】ノズル2、上部チャンバ1aおよび下部チ
ャンバ1bの内壁面、およびスクレーパー11は、高温
の金属材料と接触する(または接触する可能性がある)
ため、粒子の形成に用いる金属材料に溶け込んだり、反
応したりすることのない材料で構成されることが好まし
い。溶融状態の金属材料として約670℃〜700℃の
温度のMg合金材料を用いる場合には、ノズル2、上部
チャンバ1aおよび下部チャンバ1bの内壁面、および
スクレーパー11は、1000℃以上の融点を有する金
属、例えば鋳鉄などで構成されることが好ましい。
【0044】次に、上述のような本実施形態の製造装置
30を用いて、Mg合金材料から成る金属粒子を製造す
る方法について説明する。
【0045】まず、チャンバ1の内部に不活性ガス、好
ましくはアルゴンを入口15から連続的に供給し、出口
16(または切り欠き28)から排出させて、チャンバ
1の内部を不活性ガスで満たす。このとき、チャンバ1
の内部の圧力は、例えば100〜300Pa(絶対圧)
とし得るが、本発明はこれに限定されない。
【0046】次いで、モータ7を動かすことにより、シ
ャフト6を介して回転体5を回転させる。予め加熱して
溶融させたMg合金材料から成る約670℃〜700℃
の温度の溶融金属4を、回転している回転体5の上にノ
ズル2から落下して供給する。このとき、回転体5の内
部には好ましくはヒータ(図示せず)が内蔵され、回転
体5の表面が加熱されているため、本実施形態のように
比熱の小さなMg合金材料を用いる場合でも、回転体5
の表面で溶融金属4が固化することがない。
【0047】このとき、回転体5の上に供給する溶融金
属4の供給量に比べて回転体5の回転数(または回転速
度)が大き過ぎる場合には、ノズル2から落下した溶融
金属4は、下方に位置する凸部5と衝突して直ちに分断
され、(凹部24に流れ落ちて堆積することなく)遠心
力により凸部から離れて回転体5の周りに飛散する。こ
の結果、従来と同様に粒径の小さな金属粒子が形成さ
れ、所望の大きさを有する金属粒子を得ることができな
い。
【0048】しかし、溶融金属4の供給量と回転体5の
回転数とを適切な範囲に制御すると、より大きな金属粒
子を得ることができる。より詳細には、溶融金属4の供
給量に対する回転体5の回転数は、ノズル2から落下し
て回転体5の表面に供給された溶融金属4が、図2に示
す凸部22の上を滑って下方へ流れ落ち、凸部22の周
りにある凹部24に溜まる程度に小さく、また、凹部2
4に溜まった溶融金属4が、凹部24の遠心方向外側の
壁を形成する外周端部26を超えて回転体5の周囲に下
部チャンバ1bに向かって飛散する程度に大きいように
制御する。このように制御することにより、溶融金属4
が凹部24にある程度溜まってから、回転体4の周囲に
飛散するので、溶融金属4を従来よりも大きな塊で飛び
出させることができる。溶融金属は、溶融金属が回転体
から飛び出すときに受ける溶融金属と回転体との間の面
摩擦力により、半径方向に引き伸ばされて飛び出し得
る。例えば、溶融金属4の供給量を170〜350cm
/分とし、回転体5の直径を40〜60mmとし、回
転数を200〜1500rpmとすることができるが、
本発明はこれに限定されない。
【0049】このようにしてより大きな塊で飛び出した
溶融金属4は、飛散している間に放熱して部分的に固化
し得るが、種々の条件によっては完全には固化せず、チ
ャンバ1(より詳細には下部チャンバ1b)の内壁面に
衝突・付着し、壁面を通して熱を奪われることによって
完全に固化し、金属粒子10を形成する。金属粒子10
は、チャンバの内壁面と衝突した際に変形して細長く広
がった状態で固化し得る。形成された金属粒子10は、
通常はチャンバ1の内壁面に付着したまま残留する。チ
ャンバ1の内壁面に付着および残留した金属粒子10
は、下部チャンバ1bの内壁面に沿って回転して動くス
クレーパー11によって壁面から掻き取られ、重力によ
って下部チャンバ1bの斜面上を転がって下方に集ま
り、切り欠き部28(図3)を通して集められる。他
