JP6040698B2 - ダイヤモンド被覆超硬合金製ドリル - Google Patents

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Description

本発明は、炭素繊維強化プラスチック(以下、CFRP)単体またはCFRPとAlとの重ね合わせ穿孔などにおいて、耐チッピング性にすぐれるとともに、長期の使用に亘ってすぐれた耐摩耗性を発揮するダイヤモンド被覆超硬合金製ドリルに関する。
従来、炭化タングステン基(以下、WC基)超硬合金からなる基体に、ダイヤモンド膜を被覆したダイヤモンド被覆超硬合金製ドリル(以下、単にダイヤモンド被覆ドリルという)が知られているが、従来のダイヤモンド被覆ドリルにおいては、耐溶着性、耐摩耗性が十分でないため、これを改善するために種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1においては、ダイヤモンド被覆切削工具において、ダイヤモンド膜の成長表面を構成するダイヤモンド結晶粒子の平均粒径が1.5μm以下であり、ダイヤモンド膜の厚さが0.1μm以上20μm以下であり、ダイヤモンド膜の平均表面粗さがRaで0.01μm以上0.2μm以下であることによって、切削性能・耐摩耗性・耐溶着性・加工面粗さを向上させることが提案されている。
また、特許文献2においては、工具基体と該工具基体基材の表面に少なくとも20μmの全厚に被覆、積層された複数の多結晶ダイヤモンド膜の層とから実質的になり、各多結晶ダイヤモンド膜の層が、厚さ6〜13μm、膜の面方向の平均結晶径3〜7μmで、表面に露出した(111)配向のダイヤモンド結晶子を有し、1333cm−1付近に現れるダイヤモンドのラマンピーク最大強度をI(D)、1200cm−1と1600cm−1の間に現れる非ダイヤモンドのラマンピーク最大強度をI(U)とするとき、I(U)/I(D)<0.2であることによって、ダイヤモンド膜の表面平滑性を高め、ダイヤモンド膜自体の耐摩耗性を高く維持し、且つ、ダイヤモンド膜の耐欠損性を高めたダイヤモンド被覆切削工具が提案されている。
国際公開2005−011902号公報 特開平9−71498号公報
近年の切削加工の技術分野における省力化および省エネ化、さらに低コスト化に対する要求は強く、また、切削ドリルの汎用性も求められてきているが、従来のダイヤモンド被覆ドリルを、CFRP単体、あるいは、CFRPとAl合金の複合材等の難削材のドリル加工に供した場合には、摩耗進行が早く、また、チゼルエッジ部での溶着発生等により、穴精度の劣化や切れ刃が欠損するなどの問題が生じていた。
また、例えば、前記特許文献1、2に示されるダイヤモンド被覆切削工具においては、ダイヤモンド膜の結晶粒界が比較的弱いために、これをCFRPのドリル加工に用いたとき、ダイヤモンドの結晶粒界から摩耗進行が発生し、早期に寿命になるという問題があった。結晶粒径を大きくして粒界を少なくすれば進行摩耗は抑えられるが、CFRPのドリル加工のような、断続的に刃先に応力がかかる場合には、チッピングが生じやすいという問題があった。
そこで、本発明が解決しようとする技術的課題、すなわち、本発明の目的は、CFRPのドリル加工のように断続的に刃先に応力がかかる場合でも、すぐれた耐摩耗性を示し、長期に亘ってすぐれたドリル加工性能を発揮するダイヤモンド被覆ドリルを提供することである。
本発明者らは、CFRP単体、あるいは、CFRPとAl合金の複合材等の難削材のドリル加工において、結晶粒界からの摩耗進行を生じにくくするとともに、長期の使用に亘って、すぐれた耐摩耗性を発揮するダイヤモンド被覆ドリルを提供すべく鋭意研究を重ねたところ、次のような知見を得た。
即ち、熱フィラメントCVD装置内でダイヤモンドを成膜するにあたって、粒界に非ダイヤモンド成分が形成されるために粒界強度が弱いという問題があったことから、粒界に生成する非ダイヤモンド成分が極力少なくなるように成膜する製法について鋭意研究した。その結果、熱フィラメントCVD装置内のメタン濃度を高めにした工程(高濃度工程)と低めにした工程(低濃度工程)を繰り返すことにより、粒界に生じた非ダイヤモンド成分をエッチングしながら成膜することが可能となることを見出した。そして、この製法にて成膜したドリルは、前述の高濃度工程と低濃度工程の繰り返し数、各工程の合成時間、基体温度などを調整することにより、ダイヤモンド膜を構成する結晶粒の平均粒径および結晶性を任意に制御することが可能であることを見出した。そして、ダイヤモンド膜の結晶粒の膜平面方向の平均粒径が0.2〜0.8μmであり、かつ、ラマン分光測定による、ダイヤモンド由来のピーク高さ(1333cm−1)の非ダイヤモンド成分由来のピーク高さ(1500〜1600cm−1)に対するピーク強度比が6〜100とすることにより、摩耗進行を抑え、膜の靭性を向上させて、耐チッピング性、耐摩耗性が向上することを見出した。