方、溶融金属4が飛散している間に完全に固化して金属
粒子を形成する場合には、固化した金属粒子はチャンバ
1の内壁面に衝突し、下部チャンバ1bの斜面上を転が
って切り欠き部28(図3)を通して外部に取り出され
る。下部チャンバ1bの傾斜角は、例えば45〜80
度、好ましくは60〜65度であるが、本発明はこれに
限定されない。
【0050】これにより、従来よりも大きな金属粒子、
例えば長軸方向の粒径が3mm以上である金属粒子、例
えば、長軸方向の粒径が3〜12mmで短軸方向の粒径
が1〜5mmの寸法を有する金属粒子を溶融状態の金属
材料から直接的に得ることができる。また、得られた金
属粒子は、回転体から飛び出すときに受ける面摩擦力お
よび/またはチャンバと衝突したときに受ける衝撃力に
より球形から変形された形状を有し、例えば1.0〜
5.0、好ましくは1.2〜2.0のアスペクト比(短
軸方向の粒径に対する長軸方向の粒径の比)を有するた
め、球形の金属粒子に比べてチクソモールド成形機の内
部を半固溶状態でスクリュー送りしやすく、チクソモー
ルド成形の原料として用いるのに好ましい。更に、得ら
れた金属粒子は、不活性ガス雰囲気で製造されているた
め、金属酸化物を含まない、純度の高い金属粒子を得る
ことができる。
【0051】尚、上記の実施形態においては、金属粒子
を壁面から離す剥離手段と、表面に凹部が設けられた回
転体とを組合せて用いる場合について説明したが、いず
れか一方のみを用いてもよい。例えば、表面が平坦な回
転体を用いて、回転体から飛散する金属材料を少なくと
も部分的に溶融した状態で壁面と接触させ、固化させて
金属粒子を形成し、剥離手段を用いて金属粒子を壁面か
ら離して集めるようにしてもよい。あるいは、表面に凹
部が設けられた回転体を用いて、回転体から金属材料を
飛散させ、飛散している間に金属材料を完全に固化させ
て金属粒子を形成し、固化した金属粒子を壁面に衝突さ
せて集めるようにしてもよい。
【0052】また、上記の実施形態においては、剥離手
段として掻き取り手段であるスクレーパーを用いたが、
他の掻き取り手段および/または超音波振動発生器など
の振動手段を用いてもよい。
【0053】(改変例)上記の本発明の実施形態の1つ
の改変例について説明する。図4は、本改変例に用いら
れる回転体の拡大図であり、図4(a)は回転体の概略
断面図、図4(b)は回転体の概略斜視図を示す。本改
変例の金属粒子の製造装置は、図1〜3に示される回転
体に換えて、図4に示される回転体を用いたこと以外
は、上記の実施形態と同様である。以下、上記実施形態
と異なる点を中心に説明する。
【0054】図4(a)および(b)に示すように、本
改変例に用いる回転体35は、回転体35の溶融金属と
接触する表面の中央部(または回転中心)を通って、回
転体35の外周端部36aおよび36bの間に直線状に
設けられた1本の凹部(または溝)34を有する。ここ
で、凹部34はその長軸方向に垂直な断面(図4(a)
の断面)において任意の輪郭形状(例えば方形、矩形な
ど)を有し得るが、より大きな塊で溶融金属4を飛散さ
せて、より大きな粒径の粒子を得るためには凹部24に
より多くの溶融金属4が溜まるように、また、長軸方向
の粒径に対する短軸方向の粒径がより小さな粒子を得る
ためには凹部34の表面と溶融金属との間の接触面積を
より大きくし、溶融金属が凹部34から飛散する際によ
り大きな面摩擦力を生じさせるように、溶融金属の表面
張力に応じた曲線を含む形状、例えば円弧状の輪郭形状
を有することが好ましい。
【0055】このような回転体を備える装置を用いる場
合についても、上記の実施形態と同様にして金属粒子を
製造することができ、上記実施形態と同様の効果を奏し
得る。更に、本改変例によれば、上記の実施形態よりも
粒径が大きな金属粒子を得ることが出来る。これは、上
記の実施形態では、回転体の表面が一様であるため回転
体からランダムに溶融金属が飛散するが、本改変例のよ
うに溝が切ってある回転体を用いれば、溶融金属が溝の
軸方向に沿って飛び出すので、溶融金属をより大きな塊
で飛散し得ることによる。また更に、本改変例によれ
ば、長軸方向の粒径に対する短軸方向の粒径のより小さ
金属粒子を得ることが出来る。これは、上記の実施形態
の場合よりも本改変例の場合のほうが、溶融金属と凹部
表面との接触面積がより大きいため、溶融金属が回転体
から飛び出すときに受ける溶融金属と回転体との間の面
摩擦力が大きく、溶融金属が半径方向により引き伸ばさ
れて飛び出すことによる。
【0056】本改変例では、1本の凹部を有する回転体
を用いる場合について説明したが、本発明はこれに限定
されず、溶融金属と接触する表面の中央部を通って放射
状に設けられた複数本の凹部を有する回転体を用いても
よい。例えば、2本直線状の凹部が十字形に交差して表
面に設けられた回転体を用いてもよい。
【0057】上述の実施形態(およびその改変例、以下
についても同様)においては、1つの例としてMg合金
材料から成る金属粒子を製造する場合について説明した
が、本実施形態はこれに限定されない。例えば、ノズル
から落下させる溶融金属の温度、回転体の材質および回
転速度、下部チャンバの傾斜角などを適切に変更するこ
とにより、他の金属材料から成る金属粒子を製造するこ
ともできる。
【0058】上述の実施形態は、当業者に容易に想到さ
れるように更に種々の改変がなされ得る。例えば、上述
の実施形態においては内部にヒーターを備える回転体を
用い、回転体表面を加熱しているが、溶融金属が回転体
と接触し、回転体を通じて熱を奪われて固化しない場
合、または比熱が比較的大きい金属材料を用いる場合に
は、ヒーターを備えない回転体を用いてもよい。
【0059】また例えば、上述の実施形態においては不
活性ガス雰囲気下で金属粒子を製造しているが、不活性
ガスに代えて還元性ガスを用い、または不活性ガスと還
元性ガスとを併せて用いて金属粒子を製造しても同様の
効果を得ることができる。しかし、本発明はこれに限定
されず、周囲雰囲気に存在する酸素による酸化が無視で
きる程度の金属材料を用いる場合や、金属材料が酸化さ
れても問題とならない場合には不活性ガスおよび/また
は還元性ガスをチャンバに導入することを省略し、空気
(大気)の雰囲気下で本発明を実施してよい。あるいは
また、上述の実施形態においてはチャンバへの不活性ガ
スの供給および排出を連続的に行いながら金属粒子を製
造しているが、チャンバ内を不活性ガスで予め満たし、
チャンバの内部の空間を実質的に密閉した状態で本発明
を実施してよい。
【0060】また例えば、上述の実施形態においては回
転体およびスクレーパーを回転させるために別々のモー
タを用いているが、1つの動力源(モータ)によりギア
やプーリーなどの適切な動力伝達手段を介して回転体お
よびスクレーパーを回転させることも可能である。更
に、上述の実施形態においてはチャンバの壁面を固定
し、スクレーパーを動かしているが、スクレーパーを固
定して壁面を動かすようにしてもよい。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、新規な金属粒子の製造
方法および製造装置が提供される。本発明の金属粒子の
製造方法および/または製造方法を用いれば、チクソモ
ールド成形のための原料として用いるのに適した寸法を
有する金属粒子、具体的には、長軸方向の粒径が3mm
以上である金属粒子を、溶融状態の金属材料から直接的
に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1つの実施形態における金属粒子の
製造装置の概略断面図を示す。
【図2】 図1の実施形態における金属粒子の製造装置
に用いられる回転体の拡大図であり、図2(a)は回転
体の概略断面図、図2(b)は回転体の概略斜視図を示
す。
【図3】 図1の実施形態における金属粒子の製造装置
の部分的な概略斜視図を示す。
【図4】 図1の実施形態の1つの改変例に用いられる
回転体の拡大図であり、図4(a)は回転体の概略断面
図、図4(b)は回転体の概略斜視図を示す。
【符号の説明】