本発明は、前記知見に基づいてなされたものであって、
「(1) 炭化タングステンとコバルトを主成分とし、かつ、3〜15質量%のコバルトを含有する炭化タングステン基超硬合金からなるドリル基体に平均膜厚5〜30μmのダイヤモンド膜を被覆したダイヤモンド被覆超硬合金製ドリルにおいて、
ドリル先端の外周刃部の結晶粒の膜平面方向の平均粒径が0.2〜0.8μmであり、かつ、ラマン分光測定によるダイヤモンド由来の1333±20cm−1のピーク強度の非ダイヤモンド成分由来の1560±30cm−1のピーク強度に対する比が6〜100であり、さらに、ドリル先端のチゼルエッジにおけるラマン分光測定によるダイヤモンド由来の1333±20cm −1 のピーク強度の非ダイヤモンド成分由来の1560±30cm −1 のピーク強度に対する比が前記ドリル先端の外周刃部における比の0.5〜0.9倍であることを特徴とするダイヤモンド被覆超硬合金製ドリル。」
を特徴とするものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
ドリル基体の組成:
本発明のダイヤモンド被覆ドリルのドリル基体としては、硬質相成分としての炭化タングステン(WCで示す)と結合相成分としてのCoを少なくとも含有し、かつ、Co含有量は3〜15質量%であるWC基超硬合金を使用した。
Co成分には、結合相を形成して基体の強度および靭性を向上させる作用があるが、WC基超硬合金中のCo含有量が3質量%未満では、特に靭性の向上が望めず、一方、Co含有量が15質量%を越えると、塑性変形が起り易くなって、偏摩耗の進行が促進されるようになることから、WC基超硬合金中のCo含有量は3〜15質量%と定めた。
ダイヤモンド膜の平均膜厚:
基体表面に被覆するダイヤモンド膜は、その平均膜厚が5μm未満では、長期の使用に亘って十分な耐摩耗性を発揮することができず、一方、ダイヤモンドの平均膜厚が30μmを超えると、チッピング、欠損、剥離が発生しやすくなることから、ダイヤモンド膜の平均膜厚は、5〜30μmと定めた。
なお、ダイヤモンド膜の平均膜厚の測定は、切れ刃部を切断して走査型電子顕微鏡(SEM)観察を行い、軸方向に膜厚の5点測定を行い、その平均値を平均膜厚とした。
ドリル先端の外周刃部の結晶粒の膜平面方向の平均粒径:
さらに、本発明のダイヤモンド被覆ドリルでは、ドリル先端の外周刃部の結晶粒の膜平面方向の平均粒径を0.2〜0.8μmとする。その理由は、0.2μm未満では工具の摩耗進行が早く、工具寿命が短くなる。一方、0.8μmを超えると膜の靭性が低下するため、チッピングが生じやすい。そのため、ドリル先端の外周刃部の結晶粒の膜平面方向の平均粒径を0.2〜0.8μmと定めた。
なお、結晶粒の膜平面方向の平均粒径は、ダイヤモンド膜の断面方向で膜の最表面から2μmまでの領域において透過型電子顕微鏡(TEM)観察を行い、直線交差線分法に基づき、5μmの長さで3本の直線を用いて、平均粒径を求めた。
ドリル先端の外周刃部におけるダイヤモンド膜のダイヤモンド比:
さらに、結晶粒をラマン分光測定したとき、ダイヤモンド由来の1333±20cm−1のピーク強度の非ダイヤモンド成分由来の1560±30cm−1のピーク強度に対する比(ダイヤモンド比)を6〜100とした。その理由は、前記比の値が、6未満では粒界強度が低いために、結晶粒界から摩耗が進行しやすくなって耐摩耗性が低下し、100を超える場合、そもそも成膜することが困難であるばかりか、たとえ成膜できても成膜後の熱収縮による残留応力が大きくなる傾向があり、膜の剥離が生じやすくなる。そのため、前記比の値を6〜100と定めた。
ドリル先端のチゼルエッジにおけるダイヤモンド膜のダイヤモンド比:
ドリル先端のチゼルエッジにおけるラマン分光測定によるダイヤモンド由来の1333±20cm−1のピーク強度の非ダイヤモンド成分由来の1560±30cm−1のピーク強度に対する比(ダイヤモンド比)を前記ドリル先端の外周刃部における比の0.5〜0.9倍とすることによって、一層、耐摩耗性を改善することが可能になる。その理由は、チゼルエッジのダイヤモンド膜の結晶性を、ある程度低下させておくことと、外周刃部の結晶性に比して相対的に低下させておくことにより、チゼルエッジにおける被削材との溶着発生を抑制することが可能になるという理由による。
すなわち、前記比の値が0.5未満の場合には、チゼルエッジ付近における耐摩耗性低下が顕著となり、一方、0.9を超える場合には、被削材との溶着発生抑制効果が少なくなるため、前記比の値は0.5〜0.9であることが望ましい。
外周刃部およびチゼルエッジにおいて、ダイヤモンド由来の1333±20cm−1のピーク強度の非ダイヤモンド成分由来の1560±30cm−1のピーク強度に対する比が、前述したような値を有するダイヤモンド膜は、後述する成膜法によって、形成することができる。
なお、本発明でいう「チゼルエッジ」とは、「ドリルの中央先端部から100μmの範囲内」を指し、「外周刃部」とは、「ドリルの外周部の肩部から100μmの範囲内」を指す。
本発明のダイヤモンド被覆ドリルは、例えば、以下の方法によって製造することができる。
まず、WCとCoを主成分とし、Coを3〜15質量%含有する超硬合金焼結体からなるWC基超硬合金ドリル基体を作製した後、該超硬合金ドリル基体の表面近傍のCoを化学的なエッチング(硫酸+過酸化水素+水)によって除去する。その後、熱フィラメントCVD装置に装入し、ドリル基体のシャンク部を水冷治具で冷却支持し、フィラメントをドリル外周部の近傍にセットし、前述のメタン濃度を高めにした工程と低めにした工程を繰り返すことと、フィラメント電流値などの調整によって工具基体温度を適切に制御することによって製造することができる。
なお、ドリル径によってフィラメントの位置を調節することも必要であり、例えば、ドリル径が6mmより細い場合には、フィラメント位置を下側に移動させ、また、ドリル径が10mmより太い場合には、フィラメント位置を上側に移動させて、チゼルエッジ部と外周刃部のそれぞれの膜質の制御や所望の膜厚になるように調整することが必要である。
このようなダイヤモンド膜の成膜法により、ドリル基体上に平均膜厚5〜30μmのダイヤモンド膜を被膜することが出来るとともに、ドリル先端の外周刃部におけるダイヤモンド膜のラマン分光測定によるダイヤモンド比が6〜100、ドリル先端の外周刃部の結晶粒の膜平面方向の平均粒径が0.2〜0.8μm、ドリル先端のチゼルエッジ部におけるダイヤモンド膜のダイヤモンド比が0.5〜0.9である本発明のダイヤモンド被覆ドリルを製造することができる。
本発明のダイヤモンド被覆ドリルは、ドリル先端の外周刃部の結晶粒の膜平面方向の平均粒径を適正な範囲に保つことによって奏される膜の靭性の向上と、結晶性を適正な範囲に保つことによって粒界強度が向上することによる耐摩耗性の向上という、それぞれ別の要因によってもたらされる効果が相俟って、膜の靭性および耐摩耗性を著しく向上できるため、長期の使用に亘って、すぐれた切削性能を発揮することができ、その効果は絶大である。
本発明のダイヤモンド被覆ドリルのダイヤモンド膜のミクロ組織を示す概略説明図である。
つぎに、本発明のダイヤモンド被覆ドリルについて、実施例により具体的に説明する。
(a)原料粉末として、いずれも0.5〜3μmの範囲内の所定の平均粒径を有するWC粉末、Co粉末、Cr粉末、VC粉末、TaC粉末、NbC粉末、TiC粉末およびZrC粉末を、表1に示される割合に配合し、さらにバインダーと溶剤を加えてアセトン中で24時間ボールミル混合し、減圧乾燥した後、いずれも100MPaの圧力でプレス成形して、直径が10mmの丸棒圧粉体とし、これらの丸棒圧粉体を、1Paの真空雰囲気中、1380〜1450℃の温度で1〜2時間保持後、炉冷の条件で焼結することにより、WC基超硬合金焼結体1〜5を製造した。
(b)前記WC基超硬合金焼結体1〜5を、溝形成部の外径寸法が8mmとなるように研削加工することにより、WC基超硬合金製ドリル基体(以下、単に「ドリル基体」という)1〜5を製造した。
(c)前記ドリル基体1〜5を、硫酸と過酸化水素と水を1:1:100(容積比)で混合したエッチング液に数秒浸漬して、ドリル基体1〜5の表面近傍のCoを数ミクロンの深さまでエッチングで除去する。