1 チャンバ 1a 上部チャンバ 1b 下部チャンバ 2 ノズル 4 溶融金属 5 回転体 6 シャフト 7 モータ 8 支持台 10 金属粒子 11 スクレーパー(剥離手段) 12 プーリー 13 モータ 15 ガス入口 16 ガス出口 18、19 矢印 22 凸部 24 凹部 26 外周端部 28 切り欠き部 30 金属粒子製造装置 34 凹部 35 回転体 36a、36b 外周端部

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遠心噴霧法を用いて金属粒子を製造する
    方法であって、 溶融状態の金属材料をその下方に位置する回転体に向け
    て落下させ、回転体の表面に接触させる工程と、 回転体の回転による遠心力を利用して、金属材料を回転
    体の周りに分断して飛散させる工程と、 回転体の周囲に配置された壁面に、金属材料を少なくと
    も部分的に溶融した状態で接触させる工程と、 金属材料を完全に固化させて、金属材料から成る金属粒
    子を形成する工程と、 壁面に接触して付着した金属粒子を、剥離手段を用いて
    壁面から離して集める工程とを含む方法。
  2. 【請求項2】 溶融状態の金属材料を回転体の表面に接
    触させる工程が、回転体の表面を加熱した状態で実施さ
    れる、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 還元性ガスまたは不活性ガスの雰囲気下
    にて実施される、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 金属材料がMg合金材料から成る、請求
    項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】 遠心噴霧法を用いて金属粒子を製造する
    装置であって、 溶融状態の金属材料を落下させるためのノズルと、 ノズルの下方に配置され、ノズルから落下する金属材料
    と接触する表面を有する回転体と、 回転体の周囲を取り囲んで配置された壁面であって、回
    転体から飛散した金属材料と接触し、金属材料から成る
    金属粒子を形成する壁面と、 金属粒子を壁面から離す剥離手段とを含む装置。
  6. 【請求項6】 壁面が鉛直方向に対して傾斜している、
    請求項5に記載の装置。
  7. 【請求項7】 回転体がチャンバの内部に配置され、壁
    面がチャンバの内壁の一部を形成する、請求項5または
    6に記載の装置。
  8. 【請求項8】 チャンバの内部が不活性ガスで満たされ
    る、請求項7に記載の装置。
  9. 【請求項9】 遠心噴霧法を用いて金属粒子を製造する
    装置であって、 溶融状態の金属材料を落下させるためのノズルと、 ノズルの下方に配置され、ノズルから落下する金属材料
    と接触する表面を有する回転体であって、該表面の中央
    部に凸部を有し、外周部に環状の凹部を有する回転体と
    を含む装置。
  10. 【請求項10】 遠心噴霧法を用いて金属粒子を製造す
    る装置であって、 溶融状態の金属材料を落下させるためのノズルと、 ノズルの下方に配置され、ノズルから落下する金属材料
    と接触する表面を有する回転体であって、該表面の中央
    部を通って放射状に設けられた1本または複数本の凹部
    を有する回転体とを含む装置。
  11. 【請求項11】 回転体がチャンバの内部に配置され、
    チャンバの内部が還元性ガスまたは不活性ガスで満たさ
    れる、請求項9または10に記載の装置。
  12. 【請求項12】 回転体がヒータを内部に備える、請求
    項5〜11のいずれかに記載の装置。
  13. 【請求項13】 金属材料がMg合金材料から成る、請
    求項5〜12のいずれかに記載の装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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