(d)前記ドリル基体1〜5を、熱フィラメントCVD装置に装入し、ドリル基体をシャンク部で水冷治具により冷却支持し、フィラメントをドリルの外周部から5〜8mmの位置にセットする。フィラメントに電流を流して2200℃の温度とし、装置内に水素ガスとメタンガスをメタン高濃度工程の条件(メタン濃度が1.5〜2.5%)で導入する工程と、フィラメントの電流量を高めて、フィラメント温度を2300℃にするとともにメタン濃度を0.2〜0.8%のメタン低濃度工程、この2つの工程を10〜20分間隔で繰り返してドリル基体1〜5にダイヤモンド膜を成膜することにより、表2に示す本発明のダイヤモンド被覆ドリル(以下、単に、「本発明ドリル」という)1〜を製造した。
比較のため、本発明ドリル1〜の前記製造工程における工程(a)〜(d)により、表2に示す比較例のダイヤモンド被覆WC基超硬合金製ドリル(以下、単に、「比較例ドリル」という)1〜10を製造した。
なお、比較例ドリル1〜10の製法においては、メタン濃度を低濃度とする工程を行わないことに加え、ドリル基体を冷却しない。そのため、ドリルとフィラメント間の距離は基体温度を適正に保つために、15〜20mmの範囲である点で本発明の製法とは異なっている。
ついで、前述のように製造した本発明ドリル1〜および比較例ドリル1〜10について、ドリルの切れ刃部を切断して、軸方向にSEMで観察し、それぞれの部分の5点について膜厚を測定し、測定値を平均することによって、ダイヤモンド膜の平均膜厚を求めた。表2にその値を示す。さらに、ドリルの切れ刃部でTEM観察試料を膜の断面が観察できる形で作製し、膜の最表面近傍から2μmまでの部分での平均粒径を直線交差法によって算出し、表2にその値を示す。
また、本発明ドリル1〜および比較例ドリル1〜10のチゼルエッジ部および外周刃部について、Arレーザーによるラマン分光測定を工具の表面側において3点行い、ダイヤモンド由来の1333cm−1±20cm−1のピーク強度の非ダイヤモンド成分由来の1560±30cm−1のピーク強度に対する比を3点の平均値としてそれぞれ求めた。表2にその値を示す。
つぎに、本発明ドリル1〜および比較例ドリル1〜10を用いて、以下の条件で、CFRPとAl合金A7075の複合材(入口側がCFRP材:15mm、出口側がAl材:5mm)のドリル穴開け試験を行った。
切削速度: 110 m/min,
送り: 0.15 mm/rev,
穴深さ: 20 mm(貫通穴),
前記切削試験において、正常摩耗の場合は被削材の入口側もしくは出口側でのバリが0.5mmを超えた時点で使用寿命とし、それまでの穴あけ加工数を測定した。
また、チッピング、ドリル折損等が原因で使用寿命に至った場合には、それまでの穴あけ加工数を測定した。
表3にこれらの測定結果を示す。
表2および表3の結果からも明らかなように、本発明ドリル1〜は、外周刃部の結晶粒の平均粒径を0.2〜0.8μmに制御するとともに結晶性を高くしたことにより、膜の靭性が向上し、チッピングの発生を抑制できるので、長期の使用に亘って、すぐれた耐摩耗性を発揮することができる。
これに対して、比較例ドリル1〜10は、本発明ドリルに比して、穴あけ加工数が少ない(最大でも31個)ばかりか、溶着などが原因で切削の早期に切れ刃にチッピング等の異常損傷を発生し、工具寿命も非常に短いことが明らかである。
本発明のダイヤモンド被覆ドリルは、CFRPとAlの重ね合わせ穿孔などにおいて、耐チッピング性にすぐれるばかりか、長期の使用に亘ってすぐれた耐摩耗性を発揮することから、切削加工の省エネ化、低コスト化に十分満足に対応できるものである。

Claims (1)

  1. 炭化タングステンとコバルトを主成分とし、かつ、3〜15質量%のコバルトを含有する炭化タングステン基超硬合金からなるドリル基体に平均膜厚5〜30μmのダイヤモンド膜を被覆したダイヤモンド被覆超硬合金製ドリルにおいて、
    ドリル先端の外周刃部において膜平面方向の結晶の平均粒径が0.2〜0.8μmであり、ラマン分光測定によるダイヤモンド由来の1333±20cm−1のピーク強度の非ダイヤモンド成分由来の1560±30cm−1のピーク強度に対する比が6〜100であり、さらに、ドリル先端のチゼルエッジにおけるラマン分光測定によるダイヤモンド由来の1333±20cm −1 のピーク強度の非ダイヤモンド成分由来の1560±30cm −1 のピーク強度に対する比が前記ドリル先端の外周刃部における比の0.5〜0.9倍であることを特徴とするダイヤモンド被覆超硬合金製ドリル。
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